JPH08324377A - 機械着火式センサの安全構造 - Google Patents

機械着火式センサの安全構造

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JPH08324377A
JPH08324377A JP13915395A JP13915395A JPH08324377A JP H08324377 A JPH08324377 A JP H08324377A JP 13915395 A JP13915395 A JP 13915395A JP 13915395 A JP13915395 A JP 13915395A JP H08324377 A JPH08324377 A JP H08324377A
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JP
Japan
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guide groove
mechanical ignition
sensor
type sensor
ignition type
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JP13915395A
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Yuji Tajiri
裕司 田尻
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械着火式センサを意図的に強制作動させる
場合にのみ強制作動への切換が可能な機械着火式センサ
の安全構造を得る。 【構成】 エアバッグ装置12のスクリューケース78
には、操作ロッド94を案内する第2ガイド溝82が設
けられており、また、第2ガイド溝82と連通して第3
ガイド溝84が設けられている。さらに、第3ガイド溝
84には閉塞部材86が設けられており、第2ガイド溝
82と第3ガイド溝84の連通が遮断されている。通
常、操作ロッド94は第1ガイド溝76及び第2ガイド
溝82に案内されて移動し、機械着火式センサ10を作
動阻止状態或いは作動可能状態に切り換える。機械着火
式センサ10を強制着火させる場合には、閉塞部材86
を取り外して操作ロッド94を第2ガイド溝82から第
3ガイド溝84へ移動させることにより機械着火式セン
サ10を強制着火できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置やプリ
テンショナー装置等の乗員保護装置に用いられる機械着
火式センサの安全構造に関する。
【0002】
【従来の技術】乗員保護装置、例えば、車両に装備され
る運転席用のエアバッグ装置には、車両の急減速状態を
感知してエアバッグ装置を起動させる機械着火式センサ
が備えられている。
【0003】この機械着火式センサは、通常、エアバッ
グ装置のインフレータの軸芯部に配置されており、内部
には、付勢力によって雷管に衝突して雷管を着火させる
着火ピン、この着火ピンを保持するトリガレバー、トリ
ガレバーの着火ピン保持状態を維持すると共に車両の急
減速による慣性力によって慣性移動してトリガレバーの
着火ピン保持状態を解除する慣性質量体等が収容されて
いる。
【0004】車両急減速時には、慣性質量体が慣性移動
して、着火ピン保持状態を解除すると付勢力によって着
火ピンが雷管に衝突して雷管を着火させ、インフレータ
に収容されているガス発生剤を燃焼させて大量のガスを
発生させ、エアバッグ装置に備えられている袋体を乗員
側へ膨出させる構成である。
【0005】またさらに、このような機械着火式センサ
には、組付け時等における誤作動を防止するための安全
装置が設けられている。この安全装置は、慣性力によっ
て移動する前記慣性質量体に係合して慣性力の作用に拘
わらずその移動を阻止する切換レバーを備えている。こ
の切換レバーが慣性質量体に係合した状態では、前述の
如く慣性質量体の移動が強制的に阻止された状態となる
ため、車両への組付け時等に不要に外力が作用しても、
センサが誤作動することが防止される。
【0006】ところで、上述したエアバッグ装置を備え
た車両を廃車にする場合、安全性の観点から、車体を潰
す前にエアバッグ装置を強制的に作動させることが望ま
しい。しかも、安全性の観点及び作業労力低減の観点か
ら、この作業をステアリングホイールにエアバッグ装置
が取り付けられた状態で行うことが合理的である。
【0007】このため、機械着火式センサには、前述し
た切換レバーが慣性質量体に係合して慣性質量体の移動
を阻止した状態及び切換レバーが慣性質量体から離間し
た状態とは別に、切換レバーをさらに操作することによ
って車両急減速時の慣性移動と同方向に慣性質量体を強
制的に移動させて、センサを強制着火させる強制作動装
置を備えている。
【0008】この機械着火式センサの強制作動装置で
は、上述したエアバッグ装置を備えた車両を廃車にする
場合に、作業者が外部から切換レバーを操作することで
センサを強制着火させて簡単にエアバッグ装置を強制的
に作動させることができる。
【0009】しかしながら一方、このような機械着火式
センサの強制作動装置では、外部から切換レバーを操作
することで簡単にセンサを強制着火させることができる
ものの、真にエアバッグ装置を強制的に作動させる場合
以外には、切換レバーがセンサ強制着火位置に移動操作
されてはならず、このため、作業者は慎重な作業を要求
されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮して、機械着火式センサを意図的に強制作動させる
場合にのみ強制作動への切換が可能な機械着火式センサ
の安全構造を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の機械着火
式センサの安全構造では、乗員保護装置に対応して設け
られ、所定荷重作用時の慣性力によって着火して前記乗
員保護装置を作動させると共に操作ロッドによる外部か
らの操作によって移動する切換レバーを備えた機械着火
式センサに適用され、前記切換レバーの移動に応じて作
動阻止状態、作動可能状態、及び強制着火する機械着火
式センサの安全構造であって、前記乗員保護装置に設け
られ、前記機械着火式センサを作動阻止状態或いは作動
可能状態とする方向へ前記操作ロッドを案内する案内溝
と、前記案内溝に連通して設けられ、前記機械着火式セ
ンサを強制着火させる方向へ前記操作ロッドを案内する
強制作動溝と、前記強制作動溝に対応して設けられ、通
常は前記強制作動溝を閉塞して前記強制作動溝と前記案
内溝の連通を遮断することにより前記操作ロッドの前記
強制作動溝への移動を阻止し、前記閉塞状態を解除して
前記強制作動溝を開放することにより前記操作ロッドの
前記強制作動溝への移動を可能とする閉塞部材と、備え
ることを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1記載の機械着火式センサの安全構造で
は、外部から操作された操作レバーが案内溝に案内され
て移動することにより、機械着火式センサの切換レバー
が操作されて機械着火式センサは作動阻止状態もしくは
作動可能状態に切り換えられる。さらに、操作レバーが
案内溝に連続して設けられている強制作動溝に移動する
ことにより、切換レバーが操作されて機械着火式センサ
は強制着火される。
【0013】ここで、通常では、強制作動溝は閉塞部材
によって閉塞されており案内溝と強制作動溝の連通が遮
断されている。この状態では、操作ロッドが案内溝のみ
によって案内されて移動するため、機械着火式センサが
強制着火されることはない。
【0014】一方、機械着火式センサを強制着火させる
場合には、閉塞部材による閉塞状態を解除して強制作動
溝を解放し、案内溝と強制作動溝との遮断状態を解除す
る。これにより、操作ロッドの強制作動溝への移動が可
能とされ、この状態で操作ロッドを操作して、操作ロッ
ドを強制作動溝へ移動させることによって機械着火式セ
ンサが強制着火される。
【0015】
【実施例】図1には、本発明を適用した実施例に係る機
械着火式センサ10、及びこの機械着火式センサ10を
装備したエアバッグ装置12の要部の平面図が示されて
いる。また、図2には図1に対応する正面図が示されて
いる。
【0016】エアバッグ装置12には、ベースプレート
14が備えられている。このベースプレート14には、
袋体、エアバッグカバー等(いずれも図示省略)が取り
付けられており、さらにインフレータ16が取り付けら
れている。インフレータ16は、円柱形状に形成され、
ベースプレート14の略中央部に貫通された状態で配置
されており、図示しないボルトでベースプレート14に
固着されている。このインフレータ16には、機械着火
式センサ10が設けられている。
【0017】ここで、図9には機械着火式センサ10の
内部構造が断面図にて示されている。この図に示される
ように、機械着火式センサ10は、底壁18を有する円
筒形のケース20を備えている。ケース20の開口側に
はプレート22が配置されており、さらに、カバー24
によって開口側が封印されている。また、ケース20の
底壁18には軸線上に透孔26が形成されており、さら
に、ケース20の内部には円筒形状のガイド孔28が形
成されている。
【0018】このケース20の内部には着火ピン30が
配置されている。着火ピン30は、略円筒形に形成され
た本体32と、この本体32の底壁34から一体的に突
出形成された凸部36とから構成されており、軸線に沿
ってケース20内をスライド移動可能とされている。こ
の着火ピン30が底壁18の方向(図9の反矢印A方
向)にスライド移動することで、凸部36が底壁18に
形成された透孔26内に進入可能とされており、着火ピ
ン30の本体32が最もケース20の底壁18の側へ移
動した状態において、凸部36は透孔26から外部へ突
出する。
【0019】また、着火ピン30とプレート22との間
にはファイヤリングスプリング38が配置されている。
ファイヤリングスプリング38は、プレート22によっ
て一端が係止されており、常に着火ピン30を透孔26
の方向へ付勢している。
【0020】さらに、ケース20には、慣性質量体40
が配置されている。慣性質量体40は略円筒形に形成さ
れており、ガイド孔28に沿って軸線方向に移動可能と
されている。この慣性質量体40の周面には解除孔42
が形成されており、さらに、解除孔42とは逆側の周面
には軸線方向に長手の開口部44が形成されている。
【0021】この慣性質量体40とプレート22との間
にはバイアススプリング46が配置されており、常に慣
性質量体40を底壁18方向に付勢している。
【0022】また、慣性質量体40と着火ピン30との
間には、軸線方向に長手のトリガレバー48が配置され
ている。トリガレバー48は、長手方向一端部が軸50
によって回動可能に支持されている。また、トリガレバ
ー48の先端部には、着火ピン30へ向けて突出した係
合部52が形成されている。この係合部52は、トリガ
レバー48が軸50周りに回動することにより、着火ピ
ン30に接近もしくは離間する。係合部52が着火ピン
30に接近した状態では、係合部52は着火ピン30の
本体32に係合して、着火ピン30を凸部36が透孔2
6から抜き出た状態で保持している。
【0023】さらに、トリガレバー48の先端部近傍の
係合部52の反対側には、慣性質量体40へ向けてスラ
イド保持部54が突出形成されている。スライド保持部
54は、慣性質量体40に形成された解除孔42に対応
しており、解除孔42がスライド保持部54に対向した
場合には、スライド保持部54が解除孔42に入り込む
構成である。すなわち、通常は、慣性質量体40はバイ
アススプリング46によって最もケース20の底壁18
に接近した位置にあり、この状態では、スライド保持部
54は慣性質量体40の内周面に当接している。慣性質
量体40が反底壁18方向(図9の矢印A方向)に移動
すると、慣性質量体40はトリガレバー48のスライド
保持部54と接触しながら相対移動し、スライド保持部
54が解除孔42に入り込む構成である。
【0024】一方、プレート22の底壁18とは逆側に
は、切換レバー56が配置されている。切換レバー56
の底壁18側の端部には円盤部58が形成されている。
この円盤部58とカバー24の間には、円錐コイルスプ
リング60が配置されており、常に円盤部58(すなわ
ち、切換レバー56)を底壁18方向(図9の反矢印A
方向)に付勢している。また、円盤部58の周面の一部
には腕部62が形成されている。腕部62は、プレート
22を貫通して底壁18へ向けて延出しており、先端に
は略直角に屈曲された係止部64が形成されている。こ
の係止部64は、慣性質量体40の開口部44に嵌合さ
れており、切換レバー56が軸方向に移動することによ
って、開口部44内を移動する。ここで、この係止部6
4が開口部44の底壁18側の端部に近接した状態で
は、係止部64が慣性質量体40の移動を阻止してお
り、係止部64が開口部44の底壁18とは逆側の端部
に近接するまで移動することで慣性質量体40の移動が
可能となる。さらに、係止部64が開口部44の底壁1
8とは逆側の端部に当接した状態で係止部64が反底壁
18方向に移動することで慣性質量体40を反底壁18
方向に移動させることができる。
【0025】すなわち、切換レバー56を適宜移動させ
ることで、機械着火式センサ10を作動阻止状態及び作
動可能状態に切り換え、さらに強制着火させることがで
きる構成である。
【0026】また、切換レバー56の底壁18とは逆側
の端部は、カバー24の外側に突出しており、その先端
には円盤部66が固定されている。これにより、切換レ
バー56は外部から操作可能とされている。
【0027】上記構成の機械着火式センサ10は、イン
フレータ16の軸芯近傍に配置されており、さらにイン
フレータ16の内部には、機械着火式センサ10に隣接
して雷管68が配置されている。この雷管68は、機械
着火式センサ10のケース20の透孔26に対向配置さ
れており、ケース20から突出した着火ピン30の凸部
36によって着火されて、図示しないガス発生剤を燃焼
させる構成である。
【0028】また、切換レバー56の反底壁18側の端
部は、カバー24の外側に突出しており、その先端には
円盤部66が固定されている。これによって、切換レバ
ー56は外部から操作可能とされている。
【0029】上記構成の機械着火式センサ10は、イン
フレータ16の軸芯近傍に配置されており、さらにイン
フレータ16の内部には、機械着火式センサ10に隣接
して雷管68が配置されている。この雷管68は、機械
着火式センサ10のケース20の透孔26に対向配置さ
れており、ケース20から突出した着火ピン30の凸部
36によって着火されて、図示しないガス発生剤を燃焼
させる構成である。
【0030】一方、インフレータ16の側方に形成され
ているベースプレート14の立下部14Aは、ブラケッ
ト70に対応しており、ボルト72によってブラケット
70に取り付けられている。
【0031】ブラケット70は正面視L字形に形成され
ており、ブラケット70の縦壁70Aと底壁70Bとの
連結部分には、機械着火式センサ10とは逆側に向けて
凹形状の凹部74が形成されている。また、底壁70B
には、案内溝を構成する第1ガイド溝76が形成されて
いる。この第1ガイド溝76は、凹部74の機械着火式
センサ10側の端部から機械着火式センサ10に向けて
凹部74と連続して形成されており、その中心線の延長
上に機械着火式センサ10の切換レバー56が位置する
ように形成されている。
【0032】一方、ブラケット70の縦壁70Aの側方
には、スクリューケース78が配置されている。このス
クリューケース78は樹脂製とされており、ボルト80
によって縦壁70Aの機械着火式センサ10とは逆側の
側面に固定されている。また、スクリューケース78に
は、ブラケット70の底壁70Bに対応して底壁78B
が形成されている。この底壁78Bは、スクリューケー
ス78がブラケット70に取り付けられた状態で、ブラ
ケット70の凹部74内に嵌まり込むように形成されて
いる。さらに、図3及び図8に示されるように、底壁7
8Bには、案内溝を構成する第2ガイド溝82がブラケ
ット70の第1ガイド溝76に対応して形成されてい
る。この第2ガイド溝82は、底壁78Bが凹部74に
嵌まり込んだ状態で、第1ガイド溝76と連続するよう
に形成されている。また、平面視において、第2ガイド
溝82は中間部で屈曲されており、機械着火式センサ1
0側の一方は、その中心線が第1ガイド溝76の中心線
と同一となるように設けられ、機械着火式センサ10と
は逆側の他方は第1ガイド溝76の中心線に対して傾斜
して設けられている。これにより、第1ガイド溝76と
第2ガイド溝82とは、全体として平面視において略L
字形に屈曲して連続的に設けられている。
【0033】さらに、底壁78Bには、強制作動溝とし
ての第3ガイド溝84が設けられている。この第3ガイ
ド溝84は、第1ガイド溝76の延長上に形成されてお
り、その中心線が第1ガイド溝76の中心線と同一とな
るように設けられている。また、第3ガイド溝84は第
2ガイド溝82の屈曲部分で第2ガイド溝82と連通し
ている。すなわち、第3ガイド溝84は、第2ガイド溝
82を介して第1ガイド溝76と直線的に連続してい
る。
【0034】また、スクリューケース78には閉塞部材
86が設けられている。この閉塞部材86は、略矩形の
板状に形成されており、前記第3ガイド溝84に嵌合可
能とされている。また、閉塞部材86の機械着火式セン
サ10側の端面は、第2ガイド溝82に対応しており、
閉塞部材86が第3ガイド溝84に嵌合した状態では、
閉塞部材86によって第3ガイド溝84が閉塞されて第
3ガイド溝84と第2ガイド溝82との連通が遮断され
ると共に、閉塞部材86の機械着火式センサ10側の端
面と第2ガイド溝82が円滑に連続する構成である。
【0035】さらに、スクリューケース78には、ボル
ト72の頭部近傍に互いに対向した一対の係止爪92が
形成されている。これらの係止爪92は所定の弾性を有
しており、互いに接離する方向に弾性変形可能である。
【0036】また、ブラケット70とスクリューケース
78には、操作ロッド94が移動可能に取り付けられて
いる。操作ロッド94は、樹脂製で全体として長尺状に
形成されており、長手中間部には一対のガイドピン9
6、98が設けられ、ガイドピン96、98の先端には
連結板100が設けられている。これらのガイドピン9
6、98は、ブラケット70の第1ガイド溝76内と、
スクリューケース78の第2ガイド溝82内及び第3ガ
イド溝84内に移動可能に入り込んでおり、これによっ
て、操作ロッド94は、ガイドピン96、98が第1ガ
イド溝76、第2ガイド溝82及び第3ガイド溝84に
案内されながら移動できる構成である。
【0037】ここで、第3ガイド溝84に閉塞部材86
が嵌合している場合には、一方のガイドピン96は第1
ガイド溝76内のみを移動し、他方のガイドピン98は
第2ガイド溝82の機械着火式センサ10とは逆側の端
部と第1ガイド溝76の間を移動する。したがって、ガ
イドピン98が第2ガイド溝82に位置する状態では操
作ロッド94は機械着火式センサ10の切換レバー56
に対向せず、ガイドピン98が第1ガイド溝76に位置
する状態では操作ロッド94が切換レバー56に対向す
る構成である。また、前記閉塞部材86が第3ガイド溝
84から離脱している場合には、ガイドピン96、98
が第1ガイド溝76から第2ガイド溝82を経て第3ガ
イド溝84に移動できる。したがって、この状態では、
操作ロッド94が切換レバー56に対向した状態で移動
できる構成である。
【0038】また、操作ロッド94の機械着火式センサ
10の側の先端には、切換レバー56に対応して解除部
102が形成されている。解除部102は平面視U字形
に形成されており、その肉厚は、前記切換レバー56の
係止部64が、慣性質量体40の底壁18側の端部から
反底壁18側の端部まで移動する距離に対応している。
すなわち、この解除部102のU字部分が、切換レバー
56を挟み込むようにして機械着火式センサ10のカバ
ー24と円盤部66との間に入り込むことにより、解除
部102の肉厚に相当する長さ分切換レバー56を軸線
方向に引き出す構成である。
【0039】また、解除部102の一方の先端部には、
操作ロッド94の長手方向に向けて長手の腕部104が
連続して形成されており、さらに腕部104の先端に
は、解除部102に対向して強制作動部106が形成さ
れている。この強制作動部106は、平面視U字形に形
成されており、その肉厚は、前記切換レバー56の係止
部64が、慣性質量体40の底壁18側の端部から反底
壁18側の端部に当接し、更に慣性質量体40を押圧し
て機械着火式センサ10を強制着火させる位置まで移動
する距離に対応している。すなわち、強制作動部106
のU字部分が切換レバー56を挟み込むようにして機械
着火式センサ10のカバー24と円盤部66との間に入
り込むことにより、強制作動部106の肉厚に相当する
長さ分切換レバー56を軸線方向に引き出す構成であ
る。
【0040】一方、操作ロッド94の後端には縦壁10
8が設けられている。この縦壁108は、操作ロッド9
4の長手方向に対して略直角方向に延出されており、操
作ロッド94の解除部102が機械着火式センサ10の
円盤部66とカバー24との間に入り込んだ際に、縦壁
108とスクリューケース78の縦壁部78Aが当接す
るように形成されている。また、この縦壁108には、
平面視コ字状の係合部110が形成されている。この係
合部110は係止爪84に嵌合可能とされており、縦壁
60がスクリューケース78の縦壁部78Aに当接した
際に、係合部110が係止爪84の嵌合する構成であ
る。
【0041】次に本実施例の作用について説明する。上
記構成の機械着火式センサ10及びエアバッグ装置12
では、図1及び図2に示されるように、切換レバー56
の円盤部66が最もカバー24に近接した状態でインフ
レータ16の軸芯部分に取り付けられる。
【0042】この状態では、円錐コイルスプリング60
の付勢力によって円盤部58(切換レバー56)がプレ
ート22に最も近接した状態で維持されており、係止部
64が、慣性質量体40の開口部44の底壁18側の端
部に最も近接した状態で維持されている。これにより、
慣性質量体40は反底壁18方向(図9の矢印A方向)
への移動が係止部64によって阻止される。したがっ
て、この状態では、トリガレバー48のスライド保持部
54が解除孔42内に入り込むことがなく、トリガレバ
ー48による着火ピン保持状態が解除されることはな
い。
【0043】ここで、機械着火式センサ10の作動阻止
状態を解除して作動可能状態とする場合、すなわち安全
装置解除状態とする場合には、操作ロッド94を機械着
火式センサ10方向(図2の矢印B方向)へ押し込む。
押し込まれた操作ロッド94は、ガイドピン96が第1
ガイド溝76に案内されながら移動すると共にガイドピ
ン98が第2ガイド溝82に案内されながら第1ガイド
溝76へと移動して、解除部102が切換レバー56に
対向すると共に腕部104が切換レバー56に接近す
る。この状態で更に操作ロッド94を移動させると、解
除部102が切換レバー56を挟み込むようにして機械
着火式センサ10のカバー24と円盤部66との間に入
り込み、切換レバー56が軸線方向に引き出される(図
3及び図4図示状態)。これにより、切換レバー56の
係止部64が慣性質量体40の開口部44の反底壁18
側に移動されて、慣性質量体40の反底壁18方向(図
9の矢印A方向)への移動が可能となり、機械着火式セ
ンサ10は作動可能状態とされる。さらに、この状態に
おいては、操作ロッド94の腕部104は最も切換レバ
ー56に近接して強制作動部106のU字部分が切換レ
バー56に対向した状態となると共に、操作ロッド94
の縦壁108がスクリューケース78の縦壁部78Aに
当接し、係合部110が係止爪92に嵌合される。
【0044】このセンサ作動可能状態で機械着火式セン
サ10に所定の大きさ以上の荷重が作用すると、その慣
性力によって慣性質量体40が反底壁18方向へ慣性移
動される。慣性質量体40が移動することによって、ト
リガレバー48のスライド保持部54が慣性質量体40
の解除孔42に対向すると、着火ピン30を介してファ
イヤリングスプリング38に付勢されているトリガレバ
ー48が着火ピン30から離間する方向へ回動され、ト
リガレバー48の係合部52が着火ピン30の本体32
から離間して着火ピン保持状態が解除される。これによ
り、着火ピン30がファイヤリングスプリング38の付
勢力によって透孔26の方向(図9の反矢印A方向)へ
移動されて、着火ピン30の凸部36が透孔26から外
方へ突出して雷管68に衝突し、雷管68を着火させて
エアバッグ装置12を作動させる。
【0045】ここで、このセンサ作動可能状態(安全装
置解除状態)で、操作ロッド94を引っ張り操作した場
合には、第3ガイド溝84が閉塞部材86によって閉塞
され、第2ガイド溝82との連通が遮断されているた
め、操作ロッド94は作動阻止状態から安全装置解除状
態とした際の移動軌跡を逆行する。
【0046】すなわち、引っ張り操作された操作ロッド
94は、ガイドピン96が第1ガイド溝76に案内され
ながら移動すると共に、ガイドピン98が第1ガイド溝
76に案内されながら第2ガイド溝82へと移動し、第
2ガイド溝82内で閉塞部材86に当接して第2ガイド
溝82の機械着火式センサ10とは逆側の端部へ案内さ
れる。これにより、機械着火式センサ10は再び作動阻
止状態とされる。この場合、腕部104は切換レバー5
6から離間する方向へ移動して、強制作動部106のU
字部分が切換レバー56と対向した状態から非対向状態
とされる。このため、操作ロッド94を引っ張り操作し
ても、強制作動部106が切換レバー56に係合するこ
となく、切換レバー56が安全装置解除状態から更に引
き出されることはない。また、安全装置を解除する際に
作業者は、縦壁108がスクリューケース78の縦壁部
78Aに当接し、係合部65が係止爪92に嵌合するま
で、単に操作ロッド94を押し込むだけでよいため、過
分に慎重な作業を要することがない。
【0047】次に、機械着火式センサ10を強制的に作
動させる場合には、スクリューケース78の第2ガイド
溝82と第3ガイド溝84の遮断状態を解除して操作ロ
ッド94を引っ張り操作することによって実施可能とな
る。
【0048】すなわち、図8に示されるように、第3ガ
イド溝84に嵌合されている閉塞部材86を外してスク
リューケース78の第3ガイド溝84を開放し、この状
態で操作ロッド94を反機械着火式センサ10方向に引
っ張ると、操作ロッド94のガイドピン98は第1ガイ
ド溝76から第2ガイド溝82に移動し、さらに第2ガ
イド溝82の屈曲部分から第3ガイド溝84に進入し
て、第3ガイド溝84に案内されながら移動する。ここ
で、第3ガイド溝84は、第1ガイド溝76と同一中心
線上に形成されているため、操作ロッド94は強制作動
部106が切換レバー56と対向した状態で切換レバー
56に接近する。この状態でガイドピン96がガイドピ
ン98と同様に第3ガイド溝84に進入するまで更に操
作ロッド94を引っ張り操作すると、強制作動部106
が切換レバー56を挟み込むようにして機械着火式セン
サ10のカバー24と円盤部66との間に入り込み、切
換レバー56が軸線方向に引き出される(図6及び図7
図示状態)。これにより、慣性質量体40が切換レバー
56の係止部64によって前記慣性移動と同方向に移動
されて、トリガレバー48のスライド保持部54が慣性
質量体40の解除孔42に対向すると、着火ピン保持状
態が解除され、着火ピン30がファイヤリングスプリン
グ38の付勢力によって透孔26の方向へ移動される。
移動された着火ピン30は、凸部36が透孔26から外
方へ突出して雷管68に衝突し、雷管68を着火させて
エアバッグ装置12を作動させる。
【0049】以上説明したように、上記構成の機械着火
式センサ10及びエアバッグ装置12では、通常は、第
3ガイド溝84が閉塞部材86によって閉塞され、第2
ガイド溝82と第3ガイド溝84の連通が遮断されてお
り、操作ロッド94を操作しても、機械着火式センサ1
0は作動阻止状態もしくは安全装置解除状態のいずれか
にしか切り換わることがなく、操作ロッド94によって
機械着火式センサ10が強制着火されることはない。こ
のため、不用意な操作による機械着火式センサ10の誤
作動を防止することができる。また、機械着火式センサ
10を作動可能状態(安全装置解除状態)とする際に、
作業者は、縦壁108がスクリューケース78の縦壁部
78Aに当接し、係合部65が係止爪92に嵌合するま
で、単に操作ロッド94を押し込むだけでよいため、過
分に慎重な作業を要することがない。
【0050】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る機械着
火式センサの安全構造では、通常は強制作動溝が閉塞部
材によって閉塞され、案内溝と強制作動溝との連通が遮
断されている。このため、操作ロッドの機械着火式セン
サ強制作動方向への移動が阻止され、操作ロッドの不用
意な操作による機械着火式センサの誤作動を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る機械着火式センサの
安全構造を示す平面図である。
【図2】図1に対応した正面図である。
【図3】図2に対応したスクリューケースの拡大平面図
である。
【図4】図1対応した機械着火式センサの作動可能状態
を示す平面図である。
【図5】図4に対応した正面図である。
【図6】図1に対応した機械着火式センサを強制作動さ
せた状態を示す平面図である。
【図7】図6に対応した正面図である。
【図8】図6に対応したスクリューケースの拡大平面図
である。
【図9】図1に示される機械着火式センサの断面図であ
る。
【符号の説明】
10 機械着火式センサ 12 エアバッグ装置(乗員保護装置) 56 切換レバー 76 第1ガイド溝(案内溝) 82 第2ガイド溝(案内溝) 84 第3ガイド溝(強制作動溝) 86 閉塞部材 94 操作ロッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員保護装置に対応して設けられ、所定
    荷重作用時の慣性力によって着火して前記乗員保護装置
    を作動させると共に操作ロッドによる外部からの操作に
    よって移動する切換レバーを備えた機械着火式センサに
    適用され、前記切換レバーの移動に応じて作動阻止状
    態、作動可能状態、及び強制着火する機械着火式センサ
    の安全構造であって、 前記乗員保護装置に設けられ、前記機械着火式センサを
    作動阻止状態或いは作動可能状態とする方向へ前記操作
    ロッドを案内する案内溝と、 前記案内溝に連通して設けられ、前記機械着火式センサ
    を強制着火させる方向へ前記操作ロッドを案内する強制
    作動溝と、 前記強制作動溝に対応して設けられ、通常は前記強制作
    動溝を閉塞して前記強制作動溝と前記案内溝の連通を遮
    断することにより前記操作ロッドの前記強制作動溝への
    移動を阻止し、前記閉塞状態を解除して前記強制作動溝
    を開放することにより前記操作ロッドの前記強制作動溝
    への移動を可能とする閉塞部材と、 を備えることを特徴とする機械着火式センサの安全構
    造。
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