JPH08325483A - 抗菌性プレコート金属板 - Google Patents

抗菌性プレコート金属板

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JPH08325483A
JPH08325483A JP15386495A JP15386495A JPH08325483A JP H08325483 A JPH08325483 A JP H08325483A JP 15386495 A JP15386495 A JP 15386495A JP 15386495 A JP15386495 A JP 15386495A JP H08325483 A JPH08325483 A JP H08325483A
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JP
Japan
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antibacterial
coating
layer
weight
coating film
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JP15386495A
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English (en)
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Taketoshi Odawa
武利 小田和
Ko Sano
耕 佐野
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌性及び焼き付け塗装後の加工性に優れ、
かつ長期間使用しても塗膜の変色がなく、抗菌性が維持
される抗菌性プレコート金属板を提供する。 【構成】 2層以上の塗膜層を有し、最上層がクリヤー
層である抗菌性プレコート金属板であって、前記クリヤ
ー層の焼き付け塗膜層中に銀イオンを担持させた粒径
0.05〜5μmのアパタイト系担持体からなる抗菌剤
を固形分基準で0.1〜5重量%含有することを特徴と
する抗菌性プレコート金属板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性プレコート金属板
に関し、特に抗菌及び焼き付け塗装後の加工性に優れ、
かつ長期間使用しても塗膜の変色がなく、抗菌性が維持
される抗菌性プレコート金属板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】冷蔵
庫、洗濯機等の家電品、浴室、厨房、屋根、雨戸、シャ
ッター等の建材、冷暖房用のダクト等は水分と頻繁に接
触する環境下で使用されるので、菌が付着し易い。表面
に菌が付着成長すると、不衛生であるだけでなく、汚れ
として目立つという問題が生じる。そのため、上記用途
に使用される金属板の塗装には抗菌性が望まれる。
【0003】このような目的のために、木板、化粧板等
の各種建材、ガドレールや自動車の鉄製部分等にスプレ
ー法、エアーゾル法、ハケ塗り等により抗菌性塗料組成
物を塗布し、常温乾燥することが提案されている(例え
ば、特開平4−214772号、特開平5−98475
号)。しかしながら、常乾型塗膜の場合耐薬品性に劣る
ため、塗膜表面の菌を除去する目的でアルコール等を使
用すると、塗装が溶解することがある。またこのような
ポストコート方式の場合、個々の被塗物に塗装しなけれ
ばならないので、生産性に劣るという問題もある。そこ
で良好な耐薬品性を付与するとともに、複雑な形状に成
形加工する前にする塗装した所謂「プレコート」金属板
とするのが望ましい。
【0004】したがって、本発明の目的は、抗菌性及び
焼き付け塗装後の加工性に優れ、かつ長期間使用しても
塗膜の変色がなく、抗菌性が維持される抗菌性プレコー
ト金属板を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、2層以上の塗膜層を有し、最上
層のクリヤー層である抗菌性プレコート金属板におい
て、クリヤー層の焼き付け塗膜層中に特定の抗菌剤を含
有させることにより、抗菌性及び焼き付け塗装後の加工
性に優れ、かつ長期間使用しても塗膜の変色がなく、抗
菌性が維持される抗菌性プレコート金属板が得られるこ
とを見出し、本発明に想到した。
【0006】すなわち、本発明の抗菌性プレコート金属
板は、2層以上の塗膜層を有し、最上層がクリヤー層で
ある抗菌性プレコート金属板であって、前記クリヤー層
の焼き付け塗膜層中に銀イオンを担持させた粒径0.0
5〜5μmのアパタイト系担持体からなる抗菌剤を固形
分基準で0.1〜5重量%含有することを特徴とする。
【0007】本発明を以下詳細に説明する。 [1] クリヤー層 (1) 抗菌剤 本発明に用いる抗菌剤は抗菌作用を有する銀イオン単独
か、あるいは銀イオンを必須成分として、さらに銅、亜
鉛及びリチウムの少なくとも1種の金属のイオンをアパ
タイト系担持体に担持させたものであり、一般式Ca10
(M・PO4 6 (OH)2 (Mは銀、銅、亜鉛又はリ
チウムである。)で表される。2種以上の金属イオンを
担持させる場合、銀イオンの割合は40重量%以上であ
り、銅、亜鉛及びリチウムの少なくとも1種の金属のイ
オンの割合は60重量%以下である。
【0008】アパタイトは比表面積が大きく、かつ吸着
量及び吸着速度が大きいものが好ましい。このような金
属イオン担持させたアパタイト系担持体からなる抗菌剤
は、リン酸カルシウム(天然には、Ca10(PO4 6
(OH)2 の化学式で表されるヒドロキシアパタイトと
して存在する。)と抗菌性金属塩を反応させることによ
り容易に製造することができる。単独又は複数の抗菌性
金属イオンの保持量は、反応液の濃度、温度等に等によ
り任意に選択することができる。このような抗菌剤は優
れた耐熱性を有しているので、焼き付け塗装する際に、
金属イオンが塗料成分と反応して塗膜が変色するのを防
止することができる。
【0009】アパタイト系担持体に対する抗菌性金属イ
オンの割合は、0.5〜10重量%であるのが好まし
く、0.5〜5重量%であるのがより好ましい。抗菌性
金属イオンの割合が0.5重量%未満では抗菌性が低
く、一方10重量%を越えると塗料の貯蔵安定性が低下
する。
【0010】このような抗菌剤は、各種分散機、粉砕機
等により、粒径が0.05〜5μm、好ましくは0.0
5〜3μmとなるように微粉化する。粒径が0.05μ
m未満の場合には、抗菌剤粒子の一部が塗膜表面に露出
する割合が低いため、十分な抗菌性が得られない。一方
5μmを越えると、抗菌剤の比表面積が小さくなるため
抗菌性が低下し、また塗料の貯蔵安定性及び作業性が悪
化する。
【0011】本発明に用いる抗菌剤の添加量は、硬化塗
膜中の固形分として0.1〜5重量%、好ましくは0.
5〜2重量%である。抗菌剤の添加量が0.1重量%未
満では抗菌性が低い。一方5重量%を越えると塗料の貯
蔵安定性が悪くなるとともに、塗膜の変色率が高くな
る。
【0012】(2) 塗料 上記抗菌剤を混合する塗料に用いる塗膜形成樹脂は、焼
き付け型であればいずれのタイプのものでも使用するこ
とができ、例えばアクリル樹脂、シリコーン変性アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン変性ポリエステ
ル樹脂、フッ素樹脂が挙げられる。
【0013】アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブ
チル等のヒドロキシル基を有するエチレン性モノマー、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のエチレン性モノマ
ー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のエ
チレン性モノマー、スチレン等のモノマーから通常の方
法で重合した樹脂が挙げられる。またシリコーン変性ア
クリル樹脂は、上記アクリル樹脂100重量部に対し、
有機シリコーン(例えば、官能基として、−SiOCH
3 、−SiOHを有する数平均分子量300〜1000
の有機シリコーン)5〜50重量部を反応させて得るこ
とができる。
【0014】ポリエステル樹脂としては、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ブタンジオール、水
添ビスフェノールA等の1種又はそれ以上の多価アルコ
ールと、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、マレイン
酸、コハク酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸
等の塩基酸とを原料とした樹脂が挙げられる。またシリ
コーン変性ポリエステル樹脂は、上記ポリエステル樹脂
100重量部に対し、上述の有機シリコーン5〜50重
量部を反応させて得ることができる。このようなポリエ
ステル樹脂には、必要に応じて、油脂又は脂肪酸を30
重量%程度まで加えて柔軟性を付与することができる。
【0015】またフッ素樹脂としては、フッ化ビニリデ
ン樹脂、フッ化ビニル樹脂等の他、フルオロオレフィン
ビニルエーテルコポリマー、フルオロオレフィンビニル
エステルコポリマー等の硬化型フッ素塗料を使用するこ
とができる。
【0016】上記塗膜形成樹脂には必要に応じて硬化剤
を添加してもよい。硬化剤としては、メラミン樹脂、グ
アナミン樹脂、尿素樹脂等のアミノ樹脂、ブロックイソ
シアネート等が挙げられる。また必要に応じて、酸化チ
タン、カーボンブラック、黄色酸化鉄等の無機顔料や、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナ
クリドンレッド等の有機顔料及び/又は染料等を添加す
ることができる。
【0017】(3) 膜厚 抗菌剤を含有するクリヤー層の膜厚は1〜5μmが好ま
しく、2〜5μmがより好ましい。クリヤー層の膜厚が
1μm未満の場合には、塗装後の成形加工により塗膜が
剥離しやすい。一方5μmを越えると、抗菌剤が塗膜表
面から露出する割合が低下するため、十分な抗菌性が得
られない。
【0018】[2] 下層 本発明の抗菌性プレコート金属板は、上記抗菌剤含有す
るクリヤー層の下層として、化成処理層、下塗り層及び
上塗り層を有し、必要に応じて中塗り層を設けてもよ
い。下塗り層、中塗り層及び上塗り層は顔料又は染料に
より着色してもよい。なお下塗り層の膜厚は3〜7μm
が好ましく、上塗り層の膜厚は5〜40μmが好まし
い。また中塗り層がある場合にはその膜厚は5〜15μ
mが好ましい。
【0019】[3] 塗膜形成方法 金属板に公知の方法で脱脂処理及び化成処理を施し、下
塗り塗装、上塗り塗装及び必要に応じて中塗り塗装をし
た後で、本発明の抗菌性プレコート金属板のクリヤー層
を形成する。塗装方法は特に限定されず、エアースプレ
ー塗装、エアレス塗装、静電塗装、ロールコート塗装、
カーテンコート塗装、押し出し塗装等の通常の塗装方法
を用いることができる。
【0020】通常のプレコート金属板の塗膜乾燥は、1
50〜300℃で15〜150秒間焼き付けるのが好ま
しい。焼き付け温度が150℃未満では塗膜が十分に硬
化せず、塗膜の耐蝕性が低いうえに塗膜中の抗菌剤が溶
出し、抗菌性を長期間維持できないことがある。一方3
00℃以上では塗膜がオーバーベークの状態になり、塗
膜が黄変したり、密着性が低下するとともに、抗菌剤の
機能が低下することがある。なお下塗り層、上塗り層及
び必要に応じて設ける中塗り層の焼き付けとクリヤー層
の焼き付けとを同時に行っても良いし、順次行ってもよ
い。すなわち、本発明の抗菌性プレコート金属板は、2
コート1ベーク方式、2コート2ベーク方式、3コート
3ベーク方式、4コート4ベーク方式等で形成すること
ができる。
【0021】このように抗菌剤を含有する塗料を焼き付
け乾燥することにより得られる本発明の抗菌性プレコー
ト金属板は、菌を除去するためにアルコール等で拭いて
も塗膜が溶解したり変質したりすることがなく、長期間
抗菌性を維持することができる。また本発明の抗菌性プ
レコート金属板は、クリヤー層のみに抗菌剤を含有する
ので、抗菌剤の添加量が少なく抑えることができる。
【0022】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。
【0023】実施例1〜3、比較例1〜4 1.金属板 (1) Zn:溶融亜鉛めっき鋼板 (2) Al:アルミニウムめっき鋼板 (3) Zn/Al:亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板
(アルミニウム5%)
【0024】2.化成処理 上記の各金属板に対して公知の方法により化成処理を行
った。なお実施例1、比較例3及び4ではリン酸亜鉛系
の処理液(サーフダインZS9200、日本ペイント
(株)製)0.8g/m2 を塗布し、他の例ではクロメ
ート系の処理液(サーフコートNRC300、日本ペイ
ント(株)製)20mg/m2 (クロム量基準)を塗布
した。
【0025】3.下塗り 表1に示す塗料を用いて下塗りを行った。実施例1〜3
及び比較例2〜4ではロールコーター法により下塗りを
行い、表2及び4に示す焼き付け温度(到達板温)及び
時間で焼き付けを行った。得られた塗膜の乾燥膜厚は表
2及び4に示す通りである。また表3に示すように、比
較例1ではローラー法によりアクリルエマルジョンタイ
プのビニレックス60(ホワイト)〔塗料4、日本ペイ
ント(株)製〕0.13kg/m2 を塗布し、常温で乾
燥した。
【0026】4.上塗り 表1に示す塗料を用いて上塗りを行った。実施例1〜3
及び比較例2〜4ではロールコーター法により上塗りを
行い、表2及び4に示す焼き付け温度(到達板温)及び
時間で焼き付けを行った。得られた塗膜の乾燥膜厚は表
2及び4に示す通りである。また比較例1では下塗りに
用いたアクリルエマルジョンタイプのビニレックス60
(塗料4)に表3に示す添加量のアパタイト系担持体に
銀イオンを担持させた抗菌剤(Ag-Apatite)を配合し
て、塗布量が0.13kg/m2 となるようにローラー
法により塗布し、常温で乾燥した。
【0027】5.クリヤー塗装 実施例1〜3及び比較例2〜4において、表1に示すク
リヤー塗料に、表2及び4に示す種類及び添加量の抗菌
剤を配合した塗料を用いて、ロールコーター法によりク
リヤー塗装を行い、表2及び4に示す温度で20秒の焼
き付けを行った。得られた塗膜の乾燥膜厚は表2及び4
に示す通りである。
【0028】 表1 記号 商品名 P−1 フレキコート150用プライマー P−2 シリコート150用プライマー P−3 ユニフロンC用プライマー 塗料1 フレキコート150(ホワイト) 塗料2 シリコート150(ホワイト) 塗料3 ユニフロンC(ホワイト) 塗料4 ビニレックス60(アクリルエマルジョンタイプ、ホワイト) C−1 フレキコート150(クリヤー) C−2 シリコート150(クリヤー) C−3 ユニフロンC(クリヤー) 注)すべて日本ペイント(株)製
【0029】 表2例No. 実施例1 実施例2 実施例3 金属板 Zn Zn Zn/Al 板厚(mm) 0.5 0.5 0.5 化成処理 処理液の種類 リン酸亜鉛 クロメート クロメート 下塗り 塗料の種類 P-1 P-2 P-3 乾燥膜厚(μm) 7 7 7 焼き付け温度(℃) 210 210 210 焼き付け時間(秒) 20 20 60 上塗り 塗料の種類 塗料1 塗料2 塗料3 乾燥膜厚(μm) 15 15 15 焼き付け温度(℃) 210 210 245 焼き付け時間(秒) 20 20 60 クリヤー 抗菌剤 種類(重量%) Ag-Apatite 100 80 60 Cu-Apatite ─ 20 ─ Zn-Apatite ─ ─ 40 粒径(μm) 0.05 0.5 4 金属イオン/担持体(1) 0.5 5 10 添加量(重量%) 5 0.1 5 塗料の種類 C-1 C-2 C-3 乾燥膜厚(μm) 1 5 5 焼き付け温度(℃) 190 210 230 注(1) アパタイト系担持体に対する抗菌性金属イオンの割合(重量%)
【0030】 注(1) アパタイト系担持体に対する抗菌性金属イオンの
割合(重量%)
【0031】 表4例No. 比較例2 比較例3 比較例4 金属板 Zn/Al Zn/Al Zn/Al 板厚(mm) 0.5 0.5 0.5 化成処理 処理液の種類 クロメート リン酸亜鉛 リン酸亜鉛 下塗り 塗料の種類 P-1 P-1 P-1 乾燥膜厚(μm) 7 7 7 焼き付け温度(℃) 210 210 210 焼き付け時間(秒) 20 20 20 上塗り 塗料の種類 塗料1 塗料1 塗料1 乾燥膜厚(μm) 15 15 15 焼き付け温度(℃) 210 210 210 焼き付け時間(秒) 20 20 20 クリヤー 抗菌剤 種類 Ag-Apatite Ag-Apatite Ag-Apatite 粒径(μm) 0.1 8 5 金属イオン/担持体(1) 1 3 12 添加量(重量%) 8 2 5 塗料の種類 C-1 C-1 C-1 乾燥膜厚(μm) 3 4 5 焼き付け温度(℃) 190 210 230 注(1) アパタイト系担持体に対する抗菌性金属イオンの割合(重量%)
【0032】6.物性評価 得られた抗菌性金属板の物性評価は以下の通りに行っ
た。それらの結果を表5に示す。
【0033】(1) 抗菌性 得られた抗菌性プレコート金属板をカットして60mm
×50mmの試験片を作製し、この試験片にメチシリン
耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を付着させ、24時間
経過後の生菌数(セル/ml)を調べた。また持続抗菌
性を調べるために、塗装1年後の試験片に同様にMRS
Aを付着させ、24時間経過後の生菌数(セル/ml)
を調べた。さらに洗浄後の抗菌性を調べるために、塗装
1年後の試験片を消毒用アルコールにノニオン活性剤を
0.01%加えた洗浄液で洗浄した後、同様にMRSA
を付着させ、24時間経過後の生菌数(セル/ml)を
調べた。 ○・・・24時間経過後の生菌数が初期の生菌数の1/
100未満であった。 △・・・24時間経過後の生菌数が初期の生菌数の1/
100以上、1/10未満であった。 ×・・・24時間経過後の生菌数が初期の生菌数の1/
10以上であった。
【0034】(2) 変色 色差計(SMカラーコンピューター、スガ試験機(株)
製)を用いて、塗装直後及び塗装1年後の塗膜の色と標
準板の色との差(△E)を測定した。 ○・・・△E≦2 ×・・・△E>2
【0035】(3) 折り曲げ性 180°に折り曲げた時の折り曲げ箇所の塗膜の状態を
観察した。 ○・・・剥離なし ×・・・剥離あり
【0036】(4) 耐蝕性 JIS K5400.9に準拠して、塗膜の上から金属
板に達するように切り込みを入れ、塩水噴霧試験装置内
に2000時間保持し、その切り込み部からの塩水によ
る塗膜の膨れ及び錆を観察した。 ○・・・膨れ・錆なし ×・・・膨れ・錆あり
【0037】(5) 塗料の貯蔵安定性 JIS K5400.4に準拠して、40℃で6ヶ月間
保存した後、塗料の安定性を観察した。 ○・・・堅い塊等がなく一様であった。 ×・・・堅い塊等があり一様でなかった。
【0038】 表5 評価項目 実施例1 実施例2 実施例3 抗菌性 塗装直後 ○ ○ ○ 塗装1年後 ○ ○ ○ 塗装1年後、洗浄後 ○ ○ ○ 変色 塗装直後 ○ ○ ○ 塗装1年後 ○ ○ ○ 折り曲げ性 ○ ○ ○ 耐蝕性 ○ ○ ○ 貯蔵安定性 ○ ○ ○
【0039】 表5(つづき) 評価項目 比較例1 比較例2 比較例3 比較例3 抗菌性 塗装直後 △ △ △ △ 塗装1年後 × △ △ △ 塗装1年後、洗浄後 × △ △ △ 変色 塗装直後 ○ × ○ ○ 塗装1年後 × × ○ ○ 折り曲げ性 × ○ ○ ○ 耐蝕性 × ○ ○ ○ 貯蔵安定性 ○ × × ×
【0040】表5から明らかなように、実施例1〜3の
抗菌性プレコート金属板は、塗装直後及び塗装1年後の
いずれの場合も塗膜の変色がなく、また抗菌性、洗浄後
の抗菌性、加工性及び耐蝕性に優れている。一方比較例
1の塗装板及び比較例2〜4のプレコート金属板は、塗
装直後及び塗装1年後のいずれの場合も抗菌性に劣る。
【0041】
【発明の効果】本発明の抗菌性プレコート金属板は2層
以上の塗膜層を有し、最上層がクリヤー層である抗菌性
プレコート金属板であって、前記クリヤー層の焼き付け
塗膜層中に銀イオンを担持させた粒径0.05〜5μm
のアパタイト系担持体からなる抗菌剤を固形分基準で
0.1〜5重量%含有するので、抗菌性及び焼き付け塗
装後の加工性に優れ、かつ長期間使用しても塗膜の変色
がなく、抗菌性が維持される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2層以上の塗膜層を有し、最上層がクリ
    ヤー層である抗菌性プレコート金属板であって、前記ク
    リヤー層の焼き付け塗膜層中に銀イオンを担持させた粒
    径0.05〜5μmのアパタイト系担持体からなる抗菌
    剤を固形分基準で0.1〜5重量%含有することを特徴
    とする抗菌性プレコート金属板。
  2. 【請求項2】 2層以上の塗膜層を有し、最上層がクリ
    ヤー層である抗菌性プレコート金属板であって、前記ク
    リヤー層の焼き付け塗膜層中に銀イオン40重量%以上
    と、銅、亜鉛及びリチウムの少なくとも1種の金属のイ
    オン60重量%以下とを担持させた粒径0.05〜5μ
    mのアパタイト系担持体からなる抗菌剤を固形分基準で
    0.1〜5重量%含有することを特徴とする抗菌性プレ
    コート金属板。
JP15386495A 1995-05-29 1995-05-29 抗菌性プレコート金属板 Pending JPH08325483A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008003440A1 (en) * 2006-07-07 2008-01-10 Giuseppe Librizzi A manufactured article and joint means with antimicrobial characteristics
JP2021098305A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 凸版印刷株式会社 プリント鋼板

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