JPH08325229A - 新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体 - Google Patents

新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体

Info

Publication number
JPH08325229A
JPH08325229A JP7152745A JP15274595A JPH08325229A JP H08325229 A JPH08325229 A JP H08325229A JP 7152745 A JP7152745 A JP 7152745A JP 15274595 A JP15274595 A JP 15274595A JP H08325229 A JPH08325229 A JP H08325229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
guanidino
formula
sulfonyl
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7152745A
Other languages
English (en)
Inventor
Shun Ishiguro
駿 石黒
Noboru Kawaguchi
昇 川口
Masamichi Nakakoshi
雅道 中越
Shinichi Shimada
信一 島田
Motohide Seya
元秀 瀬谷
Makoto Nomoto
信 野本
Masayuki Okue
雅之 奥江
Hidemori Tomizuka
英衛 富塚
Kenji Fukui
健司 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP7152745A priority Critical patent/JPH08325229A/ja
Publication of JPH08325229A publication Critical patent/JPH08325229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(I)で示されるω−グアニジノ
−L−α−アミノ酸アミド誘導体またはその酸付加塩。 【化1】 〔式中、nは1又は2を表し、R1 は次式: 【化2】 [Xはメチレン基−CH2−、モノ置換メチレン基−C
HR3−(R3 はアルキル基、アルコキシカルボニル基
もしくはカルボキシル基を表す。)から選択される2以
上の基、並びにオキシ基−O−、チオ基−S−、フェニ
レン基及びカルボニル基−CO−から選択される0又は
1以上の基が任意の順序に結合した2価基を表す。]を
表し、R2 は、1−又は2−ナフチル基で、C1 〜C5
の直鎖又は枝分かれしたアルキル基又はC1 〜C5 の直
鎖又は枝分かれしたアルコキシル基から選択される1以
上の置換基を有していてもよい。〕 【効果】 本発明により、抗凝血作用を有する新規な化
合物が提供される。本発明化合物はその活性から、血液
凝固阻止剤として高血圧、脳血栓、心筋梗塞等の血栓を
原因とする疾患の治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なω−グアニジノ
−L−α−アミノ酸アミド誘導体及びその薬理学的に許
容される酸付加塩に関する。本発明化合物は抗凝血作用
を有し、その活性から血液凝固阻止剤として高血圧、脳
血栓、心筋梗塞等の血栓を原因とする疾患の治療剤とし
て有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、体内の血液が凝固するために起こ
る血栓症により、高血圧、脳血栓、心筋梗塞等の重篤な
疾患が発生している。これらの疾患に対し、臨床では通
常血液凝固阻止剤が用いられる。血液凝固阻止剤には、
血液凝固因子であるカルシウムイオンを除去するエデト
酸ナトリウム(EDTA−Na)やクエン酸ナトリウ
ム、血液凝固因子であるフィブリノーゲンを活性化させ
るトロンビンと拮抗することにより凝血を防ぐヘパリン
誘導体、及び血液凝固因子であるプロトロンビンを減少
させるクマリン誘導体やインダンジオン誘導体が挙げら
れる。しかしながら、これらの薬剤は投与量のコントロ
ールが困難であり、時として出血傾向の増大(溶血)等
の副作用を発生することもある。そこで副作用を起こす
ことなく容易に扱うことができる血液凝固阻止剤の開発
が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗凝血作用
を有する新規な化合物を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述の実情
に鑑み鋭意研究の結果、ウサギ血漿を用いたトロンビン
誘発血漿凝固に対して優れた阻害活性を有する新規な化
合物を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明は、次の一般式(I):
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、nは1又は2を表し、R1 は次
式:
【0007】
【化4】
【0008】[Xはメチレン基−CH2−、モノ置換メ
チレン基−CHR3−(R3 はアルキル基、アルコキシ
カルボニル基もしくはカルボキシル基を表す。)から選
択される2以上の基、並びにオキシ基−O−、チオ基−
S−、フェニレン基及びカルボニル基−CO−から選択
される0又は1以上の基が任意の順序に結合した2価基
を表す。]を表し、R2 は、1−又は2−ナフチル基
で、C1 〜C5 の直鎖又は枝分かれしたアルキル基又は
1 〜C5 の直鎖又は枝分かれしたアルコキシル基から
選択される1以上の置換基を有していてもよい。〕で示
されるω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体
又はその薬理学的に許容できるその酸付加塩である。
【0009】式(I)で示される本発明のω−グアニジ
ノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体の具体例として以下
の化合物を挙げることができる。 (1)1-〔4-グアニジノ-N2-(ナフタレン-1- スルホニ
ル)-L-2- アミノブチリル〕-4- メチルピペリジン及び
その酸付加塩 (2)1-〔4-グアニジノ-N2-(ナフタレン-2- スルホニ
ル)-L-2- アミノブチリル〕-4- メチルピペリジン及び
その酸付加塩 (3)1-〔4-グアニジノ-N2-(5-メトキシナフタレン-1
- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-4- メチルピペリ
ジン及びその酸付加塩 (4)1-〔4-グアニジノ-N2-(6-メトキシナフタレン-2
- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-4- メチルピペリ
ジン及びその酸付加塩 (5)1-〔4-グアニジノ-N2-(7-メトキシナフタレン-2
- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-4- メチルピペリ
ジン及びその酸付加塩 (6)1-〔4-グアニジノ-N2-(4,6-ジメトキシナフタレ
ン-2- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-4- メチルピ
ペリジン及びその酸付加塩 (7)1-〔4-グアニジノ-N2-(6,7-ジメトキシナフタレ
ン-2- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-4- メチルピ
ペリジン及びその酸付加塩 (8)1-〔4-グアニジノ-N2-(6-メトキシナフタレン-2
- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-4- メチルピペリ
ジン-2- カルボン酸及びその酸付加塩 (9)2-〔4-グアニジノ-N2-(6-メトキシナフタレン-2
- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕-1,2,3,4- テトラ
ヒドロイソキノリン-3- カルボン酸及びその酸付加塩 (10)1-〔4-グアニジノ-N2-(6-メトキシナフタレン
-2- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕ピペリジン-4-
カルボン酸エチル及びその酸付加塩 (11)1-〔4-グアニジノ-N2-(6-メトキシナフタレン
-2- スルホニル)-L-2-アミノブチリル〕ピペリジン-4-
カルボン酸及びその酸付加塩 (12)1-〔3-グアニジノ-N2-(6-メトキシナフタレ
ン-2- スルホニル)-L-2-アミノプロピオニル〕-4- メチ
ルピペリジン-2- カルボン酸及びその酸付加塩 本発明に係わる化合物は、以下の反応式に従う方法によ
り製造することができる。
【0010】
【化5】
【0011】上記式中で、n、R1 、R2 は前述と同意
義を表し、R' はベンジルオキシカルボニル基、tert−
ブトキシカルボニル基等、ω−アミノ基の保護基を表
す。即ち、ω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘
導体(I)は、ω−アミノ−L−α−アミノ酸アミド誘
導体(VI)を有機溶媒中、塩基の存在下でO−メチルイ
ソ尿素、S−メチルイソチオ尿素、3,5−ジメチルピ
ラゾール−1−カルボキサミジン、カルボジイミド等の
グアニジノ化剤を作用させることにより製造される。本
反応で用いられる溶媒としては、反応を阻害しない限り
いかなるものでもよく、例えばメタノール、エタノー
ル、i−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール
系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
系溶媒、及びジメチルホルムアミド等が挙げられる。
又、塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチ
ルアミノピリジン、ピロリジノピリジン、N−メチルモ
ルホリン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウン
デセンなどの有機塩基が挙げられる。反応は、室温から
溶媒の還流温度までの範囲で行われ、反応時間は数時間
から数日間の範囲から選択される。又、得られた本発明
化合物が、R1にアルコキシカルボニル基を有する場
合、本化合物を加水分解することにより、R1 にカルボ
キシル基を有する本発明化合物を得ることができる。こ
の加水分解反応は、グアニジノ化反応の前後或いはその
反応中に行うことができる。化合物がR1 にアルコキシ
カルボニル基を有する場合のエステル基の加水分解は、
塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、或いは水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基を用い
て、通常の方法で行われる。アルカリによる加水分解
は、水又は水を含む不活性有機溶媒(例えば、メタノー
ル、エタノール、i−プロパノール、n−ブタノール等
のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル系溶媒) 中、室温から溶媒の還流温度の範
囲で行われる。反応時間は、反応条件により異なるが、
通常5分〜20時間の範囲から選択される。酸による加
水分解は、水又は水を含む不活性有機溶媒(例えば、メ
タノール、エタノール、i−プロパノール、n−ブタノ
ール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル系溶媒) 中、室温から溶媒の還流温
度の範囲で、30分〜50時間反応させることにより行
われる。本還元反応で原料として用いられるω−アミノ
−N2−置換−L−α−アミノ酸アミド誘導体(V)は、
L−グルタミン(n=2)又は、L−アスパラギン(n
=1)(II)と少なくとも一つのC1 〜C5 の直鎖又は
枝分かれしたアルキル基又はC1 〜C5 の直鎖又は枝分
かれしたアルコキシル基で置換されていてもよいナフタ
レンスルホニルハライドR2SO2Clとの縮合反応によ
って得られたN2−ナフタレンスルホニル−L−α−アミ
ノ酸誘導体をホフマン転位反応に付し、ω−アミノ基を
ベンジルオキシカルボニル化、tert−ブトキシカルボニ
ル化等によって保護し、得られたN(ω)-置換−ω−アミ
ノ−N2−ナフタレンスルホニル−L−α−アミノ酸誘導
体(IV)を対応するアミンR1−Hと酸塩化物法、酸ア
ジド法、混合酸無水物法、活性エステル法、カルボジイ
ミド法等の常法に従って縮合させた後、得られたN(ω)-
置換−ω−アミノ−N2−ナフタレンスルホニル−L−α
−アミノ酸アミド誘導体(V)のω−アミノ基の保護基
を脱離させることにより得られる。
【0012】このようにして得られた本発明化合物
(I)を単離精製するには、抽出、濃縮、結晶化、濾
過、再結晶、各種クロマトグラフィー等、通常の単離精
製に用いられる化学操作を適宜利用して行うことができ
る。本発明化合物であるω−グアニジノ−L−α−アミ
ノ酸アミド誘導体(I)は、必要に応じ常法により酸付
加塩とすることができる。酸としては硫酸、塩酸、硝
酸、リン酸、臭化水素酸、炭酸等の無機酸、又は酢酸、
乳酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、メタン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸
等の有機酸が利用できる。
【0013】本発明化合物は、抗凝血作用を有し、ヒト
及び動物に対し、医薬品として経口的及び非経口的に安
全に投与される。製剤として、例えば注射剤、錠剤、散
剤、顆粒剤及びカプセル剤等が挙げられる。これらの製
剤は公知の製剤学的製法に準じ、製剤として薬理学的に
許容され得る担体、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤及び着色剤
等と共に医薬組成物として投与される。これらの製剤に
用いる担体や賦形剤として例えば乳糖、ブドウ糖等の糖
類、デンプン類、炭酸カルシウム等の無機物、カンゾウ
末等の植物粉末及び結晶セルロース等、結合剤として例
えばデンプン糊液、アラビアゴム、トラガントゴム、ゼ
ラチン、シロップ、ポリビニルアルコール、ポリビニル
エーテル、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセル
ロース、カルメロース、エチルセルロース及び結晶セル
ロース等、崩壊剤として例えばデンプン、寒天、ゼラチ
ン末、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウ
ム、結晶セルロース、炭酸カルシウム及び炭酸水素ナト
リウム等、滑沢剤として例えばステアリン酸マグネシウ
ム及びタルク等、着色剤として例えば医薬品に添加する
ことが許容されているものを、各々適宜用いることがで
きる。錠剤、顆粒剤及びカプセル剤は矯味或いは除放化
製剤として、糖類、ヒドロキシメチルセルロースフタレ
ート及び酢酸フタル酸セルロース等適当なコーティング
物質を用いてコーティングしても良い。又、注射剤を調
製する場合には、主薬の必要に応じ適当なpH調整剤、
緩衝剤、安定剤、可溶化剤等を用いて、常法により各注
射剤とする。又、本発明化合物のラットに対する致死量
は、静脈注射で130mg/kg体重以下である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、これらにより本発明は何ら限定されるもので
はない。 実施例1N2−(6−メトキシナフタレン−2−スルホニル)−L
−グルタミン 2規定水酸化ナトリウム水溶液 129mlにL−グルタミン
37.6g(0.26mol) を溶解し、室温で攪拌しながら、6−
メトキシナフタレン−2−スルホニルクロリド66.0g(0.
26mol) のジオキサン(750ml) 溶液を加えたのち、ベン
ゼン(750ml) を加え、室温で攪拌した。3時間後、4規
定水酸化ナトリウム水溶液64mlを加えて一夜攪拌し、反
応液を減圧濃縮して得た残渣を水(400ml) に溶解し、1
規定水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10とし、ベンゼ
ン(400ml) で洗浄し、水層を2規定塩酸でpH3として、
生成した結晶を濾取、減圧乾燥して、次の物性を有する
標題化合物91.0g(収率96.6%)を得た。 融点:181 〜183 ℃ FAB-MS:443 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 1720, 1640.
【0015】実施例2N4−(tert−ブトキシカルボニル)−N2−(6−メトキ
シナフタレン−2−スルホニル)−L−2,4−ジアミ
ノ酪酸 水酸化ナトリウム78.4gを水(703ml) に溶解し、0℃で
臭素(18.9ml)を加え、0℃で1時間攪拌した。これに、
N2−(6−メトキシナフタレン−2−スルホニル)−L
−グルタミン 103.0g(0.28mol) の10%水酸化ナトリウ
ム水溶液(190ml) を0℃で加え、75℃に加温して20分間
攪拌した。0℃で濃塩酸(100ml) を加えてpH1とし、4
規定水酸化ナトリウム水溶液で中和した。生成した沈殿
を濾取し、これを1規定水酸化ナトリウム水溶液281ml
に溶解し、水(300ml) とジオキサン(300ml) を加えた。
0℃で攪拌しながら、二炭酸 ジ−tert−ブチル 100.0
gのジオキサン(300ml) 溶液を滴下し、室温で一夜攪拌
した。反応液に水(300ml)を加え、ベンゼン(400ml) で
洗浄し、水層を 10%クエン酸水溶液でpH3とし、酢酸エ
チル(1リットル) で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥したのち、溶媒を減圧留去して得た残渣を酢
酸エチル(500ml) から再結晶して次の物性を有する標題
化合物 94.5g(収率76.7%)を得た。 融点:168 〜170 ℃ FAB-MS:520 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 1740, 1690.
【0016】実施例31−〔N4−(tert−ブトキシカルボニル)−N2−(6−
メトキシナフタレン−2−スルホニル)−L−2,4−
ジアミノブチリル〕−4−メチルピペリジン N4−(tert−ブトキシカルボニル)−N2−(6−メトキ
シナフタレン−2−スルホニル)−L−2,4−ジアミ
ノ酪酸 20.0g(0.05mol) をクロロホルム(180ml) に溶解
し、室温で攪拌しながら、ベンゾトリアゾール−1−イ
ロキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキ
サフルオロホスフェイト 21.6g(0.05mol) 、トリエチル
アミン4.9g(0.05mol) 、4−メチルピペリジン4.8g(0.0
5mol) を順次添加し、室温で一夜攪拌した。反応液を10
%クエン酸水溶液(100ml×2)、飽和食塩水(100ml×2)、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml×2)、飽和食塩水
(100ml×2)で順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(300.0g、クロロホル
ム:酢酸エチル=4:1)で精製して得られた油状物を
酢酸エチルから再結晶して、次の物性を有する標題化合
物13.6g(収率55.4%)を得た。 融点:120 〜122 ℃ FAB-MS:520 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 1695, 1640.
【0017】実施例41−〔N2−(6−メトキシナフタレン−2−スルホニ
ル)−L−2,4−ジアミノブチリル〕−4−メチルピ
ペリジン 1−〔N4−(tert−ブトキシカルボニル)−N2−(6−
メトキシナフタレン−2−スルホニル)−L−2,4−
ジアミノブチリル〕−4−メチルピペリジン14.0g(0.03
mol)を酢酸エチル(20ml)に溶解し、氷冷下、塩化水素飽
和酢酸エチル(180ml) を添加し、室温で2時間攪拌し
た。溶媒を減圧留去して得た残渣を水(100ml) に溶解
し、酢酸エチル(100ml×2)で洗浄し、水層を濃アンモニ
ア水でpH10とし、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し
た。得られた残渣を酢酸エチル(40ml)から再結晶して次
の物性を有する標題化合物8.1g(収率70.7%)を得た。 融点:150 〜151 ℃ FAB-MS:420 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 1640, 1160.
【0018】実施例51−〔4−グアニジノ−N2−(6−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕−4−
メチルピペリジン・二水和物 1−〔N2−(6−メトキシナフタレン−2−スルホニ
ル)−L−2,4−ジアミノブチリル〕−4−メチルピ
ペリジン5.0g(11.9mol) のジメチルホルムアミド(以下
DMFと称す)(30ml) 溶液に3,5−ジメチルピラゾー
ル−1−カルボキシアミジン・硝酸塩5.9g(29.2mol) 、
トリエチルアミン 1.9g(18.7mol)のDMF(30ml)溶液を
添加し、室温で10日間静置した。溶媒を減圧留去して得
た残渣に水(400ml) を加え、クロロホルム(200ml×2)で
抽出し、有機層を水(100ml) 、飽和食塩水(100ml) で順
次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去して得た残渣にジエチルエーテル(200ml) を加えて
結晶化した。生成した結晶を濾取、乾燥して次の物性を
有する標題化合物4.6g(収率84.1%)を得た。 融点:131 〜132 ℃ FAB-MS:462 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3350, 3170, 1620, 1510, 14
80, 1390, 1270, 1160. その他各種のω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド
誘導体を上記実施例の方法に従って合成した。その物性
値の測定結果を以下に示す。
【0019】実施例61−〔4−グアニジノ−N2−(ナフタレン−1−スルホ
ニル)−L−2−アミノブチリル〕−4−メチルピペリ
ジン・二水和物 融点:145 〜147 ℃ FAB-MS:432 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3350, 3170, 1630, 1460, 11
60, 1080.
【0020】実施例71−〔4−グアニジノ−N2−(ナフタレン−2−スルホ
ニル)−L−2−アミノブチリル〕−4−メチルピペリ
ジン・塩酸塩 融点:118 〜119 ℃ FAB-MS:432 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3350, 3170, 1630, 1460, 13
30, 1160, 1080.
【0021】実施例81−〔4−グアニジノ−N2−(5−メトキシナフタレン
−1−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕−4−
メチルピペリジン・塩酸塩 融点:238 〜239 ℃ FAB-MS:462 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3350, 3130, 1690, 1660, 16
20, 1470, 1310, 1270,790.
【0022】実施例91−〔4−グアニジノ−N2−(7−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕−4−
メチルピペリジン・塩酸塩・1/2水和物 融点:152〜160℃ FAB-MS:462 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3400, 1630, 1460, 1220, 11
80.
【0023】実施例101−〔4−グアニジノ−N2−(4,6−ジメトキシナフ
タレン−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕
−4−メチルピペリジン・水和物 融点:152 〜153 ℃ FAB-MS:492 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3400, 1680, 1630, 1600, 14
70, 1280, 1220, 1160.
【0024】実施例111−〔4−グアニジノ−N2−(6,7−ジメトキシナフ
タレン−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕
−4−メチルピペリジン・塩酸塩・1/2水和物 FAB-MS:492 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3400, 1630, 1510, 1590, 11
60.
【0025】実施例121−〔4−グアニジノ−N2−(6−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕−4−
メチルピペリジン−2−カルボン酸・1/2水和物 融点:218 〜219 ℃ FAB-MS:506 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3440, 3380, 1680, 1640, 15
70, 1160.
【0026】実施例132−〔4−グアニジノ−N2−(6−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸・1/2水和物 融点:190 〜193 ℃ FAB-MS:540 (M+H) + IR:νmax (KBr) cm-1: 1630, 1390, 1270, 1150, 10
80, 1030.
【0027】実施例141−〔4−グアニジノ−N2−(6−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕ピペリ
ジン−4−カルボン酸エチルエステル 融点:185 〜187 ℃ FAB-MS:520 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3430, 3200, 1730, 1660, 16
40, 1480, 1340, 1150.
【0028】実施例151−〔4−グアニジノ−N2−(6−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノブチリル〕ピペリ
ジン−4−カルボン酸・1/2水和物 融点:204 〜205 ℃ FAB-MS:492 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3400, 1650, 1400, 1160.
【0029】実施例161−〔3−グアニジノ−N2−(6−メトキシナフタレン
−2−スルホニル)−L−2−アミノプロピオニル〕−
4−メチルピペリジン−2−カルボン酸・1/2水和物 融点:222 〜224 ℃ FAB-MS:492 (M+H)+ IR:νmax (KBr) cm-1: 3400, 1710, 1640, 1380, 13
40, 1160.
【0030】実施例17血液凝固阻害活性試験 式(I)のω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘
導体のin vitroでのウサギ血漿を用いたトロンビン誘発
血液凝固に対する阻害活性を、越山らの方法(日本薬理
学雑誌、84, 417 〜428 (1984)) に従い測定した。即
ち、日本白色種雄性ウサギ(体重2.7 〜2.8kg)の下大静
脈より3.8%クエン酸ナトリウム溶液1容に血液9容を採
取し、3000 rpm、10分間遠心し、血漿を採取した。血漿
19容に被験物質の5%ブドウ糖注射液 (溶媒1)溶液、
又はメタンスルホン酸:D-ソルビトール:水=0.1:5:9
4.9(溶媒2)溶液を1容添加し、検体とした。検体0.1
ml を37℃で1分間加温後、トロンビン試薬(サンアッ
セイFib トロンビン試薬、三光純薬製)0.2ml を加え、
血漿が凝固するまでの時間を全自動血液凝固測定装置 K
C-40 (アメルング社製) により測定した。この時、トロ
ンビン試薬の力価は正常ヒト血漿 (オーソ・凝固コント
ロールI) の凝固時間が約20秒となるように調製した。
尚、血漿に溶媒のみを添加したときの凝固時間(対照)
を1とし、被験物質の濃度とそのとき対照と比較し、ど
の程度凝固時間を延長したかを倍数で示した。結果を表
1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【発明の効果】以上の結果より、本発明により抗凝血作
用を有する新規な化合物が提供される。本発明化合物は
その活性から、血液凝固阻止剤として高血圧、脳血栓、
心筋梗塞等の血栓を原因とする疾患の治療剤として有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 ACB A61K 31/445 ACB 31/47 31/47 (72)発明者 島田 信一 栃木県宇都宮市兵庫塚1−10−2 県営住 宅211 (72)発明者 瀬谷 元秀 栃木県下都賀郡石橋町石橋773−3 SK マンション3−A (72)発明者 野本 信 栃木県河内郡南河内町祇園4−11 アトリ エ5−102 (72)発明者 奥江 雅之 栃木県下都賀郡石橋町石橋405 (72)発明者 富塚 英衛 埼玉県加須市中央1−12−27 (72)発明者 福井 健司 栃木県宇都宮市五代3−8−3

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 〔式中、nは1又は2を表し、R1 は次式: 【化2】 [Xはメチレン基−CH2−、モノ置換メチレン基−C
    HR3−(R3 はアルキル基、アルコキシカルボニル基
    もしくはカルボキシル基を表す。)から選択される2以
    上の基、並びにオキシ基−O−、チオ基−S−、フェニ
    レン基及びカルボニル基−CO−から選択される0又は
    1以上の基が任意の順序に結合した2価基を表す。]を
    表し、R2 は、1−又は2−ナフチル基で、C1 〜C5
    の直鎖又は枝分かれしたアルキル基又はC1 〜C5 の直
    鎖又は枝分かれしたアルコキシル基から選択される1以
    上の置換基を有していてもよい。〕で示されるω−グア
    ニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体及びその薬理学
    的に許容される酸付加塩。
JP7152745A 1995-05-29 1995-05-29 新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体 Pending JPH08325229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7152745A JPH08325229A (ja) 1995-05-29 1995-05-29 新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7152745A JPH08325229A (ja) 1995-05-29 1995-05-29 新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08325229A true JPH08325229A (ja) 1996-12-10

Family

ID=15547241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7152745A Pending JPH08325229A (ja) 1995-05-29 1995-05-29 新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08325229A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100361827B1 (ko) * 1997-04-07 2003-01-24 주식회사 엘지생명과학 트롬빈 억제제로서 유용한 헤테로사이클릭알라닌 유도체

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100361827B1 (ko) * 1997-04-07 2003-01-24 주식회사 엘지생명과학 트롬빈 억제제로서 유용한 헤테로사이클릭알라닌 유도체

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1273575B1 (en) Diazepane derivatives or salts thereof
JP2739776B2 (ja) 抗血栓形成性アミジノフェニルアラニンおよびアミジノピリジルアラニン誘導体
HU179734B (en) Process for producing pharmaceutically effective new n-2 above-bracket-1,2,3,4-tetrahydro-8-quinolyl-bracket closed-sulfonyl-l-arginine-amides
EP0288973B1 (en) Benzothiazolinone derivatives, their production and pharmaceutical composition
JP2846963B2 (ja) 抗血栓アミジノテトラヒドロピリジルアラニン誘導体
JPS59172473A (ja) 3−アミノ−1−ベンゾアゼピン−2−オン−1−アルカン酸
JPS59139357A (ja) アミジン誘導体
JPH0739412B2 (ja) 新規なスルホキシド
US4954512A (en) Anti-ulcer composition
JP2001518506A (ja) キノリン−含有α−ケトアミドシステインおよびセリンプロテアーゼインヒビター
UA73530C2 (uk) Сполука з властивостями вивільнювати гормон росту
US4296110A (en) Antihypertensive I-substituted cyclic lactam-2-carboxylic acids
JP2814950B2 (ja) 血糖降下剤
US4201863A (en) N2 -Arylsulfonyl-L-argininamides and the pharmaceutically acceptable salts thereof
JPH08501099A (ja) 血小板凝集阻害剤
KR19990028395A (ko) (r)-5-브로모-n-(1-에틸-4-메틸헥사히드로-1h-1,4-디아제핀-6-일)-2-메톡시-6-메틸아미노-3-피리딘-카르복사미드, 그의 제조방법 및 그를 함유하는 의약조성물.
US5602149A (en) 1-OXO-2-(phenylsulphonylamino)pentypiperidine derivatives, their preparation and their therapeutic application
US6335330B1 (en) Crystalline pharmaceutical product
BG106205A (bg) Полиморфи на кристален (2-бензхидрил-1-азабицикло/2,2,2/окт-3-ил)-(5-изопропил-2-метоксибензил)-амониев хлорид като антагонисти на nk-1 рецептор
JPH08325229A (ja) 新規なω−グアニジノ−L−α−アミノ酸アミド誘導体
JP2004502759A (ja) アミノイソキノリン基を有するトロンビン阻害剤
JPS5951246A (ja) 置換ペプチド化合物
US4490388A (en) Amidine compound and anticomplement agent comprising same
JP2002322154A (ja) 抗真菌化合物
JP5796872B2 (ja) 第Xa因子阻害剤の結晶性塩