JP2981386B2 - (+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾール及びその塩の分割法 - Google Patents

(+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾール及びその塩の分割法

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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中枢性の筋弛緩作用を有
する(+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジ
ニルメチル)ブチリル}イソオキサゾ−ル及びその塩の
分割法に関する。
【従来の技術】
【0002】ラセミ体の3−フェニル−5−{2−(1
−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾ−ル
〔以下PIPと略記する〕は中枢性筋弛緩作用を有する
ことが知られている(特開平3−157375号)。と
りわけその一方の光学活性体である(+)−3−フェニ
ル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}
イソオキサゾ−ル〔以下(+)PIPと略記する〕はラ
セミ体に比べて、さらに顕著な中枢性筋弛緩作用を有
し、筋緊張改善剤として有効な化合物である。この光学
活性な(+)PIPの従来の製造法は、光学活性なL−
カンファ−スルホン酸でジアステレオマ−塩を形成させ
て光学分割する方法である(特開平5−51380
号)。該先行技術は、具体的には合成工程を通して製造
されたPIPの塩酸塩を水に溶解し、炭酸ナトリウムの
ようなアルカリにて中和し、PIPを遊離の形とした
後、酢酸エチルでPIPを抽出し、酢酸エチル溶媒中に
てL−カンファ−スルホン酸を光学分割剤として光学分
割し、光学活性な(+)PIPのカンファ−スルホン酸
塩を製造する方法である。
【0003】ところで、(+)PIPのL−カンファ−
スルホン酸塩は水に対する溶解度が高く、その為に、光
学分割時に使用される溶媒中に水が含まれると光学分割
収率の低下を招くことになるが、前記の先行技術で使用
される溶媒、即ち酢酸エチルのような溶媒は水との相溶
性があり、通常酢酸エチル100容に対して、水3.6
容とかなりの水が溶解することが知られている。事実、
遊離のPIPを水中から酢酸エチルで抽出した酢酸エチ
ル層は2%以上の水分を持ち込み、このまま所定量のL
−カンファ−スルホン酸を装入して光学分割すると,
(+)PIPの光学分割収率は(+)PIP基準で50
%にも満たないことがわかった。その為に、酢酸エチル
で抽出した溶液はあらかじめ無水硫酸ナトリウムなどの
脱水剤にて脱水・濾過した後、光学分割に付す必要があ
る。しかしながら、このような脱水操作を施しても、酢
酸エチル溶媒中での光学分割収率はたかだか80%程度
にすぎず、必ずしも高収率とは言い難い。加えて酢酸エ
チルを光学分割溶媒として用いた場合には水層中への溶
媒の溶け込みも大きく、工業的には溶媒の回収プロセス
を煩雑化するなど、問題が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したよ
うにPIPを光学活性なスルホン酸にて光学分割して、
(+)PIPまたはその塩を製造する方法において、前
記先行技術の抱える光学分割溶媒の問題点を解決し、高
い光学分割収率で(+)PIPまたはその塩を取得する
ことを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこの課題達
成の為に光学分割時に使用する溶媒について鋭意検討し
た。その結果、驚くべきことにPIPのカンファ−スル
ホン酸塩が極性の高い化合物にもかかわらず、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒中で光学分割
が可能であるばかりでなく、高い光学純度、高い光学分
割収率で(+)PIPのカンファ−スルホン酸塩が分割
可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は式(1)で表されるラセミ
体の3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチリル}イソオキサゾ−ルを光学活性なスルホン
酸を光学分割剤として光学分割する方法において、芳香
族炭化水素溶媒中にて光学分割することを特徴とする
(+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾ−ル及びその塩の分割
法である。
【0007】
【化2】
【0008】本発明の方法によれば、光学分割された
(+)PIPの光学純度ならびに光学分割収率が高いば
かりでなく、芳香族炭化水素溶媒中への水の溶解が著し
く小さいために、PIPを抽出後の抽出液は脱水操作を
必要とせず、そのまま光学分割操作に付すことができる
利点もあり、工業的に価値の高い方法である。例えば、
トルエンを光学分割溶媒とした場合の(+)PIPのL
−カンファ−スルホン酸塩の光学純度,光学分割収率は
それぞれ98.5%ee,96mol%〔(+)PIP
基準〕であった。
【0009】本発明の方法において、ラセミ体のPIP
は特開平3−157375号の記載の方法によって製造
される。具体的には3−フェニル−5−ブチリルイソオ
キサゾ−ルとピロリジンをメタノ−ルに溶解した溶液中
にホルマリンを加えて反応させることでPIPが生成す
る。PIPは後処理操作を経て、通常は塩酸塩などの形
で単離される。
【0010】本発明の具体的態様は以下の通りである。
PIPの塩酸塩を水に溶解し、炭酸ナトリウムのような
アルカリにて中和し、遊離のPIPとする。遊離のPI
Pは芳香族炭化水素溶媒で抽出し、PIPの芳香族炭化
水素溶液とする。このPIPの芳香族炭化水素溶媒溶液
に所定量の光学活性なカンファ−スルホン酸を加えて加
温して溶解した後、冷却、晶析させることで(+)PI
Pの光学活性スルホン酸塩が光学分割される。この光学
分割の際、(+)PIPの光学活性スルホン酸塩の種結
晶を添加することも可能である。析出した(+)PIP
の光学活性スルホン酸塩は通常の固液分離操作にて分離
される。
【0011】本発明で使用する芳香族炭化水素溶媒はP
IPを光学分割し得るものであれば特に制限はない。具
体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベン
ゼンなどがある。これらのなかでもとりわけトルエン、
キシレンが好ましい。
【0012】芳香族炭化水素溶媒の使用量は使用する溶
媒の種類によっても異なるが、あまり少なすぎると光学
分割が不十分となるため、通常はPIPに対して2重量
倍以上、好ましくは3重量倍以上である。上限について
は特に制限はないが、あまり過剰に用いるのは光学分割
収率の低下を招くばかりでなく経済的にも好ましくはな
い。それ故通常はPIPに対して20重量倍以下で使用
するのがよい。
【0013】本発明においてラセミ体のPIPを溶解し
た芳香族炭化水素溶媒溶液は光学活性なスルホン酸にて
分割される。光学活性なスルホン酸としては、具体的に
はブロムカンファスルホン酸、3−カンファスルホ
ン酸、8−カンファ−スルホン酸、10−カンファ−ス
ルホン酸であるが、特に得られる(+)PIPの光学純
度等の点からL−10−カンファ−スルホン酸が好まし
い。
【0014】光学分割に使用する光学活性なスルホン酸
の使用量はラセミ体のPIP1当量に対して1当量以上
であれば制限はないが、1.5当量以下では目的の
(+)PIPの光学活性なカンファ−スルホン酸塩の光
学分割収率及び単離収率が低下することから、通常は
1.5当量以上使用するのが良い。使用量の上限につい
ては経済的な観点から3当量以下である。
【0015】光学分割温度は−20〜80℃の範囲であ
るが、具体的な操作方法としては前記の芳香族炭化水素
溶媒層に所定量の光学活性なカンファ−スルホン酸を加
えて、加温等の操作により一旦溶解したのち、冷却・晶
析させればよい。この際の晶析温度、時間は、0〜20
℃、1〜5時間でよい。
【0016】目的の(+)PIPの光学活性なカンファ
−スルホン酸塩は晶析後に吸引濾過等の固液分離操作で
単離すればよい。このような操作を経て単離される
(+)PIPの光学活性なスルホン酸塩の光学純度は通
常95%以上である。
【0017】遊離の(+)PIPを製造する必要が有る
場合は、具体的には前記のようにして光学分割して得ら
れる(+)PIPの光学活性なカンファ−スルホン酸塩
を水に溶かし、炭酸ナトリウムなどのアルカリにて遊離
化したのちに、クロロホルム等の有機溶媒に抽出して濃
縮乾固すればよい。
【0018】また、(+)PIP塩酸塩を製造する方法
としては、具体的には(+)PIPの光学活性なカンフ
ァ−スルホン酸塩を水中アルカリにて遊離化し、クロロ
ホルム等の有機溶媒に抽出する。該有機溶媒層に塩酸水
溶液を加えて塩酸塩化して、分液して得られる有機溶媒
層に貧溶媒、例えば酢酸エチル等の有機溶媒を加え晶析
させたのち、該晶析マスを吸引濾過などの固液分離操作
で単離すればよい。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明の方法を具体的に
説明する。 参考例1 〔3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾ
ールの合成〕 ベンズアルドキシム100g(0.82mol)および
1−ヘキシン−3−オ−ル90g(0.92mol)を
ジクロロメタン500mlに溶解した。反応液を氷冷
し、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液580g(1.
0mol)を内温15〜25℃に保ちながら滴下した。
滴下終了後、内温15〜25℃に保ちながら3時間攪拌
した。この反応液に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液
490g(0.79mol)を滴下した。反応液の内温
を10℃に冷却し、ピリジン塩酸塩水溶液(6N塩酸2
8mlとピリジン13mlで調製)を20分間かけて滴
下した。反応液を70分間攪拌した後、12%次亜塩素
酸ナトリウム490g(0.79mol)を滴下した。
内温を10℃に冷却して再び、ピリジン塩酸塩水溶液
(6N塩酸14mlとピリジン6.7mlで調製)を1
0分間かけて滴下し、70分間攪拌した。この溶液に1
2%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を滴下した。再度、内
温を10℃に冷却してピリジン塩酸塩水溶液及び12%
次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加える操作を繰り返し
た。反応液を分液してえられたジクロロメタン層に5%
亜硫酸水素ナトリウム水溶液1000mlを加えて30
分間攪拌した。反応液を分液してえられたジクロロメタ
ン層を水1000ml,1N塩酸水1000mlの順に
洗浄した。得られたジクロロメタン層を加熱濃縮して得
た残渣をエタノ−ル400mlから再結晶して目的化合
物を106g(収率59.6mol%)得た。融点89
〜90℃
【0020】参考例2 〔ラセミ体PIP塩酸塩の合
成〕 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾ−ル100g
(0.465mol)及びピロリジン39.7g(0.
555mol)をメタノ−ル310gに加えた。反応液
を攪拌し、内温を20〜30℃に保ちながら37%ホル
マリン水溶液45.2g(0.555mol)を滴下し
た。滴下終了後、内温を20〜30℃に保ちながら1時
間攪拌した。反応液に酢酸エチル890gを加えた。さ
らに水750gを加え分液抽出して有機層を得た。得ら
れた有機層を氷冷し、2N塩酸水溶液890gを加えて
分液抽出した。得られた水層をクロロホルム900gで
抽出した。水層を再度クロロホルム120gで抽出し、
得られたクロロホルムを合わせて無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。硫酸ナトリウムを濾別して得られたクロロホ
ルム溶液に酢酸エチル1470gを攪拌下、滴下した。
溶液を氷冷して析出した結晶を濾取して酢酸エチルで洗
浄し、減圧下乾燥して無色の目的化合物104.0g
(収率67mol%)を得た。融点 151〜153℃
【0021】実施例1 〔(+)PIP−L−10−カンファ−スルホン酸塩〕 ラセミ体のPIP塩酸塩91.5g(0.272mo
l)を水550ml及びトルエン640mlの混合溶液
に溶解した。この溶液に6%の炭酸水素ナトリウム水溶
液660mlを滴下した。反応液を10分間攪拌した
後、分液して有機層を得た。分液して得た有機溶媒層に
L−10−カンファ−スルホン酸〔[α]20 D21
°(C=2,水)〕126.4g(0.544mol)
を加えて30分間攪拌し溶解させた。反応液を氷冷下、
2時間攪拌して析出した結晶を濾取し、トルエン洗浄
後、減圧下乾燥して目的とする(+)PIP−L−10
−カンファ−スルホン酸塩を99.2g(0.130モ
ル)を得た。ラセミ体のPIP塩酸塩中の(+)体に対
する収率は96mol%であった。 融点 115.8〜116.3℃ [α]20 D=−14.4°(C=0.5,エタノ−ル) 光学純度 98.5%ee
【0022】実施例2 〔(+)PIP−L−10−カンファ−スルホン酸塩〕 ラセミ体のPIP塩酸塩91.5g(0.272mo
l)を水550ml及びニトロベンゼン640mlの混
合溶液に溶解した。この溶液に6%の炭酸水素ナトリウ
ム水溶液660mlを滴下した。反応液を10分間攪拌
した後、分液して有機層を得た。分液して得た有機溶媒
層にL−10−カンファ−スルホン酸〔[α]20 D
21°(C=2,水)〕126.4g(0.544mo
l)を加えて30分間攪拌し溶解させた。反応液を氷冷
下、2時間攪拌して析出した結晶を濾取し、ニトロベン
ゼンで洗浄後、減圧下乾燥して目的とする(+)PIP
−L−10−カンファ−スルホン酸塩を95.3g
(0.125モル)を得た。ラセミ体のPIP塩酸塩中
の(+)体に対する収率は92mol%であった。 融点 115.8〜116.3℃ [α]20 D=−14.4°(C=0.5,エタノ−ル) 光学純度 98.5%ee
【0023】比較例1 〔(+)PIP−L−10−カンファ−スルホン酸塩〕 ラセミ体のPIP塩酸塩91.5g(0.274mo
l)を水550ml及び酢酸エチル640mlの混合溶
液に溶解した。この溶液に6%の炭酸水素ナトリウム水
溶液660mlを滴下した。反応液を10分間攪拌した
後、分液して有機層を得た。分液して得た有機溶媒層に
L−10−カンファ−スルホン酸([α]20 D21
°(C=2,水)〕126.8g(0.546mol)
を加えて30分間攪拌し溶解させた。反応液を氷冷下、
2時間攪拌して析出した結晶を濾取し、トルエン洗浄
後、減圧下乾燥して目的とする(+)PIP−L−10
−カンファ−スルホン酸塩22.4g(0.029モ
ル)を得た。ラセミ体のPIP塩酸塩中の(+)体に対
する収率は21.1mol%であった。 融点 115.8〜116.3℃ [α]20 D=−14.4°(C=0.5,エタノ−ル) 光学純度 98.5%ee
【0024】比較例2 〔(+)PIP−L−10−カンファ−スルホン酸塩〕 ラセミ体のPIP塩酸塩91.5g(0.274mo
l)を水550ml及び酢酸エチル640mlの混合溶
液に溶解した。この溶液に6%の炭酸水素ナトリウム水
溶液660mlを滴下した。反応液を10分間攪拌した
後、分液して有機層を得た。水層を再度酢酸エチル55
0mlで抽出して得られた有機層を先に得た有機層と合
わせて400gの無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸
ナトリウムを濾別して得た濾液にL−10−カンファ−
スルホン酸([α]20 D21°(C=2,水)〕
26.8g(0.546mol)を加えて30分間攪拌
し溶解させた。反応液を氷冷下、6時間攪拌して析出し
た結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、減圧下乾燥して
目的とする(+)PIP−L−10−カンファ−スルホ
ン酸塩87.0g(0.113モル)を得た。ラセミ体
のPIP塩酸塩中の(+)体に対する収率は82.4m
ol%であった。 融点 115.8〜116.3℃ [α]20 D=−14.4°(C=0.5,エタノ−ル) 光学純度 98.5%ee
【0025】参考例3〔(+)PIP塩酸塩〕 (+)PIP−L−10−カンファ−スルホン酸塩16
6.7g(0.218mol)を水950ml及び酢酸
エチル950mlの混合液に溶解し、10%炭酸ナトリ
ウム水溶液530mlを滴下した。反応液を10分間攪
拌した後、分液して有機層を得た。得られた有機層を1
0%炭酸ナトリウム水溶液260mlで洗浄し、さらに
水260mlで洗浄した。この有機層に、2N塩酸水5
00mlを加えて分液抽出して水層を得た。有機層を再
び2N塩酸水260mlで抽出して得られた水層を先に
得た水層と合わせた。得られた水溶液にクロロホルム3
20mlを加え抽出してクロロホルム層を得た。水層を
再度クロロホルム320mlで抽出して得られたクロロ
ホルム層を先に得たクロロホルム層と合わせた。得られ
たクロロホルム溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
硫酸ナトリウムを濾別して得たクロロホルム溶液に酢酸
エチル1800mlを滴下した。この溶液を氷冷下、3
時間攪拌した。析出した結晶を濾取して酢酸エチルで洗
浄して目的とする(+)PIP塩酸塩31.5gを得
た。(+)PIP−L−10−カンファ−スルホン酸塩
に対しての収率は60.3mol%である。 融点 158〜159.5℃ [α]20 D=+29°(C=0.5,水) 光学純度 99.9%ee以上
【0026】
【発明の効果】本発明の方法により高い光学純度、高い
光学分割収率で(+)PIPまたはその塩を取得する事
が出来る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表されるラセミ体の3−フェ
    ニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリ
    ル}イソオキサゾ−ルを光学活性なスルホン酸を分割剤
    として光学分割する方法において、芳香族炭化水素溶媒
    中にて光学分割することを特徴とする(+)−3−フェ
    ニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリ
    ル}イソオキサゾ−ル及びその塩の分割法。 【化1】
  2. 【請求項2】 光学分割温度が−20〜80℃である請
    求項1記載の方法
JP5306343A 1993-12-07 1993-12-07 (+)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾール及びその塩の分割法 Expired - Fee Related JP2981386B2 (ja)

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