JPH08318813A - 機械着火式センサの切換装置 - Google Patents

機械着火式センサの切換装置

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JPH08318813A
JPH08318813A JP7128478A JP12847895A JPH08318813A JP H08318813 A JPH08318813 A JP H08318813A JP 7128478 A JP7128478 A JP 7128478A JP 12847895 A JP12847895 A JP 12847895A JP H08318813 A JPH08318813 A JP H08318813A
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JP
Japan
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safety lever
release rod
mechanical ignition
moved
state
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JP7128478A
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English (en)
Inventor
Teruhiko Koide
輝彦 小出
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全装置の切り換え及び強制作動させること
ができるのみならず、切換操作するための部材の配置ス
ペースの制約が少なくなり、設計の自由度や適用範囲が
拡大する機械着火式センサの切換装置を得る。 【構成】 切換装置70では、解除ロッド72の他に更
に作動板74が設けられている。安全装置解除操作は解
除ロッド72によって行われ、強制作動は作動板74の
嵌入部78が解除ロッド72と操作板58との間に嵌入
することによって行われる。これにより、解除ロッド7
2と作動板74の配置位置(移動スペース)を互いに独
立して設定でき、移動スペースを確保したり他の部品と
干渉しないように配置することが容易に可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置やプリ
テンショナー装置等の乗員保護装置に用いられる機械着
火式センサの切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両に装備される乗員保護装
置の一つとして、車両急減速時に乗員側へ袋体を膨出さ
せるエアバッグ装置がある。
【0003】エアバッグ装置には種々のタイプがある
が、例えば機械着火式のエアバッグ装置では、内部にガ
ス発生剤等を備えるインフレータ、このインフレータが
取り付けられるベースプレート、このベースプレートに
折り畳み状態で取り付けられる袋体、この袋体をベース
プレートとの間に格納しかつ車両急減速時に破断して展
開するパッド等によって構成されている。さらに、機械
着火式のエアバッグ装置では、センサ自体がインフレー
タの軸芯部に配置されている。この機械着火式センサ
は、基本的には、雷管を着火させる着火ピンと、大きな
加速度によって慣性移動する慣性質量体と、着火ピンと
慣性質量体との間に介在して着火ピンの移動を阻止する
トリガレバーから成る構成であり、車両急減速時には慣
性質量体が慣性移動することによってトリガレバーによ
る着火ピンの保持が解除され、着火ピンが付勢力で雷管
を刺突し、これによりガス発生剤が燃焼する構成であ
る。
【0004】また、このような機械着火式センサには、
組付け時等における誤作動を防止するための安全装置が
設けられている。この安全装置は、慣性力によって移動
する前記慣性質量体に係合して慣性力の作用に拘わらず
その移動を阻止する安全レバーを備えている。この安全
レバーが慣性質量体に係合した状態では、前述の如く慣
性質量体の移動が強制的に阻止された状態(センサ作動
阻止状態)となるため、車両への組付け時等に不要に外
力が作用しても、センサが誤作動することが防止され
る。一方、機械着火式センサが車両に組付けられた後に
は、解除ロッドの操作によって外部から安全レバーを移
動させて慣性質量体から離間させることにより、慣性質
量体の移動が可能な状態(センサ作動可能状態)とする
ことができる。
【0005】さらに、このような機械着火式センサに
は、前述した安全レバーが慣性質量体に係合して移動を
阻止した状態及び慣性質量体から離間した状態とは別
に、解除ロッドの操作によって外部から安全レバーを更
に操作することにより、慣性質量体を強制的に移動させ
て(車両急減速時に慣性質量体が慣性移動する方向へ強
制的に移動させて)、センサを強制着火させる強制作動
機構が設けられている。
【0006】この機械着火式センサに設けられた強制作
動機構では、上述したエアバッグ装置を備えた車両を廃
車にする場合に、作業者が外部から安全レバーを操作す
ることでセンサを強制着火させて簡単にエアバッグ装置
を強制的に作動させることができ、安全性及び作業性の
観点から極めて有効的でる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
機械着火式センサの安全装置や強制作動機構を作動させ
るには、前述の如く解除ロッドを初期位置から安全装置
解除位置へと移動操作したり安全装置解除位置から更に
強制作動位置へと移動操作することによって、安全レバ
ーを移動させて安全装置を解除したり強制作動させる構
成であるため、解除ロッドを安全装置解除位置や強制作
動位置へと移動させるためのの移動スペースが不可欠で
ある。しかしながら、機械着火式センサが適用されるエ
アバッグ装置及びその周辺には、複雑な構造の多数の部
品が配置されているため、前記解除ロッドの移動スペー
スを確保することが困難であった。この場合特に、機械
着火式センサを強制作動させるには解除ロッドを安全装
置解除位置から更に強制作動位置へ移動させる必要があ
るため、解除ロッドの更なる移動スペースや解除ロッド
が他の部品と干渉しないような対策が必要であり、設計
の自由度や適用範囲が限定される問題があった。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、機械着火式セ
ンサを操作して作動阻止状態、安全装置解除状態、及び
強制作動させることができるのみならず、切換操作する
ための部材が他の部品と干渉しないようにするために配
置スペースの制約を受けることが少なくなり、設計の自
由度や適用範囲が拡大する機械着火式センサの切換装置
を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の機
械着火式センサの切換装置は、所定荷重作用時の慣性力
によって作動すると共に、外部からの操作によって移動
する安全レバーを備え、前記安全レバーの移動に応じて
作動阻止状態、安全装置解除状態及び強制作動状態とな
る機械着火式センサに適用され、前記機械着火式センサ
を前記各状態に切り換えるための機械着火式センサの切
換装置であって、初期位置から押し込み移動することに
より前記安全レバーに係合して安全レバーを移動させ前
記機械着火式センサを作動阻止状態から安全装置解除状
態とする解除ロッドと、薄肉板状に形成され、前記解除
ロッドが前記安全レバーに係合して安全レバーを移動さ
せた状態において引き出し移動することにより前記安全
レバーと解除ロッドとの間に進入可能に配置され、前記
安全レバーと解除ロッドとの間に進入した状態では前記
安全レバーを更に移動させて前記機械着火式センサを強
制作動させる作動板と、前記作動板の引き出し移動の際
に前記作動板を前記安全レバーと解除ロッドとの間へ案
内する案内突部と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の機械着火式センサの切換装置で
は、解除ロッドを初期位置から押し込み移動すると、こ
の解除ロッドが機械着火式センサの安全レバーに係合し
て安全レバーが移動され、機械着火式センサが作動阻止
状態から安全装置解除状態に切り換えられる。一方、機
械着火式センサを強制的に作動させる場合には、解除ロ
ッドが安全レバーに係合した状態のままで、更に作動板
を引き出し移動すると、作動板が案内突部に案内されて
安全レバーと解除ロッドとの間へ進入する。これによ
り、安全レバーが更に移動されて、機械着火式センサが
強制作動される。
【0011】このように、機械着火式センサを作動阻止
状態から安全装置解除状態に切り換える際には、作動板
はこの切換操作に寄与せず、機械着火式センサを強制作
動させる場合にのみ作動板が安全レバーに係合する構成
であるため(すなわち、安全装置の解除は解除ロッドに
よって行われ、強制作動は作動板によって行われるた
め)、解除ロッドと作動板の配置位置(移動スペース)
を互いに独立して設定することができる。
【0012】したがって、作動板の配置位置や移動軌跡
等を好適に設定すれば、解除ロッド及び作動板の移動ス
ペースを確保したり他の部品と干渉しないように配置す
ることが容易にでき、設計の自由度や適用範囲が大幅に
拡大する。
【0013】
【実施例】図1、図3乃至図5には本発明の実施例に係
る機械着火式センサ10及び切換装置70の全体構成が
断面図にて示されている。
【0014】機械着火式センサ10は、センサ本体部分
を構成するケース12を備えている。ケース12は、一
端に底壁14を有する円筒形に形成されており、開口側
には同様にセンサ本体部分を構成するプレート16がカ
バー18によって固定されて封印されている。ケース1
2の底壁14には軸線上に透孔20が形成されており、
また、ケース12には円筒形状のガイド孔22が形成さ
れている。
【0015】このケース12の内部には着火ピン24が
配置されている。着火ピン24は、略円筒形に形成され
た本体26と、この本体26の底壁26Aから一体的に
突出形成された凸部28とから構成されており、軸線に
沿ってケース12内をスライド移動することにより凸部
28は底壁14に形成された透孔20内に入り込み可能
である。この凸部28は、着火ピン24(本体26)が
最もケース12の底壁14の側へ移動した状態におい
て、透孔20から外部へ突出する。
【0016】ケース12の開口側に固定されたプレート
16と着火ピン24との間にはファイアリングスプリン
グ30が配置されており、常に着火ピン24を透孔20
の方向へ付勢している。
【0017】また、ケース12のガイド孔22には、慣
性質量体32が配置されている。慣性質量体32は、略
円筒形に形成されており、ガイド孔22内に軸線方向に
沿って移動可能に収容されている。慣性質量体32とプ
レート16との間にはバイアススプリング34が配置さ
れており、常に慣性質量体32を底壁14の方向へ付勢
している。
【0018】慣性質量体32と着火ピン24との間に
は、トリガレバー36が配置されている。トリガレバー
36は、長手方向一端部が軸38によって回動可能に支
持されている。また、トリガレバー36の先端は、着火
ピン24へ向けて屈曲されて係合部40となっており、
着火ピン24に係合可能である。すなわち、トリガレバ
ー36が軸38周りに回動することにより、係合部40
は着火ピン24に接近または離間できる。このトリガレ
バー36の係合部40が着火ピン24の本体26に係合
した状態では、ファイアリングスプリング30により付
勢された着火ピン24をその凸部28が透孔20から抜
き出た位置で保持している。
【0019】また、トリガレバー36の先端部近傍の着
火ピン24と反対側には、慣性質量体32へ向けてスラ
イド保持部42が突出形成されている。スライド保持部
42は、慣性質量体32に形成された解除孔44に対応
しており、慣性質量体32の移動時に解除孔44内に入
り込むことができるように構成されている。すなわち、
通常は、慣性質量体32はバイアススプリング34によ
って最もケース12の底壁14に接近した位置にあり、
この状態では、慣性質量体32がトリガレバー36のス
ライド保持部42に当接しており、トリガレバー36の
係合部40は着火ピン24の本体26に係合して、着火
ピン24をその凸部28が透孔20から抜き出た位置で
保持した状態となっている。さらに、慣性質量体32が
底壁14から離間する方向へ移動する際には、慣性質量
体32はトリガレバー36のスライド保持部42と線状
に接触しながら相対移動し、スライド保持部42が解除
孔44に入り込む構成である。
【0020】一方、プレート16の中央部分(着火ピン
24とカバー18との間)には、安全レバー45が配置
されている。安全レバー45は、円盤状の本体部46、
及び本体部46に一体的に固着された軸部47を備えて
おり、プレート16とカバー18とによって軸線に沿っ
て移動可能に支持されている。また、安全レバー45に
は腕部48が形成されている。腕部48は、プレート1
6を貫通して慣性質量体32へ向けて延出しており、さ
らに先端には係止部50が形成されている。この係止部
50は、慣性質量体32の端部に軸線方向に沿って形成
された係合溝52に入り込んでいる。これにより、係止
部50が係合溝52の一端部52Aに接近した状態(図
1に示す状態)では、慣性質量体32が安全レバー45
(腕部48)に保持されてその軸線方向移動が阻止さ
れ、係止部50が係合溝52の一端部52Aから離間し
た状態(図3に示す状態)では、慣性質量体32の軸線
方向移動が可能となる構成である。
【0021】さらに、安全レバー45の係止部50が係
合溝52の一端部52Aから離間した状態(係合溝52
の他端部52Bに接近した状態)において、さらに安全
レバー45が軸線方向に移動した場合には、係止部50
が係合溝52の他端部52Bに係合して慣性質量体32
が安全レバー45と共に強制的に移動される構成であ
る。
【0022】安全レバー45とカバー18との間には圧
縮コイルスプリング54が配置されており、係止部50
が係合溝52の一端部52Aに接近する方向へ常に安全
レバー45を付勢している。
【0023】安全レバー45の軸部47はカバー18に
形成された透孔19から外部に突出されており、操作板
58が取り付けられている。
【0024】以上の構成による機械着火式センサ10
は、例えばエアバッグ装置のガスジェネレータ(図示省
略)のプレート56に組み付けられている。ガスジェネ
レータにはガス発生剤が収容されており、さらに、プレ
ート56にはこのガス発生剤を着火燃焼させる雷管60
が配置されている。雷管60は、機械着火式センサ10
が組み付けられた状態において機械着火式センサ10の
軸線上に位置している。したがってこの組付状態では、
ケース12の透孔20は雷管60に対向しており、この
透孔20から突出可能な着火ピン24の凸部28は、雷
管60に衝突可能となっている。
【0025】さらに、機械着火式センサ10の操作板5
8は、切換装置70によって外部から操作することがで
きる。
【0026】切換装置70は、操作板58自体に対応し
て配置されており、解除ロッド72及び作動板74によ
って構成されている。解除ロッド72は、安全レバー4
5の軸部47に対向してスライド移動可能に配置されて
おり、図2に示す如く先端には軸部47が嵌入可能な嵌
入溝76が形成されている。この解除ロッド72を図1
矢印A方向へ押し込み操作することにより、解除ロッド
72が操作板58とカバー18との間に嵌入可能となっ
ている。すなわち、解除ロッド72が操作板58とカバ
ー18との間に嵌入することによって、通常は圧縮コイ
ルスプリング54の付勢力によって係止部50が係合溝
52の一端部52Aに接近状態の安全レバー45を、所
定量軸線方向に移動させて係止部50が係合溝52の一
端部52Aから離間した状態とすることができる構成で
ある。
【0027】一方、作動板74は、薄肉板状でバネ性を
有しており、図2に詳細に示す如く先端部はL字状に屈
曲されて嵌入部78が形成されている。嵌入部78の中
央には断面半円形の凸部80が厚さ方向に突出形成され
ており、さらに、この凸部80と直交する方向にスライ
ド溝82が形成されている。また、嵌入部78の側近に
は、スライド溝82よりも幅広の透孔84がスライド溝
82に連続して形成されている。この作動板74は、操
作板58(解除ロッド72)と平行状態でかつ嵌入部7
8が操作板58から離間する側に向いた状態で配置され
ており、さらに、車体側に設けられた案内突部86が透
孔84内に入り込んでいる。
【0028】この作動板74は、解除ロッド72が押し
込み操作されて操作板58とカバー18との間に嵌入し
安全レバー45が移動された状態において、図3矢印B
方向へ引き出し移動されると、案内突部86によって案
内されながら次第に操作板58へ向けて接近移動し、嵌
入部78が解除ロッド72と操作板58との間に進入で
きる構成である。したがって、嵌入部78が解除ロッド
72と操作板58との間に進入した状態では、安全レバ
ー45が更に移動され係止部50が係合溝52の他端部
52Bに係合して慣性質量体32を強制的に軸線方向に
移動させることができる。
【0029】次に本実施例の作用を説明する。上記のよ
うに構成される機械着火式センサ10では、通常は、図
1に示す如く、着火ピン24はファイアリングスプリン
グ30の付勢力に抗して雷管60から離間した位置(ケ
ース12の透孔20から抜き出た位置)にあり、トリガ
レバー36は係合部40が着火ピン24の本体26に係
合して、着火ピン24を保持している。さらに、慣性質
量体32はバイアススプリング34によって最も底壁1
4に接近した位置すなわちトリガレバー36の回動軌跡
に侵入しており、内周壁がトリガレバー36のスライド
保持部42に当接してトリガレバー36の回動を阻止し
て着火ピン保持状態を維持している。
【0030】さらにここで、安全装置作動状態(センサ
作動不可状態)では、図1に示す如く、切換装置70の
作動板74は、操作板58と平行状態でかつ嵌入部78
が操作板58から離間する側に向いた状態で配置され、
車体側に設けられた案内突部86が透孔84内に入り込
んでいる。すなわち、この状態においては、解除ロッド
72及び作動板74は何れも操作板58とカバー18と
の間に嵌入していない。このため、安全レバー45の係
止部50が慣性質量体32の係合溝52の一端部52A
に接近すると共にこの状態が圧縮コイルスプリング54
の付勢力によって維持されている。したがってこの状態
においては、仮に機械着火式センサ10に大きな加速度
が作用しても、慣性質量体32は係合溝52の一端部5
2Aが安全レバー45の係止部50に係合することによ
り移動することがなく(トリガレバー36のスライド保
持部42が解除孔44内に入り込むことがなく)、した
がって、トリガレバー36が回動することがなく、着火
ピン保持状態が解除されることはない。
【0031】一方、機械着火式センサ10の安全装置を
解除する場合には、切換装置70の解除ロッド72を図
1矢印A方向へ押し込み操作する。解除ロッド72が押
し込み操作されると、図3に示す如く解除ロッド72が
操作板58とカバー18との間に嵌入する。これによ
り、圧縮コイルスプリング54の付勢力に抗して安全レ
バー45が軸線方向に移動され、係止部50が係合溝5
2の一端部52Aから離間した状態となって慣性質量体
32の軸線方向移動が可能となり、安全装置不作動状態
(センサ作動可能状態)となる。
【0032】ここで、機械着火式センサ10に大きな加
速度が作用すると、慣性質量体32がプレート16の方
向へ慣性移動し、トリガレバー36の回動軌跡に解除孔
44が対応する。トリガレバー36のスライド保持部4
2が慣性質量体32の解除孔44に対向してその保持が
解除されると、ファイアリングスプリング30により付
勢された着火ピン24によってこの着火ピン24から離
間する方向へ押圧されたトリガレバー36が、着火ピン
24から離間する方向へ回動される。これにより、トリ
ガレバー36の係合部40が着火ピン24の本体26か
ら離間して着火ピン24の保持を解除し、このため、着
火ピン24がファイアリングスプリング30の付勢力に
よって軸線方向に移動し、凸部28が透孔20から外方
へ突出する。これにより、着火ピン24の凸部28が雷
管60に衝突して雷管60が着火される。雷管60が着
火されると、ガスジェネレータのガス発生剤が着火燃焼
され、例えばアエバッグ装置やプリテンショナー装置が
作動される。
【0033】一方、車両の廃棄処分等の際に機械着火式
センサ10を強制的に作動させる場合には、車体に取り
付けた状態のままで強制的に作動させることができる。
【0034】すなわち、機械着火式センサ10を強制的
に作動させる場合には、切換装置70の作動板74を図
3矢印B方向へ引き出し操作する。作動板74が引き出
し操作されると、図4に示す如く嵌入部78が案内突部
86によって案内されながら次第に操作板58へ向けて
接近移動し、更には嵌入部78が解除ロッド72と操作
板58との間に嵌入する(図5図示状態)。
【0035】これにより、圧縮コイルスプリング54の
付勢力に抗して安全レバー45が軸線方向に更に移動さ
れ、係止部50が係合溝52の他端部52Bに係合して
慣性質量体32が強制的に軸線方向に移動され、トリガ
レバー36のスライド保持部42が慣性質量体32の解
除孔44に対向してその保持が解除される。以後は、前
述の大きな加速度作用時と同様に、着火ピン24がファ
イアリングスプリング30の付勢力によって移動し、凸
部28が雷管60に衝突して雷管60が着火され、ガス
ジェネレータのガス発生剤が着火燃焼される。
【0036】以上の如く、本実施例に係る機械着火式セ
ンサ10の切換装置70では、解除ロッド72を初期位
置から押し込み移動すると、この解除ロッド72が機械
着火式センサ10の安全レバー45(操作板58)に係
合して安全レバー45が移動され、機械着火式センサ1
0が作動阻止状態から安全装置解除状態に切り換えられ
る。一方、機械着火式センサ10を強制的に作動させる
場合には、作動板74を引き出し移動すると、作動板7
4の嵌入部78が解除ロッド72と操作板58との間に
嵌入して安全レバー45が更に移動され、機械着火式セ
ンサ10が強制作動される。
【0037】このように、切替装置70は、機械着火式
センサ10を作動阻止状態から安全装置解除状態に切り
換える際には作動板74がこの切換操作に寄与せず、機
械着火式センサ10を強制作動させる場合にのみ作動板
74が安全レバー45(操作板58)に係合する構成で
あるため(すなわち、安全装置の解除は解除ロッド72
によって行われ、強制作動は作動板74によって行われ
るため)、解除ロッド72と作動板74の配置位置(移
動スペース)を互いに独立して設定することができる。
【0038】したがって、本実施例に如く作動板74の
配置位置や移動軌跡(案内突部86の配置位置、あるい
はスライド溝82の寸法形状等)を好適に設定すれば、
解除ロッド72及び作動板74の移動スペースを確保し
たり他の部品と干渉しないように配置することが容易に
できる。このため、設計の自由度や適用範囲が大幅に拡
大する。
【0039】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る機械着火
式センサの切換装置は、機械着火式センサを操作して作
動阻止状態、安全装置解除状態、及び強制作動させるこ
とができるのみならず、解除ロッド及び作動板が他の部
品と干渉しないようにするための配置スペースの制約が
少なくなり、設計の自由度や適用範囲が拡大するという
優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る切換装置及び機械着火式
センサの構成を示し、安全装置作動状態における断面図
である。
【図2】本発明の実施例に係る切換装置の構成を示す斜
視図である。
【図3】本発明の実施例に係る切換装置及び機械着火式
センサの構成を示し、安全装置解除状態における断面図
である。
【図4】本発明の実施例に係る切換装置及び機械着火式
センサの構成を示し、作動板移動時の断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る切換装置及び機械着火式
センサの構成を示し、強制着火状態における断面図であ
る。
【符号の説明】 10 機械着火式センサ 24 着火ピン 32 慣性質量体 36 トリガレバー 45 安全レバー 48 腕部 50 係止部 52 係合溝 58 操作板 70 切替装置 72 解除ロッド 74 作動板 76 嵌入溝 78 嵌入部 80 凸部 82 スライド溝 86 案内突部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定荷重作用時の慣性力によって作動す
    ると共に、外部からの操作によって移動する安全レバー
    を備え、前記安全レバーの移動に応じて作動阻止状態、
    安全装置解除状態及び強制作動状態となる機械着火式セ
    ンサに適用され、前記機械着火式センサを前記各状態に
    切り換えるための機械着火式センサの切換装置であっ
    て、 初期位置から押し込み移動することにより前記安全レバ
    ーに係合して安全レバーを移動させ前記機械着火式セン
    サを作動阻止状態から安全装置解除状態とする解除ロッ
    ドと、 薄肉板状に形成され、前記解除ロッドが前記安全レバー
    に係合して安全レバーを移動させた状態において引き出
    し移動することにより前記安全レバーと解除ロッドとの
    間に進入可能に配置され、前記安全レバーと解除ロッド
    との間に進入した状態では前記安全レバーを更に移動さ
    せて前記機械着火式センサを強制作動させる作動板と、 前記作動板の引き出し移動の際に前記作動板を前記安全
    レバーと解除ロッドとの間へ案内する案内突部と、 を備えたことを特徴とする機械着火式センサの切換装
    置。
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