JPH0832767B2 - 熱硬化性樹脂の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂の製造方法

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JPH0832767B2
JPH0832767B2 JP62065672A JP6567287A JPH0832767B2 JP H0832767 B2 JPH0832767 B2 JP H0832767B2 JP 62065672 A JP62065672 A JP 62065672A JP 6567287 A JP6567287 A JP 6567287A JP H0832767 B2 JPH0832767 B2 JP H0832767B2
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    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/02Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes
    • C08G61/04Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms
    • C08G61/06Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms prepared by ring-opening of carbocyclic compounds
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はノルボルネン系モノマーの塊状重合による熱
硬化性樹脂の製造法に関し、さらに詳細には熱変形温度
を低下させることなく改良された曲げ弾性率を有し、か
つ成形操作性および充填剤の分散性に優れた熱硬化性樹
脂の製造法に関する。
従来の技術 ジシクロペンタジエンやメチルテトラシクロドデセン
などのノルボルネン系モノマーを金型内で開環重合させ
る方法は公知であり、その際エラストマー等の高分子改
質剤を存在させることも知られている。
例えば、特開昭58−129013号には、反応射出成形法
(RIM法)により、メタセシス触媒系を使用する熱硬化
性ジシクロペンタジエン(DCP)ホモポリマーの製造方
法が開示されており、好ましい実施態様では、該ホモポ
リマーは、ハロゲン化タングステン、オキシハロゲン化
タングステンのようなメタセシス触媒系の触媒成分とモ
ノマー(DCP)との混合物からなる一方の溶液と、ハロ
ゲン化アルキルアルミニウムのようなメタセシス触媒活
性剤とモノマー(DCP)とからなるもう一方の溶液の二
種類の溶液を反応射出成形(RIM)機中で合わせ、次い
で、成形金型中に注入することによって製造される。そ
の場合、ポリマーの衝撃強さを高めるためにエラストマ
ーを添加することが開示されており、実施例ではエラス
トマーと少量(10重量%)の熱重合されたジシクロペン
タジエン樹脂を併用することも示されている。
特開昭59−51911号には、RIM法においてメタセシス触
媒系を使用する方法によるノルボルネン環を含む環状オ
レフィンの塊状による開環重合法が開示されており、こ
の塊状重合法においては、ポットライフを延長するため
共触媒(活性剤)としてアルコキシアルキルアルミニウ
ムハライドやアリールオキシアルキルアルミニウムハラ
イド共触媒の使用が提案されている。この塊状重合法に
おいても、モノマーから構成された反応液に衝撃改良剤
等の成分を混合することが示されており、具体例として
ジメチルテトラシクロドデセンをモノマーとし、衝撃改
良剤として水素化スチレン−ブタジエン−スチレンのブ
ロックコポリマーを添加して、金型中で塊状による開環
重合を行なって成形品を得ることが開示されている。
これらの開示された方法による開環重合体は、耐衝撃
性、高弾性率、耐熱性などのごときエンジニアリングプ
ラスチックに要求される諸物性において比較的良好な性
能を有しているが、昨今の厳しい要求性能からみると未
だ必ずしも充分とはいいがたい。例えば、ガラス繊維等
の充填剤を添加するとポリマーの曲げ弾性率を高めるこ
とができるが耐衝撃性を損ない、また、モノマー反応液
の粘度が低いこともあって反応中の沈降等により分散性
が不充分となりやすい。さらに、耐衝撃性を高めるため
にエラストマーを添加すると、曲げ弾性率が低下する傾
向が見られる(特開昭58−129013号)。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、前記問題点を克服すべく鋭意研究を積
み重ねた結果、ノルボルネン系モノマーを所定形状の金
型内でメタセシス触媒系の存在下に塊状重合させ熱硬化
性樹脂を製造する方法において、ジシクロペンタジエン
系熱重合樹脂をノルボルネン系モノマーに対して比較的
多量存在せしめることにより、高いガラス転移点を保持
し、かつ曲げ弾性率、充填剤の分散性および成形操作性
の改良された熱硬化性樹脂の得られることを見出し、そ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
問題点を解決するための手段 かくして本発明によれば、ノルボルネン系モノマーを
金型中でメタセシス触媒系の存在下に塊状重合させ熱硬
化性樹脂を製造する方法において、重合反応を前記モノ
マー100重量部当り15〜150重量部のジシクロペンタジエ
ン系熱重合樹脂の存在下に行なことを特徴とする熱硬化
性樹脂の製造方法、が提供される。
以下、本発明の構成要素について詳述する。
(ノルボルネン系モノマー) 本願発明の製造法にしたがって、塊状重合され得るノ
ルボルネン系モノマーは、置換および未置換のノルボル
ネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタ
ジエン、トリシクロペンタジエン(シクロペンタジエン
トリマー)、テトラシクロペンタジエン(シクロペンタ
ジエンテトラマー)、テトラシクロドデセンなどであ
り、具体例として、ジシクロペンタジエン、メチルテト
ラシクロドデセン、2−ノルボルネン、5−メチル−2
−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、
5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノル
ボルネン、5−ヘキシル−−2−ノルボルネン、5−オ
クチル−2−ノルボルネン、5−ドデシル−2−ノルボ
ルネン等が挙げられる。なかでもジシクロペンタジエン
は、得られる熱硬化性樹脂のガラス転移点(Tg)が高
く、曲げ弾性率も良好で、しかも安価であることなどか
らみて、特に好ましいモノマーである。
(メタセシス触媒系) 本願発明で用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの
塊状重合用触媒として公知のメタセシス触媒系であれば
いずれでもよく(例えば、特開昭58−127728号、同58−
129013号、同59−51911号、同60−79035号、同60−1865
11号、同61−126115号など)、特に制限はない。
メタセシス触媒としては、タングステン、モリブデ
ン、タンタルなどのハロゲン化物、オキシハロゲン化
物、、酸化物、有機アンモニウム塩などが挙げられる
が、適当な例としては、六塩化タングステン、オキシ四
塩化タングステン、酸化タングステン、トリドデシルア
ンモニウムタングステート、メチルトリカプリルアンモ
ニウムタングステート、トリ(トリデシル)アンモニウ
ムタングステート、トリオクチルアンモニウムタングス
テートなどのタングステン化合物:五塩化モリブデン、
オキシ三塩化モリブデン、トリドデシルアンモニウムモ
リブデート、メチルトリカプリルアンモニウムモリブデ
ート、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデート、
トリオクチルアンモニウムモリブデートなどのモリブデ
ン化合物:五塩化タンタルなどのごときタンタル化合物
などがある。なかでも反応に使用する油状物やノルボル
ネン系モノマーに可溶性の触媒を用いることが好まし
く、その見地から有機アンモニウム塩が賞用される。触
媒がハロゲン化物の場合には、アルコール系化合物やフ
ェノール系化合物で事前に処理することにより、触媒を
可溶化することができる。また、必要によりベンゾニト
リルやテトラヒドロフランなどのごときルイス塩基やア
セチルアセトン、アセト酢酸アルキルエステルなどのご
ときキレート化剤を併用することができ、それにより早
期重合を予防することができる。
活性剤(共触媒)としては、アルキルアンモニウムハ
ライド、アルコキシアルキルアンモニウムハライド、ア
リールオキシアルキルアンモニウムハライド、有機スズ
化合物などが挙げられるが、適当な例としては、エチル
アルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチル
アルミニウムイオダイド、エチルアルミニウムジイオダ
イド、プロピルアルミニウムジクロリド、プロピルアル
ミニウムジアイオダイド、イソブチルアルミニウムジク
ロリド、エチルアルミニウムジブロミド、メチルアルミ
ニウムセスキクロリド、メチルアルミニウムセスキブロ
ミド、テトラブチルスズ、アルキルアルミニウムハライ
ドとアルコールとの予備反応生成物などがある。
これらの活性剤のなかでアルコキシアルキルアルミニ
ウムハライドやアリールオキシアルキルアルミニウムハ
ライドは、触媒成分を混合した場合でも室温では適度な
ポットライフを有するので、操作上有利である(例え
ば、特開昭59−51911号)。アルキルアルミニウムハラ
イドの場合は、触媒を混合すると即座に重合を開始する
という問題があるが、その場合には活性剤とエーテル
類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アルコール類
などの調節剤を併用することにより重合の開始を遅らせ
ることができる(例えば、特開昭58−129013号、同61−
120814号)。もし、これらの調節剤を使用しない場合に
は、短いポットライフのものでも使用できるように装置
上、操作上の配慮をする必要がある。また、触媒、活性
剤に加えてクロロホルム、四塩化炭素、ヘキサクロロシ
クロペンタジエンなどのごときハロゲン化炭化水素を併
用してもよい(例えば特開昭60−79035号)。
メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマーの1モル
対し、通常、約0.01〜50ミリモル、好ましくは0.1〜10
ミリモルの範囲で用いられる。活性剤(共触媒)は、触
媒成分に対して、通常、0.1〜200(モル比)、好ましく
は2〜10(モル比)の範囲で用いられる。
メタセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに
溶解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的
に損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解
させて用いてもよい。
(ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂) 本発明で使用するジシクロペンタジエン系熱重合樹脂
は、ベンゼン、トルエン、キシレンなどのごとき不活性
溶剤の存在下または不存在下にジシクロペンタジエン類
またはジシクロペンタジエン類と共単量体(コモノマ
ー)を熱重合する公知の方法(例えば特開昭53−98383
号)によって得ることができる。
ジシクロペンタジエン類としては、ジシクロペンタジ
エン、メチル置換体、エチル置換体およびそれらの混合
物がある。コモノマーとしては、エチレン、プロピレ
ン、ブテン、ペンテン、スチレン、α−メチルスチレン
などのモノオレフィン、1.3−ブタジエン、イソプレ
ン、1.3−ペンタジエンなどの共役ジエン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、アクリロニトリル、アクロレインなど
の極性基を有するビニル単量体などが挙げられる。これ
らのコモノマーのなかでもオレフィン、共役ジエン、不
飽和エステルが賞用される。
ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂は、通常軟化点
(60〜200℃)、好ましくは80〜180℃のものが賞用され
る。
また、ジシクロペンタジエン類とコモノマーとの使用
割合は、前者100〜50重量%に対し、後者0〜50重量
%、好ましくは前者100〜60重量%に対し、後者0〜40
重量%である。
本発明においては、ジシクロペンタジエン類熱重合樹
脂をノルボルネン系モノマー100重量部当り15〜150重量
部、好ましくは20重量部〜100重量部の割合で配合す
る。ジシクロペンタジエン類熱重合樹脂の配合割合が15
重量部未満では曲げ弾性率の改良効果が不十分であり、
充填剤の分散性の改善も十分ではなく、150重量部を越
えると生成する重合体がもろくなるので好ましくない。
ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂を添加すると、モ
ノマー反応溶液の凝固点を低下させるので、凝固点の高
いモノマーを使用した場合でもモノマー反応溶液が凝固
せず反応射出成形における操作性が改良される。逆に、
モノマー反応溶液の粘度が低すぎる場合には、ジシクロ
ペンタジエン系樹脂の添加により適度な粘度に調節する
ことができるので、同様に操作性が改良される。
本発明において、前記特定の配合割合でジシクロペン
タジエン系熱硬化性樹脂をノルボルネン系モノマーに添
加し、メタセシス触媒系の存在下に金型中で塊状重合せ
しめることにより、ガラス転移点(Tg)を低下させるこ
となく曲げ弾性率の向上した熱硬化性樹脂を得ることが
できる。その場合、ガラス繊維等の充填剤を添加して
も、充填剤が均一に分散した熱硬化性樹脂を得ることが
できる。
前記したように、従来、ノルボルネン系モノマーを用
いたRIM法においてエラストマーと熱重合されたジシク
ロペンタジエン樹脂を併用添加することも知られている
が(特開昭58−129013号)、ジシクロペンタジエン熱硬
化性樹脂のモノマーに対する配合割合はせいぜい10重量
%程度までであり、それによる改質効果についても特に
開示されていなかったのである。ところが、ジシクロペ
ンタジエン系熱硬化性樹脂をモノマー100重量部当り15
〜150重量部と従来よりも多量に配合することにより、
驚くべきことに、高い熱変形温度(ガラス転移点)を保
持しながら改良された曲げ弾性率を有し、かつ充填剤の
分散性にも優れた熱硬化性樹脂を得ることができるであ
る。
ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂は、通常、ノルボ
ルネン系モノマーからなる反応溶液に溶解させて使用す
る。
(重合条件) 本発明においては、ノルボルネン系モノマーを所定形
状の金型内に導入し、金型中でメタセシス触媒系の存在
下に塊状重合せしめる重合方法により、熱硬化性樹脂を
製造する。実質的に塊状重合であればよく、少量の不活
性溶剤が存在していてもかまわない。
好ましい熱硬化性樹脂の製造法では、ノルボルネン系
モノマーを二液に分けて別の容器に入れ、一方にはメタ
セシス触媒を、他方には活性剤を添加し、二種類の安定
な反応溶液を調製する。ジシクロペンタジエン系熱重合
樹脂の所定量を二種類の反応容液の一方または両方に添
加し溶解させることができるが、両方に添加し二液の粘
度を同程度に調整した方が後の工程でより均一な混合が
できるので好ましい。この二種類の反応溶液を混合し、
次いで高温下に保持された成形金型中に注入し、そこで
塊状による開環重合を開始し、熱硬化性樹脂を得る。
本発明においては従来からRIM成形装置として公知の
衝突混合装置を、二種類の反応溶液を混合するために使
用することができる。この場合、二種類の反応溶液を納
めた容器は別々の流れの供給源となる。二種類の流れを
RIM機のミキシング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次い
で、高温の成形金型中に注入し、そこで即座に塊状重合
させて熱硬化性樹脂を得る。
このように、衝突混合装置を使用できるが、本発明は
そのような混合手段に限定されるわけではない。室温に
おけるポットライフが1時間もあるような場合には、ミ
キサー中で二種類の反応溶液の混合が完了してから、予
備加熱した金型中へ1回もしくは数回にわたって射出あ
るいは注入してもよい(例えば特開昭59−51911号参
照)。この方式の場合には、衝突混合装置に比較して、
装置を小型化することができ、また低圧で操作可能とい
う利点を有する。
また、本発明では二種類の反応溶液を使用する場合に
限定されない。当業者であれば容易に理解しうるよう
に、例えば第三番目の容器に反応液と添加剤を入れて第
三の流れとして使用するなど各種の変形が可能である。
金型温度は50℃以上、好ましくは60〜200℃、特に好
ましくは90〜130℃である。金型圧力は通常0.1〜100Kg/
cm2の範囲内である。
重合時間は適宜選択すればよいが、通常は約20分より
短かく、好ましくは5分以下であるが、それより長くて
もよい。
なお、重合反応成分類は窒素ガスなどの不活性ガス雰
囲気下で貯蔵し、また操作しなければならない。成形金
型は不活性ガスでシールしてもよいが、しなくてもかま
わない。
(熱硬化性樹脂の性状) 本発明の製造法により得られる塊状重合体は、冷却す
ると硬質な固体となる熱硬化性の樹脂である。曲げ弾性
率は、20,000Kg/cm2以上、好ましくは25,000Kg/cm2以上
であり、優れた機械的強度を有する。
(任意成分) 充填剤、酸化防止剤、顔料、着色剤、エラストマーな
ど種々の添加剤を配合することにより、本発明の熱硬化
性樹脂の特性を改質することができる。
添加剤は予め反応溶液のいずれか一方または双方に混
合しておくか、あるいは金型のキャビティーに入れてお
く。
充填剤にはガラス、カーボンブラック、タルク、炭酸
カルシウム、雲母などの無機質充填剤がある。
本発明で得られる熱硬化性樹脂はジシクロペンタジエ
ン系熱重合樹脂を共存させない場合に比較して耐衝撃性
がやや低下するが、ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂
とともにエラストマーを併用することによって熱硬化性
樹脂の衝撃強度を高めることができる。エラストマー
は、通常、ノルボルネン系モノマー100重量部当り0.5〜
20重量部、好ましくは1〜15重量部の範囲で添加する。
エラストマーの配合割合が過度に少ないと耐衝撃性付与
効果が小さく、逆に過度に多くなると反応溶液の粘度が
高くなりすぎて成形操作性が悪くなり、また、熱硬化性
樹脂組成物の熱変形温度や曲げ弾性率が低くなる。エラ
ストマーの添加方法としては、通常、予め反応溶液の一
方または両方に添加し溶解させる方法を採用する。
エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、
ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンター
ポリマー(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)およびこれらの水素化物などがある。
実施例 以下に実施例および参考例を挙げて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。なお、部、比および%はすべて重量
基準である。
参考例1 (熱重合DCP樹脂の製法) 純度98.5%のジシクロペンタジエン(DCP)300g、キ
シレン300gおよび2,6−ジ−ターシャリーブチルフェノ
ール(BHT)500ppmを1オートクーブに仕込み、窒素
ガス雰囲気下、255℃で4時間加熱反応を行った後、窒
素ガスで未反応DCPおよびキシレンを除去した。こうし
て得られたDCP樹脂の軟化点は160℃であった。
実施例1 所望量の熱重合DCP樹脂を含むDCP溶液を二つの容器に
入れ、一方の容器にはジエチルアルミニウムクロライド
を33ミリモル濃度、n−プロパノールを49.5ミリモル濃
度となるようにそれぞれ添加した(A液)。他方には、
該溶液に対しトリ(トリデシル)アンモニウムモリブデ
ートを4ミリモル濃度となるように添加した(B液)。
これら両反応液を1:1の比率に混合した。この反応原
液のポットライフ時間は、30℃で1時間以上であった。
両反応液を200×200×2mmの空間容積を有する、90℃
に加熱された金型の中へギヤポンプおよびパワーミキサ
ーを用いて速やかに注入した。金型内で約3分間反応を
行なった。これら一連の操作は窒素雰囲気下で実施し
た。
熱重合DCP樹脂の配合割合を変えた場合の物性値を第
1表に示す。
参考例2 第2表に示す組成の原料を用いる他は参考例1と同様
にして熱共重合樹脂を得た。これらの軟化点を第2表に
示す。
実施例2 DCPと参考例2で得られた各熱共重合樹脂を100部対40
部の配合物として用いる他は実施例1と同様にして成形
物を得た。各配合物および得られた成形品の物性値を第
3表に示す。
実施例3 参考例1で得た熱重合DCP樹脂の量は30部に一定と
し、ノルボルネン系モノマーの種類を変える他は実施例
2と同様にして成形品を得た。
実施例4 参考例1で得た熱重合DCP樹脂とDCPの混合比率を変え
た配合物にガラスフレーク(日本硝子繊維社製CEF−04
8)を18%加え、この反応溶液を2cmφの試験管に高さ約
10cmの量で仕込み、ガラスフレークの沈降性を観察し
た。その結果を第5表に示す。
上記本発明例の配合物を実施例1と同様にして得られ
た成形品はガラスフレークが均一に分散したものであっ
た。
実施例5 DCP100部と参考例1で得た熱重合DCP樹脂40部との混
合物100部に対し、エラストマーとしてスチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体(クレイトン1170、
シェル社化学社製。以下、SISと略称する。)を各種混
合比率で用い、実施例1と同様の操作により成形品を得
た。得られた成形物のTg、曲げ弾性率およびアイゾット
衝撃強度(ノッチ付き)についての測定結果を第6表に
示す。
実施例6 エラストマーとして、次の各種のエラストマーを、DC
P100部と参考例1の熱重合DCP樹脂40部の混合物100部に
対し各5部使用した以外は実施例5と同様にして成形品
を得た。使用したエラストマーと成形品の物性を第7表
に示す。
発明の効果 本発明によれば、ノルボルネン系モノマーを使用し、
これにジシクロペンタジエン系熱硬化性樹脂を添加する
ことにより、従来のポリマーに比較して高い熱変形温度
を保持しつつ、曲げ弾性率および充填剤の分散性に優れ
た熱硬化性樹脂を経済的に得ることができる。そして、
この樹脂は耐熱性および機械的強度を要求される様々な
分野に適用可能であるという優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−96623(JP,A) 特開 昭59−81315(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノルボルネン系モノマーを金型中でメタセ
    シス触媒系の存在下に塊状重合させ熱硬化性樹脂を製造
    する方法において、重合反応を前記モノマー100重量部
    当り15〜150重量部のジシクロペンタジエン系熱重合樹
    脂の存在下に行うことを特徴とする熱硬化性樹脂の製造
    方法。
  2. 【請求項2】ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂がジシ
    クロペンタジエン類のポリマーである特許請求の範囲第
    (1)項記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂がジシ
    クロペンタジエン類とコモノマーとのコポリマーである
    特許請求の範囲第(1)項記載の熱硬化性樹脂の製造方
    法。
  4. 【請求項4】重合反応をジシクロペンタジエン系熱重合
    樹脂およびエラストマーの共存下に行なう特許請求の範
    囲第(1)項記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
JP62065672A 1987-03-23 1987-03-23 熱硬化性樹脂の製造方法 Expired - Lifetime JPH0832767B2 (ja)

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