JPH08327335A - レーザ非接触伸び計 - Google Patents

レーザ非接触伸び計

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JPH08327335A
JPH08327335A JP13017695A JP13017695A JPH08327335A JP H08327335 A JPH08327335 A JP H08327335A JP 13017695 A JP13017695 A JP 13017695A JP 13017695 A JP13017695 A JP 13017695A JP H08327335 A JPH08327335 A JP H08327335A
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displacement
test body
contraction
light
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JP13017695A
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English (en)
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Masayuki Kamegawa
正之 亀川
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試験体がイメージセンサに接近・離反する方
向に変位したり傾斜しても、その影響を受けることな
く、常に正確な伸び(伸縮量)を測定することのできる
レーザ非接触伸び計を提供する。 【構成】 前後方向変位測定手段61a〜64a,64
b〜64bにより、試験体Wのx方向への変位Dx1
Dx2 を非接触で測定し、これらを用いて移動量算出手
段4a,4bによるスペックルパターンの移動量に基づ
く試験体Wの標点A1,A2の移動量算出結果Dz1
Dz2 を補正演算手段7a,7bで補正し、補正後の移
動量Dz1 ′,Dz2 ′を用いて伸縮量算出手段5で標
点間の伸縮量を算出することで、試験体Wのx方向への
変位や傾斜の影響を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば材料試験機等に
おける試験体の伸縮量を、レーザ光を用いて非接触で測
定することのできる伸び計に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光等の干渉性の良好な光を物体の
表面に照射したときに得られるスペックルパターンを利
用することにより、物体の微小な変位や変形量等を非接
触のもとに測定できることは既に知られている。このス
ペックルパターンを利用して変位情報を得る場合、基本
的には、試験体表面からのレーザ光の散乱光を複数チャ
ンネルのイメージセンサによって光電変換して、スペッ
クルパターンに応じた電気信号を刻々と得るとともに、
その刻々の信号の相互相関関数を求めることにより、ス
ペックルパターンの移動量を求め、そのスペックルパタ
ーンの移動量から試験体の変位情報を得る。
【0003】本発明者は、このようなスペックルパター
ンの移動量を計測することにより、材料試験に供される
試験体の標点間の刻々の伸びないしは縮み量を測定する
技術を既に提案している(例えば特開平7−4928
号)。すなわち、試験体の2点におけるスペックルパタ
ーンの移動量を個別に算出し、その両者の差を算出する
ことにより、その2点間の伸びまたは縮み量を算出する
ことができる。
【0004】ここで、本発明者のその後の研究により、
試験体表面からのレーザ光の散乱光は、イメージセンサ
で直接受光するよりも、散乱光を集光レンズ等の結像光
学系によってイメージセンサの受光面上に結像させた方
が、雰囲気のゆらぎの影響を除去しやすく、また、散乱
光の空間分布と試験体表面上での位置の対応をとれるが
故に、例えば試験体に当初に設定した2点の試験の進行
に伴う変位を、データの演算上で追尾できる等の点で有
利であることが判明している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば材料
試験機により試験体に引張荷重を与えつつ、試験体の2
点間の伸縮量を測するに当たり、イメージセンサに接近
・離反する方向、つまり前後方向に僅かに変位したり、
傾斜する場合がある。この現象は、試験体の両端を把持
するための材料試験機の上下の掴み具の中心の相互のず
れ、あるいは試験体の中心軸と材料試験機による引張方
向との不平行に起因するもの考えられ、特に試験開始直
後、ある程度の引張荷重がかかるまでの間に顕著に現れ
る。
【0006】試験体表面からの散乱光を結像光学系によ
りイメージセンサの受光面上に結像させる場合、試験体
の前後方向への変位は、イメージセンサ上での結像位置
の計測すべき伸縮方向へのずれとなって現れ、伸縮量の
計測結果に誤差を含む原因となる。実験によると、材料
試験機で引張試験を行う場合、試験体の前後方向への変
位や傾斜の量は0.1〜0.5mm程度であり、求めら
れる伸縮量への影響はその1/10程度のオーダーとな
るものの、伸縮量の少ない材料では無視できない。そし
て、この現象が試験開始当初において顕著に現れるこ
と、つまり試験体の比例弾性限内において顕著に現れる
ことから、試験体の弾性率の算出に影響を及ぼす等の問
題が生じる。
【0007】本発明の目的は、試験体がイメージセンサ
に接近・離反する方向(結像光学系の光軸方向)に変位
したり傾斜しても、その影響を受けることなく、常に正
確な伸び(または縮み)量を測定することのできるレー
ザ非接触伸び計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの構成を、実施例図面である図1を参照しつつ説明す
ると、本発明のレーザ非接触伸び計は、試験体Wの表面
にレーザ光を照射する照射光学系1と、そのレーザ光の
試験体Wの表面による散乱光を結像光学系2を介して受
光して、その散乱光に含まれるスペックルパターンを検
出する複数チャンネルの光検出手段(例えば1次元イメ
ージセンサ)3と、その光検出手段3の出力を用いて、
試験体Wの表面で互いに所定の距離を隔てた2箇所にお
けるスペックルパターンの刻々の移動量を個別に算出す
る移動量算出手段4a,4bと、その算出された各移動
量から試験体の上記2箇所間の伸縮量を算出する伸縮量
算出手段5を備えた伸び計において、光検出手段3に対
して接近・離反する方向への試験体Wの変位を非接触で
測定する前後方向変位測定手段(半導体レーザ61a,
61b、PSD63a,63b、変位演算部64a,6
4b等)と、その変位測定結果に基づいて、移動量算出
手段4a,4bによる各スペックルパターンの移動量を
それぞれ補正する補正演算手段7a,7bを有し、伸縮
量算出手段5は、その補正後の各移動量を用いて、試験
体の伸縮量を算出することによって特徴づけられる。
【0009】
【作用】光検出手段3に接近・離反する方向(以下、前
後方向と称する)への試験体Wの変位と、計測すべき伸
縮方向(以下、上下方向と称する)への光検出手段3上
での結像位置のずれとの関係は、図10に定性的に示す
通りである。すなわち、図10は、試験体Wが一定量だ
け前(光検出手段3に接近する向き)および後ろ(同じ
く離反する向き)に移動した場合に、光検出手段3への
結像位置の上下方向へのずれ量を表すグラフで、横軸は
結像光学系2の光軸上の点を0として表す光検出手段3
上での上下方向位置で、縦軸は結像位置のずれ量であ
る。このグラフから明らかなように、試験体が前後いず
れかに移動すると、結像位置は結像光学系の光軸上では
ずれないものの、光軸から遠ざかるほどずれが大とな
り、光軸を挟んでその両側では互いに逆向きにずれる。
【0010】試験体Wからの散乱光を結像光学系2によ
り光検出手段3上に結像させ、その光検出手段3の出力
を用いて、試験体Wの表面上で上下に所定距離を隔てた
2箇所におけるそれぞれのスペックルパターンの移動量
を算出する構成において、試験体Wが前後いずれかに一
定量だけ移動すると、各箇所におけるスペックルパター
ンは、光検出手段3上での結像光学系2の光軸からの距
離に応じた量だけ上下方向にずれて結像されてしまい、
その結像位置のずれがスペックルパターンの見かけ上の
移動量となって現れる。これが伸縮量の誤差となる。試
験体Wの前後方向への変位に伴うスペックルパターンの
上下方向への見かけ上の移動量は、光検出手段3上での
結像光学系2の光軸からの距離と、試験体Wの前後方向
への変位量によって決まり、結局、図11に示すよう
に、前後方向(結像光学系2の光軸方向)をx軸とし、
上下方向をz軸として、そのz軸上での0点を結像光学
系2の光軸位置としたとき、試験体Wの表面上の任意の
点に注目し、その点のz軸方向への移動量をDz、その
点の前後方向(x方向)への変位量をDxとし、結像光
学系2の倍率をM、光検出器3上でのその点のz方向へ
の結像位置をSzとすると、その点の光検出器3上での
z方向への移動量Pzは、 Pz=(Dz/M)+k・Dx・Sz ・・(1) となる。ここでkは、結像光学系2と試験体Wの表面と
の位置関係が一定であれば一義的に定まる定数であり、
あらかじめ求めておくことができる。この(1)式の右
辺の第2項が試験体Wのx方向への変位に伴う見かけ上
のz方向への移動量である。
【0011】さて、本発明では、各移動量算出手段4
a,4bによる、光検出器3上でのスペックルパターン
の移動量Pz1 ,Pz2 を基にして得た試験体Wの表面
上に設定された2箇所の移動量の算出結果をそれぞれD
1 ,Dz2 とすると、これらには、それぞれ(1)式
の右辺第2項で表される誤差が含まれているため、前後
方向変位検出手段により試験体Wの上記2箇所での前後
方向(x方向)への変位Dx1 ,Dx2 を刻々と測定
し、その変位測定結果と、試験体Wに設定された2箇所
の光検出手段3上への結像位置Sz(各箇所の結像位置
は異なるため、実際にはSz1 とSz2 )とから、それ
ぞれの箇所についての(1)式右辺第2項を算出して、
各移動量算出手段4a,4bによる算出結果から減算す
ることで、試験体Wの前後方向への変位の影響を除去す
ることができ、その除去後の各移動量を用いれば、試験
体Wの前後方向への変位の影響を受けない正確な伸縮量
を算出することができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明実施例の構成図で、(A)は横
から見た光学系の模式図と電気的構成を示すブロック図
とを併記して示す図で、(B)は上から見た光学系の要
部の模式図である。なお、図1(A)においては、ダイ
クロイックミラー20の図示を省略している。
【0013】試験体Wは、材料試験機の上下の掴み具
(図示せず)にその両端が把持された状態で、図中上下
方向に例えば引張荷重が与えられる。この試験体Wに
は、照射光学系1から、その伸び方向に所定の長さにわ
たって一様なレーザ光が照射される。
【0014】照射光学系1は、出力波長が例えば680
nmの半導体レーザ1aと、その半導体レーザ1aから
の出力光をスポット状の平行光束に成形するコリメータ
レンズ1b、およびそのレンズ1bを経たレーザ光を上
下方向にのみ拡大して試験体Wに導くシリンドリカルレ
ンズ1c,1dによって構成されている。
【0015】照射光学系1からのレーザ光の試験体Wの
表面による散乱光は、この例において1つの集光レンズ
によって構成された結像光学系2によって1次元イメー
ジセンサ3の受光面上に結像される。結像光学系2と1
次元イメージセンサ3との間に介在するダイクロイック
ミラー20は、波長680nmのレーザ光を透過させ、
後述する測距用の780nmの波長のレーザ光を反射さ
せる。1次元イメージセンサ3は、例えば5000個の
画素が所定のピッチで計測すべき伸び方向(図1(A)
において上下方向)に配列された5000チャンネルの
1次元イメージセンサである。
【0016】1次元イメージセンサ3の各チャンネルか
らの出力は、増幅器10で増幅された後、A−D変換器
11でデジタル化され、メモリ12に格納される。メモ
リ12には、1次元イメージセンサ3の各チャンネルご
とにデータの格納アドレスが設定されており、各チャン
ネルからのデータは該当のアドレスに格納される。この
メモリ12内の各チャンネルのデータは、後述する基準
データとして用いるデータを除いて、データが到来する
ごとに刻々と演算部13に読みだされ、その一部が後述
する演算に供された後、全データが直ちに捨てられ、1
次元イメージセンサ3からの次回のデータの到来を待つ
ようになっている。
【0017】演算部13は、図においては各機能ごとの
ブロック図で示しているが、実際には高速信号処理回路
とCPUによって構成されている。この演算部13に
は、1次元イメージセンサ3の各チャンネルからのデー
タのうち、試験開始前に試験体Wの2つの標点に該当す
る2箇所からの散乱光データを、それぞれ観測点データ
として設定するための設定器14が接続されている。す
なわち、この設定器14は、1次元イメージセンサ3の
5000チャンネル分のデータのうち、計測すべき伸び
方向に互いに所定のチャンネル分だけ離れた、それぞれ
複数チャンネル分のデータをそれぞれ初期観測点データ
として設定するためのものである。この各初期観測点デ
ータは、図1(A)においてA1およびA2で示す試験
体Wの表面上での2つの標点からの散乱光のデータに対
応する。
【0018】演算部13内の2つの移動量算出部4a,
4bは、設定器14によって初期設定された上下の初期
観測点データについて、それぞれ経時的に変化するデー
タの相互相関関数を個々に算出して、各箇所からのスペ
ックルパターンの移動量を求める。具体的には、各観測
点データの初期値をそれぞれ基準データとして、その各
基準データと以後の刻々の各観測点データの相互相関関
数を算出して、その最大相関強度の位置の移動量を求め
る。そして、その2箇所における各スペックルパターン
の移動量が、あらかじめ設定された一定量に達するごと
に、観測点データとして用いるチャンネル群をその移動
の向きに一定のチャンネル分だけシフトする。このチャ
ンネルシフトに際しては、それまで使用していた基準デ
ータを廃棄し、シフト後のチャンネル群からの当初デー
タを新たに基準データとし、以後の同チャンネル群から
のデータとの相互相関関数を刻々と算出する。つまり、
各移動量算出部4a,4bでは、当初に設定された2つ
の標点A1,A2からのスペックルパターンの移動量を
算出しつつ、その移動に追従させて使用するチャンネル
を逐次変更していくことにより、実質的に試験体Wに当
初に設定した2つの標点A1,A2を追尾しながら、こ
れらの部分からのスペックルパターンの移動量、ひいて
はこれら各標点の移動量を求めていく。
【0019】すなわち、各標点A1(A2)の伸びの計
測方向(z方向)への移動量Dz1(Dz2 )は、移動
量算出部4a(4b)からのスペックルパターンの移動
量s1(s2)と、チャンネルシフト量の1次元イメー
ジセンサ3上での距離換算量c1(c2)の和に、結像
光学系2の倍率Mを乗じることによって算出することが
できる。伸縮量算出部5において、2つの標点A1,A
2についてのz方向への移動量Dz1 ,Dz2 の差を算
出すれば、標点A1,A2間の伸び(伸縮量)を算出す
ることができる。ただし、この各移動量Dz1 およびD
2 には、試験体Wが結像光学系2の光軸方向(x方
向)に移動した場合には、前記(1)式の右辺第2項に
表される誤差が含まれることになり、本発明実施例で
は、以下に示す前後方向変位測定手段によって試験体W
の各標点A1,A2の個々の前後方向(x方向)への変
位量を刻々と測定し、その測定結果を用いて、補正演算
部7a,7bにより各移動量算出部4a,4bからの出
力を補正する。
【0020】前後方向変位量測定手段は、照射光学系1
からのレーザ光波長とは異なる例えば780nmの出力
波長を持つ2つの半導体レーザ61a,61bと、その
各半導体レーザ61a,61bからの出力光をスポット
状に成形して試験体Wの表面に導く2つのレンズ62
a,62b、および、これらのレーザスポット光の試験
体Wの表面による反射光を、ダイクロイックミラー20
を介して個別に受光する2つのPSD(ポジションセン
シティブデテクタ)63a,63b、およびその各PS
D63a,63bからの出力から各レーザスポット光の
照射位置における試験体Wのx方向への変位量を算出す
る変位演算部64a,64bによって構成されている。
【0021】各半導体レーザ61a,61bから出力さ
れ、スポット状に成形された各レーザ光は、それぞれ、
試験体Wの表面に初期設定された2つの標点A1,A2
に、その法線方向に対して一定の角度θをもって照射さ
れる。その各反射光は、結像光学系2を介してダイクロ
イックミラー20によって再度反射され、それぞれに対
応したPSD63a,63bに導かれる。各PSD63
a,63bは、それぞれ光の入射位置に応じた出力を発
生するが、その各出力はそれぞれA−D変換器(図示せ
ず)によってデジタル化された後、対応する変位演算部
64a,64bに導かれ、三角測量法に基づいて各標点
A1,A2での試験体Wのx方向への変位Dx1 ,Dx
2 に換算される。すなわち、図2に三角測量法に基づく
測距方法の原理を模式的に示すように、試験体Wがx方
向にDxだけ移動すると、レーザスポットの照射位置は
試験体Wの表面上でz方向にDx・tanθだけ移動
し、その反射光は倍率Mの結像光学系2を介してPSD
63a(63b)上で当初の入射位置から(Dx・ta
nθ)/Mだけずれた位置に入射する。変位演算部64
a,64bは、このPSD63a,63bへのレーザス
ポットの試験体Wによる入射位置の変化に伴う出力変化
から、試験体Wの各レーザスポット照射位置のx方向へ
の変位量Dx1 ,Dx2 を算出する。
【0022】さて、このようにして測定された試験体W
の表面上の各標点A1,A2のx方向への変位量D
1 ,Dx2 は、それぞれ各移動量算出部4a,4bに
よる移動量算出結果Dz1 ,Dz2 とともに補正演算部
7a,7bに取り込まれる。各補正演算部7a,7bで
は、前記した(1)式に基づく下記の(2),(3)式
により、移動量算出結果Dz1 ,Dz2 から、各標点A
1,A2での試験体Wのx方向への変位に伴う誤差を除
去する。ここで、Sz1 およびSz2 は、1次元イメー
ジセンサ3上での結像光学系2の光軸位置を原点とした
ときの、それぞれ初期設定された標点A1,A2に対応
する1次元イメージセンサ3の2群のチャンネル群それ
ぞれの中央位置のz方向位置である。
【0023】 Dz1 ′=Dz1 −k′・Dx1 ・Sz1 ・・(2) Dz2 ′=Dz2 −k′・Dx2 ・Sz2 ・・(3) そして、この各補正演算部7a,7bによって補正され
た後の移動量Dz1 ′およびDz2 ′が伸縮量算出部5
に供給され、ここで両者の差を算出することによって初
期設定された標点A1,A2間の伸び(伸縮量)が求め
られる。
【0024】ここで、この実施例において、各標点A
1,A2は、試験の進行に伴ってz方向に移動し、その
移動は、各移動量算出部4a,4bによる演算過程で1
次元イメージセンサ3の各チャンネルデータのうち、使
用するチャンネルをシフトすることで実質的に追尾され
るが、x方向への変位量Dx1 ,Dx2 の各測定ポイン
トは固定されている。これは、試験体Wの前後方向(x
方向)への変位が、試験開始当初において顕著に現れ、
しかも、引張試験において特に重要なのは試験体Wが比
例弾性限内にあるときの伸びであることに基づいてい
る。つまり、試験体Wは、試験開始当初にある程度の荷
重が作用するまでにx方向に変位ないしは傾斜するもの
の、その変位ないしは傾斜は、初期設定された2つの標
点A1,A2が殆どz方向に移動しない時点で止まり、
以降殆どx方向には変位ないし傾斜しない。従って、x
方向への変位の各計測点は、試験の進行に伴う各標点A
1,A2のz方向への移動を追尾することなく、試験開
始当初の標点A1,A2の位置で固定しておけば足り
る。
【0025】試験体Wのx方向への変位を非接触で測定
する手段は、以上の実施例に限られることなく、他の多
くの変形が考えられ、以下、その幾つかを列挙する。図
3に示す例は、ダイクロイックミラーを用いず、照射光
学系1によるスペックルパターン計測用のレーザ光の照
射領域から、上下に若干離れた2つの位置に、上記と同
様に半導体レーザ61a,61bからのレーザスポット
光を照射し、その反射光を直接的に先の例と同様のPS
D63a,63bで受光し、その各出力をそれぞれ変位
演算部65a,65bに導入している。この構成によれ
ば、PSD63a,63bの出力からは、試験体Wのス
ペックルパターン計測用レーザ光の照射領域の上下端近
傍位置でのx方向への変位量が測定されるが、この2点
のx方向への変位測定結果を用いることにより、試験体
Wのz方向任意位置でのx方向変位量を算出することが
できる。すなわち、図4に示すように、試験体Wのz方
向に互いに距離Aだけ離れたaおよびbの2点でのx方
向への変位Da,Dbを計測すると、試験体W上での任
意の点cにおけるx方向への変位Dcは、点cと点aと
のz方向への距離をCとすると、 Dc=Da+(Db−Da)・C/A ・・(4) によって算出することができる。従って、変位演算部6
5a,65bでは、この(4)式の演算によって各PS
D63a,63bの出力を各標点A1,A2での変位量
Dx1 ,Dx2 に変換した後に先の例と全く同様の補正
演算部に供給して(2),(3)式の補正演算を施せ
ば、全く同様の作用を奏することができる。
【0026】図5に示す例は、三角測量法に基づくx方
向への変位を、別途PSD等の他のセンサを設けること
なく、スペックルパターン検出用の1次元イメージセン
サ3を用いて行うものである。すなわち、この図5の例
において、x方向変位測定用の2つの半導体レーザ61
a,61bからのレーザスポット光は、図3の例と同様
にスペックルパターン計測用のレーザ光の照射領域の上
下端からそれぞれ若干離れた位置に照射されるが、その
反射光はそれぞれ、結像光学系2を介して1次元イメー
ジセンサ3のスペックルパターン計測用レーザ光の受光
領域とは重ならない位置に入射するようになっている。
すなわち、スペックルパターン計測用レーザ光は、1次
元イメージセンサ3の上下両端の所定チャンネル群ずつ
を除いた領域により受光され、その受光領域から若干離
れた複数チャンネルずつによってx方向変位測定用レー
ザスポット光が受光される。また、半導体レーザ61
a,61bの出力パワーは、これらの各出力光の試験体
Wの表面による反射光が1次元イメージセンサ3上でス
ポットのプロファイルを形成するように調整される。
【0027】以上の構成により、1次元イメージセンサ
3からは、図6に例示するように、スペックルパターン
の検出出力と、2つのx方向変位測定用レーザスポット
の反射光の検出出力が独立的に得られる。各x方向変位
測定用レーザスポットの反射光の検出出力は、メモリ1
2を介して変位演算部に供給されるが、この実施例にお
ける変位演算部では、各x方向変位測定用レーザスポッ
トの反射光の検出出力から、補間演算によってそれぞれ
のプロァイルのピーク位置を求める。これにより、1次
元イメージセンサ3の空間分解能の1/10程度の精度
で各x方向変位測定用レーザスポットの入射位置を求め
ることができ、その結果を前記した(4)式のDa,D
bとして用い、各標点A1,A2のx方向への変位量を
求める。
【0028】図7に示す例では、(A)にその光学系を
横から見た図を、(B)に同じく光学系を上から見た図
を示すように、スペックルパターン検出用のイメージセ
ンサとして、先の各例のように1次元イメージセンサを
用いずに2次元イメージセンサ30を用い、この2次元
イメージセンサ30によってスペックルパターン計測用
のライン状のレーザ光を受光している。この例におい
て、スペックルパターン計測用のレーザ光は結像光学系
2の光軸に対して所定の角度を以て試験体Wに照射され
ている関係上、試験体Wがx方向に平行移動すると、2
次元イメージセンサ3への試験体Wによる散乱光の入射
位置は、図8(A)に例示するように、レーザ散乱光の
強い箇所の帯状の分布がαから試験体Wの移動の向きに
応じてβもしくはγの位置に左右に移動する。また、試
験体Wがx方向に傾斜した場合には、同じく帯状の分布
が、図8(B)に示すように試験体Wの傾斜の向きに応
じて傾く。従って、このような散乱光の入射位置の変化
を2次元イメージセンサ30の出力から捕らえることに
より、試験体Wの各標点A1,A2でのx方向変位量を
算出することができる。つまり、2次元イメージセンサ
30の各チャンネル出力を変位演算部に導入し、その変
位演算部では、散乱光の帯状分布の各標点A1,A2に
対応する箇所の、当初のαの位置からの左右方向への移
動量を求め、その結果に基づいて各標点A1,A2のx
方向変位量を算出する。
【0029】ところで、前記した(1)式等から明らか
なように、結像光学系2の光軸上の点では、試験体Wが
x方向に変位しても結像位置のz方向へのずれは生じな
い。図9に示す例はこの点を利用したものである。すな
わち、この例では、当初に設定する2つの標点A1,A
2のうちの一方、例えばA1を、スペックルパターン検
出用の1次元イメージセンサ3上で結像光学系2の光軸
Lの位置に設定している。そして、1個の半導体レーザ
61bからの1つのレーザスポットを、他方の標点A2
にのみ照射し、その反射光を図3の例と同様にダイクロ
イックミラー(図示せず)を介してPSD63bによっ
て受光している。そして、このPSD63bの出力を図
3の例と同様の変位演算部に導いて同様の演算を行い、
標点A2のx方向変位量のみを算出すするとともに、こ
の標点A2用の補正演算部のみを設けて、A2に関する
移動量算出部の出力のみを補正し、A1に関する移動量
算出部の出力は補正せずにそのまま伸縮量算出部に供給
する。以上の構成において、標点A1がx方向に変位し
ても、その箇所からのレーザ散乱光は1次元イメージセ
ンサ3上の結像光学系2の光軸位置に入射するため、そ
の箇所からの散乱光の結像位置は1次元イメージセンサ
3上においてz方向にずれず、従ってこの図9の構成で
も先の各例と同様の作用を奏することができる。
【0030】なお、図1の実施例の説明において、各標
点A1,A2の移動量を算出する移動量算出部4a,4
bが、それぞれのスペックルパターンの移動量が所定量
を越えたときにチャンネルをシフトすることで、各標点
を演算上で追尾する旨を述べたが、試験体Wの伸び(伸
縮量)が小さい場合には、このような追尾は必ずしも必
要ではなく、本発明は、このような追尾機能を持たない
構成のものをも含むことは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試験体の前後方向(結像光学系の光軸方向)への変位を
非接触のもとに測定する手段を設けるとともに、その前
後方向への変位測定結果に基づいて、スペックルパター
ンの移動量を算出して得た各標点の上下方向(伸縮量計
測方向)への移動量を補正し、その補正後の各標点の移
動量を用いて試験体の標点間の伸縮量を求めるから、試
験体が前後に変位したり傾斜しても、その影響を受ける
ことなく、常に正確な伸縮量が得られ、特に伸縮量の小
さい試験体の計測や、試験体の弾性率の計算等に有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全体構成図で、(A)は横から
見た光学系の模式図と電気的構成を示すブロック図とを
併記して示す図で、(B)は上から見た光学系の要部の
模式図
【図2】本発明実施例の前後方向変位量測定手段による
三角測量法に基づく前後方向変位量の算出法の原理説明
【図3】本発明の他の実施例の要部構成図
【図4】図3の実施例による試験体W上の2点のx方向
変位量測定結果から2つの標点におけるx方向変位量へ
の換算手法の説明図
【図5】本発明の更に他の実施例の要部構成図
【図6】図5の実施例における1次元イメージセンサ3
の各チャンネル出力例を示すグラフ
【図7】本発明の更にまた他の実施例の光学系の要部構
成図で、(A)は横から見て示す図であり、(B)は上
から見て示す図
【図8】図7の実施例における2次元イメージセンサ3
0への散乱光の入射位置の説明図で、(A)は試験体W
が前後方向に平行移動した場合の図、(B)は試験体W
が傾斜した場合の図
【図9】本発明のまた更に他の実施例の要部構成図
【図10】光検出手段3に接近・離反する方向(x方
向)への試験体Wの変位と、計測すべき伸縮方向(z方
向)への光検出手段3上での結像位置のずれとの関係を
定性的に示すグラフ
【図11】試験体Wの1点が上下方向(z方向)に移動
し、かつ、前後方向(x方向)にも変位したとき、光検
出手段3により観察される見かけの移動量の説明図
【符号の説明】
1 照射光学系 2 結像光学系 3 1次元イメージセンサ 4a,4b 移動量算出部 5 伸縮量算出部 61a,61b 半導体レーザ 62a,62b レンズ 63a,63b PSD(ポジションセンシティブデテ
クタ) 64a,64b 変位演算部 7a,7b 補正演算部 11 A−D変換器 12 メモリ 14 設定器 20 ダイクロイックミラー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験体表面にレーザ光を照射する照射光
    学系と、そのレーザ光の試験体表面による散乱光を結像
    光学系を介して受光して、その散乱光に含まれるスペッ
    クルパターンを検出する複数チャンネルの光検出手段
    と、その光検出手段の出力を用いて、試験体表面で互い
    に所定の距離を隔てた2箇所におけるスペックルパター
    ンの刻々の移動量を個別に算出する移動量算出手段と、
    その算出された各移動量から試験体の上記2箇所間の伸
    縮量を算出する伸縮量算出手段を備えた伸び計におい
    て、上記光検出手段に対して接近・離反する方向への試
    験体の変位を非接触で測定する前後方向変位測定手段
    と、その変位測定結果に基づいて、上記移動量算出手段
    による各スペックルパターンの移動量をそれぞれ補正す
    る補正演算手段を有し、上記伸縮量算出手段は、その補
    正後の各移動量を用いて試験体の伸縮量を算出すること
    を特徴とするレーザ非接触伸び計。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010518408A (ja) * 2007-02-15 2010-05-27 コルシス−ダートロン ゼンサージステーメ ゲーエムベーハー 直進方向に対する横ずれを非接触的に求めるための方法および装置
CN117031454A (zh) * 2023-10-08 2023-11-10 中交天津港湾工程研究院有限公司 一种海底非接触式测距方法

Cited By (3)

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JP2010518408A (ja) * 2007-02-15 2010-05-27 コルシス−ダートロン ゼンサージステーメ ゲーエムベーハー 直進方向に対する横ずれを非接触的に求めるための方法および装置
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CN117031454B (zh) * 2023-10-08 2024-02-09 中交天津港湾工程研究院有限公司 一种海底非接触式测距方法

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