JPH08324845A - 紙管自動供給機構を備えたフィルム巻取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型コンパクトで、作動制御も簡単で、紙管
の供給を自動的に行わせる紙管自動供給機構を備えたフ
ィルム巻取装置を得る。 【構成】 紙管自動供給装置は、フィルムシート供給装
置と、紙管を紙管供給位置に供給する紙管供給装置３０
と、紙管が装着される巻取シャフトと、紙管を巻取シャ
フト上に搬送して装着する紙管搬送装置５０と、巻取シ
ャフトを回転駆動して紙管上にフィルムシートをロール
状に巻取らせる回転駆動機構６０とから構成される。こ
の紙管搬送装置５０は、巻取シャフトと平行な搬送レー
ルと、この搬送レール上を移動する搬送体５３と、この
搬送体上に搬送レールと直角な面内で回動且つ伸縮自在
に設けられた搬送アーム５５と、この搬送アームの先端
に取り付けられて紙管を把持可能なグリッパ５７とから
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、長尺状フィルムシート
を円筒状紙管の上にロール状に巻取る作業を行うフィル
ム巻取装置に関し、さらに詳しくは、紙管を自動的に供
給する紙管自動供給装置に特徴を有したフィルム巻取装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】フィルム巻取装置により巻取られる長尺
状フィルムシートは、例えば、インフレーションフィル
ム成形機により作られた円筒チューブ状フィルム（バブ
ル）を２層シート状に折り畳んで作られる。さらに、こ
の２層シート状フィルムを長手方向にカットして上下フ
ィルムを分離し、長尺状の１層フィルムシートが作られ
ることも多い。このようにして作られる長尺状フィルム
シートは、フィルム巻取装置により、紙管と称される厚
紙製の円筒状管体上にロール状に巻取られる。

【０００３】このため、フィルム巻取装置による巻取作
業の前に、巻取シャフト上に紙管を装着するとともにフ
ィルムシートの先端をこの紙管の上に巻き付け、この
後、巻取シャフトを回転駆動してこのシャフト上の紙管
を回転させて紙管上にフィルムシートをロール上に巻取
る作業が行われる。従来においてはこのようなフィルム
巻取装置による巻取作業において、巻取シャフト上への
紙管の装着作業等は人手によって行われていた。

【０００４】しかしながら、昨今の人手不足等に鑑み
て、フィルム巻取装置により巻取作業を自動化すること
が試みられており、例えば、特開平６−２６３２９５号
公報にはロボットハンド装置を使用してフィルム巻取機
への紙管の取り付け、フィルム巻取機からのフィルムロ
ールの取り外し、保管場所へのフィルムロールの搬送等
をすべて自動的に行う方法が開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような装置を用い
れば、フィルム巻取作業を完全に自動化できるのである
が、この装置ではロボットハンド装置が必要であり、こ
のロボットハンド装置の周囲に巻取装置、紙管供給装置
およびフィルムロール保管場所を配設する必要があり、
装置全体の設置に大きなスペースを必要とするという問
題がある。

【０００６】また、ロボットハンド装置は、紙管のみな
らず、その上にフィルムを巻取ったフィルムロールも搬
送する必要があり、かなり大きな搬送容量を有するロボ
ットが必要であるため、ロボットハンド装置は大型で強
力なものが必要となり、装置コストが高くなるという問
題もある。また、ロボットハンドの作動制御は一般的に
複雑であり、装置の維持コストも高いという問題があ
る。

【０００７】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
小型コンパクトな構成で、作動制御も簡単な巻取装置、
特に、巻取装置への紙管の供給を自動的に行わせること
ができるような紙管自動供給機構を備えたフィルム巻取
装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段および作用】このような目
的達成のため、本発明に係る紙管自動供給装置は、長尺
状フィルムシートを供給するフィルムシート供給手段
と、紙管を一つずつ紙管供給位置に供給する紙管供給手
段と、紙管が装着される巻取シャフトと、紙管供給手段
により紙管供給位置に供給された紙管を一つずつ巻取シ
ャフト上に搬送して装着する紙管搬送手段と、巻取シャ
フトを回転駆動して巻取シャフトに取り付けられた紙管
上にフィルムシート供給手段から供給されるフィルムシ
ートをロール状に巻取らせる回転駆動機構とから構成さ
れる。その上で、紙管搬送手段は、巻取シャフトと平行
に延びた搬送レールと、この搬送レール上を移動する搬
送体と、この搬送体上に搬送レールと直角な面内で回動
自在で且つ伸縮自在に設けられた搬送アームと、この搬
送アームの先端に取り付けられて紙管を把持可能な紙管
把持手段とから構成される。

【０００９】このような構成のフィルム巻取装置では、
搬送レール上を移動する搬送体と、この搬送体上に回動
且つ伸縮自在に設けられた搬送アームと、このアームの
先端に取り付けられて紙管を把持可能な紙管把持手段の
みにより紙管搬送手段が構成されるため、従来のように
ロボットハンドを使用する場合に比較して、その構成お
よび制御が簡単であり、紙管搬送手段を小さくすること
ができるとともに、装置全体を小型コンパクトにするこ
とができる。

【００１０】なお、巻取シャフトを回動自在なターレッ
ト部材の端部に配設し、このターレット部材の回動に応
じて巻取シャフトを、紙管搬送手段により搬送された紙
管が装着される第１回動位置もしくは、回転駆動機構に
より回転駆動されてフィルムシート供給手段から供給さ
れるフィルムシートを紙管上にロール状に巻取らせる第
２回動位置に移動されるように構成するのが望ましい。

【００１１】さらに、ターレット部材をその中央軸を中
心として１８０度以上回動可能となし、ターレット部材
の両端部に巻取シャフトをそれぞれ配設するのが好まし
く、ターレット部材の一端側に配設された巻取シャフト
が第１回動位置に位置するときに、他端側に配設された
巻取シャフトは第２回動位置に位置し、ターレット部材
が１８０度回動されると、両巻取シャフトの回動位置関
係が逆転するように構成するのが好ましい。

【００１２】また、回転駆動機構により回転駆動されて
紙管上にロール状に巻取られたフィルムロールを巻取シ
ャフトから取り外して搬出位置まで搬送するロール搬送
手段を設けるのが好ましく、このときロール搬出手段
は、紙管上へのフィルムシートの巻取が完了した後に、
ターレット部材を回動させて巻取シャフトを第１回動位
置に移動させた状態で、巻取シャフトからフィルムロー
ルを取り外して搬送するように構成される。

【００１３】このように構成すると、一方の巻取シャフ
トが第２回動位置に位置して紙管上にフィルムシートの
巻き取りが行なわれているときに、他方の巻取シャフト
は第１回動位置に位置して巻取シャフトからフィルムロ
ールを取り外すとともに新たな紙管を巻取シャフト上に
装着する作業を行うことができ、作業効率が非常に向上
する。

【００１４】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の好ましい実施
例について説明する。本発明に係る紙管自動供給機構を
備えたフィルム巻取装置を図１〜図３に示している。こ
の装置は、例えば、図４に示す構成のインフレーション
フィルム成形装置から供給されるフィルムシート１１を
紙管上にロール状に巻き取る装置である。

【００１５】インフレーションフィルム成形装置は、樹
脂材料が投入されるホッパ１と、このホッパ１に繋が
り、樹脂材料を溶融混練してダイ３内に押し出すスクリ
ュー２ａを備えた押出機２とを有する。ダイ３からは内
部にエアが吹き込まれてチューブ状に形成された円筒状
フィルム（バブル）１０が上方に吐出される。この円筒
状フィルム１０は、「ハ」字状に配設された一対の安定
板４の間を通って安定板４の上方に位置する一対の引取
用ピンチロール５により上方に引き上げられる。このと
き、安定板４の間を通過するときに円筒状フィルム１０
は折り畳まれて２層のフィルムシート１１となって引き
出される。なお、このフィルムシート１１はガイドロー
ラ６によりガイドされて巻取装置に供給される。

【００１６】このように供給されるフィルムシート１１
は図１に示すように、スリッタ２０により所定幅にカッ
トされる。このスリッタ２０の構造を図５に詳しく示し
ている。スリッタ２０は、フィルムシート１１に近接し
て幅方向に延びたスリッタシャフト２１と、このシャフ
ト２１の上に所定間隔で配設された４本のカッター２２
ａ〜２２ｄと、シャフト２１の端部に結合された操作レ
バー２３とから構成される。スリッタシャフト２１は図
示しない支持部材により回動自在に支持されており、操
作レバー２３を操作して回動される。この回動により、
カッター２２ａ〜２２ｄは図示のようにフィルムシート
１１に食い込んでこれを切断する切断位置と、フィルム
シート１１から離れる待機位置とに位置する。

【００１７】切断位置に位置した状態では図示のよう
に、両端のカッター２２ａ，２２ｄがフィルムシート１
１の両端耳部１５ａを切り落とし、中央の一対のカッタ
ー２２ｂ，２２ｃが中央部１５ｂを切り落とす。これに
より、所定幅の２組の長尺状シート１２，１３が作られ
るが、フィルムシート１１は円筒状フィルム１０を２層
に折り畳んで作られているものであるため、各シートは
上下シート１２ａ，１２ｂおよび１３ａ，１３ｂに分か
れ、合計４枚の長尺状シートとなる。これらシート１
２，１３はピンチローラ７により引き出された後、ガイ
ドローラ８ａ，８ｂにより上下シート１２，１３に分け
られて、それぞれ上および下巻取シャフトの紙管上に送
られる。

【００１８】なお、インフレーションフィルム成形装置
により成形される円筒状フィルムは最初は小さな円筒状
のものであり、これが次第にエア供給を受けて膨張して
所定の大きさに成形されるものである。このため、最初
は、チューブ状フィルムが例えば、上巻取シャフトによ
り巻取られながら両端のカッター２２ａ，２２ｄのみが
使用されて両端耳部１５ａのみが切り落とされ、フィル
ムの膨張に応じてこの間隔が増加され、最終的に所定の
幅に至ると中央のカッター２２ｂ，２２ｃによる切断も
開始される。この状態で下側のシートが下巻取シャフト
に分かれて巻取が開始される。

【００１９】次に、この長尺シート１２，１３が巻き取
られる紙管を供給する装置について説明する。紙管供給
装置３０は、多数の紙管が入れられた紙管容器３１と、
この紙管容器３１の開放部に位置して紙管２５を一つず
つ取り出す第１搬送コンベヤ３３および第２搬送コンベ
ヤ３５と、これらコンベヤ３３、３５により搬送されて
くる紙管２５を受容する受け皿３７とから構成される。
両コンベヤ３３、３５はそれぞれ、複数の係止アーム３
４、３６を有しており、係止アーム３４、３６の上に乗
せるようにして紙管２５を一つずつ搬送する。

【００２０】このようにして受け皿３７の上に搬送され
た紙管２５は受け皿３７の前端に位置して紙管センタリ
ング装置４０の間に位置する。紙管センタリング装置は
図２に示すように、互いに長手方向に移動されるセンタ
リングアーム４１、４２を有しており、両アーム４１、
４２により紙管２５を挟んで紙管２５のセンタリング位
置調整を行う。

【００２１】なお、幅の異なる紙管２６が用いられるこ
ともあり、このため、紙管供給装置も幅狭紙管２５用の
供給装置３０と、幅広紙管２６用の供給装置３０’とが
設けられており、センタリング装置も、幅狭紙管用セン
タリング装置４０と、幅広紙管用センタリング装置４
０’とが設けられている。ここで受け皿３７の前部が紙
管供給位置であり、このように紙管供給位置に位置する
とともにセンタリング装置によりセンタリング調整が行
われた紙管２５は、紙管搬送装置５０により一つずつ搬
送される。

【００２２】紙管搬送装置５０は、図６に詳細に示すよ
うに、搬送装置本体に左右に延びて配設された上下一対
の搬送レール５１ａ，５１ｂと、この搬送レール５１
ａ，５１ｂの上を移動する搬送体５３とを有する。搬送
レール５１ａ，５１ｂの間を駆動ボールネジシャフト５
２が延びるとともに搬送体５３はこのシャフト５２とボ
ルネジ連結されており、図示しないモータによりボール
ネジシャフト５２が回転駆動されるとこの回転に応じて
搬送体５３は搬送レール５１ａ，５１ｂ上を左右に移動
する。

【００２３】搬送体５３の上には、回動駆動手段５４に
より回動される伸縮シリンダからなる搬送アーム５５が
配設され、この搬送アーム５５のロッド５５ａの先端に
支持プレート５６が固設されるとともに支持プレート５
６には左右に並んだ一対のグリッパ５７が取り付けられ
ている。この構成から分かるように、搬送体５３は搬送
レール５１ａ，５１ｂ上を左右に移動自在で、搬送アー
ム５３は搬送体５３の搬送方向と直角な面内で回動自在
で且つ伸縮自在である。このような作動により、図１０
に示すようにグリッパ５７により受け皿３７の上の紙管
供給位置に位置した紙管２５を把持させたり、図１１に
示すようにグリッパ５７により把持した紙管２５を巻取
シャフト６５に装着させたりする。

【００２４】次に、紙管２５を回転させて紙管２５の上
にロール状にフィルムシートを巻き取らせる巻取装置６
０について説明する。巻取装置６０は、図２および図３
に示すように、紙管供給装置３０、３０’の下方且つ左
方に、搬送レール５１ａ，５１ｂを挟むようにして上下
一対設けられている。なお、図２および図３は、フィル
ム巻取装置の右部および左部を一部重複して図示してい
る。上下両巻取装置６０は同一構造であるので、同一箇
所には同一番号を付して、片方の巻取装置６０を例にし
てその構造および作動を説明する。

【００２５】巻取装置６０は、図８に示すシャフト装置
６１と、図７に示すチャック装置７０とから構成され
る。シャフト装置６１は、ターレットモータ６３により
回転自在に支持されたターレット部材６２と、このター
レット部材６２の両端に回転対称となる位置に位置して
配設された一対の巻取シャフト６５とから構成される。
ターレット部材６２はターレットモータ６３により１８
０度回転されるようになっており、これにより、両巻取
シャフト６５の位置を逆転させることができる。両巻取
シャフト６５はターレット部材６２内に配設された動力
伝達機構を介して回転駆動されるようになっている。ま
た、ターレット部材６３の中央部からチャック装置７０
に繋がる連結シャフト６３ａが延びている。

【００２６】巻取シャフト６５はチャック装置７０の位
置まで延びており、その上に紙管２５が図示のように装
着される。紙管２５のスムーズな着脱を可能にするとと
もに巻取シャフト６５の回転時にこれとともに回転可能
とするために、巻取シャフト６５は図９に示すような構
成をしている。すなわち、巻取シャフト６５は、多数の
長孔を有した中空円筒状シャフト部材６６と、各長孔内
に突出可能に配設された多数の押圧部材６７と、シャフ
ト部材６６内に配設された円筒状ゴムチューブ６８とか
ら構成される。ゴムチューブ６８内にエアを供給、排出
することによりこれを膨らませたり縮ませたりして押圧
部材６７を突出させたり、引き込ませたりすることがで
き、このため、紙管２５の着脱時には押圧部材６７を引
き込ませてその着脱を容易となし、巻取シャフト６５を
回転駆動するときには押圧部材６７を突出させて巻き取
りシャフト６５に紙管２５をしっかりと固定させる。

【００２７】チャック装置７０は図７に示すように構成
され、シャフト装置６１から延びた連結シャフト６３ａ
に結合された支持アーム７１と、支持アーム７１の両端
にピン７２ａ，７２ｂを介して枢結された回動シリンダ
７３ａ，７３ｂと、連結アーム６３ａにそれぞれ回動自
在に連結された左右回動アーム７４ａ，７４ｂと、これ
ら左右回動アーム７３ａ，７４ｂの先端に取り付けられ
た伸縮エアシリンダ７５ａ，７５ｂと、これら伸縮エア
シリンダ７５ａ，７５ｂの先端にそれぞれ配設されたボ
ビンチャック７６ａ，７６ｂとを有する。

【００２８】伸縮エアシリンダ７５ａ，７５ｂにより伸
縮移動されてボビンチャック７６ａ，７６ｂは、巻取シ
ャフト６５の先端６６ａと嵌合する位置と先端６６ａか
ら離れる位置との間で移動可能である。また、両回動ア
ーム７４ａ，７４ｂは回動シリンダ７３ａ，７３ｂによ
り連結アーム６３ａの周りをそれぞれ回動されるように
なっており、このため、伸縮シリンダ７５ａ，７５ｂが
縮小してボビンチャック７６ａ，７６ｂから離れた状態
で、各回動アーム７４ａ，７４ｂを図１０等に示すよう
に、巻取シャフト６５から離れる位置までそれぞれ別々
に回動移動させることができる。

【００２９】このフィルム巻取装置には、紙管２５の上
にフィルムシートがロール状に巻き取られたロールＲを
製品受け台１００の上に搬送するロール搬送装置８０を
有している。このロール搬送装置８０は、左右方向に延
びた上下一対のガイドレール８１ａ，８１ｂの上を左右
に移動自在な第１移動体８２と、この第１移動体８２に
より上下移動自在に支持された第２移動体８３と、この
第２移動体８２の下端部に取り付けられた受けアーム８
６とを有する。第２移動体８３は上下に延びる長尺状部
材であり、上下移動モータ８５により回転駆動されるボ
ールネジシャフト８４を有しており、このシャフト８４
は第１移動体８２とボールネジ結合している。このた
め、上下移動モータ８５によりシャフト８４を回転駆動
すれば第２移動体８３を上下移動させることができる。
さらに、受けアーム８６は前方に揺動させることができ
るようになっている。

【００３０】次に、以上の構成のフィルム巻取装置の作
動を説明する。紙管供給装置３０により受け皿３７の前
部（すなわち紙管供給位置）に供給された紙管２５は、
図１０に示すようにこの位置まで移動された紙管搬送装
置５０のグリッパ５７により把持される。そして、搬送
アーム５５が縮作動されるとともに回動駆動手段５４に
より回動され、紙管２５が巻取シャフト６５と同軸に位
置する位置（図１１に示す位置）に搬送される。

【００３１】このとき、チャック装置７０における右支
持アーム７４ａは、回動シリンダ７３ａにより巻取シャ
フト６５の軸線から離れた位置まで回動移動されている
（図１１の上側のチャック装置７０の状態）。このた
め、上記のように紙管２５が巻取シャフト６５と同軸に
位置する位置（図１１に示す位置）に搬送されると、次
に搬送体５３が搬送レール５１ａ，５１ｂの上を巻き取
りシャフト６５に近づく方向に移動され、紙管２５が巻
き取りシャフト６５の上に装着される（図３参照）。な
お、このとき巻取シャフト６５のゴムチューブ６８内か
らエアーが排出されて押圧部材６７は引っ込んでおり、
紙管２５は簡単に巻き取りシャフト６５の上に装着され
る。

【００３２】このようにして巻取シャフト６５の上の所
定位置に紙管２５が図３に示すように装着されると、ゴ
ムチューブ６８内にエアが供給されて押圧部材６７が突
出し、巻取シャフト６５の上に紙管２５が固定される。
次いで回動シリンダ７３ａにより右支持アーム７４ａが
回動されてボビンチャック７６ａが巻取シャフト６５の
軸線上に位置し、伸縮シリンダ７５ａによりボビンチャ
ック７６ａが巻取シャフト６５に近づく方向に移動さ
れ、これが巻き取りシャフト６５の先端６６ａと嵌合す
る。

【００３３】このようにして巻取シャフト６５の先端６
６ａがチャック装置７０により支持された状態で、ター
レットモータ６３が駆動される。このときチャック装置
７０は連結シャフト６３ａを介してターレット部材６２
に繋がっているため、ターレット部材６３とチャック装
置７０とが一緒になって回転される。全体が１８０度回
転したときにターレットモータ６３の駆動が停止され、
左右の巻取シャフト６５の位置が逆転される。すなわ
ち、上記のようにして紙管２５が取り付けられた巻取シ
ャフト６５が内側に位置し、反対側の巻取シャフト６５
が外側に位置する。このようにして外側に位置した巻取
シャフト６５の上には、上記と同様にして紙管搬送装置
５０により紙管２５が装着される。

【００３４】一方、インフレーションフィルム成形装置
により成形されるとともに２層のフィルムシート１１と
なって引き出されたフィルムシート１１は、スリッタ２
０により所定幅にカットされるとともに上下シート１
２、１３に分かれて、上記のように内側に位置した上下
巻取シャフト６５の方に供給される。このように供給さ
れたシート１２、１３が、作業者により巻取シャフト６
５上の紙管２５の上に巻き付けられる。そして、この
後、巻取シャフト６５が回転駆動され、紙管２５の上に
は各シート１２、１３がロール状に巻き取られる。

【００３５】このようにして、紙管２５の上へのシート
１２、１３の巻き取りが完了すると、ターレットモータ
６３により再び全体が１８０度回転される。これによ
り、外側に位置して新たに紙管２５が装着された巻取シ
ャフト６５は内側に移動され、内側に位置してシート１
２、１３の巻取が完了してロールＲを支持する巻取シャ
フト６５はフィルムシート１２，１３が繋がったまま外
側に移動される。

【００３６】このように全体が１８０度回転されると、
ロールＲに繋がったフィルムシート１２，１３は内側に
移動された巻取シャフト６５の上の紙管２５の上に位置
する。ここでフィルムシート１２，１３はロールＲから
切り離され、フィルムシート１２，１３の先端が紙管２
５の回転に応じてその上に巻き付けられ、ロール状に巻
き取る作業が行われる。一方、外側に移動された巻取シ
ャフト６５にはロールＲが取り付けられた状態であるの
で、まず、回動シリンダ７３ａにより回動アーム７４ａ
が巻取シャフト６５の軸から離れる位置まで回動され、
巻取シャフト６５内のゴムチューブ６８からエアーが排
出されて押圧部材６７が引き込まれる。

【００３７】この状態で、ロール搬送装置８０が駆動さ
れて受けアーム８６によりロールＲを支持させる。この
とき、押圧部材６７は引っ込んでいるため、受けアーム
８６の上にロールＲを載置させた状態で第１搬送体８２
を図２における右方向に移動させると、受けアーム８６
の上に乗った状態でロールＲが巻取シャフト６５が外さ
れる。そして、受けアーム８６を製品受け台１００（１
００’）の前まで移動させた後、受けアーム８６を前方
に揺動させ、ロールＲを製品受け台１００（１００’）
の上に載せる。

【００３８】以上の作動を繰り返すことにより、連続的
に紙管２５の上にフィルムシート１２、１３を巻き取っ
てロールＲを製品受け台１００の上に搬送する作動を行
わせることができる。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィルムシート供給手段と、紙管を一つずつ紙管供給位
置に供給する紙管供給手段と、紙管が装着される巻取シ
ャフトと、紙管供給手段により紙管供給位置に供給され
た紙管を一つずつ巻取シャフト上に搬送して装着する紙
管搬送手段と、巻取シャフトを回転駆動して巻取シャフ
トに取り付けられた紙管上にフィルムシート供給手段か
ら供給されるフィルムシートをロール状に巻取らせる回
転駆動機構とから構成され、連続的なフィルムシートの
巻取作業を行わせることが可能であるが、このとき、搬
送レール上を移動する搬送体と、この搬送体上に回動且
つ伸縮自在に設けられた搬送アームと、このアームの先
端に取り付けられて紙管を把持可能な紙管把持手段のみ
により紙管搬送手段が構成されるため、従来のようにロ
ボットハンドを使用する場合に比較して、その構成およ
び制御が簡単であり、紙管搬送手段を小さくすることが
できるとともに、装置全体を小型コンパクトにすること
ができる。

【００４０】なお、巻取シャフトを回動自在なターレッ
ト部材の端部に配設し、このターレット部材の回動に応
じて巻取シャフトを、紙管搬送手段により搬送された紙
管が装着される第１回動位置もしくは、回転駆動機構に
より回転駆動されてフィルムシート供給手段から供給さ
れるフィルムシートを紙管上にロール状に巻取らせる第
２回動位置に移動されるように構成したり、ターレット
部材をその中央軸を中心として１８０度以上回動可能と
なし、ターレット部材の両端部に巻取シャフトをそれぞ
れ配設し、ターレット部材の一端側に配設された巻取シ
ャフトが第１回動位置に位置するときに、他端側に配設
された巻取シャフトは第２回動位置に位置し、ターレッ
ト部材が１８０度回動されると両巻取シャフトの回動位
置関係が逆転するように構成したり、回転駆動機構によ
り回転駆動されて紙管上にロール状に巻取られたフィル
ムロールを巻取シャフトから取り外して搬出位置まで搬
送するロール搬送手段を設け、このときロール搬出手段
は、紙管上へのフィルムシートの巻取が完了した後に、
ターレット部材を回動させて巻取シャフトを第１回動位
置に移動させた状態で、巻取シャフトからフィルムロー
ルを取り外して搬送するように構成したりするのが好ま
しく、このように構成することにより、一方の巻取シャ
フトが第２回動位置に位置して紙管上にフィルムシート
の巻き取りが行なわれているときに、他方の巻取シャフ
トは第１回動位置に位置して巻取シャフトからフィルム
ロールを取り外すとともに新たな紙管を巻取シャフト上
に装着する作業を行うことができ、作業効率が非常に向
上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る紙管自動供給機構を備えたフィル
ム巻取装置の側面図である。

【図２】このフィルム巻取装置の右側部を示す正面図で
ある。

【図３】このフィルム巻取装置の左側部を示す正面図で
ある。

【図４】インフレーションフィルム成形装置を示す概略
図である。

【図５】スリッタ機構を示す斜視図である。

【図６】紙管搬送装置を示す斜視図である。

【図７】チャック装置を示す斜視図である。

【図８】シャフト装置を示す斜視図である。

【図９】巻取シャフトの構造を示す断面図である。

【図１０】紙管搬送装置及び上下チャック装置を示す側
面図である。

【図１１】紙管搬送装置及び上下チャック装置を示す側
面図である。

【符号の説明】

３ ダイ １１、１２、１３ フィルムシート ２０ スリッタ ２５ 紙管 ３０ 紙管供給装置 ３７ 受け皿 ４０ センタリング装置 ５０ 紙管搬送装置 ５７ グリッパ ６０ 巻取装置 ６１ シャフト装置 ６５ 巻取シャフト ７０ チャック装置 ７６ａ，７６ｂ ボビンチャック ８０ ロール搬送装置 １００ 製品受け台 Ｒ ロール

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺状フィルムシートを紙管上に巻取る
   作業を行うフィルム巻取装置において、 前記フィルムシートを供給するフィルムシート供給手段
   と、前記紙管を一つずつ紙管供給位置に供給する紙管供
   給手段と、前記紙管が装着される巻取シャフトと、前記
   紙管供給手段により前記紙管供給位置に供給された紙管
   を一つずつ前記巻取シャフト上に搬送して装着する紙管
   搬送手段と、前記巻取シャフトを回転駆動して前記巻取
   シャフトに取り付けられた紙管上に前記フィルムシート
   供給手段から供給される前記フィルムシートをロール状
   に巻取らせる回転駆動機構とから構成され、 前記紙管搬送手段が、前記巻取シャフトとほぼ平行に延
   びた搬送レールと、この搬送レール上を移動する搬送体
   と、この搬送体上に前記搬送レールと直角な面内で回動
   自在で且つ伸縮自在に設けられた搬送アームと、この搬
   送アームの先端に取り付けられて前記紙管を把持可能な
   紙管把持手段とからなることを特徴とする紙管自動供給
   機構を備えたフィルム巻取装置。
2. 【請求項２】 前記巻取シャフトが回動自在なターレッ
   ト部材の端部に配設されており、 このターレット部材の回動に応じて前記巻取シャフト
   が、前記紙管搬送手段により搬送された紙管が装着され
   る第１回動位置と、前記回転駆動機構により回転駆動さ
   れて前記フィルムシート供給手段から供給される前記フ
   ィルムシートを前記紙管上にロール状に巻取らせる第２
   回動位置とに移動されるように構成されていることを特
   徴とする請求項１に記載のフィルム巻取用紙管自動供給
   装置。
3. 【請求項３】 前記ターレット部材がその中央軸を中心
   として１８０度以上回動可能であり、前記ターレット部
   材の両端部に前記巻取シャフトがそれぞれ配設されてお
   り、一端側に配設された前記巻取シャフトが前記第１回
   動位置に位置するときに、他端側に配設された前記巻取
   シャフトが前記第２回動位置に位置し、前記ターレット
   部材が１８０度回動されると、前記両巻取シャフトの回
   動位置関係が逆転するように構成されていることを特徴
   とする請求項２に記載のフィルム巻取用紙管自動供給装
   置。
4. 【請求項４】 前記回転駆動機構により回転駆動されて
   前記紙管上にロール状に巻取られたフィルムロールを、
   前記巻取シャフトから取り外して搬出位置まで搬送する
   ロール搬送手段を有しており、 このロール搬出手段は、前記第２回動位置において前記
   紙管上への前記フィルムシートの巻取が完了した後に、
   前記ターレット部材が回動されて前記巻取シャフトが前
   記第１回動位置に移動された状態でフィルムロールに繋
   がるフィルムシートを切り離し、前記巻取シャフトから
   前記フィルムロールを取り外して搬送するように構成さ
   れていることを特徴とする請求項２もしくは３に記載の
   フィルム巻取用紙管自動供給装置。