JPH08324445A - パワーステアリング装置 - Google Patents
パワーステアリング装置Info
- Publication number
- JPH08324445A JPH08324445A JP7133760A JP13376095A JPH08324445A JP H08324445 A JPH08324445 A JP H08324445A JP 7133760 A JP7133760 A JP 7133760A JP 13376095 A JP13376095 A JP 13376095A JP H08324445 A JPH08324445 A JP H08324445A
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- Japan
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- oil
- pump
- discharge amount
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高負荷時に高トルク、低負荷時に高回転で電
動モータを作動させる小型軽量なパワーステアリング装
置を提供する。 【構成】 電動モータ50によって駆動される油ポンプ
49とパワーシリンダ11との間を連通する流路に圧力
制御弁25を設け、この圧力制御弁25と油ポンプ49
との間の圧油供給路48に圧力制御弁25への流れのみ
を許容する逆止め弁54を設け、圧力制御弁25と逆止
め弁54との間の閉区間にアキュムレータ52を設けて
油圧を蓄圧し、弁駆動手段76を介して圧力制御弁25
を操舵力に応じて操作し、閉区間内の油圧を検出する圧
力センサ53からの情報に基づいて電動モータ50を作
動・停止し、油ポンプ49は回転数に関係なく吐出量を
変更し得るポンプ吐出量制御手段69を有する可変容量
形の油ポンプ49であり、圧力センサ53によって検出
された油圧に応じてポンプ吐出量制御手段69を制御す
る制御装置55を具える。
動モータを作動させる小型軽量なパワーステアリング装
置を提供する。 【構成】 電動モータ50によって駆動される油ポンプ
49とパワーシリンダ11との間を連通する流路に圧力
制御弁25を設け、この圧力制御弁25と油ポンプ49
との間の圧油供給路48に圧力制御弁25への流れのみ
を許容する逆止め弁54を設け、圧力制御弁25と逆止
め弁54との間の閉区間にアキュムレータ52を設けて
油圧を蓄圧し、弁駆動手段76を介して圧力制御弁25
を操舵力に応じて操作し、閉区間内の油圧を検出する圧
力センサ53からの情報に基づいて電動モータ50を作
動・停止し、油ポンプ49は回転数に関係なく吐出量を
変更し得るポンプ吐出量制御手段69を有する可変容量
形の油ポンプ49であり、圧力センサ53によって検出
された油圧に応じてポンプ吐出量制御手段69を制御す
る制御装置55を具える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動モータによって駆
動される油ポンプからの圧油を操舵助力としてパワーシ
リンダに供給するようにしたパワーステアリング装置に
関する。
動される油ポンプからの圧油を操舵助力としてパワーシ
リンダに供給するようにしたパワーステアリング装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパワーステアリング装置として、
例えば特開昭61−85272号公報に開示されたもの
が知られている。
例えば特開昭61−85272号公報に開示されたもの
が知られている。
【0003】このパワーステアリング装置は、電動モー
タによって駆動される油ポンプとパワーシリンダとの間
を連通する流路に操舵力に応じて駆動される圧力制御弁
を設けると共に、この圧力制御弁と油ポンプとの間の圧
油供給路に圧力制御弁への流れのみを許容する逆止め弁
を設け、圧力制御弁と逆止め弁との間の閉区間にアキュ
ムレータを設けて油圧を蓄圧し、この蓄圧された圧油を
圧力制御弁を介してパワーシリンダに供給することによ
って、操舵助力を発生させるようにしたものである。そ
して、上述した閉区間内の圧力を圧力センサにて検出
し、所定圧力まで下がった時に電動モータを作動させ、
所定圧力まで上がった時に電動モータを停止するように
している。
タによって駆動される油ポンプとパワーシリンダとの間
を連通する流路に操舵力に応じて駆動される圧力制御弁
を設けると共に、この圧力制御弁と油ポンプとの間の圧
油供給路に圧力制御弁への流れのみを許容する逆止め弁
を設け、圧力制御弁と逆止め弁との間の閉区間にアキュ
ムレータを設けて油圧を蓄圧し、この蓄圧された圧油を
圧力制御弁を介してパワーシリンダに供給することによ
って、操舵助力を発生させるようにしたものである。そ
して、上述した閉区間内の圧力を圧力センサにて検出
し、所定圧力まで下がった時に電動モータを作動させ、
所定圧力まで上がった時に電動モータを停止するように
している。
【0004】また、このようなパワーステアリング装置
には、一回転当たりの吐出量が一定となった固定容量型
ポンプが使用されている。
には、一回転当たりの吐出量が一定となった固定容量型
ポンプが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のパワーステアリ
ングの電動モータにあっては、パワーアシスト時の高負
荷時において、油ポンプを回転駆動させるのに必要な出
力トルクに設定されている。また、一般に電動モータは
最高回転数を高くすると出力トルクが低下するため、要
求される出力トルクに応じて最高回転数は制約される。
ングの電動モータにあっては、パワーアシスト時の高負
荷時において、油ポンプを回転駆動させるのに必要な出
力トルクに設定されている。また、一般に電動モータは
最高回転数を高くすると出力トルクが低下するため、要
求される出力トルクに応じて最高回転数は制約される。
【0006】このため、従来のパワーステアリング装置
では、タイヤと路面との抵抗が小さい低負荷の状態にお
いて、ハンドルを大きく切ると、圧油がパワーシリンダ
に供給されてアキュムレータ内の圧力が低下するので、
油ポンプを電動モータにて駆動するが、電動モータの最
高回転数の不足から、アキュムレータへの蓄圧に時間を
要し、この状態でハンドルを戻し、再びハンドルを大き
く切ろうとすると、足スト圧の不足から滑らかな操舵感
が得られなくなることがあった。
では、タイヤと路面との抵抗が小さい低負荷の状態にお
いて、ハンドルを大きく切ると、圧油がパワーシリンダ
に供給されてアキュムレータ内の圧力が低下するので、
油ポンプを電動モータにて駆動するが、電動モータの最
高回転数の不足から、アキュムレータへの蓄圧に時間を
要し、この状態でハンドルを戻し、再びハンドルを大き
く切ろうとすると、足スト圧の不足から滑らかな操舵感
が得られなくなることがあった。
【0007】このような不具合を解決するために、電動
モータを高トルク高回転にすると大電流を消費する大型
の電動モータになってしまい、アキュムレータの容量を
大きくして圧力変動を小さくしようとすると、アキュム
レータが大型となり、何れの場合も車両への設置スペー
スの関係で不利となる上、重量増にもなるという問題が
あった。
モータを高トルク高回転にすると大電流を消費する大型
の電動モータになってしまい、アキュムレータの容量を
大きくして圧力変動を小さくしようとすると、アキュム
レータが大型となり、何れの場合も車両への設置スペー
スの関係で不利となる上、重量増にもなるという問題が
あった。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、高負荷時は高トルク
で、低負荷時は高回転で電動モータを作動させることが
でき、かつ小型軽量なパワーステアリング装置を提供す
ることにある。
で、低負荷時は高回転で電動モータを作動させることが
でき、かつ小型軽量なパワーステアリング装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する本発
明の形態は、電動モータによって駆動される油ポンプと
パワーシリンダとの間を連通する流路に圧力制御弁を設
けると共にこの圧力制御弁と油ポンプとの間の圧油供給
路に前記圧力制御弁への流れのみを許容する逆止め弁を
設け、前記圧力制御弁と前記逆止め弁との間の閉区間に
アキュムレータを設けて油圧を蓄圧し、弁駆動手段を介
して前記圧力制御弁を操舵力に応じて操作すると共に、
前記閉区間内の油圧を圧力センサにて検出し、所定圧力
まで下がった時に前記電動モータを作動させ、所定圧力
まで上がった時に前記電動モータを停止するようにした
パワーステアリング装置において、前記油ポンプは回転
数に関係なく吐出量を変更し得るポンプ吐出量制御手段
を有する可変容量形の油ポンプであり、前記圧力センサ
によって検出された油圧に応じて前記ポンプ吐出量制御
手段を制御する制御装置を具えたことを特徴とするパワ
ーステアリング装置にある。
明の形態は、電動モータによって駆動される油ポンプと
パワーシリンダとの間を連通する流路に圧力制御弁を設
けると共にこの圧力制御弁と油ポンプとの間の圧油供給
路に前記圧力制御弁への流れのみを許容する逆止め弁を
設け、前記圧力制御弁と前記逆止め弁との間の閉区間に
アキュムレータを設けて油圧を蓄圧し、弁駆動手段を介
して前記圧力制御弁を操舵力に応じて操作すると共に、
前記閉区間内の油圧を圧力センサにて検出し、所定圧力
まで下がった時に前記電動モータを作動させ、所定圧力
まで上がった時に前記電動モータを停止するようにした
パワーステアリング装置において、前記油ポンプは回転
数に関係なく吐出量を変更し得るポンプ吐出量制御手段
を有する可変容量形の油ポンプであり、前記圧力センサ
によって検出された油圧に応じて前記ポンプ吐出量制御
手段を制御する制御装置を具えたことを特徴とするパワ
ーステアリング装置にある。
【0010】ここで、前記ポンプ吐出量制御手段は、前
記制御装置の出力信号に応じて前記圧油供給路の絞り量
を制御する可変絞りを有し、この可変絞りよりも上流側
の前記圧油供給通路内の油圧と下流側の前記圧油供給通
路内の油圧との差圧に応じて前記可変容量形の油ポンプ
の吐出量を制御することが請求項2に対応する本発明の
パワーステアリング装置である。
記制御装置の出力信号に応じて前記圧油供給路の絞り量
を制御する可変絞りを有し、この可変絞りよりも上流側
の前記圧油供給通路内の油圧と下流側の前記圧油供給通
路内の油圧との差圧に応じて前記可変容量形の油ポンプ
の吐出量を制御することが請求項2に対応する本発明の
パワーステアリング装置である。
【0011】また、前記制御装置は、前記圧力センサに
よって検出された油圧が低圧の場合、前記可変容量形の
油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように前記ポ
ンプ吐出量制御手段を制御することが請求項3に対応す
る本発明のパワーステアリング装置である。
よって検出された油圧が低圧の場合、前記可変容量形の
油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように前記ポ
ンプ吐出量制御手段を制御することが請求項3に対応す
る本発明のパワーステアリング装置である。
【0012】請求項4に対応する本発明の形態は、電動
モータによって駆動される油ポンプとパワーシリンダと
の間を連通する流路に圧力制御弁を設けると共に、この
圧力制御弁と油ポンプとの間の圧油供給路に前記圧力制
御弁への流れのみを許容する逆止め弁を設け、前記圧力
制御弁と前記逆止め弁との間の閉区間にアキュムレータ
を設けて油圧を蓄圧し、弁駆動手段を介して前記圧力制
御弁を操舵力に応じて操作すると共に、前記閉区間内の
油圧を圧力センサにて検出し、所定圧力まで下がった時
に前記電動モータを作動させ、所定圧力まで上がった時
に前記電動モータを停止するようにしたパワーステアリ
ング装置において、前記電動モータに流れる電流値を検
出する電流センサを具えると共に、前記油ポンプは回転
数に関係なく吐出量を変更し得るポンプ吐出量制御手段
を有する可変容量形の油ポンプであり、前記電流センサ
によって検出された電流値に応じて前記ポンプ吐出量制
御手段を制御する制御装置を具えたことを特徴とするパ
ワーステアリング装置にある。
モータによって駆動される油ポンプとパワーシリンダと
の間を連通する流路に圧力制御弁を設けると共に、この
圧力制御弁と油ポンプとの間の圧油供給路に前記圧力制
御弁への流れのみを許容する逆止め弁を設け、前記圧力
制御弁と前記逆止め弁との間の閉区間にアキュムレータ
を設けて油圧を蓄圧し、弁駆動手段を介して前記圧力制
御弁を操舵力に応じて操作すると共に、前記閉区間内の
油圧を圧力センサにて検出し、所定圧力まで下がった時
に前記電動モータを作動させ、所定圧力まで上がった時
に前記電動モータを停止するようにしたパワーステアリ
ング装置において、前記電動モータに流れる電流値を検
出する電流センサを具えると共に、前記油ポンプは回転
数に関係なく吐出量を変更し得るポンプ吐出量制御手段
を有する可変容量形の油ポンプであり、前記電流センサ
によって検出された電流値に応じて前記ポンプ吐出量制
御手段を制御する制御装置を具えたことを特徴とするパ
ワーステアリング装置にある。
【0013】ここで、前記ポンプ吐出量制御手段は、前
記制御装置の出力信号に応じて前記圧油供給路の絞り量
を制御する可変絞りを具え、この可変絞りよりも上流側
の前記圧油供給通路内の油圧と下流側の前記圧油供給通
路内の油圧との差圧に応じて前記可変容量形の油ポンプ
の吐出量を制御することが請求項5に対応する本発明の
パワーステアリング装置である。
記制御装置の出力信号に応じて前記圧油供給路の絞り量
を制御する可変絞りを具え、この可変絞りよりも上流側
の前記圧油供給通路内の油圧と下流側の前記圧油供給通
路内の油圧との差圧に応じて前記可変容量形の油ポンプ
の吐出量を制御することが請求項5に対応する本発明の
パワーステアリング装置である。
【0014】また、前記制御装置は、前記電流センサに
よって検出された電流値が大きくなるに連れ、前記可変
容量形の油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるよう
に前記ポンプ吐出量制御手段を制御することが請求項6
に対応する本発明のパワーステアリング装置である。
よって検出された電流値が大きくなるに連れ、前記可変
容量形の油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるよう
に前記ポンプ吐出量制御手段を制御することが請求項6
に対応する本発明のパワーステアリング装置である。
【0015】
【作用】請求項1に対応した本発明の形態によると、操
舵力に応じて弁駆動手段が圧力制御弁を操作し、可変容
量形の油ポンプにて発生した油圧が圧油供給路から圧力
制御弁を通ってパワーシリンダに供給され、操舵助力が
発生する。
舵力に応じて弁駆動手段が圧力制御弁を操作し、可変容
量形の油ポンプにて発生した油圧が圧油供給路から圧力
制御弁を通ってパワーシリンダに供給され、操舵助力が
発生する。
【0016】ここで、可変容量形の油ポンプは、電動モ
ータによって駆動され、圧力センサにより検出された圧
油供給路内の油圧に応じて制御装置がポンプ吐出量制御
手段を制御し、作動油の吐出量が制御される。
ータによって駆動され、圧力センサにより検出された圧
油供給路内の油圧に応じて制御装置がポンプ吐出量制御
手段を制御し、作動油の吐出量が制御される。
【0017】また、請求項2に対応した本発明による
と、制御装置は、圧力センサによって検出された油圧に
応じてポンプ吐出量制御手段の可変絞りの絞り量を制御
し、この可変絞りよりも上流側の圧油供給通路内の油圧
と下流側の圧油供給通路内の油圧との差圧に応じて可変
容量形の油ポンプを駆動し、作動油の吐出量を制御す
る。
と、制御装置は、圧力センサによって検出された油圧に
応じてポンプ吐出量制御手段の可変絞りの絞り量を制御
し、この可変絞りよりも上流側の圧油供給通路内の油圧
と下流側の圧油供給通路内の油圧との差圧に応じて可変
容量形の油ポンプを駆動し、作動油の吐出量を制御す
る。
【0018】さらに、請求項3に対応した本発明による
と、制御装置は、圧力センサによって検出された油圧が
低圧の場合、可変容量形の油ポンプからの作動油の吐出
量が多くなるようにポンプ吐出量制御手段を制御するこ
とにより、可変容量形の油ポンプの吐出量を増大させ
る。
と、制御装置は、圧力センサによって検出された油圧が
低圧の場合、可変容量形の油ポンプからの作動油の吐出
量が多くなるようにポンプ吐出量制御手段を制御するこ
とにより、可変容量形の油ポンプの吐出量を増大させ
る。
【0019】一方、請求項4に対応した本発明の形態に
よると、操舵力に応じて弁駆動手段が圧力制御弁を操作
し、可変容量形の油ポンプにて発生した油圧が圧油供給
路から圧力制御弁を通ってパワーシリンダに供給され、
操舵助力が発生する。
よると、操舵力に応じて弁駆動手段が圧力制御弁を操作
し、可変容量形の油ポンプにて発生した油圧が圧油供給
路から圧力制御弁を通ってパワーシリンダに供給され、
操舵助力が発生する。
【0020】ここで、可変容量形の油ポンプは、電動モ
ータによって駆動され、電流センサにより検出された電
流値に応じて制御装置がポンプ吐出量制御手段を制御
し、作動油の吐出量が制御される。
ータによって駆動され、電流センサにより検出された電
流値に応じて制御装置がポンプ吐出量制御手段を制御
し、作動油の吐出量が制御される。
【0021】また、請求項5に対応した本発明による
と、制御装置は、電流センサによって検出された電流値
に応じてポンプ吐出量制御手段の可変絞りの絞り量を制
御し、この可変絞りよりも上流側の圧油供給通路内の油
圧と下流側の圧油供給通路内の油圧との差圧に応じて可
変容量形の油ポンプを駆動し、作動油の吐出量を制御す
る。
と、制御装置は、電流センサによって検出された電流値
に応じてポンプ吐出量制御手段の可変絞りの絞り量を制
御し、この可変絞りよりも上流側の圧油供給通路内の油
圧と下流側の圧油供給通路内の油圧との差圧に応じて可
変容量形の油ポンプを駆動し、作動油の吐出量を制御す
る。
【0022】さらに、請求項6に対応した本発明による
と、制御装置は、電流センサによって検出された電流値
が大きくなるに連れ、可変容量形の油ポンプからの作動
油の吐出量が多くなるようにポンプ吐出量制御手段を制
御することにより、可変容量形の油ポンプの吐出量を増
大させる。
と、制御装置は、電流センサによって検出された電流値
が大きくなるに連れ、可変容量形の油ポンプからの作動
油の吐出量が多くなるようにポンプ吐出量制御手段を制
御することにより、可変容量形の油ポンプの吐出量を増
大させる。
【0023】
【実施例】本発明によるパワーステアリング装置の実施
例について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明す
る。
例について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明す
る。
【0024】本実施例の概略構造を表す図1およびその
油圧制御弁の一方を抽出拡大した図2に示すように、図
示しない車体の幅方向(図1中、上下方向)に延びるパ
ワーシリンダ11には、両端に図示しないタイロッドを
それぞれ連結したピストンロッド12が図1中、上下方
向に摺動自在に貫通しており、パワーシリンダ11に保
持された当該ピストンロッド12の一端部には、このパ
ワーシリンダ11内を左右二つのシリンダ室13L, 1
3Rに仕切るピストン14が一体的に嵌着されている。
また、ピストンロッド12と交差するように、このピス
トンロッド12に刻設された図示しないラックと噛み合
う図示しないピニオンを有するピニオン軸15の上端に
は、図示しない操舵ハンドルが連結されている。そし
て、ドライバーがこの操舵ハンドルを操作することによ
って、ピニオン軸15が駆動回転し、ピストンロッド1
2を介してタイロッドが図示しない操舵輪の向きを変え
るようになっている。
油圧制御弁の一方を抽出拡大した図2に示すように、図
示しない車体の幅方向(図1中、上下方向)に延びるパ
ワーシリンダ11には、両端に図示しないタイロッドを
それぞれ連結したピストンロッド12が図1中、上下方
向に摺動自在に貫通しており、パワーシリンダ11に保
持された当該ピストンロッド12の一端部には、このパ
ワーシリンダ11内を左右二つのシリンダ室13L, 1
3Rに仕切るピストン14が一体的に嵌着されている。
また、ピストンロッド12と交差するように、このピス
トンロッド12に刻設された図示しないラックと噛み合
う図示しないピニオンを有するピニオン軸15の上端に
は、図示しない操舵ハンドルが連結されている。そし
て、ドライバーがこの操舵ハンドルを操作することによ
って、ピニオン軸15が駆動回転し、ピストンロッド1
2を介してタイロッドが図示しない操舵輪の向きを変え
るようになっている。
【0025】なお、本実施例では弁駆動手段76として
ピストンロッド12の長手方向(図2中、左右方向)に
沿ったピニオン軸15の傾きを許容し得るように、ピニ
オン軸15の上端部は図示しない調心軸受を介してピニ
オンケース16に保持され、このピニオンケース16と
ピニオン軸15の下端部に軸受17を介して嵌着された
受け金18との間には、空隙19が形成されている。受
け金18の周方向一端部には、ピニオンケース16に設
けられたピボット支持部20に対して揺動自在に係合す
るピボット部21が突設され、受け金18の周方向他端
部には揺動アーム22が突設されている。また、ピニオ
ンケース16に対してピストンロッド12の長手方向に
沿って摺動自在に嵌合されたポペットドライバ23の中
央部には、この揺動アーム22の先端部に係合するピボ
ット受け部24が形成されており、ピニオン軸15の駆
動回転に伴うラックとピニオンとの噛み合い反力、すな
わち操舵反力によってピニオン軸15がピボット支持部
20を中心として図1中、左右方向に変位し、この変位
が揺動アーム22を介してポペットドライバ23に拡大
された状態で伝達されるようになっている。
ピストンロッド12の長手方向(図2中、左右方向)に
沿ったピニオン軸15の傾きを許容し得るように、ピニ
オン軸15の上端部は図示しない調心軸受を介してピニ
オンケース16に保持され、このピニオンケース16と
ピニオン軸15の下端部に軸受17を介して嵌着された
受け金18との間には、空隙19が形成されている。受
け金18の周方向一端部には、ピニオンケース16に設
けられたピボット支持部20に対して揺動自在に係合す
るピボット部21が突設され、受け金18の周方向他端
部には揺動アーム22が突設されている。また、ピニオ
ンケース16に対してピストンロッド12の長手方向に
沿って摺動自在に嵌合されたポペットドライバ23の中
央部には、この揺動アーム22の先端部に係合するピボ
ット受け部24が形成されており、ピニオン軸15の駆
動回転に伴うラックとピニオンとの噛み合い反力、すな
わち操舵反力によってピニオン軸15がピボット支持部
20を中心として図1中、左右方向に変位し、この変位
が揺動アーム22を介してポペットドライバ23に拡大
された状態で伝達されるようになっている。
【0026】ポペットドライバ23が収納されたピニオ
ンケース16には、本発明の圧力制御弁としての油圧制
御弁25の一部を構成する一対の弁ホルダ26がこのポ
ペットドライバ23を挟んで対称に取り付けられてい
る。これら弁ホルダ26には、ポペットドライバ23の
摺動方向と平行な方向に延びる多段の段付き孔27が穿
設されており、ポペットドライバ23と反対側の大径部
分の開口端部には、シールプラグ28がOリング29を
介して緊密にねじ止めされている。
ンケース16には、本発明の圧力制御弁としての油圧制
御弁25の一部を構成する一対の弁ホルダ26がこのポ
ペットドライバ23を挟んで対称に取り付けられてい
る。これら弁ホルダ26には、ポペットドライバ23の
摺動方向と平行な方向に延びる多段の段付き孔27が穿
設されており、ポペットドライバ23と反対側の大径部
分の開口端部には、シールプラグ28がOリング29を
介して緊密にねじ止めされている。
【0027】この段付き孔27の部分の構成は、一対の
弁ホルダ26で全く同じであり、段付き孔27の小径部
分には、一端部がポペットドライバ23に当接するポペ
ット30がOリング31を介して摺動自在に嵌合されて
いる。また、段付き孔27の小径部分に隣接する部分に
は、筒状をなすスプール32L, 32R(単に、32と
記述する場合がある)がOリング33を介して摺動自在
に嵌合されており、このスプール32とポペット30と
の間の段付き孔27の内周側に排油室34L,34R
(単に、34と記述する場合がある)が形成される。こ
れら排油室34は、排油路35を介して油溜め36に連
通している。
弁ホルダ26で全く同じであり、段付き孔27の小径部
分には、一端部がポペットドライバ23に当接するポペ
ット30がOリング31を介して摺動自在に嵌合されて
いる。また、段付き孔27の小径部分に隣接する部分に
は、筒状をなすスプール32L, 32R(単に、32と
記述する場合がある)がOリング33を介して摺動自在
に嵌合されており、このスプール32とポペット30と
の間の段付き孔27の内周側に排油室34L,34R
(単に、34と記述する場合がある)が形成される。こ
れら排油室34は、排油路35を介して油溜め36に連
通している。
【0028】このスプール32の一端側には、弁座とし
て機能する段付き孔27の段部37に当接し得る円錐状
の弁体38が一体的に形成されている。そして、このス
プール32の他端側と弁体38との間に位置する段付き
孔27の中央部分の内周側が油供給室39L, 39R
(単に、39と記述する場合がある)を構成すると共に
弁体38とシールプラグ28との間に位置する段付き孔
27の内周側が油給排室40L, 40R(単に、40と
記述する場合がある)を構成しており、これら油給排室
40L, 40Rが給排油路41L, 41R(単に、41
と記述する場合がある)を介して上述したパワーシリン
ダ11のシリンダ室13L, 13Rにそれぞれ接続して
いる。
て機能する段付き孔27の段部37に当接し得る円錐状
の弁体38が一体的に形成されている。そして、このス
プール32の他端側と弁体38との間に位置する段付き
孔27の中央部分の内周側が油供給室39L, 39R
(単に、39と記述する場合がある)を構成すると共に
弁体38とシールプラグ28との間に位置する段付き孔
27の内周側が油給排室40L, 40R(単に、40と
記述する場合がある)を構成しており、これら油給排室
40L, 40Rが給排油路41L, 41R(単に、41
と記述する場合がある)を介して上述したパワーシリン
ダ11のシリンダ室13L, 13Rにそれぞれ接続して
いる。
【0029】前記油給排室40を仕切るシールプラグ2
8と弁体38との間には、この弁体38が段付き孔27
の段部37に当接して油供給室39と油給排室40との
連通状態が遮断されるように、ばね受け42および鋼球
43を介してスプール32を付勢する圧縮コイルばね4
4が収納されている。
8と弁体38との間には、この弁体38が段付き孔27
の段部37に当接して油供給室39と油給排室40との
連通状態が遮断されるように、ばね受け42および鋼球
43を介してスプール32を付勢する圧縮コイルばね4
4が収納されている。
【0030】また、スプール32の中央部分には、一端
側が前記排油室34に向けて開口すると共に他端側が弁
体38内に形成された連通孔45を介して油給排室40
に連通する排油案内通路46が形成されている。また、
ポペット30の排油室34に臨む側には、スプール32
の他端側に当接して排油案内通路46を閉塞し得る弁体
47が形成されている。
側が前記排油室34に向けて開口すると共に他端側が弁
体38内に形成された連通孔45を介して油給排室40
に連通する排油案内通路46が形成されている。また、
ポペット30の排油室34に臨む側には、スプール32
の他端側に当接して排油案内通路46を閉塞し得る弁体
47が形成されている。
【0031】前記油供給室39に臨む圧油供給路48に
は、油溜め36からの作動油を油供給室39側へ圧送す
る可変容量形の油ポンプ49が設けられており、この可
変容量形の油ポンプ49の後述するポンプシリンダ56
には、当該ポンプシリンダ56を駆動する電動モータ5
0が連結されている。この電動モータ50は、圧油供給
路48の途中に設けられて当該圧油供給路48内の作動
油の圧力(以下、これをライン圧と呼称する)が予め設
定した所定値以下の場合に、電動モータ50を駆動させ
るための信号を出力する一方、予め設定した所定値以上
の場合に電動モータ50の駆動を停止させるための信号
を出力する圧力スイッチ51からの検出信号に基づき、
ライン圧が所定範囲に収まるように運転状態と停止状態
とが切り換えられるようになっている。
は、油溜め36からの作動油を油供給室39側へ圧送す
る可変容量形の油ポンプ49が設けられており、この可
変容量形の油ポンプ49の後述するポンプシリンダ56
には、当該ポンプシリンダ56を駆動する電動モータ5
0が連結されている。この電動モータ50は、圧油供給
路48の途中に設けられて当該圧油供給路48内の作動
油の圧力(以下、これをライン圧と呼称する)が予め設
定した所定値以下の場合に、電動モータ50を駆動させ
るための信号を出力する一方、予め設定した所定値以上
の場合に電動モータ50の駆動を停止させるための信号
を出力する圧力スイッチ51からの検出信号に基づき、
ライン圧が所定範囲に収まるように運転状態と停止状態
とが切り換えられるようになっている。
【0032】また、前記圧油供給路48の途中には、油
供給室39側から順に蓄圧用のアキュムレータ52と、
ライン圧を検出する圧力センサ53と、油供給室39側
から作動液が可変容量形の油ポンプ49側へ逆流するの
を防止する逆止め弁54とが組み込まれており、圧力セ
ンサ53によって検出されたライン圧信号は、可変容量
形の油ポンプ49の吐出量を制御するための制御装置5
5に出力される。
供給室39側から順に蓄圧用のアキュムレータ52と、
ライン圧を検出する圧力センサ53と、油供給室39側
から作動液が可変容量形の油ポンプ49側へ逆流するの
を防止する逆止め弁54とが組み込まれており、圧力セ
ンサ53によって検出されたライン圧信号は、可変容量
形の油ポンプ49の吐出量を制御するための制御装置5
5に出力される。
【0033】本実施例における可変容量形の油ポンプ4
9は、その概略構造を表す図3に示すように、電動モー
タ50によって駆動されるポンプシリンダ56に対して
複数のピストン57が放射状に取り付けられたラジアル
ピストンポンプであり、これらピストン57の先端は、
ポンプシリンダ56を囲むカムリング58の内周面に摺
接し得るようになっている。このカムリング58は、軸
受59を介してカムホルダ60に回転自在に取り付けら
れ、このカムホルダ60の一端部が支持ピン61を介し
てポンプケース62の一端部に揺動可能に枢支されてい
る。カムホルダ60の他端部は、ポンプケース62に設
けられた制御シリンダ63内を二つの油室64, 65に
仕切る制御ピストン66と一体の連結ピン67に対して
回動自在にピン止めされており、制御シリンダ63内を
制御ピストン66が移動することによって、ポンプシリ
ンダ56に対するカムリング58の偏心量が連続的に変
わり、油溜め36から圧油供給路48に接続する吐出通
路68に送り出される作動油のポンプシリンダ56の一
回転当たりの吐出量が変えられるようになっている。
9は、その概略構造を表す図3に示すように、電動モー
タ50によって駆動されるポンプシリンダ56に対して
複数のピストン57が放射状に取り付けられたラジアル
ピストンポンプであり、これらピストン57の先端は、
ポンプシリンダ56を囲むカムリング58の内周面に摺
接し得るようになっている。このカムリング58は、軸
受59を介してカムホルダ60に回転自在に取り付けら
れ、このカムホルダ60の一端部が支持ピン61を介し
てポンプケース62の一端部に揺動可能に枢支されてい
る。カムホルダ60の他端部は、ポンプケース62に設
けられた制御シリンダ63内を二つの油室64, 65に
仕切る制御ピストン66と一体の連結ピン67に対して
回動自在にピン止めされており、制御シリンダ63内を
制御ピストン66が移動することによって、ポンプシリ
ンダ56に対するカムリング58の偏心量が連続的に変
わり、油溜め36から圧油供給路48に接続する吐出通
路68に送り出される作動油のポンプシリンダ56の一
回転当たりの吐出量が変えられるようになっている。
【0034】吐出通路68の途中には、前述した制御装
置55によって通電状態が制御される非通電時開放形の
電磁弁69が介装されている。つまり、本発明のポンプ
吐出量制御手段としての電磁弁69を通電状態にする
と、制御プランジャ69a, 69bが移動して可変絞り
69dが絞られるようになっている。そして、この電磁
弁69とポンプケース62との間の吐出通路68から分
岐する背圧油路70は、制御シリンダ63の一方の油室
64に連通する一方、電磁弁69と圧油供給路48との
間の吐出通路68から分岐する調圧通路71は、制御シ
リンダ63の他方の油室65に連通している。この他方
の油室65内には、制御ピストン66を一方の油室64
側に付勢する圧縮コイルばね72が組み込まれている。
置55によって通電状態が制御される非通電時開放形の
電磁弁69が介装されている。つまり、本発明のポンプ
吐出量制御手段としての電磁弁69を通電状態にする
と、制御プランジャ69a, 69bが移動して可変絞り
69dが絞られるようになっている。そして、この電磁
弁69とポンプケース62との間の吐出通路68から分
岐する背圧油路70は、制御シリンダ63の一方の油室
64に連通する一方、電磁弁69と圧油供給路48との
間の吐出通路68から分岐する調圧通路71は、制御シ
リンダ63の他方の油室65に連通している。この他方
の油室65内には、制御ピストン66を一方の油室64
側に付勢する圧縮コイルばね72が組み込まれている。
【0035】従って、電磁弁69が非通電状態の場合に
は、二つの油室64, 65内の油圧が等しくなるもの
の、これら油室64, 65にそれぞれ臨む制御ピストン
66の両端面の受圧面積差および圧縮コイルばね72の
ばね力によって、制御ピストン66は、図3中、右端に
付勢され、ポンプシリンダ56に対するカムリング58
の偏心量が最大、つまりポンプシリンダ56の回転に伴
うピストン57のストロークが最大となって、ポンプシ
リンダ56の一回転当たりの吐出量が最大となる。逆
に、電磁弁69が最大の通電状態になると、吐出通路6
8が可変絞り69によって絞られ、この可変絞り69の
前後で差圧が発生するため、一方の油室64内の油圧が
圧縮コイルばね72のばね力に打ち勝ち、制御ピストン
66が図3中、左端に付勢され、ポンプシリンダ56に
対するカムリング58の偏心量が最小、つまりポンプシ
リンダ56の回転に伴うピストン57のストロークが最
小となって、ポンプシリンダ56の一回転当たりの吐出
量が最小となる。そして、電磁弁69に対する通電量を
制御することによって、二つの油室64, 65内の作動
油の差圧を変え、ポンプシリンダ56に対するカムリン
グ58の偏心量を任意に制御することができる。
は、二つの油室64, 65内の油圧が等しくなるもの
の、これら油室64, 65にそれぞれ臨む制御ピストン
66の両端面の受圧面積差および圧縮コイルばね72の
ばね力によって、制御ピストン66は、図3中、右端に
付勢され、ポンプシリンダ56に対するカムリング58
の偏心量が最大、つまりポンプシリンダ56の回転に伴
うピストン57のストロークが最大となって、ポンプシ
リンダ56の一回転当たりの吐出量が最大となる。逆
に、電磁弁69が最大の通電状態になると、吐出通路6
8が可変絞り69によって絞られ、この可変絞り69の
前後で差圧が発生するため、一方の油室64内の油圧が
圧縮コイルばね72のばね力に打ち勝ち、制御ピストン
66が図3中、左端に付勢され、ポンプシリンダ56に
対するカムリング58の偏心量が最小、つまりポンプシ
リンダ56の回転に伴うピストン57のストロークが最
小となって、ポンプシリンダ56の一回転当たりの吐出
量が最小となる。そして、電磁弁69に対する通電量を
制御することによって、二つの油室64, 65内の作動
油の差圧を変え、ポンプシリンダ56に対するカムリン
グ58の偏心量を任意に制御することができる。
【0036】前記制御装置55の部分の概略構成を表す
図4に示すように、圧力センサ53からの検出信号は、
制御装置55のインタフェース回路55aからマイクロ
コンピュータ55bに読み込まれ、ここで電磁弁69に
対する制御電流値が算出され、ラダー抵抗などのD/A
変換器55cによってアナログの制御電流値に変換し、
電流検出用抵抗55dによる電位差とマイクロコンピュ
ータ55bからの制御電流値とをオペアンプ55eにて
比較し、トランジスタ55fを制御することにより、圧
力センサ53によって検出されるライン圧に比例した電
流を電磁弁69に供給するようになっている。つまり、
ライン圧が高圧となるほど大きな電流を電磁弁69に供
給し、これを駆動することによってライン圧の如何に拘
らず、電動モータ50の仕事率が常に一定に保持される
ように、ポンプシリンダ56に対するカムリング58の
偏心量が調整されるようになっており、この操作は電動
モータ50によるポンプシリンダ56の回転速度とは関
係なく行われる。換言すれば、電動モータ50に対する
負荷トルクを一定にし、この電動モータ50の回転数を
一定に保つことで、電動モータ50をその仕事率が大き
い範囲でのみ、有効に働かせることができる。
図4に示すように、圧力センサ53からの検出信号は、
制御装置55のインタフェース回路55aからマイクロ
コンピュータ55bに読み込まれ、ここで電磁弁69に
対する制御電流値が算出され、ラダー抵抗などのD/A
変換器55cによってアナログの制御電流値に変換し、
電流検出用抵抗55dによる電位差とマイクロコンピュ
ータ55bからの制御電流値とをオペアンプ55eにて
比較し、トランジスタ55fを制御することにより、圧
力センサ53によって検出されるライン圧に比例した電
流を電磁弁69に供給するようになっている。つまり、
ライン圧が高圧となるほど大きな電流を電磁弁69に供
給し、これを駆動することによってライン圧の如何に拘
らず、電動モータ50の仕事率が常に一定に保持される
ように、ポンプシリンダ56に対するカムリング58の
偏心量が調整されるようになっており、この操作は電動
モータ50によるポンプシリンダ56の回転速度とは関
係なく行われる。換言すれば、電動モータ50に対する
負荷トルクを一定にし、この電動モータ50の回転数を
一定に保つことで、電動モータ50をその仕事率が大き
い範囲でのみ、有効に働かせることができる。
【0037】なお、本実施例では調圧油路71の途中に
油溜め36に接続するリリーフ弁73を設け、他方の油
室65内に過大な油圧が供給されないように配慮してい
る。また、背圧油路70および調圧油路71には、上述
した可変容量形の油ポンプ49の脈動の発生を防止して
その作動を円滑に行わせるため、それぞれ固定絞り74
が介装されている。
油溜め36に接続するリリーフ弁73を設け、他方の油
室65内に過大な油圧が供給されないように配慮してい
る。また、背圧油路70および調圧油路71には、上述
した可変容量形の油ポンプ49の脈動の発生を防止して
その作動を円滑に行わせるため、それぞれ固定絞り74
が介装されている。
【0038】従って、車両が直進している場合などのよ
うに、操舵ハンドルが中立位置にある図1に示す状態で
は、スプール32の弁体38が圧縮コイルばね44のば
ね力によって段付き孔27の段部37に当接し、油供給
室39と油給排室40とが非連通状態となる。このた
め、可変容量形の油ポンプ49によって油溜め36から
圧油供給路48に圧送される作動油は、アキュムレータ
52に蓄圧されるに止まり、ライン圧は圧力スイッチ5
1によって所定圧に保持される。また、ポペット30に
はポペットドライバ23によるスプール32側への付勢
力が作用していないため、排油案内通路46内の作動油
の液圧が高い場合には、ポペット30がポペットドライ
バ23側に押圧され、パワーシリンダ11内のシリンダ
室13L,13Rと油溜め36とが給排油路41, 油給
排室40, 連通孔45, 排油案内通路46, 排油室3
4, 排油路35を介して連通状態となる。
うに、操舵ハンドルが中立位置にある図1に示す状態で
は、スプール32の弁体38が圧縮コイルばね44のば
ね力によって段付き孔27の段部37に当接し、油供給
室39と油給排室40とが非連通状態となる。このた
め、可変容量形の油ポンプ49によって油溜め36から
圧油供給路48に圧送される作動油は、アキュムレータ
52に蓄圧されるに止まり、ライン圧は圧力スイッチ5
1によって所定圧に保持される。また、ポペット30に
はポペットドライバ23によるスプール32側への付勢
力が作用していないため、排油案内通路46内の作動油
の液圧が高い場合には、ポペット30がポペットドライ
バ23側に押圧され、パワーシリンダ11内のシリンダ
室13L,13Rと油溜め36とが給排油路41, 油給
排室40, 連通孔45, 排油案内通路46, 排油室3
4, 排油路35を介して連通状態となる。
【0039】次に、車両を例えば左旋回させるために操
舵ハンドルを左回りに操作すると、その操舵力がピニオ
ン軸15のピニオンを介してピストンロッド12のラッ
クに伝達される。この操舵ハンドルの操作に対して所定
以上の操舵反力が発生すると、ピニオン軸15が操舵方
向と反対側、つまり図1に示す中立状態から右方向に変
位し、ポペットドライバ23を図1中、右側へ摺動させ
る。この結果、ポペット30の弁体47がスプール32
に当接して排油案内通路46を塞ぎ、さらに圧縮コイル
ばね44のばね力に抗してスプール32Rを油給排室4
0R側に押し出す。これにより、段付き孔27の段部3
7と弁体38との当接状態が解除され、油供給室39R
と油給排室40Rとが連通状態となり、圧油供給路48
からのライン圧が給排油路41Rを介してシリンダ室1
3Rに供給される。一方、反対側のスプール32Lの弁
体38は、圧縮コイルばね44のばね力によって段付き
孔27の段部37に当接し、油供給室39Lと油給排室
40Lとが非連通状態に保持されたままとなる。また、
ポペット30はその両端部の差圧によってポペットドラ
イバ23側へ押し戻されているため、排油室34Lと排
油案内通路46および連通孔45を介して油給排室40
Lとが連通状態となっている。
舵ハンドルを左回りに操作すると、その操舵力がピニオ
ン軸15のピニオンを介してピストンロッド12のラッ
クに伝達される。この操舵ハンドルの操作に対して所定
以上の操舵反力が発生すると、ピニオン軸15が操舵方
向と反対側、つまり図1に示す中立状態から右方向に変
位し、ポペットドライバ23を図1中、右側へ摺動させ
る。この結果、ポペット30の弁体47がスプール32
に当接して排油案内通路46を塞ぎ、さらに圧縮コイル
ばね44のばね力に抗してスプール32Rを油給排室4
0R側に押し出す。これにより、段付き孔27の段部3
7と弁体38との当接状態が解除され、油供給室39R
と油給排室40Rとが連通状態となり、圧油供給路48
からのライン圧が給排油路41Rを介してシリンダ室1
3Rに供給される。一方、反対側のスプール32Lの弁
体38は、圧縮コイルばね44のばね力によって段付き
孔27の段部37に当接し、油供給室39Lと油給排室
40Lとが非連通状態に保持されたままとなる。また、
ポペット30はその両端部の差圧によってポペットドラ
イバ23側へ押し戻されているため、排油室34Lと排
油案内通路46および連通孔45を介して油給排室40
Lとが連通状態となっている。
【0040】このようにして、パワーシリンダ11のシ
リンダ室13R内へのライン圧の供給に伴い、シリンダ
室13L内の作動油が給排油路41Lから油給排室40
L,連通孔45, 排油案内通路46, 排油室34Lを通
って排油路35により油溜め36へ戻され、ピストン1
4がピストンロッド12と共に図1中、左方に付勢され
て操舵助力が発生する。そして、この操舵反力に対応し
た操舵助力の発生により、ピニオン軸15も図1中、左
回り回転し、ポペットドライバ23の摺動方向に沿った
ピニオン軸15の位置ずれが解消され、図1に示す元の
中立状態に復帰する。
リンダ室13R内へのライン圧の供給に伴い、シリンダ
室13L内の作動油が給排油路41Lから油給排室40
L,連通孔45, 排油案内通路46, 排油室34Lを通
って排油路35により油溜め36へ戻され、ピストン1
4がピストンロッド12と共に図1中、左方に付勢され
て操舵助力が発生する。そして、この操舵反力に対応し
た操舵助力の発生により、ピニオン軸15も図1中、左
回り回転し、ポペットドライバ23の摺動方向に沿った
ピニオン軸15の位置ずれが解消され、図1に示す元の
中立状態に復帰する。
【0041】また、車両を右旋回させるために操舵ハン
ドルを右回りに操作した場合には、左右の弁ホルダ26
内のポペット30およびスプール32の動きが全く逆に
なるだけであり、シリンダ室13L内へのライン圧の供
給に伴い、シリンダ室13R内の作動油が給排油路41
Rから油給排室40R, 連通路44, 排油案内通路4
6, 排油室34Rを通って排油路35により油溜め36
へ戻され、ピストン14がピストンロッド12と共に図
1中、右方に付勢されて操舵助力が発生する。そして、
この操舵反力に対応した操舵助力の発生により、ピニオ
ン軸15も図1中、右回り回転し、ポペットドライバ2
3の摺動方向に沿ったピニオン軸15の位置ずれが解消
され、図1に示す元の中立状態に復帰する。
ドルを右回りに操作した場合には、左右の弁ホルダ26
内のポペット30およびスプール32の動きが全く逆に
なるだけであり、シリンダ室13L内へのライン圧の供
給に伴い、シリンダ室13R内の作動油が給排油路41
Rから油給排室40R, 連通路44, 排油案内通路4
6, 排油室34Rを通って排油路35により油溜め36
へ戻され、ピストン14がピストンロッド12と共に図
1中、右方に付勢されて操舵助力が発生する。そして、
この操舵反力に対応した操舵助力の発生により、ピニオ
ン軸15も図1中、右回り回転し、ポペットドライバ2
3の摺動方向に沿ったピニオン軸15の位置ずれが解消
され、図1に示す元の中立状態に復帰する。
【0042】つまり、操舵反力によってピニオン軸15
が受け金18と共にポペットドライバ23の摺動方向と
平行な方向に変位すると、この変位を解消するようにシ
リンダ室13L, 13Rの何れか一方にライン圧が供給
され、このライン圧によってピストンロッド12が強制
的に操舵方向に押し出されるため、わずかな操舵力で操
舵操作を行うことができる。この場合、ポペットドライ
バ23およびポペット30の移動に伴ってスプール32
が油給排室40側に押し込まれると、この油給排室40
内にスプール32を押し返す方向に油圧反力が発生す
る。そして、圧縮コイルばね44のばね反力と前記油圧
反力との和が、ポペットドライバ23を押す力と等しく
なると、圧縮コイルばね44のばね力によってふたたび
スプール32がポペット30側に押し戻され、油給排室
40と油供給室39とを非連通状態に戻してしまうこと
となる。つまり、ドライバーによる操舵トルクの増加に
応じたライン圧がパワーシリンダ11のシリンダ室13
L, 13Rに供給されるようになっている。
が受け金18と共にポペットドライバ23の摺動方向と
平行な方向に変位すると、この変位を解消するようにシ
リンダ室13L, 13Rの何れか一方にライン圧が供給
され、このライン圧によってピストンロッド12が強制
的に操舵方向に押し出されるため、わずかな操舵力で操
舵操作を行うことができる。この場合、ポペットドライ
バ23およびポペット30の移動に伴ってスプール32
が油給排室40側に押し込まれると、この油給排室40
内にスプール32を押し返す方向に油圧反力が発生す
る。そして、圧縮コイルばね44のばね反力と前記油圧
反力との和が、ポペットドライバ23を押す力と等しく
なると、圧縮コイルばね44のばね力によってふたたび
スプール32がポペット30側に押し戻され、油給排室
40と油供給室39とを非連通状態に戻してしまうこと
となる。つまり、ドライバーによる操舵トルクの増加に
応じたライン圧がパワーシリンダ11のシリンダ室13
L, 13Rに供給されるようになっている。
【0043】このようにして、車両の旋回動作に伴って
パワーシリンダ11のピストン14が移動し、作動油が
消費されることによりライン圧は低下する。そして、こ
のライン圧が圧力スイッチ51の下限設定値以下まで低
下したとき、電動モータ50が通電状態となり、可変容
量形の油ポンプ49から作動油が吐出されてライン圧が
再び昇圧し、アキュムレータ52に蓄圧される。ここ
で、可変容量形の油ポンプ49が始動した時点でのライ
ン圧は、車両の運転状態に応じて低圧状態から高圧状態
まで変化している。このため、制御装置55は圧力セン
サ53によって検出されるライン圧に比例して電磁弁6
9に対する通電量を制御し、電動モータ50がその仕事
率の大きい領域でのみ有効に働くように、背圧油路70
および調圧油路71の差圧を制御し、ポンプシリンダ5
6に対するカムリング58の偏心量を調整する。
パワーシリンダ11のピストン14が移動し、作動油が
消費されることによりライン圧は低下する。そして、こ
のライン圧が圧力スイッチ51の下限設定値以下まで低
下したとき、電動モータ50が通電状態となり、可変容
量形の油ポンプ49から作動油が吐出されてライン圧が
再び昇圧し、アキュムレータ52に蓄圧される。ここ
で、可変容量形の油ポンプ49が始動した時点でのライ
ン圧は、車両の運転状態に応じて低圧状態から高圧状態
まで変化している。このため、制御装置55は圧力セン
サ53によって検出されるライン圧に比例して電磁弁6
9に対する通電量を制御し、電動モータ50がその仕事
率の大きい領域でのみ有効に働くように、背圧油路70
および調圧油路71の差圧を制御し、ポンプシリンダ5
6に対するカムリング58の偏心量を調整する。
【0044】このようにして、ライン圧が圧力スイッチ
51の上限設定値以上に昇圧した時点で、電動モータ5
0に対する通電が停止し、可変容量形の油ポンプ62が
停止する。
51の上限設定値以上に昇圧した時点で、電動モータ5
0に対する通電が停止し、可変容量形の油ポンプ62が
停止する。
【0045】本実施例では、電磁弁69を可変絞りとし
て用い、その上流側と下流側とで差圧を発生させ、この
差圧を可変容量形の油ポンプ49のポンプ吐出量制御手
段、すなわちポンプシリンダ56に対するカムリング5
8の偏心量を調整するための制御シリンダ63の制御ピ
ストン66に対する駆動力発生源として利用したが、カ
ムホルダ60を機械的な駆動手段によって駆動するよう
にしても良い。また、上述した実施例では、可変容量形
の油ポンプ49としてラジアルピストンポンプを採用し
たが、可変容量形のベーンポンプやアキシャルポンプを
使用することも可能である。
て用い、その上流側と下流側とで差圧を発生させ、この
差圧を可変容量形の油ポンプ49のポンプ吐出量制御手
段、すなわちポンプシリンダ56に対するカムリング5
8の偏心量を調整するための制御シリンダ63の制御ピ
ストン66に対する駆動力発生源として利用したが、カ
ムホルダ60を機械的な駆動手段によって駆動するよう
にしても良い。また、上述した実施例では、可変容量形
の油ポンプ49としてラジアルピストンポンプを採用し
たが、可変容量形のベーンポンプやアキシャルポンプを
使用することも可能である。
【0046】なお、上述した実施例では圧油供給路48
内の油圧を検出する圧力センサ53を設け、この圧力セ
ンサ53からの出力に応じて電磁弁69に対する通電を
制御するようにしたが、電動モータ50に流れる負荷電
流を検出し、この電流値に応じて電磁弁69に対する通
電を制御することも可能である。
内の油圧を検出する圧力センサ53を設け、この圧力セ
ンサ53からの出力に応じて電磁弁69に対する通電を
制御するようにしたが、電動モータ50に流れる負荷電
流を検出し、この電流値に応じて電磁弁69に対する通
電を制御することも可能である。
【0047】このような本発明の別な実施例の概念を図
5に示し、その制御装置55の部分の概略構成を図6に
示すが、先の実施例と同一機能の部材には、これと同一
の符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとす
る。
5に示し、その制御装置55の部分の概略構成を図6に
示すが、先の実施例と同一機能の部材には、これと同一
の符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとす
る。
【0048】すなわち、油供給室39に臨む圧油供給路
48には、油溜め36からの作動油を油供給室39側へ
圧送する可変容量形の油ポンプ49が設けられており、
この可変容量形の油ポンプ49のポンプシリンダ56
(図3参照)には、当該ポンプシリンダ56を駆動する
電動モータ50が連結されている。この電動モータ50
は、圧油供給路48の途中に設けられて当該圧油供給路
48内の作動油の圧力(以下、これをライン圧と呼称す
る)が予め設定した所定値以下の場合に、電動モータ5
0を駆動させるための信号を出力する一方、予め設定し
た所定値以上の場合に電動モータ50の駆動を停止させ
るための信号を出力する圧力スイッチ51からの検出信
号に基づき、ライン圧が所定範囲に収まるように運転状
態と停止状態とが切り換えられるようになっている。ま
た、この電動モータ50には、当該電動モータ50に流
れる負荷電流値を検出してこれを制御装置55に出力す
るための電流センサ75が付設されている。
48には、油溜め36からの作動油を油供給室39側へ
圧送する可変容量形の油ポンプ49が設けられており、
この可変容量形の油ポンプ49のポンプシリンダ56
(図3参照)には、当該ポンプシリンダ56を駆動する
電動モータ50が連結されている。この電動モータ50
は、圧油供給路48の途中に設けられて当該圧油供給路
48内の作動油の圧力(以下、これをライン圧と呼称す
る)が予め設定した所定値以下の場合に、電動モータ5
0を駆動させるための信号を出力する一方、予め設定し
た所定値以上の場合に電動モータ50の駆動を停止させ
るための信号を出力する圧力スイッチ51からの検出信
号に基づき、ライン圧が所定範囲に収まるように運転状
態と停止状態とが切り換えられるようになっている。ま
た、この電動モータ50には、当該電動モータ50に流
れる負荷電流値を検出してこれを制御装置55に出力す
るための電流センサ75が付設されている。
【0049】前記圧油供給路48の途中には、油供給室
39側から順に蓄圧用のアキュムレータ52と、油供給
室39側から作動液が可変容量形の油ポンプ49側へ逆
流するのを防止する逆止め弁54とが組み込まれてお
り、電流センサ75によって検出された電流値は、可変
容量形の油ポンプ49の吐出量を制御するための制御装
置55に出力される。
39側から順に蓄圧用のアキュムレータ52と、油供給
室39側から作動液が可変容量形の油ポンプ49側へ逆
流するのを防止する逆止め弁54とが組み込まれてお
り、電流センサ75によって検出された電流値は、可変
容量形の油ポンプ49の吐出量を制御するための制御装
置55に出力される。
【0050】この制御装置55の部分の概略構成を表す
図6に示すように、電流センサ75からの検出信号は、
制御装置55のインタフェース回路55aからマイクロ
コンピュータ55bに読み込まれ、ここで電磁弁69に
対する制御電流値が算出され、ラダー抵抗などのD/A
変換器55cによってアナログの制御電流値に変換し、
電流検出用抵抗55dによる電位差とマイクロコンピュ
ータ55bからの制御電流値とをオペアンプ55eにて
比較し、トランジスタ55fを制御することにより、電
流センサ75によって検出される負荷電流値に比例した
電流を電磁弁69に供給するようになっている。つま
り、電動モータ50に流れる負荷電流値が大きくなるほ
ど大きな電流を電磁弁69に供給し、これを駆動するこ
とによってライン圧の如何に拘らず、電動モータ50の
仕事率が常に一定に保持されるように、ポンプシリンダ
56に対するカムリング58の偏心量が調整されるよう
になっており、この操作は電動モータ50によるポンプ
シリンダ56の回転速度とは関係なく行われる。換言す
れば、電動モータ50に対する負荷トルクを一定にし、
この電動モータ50の回転数を一定に保つことで、電動
モータ50をその仕事率が大きい範囲でのみ、有効に働
かせることができる。
図6に示すように、電流センサ75からの検出信号は、
制御装置55のインタフェース回路55aからマイクロ
コンピュータ55bに読み込まれ、ここで電磁弁69に
対する制御電流値が算出され、ラダー抵抗などのD/A
変換器55cによってアナログの制御電流値に変換し、
電流検出用抵抗55dによる電位差とマイクロコンピュ
ータ55bからの制御電流値とをオペアンプ55eにて
比較し、トランジスタ55fを制御することにより、電
流センサ75によって検出される負荷電流値に比例した
電流を電磁弁69に供給するようになっている。つま
り、電動モータ50に流れる負荷電流値が大きくなるほ
ど大きな電流を電磁弁69に供給し、これを駆動するこ
とによってライン圧の如何に拘らず、電動モータ50の
仕事率が常に一定に保持されるように、ポンプシリンダ
56に対するカムリング58の偏心量が調整されるよう
になっており、この操作は電動モータ50によるポンプ
シリンダ56の回転速度とは関係なく行われる。換言す
れば、電動モータ50に対する負荷トルクを一定にし、
この電動モータ50の回転数を一定に保つことで、電動
モータ50をその仕事率が大きい範囲でのみ、有効に働
かせることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明の請求項1の構成に対応したパワ
ーステアリング装置によると、電動モータによって駆動
されるポンプシリンダを有すると共にこのポンプシリン
ダの回転数に関係なく作動油の吐出量を変更し得るポン
プ吐出量制御手段を具えた可変容量形の油ポンプを採用
する一方、油ポンプと圧力制御弁とを接続する圧油供給
路内の油圧を検出する圧力センサを設け、この圧力セン
サによって検出された油圧に応じて油ポンプからの作動
油の吐出量をポンプ吐出量制御手段にて制御するように
したので、電動モータをその効率が最も良い範囲のみで
使用することが可能となるため、この電動モータやアキ
ュムレータの小型化が可能となり、これらの軽量化によ
る省エネ化、ならびに電動モータに対する駆動電流を小
さくできることと相俟って低コスト化を達成することが
できる。
ーステアリング装置によると、電動モータによって駆動
されるポンプシリンダを有すると共にこのポンプシリン
ダの回転数に関係なく作動油の吐出量を変更し得るポン
プ吐出量制御手段を具えた可変容量形の油ポンプを採用
する一方、油ポンプと圧力制御弁とを接続する圧油供給
路内の油圧を検出する圧力センサを設け、この圧力セン
サによって検出された油圧に応じて油ポンプからの作動
油の吐出量をポンプ吐出量制御手段にて制御するように
したので、電動モータをその効率が最も良い範囲のみで
使用することが可能となるため、この電動モータやアキ
ュムレータの小型化が可能となり、これらの軽量化によ
る省エネ化、ならびに電動モータに対する駆動電流を小
さくできることと相俟って低コスト化を達成することが
できる。
【0052】また、本発明の請求項2の構成に対応した
パワーステアリング装置によると、圧力センサによって
検出された油圧に応じて圧油供給路の絞り量を制御する
可変絞りを具え、この可変絞りよりも油ポンプ側の圧油
供給通路内の油圧と圧力制御弁側の圧油供給通路内の油
圧との差圧を利用してポンプ吐出量制御手段を駆動する
ようにしたので、小型の可変絞りを使用することが可能
となり、製造コストを低減させることができる。
パワーステアリング装置によると、圧力センサによって
検出された油圧に応じて圧油供給路の絞り量を制御する
可変絞りを具え、この可変絞りよりも油ポンプ側の圧油
供給通路内の油圧と圧力制御弁側の圧油供給通路内の油
圧との差圧を利用してポンプ吐出量制御手段を駆動する
ようにしたので、小型の可変絞りを使用することが可能
となり、製造コストを低減させることができる。
【0053】さらに、本発明の請求項3の構成に対応し
たパワーステアリング装置によると、圧力センサによっ
て検出された油圧が低圧の場合、ポンプ吐出量制御手段
は油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように制御
するようにしたので、電動モータをその効率が最も良い
範囲のみで使用することが可能となるため、この電動モ
ータやアキュムレータの小型化が可能となり、これらの
軽量化による省エネ化、ならびに電動モータに対する駆
動電流を小さくできることと相俟って低コスト化を達成
することができる。
たパワーステアリング装置によると、圧力センサによっ
て検出された油圧が低圧の場合、ポンプ吐出量制御手段
は油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように制御
するようにしたので、電動モータをその効率が最も良い
範囲のみで使用することが可能となるため、この電動モ
ータやアキュムレータの小型化が可能となり、これらの
軽量化による省エネ化、ならびに電動モータに対する駆
動電流を小さくできることと相俟って低コスト化を達成
することができる。
【0054】一方、本発明の請求項4の構成に対応した
パワーステアリング装置によると、電動モータによって
駆動されるポンプシリンダを有すると共にこのポンプシ
リンダの回転数に関係なく作動油の吐出量を変更し得る
ポンプ吐出量制御手段を具えた可変容量形の油ポンプを
採用する一方、電動モータに流れる電流値を検出する電
流センサを設け、この電流センサによって検出された電
流値に応じて油ポンプからの作動油の吐出量をポンプ吐
出量制御手段にて制御するようにしたので、電動モータ
をその効率が最も良い範囲のみで使用することが可能と
なるため、この電動モータやアキュムレータの小型化が
可能となり、これらの軽量化による省エネ化、ならびに
電動モータに対する駆動電流を小さくできることと相俟
って低コスト化を達成することができる。
パワーステアリング装置によると、電動モータによって
駆動されるポンプシリンダを有すると共にこのポンプシ
リンダの回転数に関係なく作動油の吐出量を変更し得る
ポンプ吐出量制御手段を具えた可変容量形の油ポンプを
採用する一方、電動モータに流れる電流値を検出する電
流センサを設け、この電流センサによって検出された電
流値に応じて油ポンプからの作動油の吐出量をポンプ吐
出量制御手段にて制御するようにしたので、電動モータ
をその効率が最も良い範囲のみで使用することが可能と
なるため、この電動モータやアキュムレータの小型化が
可能となり、これらの軽量化による省エネ化、ならびに
電動モータに対する駆動電流を小さくできることと相俟
って低コスト化を達成することができる。
【0055】また、本発明の請求項5の構成に対応した
パワーステアリング装置によると、電流センサによって
検出された電流値に応じて圧油供給路の絞り量を制御す
る可変絞りを具え、この可変絞りよりも油ポンプ側の圧
油供給通路内の油圧と圧力制御弁側の圧油供給通路内の
油圧との差圧を利用してポンプ吐出量制御手段を駆動す
るようにしたので、小型の可変絞りを使用することが可
能となり、製造コストを低減させることができる。
パワーステアリング装置によると、電流センサによって
検出された電流値に応じて圧油供給路の絞り量を制御す
る可変絞りを具え、この可変絞りよりも油ポンプ側の圧
油供給通路内の油圧と圧力制御弁側の圧油供給通路内の
油圧との差圧を利用してポンプ吐出量制御手段を駆動す
るようにしたので、小型の可変絞りを使用することが可
能となり、製造コストを低減させることができる。
【0056】さらに、本発明の請求項6の構成に対応し
たパワーステアリング装置によると、電流センサによっ
て検出された電流値が大きい場合、ポンプ吐出量制御手
段は油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように制
御するようにしたので、電動モータをその効率が最も良
い範囲のみで使用することが可能となるため、この電動
モータやアキュムレータの小型化が可能となり、これら
の軽量化による省エネ化、ならびに電動モータに対する
駆動電流を小さくできることと相俟って低コスト化を達
成することができる。
たパワーステアリング装置によると、電流センサによっ
て検出された電流値が大きい場合、ポンプ吐出量制御手
段は油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように制
御するようにしたので、電動モータをその効率が最も良
い範囲のみで使用することが可能となるため、この電動
モータやアキュムレータの小型化が可能となり、これら
の軽量化による省エネ化、ならびに電動モータに対する
駆動電流を小さくできることと相俟って低コスト化を達
成することができる。
【図1】本発明によるパワーステアリング装置の一実施
例の概略構造を表す断面図である。
例の概略構造を表す断面図である。
【図2】図1に示した実施例における油圧制御弁の部分
の抽出拡大断面図である。
の抽出拡大断面図である。
【図3】図1に示した実施例における可変容量形の油ポ
ンプの概略構造を表す断面図である。
ンプの概略構造を表す断面図である。
【図4】図1に示した実施例における制御装置の概念を
示す制御ブロック図である。
示す制御ブロック図である。
【図5】本発明によるパワーステアリング装置の他の実
施例の概略構造を表す断面図である。
施例の概略構造を表す断面図である。
【図6】図5に示した実施例における制御装置の概念を
示す制御ブロック図である。
示す制御ブロック図である。
11 パワーシリンダ 13, 13L, 13R シリンダ室 25 油圧制御弁(圧力制御弁) 48 圧油供給路 49 可変容量形の油ポンプ 50 電動モータ 51 圧力スイッチ 52 アキュムレータ 53 圧力センサ 54 逆止め弁 55 制御装置 69 電磁弁(ポンプ吐出量制御手段) 75 電流センサ 76 弁駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 康史 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内
Claims (6)
- 【請求項1】 電動モータによって駆動される油ポンプ
とパワーシリンダとの間を連通する流路に圧力制御弁を
設けると共にこの圧力制御弁と油ポンプとの間の圧油供
給路に前記圧力制御弁への流れのみを許容する逆止め弁
を設け、前記圧力制御弁と前記逆止め弁との間の閉区間
にアキュムレータを設けて油圧を蓄圧し、弁駆動手段を
介して前記圧力制御弁を操舵力に応じて操作すると共
に、前記閉区間内の油圧を圧力センサにて検出し、所定
圧力まで下がった時に前記電動モータを作動させ、所定
圧力まで上がった時に前記電動モータを停止するように
したパワーステアリング装置において、 前記油ポンプは回転数に関係なく吐出量を変更し得るポ
ンプ吐出量制御手段を有する可変容量形の油ポンプであ
り、前記圧力センサによって検出された油圧に応じて前
記ポンプ吐出量制御手段を制御する制御装置を具えたこ
とを特徴とするパワーステアリング装置。 - 【請求項2】 前記ポンプ吐出量制御手段は、前記制御
装置の出力信号に応じて前記圧油供給路の絞り量を制御
する可変絞りを有し、この可変絞りよりも上流側の前記
圧油供給通路内の油圧と下流側の前記圧油供給通路内の
油圧との差圧に応じて前記可変容量形の油ポンプの吐出
量を制御することを特徴とする請求項1に記載したパワ
ーステアリング装置。 - 【請求項3】 前記制御装置は、前記圧力センサによっ
て検出された油圧が低圧の場合、前記可変容量形の油ポ
ンプからの作動油の吐出量が多くなるように前記ポンプ
吐出量制御手段を制御することを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載したパワーステアリング装置。 - 【請求項4】 電動モータによって駆動される油ポンプ
とパワーシリンダとの間を連通する流路に圧力制御弁を
設けると共に、この圧力制御弁と油ポンプとの間の圧油
供給路に前記圧力制御弁への流れのみを許容する逆止め
弁を設け、前記圧力制御弁と前記逆止め弁との間の閉区
間にアキュムレータを設けて油圧を蓄圧し、弁駆動手段
を介して前記圧力制御弁を操舵力に応じて操作すると共
に、前記閉区間内の油圧を圧力センサにて検出し、所定
圧力まで下がった時に前記電動モータを作動させ、所定
圧力まで上がった時に前記電動モータを停止するように
したパワーステアリング装置において、 前記電動モータに流れる電流値を検出する電流センサを
具えると共に、前記油ポンプは回転数に関係なく吐出量
を変更し得るポンプ吐出量制御手段を有する可変容量形
の油ポンプであり、前記電流センサによって検出された
電流値に応じて前記ポンプ吐出量制御手段を制御する制
御装置を具えたことを特徴とするパワーステアリング装
置。 - 【請求項5】 前記ポンプ吐出量制御手段は、前記制御
装置の出力信号に応じて前記圧油供給路の絞り量を制御
する可変絞りを具え、この可変絞りよりも上流側の前記
圧油供給通路内の油圧と下流側の前記圧油供給通路内の
油圧との差圧に応じて前記可変容量形の油ポンプの吐出
量を制御することを特徴とする請求項4に記載したパワ
ーステアリング装置。 - 【請求項6】 前記制御装置は、前記電流センサによっ
て検出された電流値が大きくなるに連れ、前記可変容量
形の油ポンプからの作動油の吐出量が多くなるように前
記ポンプ吐出量制御手段を制御することを特徴とする請
求項4または請求項5に記載したパワーステアリング装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7133760A JPH08324445A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7133760A JPH08324445A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | パワーステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08324445A true JPH08324445A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15112315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7133760A Pending JPH08324445A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08324445A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100452197B1 (ko) * | 2002-03-04 | 2004-10-08 | 현대자동차주식회사 | 전기 자동차용 전동 유압식 스티어링 제어 장치 및 그제어 방법 |
CN101863284A (zh) * | 2010-07-09 | 2010-10-20 | 天津市松正电动科技有限公司 | 汽车及其电动液压助力转向系统、控制方法 |
CN102424068A (zh) * | 2011-11-07 | 2012-04-25 | 郑州宇通客车股份有限公司 | 一种汽车液压电动助力转向系统 |
CN117879437A (zh) * | 2024-03-13 | 2024-04-12 | 三一重型装备有限公司 | 控制系统和自移机尾 |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP7133760A patent/JPH08324445A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100452197B1 (ko) * | 2002-03-04 | 2004-10-08 | 현대자동차주식회사 | 전기 자동차용 전동 유압식 스티어링 제어 장치 및 그제어 방법 |
CN101863284A (zh) * | 2010-07-09 | 2010-10-20 | 天津市松正电动科技有限公司 | 汽车及其电动液压助力转向系统、控制方法 |
CN102424068A (zh) * | 2011-11-07 | 2012-04-25 | 郑州宇通客车股份有限公司 | 一种汽车液压电动助力转向系统 |
CN117879437A (zh) * | 2024-03-13 | 2024-04-12 | 三一重型装备有限公司 | 控制系统和自移机尾 |
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