JPH0832438B2 - 多層プラスチック容器 - Google Patents
多層プラスチック容器Info
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- JPH0832438B2 JPH0832438B2 JP4219790A JP4219790A JPH0832438B2 JP H0832438 B2 JPH0832438 B2 JP H0832438B2 JP 4219790 A JP4219790 A JP 4219790A JP 4219790 A JP4219790 A JP 4219790A JP H0832438 B2 JPH0832438 B2 JP H0832438B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ガスバリヤー性樹脂層を含む多層シートを
成形して得られる、レトルト等の加熱殺菌に耐え、良好
なガスバリヤー性を有する多層プラスチック容器に関す
る。
成形して得られる、レトルト等の加熱殺菌に耐え、良好
なガスバリヤー性を有する多層プラスチック容器に関す
る。
<従来の技術> 従来この種の容器に用いられる多層シートは、ポリ塩
化ビニリデンなどのガスバリヤー性樹脂層と、ポリプロ
ピレンなどの耐熱性を有する賦形性樹脂層を、共押出
し、ドライラミネーションまたはヒートラミネーション
などの方法により得ていた。そして、得られたシートを
真空または圧空成形により絞り成形し、容器を得てい
た。用いられるガスバリヤー性樹脂層は、シートが共押
出しの場合には当然無延伸状態であり、また、ドライラ
ミネーションまたはヒートラミネーションによる場合
も、上記成形性、および成形した容器の加熱殺菌後の保
形性(容器としての形状を保持する性質)を考慮するた
め、一般には無延伸のフィルムを用いていた。一方、内
容物と接する層は、一般には容器を密封するためにヒー
トシール性を有するポリオレフィン系樹脂とされてお
り、耐熱性の点からポリプロピレンが用いられていた。
化ビニリデンなどのガスバリヤー性樹脂層と、ポリプロ
ピレンなどの耐熱性を有する賦形性樹脂層を、共押出
し、ドライラミネーションまたはヒートラミネーション
などの方法により得ていた。そして、得られたシートを
真空または圧空成形により絞り成形し、容器を得てい
た。用いられるガスバリヤー性樹脂層は、シートが共押
出しの場合には当然無延伸状態であり、また、ドライラ
ミネーションまたはヒートラミネーションによる場合
も、上記成形性、および成形した容器の加熱殺菌後の保
形性(容器としての形状を保持する性質)を考慮するた
め、一般には無延伸のフィルムを用いていた。一方、内
容物と接する層は、一般には容器を密封するためにヒー
トシール性を有するポリオレフィン系樹脂とされてお
り、耐熱性の点からポリプロピレンが用いられていた。
<発明が解決しようとする課題> ところで、この種の容器は加熱殺菌により内容物を殺
菌し、長期に保存を可能とするものであり、最も要求さ
れる性能は、内容物の腐敗や変質の原因となる酸素のバ
リヤー性である。ところが、上述したように従来製造さ
れていた多層シートはガスバリヤー性樹脂層が無延伸状
態であるため、ガスバリヤー性樹脂を用いているにもか
かわらず、十分な酸素バリヤー性を有しているとはいえ
なかった。
菌し、長期に保存を可能とするものであり、最も要求さ
れる性能は、内容物の腐敗や変質の原因となる酸素のバ
リヤー性である。ところが、上述したように従来製造さ
れていた多層シートはガスバリヤー性樹脂層が無延伸状
態であるため、ガスバリヤー性樹脂を用いているにもか
かわらず、十分な酸素バリヤー性を有しているとはいえ
なかった。
また、従来のようにポリプロピレンを最内層とした場
合、この層が接触する内容物の成分、特に香気成分を吸
着してしまい、内容物の味覚が変化してしまい、また、
ポリプロピレンの低分子量物質が内容物に移行して異臭
(いわゆるオレフィン臭)が付着する、といった問題点
があり、改善が望まれていた。
合、この層が接触する内容物の成分、特に香気成分を吸
着してしまい、内容物の味覚が変化してしまい、また、
ポリプロピレンの低分子量物質が内容物に移行して異臭
(いわゆるオレフィン臭)が付着する、といった問題点
があり、改善が望まれていた。
そこで本発明は、内容物の吸着がなく、しかも十分な
ガスバリヤー性を有する、加熱殺菌可能な多層プラスチ
ック容器を提供するものである。
ガスバリヤー性を有する、加熱殺菌可能な多層プラスチ
ック容器を提供するものである。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討の結果、本発
明の上記目的は、賦形性樹脂層11、延伸されたポリ塩化
ビニリデンフィルムまたは延伸されたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物フィルムのいずれかからなるガス
バリヤー性樹脂層12、およびポリエステル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミドから選ばれる
いずれかの樹脂からなる非吸着性樹脂層13をこの順に積
層してなり、賦形性樹脂層11の厚さが、全体の90%以上
である積層体を、絞り比が0.3〜1.0の範囲となるように
絞り成形してなる、多層プラスチック容器を得ることに
より達成できることを見出した。
明の上記目的は、賦形性樹脂層11、延伸されたポリ塩化
ビニリデンフィルムまたは延伸されたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物フィルムのいずれかからなるガス
バリヤー性樹脂層12、およびポリエステル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミドから選ばれる
いずれかの樹脂からなる非吸着性樹脂層13をこの順に積
層してなり、賦形性樹脂層11の厚さが、全体の90%以上
である積層体を、絞り比が0.3〜1.0の範囲となるように
絞り成形してなる、多層プラスチック容器を得ることに
より達成できることを見出した。
<作用> 本発明において、ガスバリヤー性樹脂層として延伸さ
れたガスバリヤー性樹脂フィルムを用いており、きわめ
て高いガスバリヤー性が得られる。また、最内層に非吸
着性樹脂層が設けられており、内容物の吸着がない。そ
して、賦形性樹脂層が積層体全体の90%以上とされ、か
つ、絞り比が0.3〜1.0の範囲となるようにして成形する
ことにより、容器の偏肉や膜割れが防止され、また、加
熱時の延伸ガスバリヤー性樹脂フィルムに由来する熱変
形の応力がかかっても、これに耐えるに十分な保形性を
有する。
れたガスバリヤー性樹脂フィルムを用いており、きわめ
て高いガスバリヤー性が得られる。また、最内層に非吸
着性樹脂層が設けられており、内容物の吸着がない。そ
して、賦形性樹脂層が積層体全体の90%以上とされ、か
つ、絞り比が0.3〜1.0の範囲となるようにして成形する
ことにより、容器の偏肉や膜割れが防止され、また、加
熱時の延伸ガスバリヤー性樹脂フィルムに由来する熱変
形の応力がかかっても、これに耐えるに十分な保形性を
有する。
<実施例> 次に、図面を参照して本発明を説明する。第1図は本
発明で用いる積層体の一実施例を示す断面図である。
発明で用いる積層体の一実施例を示す断面図である。
本発明で用いる賦形性樹脂層(11)は、耐熱性および
形状保持性を有する樹脂からなり、ポリプロピレンが最
も好ましい樹脂である。この賦形性樹脂層(11)は、積
層体全体の90%以上の厚さとされることが必要である。
後述の試験例から分かるように、賦形性樹脂層(11)の
厚さが積層体全体の90%未満であるときには、容器の形
状に成形した際に賦形性樹脂層(11)の層の偏肉や膜割
れ、加熱殺菌時の変形、耐衝撃性の低下といった問題が
生じる。
形状保持性を有する樹脂からなり、ポリプロピレンが最
も好ましい樹脂である。この賦形性樹脂層(11)は、積
層体全体の90%以上の厚さとされることが必要である。
後述の試験例から分かるように、賦形性樹脂層(11)の
厚さが積層体全体の90%未満であるときには、容器の形
状に成形した際に賦形性樹脂層(11)の層の偏肉や膜割
れ、加熱殺菌時の変形、耐衝撃性の低下といった問題が
生じる。
ガスバリヤー性樹脂層(12)は、延伸されたポリ塩化
ビニリデンフィルムまたは延伸されたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物フィルムのいずれかから選ばれる
ものであり、きわめて高いガスバリヤー性を有するもの
である。本発明のようにレトルト等の水蒸気が存在する
条件下で加熱殺菌される場合は、水分の影響によりバリ
ヤー性が劣化しない、延伸されたポリ塩化ビニリデンフ
ィルムを用いることが特に好ましい。ガスバリヤー性樹
脂層(12)の厚さは、十分なガスバリヤー性を得るため
には、容器として成形した際の最も薄い部分で3μm以
上であることが好ましい。
ビニリデンフィルムまたは延伸されたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物フィルムのいずれかから選ばれる
ものであり、きわめて高いガスバリヤー性を有するもの
である。本発明のようにレトルト等の水蒸気が存在する
条件下で加熱殺菌される場合は、水分の影響によりバリ
ヤー性が劣化しない、延伸されたポリ塩化ビニリデンフ
ィルムを用いることが特に好ましい。ガスバリヤー性樹
脂層(12)の厚さは、十分なガスバリヤー性を得るため
には、容器として成形した際の最も薄い部分で3μm以
上であることが好ましい。
非吸着性樹脂層(13)は、容器の内面に設けられる、
内容物の吸着がない樹脂からなる層であって、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リアリレート、あるいは酸成分を変性したポリエステ
ル、グリコール成分を変性したポリエステル等のポリエ
ステルや、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポ
リアミド等の樹脂が使用できる。この非吸着性樹脂層
(13)は本発明においてはレトルト殺菌等の熱に耐える
ことが必要であり、非吸着性の樹脂として知られている
ポリアクリロニトリル樹脂のような耐熱性に劣るものは
好ましくない。また、前述したポリエステルのうち、結
晶性のポリエステルはレトルト殺菌等の水蒸気存在下で
の加熱により結晶化が促進され、容器の透明性が低下す
るので、透明性を要求される場合には好ましくない。こ
の点、延伸配向により予め結晶化されたものは透明性が
低下しないので、例えば延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルムなどは好ましく用いられる。非吸着性樹脂層
(13)の厚さは、容器として成形した際の最も薄い部分
で3μm以上であることが好ましい。
内容物の吸着がない樹脂からなる層であって、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リアリレート、あるいは酸成分を変性したポリエステ
ル、グリコール成分を変性したポリエステル等のポリエ
ステルや、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポ
リアミド等の樹脂が使用できる。この非吸着性樹脂層
(13)は本発明においてはレトルト殺菌等の熱に耐える
ことが必要であり、非吸着性の樹脂として知られている
ポリアクリロニトリル樹脂のような耐熱性に劣るものは
好ましくない。また、前述したポリエステルのうち、結
晶性のポリエステルはレトルト殺菌等の水蒸気存在下で
の加熱により結晶化が促進され、容器の透明性が低下す
るので、透明性を要求される場合には好ましくない。こ
の点、延伸配向により予め結晶化されたものは透明性が
低下しないので、例えば延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルムなどは好ましく用いられる。非吸着性樹脂層
(13)の厚さは、容器として成形した際の最も薄い部分
で3μm以上であることが好ましい。
上記賦形性樹脂層(11)、ガスバリヤー性樹脂層(1
2)、非吸着性樹脂層(13)は、ドライラミネーショ
ン、ヒートラミネーション、あるいは押出しラミネート
等の方法により積層され、積層体(1)とされる。具体
的な製造方法を示せば、第2図に示すように、上記非吸
着性樹脂層(13)として延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(131)、ガスバリヤー性樹脂層(12)とし
て延伸ポリ塩化ビニリデンフィルム(121)、賦形性樹
脂層(11)の一部として無延伸ポリプロピレンフィルム
(111)をそれぞれ接着剤を介してドライラミネート
し、さらにポリプロピレンフィルム(111)上に、ポリ
プロピレン樹脂(112)を溶融、押出しラミネートして
一体化し、賦形性樹脂層(11)を形成して得ることがで
きる。また、上記ポリプロピレン樹脂(112)の押出し
ラミネートの代わりに、無延伸ポリプロピレンフィルム
(113)をヒートラミネートしてもよい。積層体(1)
の総厚は、この積層体から成形される容器の大きさ、用
途等により適宜決定されるが、一般的には容器の剛性、
内容物保護性、ハンドリング適性(操作性、作業適性)
等を考慮して、300〜3000μmの範囲とすることが好ま
しい。
2)、非吸着性樹脂層(13)は、ドライラミネーショ
ン、ヒートラミネーション、あるいは押出しラミネート
等の方法により積層され、積層体(1)とされる。具体
的な製造方法を示せば、第2図に示すように、上記非吸
着性樹脂層(13)として延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(131)、ガスバリヤー性樹脂層(12)とし
て延伸ポリ塩化ビニリデンフィルム(121)、賦形性樹
脂層(11)の一部として無延伸ポリプロピレンフィルム
(111)をそれぞれ接着剤を介してドライラミネート
し、さらにポリプロピレンフィルム(111)上に、ポリ
プロピレン樹脂(112)を溶融、押出しラミネートして
一体化し、賦形性樹脂層(11)を形成して得ることがで
きる。また、上記ポリプロピレン樹脂(112)の押出し
ラミネートの代わりに、無延伸ポリプロピレンフィルム
(113)をヒートラミネートしてもよい。積層体(1)
の総厚は、この積層体から成形される容器の大きさ、用
途等により適宜決定されるが、一般的には容器の剛性、
内容物保護性、ハンドリング適性(操作性、作業適性)
等を考慮して、300〜3000μmの範囲とすることが好ま
しい。
得られた積層体(1)を、通常のシート成形法(真空
成形、圧空成形、真空圧空成形)等の方法により、トレ
ー状、ボウル状、カップ状等の適宜形状に成形し、本発
明の容器を得ることができる。好ましくは、均一な肉圧
分布を得るために、容器形状に対し50〜90%の大きさの
プラグを用いたプラグアシスト法により成形する。成形
の条件は、延伸フィルムを用いているので延伸フィルム
を用いていない場合に比べ、加熱温度、成形時間等を若
干高めることが必要である。また、この際の絞り比は、
0.3〜1.0の範囲であることが、容器の強度、剛性、ハン
ドリング等の点から好ましい。
成形、圧空成形、真空圧空成形)等の方法により、トレ
ー状、ボウル状、カップ状等の適宜形状に成形し、本発
明の容器を得ることができる。好ましくは、均一な肉圧
分布を得るために、容器形状に対し50〜90%の大きさの
プラグを用いたプラグアシスト法により成形する。成形
の条件は、延伸フィルムを用いているので延伸フィルム
を用いていない場合に比べ、加熱温度、成形時間等を若
干高めることが必要である。また、この際の絞り比は、
0.3〜1.0の範囲であることが、容器の強度、剛性、ハン
ドリング等の点から好ましい。
<試験例> 非吸着性樹脂層として2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(東レ(株)製、ルミラーF−86、16μ
m)、ガスバリヤー性樹脂層として2軸延伸ポリ塩化ビ
ニリデンフィルム(旭化成工業(株)製、サランUB、25
μm)、賦形性樹脂層の一部として無延伸ポリプロピレ
ンフィルム(東レ合成(株)製、トレファンNO3931、30
μm)をこの順にそれぞれ接着剤を介してドライラミネ
ートし、さらに無延伸ポリプロピレンフィルム上にポリ
プロピレン樹脂(チッソ(株)製、F−3020(ランダム
PP))を所定の厚さになるように溶融、押出しラミネー
トとして賦形性樹脂層を形成し、積層体を得た(試料1
〜5)。得られた積層体を、真空圧空成形で絞り比0.
6、口径84φの大きさのカップ状容器に成形した。この
ときの成形性を観察した。結果を表1に示す。
レートフィルム(東レ(株)製、ルミラーF−86、16μ
m)、ガスバリヤー性樹脂層として2軸延伸ポリ塩化ビ
ニリデンフィルム(旭化成工業(株)製、サランUB、25
μm)、賦形性樹脂層の一部として無延伸ポリプロピレ
ンフィルム(東レ合成(株)製、トレファンNO3931、30
μm)をこの順にそれぞれ接着剤を介してドライラミネ
ートし、さらに無延伸ポリプロピレンフィルム上にポリ
プロピレン樹脂(チッソ(株)製、F−3020(ランダム
PP))を所定の厚さになるように溶融、押出しラミネー
トとして賦形性樹脂層を形成し、積層体を得た(試料1
〜5)。得られた積層体を、真空圧空成形で絞り比0.
6、口径84φの大きさのカップ状容器に成形した。この
ときの成形性を観察した。結果を表1に示す。
次に、非吸着性樹脂層として2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラーF86、1
6μm)、ガスバリヤー性樹脂層として2軸延伸ポリ塩
化ビニリデンフィルム(旭化成工業(株)製、サランU
B、25μm)、賦形性樹脂層の一部として無延伸ポリプ
ロピレンフィルム(東レ合成(株)、トレファンNO393
1、30μm)をこの順にそれぞれ接着剤を介してドライ
ラミネートし、さらに無延伸ポリプロピレンフィルム上
にポリプロピレン樹脂(チッソ(株)製、XF−1935)を
全体の厚さが1500μmとなるように溶融、押出しラミネ
ートとして賦形性樹脂層を形成し、積層体を得た。ま
た、この積層体を、真空圧空成形で絞り比0.6、口径85m
mの大きさのトレー状容器に成形した(実施例1)。ま
た、上記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
の代わりに、無延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(三井・デュポン ポリケミカル(株)製、Selar P
T X207、30μm)を用い、他は同様にして実施例2を
作成した。さらに、比較例として、上記実施例1の2軸
延伸ポリ塩化ビニリデンフィルムの代わりに、無延伸ポ
リ塩化ビニリデンフィルム(旭化成工業(株)製、バリ
アロンCX、56μm)を用い、他は同様にしてシートおよ
び容器を作成した(比較例1)。このシートおよび容器
の酸素バリヤー性、水蒸気バリヤー性をそれぞれOX−TR
AN(モコン社製)、PERMATRAN(モコン社製)で測定し
た。結果を表2に示す。また、容器についてはレトルト
殺菌(120℃×30分、内容物:水)前後のヘイズを、ヘ
イズメーターで測定した。結果を表3に示す。
レフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラーF86、1
6μm)、ガスバリヤー性樹脂層として2軸延伸ポリ塩
化ビニリデンフィルム(旭化成工業(株)製、サランU
B、25μm)、賦形性樹脂層の一部として無延伸ポリプ
ロピレンフィルム(東レ合成(株)、トレファンNO393
1、30μm)をこの順にそれぞれ接着剤を介してドライ
ラミネートし、さらに無延伸ポリプロピレンフィルム上
にポリプロピレン樹脂(チッソ(株)製、XF−1935)を
全体の厚さが1500μmとなるように溶融、押出しラミネ
ートとして賦形性樹脂層を形成し、積層体を得た。ま
た、この積層体を、真空圧空成形で絞り比0.6、口径85m
mの大きさのトレー状容器に成形した(実施例1)。ま
た、上記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
の代わりに、無延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(三井・デュポン ポリケミカル(株)製、Selar P
T X207、30μm)を用い、他は同様にして実施例2を
作成した。さらに、比較例として、上記実施例1の2軸
延伸ポリ塩化ビニリデンフィルムの代わりに、無延伸ポ
リ塩化ビニリデンフィルム(旭化成工業(株)製、バリ
アロンCX、56μm)を用い、他は同様にしてシートおよ
び容器を作成した(比較例1)。このシートおよび容器
の酸素バリヤー性、水蒸気バリヤー性をそれぞれOX−TR
AN(モコン社製)、PERMATRAN(モコン社製)で測定し
た。結果を表2に示す。また、容器についてはレトルト
殺菌(120℃×30分、内容物:水)前後のヘイズを、ヘ
イズメーターで測定した。結果を表3に示す。
次に、上記で用いた延伸および無延伸ポリ塩化ビニリ
デンフィルムの代わりに、延伸および無延伸エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを用いて同様の試
験を行ったところ、延伸フィルムを用いたものは無延伸
フィルムを用いたものより優れたガスバリヤー性を示
し、また、成形性も良好であった。
デンフィルムの代わりに、延伸および無延伸エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを用いて同様の試
験を行ったところ、延伸フィルムを用いたものは無延伸
フィルムを用いたものより優れたガスバリヤー性を示
し、また、成形性も良好であった。
以上の結果からわかるように、賦形性樹脂層の厚さ
が、積層体全体の90%未満であるときには、容器として
成形する際に問題が生じる。
が、積層体全体の90%未満であるときには、容器として
成形する際に問題が生じる。
また、ガスバリヤー性樹脂層として無延伸フィルムを
用いた場合には、十分なガスバリヤー性が得られない。
用いた場合には、十分なガスバリヤー性が得られない。
<発明の効果> 以上述べた構成からなる本発明の容器は、賦形性樹脂
層の厚さが積層体全体の90%以上となっているので、容
器の形状に成形する際に、成形不良が生じない。また、
レトルト殺菌等の加熱があっても、十分な保形性を有し
ている。さらに、延伸されたガスバリヤー性樹脂フィル
ムを用いているので、きわめて高いガスバリヤー性を有
しており、レトルト殺菌等を行った後、長期にわたって
内容物の変質、腐敗を防止することができる。さらに
は、容器の最内層は非吸着性樹脂層となっているので、
内容物の成分を吸着することがなく、内容物の味覚を変
化させることがない。
層の厚さが積層体全体の90%以上となっているので、容
器の形状に成形する際に、成形不良が生じない。また、
レトルト殺菌等の加熱があっても、十分な保形性を有し
ている。さらに、延伸されたガスバリヤー性樹脂フィル
ムを用いているので、きわめて高いガスバリヤー性を有
しており、レトルト殺菌等を行った後、長期にわたって
内容物の変質、腐敗を防止することができる。さらに
は、容器の最内層は非吸着性樹脂層となっているので、
内容物の成分を吸着することがなく、内容物の味覚を変
化させることがない。
第1図は本発明で用いる積層体の一実施例を示す断面
図、第2図は本発明で用いる積層体の製造方法の断面説
明図である。 (1)……積層体 (11)……賦形性樹脂層 (12)……ガスバリヤー性樹脂層 (13)……非吸着性樹脂層 (111)……無延伸ポリプロピレンフィルム (112)……ポリプロピレン樹脂の押出し層 (113)……無延伸ポリプロピレンフィルム (121)……延伸ポリ塩化ビニリデンフィルム (131)……延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
図、第2図は本発明で用いる積層体の製造方法の断面説
明図である。 (1)……積層体 (11)……賦形性樹脂層 (12)……ガスバリヤー性樹脂層 (13)……非吸着性樹脂層 (111)……無延伸ポリプロピレンフィルム (112)……ポリプロピレン樹脂の押出し層 (113)……無延伸ポリプロピレンフィルム (121)……延伸ポリ塩化ビニリデンフィルム (131)……延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 C 9349−4F 27/32 C 9349−4F D 9349−4F 27/34 9349−4F 27/36 9349−4F B65D 1/09 81/24 K // B29K 23:00 27:00 55:00 67:00 77:00
Claims (1)
- 【請求項1】賦形性樹脂層11、延伸されたポリ塩化ビニ
リデンフィルムまたは延伸されたエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物フィルムのいずれかからなるガスバリ
ヤー性樹脂層12、およびポリエステル、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物、ポリアミドから選ばれるいず
れかの樹脂からなる非吸着性樹脂層13をこの順に積層し
てなり、賦形性樹脂層11の厚さが、全体の90%以上であ
る積層体を、絞り比が0.3〜1.0の範囲となるように絞り
成形してなる、多層プラスチック容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4219790A JPH0832438B2 (ja) | 1990-02-22 | 1990-02-22 | 多層プラスチック容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4219790A JPH0832438B2 (ja) | 1990-02-22 | 1990-02-22 | 多層プラスチック容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03244537A JPH03244537A (ja) | 1991-10-31 |
JPH0832438B2 true JPH0832438B2 (ja) | 1996-03-29 |
Family
ID=12629284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4219790A Expired - Fee Related JPH0832438B2 (ja) | 1990-02-22 | 1990-02-22 | 多層プラスチック容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0832438B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107031161A (zh) | 2013-11-19 | 2017-08-11 | 旭化成株式会社 | 成型体及其制造方法 |
KR101578320B1 (ko) | 2013-11-19 | 2015-12-16 | 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 | 성형체 및 그 제조 방법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58168420U (ja) * | 1982-05-07 | 1983-11-10 | 住友ベークライト株式会社 | 液体包装用複合フイルム |
JP2661130B2 (ja) * | 1987-04-28 | 1997-10-08 | フジモリプラケミカル株式会社 | レトルト容器用複合材料 |
-
1990
- 1990-02-22 JP JP4219790A patent/JPH0832438B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03244537A (ja) | 1991-10-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |