JPH08327563A - ラミノグラフ - Google Patents

ラミノグラフ

Info

Publication number
JPH08327563A
JPH08327563A JP7136751A JP13675195A JPH08327563A JP H08327563 A JPH08327563 A JP H08327563A JP 7136751 A JP7136751 A JP 7136751A JP 13675195 A JP13675195 A JP 13675195A JP H08327563 A JPH08327563 A JP H08327563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subject
image
radiation
lamino
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7136751A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiichiro Uyama
喜一郎 宇山
Masaji Fujii
正司 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7136751A priority Critical patent/JPH08327563A/ja
Publication of JPH08327563A publication Critical patent/JPH08327563A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4611Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
    • H05K3/4638Aligning and fixing the circuit boards before lamination; Detecting or measuring the misalignment after lamination; Aligning external circuit patterns or via connections relative to internal circuits

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ピント面のみによくピントが合う
ラミノグラフを提供することにある。 【構成】 X線管13で放射線を発生して被検体17に
向けて放出し、被検体17を透過した放射線を撮像管1
9の検出面21上で実質的に2次元の空間分解能をもっ
て検出する。ここで、回転機構25で被検体17に回転
運動を与え、撮像管コントローラ29で出力画像を回転
運動と同期して電子的に画像回転させ、この回転運転の
間にデータ収集処理装置27で出力画像を複数の透過画
像として収集して各画像を加算した後に、被検体内のピ
ント面上に焦点の合った透過画像であるラミノ画像を得
るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体を透過した放射
線を検出し、被検体の断層像を得る断層撮影装置である
ラミノグラフに関し、更に詳しくは、例えば多層配線基
板等の被検体を内部を非破壊で検査するラミノグラフに
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のラミノグラフは、多層配線基板
等の内部の層のパターンを検査するために使用し得るも
のとして、最近注目され始めているものであり、基本的
には医療用として普及している断層写真装置と同様であ
るが、断層写真がX線用フィルムを用いて1つの面にピ
ントの合った透過像である断層像を得るのに対して、ラ
ミノグラフは面センサ出力をディジタル画像化し、画像
処理を用いて断層像を作成する点が異なっている。
【0003】図20は従来のラミノグラフを示す図であ
り、特開平2−501411号公報に記載されている。
同図においては、焦点走査型X線管201によって円形
に焦点が走査される。2次元面センサである回転X線検
出器207は焦点に同期して回転し、この回転中に収集
された被検体203を透過した多数の透過像はディジタ
ル処理により加算され、1つの断層像が作成される。断
層像は焦点の回転半径と回転X線検出器207の回転半
径で決まる1つの焦点面205にピントの合った画像と
なる。
【0004】図21は、「Industry’s New Vision」Bi
o-Imageing Research, Inc発行第6頁に記載されている
従来のラミノグラフを示す図である。同図においては、
X線管209から放射されるピラミッド型X線ビーム2
11の中に被検体213を設け、その後方に2次元X線
検出器215が設けられる。この検出器215に平行な
1つの回転軸Oに対して被検体213を矢印のように往
復回転させ、この間に透過像データを収集する。多数の
透過データから伸縮処理および加算処理により1つの焦
点面Eにピントの合った断面像が作成される。また、収
集された同じ透過像群から伸縮処理のパラメータを変え
ることにより、任意の他のピント面Fにピントの合った
断面像も作成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した図20に示す
従来のラミノグラフでは、焦点走査型X線管を用いてい
るため、焦点の位置が決められて軌道から狂い易く、画
像が不鮮明になることが多いとともに、高価になるとい
う問題がある。
【0006】また、焦点走査の直径もX線管の制約から
あまり大きくできないため、断層写真のピント深度が浅
くできず、ピント面外のパターンが十分にぼけないとい
う問題がある。
【0007】図21に示す別の従来のラミノグラフで
は、ピント面からはずれた面にあるパターンぼけが一方
向であるため、回転軸に直交する直線状のパターンはぼ
やけず、ピント面パターンと混同され易いという問題が
ある。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、ピント面のみによくピントが
合うラミノグラフを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、放射線を発生し、被検体に
向けて放出する放射線源と、被検体を透過した放射線を
その検出面上で実質的に2次元の空間分解能をもって検
出する放射線検出器と、前記被検体に回転運動を与える
回転手段と、前記放射線検出器の出力画像を前記回転運
動と同期して電子的に画像回転させる検出器制御手段
と、前記回転運動の間に前記放射線検出器の出力を複数
の透過画像として収集して各画像を加算した後に、被検
体内のピント面上に焦点の合った透過画像であるラミノ
画像を得る画像処理手段と、を有することを要旨とす
る。
【0010】請求項2記載の発明は、前記放射線検出器
は、電子ビームをX,Y方向に走査させて検出面を走査
する一方、前記検出器制御手段は、前記電子ビームの走
査を電子的に回転させることで出力画像を回転させるこ
とを要旨とする。
【0011】請求項3記載の発明は、放射線を発生し、
被検体に向けて放出する放射線源と、被検体を透過した
放射線の検出面上で強度分布している透過像を光像に変
換する光変換手段と、光像を撮像して透過画像を検出す
る光検出器と、被検体に回転運動を与える回転手段と、
少なくとも前記光検出器を前記回転運動と同期して回転
させる検出器回転手段と、前記回転運動の間に前記光検
出器の出力を複数の透過画像として収集して各画像を加
算した後に、被検体内のピント面上に焦点の合った透過
画像であるラミノ画像を得る画像処理手段と、を有する
ことを要旨とする。
【0012】請求項4記載の発明は、放射線を発生し、
被検体に向けて放出する放射線源と、被検体を透過した
放射線をその検出面上で検出する蓄積性螢光体と、被検
体と蓄積性螢光体を互いに平行なそれぞれの回転軸に対
してそれぞれを同期して同一方向に回転運動を与える回
転手段と、前記回転運動の間に前記蓄積性螢光体に蓄積
された放射線を読み取る読取手段と、被検体内のピント
面上に焦点の合った透過画像であるラミノ画像を得る画
像処理手段と、を有することを要旨とする。
【0013】請求項5記載の発明は、前記蓄積性螢光体
あるいは被検体を前記回転軸方向に移動させるピント機
構を有することを要旨とする。
【0014】請求項6記載の発明は、前記蓄積性螢光体
あるいは被検体を前記回転軸に対して傾斜させる傾斜手
段を有することを要旨とする。
【0015】請求項7記載の発明は、放射線を発生し、
被検体に向けて放出する放射線源と、被検体を透過した
放射線をその検出面上で検出する蓄積性螢光体と、被検
体を2軸(θ,β)に対して回転運動を与える第1の回
転手段と、前記蓄積性螢光体を前記2軸とそれぞれ平行
な別の2軸(θ′,β′)に対して回転運動を与える第
2の回転手段と、前記2軸(θ,β)を前記別の2軸
(θ′,β′)と同期させて回転運動を制御する回転制
御手段と、前記回転運動の間に前記蓄積性螢光体に蓄積
された放射線を読み取る読取手段と、被検体内のピント
面上に焦点の合った透過画像であるラミノ画像を得る画
像処理手段と、を有することを要旨とする。
【0016】請求項8記載の発明は、放射線を発生し、
被検体に向けて放出する放射線源と、被検体を透過した
放射線をその検出面上で検出する蓄積性螢光体と、被検
体と蓄積性螢光体をそれぞれ同一方向に異なる速度で搬
送する搬送手段と、前記搬送の間に前記蓄積性螢光体に
蓄積された放射線を読み取る読取手段と、被検体内のピ
ント面上に焦点の合った透過画像であるラミノ画像を得
る画像処理手段と、を有することを要旨とする。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明にあっては、放射線を発生
して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射線を
検出面上で実質的に2次元の空間分解能をもって検出す
る。ここで、被検体に回転運動を与え、出力画像を回転
運動と同期して電子的に画像回転させ、この回転運動の
間に出力画像を複数の透過画像として収集して各画像を
加算した後に、被検体内のピント面上に焦点の合った透
過画像であるラミノ画像を得ることで、ピント面のみに
よくピントが合うラミノ画像を得るようにしている。
【0018】請求項2記載の発明にあっては、電子ビー
ムをX,Y方向に走査させて検出面を走査する一方、こ
の電子ビームの走査を電子的に回転させることで出力画
像を回転させることで、ピント面のみによくピントが合
うラミノ画像を得るようにしている。
【0019】請求項3記載の発明にあっては、放射線を
発生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射
線の検出面上で強度分布している透過像を光像に変換
し、次に、この光像を撮像して透過画像を検出する。こ
こで、被検体に回転運動を与え、少なくとも光像の検出
を回転運動と同期して回転させ、この回転運動の間に出
力画像を複数の透過画像として収集して各画像を加算し
た後に、被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像
であるラミノ画像を得ることで、ピント面のみによくピ
ントが合うラミノ画像を得るようにしている。
【0020】請求項4記載の発明にあっては、放射線を
発生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射
線を蓄積性螢光体の検出面上で検出する。ここで、被検
体と蓄積性螢光体を互いに平行なそれぞれの回転軸に対
してそれぞれを同期して同一方向に回転運動を与え、こ
の回転運動の間に蓄積性螢光体に蓄積された放射線を読
み取り、被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像
であるラミノ画像を得ることで、ピント面のみによくピ
ントが合うラミノ画像を得るようにしている。
【0021】請求項5記載の発明にあっては、蓄積性螢
光体あるいは被検体を回転軸方向に移動させることで、
ピント面のみによくピントが合うラミノ画像を得るよう
にしている。
【0022】請求項6記載の発明にあっては、蓄積性螢
光体あるいは被検体を回転軸に対して傾斜させること
で、ピント面のみによくピントが合うラミノ画像を得る
ようにしている。
【0023】請求項7記載の発明にあっては、放射線を
発生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射
線を蓄積性螢光体の検出面上で検出する。ここで、被検
体を2軸(θ,β)に対して回転運動を与え、蓄積性螢
光体をこの2軸とそれぞれ平行な別の2軸(θ′,
β′)に対して回転運動を与え、さらに、2軸(θ,
β)を別の2軸(θ′,β′)と同期させて回転運動を
制御する。この回転運動の間に、蓄積性螢光体に蓄積さ
れた放射線を読み取り、被検体内のピント面上に焦点の
合った透過画像であるラミノ画像を得ることで、ピント
面のみによくピントが合うラミノ画像を得るようにして
いる。
【0024】請求項8記載の発明にあっては、放射線を
発生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射
線を蓄積性螢光体の検出面上で検出する。ここで、被検
体と蓄積性螢光体をそれぞれ同一方向に異なる速度で搬
送し、この搬送の間に蓄積性螢光体に蓄積された放射線
を読み取り、被検体内のピント面上に焦点の合った透過
画像であるラミノ画像を得ることで、ピント面のみによ
くピントが合うラミノ画像を得るようにしている。
【0025】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0026】最初に、実施例を説明する前に、図1を参
照して、本発明のラミノグラフの原理作用について説明
する。
【0027】図1においては、放射線源1aと2次元放
射線検出器3a(放射線源1bと2次元放射線検出器3
b)の組がそれぞれ図示のように被検体5を通るZ軸に
対して角度αの傾きを保ちながら放射線源用軌道7aお
よび検出器中心軌道9aを描いて回転するようになって
いる。なお、図1において、座標XYZは被検体5に対
して固定した座標であり、Z軸は回転軸に一致させてあ
る。
【0028】被検体3内に設定されたピント面5a上の
1点qに着目すると、回転角0°の場合には、q点の透
過像(すなわち、測定面11a)への射影点はq0 とな
る。
【0029】この射影点q0 は幾何学的に計算すること
ができる。同様に、回転角180°の場合には、射影点
はq180 となる。
【0030】このように各回転角での射影点を計算し、
その点での画像データを加算して平均することにより、
射影点q0 を頂点とし、放射線源の軌道7aで形成され
る円錐ビームに対する透過データが計算され、射影点q
以外のパターンはぼやける。
【0031】同様に、ピント面5a上に網の目状に配置
した多数の点について計算することにより、ピント面5
aにピントの合った透過像であるミラー像が得られる。
【0032】図1において、ピント面5a上にある文字
Bははっきり残り、上下の層にそれぞれある文字A,C
はぼやける。これにより上下層に邪魔されることなく、
ピント面5aを観察することができるものである。
【0033】図2は、本発明の第1の実施例に係わるミ
ラーグラフの構成を示す図である。
【0034】図2に示すように、回転テーブル23はテ
ーブル回転軸37を中心にして回転可能にフロアーから
支持されている。回転機構25は回転テーブル23を回
転させる。
【0035】撮像管19はその検出面21がテーブル回
転軸37に対して垂直になるように設定されている。
【0036】X線管13はそのX線焦点Sが検出面21
の中心Pとテーブル回転軸37が作る平面に乗るように
フロアーから支持される。SとPとを結ぶ線はテーブル
回転軸37と角度αをなし、例えばαは約45°であ
る。
【0037】被検体17は回転テーブル23上に設置さ
れ、被検体17を通ったX線ビーム15が検出面21で
検出される。
【0038】撮像管19は検出面21上での透過画像を
撮像管コントローラ29によりラスタースキャンして検
出しアナログ信号としてデータ収集処理装置27へ送
る。
【0039】回転制御装置33は回転機構25から回転
位置信号としてのエンコーダ出力を受けてフィードバッ
クして低速回転するよう回転機構25を制御するととも
に、この回転位置信号を撮像管コントローラ29へ送
る。
【0040】撮像管コントローラ29は、撮像管19の
X軸,Y軸コイルの電流を制御することで撮像管19の
検出面21をラスタースキャンしてX線を検出してい
る。回転位置信号を受けてテーブルの回転角θに合せて
X軸,Y軸のコイルの電流配分を、
【数1】
【数2】 のように変形することで、ラスタースキャンの角度検出
面21の中心Pに対してθだけ回転させる。これにより
撮像管19の出力信号は撮像管19を回転テーブル23
と同期して回転させた場合と同様の信号になる。なお、
このような画像の回転方法自体は特公昭56−2443
4号公報において知られているものである。
【0041】データ収集処理装置27は撮像管19から
出力されたアナログ信号をデジタルデータに変換して画
像加算してラミノ画像を作りCRT31に表示する。ま
た撮像管19のアナログ信号はモニタCRT35に接続
されデジタル処理以前の透過画像がモニタできる。
【0042】撮像管19はピント機構39を介してフロ
アーより支持されている。ピント機構39は撮像管19
をテーブル回転軸37方向へ移動させる機構である。S
と検出面21の中心Pを結ぶ線とテーブル回転軸37の
交点Qを通り検出面21と平行な面がピント面41とな
る。ピント機構39はピント面41をテーブル回転軸3
7方向に移動させる働きをする。
【0043】なお、以上のような構成において、ピント
機構39は回転テーブル23を軸方向に動かしてもよ
く、またX線管13を軸方向に動かしてもよい。また、
X線管13にはX線制御装置が接続されているが図では
省略されている。さらに、回転テーブル23は中空のプ
ラスチック円柱よりなるものである。さらにまた、前記
X線の検出を行うものは撮像管19に限られるものでは
なく、例えば、X線I.I.とレンズおよび撮像管を組
み合わせてX線の検出を行えるものである。
【0044】ここで、X線管13は放射線源を構成し、
撮像管19は放射線検出器を構成し、回転機構25およ
び回転制御装置33は回転手段を構成し、撮像管コント
ローラ29は検出器制御手段を構成し、データ収集処理
装置27は画像処理手段を構成するものである。
【0045】次に、実使用時の作用を図3を参照して説
明する。
【0046】実使用時には、操作者はまず被検体17を
回転テーブル23に載置し、データ収集処理装置27の
操作パネルからピント面位置(例えば、X=1mm)を
入力し、データ収集を開始させる。この結果、データ収
集処理装置27は図3に示すフローチャートに従ってラ
ミノ画像を作成する。
【0047】以下、図3のフローチャートに従って説明
する。図3において、まず、X線管13がオンされ、回
転が開始する(ステップS110,S120)。次で、
2次元透過像が続けて収集されていくが、1画面の収集
時間は回転ぶれが無視できる短い時間である。
【0048】1画面の収集が終了すると(ステップS1
30)、前処理として歪補正およびセンタリング補正が
施され、生画像としての前処理済みの透過像が作成され
てファイルされる(ステップS140,S150)。生
画像は1画像毎に後述するラミノ画像処理を施され、ラ
ミノ画像が作成される(ステップS160)。次の画面
も同様に処理され、前画面のラミノ画像上に結果が足し
込まれ、平均画像が作成される。
【0049】360°または任意の設定角度分の画面が
処理され、ラミノ画像が完成すると、ラミノ画像が表示
される(ステップS180,S190)。そして、回転
が停止し、X線管13がオフになり終了する(ステップ
S200,S210)。なお、回転は一方向の回転でな
く、部分的な角度監視の往復回転でもよい。
【0050】また、収集画像のうち、X線通路が被検体
17の長手方向に沿った方向になる画像(θ 90°,
270°)は吸収が強くなり、画像が不鮮明になるの
で、処理には使用されない。
【0051】次に、図4のフローチャートを参照して、
図3のステップS160におけるラミノ画像処理につい
て説明する。なお、この処理では、図5および図6を参
照して説明を行う。
【0052】計算処理の座標系を図5(a)に示す。同
図において、x,y,zは測定系(X線管,検出器)に
固定された座標系であり、検出面21は検出器の面であ
り、xy平面内にある。SはX線焦点である。X,Y,
Zは被検体17に固定した座標系であり、回転角θ=0
°のとき、座標X’,Y’,Z’に一致する。X’,
Z’軸はxz平面内になるように設定されている。
【0053】図5(b)は被検体17内に設定されたピ
ント面41を示しており、ピント面41は式X=X0 と
して表される。また、図5(c)はピント面41の格子
点(i,j)と座標Y,Zの関係を示している。さら
に、図6は生画像の格子点(d,m)と座標x,yの関
係を示している。
【0054】次に、図4を参照して、ラミノ画像処理に
ついて説明する。
【0055】図4では、まず、ピント面上の始点位置i
=0,j=0でのラミノ画像値の計算から開始する(ス
テップS162)。次に、ピント点i,jの値から次に
示す式に従って生画像上への射影点d,mを計算する
(ステップS164)。
【0056】まず、i,j→X,Y,Zの変換は次式に
より行う。
【0057】
【数3】 次に、X,Y,Z→x,y,zの変換は次式により行
う。
【0058】
【数4】 図5を参照して、ピント点q(x,y,z)から射影点
Q(xp ,yp )を計算する。幾何計算により次式が求
まる。
【0059】
【数5】 次に、x0 ,y0 →d,mの変換を行う。
【0060】
【数6】 以上により射影点d,mが計算される。なお、d,mは
一般に整数とならない。
【0061】次に、図4のステップS166に戻って、
生画像上で点(d,m)の近傍の4点の画像値を順次補
間して画像値L(d,m)を求める。それから、ラミノ
画像上の点(i,j)の位置に求めた画像値L(d,
m)を足し込む(ステップS168)。そして、図5
(c)に示す全i,jについて計算を行い、ラミノ画像
処理が終了する(ステップS170,S172)。
【0062】なお、上記実施例において、データ収集は
行わずに、前に終了した生画像ファイルを用いて、ラミ
ノ画像の計算のみを行うことができる。これによりデー
タ収集なしに、ピント面の設定(X=X0 )の値を変え
て、ラミノ画像を何度でも計算し直すことができる。
【0063】図7はこの処理を示すフローチャートであ
る。すなわち、図7では、まず生画像ファイルを読み出
して(ステップS310)、図4に示したラミノ画像処
理と同じ処理を行い(ステップS320)、これを全生
画像について行い(ステップS330)、これによりラ
ミノ画像が表示されファイルされる(ステップS34
0)。
【0064】特に、本実施例のような構成において、X
線管13で放射線を発生して被検体17に向けて放出
し、被検体17を透過した放射線を撮像管19の検出面
21上で実質的に2次元の空間分解能をもって検出す
る。ここで、回転機構25で被検体17に回転運動を与
え、撮像管コントローラ29で出力画像を回転運動と同
期して電子的に画像回転させ、この回転運転の間にデー
タ収集処理装置27で出力画像を複数の透過画像として
収集して各画像を加算した後に、被検体内のピント面上
に焦点の合った透過画像であるラミノ画像を得るように
している。
【0065】従って、第1の実施例では、従来の焦点走
査型X線管を使用していないので、焦点位置が狂うこと
がなく、高品質のラミノ像が得られ、装置も安価であ
る。また、従来の焦点走査型X線管と比べて、ぼけを大
きくすることができるため、ピントのシャープなラミノ
像が得られる。
【0066】また、回転走査でラミノ像が得られるの
で、機構が単純で安価となり、精度も向上し、良好なラ
ミノ像が得られる。
【0067】さらに、ピント面からはずれた面にあるパ
ターンのぼけ方向が一方向でなく、楕円型であり、直線
状のパターンもよくぼけ、ピントのシャープなラミノ像
が得られる。また、一度収集した画像からピント面を変
えて何度でもラミノ像を作り直すことができる。さら
に、透過像収集と平行して、ラミノ画像処理を行うの
で、収集後、短時間でラミノ像を得ることができる。
【0068】さらにまた、グリッドを用いて、歪補正を
おこなうので、計算精度が向上し、高品質なラミノ像が
得られる。ピンファントムを用いて、センタリング補正
を行うので、精密な幾何調整を行うことなく、高品質な
ラミノ像が得られる。
【0069】また、隣接して平行する複数のラミノ像を
作成しておくことにより、画像切り換えを行うことで、
層のめくり(奥側へり切り換え)およびかぶせ(手前側
への切り換え)ができ、層状態をよく把握することがで
きる。
【0070】次に、図8は、本発明の第2の実施例に係
わるラミノグラフ構成を示す図である。
【0071】まず、本実施例の構成上の特徴を説明す
る。
【0072】図8に示すように、回転テーブル23がテ
ーブル回転軸37を中心に回転可能にフロアーから支持
されている。回転機構25は回転テーブル23を回転さ
せる。
【0073】X線I.I.45はその検出面21がテー
ブル回転軸37に対して垂直になるように設定されてお
り、検出面21上のX線透過像を可視光像へ変換する。
【0074】TVカメラ49はX線I.I.45の中心
軸53と同軸に設置され、X線I.I.45の出力面4
7の可視光像を撮像して出力する。このTVカメラ49
は上記テーブル回転軸37と平行であり、X線I.I.
45の中心軸と一致するそれ自体の軸に対してカメラ回
転機構51により回転されることで、X線I.I.45
の出力面47の可視光像はTVカメラ49の出力では回
転するものである。
【0075】被検体17は回転テーブル23上に設置さ
れ、被検体17を通ったX線ビーム15が検出面21で
検出される。
【0076】回転制御装置33は回転テーブル23とT
Vカメラ49を同期して回転させる。
【0077】データ収集処理装置27はTVカメラ49
のアナログ出力信号とデジタルデータに変換して画像加
算してラミノ画像を作りCRT31に表示する。
【0078】X線管43はそのX線焦点Sがテーブル回
転軸37とX線I.I.45の中心軸53が作る平面上
に設置されている。
【0079】ピント面41は、図8に示すように、検出
面21の中心P(中心軸53上にある)とX線焦点Sを
結ぶ線とテーブル回転軸37との交点Qを通り検出面2
1と平行な面である。
【0080】回転テーブル23は中空のプラスチック円
柱よりなる。
【0081】ここで、X線管13は放射線源を構成し、
X線I.I.45は光変換手段を構成し、TVカメラ4
9は光検出器を構成し、回転機構25は回転手段を構成
し、カメラ回転機構51は検出器回転手段を構成し、デ
ータ収集処理装置27は画像処理手段を構成するもので
ある。
【0082】特に、本実施例のような構成において、X
線管13は放射線を発生し、回転テーブル23上に設置
された被検体17に向けてX線ビーム15を放出し、被
検体17を通ったX線ビーム15が検出面21で検出さ
れる。次に、X線I.I.45はその検出面21上のX
線透過像を可視光像へ変換し、TVカメラ49はX線
I.I.45の出力面47の可視光像を撮像して出力す
る。この際に、回転テーブル23を回転機構25により
回転させることで、被検体17を回転させる。また、T
Vカメラ49はX線I.I.45の中心軸と一致するそ
れ自体の軸に対してカメラ回転機構51により回転され
ることで、X線I.I.45の出力面47の可視光像は
TVカメラ49の出力では回転するものである。回転テ
ーブル23とTVカメラ49は回転制御装置33により
同期して回転させる。データ収集処理装置27でTVカ
メラ49のアナログ出力信号とデジタルデータに変換し
て画像加算してラミノ画像を作りCRT31に表示す
る。
【0083】従って、特に、本実施例では、第1の実施
例の効果に加え、X線I.I.とTVカメラの両方でな
くTVカメラのみ、あるいは2次元光センサのみの回転
ですむので、回転させる部分が小さく軽くてすみ回転機
構が小型ですみ回転精度を上げることができる。
【0084】なお、以上のような構成において、放射線
の検出は放射線光の変換がX線I.I.45で行なわれ
光検出器としてTVカメラ49を用い、TVカメラ49
のみ回転させる場合について述べたが、これに限られる
ことなく、例えばX線I.I.45の代わりに螢光板を
用いてもよい。またTVカメラ49は光学レンズとCC
Dや撮像管等の2次元光センサから構成されているが、
光学レンズを固定し2次元光センサのみを回転させても
よい。
【0085】次に、図9は、本発明の第3の実施例に係
わるラミノグラフの構成を示す図である。
【0086】まず、本実施例の構成上の特徴を説明す
る。
【0087】図9に示すように、回転テーブル23とイ
メージングプレート61が互いに平行なそれぞれの回転
軸37,65について回転可能にフロアーから支持され
ている。回転機構57はモータ55,ギヤ57a,57
b,57cより成り、回転テーブル23とイメージング
プレート61を同期して同一方向に回転させる。
【0088】X線管13はそのX線の焦点Sが2つの回
転軸37,65の作る面上に乗るようにフロアーから支
持される。
【0089】焦点Sとイメージングプレート61の検出
面59の中心Pを結ぶ線は回転軸37,65と角度αを
なし、α=約45°である。この線とテーブル回転軸3
7との交点Qを通り検出面59に平行な面がピント面4
1となる。
【0090】被検体17は回転テーブル上に設置され、
被検体17を通ったX線ビーム15が検出面59で検出
される。イメージングプレート61はX線が照射されて
いる間、検出面59上の透過像を積分して潜像として記
憶する。
【0091】イメージングプレート61の潜像は読取装
置63により読み取られる。読取装置63はレーザ光を
イメージングプレート61に当てて発生する螢光を光セ
ンサで検出することで読み取るものであり、読取装置6
3自体は特開平3−276265号公報において知られ
ている。
【0092】読取装置63の出力はデータ収集処理装置
27でデジタルデータに変換された後に、CRT31に
表示される。出力された画像はピント面41にピントの
合った透過画像としてのラミノ画像である。
【0093】ここで、X線管13は放射線源を構成し、
イメージングプレート61は蓄積性螢光体を構成し、回
転機構57は回転手段を構成し、読取装置63は読取手
段を構成し、データ収集処理装置27は画像処理手段を
構成するものである。
【0094】次に、本実施例の作用を説明する。
【0095】操作者は、まず、被検体17を回転テーブ
ル23上に設置し、ピント制御器43のパネルからピン
ト位置を設定する。
【0096】次に、回転制御装置33をONし、X線管
13をONし、約1回転の後に、X線管13をOFFす
る。この間に、被検体17の透過像がイメージングプレ
ート61の検出面59上に積分され潜像として記憶され
る。この像は被検体17のピント面41にピントの合っ
た透過像としてのラミノ画像である。
【0097】次に、読取装置63をONさせ、上記の潜
像を読み取って電気信号として出力させる。この出力は
データ収集処理装置27に取り込まれ、デジタルデータ
として記憶されるとともに、CRT31に表示される。
【0098】従って、特に、本実施例では、第2の実施
例の効果に加え、さらに、画像加算がいらなくなるの
で、さらに、高速な処理ができる。また、イメージング
プレート65には出力用のケーブルがないので、回転の
ケーブルさばきがいらなくなり、回転が一方向に無制限
に連続してでき、機構が単純化して精度も上げられる利
点がある。
【0099】なお、上記実施例において、ピント機構3
9は回転テーブル23を回転軸37方向に移動させ被検
体17に対して相対的にピント面41を移動させる。な
お、ピント機構39は回転テーブルの代わりにイメージ
ングプレート61あるいはX線管13を回転軸方向に移
動するようにしてもよい。
【0100】さらに、図9では、被検体17に対してピ
ント面41を相対的に傾斜させるために、被検体17を
回転軸37に対して傾斜させる図示されていない傾斜機
構がある。また、被検体17を傾斜させる代わりにイメ
ージングプレート61をイメージングプレート回転軸6
3に対して傾斜させてピント面41を傾斜させてもよ
い。
【0101】図10にイメージングプレートはその検出
面59が回転軸65に対して直交するよう設定されてい
るが、これに限ることなく傾斜させて設定してもよい。
図11に示すように角度βをもって設定した場合、ピン
ト面41が角度βで傾斜するだけである。
【0102】次に、図12は、本発明の第4の実施例に
係わるラミノグラフの構成を示す図である。
【0103】まず、本実施例の構成上の特徴を説明す
る。
【0104】図12において、被検体17は、2軸
(θ,β)に対し回転するθ回転機構65、β回転機構
67上に設置される。β回転機構67はθ回転機構65
上に乗っているがこの逆でもよい。
【0105】イメージングプレート61は上記の2軸と
それぞれ平行な2軸(θ′,β′)に対し回転するθ′
回転機構69、β′回転機構71上に設置される。
【0106】各回転機構は軸受およびパルスモータ等か
ら構成される。回転制御装置33はパルス発生器、パル
スモータドライバ等から構成され上記2軸と上記他の2
軸の対応する軸について同期して回転機構を回転させ
る。
【0107】他に、図示されていないイメージングプレ
ート61の読取装置、データ収集処理装置、CRT等か
ら構成される。
【0108】図12において、P点はθ′軸,β′軸の
交点、Q点はθ軸,β軸の交点である。X線管13はそ
のX線の焦点Sが直線PQ上に乗るようにフロアーから
支持されている。イメージングプレート61はその検出
面59がP点を通るように回転機構上に設置される。図
12では、β′軸を含むように設置されているが、例え
ばβ′軸と角度γをなすように設置してもよい。また、
ピント面41はQ点を通って検出面59と平行な面とな
る。
【0109】各回転機構が回転制御装置33により定め
られたシークェンスで回転されるとき、被検体17上の
ピント面41と検出面59は常に平行に保たれている。
【0110】ここで、X線管13は放射線源を構成し、
イメージングプレート61は蓄積性螢光体を構成し、θ
回転機構65およびβ回転機構67は第1の回転手段を
構成し、θ′回転機構69およびβ′回転機構71は第
2の回転手段を構成し、回転制御装置33は回転制御手
段を構成し、図示されていない読取装置63は読取手段
を構成し、図示されていないデータ収集処理装置27は
画像処理手段を構成するものである。
【0111】次に、本実施例の作用を説明する。
【0112】各回転機構は回転制御装置33により定め
られたシークェンスで回転される。この間に、X線が照
射され被検体17の透過画像がイメージングプレート6
1の検出面59上に積分され潜像として記憶される。こ
の像は被検体17のピント面41にピントの合った透過
像としてのラミノ画像である。
【0113】次に、図示されていない読取装置63をO
Nさせ上記の潜像を読み取って電気信号として出力させ
る。
【0114】この出力は、図示されていないデータ収集
処理装置27に取り込まれ、デジタルデータとして記憶
されるとともに、図示されていないCRT31に表示さ
れる。
【0115】従って、特に、本実施例では、第4の実施
例の効果に加え、さらに、2軸走査になっているので、
ピント面からはずれた面にあるパターンのボケが多重同
型のボケ、すなわち、面ボケになるので、直線状や円形
のパターンもよくボケピントのシャープなラミノ画像が
得られる。
【0116】なお、上記実施例において、図12に示す
2軸の回転機構の組合せ方はこれに限定されるものでは
ななく、例えば図13に示すような組合せも可能であ
る。要は、2軸の自由度をって回転できればよい。
【0117】また、イメージングプレート61の代わり
に他の2次元放射線検出器として、例えばシンチレータ
+CCD光センサ、撮像管、X線I.I.+TVカメ
ラ、二次元半導体X線センサ等を使うこともできる。
【0118】次に、図14は、本発明の第5の実施例に
係わるラミノグラフの構成を示す図である。
【0119】まず、本実施例の構成上の特徴を説明す
る。
【0120】図14においてX線管81はフロアーから
支持されている。
【0121】被検体85を設置する搬送テーブル97
は、速度v1 でプレート被検体搬送機構99により搬送
される。イメージングプレート101は、被検体85と
同一方向へ速度v2 でプレート搬送機構105により搬
送される。
【0122】イメージングプレート101の検出面10
3は搬送方向にそって設置されている。まず最初に、イ
メージングプレート101はリセット装置95でリセッ
トされる。次に、搬送の間に被検体85を透過したX線
ビーム83は、検出面107a上で透過像として積分さ
れて潜像として記憶され、読取装置93を通って搬送さ
れるときに読み取られる。リセット装置95はレーザビ
ームをあてて潜像をリセットするもので読取装置と同様
の構造である。なお、読取装置93自体は第3の実施例
において説明したように公知技術である。
【0123】ここで、検出面103とX線焦点Sの距離
をl2 、ピント面87とSとの距離をl1 とすると、
【数7】 の関係がある。
【0124】ピント面87上にあるパターンは搬送の間
に検出面103上でずれることはないが、その上下にあ
るパターンは搬送の間にずれていき積分された潜像上で
はボケてしまう。このようにピント面87にピントの合
った透過画像としてのラミノ画像が得られる。
【0125】数3よりv1 とv2 の比率を変えること
で、ピント面87の位置を変えることができることがわ
かる。
【0126】また、図15を参照すると搬送方向から検
出面103を傾斜させるとピント面87が同一角度だけ
傾斜することがわかる。これは三角形SAOとSA′
O′相似関係が送り量によらず保たれることから、ピン
ト面87上の任意の点はそれぞれ検出面103上の送り
量によらない同一の点へ射影される。すなわち、ピント
面87上のパターンは検出面103上でずれることがな
い。
【0127】図16は搬送方向から見た図であり、図1
6を参照すると、傾斜させる方向を変えても上述のこと
がなりたつことがわかる。
【0128】ここで、X線管81放射線源を構成し、イ
メージングプレート101蓄積性螢光体を構成し、プレ
ート被検体搬送機構99およびプレート搬送機構105
は搬送手段を構成し、読取装置93は読取手段を構成
し、データ収集装置89は画像処理手段を構成するもの
である。
【0129】次に、本実施例の作用を説明する。
【0130】まず、搬送テーブル97とイメージングプ
レート101がスタート位置に設定され、被検体85が
設置される。X線管81がONされ、搬送を開始する。
【0131】イメージングプレート101は、リセット
装置95のリセット端を通過するときリセットされ潜像
が消去される。搬送の間に透過画像がイメージングプレ
ート101の検出面103上に積分され潜像として記憶
される。次に、潜像は読取装置93の読取端を通過する
とき読み取られる。読み取られた潜像はピント面87に
ピントの合った透過画像としてのラミノ画像であり、デ
ータ収集装置89へ送られデジタルデータに変換されて
記憶されるとともにCRT91に表示される。
【0132】なお、v1 とv2 の比を変えることで数3
に対応するようにピント面87の位置を変えることがで
きる。
【0133】従って、特に、本実施例では、焦点走査型
X線管を用いないので、焦点位置がくるうことがなく、
高品質なラミノ画像が得られ装置も安価になる。また、
走査型X線管と比べぼけを大きくできるため、ピントの
シャープなラミノ画像が得られる。
【0134】送り走査のみでラミノ像が得られるので、
機構が単純化できるとともに精度も向上し、その結果、
安価で良好なラミノ像が得られる。また、イメージング
プレートを用いることで、画像の加算処理を行う画像処
理装置が不用になる。
【0135】さらに、イメージングプレートを用いるこ
とで、可動部のケーブルさばきが不用になり、機構が単
純化できるとともに精度も向上できる。また、速度比を
変えるだけでピント位置を変えることができる等の利点
がある。
【0136】次に、図17は本発明の第6の実施例に係
わるラミノグラフの構成を示す図である。
【0137】その特徴とするところは、第5の実施例の
構成に加えて、被検体85とイメージングプレート10
9の搬送機構にベルトコンベア107,111を用いた
点である。
【0138】このような構成によって、検査のたびに搬
送位置をスタート位置に戻す必要がなくなり連続して被
検体85やイメージングプレート109を搬送するとが
できる。
【0139】従って、特に、本実施例では、第5の実施
例の効果に加えて、検査の走査が連続して行なえるの
で、検査速度を向上することができるという効果があ
る。
【0140】次に、図18は、本発明の第7の実施例に
係わるラミノグラフの構成を示す図である。
【0141】その特徴とするところは、第6の実施例の
構成要件として用いられているように、イメージングプ
レートの搬送を行なう代わりにベルトコンベア107の
ベルトにイメージングプレートを含入されたイメージン
グシート113とし、これをシート搬送ベルトコンベア
115で搬送している点である。
【0142】このような構成によって、第6の実施例と
同様の作用を生じるものである。
【0143】従って、第6の実施例の効果に加え、検出
器側の送り機構であるベルトコンベア102が単純化す
るとともに、精度を向上することができ、かつ、コンパ
クト化できるのでコストも安価なるという利点がある。
【0144】次に、本発明の第8の実施例に係わるラミ
ノグラフの構成および作用、効果を説明する。
【0145】その特徴とするところは、第1〜第7の実
施例において述べられた構成に用いられた被検体として
実装された基板に対して適用するものである。
【0146】図19に実装基板の例を示す。
【0147】この例においては、基板の電気的接続部が
表に見えず、また、単なる透過画像では他の部品や基板
のパターンと重なってしまうので、検査が行ない難いも
のである。
【0148】図19において、裏返し実装されるような
フリップチップ117は、約0.5mmピッチで格子状
に並んだハンダバンプ121によってパッケージ基板1
29に接続されてパッケージ132が形成され、パッケ
ージ123は約1.5mmピッチで格子状に並んだBG
A(ボールグリッドアレー)と称するボール状のハンダ
で基板125に接合されている。
【0149】このような被検体に対し、それぞれの接続
部にピントの合ったラミノ像を得ることで、他の接続部
や部品や基板のパターンに影響されずに接続部の検査を
行うことができるので、接続部の欠陥として、例えば、
半田の量不足121aや半田位置のかたより121cや
半田のハクリ121a,121bやボイド127a等の
ラミノ像が得られる。
【0150】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、放射線を
発生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射
線を検出面上で実質的に2次元の空間分解能をもって検
出する。ここで、被検体に回転運動を与え、出力画像を
回転運動と同期して電子的に画像回転させ、この回転運
動の間に出力画像を複数の透過画像として収集して各画
像を加算した後に、被検体内のピント面上に焦点の合っ
た透過画像であるラミノ画像を得ることで、ピント面の
みによくピントが合うラミノ画像を得ることができる。
【0151】請求項3記載の発明によれば、放射線を発
生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射線
の検出面上で強度分布している透過像を光像に変換し、
次に、この光像を撮像して透過画像を検出する。ここ
で、被検体に回転運動を与え、少なくとも光像の検出を
回転運動と同期して回転させ、この回転運動の間に出力
画像を複数の透過画像として収集して各画像を加算した
後に、被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像で
あるラミノ画像を得ることで、ピント面のみによくピン
トが合うラミノ画像を得ることができる。
【0152】請求項4記載の発明によれば、放射線を発
生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射線
を蓄積性螢光体の検出面上で検出する。ここで、被検体
と蓄積性螢光体を互いに平行なそれぞれの回転軸に対し
てそれぞれを同期して同一方向に回転運動を与え、この
回転運動の間に蓄積性螢光体に蓄積された放射線を読み
取り、被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像で
あるラミノ画像を得ることで、ピント面のみによくピン
トが合うラミノ画像を得ることができる。
【0153】請求項7記載の発明によれば、放射線を発
生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射線
を蓄積性螢光体の検出面上で検出する。ここで、被検体
を2軸(θ,β)に対して回転運動を与え、蓄積性螢光
体をこの2軸とそれぞれ平行な別の2軸(θ′,β′)
に対して回転運動を与え、さらに、2軸(θ,β)を別
の2軸(θ′,β′)と同期させて回転運動を制御す
る。この回転運動の間に、蓄積性螢光体に蓄積された放
射線を読み取り、被検体内のピント面上に焦点の合った
透過画像であるラミノ画像を得ることで、ピント面のみ
によくピントが合うラミノ画像を得ることができる。
【0154】請求項8記載の発明によれば、放射線を発
生して被検体に向けて放出し、被検体を透過した放射線
を蓄積性螢光体の検出面上で検出する。ここで、被検体
と蓄積性螢光体をそれぞれ同一方向に異なる速度で搬送
し、この搬送の間に蓄積性螢光体に蓄積された放射線を
読み取り、被検体内のピント面上に焦点の合った透過画
像であるラミノ画像を得ることで、ピント面のみによく
ピントが合うラミノ画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラミノグラフの原理作用を説明す
るための図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係わるミラーグラフの
構成を示す図である。
【図3】第1の実施例を説明するためのフローチャート
である。
【図4】第1の実施例を説明するためのフローチャート
である。
【図5】第1の実施例を説明するための計算処理の座標
系を示す図である。
【図6】第1の実施例を説明するための生画像の格子点
(d,m)と座標(x,y)の関係を示す図である。
【図7】第1の実施例を説明するためのフローチャート
である。
【図8】本発明の第2の実施例に係わるラミノグラフ構
成を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施例に係わるラミノグラフ構
成を示す図である。
【図10】第3の実施例を説明するためのピント機構3
9とテーブル回転軸37との関係を示す図である。
【図11】第3の実施例を説明するための回転軸と角度
との関係を示す図である。
【図12】本発明の第4の実施例に係わるラミノグラフ
の構成を示す図である。
【図13】第4の実施例に係わるラミノグラフの別の構
成を示す図である。
【図14】本発明の第5の実施例に係わるラミノグラフ
の構成を示す図である。
【図15】第5の実施例の検出面を搬送方向に傾斜させ
たことを示す図である。
【図16】第5の実施例の検出面を水平方向に対してに
傾斜させたことを示す図である。
【図17】本発明の第6の実施例に係わるラミノグラフ
の構成を示す図である。
【図18】本発明の第7の実施例に係わるラミノグラフ
の構成を示す図である。
【図19】本発明の第1から第7の実施例において被検
体として適応できる実装基板の例を示す図である。
【図20】従来のラミノグラフを示す図である。
【図21】従来の別のラミノグラフを示す図である。
【符号の説明】
13 X線管 19 撮像管 25 回転機構 27 データ収集処理装置 29 撮像管コントローラ 33 回転制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を発生し、被検体に向けて放出す
    る放射線源と、 被検体を透過した放射線をその検出面上で実質的に2次
    元の空間分解能をもって検出する放射線検出器と、 前記被検体に回転運動を与える回転手段と、 前記放射線検出器の出力画像を前記回転運動と同期して
    電子的に画像回転させる検出器制御手段と、 前記回転運動の間に前記放射線検出器の出力を複数の透
    過画像として収集して各画像を加算した後に、被検体内
    のピント面上に焦点の合った透過画像であるラミノ画像
    を得る画像処理手段と、を有することを特徴とするラミ
    ノグラフ。
  2. 【請求項2】 前記放射線検出器は、 電子ビームをX,Y方向に走査させて検出面を走査する
    一方、 前記検出器制御手段は、 前記電子ビームの走査を電子的に回転させることで出力
    画像を回転させることを特徴とする請求項1記載のラミ
    ノグラフ。
  3. 【請求項3】 放射線を発生し、被検体に向けて放出す
    る放射線源と、 被検体を透過した放射線の検出面上で強度分布している
    透過像を光像に変換する光変換手段と、 光像を撮像して透過画像を検出する光検出器と、 被検体に回転運動を与える回転手段と、 少なくとも前記光検出器を前記回転運動と同期して回転
    させる検出器回転手段と、 前記回転運動の間に前記光検出器の出力を複数の透過画
    像として収集して各画像を加算した後に、被検体内のピ
    ント面上に焦点の合った透過画像であるラミノ画像を得
    る画像処理手段と、を有することを特徴とするラミノグ
    ラフ。
  4. 【請求項4】 放射線を発生し、被検体に向けて放出す
    る放射線源と、 被検体を透過した放射線をその検出面上で検出する蓄積
    性螢光体と、 被検体と蓄積性螢光体を互いに平行なそれぞれの回転軸
    に対してそれぞれを同期して同一方向に回転運動を与え
    る回転手段と、 前記回転運動の間に前記蓄積性螢光体に蓄積された放射
    線を読み取る読取手段と、 被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像であるラ
    ミノ画像を得る画像処理手段と、を有することを特徴と
    するラミノグラフ。
  5. 【請求項5】 前記蓄積性螢光体あるいは被検体を前記
    回転軸方向に移動させるピント機構を有することを特徴
    とする請求項4記載のラミノグラフ。
  6. 【請求項6】 前記蓄積性螢光体あるいは被検体を前記
    回転軸に対して傾斜させる傾斜手段を有することを特徴
    とする請求項4記載のラミノグラフ。
  7. 【請求項7】 放射線を発生し、被検体に向けて放出す
    る放射線源と、 被検体を透過した放射線をその検出面上で検出する蓄積
    性螢光体と、 被検体を2軸(θ,β)に対して回転運動を与える第1
    の回転手段と、 前記蓄積性螢光体を前記2軸とそれぞれ平行な別の2軸
    (θ′,β′)に対して回転運動を与える第2の回転手
    段と、 前記2軸(θ,β)を前記別の2軸(θ′,β′)と同
    期させて回転運動を制御する回転制御手段と、 前記回転運動の間に前記蓄積性螢光体に蓄積された放射
    線を読み取る読取手段と、 被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像であるラ
    ミノ画像を得る画像処理手段と、を有することを特徴と
    するラミノグラフ。
  8. 【請求項8】 放射線を発生し、被検体に向けて放出す
    る放射線源と、 被検体を透過した放射線をその検出面上で検出する蓄積
    性螢光体と、 被検体と蓄積性螢光体をそれぞれ同一方向に異なる速度
    で搬送する搬送手段と、 前記搬送の間に前記蓄積性螢光体に蓄積された放射線を
    読み取る読取手段と、 被検体内のピント面上に焦点の合った透過画像であるラ
    ミノ画像を得る画像処理手段と、を有することを特徴と
    するラミノグラフ。
JP7136751A 1995-06-02 1995-06-02 ラミノグラフ Pending JPH08327563A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7136751A JPH08327563A (ja) 1995-06-02 1995-06-02 ラミノグラフ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7136751A JPH08327563A (ja) 1995-06-02 1995-06-02 ラミノグラフ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08327563A true JPH08327563A (ja) 1996-12-13

Family

ID=15182659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7136751A Pending JPH08327563A (ja) 1995-06-02 1995-06-02 ラミノグラフ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08327563A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002071587A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd X線検査装置
WO2002088689A3 (en) * 2001-05-02 2002-12-27 Dage Prec Ind Ltd Method and apparatus for x-ray laminography
JP2004163279A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Toshiba It & Control Systems Corp X線透視検査装置及びx線透視検査装置の較正方法
JP2006184267A (ja) * 2004-11-30 2006-07-13 Nagoya Electric Works Co Ltd X線検査装置、x線検査方法およびx線検査プログラム
JP2008216265A (ja) * 1999-11-08 2008-09-18 Teradyne Inc 垂直スライスイメージングを利用した検査方法
WO2009078415A1 (ja) * 2007-12-17 2009-06-25 Uni-Hite System Corporation X線検査装置および方法
JP2013096992A (ja) * 2011-10-27 2013-05-20 Nordson Corp 画像形成システムを用いて対象領域の三次元モデルを生成するための方法及び装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008216265A (ja) * 1999-11-08 2008-09-18 Teradyne Inc 垂直スライスイメージングを利用した検査方法
JP2002071587A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd X線検査装置
JP4590702B2 (ja) * 2000-08-31 2010-12-01 パナソニック株式会社 X線検査装置
WO2002088689A3 (en) * 2001-05-02 2002-12-27 Dage Prec Ind Ltd Method and apparatus for x-ray laminography
JP2004163279A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Toshiba It & Control Systems Corp X線透視検査装置及びx線透視検査装置の較正方法
JP2006184267A (ja) * 2004-11-30 2006-07-13 Nagoya Electric Works Co Ltd X線検査装置、x線検査方法およびx線検査プログラム
WO2009078415A1 (ja) * 2007-12-17 2009-06-25 Uni-Hite System Corporation X線検査装置および方法
JP2013096992A (ja) * 2011-10-27 2013-05-20 Nordson Corp 画像形成システムを用いて対象領域の三次元モデルを生成するための方法及び装置
US9442080B2 (en) 2011-10-27 2016-09-13 Nordson Corporation Method and apparatus for generating a three-dimensional model of a region of interest using an imaging system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7099432B2 (en) X-ray inspection apparatus and X-ray inspection method
JP5104956B2 (ja) X線検査装置およびx線検査方法
US20110255660A1 (en) X-ray inspection method and x-ray inspection apparatus
JPH06100451B2 (ja) エレクトロニクスの検査のための自動ラミノグラフシステム
US8508591B2 (en) System and method for estimating the height of an object using tomosynthesis-like techniques
JPH08328176A (ja) 連続線形走査断層放射線写真システム
MXPA03004979A (es) Tomosintesis fuera de centro.
JPH06222484A (ja) X線多重画像走査の方法及び装置
JP2009183731A (ja) X線断層写真合成装置
JPH07114768B2 (ja) X線診断装置
US7231013B2 (en) Precise x-ray inspection system utilizing multiple linear sensors
JP2000046760A (ja) X線断層面検査装置
JPH08327563A (ja) ラミノグラフ
JP4152077B2 (ja) 3次元構造の表面画像検知及び表面検査用装置
KR102548883B1 (ko) 화상 취득 시스템 및 화상 취득 방법
EP1376104B1 (en) Capturing images of moving objects with a moving illumination point source
JP2004108990A (ja) フィルタ処理付ラミノグラフ
EP3605073B1 (en) X-rax transmission inspection apparatus and x-ray transmission inspection method
JP3614214B2 (ja) 断層撮影装置
GB2387096A (en) Tomography of curved surfaces
JP6920520B2 (ja) 画像取得システムおよび画像取得方法
JPH075125A (ja) X線断層撮影方法及びその装置
JP2005292047A (ja) X線断層撮像装置及びx線断層撮像方法
JPH05157708A (ja) ラミノグラフ
JP4155866B2 (ja) X線断層撮像装置