JPH08325262A - (+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールおよびその塩の製造法 - Google Patents

(+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールおよびその塩の製造法

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JPH08325262A
JPH08325262A JP13168995A JP13168995A JPH08325262A JP H08325262 A JPH08325262 A JP H08325262A JP 13168995 A JP13168995 A JP 13168995A JP 13168995 A JP13168995 A JP 13168995A JP H08325262 A JPH08325262 A JP H08325262A
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phenyl
butyryl
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Shigenori Kuma
茂教 隈
Kiyoteru Nagahara
長原  清輝
Sadao Yoshino
節生 吉野
Ryuichi Mita
隆一 三田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 光学活性な3−フェニル−5−{2−(1−
ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールを製
造する方法において、光学分割後の3−フェニル−5−
{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキ
サゾールのL−カンファースルホン酸塩をアルカリ水溶
液を用いて分解し、得られたL−カンファースルホン酸
のアルカリ水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂に作用さ
せ、L−カンファースルホン酸水溶液とした後、必要に
応じて濃縮後、水と非混和性の有機溶媒中で共沸脱水の
後、L−カンファースルホン酸を晶析、単離回収する。 【効果】 L−カンファースルホン酸を簡便に単離・回
収する手段を提供するもので、工業的に価値の高い方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中枢性の筋弛緩剤として
有用な(+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリ
ジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールおよびその
塩の製造法において光学分割剤として用いるL−カンフ
ァースルホン酸の回収再利用による改良された(+)−
3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチリル}イソオキサゾールおよびその塩の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ラセミ体の3−フェニル−5−{2−
(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾー
ル〔以下PIPと略記する〕は中枢性筋弛緩作用を有す
ることが知られている(特開平3−157375号)。
とりわけその一方の光学活性体である(+)−3−フェ
ニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリ
ル}イソオキサゾール〔以下(+)PIPと略記する〕
はラセミ体に比べて、さらに顕著な中枢性筋弛緩作用を
有し、筋緊張改善剤として有効な化合物である。この光
学活性な(+)PIPの従来の製造法は、光学活性なL
−カンファースルホン酸でジアステレオマー塩を形成さ
せて光学分割する方法である(特開平5−51380
号)。該先行技術は、具体的には合成工程を通して製造
されたPIPの酢酸エチル溶液中にてL−カンファース
ルホン酸を光学分割剤として光学分割し、光学活性な
(+)PIPのカンファースルホン酸塩を製造する方法
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光学分
割剤として使用されるL−カンファースルホン酸は高価
であるにもかかわらず、光学分割後、そのまま廃棄され
ており、工業的に価値の低い方法である。本発明は、こ
の問題点を解決すべく純度の低下を伴わずに、効果的に
L−カンファースルホン酸を回収し再利用する(+)P
IPの改良された製法を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、2種類のジアステレオ
マー塩を生成せしめた後、光学分割しジアステレオマー
塩をアルカリ水溶液で分解し、水溶液をイオン交換樹脂
に通した後、脱水することによりL−カンファースルホ
ン酸を回収出来ることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち、本発明は、3−フェニル−5−{2
−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}−イソオキサ
ゾールをL−カンファースルホン酸を分割剤として光学
分割して光学活性な3−フェニル−5−{2−(1−ピ
ロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールを製造
する方法において、光学分割後の3−フェニル−5−
{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキ
サゾールのL−カンファースルホン酸塩をアルカリ水溶
液を用いて分解し、得られたL−カンファースルホン酸
のアルカリ塩水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂に作用さ
せ、L−カンファースルホン酸水溶液とした後、必要に
応じて濃縮後、水と非混和性の有機溶媒中で共沸脱水の
後、光学活性なL−カンファースルホン酸を晶析、単離
回収することを特徴とする3−フェニル−5−{2−
(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾー
ルの製造方法である。
【0006】本発明の特徴は高価なL−カンファースル
ホン酸を効率的に単離回収し、再度反応に用い、工業的
に効率の良い製法を可能にした事である。
【0007】本発明を詳細に説明する。本発明で使用す
るラセミ体のPIPの製造は、特開平5−51380号
公報に準じて製造する事が可能である。例えば、ベンズ
アルドキシム及び1−ヘキシン−3−オールを溶媒に溶
解し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、ついでピリジン塩
酸塩水溶液を加え、反応し後処理して、3−フェニル−
5−ブチリルイソオキサゾールを得る。該化合物とピロ
リジンを溶媒に溶解し、ホルマリンと反応させる。反応
液を有機溶媒で有機物を抽出、有機層を水洗することに
よりPIPを製造する事ができる。
【0008】本発明を実施するには次のようにすればよ
い。即ち、イソオキサゾール誘導体のラセミ体に、酢酸
アルキルエステル溶媒中、L−カンファースルホン酸を
作用させて、2種類のジアステレオマー塩を生成させ
る。ついでその溶液を冷却することにより、難溶性ジア
ステレオマー塩(+)−PIP・L−カンファースルホ
ン塩を選択的に晶出させ、固液を分離する。得られた
(+)−PIP・L−カンファースルホン酸塩を水と混
和しない有機溶媒に溶解させ、アルカリ水溶液で分解し
て得られたL−カンファースルホン酸アルカリ塩水溶
液、及び(−)−PIP・L−カンファースルホン酸酢
酸アルキルエステル溶液をアルカリ水溶液で分解して得
られたL−カンファースルホン酸アルカリ塩水溶液を、
強酸性陽イオン交換樹脂に作用させ、得られたL−カン
ファースルホン酸水溶液を濃縮後、水と非混和性の溶媒
を加え、共沸脱水し、L−カンファースルホン酸を単離
すればよい。
【0009】本発明で使用されるL−カンファースルホ
ン酸としては、具体的には、ブロモカンファースルホン
酸、3−カンファースルホン酸、8−カンファースルホ
ン酸、10−カンファースルホン酸等が挙げられるが、
特に得られる(+)PIPの光学純度等の点から、L−
10−カンファースルホン酸が好ましい。
【0010】得られた(+)−PIP・L−カンファー
スルホン酸塩並びに、その(−)−PIP・L−カンフ
ァースルホン酸塩溶液を分解するには、アンモニア水、
希水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリの存在下、0
〜50℃、好ましくは10〜35℃の範囲で実施するこ
とが出来る。
【0011】(+)−PIP・L−カンファースルホン
酸塩並びに、その(−)−PIP・L−カンファースル
ホン酸塩溶液を分解するに要するアルカリの使用量はジ
アステレオマー塩の2当量以上あれば十分である。
【0012】カンファースルホン酸アルカリ塩水溶液を
強酸性陽イオン交換樹脂に作用させるには、攪拌槽中で
攪拌し、樹脂を濾別する方法あるいは樹脂を充填した塔
に通液する方法等があるが、後者の方法が好ましい結果
を与える。
【0013】強酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば
レバチットS−100、ダイヤイオンSK1B、ダウエ
ックス50シリーズ、アンバーライトIR120、アン
バーライトIR112等が挙げられる。
【0014】強酸性陽イオン交換樹脂に作用させ、得ら
れた水溶液から、共沸脱水によりL−カンファースルホ
ン酸を単離する工程の溶媒としては、L−カンファース
ルホン酸並びに水を溶解しないで、且つ水より沸点が高
い溶媒であれば特に制限はない、使用する溶媒として
は、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系化合物、酢
酸アルキルエステル系化合物が挙げられ、特に酢酸ブチ
ルを用いると、好ましい結果を与える。脱水されたL−
カンファースルホン酸は冷却後、濾別、乾燥したのち、
光学分割剤として再利用することが出来る。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 参考例 〔3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾールの合
成〕ベンズアルドキシム100g(0.82mol)お
よび1−ヘキシン−3−オール90g(0.92mo
l)をジクロロメタン500mlに溶解した。反応液を
氷冷し、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液580g
(1.0mol)を内温15〜25℃に保ちながら3時
間攪拌した。この反応液に12%次亜塩素酸ナトリウム
水溶液490g(0.79mol)を滴下した。反応液
の内温を10℃に冷却し、ピリジン塩酸塩水溶液(6N
塩酸18mlとピリジン13mlで調製)を20分間か
けて滴下した。反応液を70分間攪拌した後、12%次
亜塩素酸ナトリウム水溶液490g(0.79mol)
を滴下した。内温を10℃に冷却して再び、ピリジン塩
酸塩水溶液(6N塩酸14mlとピリジン6.7mlで
調製)を10分間かけて滴下し、70分間攪拌した。こ
の溶液に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を滴下し
た。再度、内温を10℃に冷却してピリジン塩酸塩水溶
液及び12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加える操作
を繰り返した。反応液を分液して得られたジクロロメタ
ン層に5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液1000mlを
加えて30分間攪拌した。反応液を分液して得られたジ
クロロメタン層を水1000ml、1N塩酸水1000
mlの順に洗浄した。得られたジクロロメタン層を加熱
濃縮して得た残渣をエタノール400mlから再結晶し
て3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール106
g(0.49mol)を得た。ベンズアルドオキシムに
対する収率は59.6mol%であった。 融点 89〜90℃
【0016】実施例1 〔(+)PIP塩酸塩の合成〕 1)(+)PIP−L−10−カンファースルホン酸塩 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール100g
(0.466mol)及びピロリジン39.7g(0.
555mol)をメタノール310gに加えた反応液を
攪拌し、内温を20〜30℃に保ちながら37%ホルマ
リン45.2g(0.555mol)を滴下した。滴下
終了後、内温を20〜30℃に保ちながら1時間攪拌し
た。反応液に酢酸ブチル890gを加え、抽出後に水1
50gを加えて分液し、有機層を得た。その有機層を水
150gで数回洗浄した後、有機層にL−10−カンフ
ァースルホン酸(〔α〕20D=21°(C=2,
水))218.5g(0.87mol)を加えて、50
〜55℃の温度で30分間保温し溶解させた。引き続き
該反応液を0〜5℃で2時間冷却し、析出した結晶を濾
取し、120gの酢酸ブチルで洗浄後、減圧乾燥して目
的とする(+)−PIP−L−10−カンファースルホ
ン酸塩167g(0.219mol)を得た。収率は、
3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾールに対して
47.0%であった。〔α〕20D=−14.4°(C
=0.5,エタノール) 光学純度 98.5%ee また、濾洗液1258g中には(+)及び(−)体のP
IP−L−10−カンファースルホン酸塩222g
(0.291mol)を含有していた。
【0017】2)〔(+)PIP塩酸塩の合成〕 1)で得られた(+)−PIP−L−10−カンファー
スルホン酸塩160g(0.210mol)を装入した
3lの4つ口フラスコに室温下、クロロホルム832g
を装入・溶解し、更に純水919gを装入した。次に、
5%アンモニア水177g(0.52mol)を滴下装
入し、30分間攪拌後、分液し、L−10−カンファー
スルホン酸のアンモニウム塩水溶液1206gを得た。
クロロホルム層を5%アンモニア水95.4g、水27
2.3gの順で洗浄した。この有機層に6.67%塩酸
水476.5gを装入し20〜25℃で30分間攪拌
し、分液してクロロホルム層を得た。得られたクロロホ
ルム溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリ
ウムを濾別して得たクロロホルム溶液に酢酸エチル18
37gを滴下した。この溶液を氷冷却下、3時間攪拌し
た。析出した結晶を濾取して酢酸エチルで洗浄して目的
とする(+)PIP塩酸塩56.6g(0.169mo
l)を得た。(+)PIP−L−10−カンファースル
ホン酸塩に対しての収率は80.6mol%であった。
また、3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾールに
対しての収率は37.9mol%であった。 融点 1
58〜159.5℃ 〔α〕20D=+29.0°(C=0.5,水) 光学
純度 99.9%ee以上
【0018】〔L−10−カンファースルホン酸の回
収〕 3)〔(+)PIP−L−10−カンファースルホン酸
塩からの脱塩〕 実施例1の2)で得られたL−10−カンファースルホ
ン酸のアンモニウム塩水溶液1206gを強酸性陽イオ
ン交換樹脂レバチットS−100 1700ccを充填
した塔(内径70mm,高さ500mm)に通じ、純水
2800gで樹脂を洗浄し、L−10−カンファースル
ホン酸水溶液4010gを得た。この水溶液中にはL−
10−カンファースルホン酸を93gを含有していた。
【0019】4)〔(−)PIP−L−10−カンファ
ースルホン酸塩からの脱塩〕 先に得られた(−)−PIP−L−10−カンファース
ルホン酸を含む濾洗液1258gを20〜25℃で、5
%アンモニア水237g(0.7mol)を滴下装入し
10分間攪拌後分液し、L−10−カンファースルホン
酸のアンモニウム塩水溶液218gを得た。このL−1
0−カンファースルホン酸のアンモニウム塩水溶液21
8gを強酸性陽イオン交換樹脂レバチットS−100
1700ccを充填した塔(内径70mm,高さ500
mm)に通じ、純水2000gで樹脂を洗浄し、L−1
0−カンファースルホン酸水溶液2186gを得た。こ
の水溶液中にはL−10−カンファースルホン酸を12
4g含有していた。
【0020】5)〔L−10−カンファースルホン酸水
溶液からの単離〕 3),4)で得られたL−10−カンファースルホン酸
水溶液6196gを50℃、減圧下で濃縮して314g
の濃縮マスを得た。濃縮マスに200gの酢酸ブチルを
装入して液温が125℃になるまで脱水し、その後5℃
まで冷却して1時間晶析した。濾過を行い、70gの酢
酸ブチルで洗浄し、固体を濾取した後、60℃で乾燥さ
せて、177gのL−10−カンファースルホン酸を回
収した。収率は実施例1で使用したL−10−カンファ
ースルホン酸に対して80.0%であった。 [α]20D=−20.2°(C=2,水) 純度9
8.8%
【0021】実施例2 〔回収L−カンファースルホン酸による(+)PIP塩
酸塩合成〕 1)(+)PIP−L−10−カンファースルホン酸塩 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール120g
(0.56mol)及びピロリジン47.6g(0.6
40mol)をメタノール372gに加えた反応液を攪
拌し、内温を20〜30℃に保ちながら37%ホルマリ
ン54.4g(0.670mol)を滴下した。滴下終
了後、内温を20〜30℃に保ちながら1時間攪拌し
た。反応液に酢酸ブチル1046gを加え、抽出後に水
320gを加えて分液し、有機層を得た。その有機層を
水320gで数回洗浄した後で有機層に実施例1で得ら
れたL−カンファースルホン酸(〔α〕20D=−2
0.2°(C=2,水))183.0g(0.73mo
l)及び新L−10−カンファースルホン酸(〔α〕2
0D=−21°(C=2,水))82.7g(0.34
mol)を加えて、50〜55℃の温度で30分間保温
し溶解させた。引き続き該反応液を0〜5℃で2時間冷
却し、析出した結晶を濾取し、120gの酢酸ブチルで
洗浄後、減圧乾燥して目的とする(+)−PIP−L−
10−カンファースルホン酸塩179g(0.235m
ol)を得た。収率は、3−フェニル−5−ブチリルイ
ソオキサゾールに対して42.0%であった。〔α〕2
0D=−14.4°(C=0.5,エタノール) 光学
純度 98.5%ee また、濾洗液1304g中には(+)−PIP−L−1
0−カンファースルホン酸塩201g(0.264mo
l)を含有していた。
【0022】2)〔(+)PIP塩酸塩の合成〕 1)で得られた(+)−PIP−L−10−カンファー
スルホン酸塩178g(0.233mol)を装入した
3lの4つ口フラスコに室温下、クロロホルム925g
を装入・溶解し、更に純水1022gを装入した。次
に、5%アンモニア水197g(0.58mol)を滴
下装入し、30分攪拌後分液し、L−10−カンファー
スルホン酸のアンモニウム塩水溶液1337gを得た。
クロロホルム層を5%アンモニア水106g、水302
gの順で洗浄した。この有機層に6.67%塩酸水52
9.8gを装入し20〜25℃で30分間攪拌し、分液
してクロロホルム層を得た。得られたクロロホルム溶液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾
別して得たクロロホルム溶液に酢酸エチル2043gを
滴下した。この溶液を氷冷却下、3時間攪拌した。析出
した結晶を濾取して酢酸エチルで洗浄して目的とする
(+)PIP塩酸塩を66.7g(0.169mol)
を得た。(+)PIP−L−10−カンファースルホン
酸塩に対しての収率は85.4mol%であった。ま
た、3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾールに対
しての収率は35.9mol%であった。 融点 15
8〜159.5℃ 〔α〕20D=+29.0°(C=0.5,水) 光学
純度 99.9%ee以上
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はPIPを
L−カンファースルホン酸にて光学分割して得られた結
晶もしくはその濾洗液をアルカリを脱塩剤として用い、
L−カンファースルホン酸のアルカリ塩の水溶液を強酸
性陽イオン交換樹脂に作用させることによりL−カンフ
ァースルホン酸の水溶液を得ることが可能となった。更
に、この水溶液を濃縮し酢酸ブチル等の有機溶媒で共沸
脱水することにより晶析させることで、L−カンファー
スルホン酸を簡便に単離する手段を提供するもので、工
業的に価値の高い製造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田 隆一 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラセミ体3−フェニル−5−{2−(1
    −ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールを
    L−カンファースルホン酸を分割剤として光学分割して
    光学活性な3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニ
    ルメチル)ブチリル}イソオキサゾールを製造する方法
    において、光学分割後の3−フェニル−5−{2−(1
    −ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールの
    L−カンファースルホン酸塩をアルカリ水溶液を用いて
    分解し、得られたL−カンファースルホン酸のアルカリ
    水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂に作用させ、L−カン
    ファースルホン酸水溶液とした後、必要に応じて濃縮
    後、水と非混和性の有機溶媒中で共沸脱水の後、L−カ
    ンファースルホン酸を晶析、単離回収することを特徴と
    する光学活性な3−フェニル−5{2−(1−ピロリジ
    ニルメチル)ブチリル}イソオキサゾール及びその塩の
    製造法。
JP13168995A 1995-05-30 1995-05-30 (+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールおよびその塩の製造法 Pending JPH08325262A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019507191A (ja) * 2016-03-11 2019-03-14 チロケム カンパニー, リミテッド テレフタリリデンジカンフルスルホン酸塩の酸性化方法

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JP2019507191A (ja) * 2016-03-11 2019-03-14 チロケム カンパニー, リミテッド テレフタリリデンジカンフルスルホン酸塩の酸性化方法

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