JPH0985880A - クリア塗装ステンレス鋼板 - Google Patents

クリア塗装ステンレス鋼板

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JPH0985880A
JPH0985880A JP24623595A JP24623595A JPH0985880A JP H0985880 A JPH0985880 A JP H0985880A JP 24623595 A JP24623595 A JP 24623595A JP 24623595 A JP24623595 A JP 24623595A JP H0985880 A JPH0985880 A JP H0985880A
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JP
Japan
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stainless steel
coating
steel sheet
clear
film
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JP24623595A
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Inventor
Hiroyuki Kato
博之 加藤
Yasuhide Yoshida
安秀 吉田
Toshiyuki Okuma
俊之 大熊
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、特に建材用途や厨房用途への使
用に適したクリア塗装ステンレス鋼板に関し、下地ステ
ンレス鋼板の光沢を失うことなく、指紋等の汚れがつき
にくく、耐傷付き性、加工性などに優れている。 【解決手段】 ステンレス鋼板の少なくとも一方の表面
に、リン酸とシリカからなる化成処理液を塗布、乾燥し
て形成された化成処理皮膜を有し、その上に水酸基を有
するアクリル−シロキサン複合樹脂と硬化剤とを60:
40〜95:5の範囲の重量比で含有し、有機系潤滑付
与剤が前記アクリル−シロキサン複合樹脂と硬化剤の合
計100重量部当たり0.1〜10重量部配合された塗
料組成物を塗布、乾燥して形成された膜厚が2μm以上
50μm以下のクリア塗膜を有するクリア塗装ステンレ
ス鋼板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属光沢を有す
る光輝性ステンレス鋼板や意匠表面仕上げを有するステ
ンレス鋼板等、美麗な表面外観をもつステンレス鋼板に
ついてその美麗な外観を何ら損なうことなく表面を保護
し、さらに耐傷付き性および耐汚染性に優れたクリア塗
装ステンレス鋼板、特に建材用途や厨房用途への使用に
適したクリア塗装ステンレス鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼板は耐食性、耐熱性、金属
光沢の光輝性や意匠表面仕上げ等の美麗な外観性に優れ
ているため、従来から様々な用途に用いられている。
【0003】ステンレス鋼板の前記の美麗な外観性を活
かすことができる用途として、例えば建材用途や厨房用
途等がある。
【0004】しかし、このような用途において裸のまま
のステンレス鋼板を使用すると指紋等の汚染物が付着し
やすく、この汚染部が目立つため、またステンレス鋼板
の表面錆の発生により表面が汚れやすいため、ステンレ
ス鋼板の持つ美麗な外観が著しく損なわれるという問題
点がある。
【0005】そのため、ステンレス鋼板に有機樹脂系塗
料、例えばフッ素樹脂系クリア塗料を焼付塗装して、ス
テンレス鋼板の美麗な外観を保持しながら指紋付着など
による汚染の軽減、錆の発生を防止する技術が知られて
いる。
【0006】例えば、特開昭63−242379号公報
には、ステンレス鋼板にアクリル樹脂系クリアー塗料を
塗布した後フッ素樹脂系のクリアー塗料を塗装して、耐
候性、耐食性を改善する技術が開示されている。
【0007】また、特開平5−106057号公報に
は、リン酸塩処理を施したステンレス鋼板に、塗布型ク
ロメート処理液でクロメート処理皮膜を形成した後に透
明なフッ素樹脂系塗料を塗装することにより、耐汚染性
を改善する技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の技術に
よるものは、何れもクリア塗膜として、フッ素系樹脂を
使用しているが、フッ素系樹脂のクリア塗膜は、若干白
みをおびた外観となり、クリア度がやや劣る。また、こ
の塗膜は軟らかく耐傷付き性に劣るため、成形加工時あ
るいは表面付着物を拭き取る等の実使用時に表面に微細
な傷が生じ、クリア性が経時的に劣化し、ステンレス鋼
板の外観性を損なうという問題がある。
【0009】さらに、特開平5−106057号公報に
開示されている技術は、クリア塗膜の下地皮膜としてク
ロメート処理皮膜を設けるものであるが、クロメート処
理皮膜は皮膜中のCr6+に起因して黄色く着色する。ま
た着色を抑えるためにCr6+含有量を少なくしても、使
用時に加えられる熱により経時的に黄色く着色してしま
う。
【0010】このため、クロメート処理皮膜を下層に有
し、その上にクリア塗装を行う場合、クロメート処理皮
膜の黄色味が外観に表れ、ステンレス鋼板の外観性が損
なわれることが避けられない。
【0011】本発明は、このような問題点を解決し、さ
らに加工性にも優れたクリア塗装ステンレス鋼板を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、クロムを含有
しない特定の組成からなる化成処理皮膜を第一層として
形成し、その上に特定の組成からなるクリア皮膜を第二
層として形成することにより、耐傷付き性と耐汚染性に
優れたステンレス鋼板が得られることを見出した。
【0013】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、その特徴とする構成は下記の通りである。
【0014】請求項1に係る発明は、ステンレス鋼板の
少なくとも一方の表面に、リン酸とシリカからなる化成
処理液を塗布、乾燥して形成された化成処理皮膜と、そ
の上に膜厚が2μm以上50μm以下のクリア塗膜を有
するクリア塗装ステンレス鋼板であり、かつ該クリア塗
膜が水酸基を有するアクリル−シロキサン複合樹脂と硬
化剤とを60:40〜95:5の範囲の重量比で含有
し、有機系潤滑付与剤が前記アクリル−シロキサン複合
樹脂と硬化剤の合計100重量部当たり0.1〜10重
量部配合された塗料組成物を塗布、乾燥して形成された
塗膜であることを特徴とするクリア塗装ステンレス鋼板
である。
【0015】請求項2に係る発明は上記発明において、
化成処理液中のリン酸とシリカの重量比がH3 PO4
SiO2 で1/10以上5/1以下であり、かつ化成処
理皮膜中のシリカ付着量がSiO2 換算で2mg/m2
以上200mg/m2 以下であるクリア塗装ステンレス
鋼板である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について説明す
る。本発明の第一層は、ステンレス鋼板の表面に形成さ
れる化成処理皮膜である。
【0017】化成処理皮膜は、耐食性や密着性を得るた
めに形成され、本発明の目的であるクリア感をより高め
るためには、リン酸とシリカゾルを主成分とした化成処
理皮膜が望ましい。
【0018】この皮膜によりステンレス鋼板と上層のク
リア皮膜との強固な密着性を得ることができる。
【0019】この密着性は高温下あるいは湿潤環境下に
おいても低下することがない。また、この皮膜は無色透
明であり、クロムを含まないので環境上の問題もない。
【0020】密着性が向上する理由は以下のように考え
られる。リン酸によりステンレス鋼板表面がエッチング
されて微細な凹凸が生じることによるアンカー効果と、
析出したリン酸塩とステンレス鋼板表面との間に生じる
化学的結合の効果により、ステンレス鋼板とクリア皮膜
との密着性が向上すると考えられる。
【0021】さらに皮膜中に含まれるシリカにより化成
処理皮膜が強固になることに加えてシリカ中のシラノー
ル基の作用により、ステンレス鋼板とクリア塗膜との密
着性がより向上すると考えられる。
【0022】化成処理皮膜中のリン酸とシリカの重量比
はH3 PO4 /SiO2 として、1/10以上5/1以
下であることが望ましい。1/10未満の場合、処理皮
膜とステンレス鋼板との強固な密着性を確保することが
できず、また5/1を超えると安定した処理皮膜が得に
くくなるため、皮膜の密着性が低下する。
【0023】また、処理皮膜の付着量は、SiO2 換算
で2mg/m2 以上200mg/m 2 以下の範囲である
ことが望ましい。2mg/m2 未満であると皮膜が不均
一に形成され、クリア皮膜とステンレス鋼板との密着性
が低下し、また200mg/m2 を超えると皮膜内部で
凝集破壊が起こりやすくなり密着性が低下する。
【0024】リン酸は、水溶性のものであれば使用する
ことができ、正リン酸、無水リン酸等を例示することが
できる。
【0025】シリカゾルは、市販されているものを使用
でき、乾式法によるものでも湿式法によるものでもよ
い。
【0026】処理液は、処理層の付着量に応じて所定濃
度に調整されたリン酸水溶液と所定量のシリカゾルとを
配合、攪拌し、均一な溶液とすることにより調合するこ
とができる。
【0027】処理液の塗布は、スプレー、ロールコー
ト、カーテンフローコート、静電塗布等の常用される方
法を用いることができる。
【0028】乾燥は水分を蒸発させればよく、その温度
は50℃から150℃が適当である。この処理に際し
て、必要に応じて、アルカリや溶剤による脱脂、アルカ
リや酸によるエッチング等、公知の前処理を施しても構
わない。
【0029】前記のリン酸とシリカゾルからなる第一層
の化成処理皮膜を形成した後に、水酸基を有するアクリ
ル−シロキサン複合樹脂、硬化剤、及び有機系潤滑付与
剤を含む塗料組成物を塗布、乾燥してクリア塗膜を形成
する。
【0030】この塗膜は無色透明でクリア性に優れる。
アクリル−シロキサン複合樹脂を含有した塗料は、塗装
後の耐候性、耐酸性等の耐久性、耐汚染性に優れるた
め、最近注目されつつある。
【0031】しかしながら、この塗料は塗装後の硬化時
間が10分〜数週間と長く、かつ塗膜の可撓性が乏しい
ため、主にポストコート、すなわち被塗装物を加工した
後に、塗装する用途に用いられていた。
【0032】本発明では、例えばコイルコーティングラ
インでも塗装可能で、かつ塗装後の成形加工時におい
て、塗膜にクラックや剥離が生じないような可撓性を付
与するために硬化剤を、また成形加工時の摺動傷や実使
用時における汚染物質にたいする非粘着性を付与するた
めに、有機系潤滑付与剤を、それぞれ特定の割合で配合
した塗料組成物を使用する。
【0033】本発明で用いるアクリル−シロキサン複合
樹脂は、アルコキシシラン基を含有するアクリルモノマ
ーを他のアクリル樹脂形成モノマーと共重合させたもの
や、さらにその共重合物中のアルコキシシラン基にオル
ガノポリシロキサンを縮合させたものである。
【0034】また、アクリル系ポリマーあるいはオリゴ
マーと側鎖にアルキル基、アルコキシ基あるいはアリー
ル基をもつシロキサン系ポリマーあるいはオリゴマーの
混合物を用いてもよい。
【0035】上記のアルコキシシラン基含有アクリルモ
ノマーとしては、例えば、以下の「化1」に示す化合物
が挙げられる。
【0036】
【化1】
【0037】具体的な化合物名としてはビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチル
ジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビ
ニルフェニルジメトキシシラン、ビニルフェニルジエト
キシシラン、ビニルジメトキシシラン、ビニルジメチル
エトキシシラン、ビニルジフェニルメトキシシラン、ビ
ニルジフェニルエトキシシラン、3−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリ
ロキシエチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)
アクリロキシプロピルフェニルジメトキシシラン、3−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
ン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジフェニルメト
キシシランおよびそれらのシロキサン縮合ポリマー等が
挙げられる。
【0038】本発明で用いるアクリル−シロキサン複合
樹脂は、硬化剤、例えばブロックイソシアネート化合物
またはメラミン樹脂と反応して架橋構造を形成し硬化す
るが、そのためにはアクリル−シロキサン複合樹脂の側
鎖に水酸基が必要である。
【0039】水酸基をアクリル−シロキサン複合樹脂に
導入するために水酸基を有するアクリルモノマーを用い
るが、このような水酸基を有するアクリルモノマーとし
ては、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミン
等が挙げられる。
【0040】また、安定な架橋構造を形成するために、
上記のアクリルモノマーに加えて共重合させる他のアク
リルモノマーとして、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、無水マレイン酸、フマル酸メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アク
リレート、イソボニル(メタ)アクリレート等のアルキ
ルエステル(メタ)アクリレート型のエチレン性モノマ
ー、さらにこれらのモノマーと共重合可能なエチレン性
モノマー並びに(メタ)アクリルニトリル、スチレン等
を用いる。
【0041】さらに、これらの共重合ポリマーに縮合さ
せるオルガノポリシロキサンとしては、ジメチルポリシ
ロキサン、ジフェニルポリシロキサン等のジオルガノシ
ラン縮合物、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のオルガ
ノシランを加水分解、部分縮合することにより得られる
シロキサン縮合物、およびそれらの混合物または縮合物
が挙げられる。
【0042】本発明で用いる水酸基を有するアクリル−
シロキサン複合樹脂は、例えば上記アルコキシシラン基
を持つアクリルモノマーをはじめ各種アクリルモノマー
と過酸化物やジアゾ化合物のようなラジカル重合開始剤
の混合物を、加熱した有機溶剤中に所定時間かけて滴下
した後、所定の時間一定温度に保持しラジカル重合反応
させることにより製造することができ、また、必要に応
じてオルガノポリシロキサンを混合し、加熱、脱水縮合
させ、目的の樹脂を得ることもできる。
【0043】また、この水酸基を有するアクリル−シロ
キサン複合樹脂は、水酸基を有するアクリル樹脂に、そ
のアクリル樹脂と相溶性のあるオルガノポリシロキサン
をコールドブレンドするか、あるいは水酸基を有するア
クリル樹脂を溶解した溶剤に、その溶剤に分散可能なオ
ルガノポリシロキサンをコールドブレンドすることによ
っても製造することができる。
【0044】硬化剤として使用するブロックイソシアネ
ート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、o−、m−、またはp−フェニレンジイソシ
アネート、2、4−または2、6−トリレンジイソシア
ネート、芳香環が水素添加された2、4−または2、6
−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4、
4´−ジイソシアネート、3、3´−ジメチル−4、4
´−ジイソシアネート、ω、ω´−ジイソシアネート−
1、4−ジメチルベンゼン、ω、ω´−ジイソシアネー
ト−1、3−ジメチルベンゼン等の、芳香環を有するイ
ソシアネート化合物、または、イソホロンジイソシアネ
ート等の脂環族イソシアネート化合物をε−カプロラク
タム等でブロック化したものが挙げられ、これらを、単
独または混合して使用する。
【0045】前記メラミン樹脂は、メラミンとホルムア
ルデヒドとを反応させた後、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等の一価のアルコールで、メ
チロール基の一部または全部をエーテル化して得られる
アルキルエーテル化メラミンである。メラミン樹脂とし
ては、特にメチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹
脂、あるいはメチル化−ブチル化混合メラミン樹脂が好
適である。
【0046】本発明で使用する塗料組成物においては、
上記水酸基を有するアクリル−シロキサン複合樹脂
(A)と硬化剤であるブロックイソシアネート化合物お
よびメラミン樹脂のうちの少なくとも1種(B)を、固
形分として(A):60〜95重量部および(B):4
0〜5重量部の範囲とすることが必要である。
【0047】(B)成分が5重量部未満では、塗膜硬度
が不足する他、耐薬品性、耐汚染性にも劣り、一方、
(B)成分が40重量部を超えると可撓性に劣るため、
加工性や耐衝撃性に問題が生じる。
【0048】本発明において、上記のアクリル−シロキ
サン複合樹脂と硬化剤に有機系潤滑付与剤を配合させる
のは、塗膜表面の摩擦係数を下げて成形加工時や様々な
ハンドリング時における摺動抵抗を少なくし、その結果
として、傷付きを抑えるため、および塗膜の表面エネル
ギーを下げて、非粘着性を付与し、その結果として、指
紋、油や食品類による汚染が付着しにくく、あるいは除
去し易くするためである。
【0049】このような目的を満足するための有機系潤
滑付与剤としては、パラフィン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の分子量が10、000以下のポリオレフィ
ン系樹脂、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、四フッ化
エチレンの単独重合体もしくはこれらのモノマーとエチ
レン、プロピレン等のオレフィンとの共重合体あるいは
混合物、あるいはシリコン樹脂の1種もしくは2種以上
が望ましい。
【0050】これらの粒径は、特に限定するものではな
いが、1μm〜20μm程度のものが適用できる。
【0051】有機系潤滑付与剤の添加量は、アクリル−
シロキサン複合樹脂と硬化剤の合計100重量部当たり
0.1〜10重量部の範囲である場合に、望ましい効果
が得られる。
【0052】0.1重量部未満では、添加効果が得られ
ず、また10重量部を超えると、それ以上の効果が得ら
れないばかりか、クリア性の低下や、加工性の低下をま
ねくので好ましくない。より好ましい添加量は、0.2
〜5重量部である。
【0053】無機系潤滑付与剤は、塗料としての安定性
や着色性に問題があるばかりか、耐傷付き性や耐汚染性
の向上効果が少なく、好ましくない。
【0054】上塗り塗膜の乾燥塗膜厚は、2μm〜50
μmとすることが好ましい。塗膜厚が2μm未満では塗
膜層の被覆性が劣り、耐傷付き性が低下する。一方、塗
膜厚が50μmを超えると塗膜が脆くなり、塗膜密着性
や加工性に劣る他、塗装条件によっては発泡等の外観不
良を生じやすい。
【0055】上記の塗膜には、クリア度を損なわない範
囲内で、他の添加剤、例えば、レベリング剤、増粘剤、
安定剤、あるいは塗料等の着色剤あるいはメタリック性
を付与するための金属粉やマイカ粉などを少量添加して
も構わない。
【0056】塗装方法は、上記の塗料組成物を用いて、
第一層の処理液の場合と同様、スプレー、ロールコー
ト、カーテンフローコート、静電塗布等の常用される方
法によることができる。
【0057】乾燥焼付は、熱風加熱炉や赤外線加熱炉、
誘導加熱炉等を用いる常用される方法によることができ
る。コイルコーティングラインで短時間で塗膜を形成す
るには、30秒〜180秒間の加熱で、板温が200℃
〜300℃に到達させることによつて行うのが好まし
い。
【0058】前記した皮膜は、必要に応じてステンレス
鋼板の片面あるいは両面に適宜形成することができる。
【0059】また、本発明で用いるステンレス鋼板は、
鋼種、表面仕上げに関係なく適用できる。なお、本発明
はステンレス鋼板を下地として用いているが、他の金属
板例えば55%Al−Zn系合金めっき鋼板等、表面ス
パングルを活かして、耐傷付き性と耐汚染性を付与する
などの目標に適用しても構わない。
【0060】
【実施例】以下、本発明について実施例によって説明す
る。なお、実施例中の「部」「%」等の表示は全て重量
換算のものである。
【0061】基板として、板厚0.6mmの2種類のス
テンレス鋼板(A:SUS304、B:SUS430)
を用い、上記ステンレス鋼板上に、0.02〜10の範
囲のH3 PO4 /SiO2 比(重量比)に調整されたリ
ン酸とシリカゾルからなる処理液をスプレー塗布し、熱
風乾燥炉によって、板温が80℃となる条件で乾燥し
た。続いてその上に、表1に示すような組成の本発明範
囲内の塗料を、所定の塗膜厚になるように、ロール塗布
し、板温が270℃になる条件で焼付け、表3に示す本
発明例No.1〜No.18のクリア塗装ステンレス鋼
板を得た。
【0062】表2には表1で用いたアクリル−シロキサ
ン複合樹脂の組成を示した。また、比較のために、クリ
ア塗膜が本発明の範囲を外れる塗装ステンレス鋼板(比
較例No.6、No.7)、化成処理皮膜が本発明と異
なる塗装ステンレス鋼板(比較例No.8〜No.1
0)、化成処理皮膜のない塗装ステンレス鋼板(比較例
No.11)、クリア塗膜組成が本発明と異なる塗装ス
テンレス鋼板(比較例No.1〜No.5)を前記の発
明例と同様の方法で処理して得た。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】本実施例で用いた塗料用樹脂は下記のよう
な方法によって製造した。 (1)アクリル−シロキサン複合樹脂の製造 温度計、還流冷却器、攪拌器、滴下ロート、窒素ガス導
入管を備えた4つ口フラスコに、窒素ガス気流下、ソル
ベッソ#100を20重量部、n−ブタノールを10重
量部仕込み、攪拌下で加熱還流させた中に、表2に示す
組成のモノマーおよび重合開始剤混合物(滴下成分)5
0重量部を24時間かけて滴下ロートより等速滴下し
た。滴下終了後、還流下で2時間保持した後、ソルベッ
ソ#100を20重量部加えて冷却した後、200メッ
シュ金網にてろ過を行うことによって、それぞれ表2記
載の特性を有するシロキサン含有アクリル樹脂共重合体
A〜Fの溶液を得た。
【0066】(2)上塗り塗料の製造 表1に示す配合割合に応じて、上記アクリル−シロキサ
ン複合樹脂あるいは、さらに、そのシロキサン含有アク
リル樹脂共重合体とオルガノポリシロキサンを混合し、
攪拌下で80℃で2時間加熱したアクリル−シロキサン
複合樹脂の一部と混合溶液の一部とを混合し、次いで二
酸化チタンを加えて均一に混合した後、アトライターを
用いて粒度10μm以下に分散した。
【0067】さらに、アクリル−シロキサン複合樹脂の
残り、硬化剤のブロックイソシアネート化合物またはメ
ラミン樹脂および酸触媒を加えて、攪拌しながら、残り
の混合溶剤を適宜加えて、粘度をフォードカップNo.
4で120±10秒(20℃)に調整して、表1に示す
塗料T−1〜T−12を得た。 なお、表1、表3にお
いてT−1〜T−7は本発明例の塗料であり、T−8〜
T−12は本発明範囲外の塗料である。
【0068】
【表3】
【0069】これらの供試材について、塗膜のクリア
性、耐汚染性、耐傷付き性、塗料密着性、耐食性、耐熱
性を調査した。
【0070】各特性の試験条件は以下の通りである。 (1)塗膜のクリア性 目視により塗膜の着色状態あるいは塗膜の白色濁り状態
を次の基準で評価した。 ◎;全く色の変化無し ○;僅かに着色 △;黄色あるいは白色に着色 ×;著しい着色
【0071】(2)耐指紋汚染性 供試材表面に指先を押し当て、離した後の指紋の付着状
態を次の基準で評価した。 ◎;全く指紋の付着無し ○;僅かに指紋の圧痕が付着 △;明らかに指紋の圧痕が付着 ×;著しく指紋の圧痕が付着
【0072】(3)耐カーボン汚染性試験 カーボンブラック/水=5/95(重量比)の割合の分
散液1mlを塗膜上にのせ、20℃、50RH%の恒温
恒湿室内で24時間放置後、水洗を行ない、分散液をの
せた塗膜面の変色程度を目視にて観察し、以下の基準で
判定した。 ◎;跡が全く無し(合格) ○;跡がわずかに認められる(合格) △;跡がやや目立つ(不合格) ×;跡が濃く残る(不合格)
【0073】(4)耐傷付き性試験 供試材をJIS K5400による鉛筆引っかき試験方
法に従って評価を行った。7H以上であれば良好な硬度
である。
【0074】(5)耐摺動傷性 押付け荷重1、000kgf/cm2 (ビード先端面積
1mm×10mm、ビード材質SKD−11)、引抜き
速度200mm/分の条件で、平板引き抜き試験を行っ
た後の表面状態を観察し、以下の基準で判定した。 ○;摺動傷が全く無し △;摺動傷が多少認められる ×;摺動傷が著しく残る
【0075】(6)塗膜密着性試験 (一次密着性)供試材をJIS K5400碁盤目試験
方法に従って100個のマス目をつくり、セロハンテー
プを圧着後急速に引き剥がしてから剥離したマス目の数
を数えた。この数が小さいほど、塗料密着性に優れる。
【0076】(二次密着性)供試材を沸騰水中に2時間
浸漬した後に前記の一次密着性試験と同様の方法で密着
性試験を行った。
【0077】(7)耐食性試験 供試材の表面にクロスカットを施した後、JIS K2
371に基づき2000時間の塩水噴霧を行ない、塗膜
の剥離状態を目視により評価した。 ◎;剥離率5%未満 ○;剥離率5%以上10%未満 △;剥離率10%以上25%未満 ×;剥離率25%以上
【0078】(8)加工性試験 20℃、50RH%の恒温恒湿内にて、幅5cmに切断
した各試験片について加工性を試験した。加工される試
験片と同一の被塗板を何枚か挟み込み、塗膜を外側にし
て180度密着折曲げをし、目視で加工部を塗膜にクラ
ックが観察されない最小の板枚数を、クラックフリー枚
数(クラックフリーT)とした。
【0079】クラックフリーTが、3T以下を合格、3
Tを超えるものを不合格とした。表3に調査の結果を示
す。
【0080】本発明の実施例ではすべての供試材で、各
性能に優れた結果を示した。また、化成処理液中のリン
酸とシリカの重量比がH3 PO4 /SiO2 で1/10
以上5/1以下で、化成処理皮膜の付着量がSiO2
算で2mg/m2 以上200mg/m2 以下の場合(本
発明例No.1〜No.10、No.12、No.1
3、No.16、No.17)、塗料密着性がより優れ
ている。
【0081】一方、クリア塗膜の膜厚が本発明の範囲を
上回るもの(比較例No.7)は塗膜密着性、加工性が
劣る。クリア塗膜の膜厚が本発明の範囲を下回るもの
(比較例No.6)は、耐傷付き性、耐汚染性が劣る。
化成処理が本発明と異なるもの(比較例No.8〜N
o.10)は、塗膜のクリア性、塗膜密着性の両者また
は一方が劣る。そして化成処理がないもの(比較例N
o.11)は塗膜密着性、耐傷付き性、耐食性、加工性
などに劣る。
【0082】クリア皮膜中のシロキサン系無機ポリマー
を含有しない場合(比較例No.1)は、耐傷付き性に
劣った。
【0083】また、アクリル−シロキサン複合樹脂と硬
化剤の含有比率が本発明の範囲を外れたたもの(比較例
No.2、No.3)は硬化剤の比率が少ない場合、耐
汚染性、耐傷付き性、耐食性に劣り、硬化剤の比率が多
い場合、耐摺動傷性、加工性に劣った。そして、クリア
皮膜中の有機系潤滑付与剤が本発明の範囲を上回るもの
(比較例No.4)は、耐汚染性、加工性などに劣り、
有機系潤滑付与剤を含まないもの(比較例No.5)
は、耐摺動傷性に劣った。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、下地ス
テンレス鋼板の光沢を失うことなく、指紋等の汚れがつ
きにくく、耐傷付き性、加工性などに優れたクリア塗装
ステンレス鋼板を得ることができる。
【0085】従って、内壁をはじめとする内装建材や厨
房回りのパネル材として最適な鋼板が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼板の少なくとも一方の表面
    に、リン酸とシリカからなる化成処理液を塗布、乾燥し
    て形成された化成処理皮膜と、その上に膜厚が2μm以
    上50μm以下のクリア塗膜を有するクリア塗装ステン
    レス鋼板であり、かつ該クリア塗膜が水酸基を有するア
    クリル−シロキサン複合樹脂と硬化剤とを60:40〜
    95:5の範囲の重量比で含有し、有機系潤滑付与剤が
    前記アクリル−シロキサン複合樹脂と硬化剤の合計10
    0重量部当たり0.1〜10重量部配合された塗料組成
    物を塗布、乾燥して形成された塗膜であることを特徴と
    するクリア塗装ステンレス鋼板。
  2. 【請求項2】 化成処理液中のリン酸とシリカの重量比
    がH3 PO4 /SiO2 で1/10以上5/1以下であ
    り、かつ化成処理皮膜中のシリカ付着量がSiO2 換算
    で2mg/m2 以上200mg/m2 以下であることを
    特徴とする請求項1記載のクリア塗装ステンレス鋼板。
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