JPH08323491A - レーザ溶接用レーザヘッド - Google Patents

レーザ溶接用レーザヘッド

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JPH08323491A
JPH08323491A JP7133173A JP13317395A JPH08323491A JP H08323491 A JPH08323491 A JP H08323491A JP 7133173 A JP7133173 A JP 7133173A JP 13317395 A JP13317395 A JP 13317395A JP H08323491 A JPH08323491 A JP H08323491A
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JP
Japan
Prior art keywords
laser
base material
plume
welding
magnetic field
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7133173A
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English (en)
Inventor
Kingo Azuma
欣吾 東
Shizuma Kuribayashi
志頭真 栗林
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ溶接用レーザヘッドのレーザ光軸上か
ら、ガス流によらずにプルームを除去すること。 【構成】 磁場発生手段9として、例えばレーザ誘導路
5の先端にて同レーザ誘導路5を挟むように2つの磁石
9A,9BをそれぞれのS極とN極を向き合せて配置
し、磁石9A,9Bにより発生するレーザ光軸8と垂直
な磁場Bにより、母材3から発生する高速イオンの軌道
をレーザ光軸8から外して、プルームをレーザ光軸8上
に形成しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光、特に高出力
のレーザ光による溶接技術に適用して有用なレーザヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ溶接用レーザヘッドは高出力のレ
ーザ光を溶接の母材に照射するために用いられており、
従来は図3に示す構造であった。即ち、図3において、
レーザ発振器(図示省略)からのレーザ光1を誘導鏡2
で集光鏡4に導き、更に集光鏡4からレーザ誘導路5を
介して母材3の表面で焦点を結ばせることにより、母材
3を溶融しながら溶接していた。また、レーザ誘導路5
の出射口の外側のガス噴射口11から、ガス誘導路12
で導いたガス13を溶接部に強く吹き付けることによ
り、レーザ光が母材3を溶融することで発生するプルー
ムを吹き飛ばすようにしていた。
【0003】即ち、上述のようなレーザ溶接では、図4
に示すように、レーザ光1により母材3が溶けてできた
溶接池14から高速なイオン15が発生し、このイオン
15が雰囲気ガス及び金属蒸気を電離することにより、
内部に高密度なプラズマを含んだプルーム16をレーザ
光軸上に形成する。このプルーム16は、KW級以上の
高出力レーザ溶接ではレーザ光1を逆制動放射過程によ
り吸収してしまい、厚い母材の溶接を妨げる。
【0004】そこでプルーム16をレーザ光軸上から除
去するために、図3に示したように、レーザ誘導路5の
出射口の外側にガス噴射口11を設け、ガス誘導路12
からガス13を導入して溶接部に強く吹き付けることに
より吹き飛ばして除去していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来の技
術では、プルーム16を吹き飛ばすガス13が溶接池1
4に外乱を与え、溶接池14に波を立たせたり、溶接池
14そのものも吹き飛ばしてしまう可能性がある。その
ため、ガス13の流量を上げることができず、プルーム
16を十分に除去することかできなかった。
【0006】そこで本発明の課題は、ガス流の代りに電
磁気的にプルームをレーザ光軸上から除去することがで
きるレーザ溶接用レーザヘッドを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明に係るレーザ溶接用レーザヘッドは、レーザ光を母材
表面に集光する集光手段と、レーザ光を母材近くまで誘
導するレーザ誘導路を有するレーザ溶接用レーザヘッド
において、レーザ照射位置でレーザの光軸と直交する磁
場を発生する磁場発生手段を有することを特徴とするも
のであり、あるいは、更にレーザ光で溶かされた部分が
酸化することを防ぐガスを噴射するガス噴射口を有する
ことを特徴とし、あるいは、レーザ光の集光角をθ、母
材から発生するイオンの質量をm、同イオンの電荷量を
q、レーザ光が母材を溶融することにより生じるプルー
ムの平均自由行程をλとするとき、前記磁場の強さが2
θmv0 /(qλ)より大きいことを特徴とする。
【0008】
【作用】図2に示すように、母材3に高出力のレーザ光
1を垂直に照射すると、母材3から高速なイオン15が
速度v0 で発生し、高速イオン15の大部分は母材3に
対し垂直な方向に飛び出す。そこで、同図2に示すよう
にレーザ光1の光軸と垂直(母材3と平行)に磁場Bを
印加すると、高速イオン15は半径rL の円軌道を描い
て飛行し、レーザ光軸から外れてゆく。ここで、半径r
L はラーマ半径であり、mを高速イオン15の質量、q
を同イオン15の電荷量とすると、磁場B及び速度v0
から次式(1)により与えられる。
【0009】
【数1】 rL =mv0 /(qB) …式(1)
【0010】このように磁場Bを印加することによりイ
オン15の軌道がレーザ光軸から外れるため、図2に示
すようにプルーム16Aもレーザ光軸上から外れて形成
されることになり、レーザ光1を吸収しなくなる。
【0011】ここで、プルーム16Aがレーザ光1を吸
収しないようにするためには、レーザ光1の存在する領
域ではイオン15が雰囲気ガスや金属蒸気を電離しなけ
れば良く、これは磁場Bの強さの設定により達成するこ
とができる。具体的には、λをプルーム16A中の平均
自由行程、θをレーザ光1の集光角とすると、ラーマ半
径rL との間で次式(2)が成立すれば良い。
【0012】即ち、半径rL の円軌道を描くイオン15
がレーザ光1を通過する際その道のりが最も長くなるの
は、図2に示すO点(集光点近傍)から半直線OC(レ
ーザ光境界線)に接してイオン15が放出された場合で
ある。そこでイオンの円軌道と半直線OC′(他方のレ
ーザ光境界線)が交わる点をBとし、イオンの円軌道の
中心をAとすると、ΔOABは線分OBを底辺とする二
等辺三角形となる。ここで、半直線OCとOC′のなす
角は集光角θであり、線分AOと半直線OCのなす角は
イオン15の軌道が同半直線OCに接することから直角
(π/2)である。従って、円弧OBの中心角(線分A
OとABのなす角)は2θとなり、円弧OBの長さはr
L ・2θで与えられる。プルーム16Aがレーザ光1を
吸収しなくなるには、この円弧OBの長さがプルーム中
の平均自由行程λよりも小さければ良いので、λ>rL
・2θより次式(2)が得られる。
【0013】
【数2】 rL <λ/(2θ) …式(2)
【0014】従って、式(1)と式(2)から、次式
(3)を満たす磁場Bを印加すれば、プルーム16Aは
レーザ光1を吸収しなくなる。
【0015】
【数3】 B>2θmv0 /(qλ) …式(3)
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明をその実施例と
ともに説明する。図1は本発明の一実施例に係るレーザ
溶接用レーザヘッドの断面構造を示し、同レーザヘッド
は、図示省略のレーザ発振器から出射された高出力のレ
ーザ光1を、誘導鏡2により導かれて入力して母材3の
表面に垂直に集光する集光鏡4と、集光鏡4からのレー
ザ光を母材3近くまで誘導するレーザ誘導路5と、レー
ザ光で溶かされた部分が酸化されることを防止するため
のガス6を噴射するガス噴射口7と、レーザ照射位置で
レーザ光軸8と直交する磁場Bを発生する磁場発生手段
9を有している。
【0017】ここで、ガス噴射口7はレーザ誘導路5の
出射口の外側にあるが、これは従来のようなプルームを
吹き飛ばすために強いガス流を噴射するものではなく、
レーザ光により溶けた部分が酸化するのを防止するため
に用いられており、レーザ誘導路5側面のガス誘導路1
0からガス6を導入して溶接部に充満させる。つまり、
溶接池を波立たせたり、吹き飛ばすような大きなガス流
量は不要である。また、母材3が酸化され難い物質であ
る場合は、ガス噴射口7は存在しなくても良く、あるい
は存在していても使用する必要がない。
【0018】磁場発生手段9としては2つの磁石9A,
9Bを対にして用いており、磁石9A,9Bそれぞれの
S極とN極を間を開けて向き合せ、レーザ誘導路5の先
端にて同レーザ誘導路5を挟むように設置してある。9
Cは磁石9A,9Bの保持と磁路を兼ねたフレームであ
る。これらの磁石9A,9Bにより発生する磁場Bの強
さは、次式(4)が成立するように設定してある。
【数4】 B>2θmv0 /(qλ) …式(4)
【0019】但し、θはレーザ光の集光角、mは母材3
から発生する高速イオンの質量、v 0 は同イオンの速
度、qは同イオンの電荷量、λはプルームの平均自由行
程である(図2参照)。
【0020】このようにレーザ誘導路5の先端に磁石9
A,9Bがあることにより、レーザ光1が母材3を溶融
することによって生じるプルームは、磁石9A,9Bが
配置されていない方向へ成長の向きを変えてレーザ光軸
8から外れ、レーザ光1を逆制動放射過程で吸収するこ
とがなくなる。
【0021】磁石9A,9Bとしては永久磁石でも、電
磁コイルでも、超伝導コイルでも良い。また、集光鏡4
の代りに集光レンズを用いても良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればレ
ーザ光が母材を溶融することによって生じるプルーム
を、ガス流の代りに電磁気的にレーザ光軸上から除去す
ることができる。その結果、レーザ光を母材に効率良く
照射することができるようになると共に、従来よりも光
出力のレーザ光をレーザヘッドに入力できるようになる
ので、より厚い母材の溶接が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るレーザ溶接用レーザヘ
ッドの構造を示す断面図。
【図2】磁場によるプルームの移動を示す図。
【図3】従来のレーザ溶接用レーザヘッドの構造を示す
断面図。
【図4】プルームの発生状態を示す図。
【符号の説明】
1 レーザ光 2 誘導鏡 3 母材 4 集光鏡 5 レーザ誘導路 6 ガス 7 ガス噴射口 8 レーザ光軸 9 磁場発生手段 9A,9B 磁石 9C フレーム 10 ガス誘導口 15 高速イオン 16A プルーム B 磁場 rL ラーマ半径 θ 集光角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を母材表面に集光する集光手段
    と、レーザ光を母材近くまで誘導するレーザ誘導路を有
    するレーザ溶接用レーザヘッドにおいて、レーザ照射位
    置でレーザの光軸と直交する磁場を発生する磁場発生手
    段を有することを特徴とするレーザ溶接用レーザヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 レーザ光で溶かされた部分が酸化するこ
    とを防ぐガスを噴射するガス噴射口を有することを特徴
    とする請求項1記載のレーザ溶接用レーザヘッド。
  3. 【請求項3】 レーザ光の集光角をθ、母材から発生す
    るイオンの質量をm、同イオンの電荷量をq、レーザ光
    が母材を溶融することにより生じるプルームの平均自由
    行程をλとするとき、前記磁場の強さが2θmv0
    (qλ)より大きいことを特徴とする請求項1または2
    記載のレーザ溶接用レーザヘッド。
JP7133173A 1995-05-31 1995-05-31 レーザ溶接用レーザヘッド Withdrawn JPH08323491A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009056499A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Toyota Boshoku Corp レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法
CN106670664A (zh) * 2017-02-08 2017-05-17 华中科技大学 一种辅助激光电弧复合焊接的磁场强度调节装置
EP4019181A1 (en) * 2020-12-22 2022-06-29 Raylase GmbH Magnetic trap structure for a laser module

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Effective date: 20020806