JPH08323212A - メタルハニカム体の製造方法 - Google Patents

メタルハニカム体の製造方法

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JPH08323212A
JPH08323212A JP7152730A JP15273095A JPH08323212A JP H08323212 A JPH08323212 A JP H08323212A JP 7152730 A JP7152730 A JP 7152730A JP 15273095 A JP15273095 A JP 15273095A JP H08323212 A JPH08323212 A JP H08323212A
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metal
honeycomb body
brazing
metal honeycomb
strip
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JP7152730A
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Yuuzou Tsukiide
雄三 月出
Haruo Serizawa
治夫 芹沢
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メタルハニカム体の性能及びメタルハニカム
体の経済性の観点から、ろう材の所望部位への正確かつ
適正量の供給方式を組み込んだメタルハニカム体の製造
方法を提供する。 【構成】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材が交
互に当接するように重積され、かつ前記両帯材が当接す
る当接部位の所望部位がろう接合されてなるハニカム構
造の排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハニカ
ム体の製造方法において、前記メタルハニカム体が、
(1).前記帯材(平板状帯材と波板状帯材)の少なくとも
一方の所望の非ろう接合部位となる表面部位を撥水処理
する工程、(2).前記撥水処理された帯材を使用してハニ
カム構造体を形成する工程、(3).前記ハニカム構造体を
ろう材粉の水性分散液に浸漬し、前記非ろう接合部位以
外のろう接合部位にろう材被覆層を形成する工程、(4).
前記ろう材被覆層を形成したハニカム構造体を加熱処理
し、ろう接合部位をろう接合する工程、から成る工程に
より製造されることを特徴とするメタルハニカム体の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に自動車の排気ガ
スの浄化手段として排気系統の途中に介装されて使用さ
れる排気ガス浄化用触媒を担持するための金属製のハニ
カム体(以下、メタルハニカム体という。)の製造方法
に関する。
【0002】詳しくは、本発明は、ハニカム構造の排気
ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハニカム体と前
記メタルハニカム体を収容する金属製のケーシング(以
下、メタルケーシングという。)とから成るメタル担体
において、前記メタルハニカム体の製造方法に関する。
更に詳しくは、本発明は、生産性と品質の向上を可能と
するろう接合技術を組み込んだメタルハニカム体の製造
方法を提供するものである。
【0003】
【従来の技術】排気ガス浄化用のメタル担体は、平板状
帯材と波板状帯材で構成されるハニカム構造の排気ガス
浄化用触媒(例えばPt,Rh,Pdなどを使用した触
媒系)を担持するためのメタルハニカム体(以下、略記
号Hを使用する。)及び前記メタルハニカム体を内部に
収容し、固定するためのメタルケーシング(以下、略記
号Cを使用する。)、とから構成されるものである。な
お、前記メタル担体は、当業界においては、メタルサポ
ート(Metal Support )またはメタルサブストレート
(Metal Substrate )といわれており、略記号MSで表
示される場合がある。本発明の説明においても、略記号
MSが使用される。
【0004】前記したメタル担体(MS)の主要な構成
要素であるメタルハニカム体(H)としては、種々の構
造のものが提案されている。例えば、この種のメタルハ
ニカム体(H)の典型例として、図6〜図7に示される
巻回タイプのメタルハニカム体(H)が知られている。
前記した巻回タイプのメタルハニカム体(H)は、図示
されるように例えば100μm以下(好ましくは50μ
m以下)の耐熱性の薄肉鋼板からなる平板状帯材(1)
と、前記薄肉鋼板を波付加工して調製した波板状帯材
(2)とを、相互に当接部を有するように重積し、これ
を一括渦巻状に巻回成形して軸方向に排気ガス通路のた
めの多数の網目状通気孔路(セル)(3)を持つハニカ
ム構造のハニカム体(H)としたものである。なお、図
6は、前記巻回タイプのメタルハニカム体(H)とメタ
ルケーシング(C)とから成るメタル担体(MS)の斜
視図を示し、図7は前記メタル担体(MS)の正面図を
示すものである。
【0005】このほか、当業界においてメタルハニカム
体(H)として、平板状帯材(1)と波板状帯材(2)
からメタルハニカム体(H)を製造する方法の相違によ
り、各種の構造のものが知られている。例えば、両帯材
(1、2)を階層状に積層した階層タイプ(図8参照)
のもの、更には、特開昭62−273050号、特開昭
62−273051号、特開平1−218637号、特
公表3−502660号、特開平4−227855号な
どに開示されている放射状タイプ(図9参照)、S字状
タイプ(図10参照)、巴状タイプ(図11参照)、及
びX−ラップ(卍状)タイプ(図12参照)のメタルハ
ニカム体(H)が知られている。
【0006】そして、排気ガス浄化用メタル担体(M
S)の主要な構成要素である前記メタルハニカム体
(H)は、排気ガス系統という厳しい熱的環境や振動負
荷の条件のもとで使用されるため、メタルハニカム体
(H)の構成部材の当接部は、前記熱応力に耐え得るよ
うにろう接合や溶接などの固着方式により強固に固着さ
れる。
【0007】前記したメタルハニカム体(H)部の固着
方式として、例えば、熱応力の効果的な吸収、緩和を考
慮して、メタルハニカム体(H)内部の特定部位の平板
状帯材(1)と波板状帯材(2)との当接部をろう接合
や溶接などにより固着する方式のものが提案されている
(例えば、特公昭63−44466号、特開平2−21
8442号参照)。なお、メタルハニカム体(H)と、
メタルケーシング(C)の当接面の固着においても、両
構成要素の離体の防止などの観点から、両構成要素の当
接面の特定部位を固着するという方式が提案されている
(例えば、実開昭62−19443号参照)。
【0008】また、ろう材の適用方法として、メタルハ
ニカム体(H)の構成部材の所望部位(非固着部位)に
バインダー付着防止剤を適用し、次いでバインダー付着
防止剤の未付着部にバインダーを塗布し、その後前記バ
インダー付着部にろう材を散布方式などにより供給し
て、付着させる方式のものが提案されている(例えば、
特開昭4−305251号、特開昭4−94868号参
照)。しかしながら、前記したろう材の供給方法は、ろ
う材を所望する最適部位に、かつ正確な適正量を供給
し、固着強度が安定かつ一定のメタルハニカム体(H)
を製造するという観点からみると、まだ改善の余地を残
すものである。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】前記したように、従
来の排気ガス浄化用メタル担体(MS)において、前記
メタル担体(MS)の主要な構成要素であるメタルハニ
カム体(H)は、その構成部材(平板状帯材と波板状帯
材)の当接部の所望部位がろう接合や溶接などの固着手
段により強固に固着されるものである。なお、前記固着
手段としては、生産性や固着の確実性などの観点から、
一般にろう接合方式が採用されている。しかしながら、
従来技術によるメタルハニカム体(H)の製造におい
て、前記したように耐久性を考慮した固着方式が提案さ
れているものの、長期の耐久性という観点からみて未だ
不十分なものである。
【0010】また、メタルハニカム体(H)の製造にお
いて、前記したように固着手段としてろう接合が広く採
用されており、前記ろう接合方式に適用されるろう材
は、メタルハニカム体(H)の高温雰囲気下の使用とい
うことから、例えばNi系、Ni−Cr系などの高価な
高温用ろう材が使用されている。このため、耐久性を損
なうことなく、経済性の観点からその使用量の低減化が
強く求められている。
【0011】更には、前記Ni基ベースの高温ろう材の
使用量の低減化は、ろう材成分と耐熱性帯材(平板状帯
材と波板状帯材)との拡散合金化反応による帯材の劣化
をもたらすため、ろう材の使用量の低減化が強く求めら
れている。また、前記ろう材の使用量の低減化ととも
に、ろう材の適正量を所望する部位に正確に供給する方
式の確立も強く求められている。
【0012】本発明は、前記した従来技術の問題点を解
消するために創案されたものである。本発明者らは、前
記した従来技術の問題点を解消するべく、鋭意、検討を
加えた。その結果、本発明者らは、メタルハニカム体
(H)の構造部材(平板状帯材及び波板状帯材)におい
て、まず構成部材の非接合領域に対応する部位に撥水剤
処理を施し、次いで前記帯材を用いてメタルハニカム体
(H)を製作し、更に前記メタルハニカム体(H)をろ
う材粉の水性分散液へ浸漬処理したとき、前記した従来
技術の問題点が解消されるという知見を得た。本発明の
メタルハニカム体(H)の製造方法は、前記知見をベー
スにして完成されたものであり、本発明によりろう材を
所望部位に正確にかつ効率よく適用することができるた
め、接合強度が一定で、このため長期の耐久性に優れ、
かつ経済性に優れた排気ガス浄化用触媒を担持するため
のメタルハニカム体(H)が提供される。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材が交
互に当接するように重積され、かつ前記両帯材が当接す
る当接部位の所望部位がろう接合されてなるハニカム構
造の排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハニカ
ム体の製造方法において、前記メタルハニカム体が、
(1).前記帯材(平板状帯材と波板状帯材)の少なくとも
一方の所望の非ろう接合部位となる表面部位を撥水処理
する工程、(2).前記撥水処理された帯材を使用してハニ
カム構造体を形成する工程、(3).前記ハニカム構造体を
ろう材粉の水性分散液に浸漬し、前記非ろう接合部位以
外のろう接合部位にろう材被覆層を形成する工程、(4).
前記ろう材被覆層を形成したハニカム構造体を加熱処理
し、ろう接合部位をろう接合する工程、から成る工程に
より製造されることを特徴とするメタルハニカム体の製
造方法に関するものである。
【0014】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は図示の
ものに限定されないことはいうまでもないことである。
また、メタルハニカム体(H)として巻回タイプのもの
について説明するが、本発明のメタルハニカム体(H)
は前記巻回タイプのものに限定されないことはいうまで
もないことである。
【0015】図1〜図2は、本発明の第一実施態様のメ
タルハニカム体(H)の製造方法を説明する図である。
図1は、メタルハニカム体(H)の構成部材である平板
状帯材(1)と波板状帯材(2)に適用される本発明の
前記第一工程に関する撥水処理を説明する図である。図
2は、前記第一工程で撥水処理された構成部材を使用し
てハニカム構造体(メタルハニカム体と同じH記号で示
されている。)を製作(第二工程)したのち、次いで前
記ハニカム構造体の所望のろう接合部位にろう材を適用
し、ろう材被覆層を形成する工程(第三工程)を説明す
る図である。図中、(4)は、ろう材粉の水性分散液浴
を示す。なお、図3は、従来技術によるろう材粉の散布
供給方式を説明する図である。即ち、図3は、本発明の
前記第一実施態様のメタルハニカム体(H)の製造方法
に採用されるろう材の適用方式(図2参照)と対比され
る、従来技術によるろう材粉の散布方式を説明する図で
ある。図中、(5)は、ろう材粉散布機、(1c)はろ
う材粉の散布部位を示す。
【0016】図示されるように、本発明の第一実施態様
のメタルハニカム体(H)は、次の工程から製作される
ものである。 (1).まず、メタルハニカム体(H)の構成部材のうち、
平板状帯材(1)に撥水処理が施される。即ち、第一実
施態様の場合、前記撥水処理は、平板状帯材(1)に対
してのみ実施される。図1(1)に示されるように、平
板状帯材(1)において、撥水処理領域は(1b)で示
され、非撥水処理領域は(1a)で示されている。具体
的には、前記撥水処理領域(1b)は、平板状帯材
(1)の中央部かつ長さ方向に形成される。また、前記
非撥水処理領域(1a)は、平板状帯材(1)の両側部
かつ長さ方向に形成される。なお、いうまでもないこと
であるが、本発明において、前記非撥水処理領域(1
a)は、次工程においてろう材被覆層が形成され、ろう
接合される領域となるものである。
【0017】本発明において、前記第一工程の撥水処理
は、平板状帯材(1)の所望部位の表面を撥水状態にな
るように処理するものである。本発明の前記撥水処理の
工程において、撥水機能を発現させる手段は、何らの制
約を受けることなしに採用することができる。前記した
平板状帯材(1)の所望部位の表面に適用される撥水処
理手段として、例えばロウやパラフィンのエマルジョ
ン、金属セッケン、鉱油、アスファルトなどの撥水能の
ある物質のコーティング手段が採用できる。また、金属
の被膜(コーティング)層を形成する方式、例えばメッ
キや、イオンプレーティングなどにより撥水性被覆を形
成してもよい。更には、平板状帯材(1)の表面粗度を
異ならせることにより撥水機能を発現させてもよい。
【0018】(2).本発明の第一実施態様のメタルハニカ
ム体(H)の製造方法において、第二工程は、前記撥水
処理した平板状帯材(1)と波板状帯材(2)を用い
て、常法により巻回タイプのハニカム構造体を形成する
工程である。
【0019】(3).本発明の第一実施態様のメタルハニカ
ム体(H)の製造方法において、第三工程は、前記第二
工程で形成されたハニカム構造体をろう材粉の水性分散
液に浸漬処理し、前記撥水処理領域(1b)以外の部
位、即ち非撥水処理領域(1a)にろう材被覆層を形成
する工程である。図2は、前記ハニカム構造体(H)の
ろう材粉の水性分散液浴(4)への浸漬処理工程を示す
ものである。本発明において、前記ろう材粉としては、
粒径が50〜100μmの高温用Ni基ろう材(Ni−
Cr−Si系、Ni−Si−B系など)を用いればよ
い。また、前記Ni基ろう材から水性分散液を調製する
には、前記Ni基ろう材を界面活性剤(分散剤)などを
使用して所望濃度(例えば、固形分濃度40%〜80
%)のものを調製すればよい。
【0020】前記第三工程のハニカム構造体(H)のろ
う材粉の水性分散液浴(4)への浸漬処理により、非撥
水処理領域(1a)のみにろう材が均一かつ正確に供給
される。これは、撥水処理領域(1b)の撥水機能によ
り、撥水処理領域(1b)にろう材が供給されないこと
からいうまでもないことである。本発明の第一実施態様
において、浸漬処理の当初においては、平板状帯材
(1)の前記非撥水処理領域(1a)の全表面にろう材
の被覆層が形成されるが、経時的に前記平板状帯材
(1)上のろう材の被覆層は、毛細管現象により平板状
帯材(1)と波板状帯材(2)の当接部とその近傍部位
に泳動する。このため、次工程でのろう接合時に強固な
固着強度が得られる。前記した点、即ち、ろう材の当接
部への泳動は、当接関係にある撥水処理がなされない波
板状帯材(2)についても同様に生起し、強固な固着に
寄与する。
【0021】また、平板状帯材(1)の非撥水領域(1
a)において、波板状帯材(2)と当接しない部位は、
前記したようにその表面のろう材の被覆層が当接部側に
泳動するため、次工程でのろう接合時に前記部位でのろ
う材成分と平板状帯材(1)の金属成分との拡散合金化
反応が抑制される。前記した点は、波板状帯材(2)に
ついても同様に生起し、これにより(1、2)の耐熱性
の劣化が防止される。
【0022】(4).本発明の第一実施態様のメタルハニカ
ム体(H)の製造方法において、第四工程は、前記第三
工程により製作した非ろう接合部位以外のろう接合部
位、別言すれば非撥水処理領域(1a)にろう材被覆層
を形成したハニカム構造体のろう接合工程である。前記
ろう接合工程は、使用するろう材にも関連するが、例え
ば高温Ni基ろう材の場合、真空炉を使用して真空度1
×10-3 Torr 以下、不活性あるいは還元性雰囲気下、
1100〜1300℃の条件で行なえばよい。
【0023】前記した本発明のメタルハニカム体(H)
の製造方法により、特に本発明のろう材の供給方式によ
り、図3に示される従来のろう材粉の固定用バインダー
の塗布、及びろう材粉の散布によるろう材の供給方式と
比較して、所定部位に確実にかつ所定量のろう材を供給
することができるため、高品質のメタルハニカム体
(H)を製造することができる。
【0024】本発明において、前記メタルハニカム体
(H)を構成する平板状帯材(1)としては、通常のメ
タルモノリスタイプのメタルハニカム体を製作するとき
に使用されている帯材、例えばクロム鋼(クロム13%
〜25%)、Fe−Cr 20%−Al 5%などの耐
熱性ステンレス鋼、あるいはこれに耐高温酸化性を改善
するために希土類金属(CeやYなどのREM)を加え
た耐熱性のステンレス鋼など、厚さが40μm〜100
μm程度の帯材が使用される。また、前記波板状帯材
(2)としては、前記平板状帯材(1)から所定の略正
弦波もしくは略台形波を有するように波付加工したもの
が使用される。なお、平板状帯材(1)と波板状帯材
(2)は互いに異なった板厚でもよく、また異なった材
質のものであってもよい。特に、平板状帯材(1)と波
板状帯材(2)にAlを含有させたものやあるいはその
表面にAl層を設けたものを熱処理して、その表面にウ
ィスカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ(Al
2 3 )を析出させたものが好ましい。前記ウィスカー
状などのアルミナ層は、Pt,Pd,Rhなどの排気ガ
ス浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層を強
固に保持することができるので好ましいものである。
【0025】本発明の前記第一実施態様により製造され
るメタルハニカム体(H)は、前記図6〜図7に示され
る従来の巻回タイプのメタルハニカム体と同様にメタル
ケーシング(C)内に収納、固着されて排気ガス浄化用
のメタル担体(MS)とされるものである。前記メタル
担体(MS)を構成するメタルケーシング(C)を製作
するために使用される材料としては、前記メタルハニカ
ム体(H)を構成する帯材と同種の耐熱鋼を使用しても
よい。あるいは、耐熱耐食性に富む二重構造としたも
の、具体的には内側部分にフェライト型ステンレス鋼
を、外側部分にオーステナイト型ステンレス鋼を使用し
た二重構造のメタルケーシング(C)を使用してもよ
い。なお、いうまでもないことであるが、本発明のメタ
ルハニカム体(H)のろう接合工程は、メタル担体(M
S)製造時のメタルハニカム体(H)とメタルケーシン
グ(C)とのろう接合時に実施することができる。
【0026】前記メタル担体(MS)において、排気ガ
ス浄化用の触媒の担持は、常法に従って行なえばよい。
即ち、メタルハニカム体(H)のハニカム構造の壁面
に、排気ガス浄化用触媒の支持体層としてのウォッシュ
コート(wash coat )層を形成し、より具体的には触媒
活性を高めることができる大きな表面積を有するγ−A
2 3 のコーティング層を形成し、次いでPt,P
d,Rh型酸化還元触媒などの排気ガス浄化用触媒を担
持すればよい。
【0027】図4は、本発明の第二実施態様のメタルハ
ニカム体(H)の製造方法を説明する図である。なお、
図4は、前記第一実施態様の図1に対応する図である。
第二実施態様が前記第一実施態様と大きく異なる点は、
第一工程の撥水処理工程の点であり、その他の技術的構
成は実質的に同じである。第二実施態様において、撥水
処理は、平板状帯材(1)と波板状帯材(2)の両帯材
に対して適用される。即ち、平板状帯材(1)の撥水処
理は、前記第一実施態様と同様に実施される。一方、波
板状帯材(2)の撥水処理領域(2b)は、平板状帯材
(1)と同様に、即ち、平板状帯材(1)と対応する部
位の中央部かつ長さ方向において形成される。また、非
撥水処理領域(2a)は、波板状帯材(2)の両側部か
つ長さ方向において形成される。第二実施態様の場合、
前記第一実施態様と比較して、波板状帯材(2)の側に
も撥水処理領域が形成されるため、ろう材の適用量を正
確にコントロールすることができ、より高品質のメタル
ハニカム体(H)を製造することができる。
【0028】図5は、本発明の第三実施態様のメタルハ
ニカム体(H)の製造方法を説明する図である。なお、
図5は、前記第一実施態様の図1(1)(平板状帯材の
撥水処理の態様を説明する図)に対応する図である。第
三実施態様において、平板状帯材(1)の表面に、両側
部の長さ方向の部位と中央部の部位に合計三本のストリ
ップ状の非撥水処理領域(1a,1a,1a)が形成さ
れ、その間に合計二本のストリップ状の撥水処理領域
(1b,1b)が形成される。即ち、第三実施態様の場
合、前記非撥水処理領域(1a,1a,1a)におい
て、次工程で正確な量のろう材が適用されるため、メタ
ルハニカム体の両端部及び中央部が確実かつ強固にろう
接合されたメタルハニカム体(H)を製造することがで
きる。
【0029】本発明において、種々の変形例が可能であ
る。図示しないが、例えば前記第一実施態様(図1参
照)において、波板状帯材(2)に対してのみ、非撥水
処理領域(2a)を形成してもよい。この場合、波板状
帯材(2)の頂部、即ち平板状帯材(1)と当接する側
の頂部(山部及び谷部)に対してのみ、非撥水処理領域
(2a)を形成してもよい。また、メタルハニカム体
(H)の正面(断面)構造は、前記第一実施態様の円形
構造に限定されず、レーストラック形状、楕円、多角
形、その他の異形断面の構造のものであってもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用メタル担体(M
S)の主要な構成要素であるメタルハニカム体(H)の
製造方法は、特にメタルハニカム体の構成部材である平
板状帯材と波板状帯材の所望の当接部に、正確かつ適正
量のろう材を供給する方式を組み込んだものでる。メタ
ルハニカム体の製造において、ろう材の正確かつ適正量
の供給は、構成部材の当接部における強固な固着、別言
すれば長期に亘る耐久性の確保の観点から重要である。
また、ろう材の正確かつ適正量の供給は、ろう材成分と
帯材(平板状帯材と波板状帯材)成分の合金化反応によ
る帯材の劣化防止の観点、及びろう材が高価な高温用ろ
う材であるため、経済性の観点からも重要である。
【0031】本発明のメタルハニカム体の製造方法に採
用されるろう接合方式は、前記した諸々の観点(ニー
ズ)を満足するものであり、本発明により長期に亘り耐
久性に優れるとともに経済性に優れたメタルハニカム体
が製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施態様のメタルハニカム体
(H)の製造方法に係る撥水処理工程を説明する図であ
る。
【図2】 本発明の第一実施態様のメタルハニカム体
(H)の製造方法のろう材被覆層の形成工程を説明する
図である。
【図3】 従来技術のろう材粉の散布供給方式を説明す
る図である。
【図4】 本発明の第二実施態様のメタルハニカム体
(H)の製造方法に係る撥水処理工程を説明する図であ
る。
【図5】 本発明の第三実施態様のメタルハニカム体
(H)の製造方法に係る撥水処理工程を説明する図であ
る。
【図6】 巻回タイプのメタルハニカム体(H)を主要
な構成要素とするメタル担体(MS)の斜視図である。
【図7】 図6に示されるメタル担体(MS)の正面図
である。
【図8】 階層タイプのメタルハニカム体(H)を主要
な構成要素とするメタル担体(MS)の正面図である。
【図9】 放射状タイプのメタルハニカム体(H)を主
要な構成要素とするメタル担体(MS)の正面図であ
る。
【図10】 S字状タイプのメタルハニカム体(H)を
主要な構成要素とするメタル担体(MS)の正面図であ
る。
【図11】 巴状タイプのメタルハニカム体(H)を主
要な構成要素とするメタル担体(MS)の正面図であ
る。
【図12】 X−ラップ(卍状)タイプのメタルハニカ
ム体(H)を主要な構成要素とするメタル担体(MS)
の正面図である。
【符号の説明】
MS ……… メタル担体 H ……… メタルハニカム体 C ……… メタルケーシング 1 ……… 平板状帯材 2 ……… 波板状帯材 3 ……… セル(網目状通気孔路) 1a ……… 平板状帯材の非撥水処理領域 1b ……… 平板状帯材の撥水処理領域 2a ……… 波板状帯材の非撥水処理領域 2b ……… 波板状帯材の撥水処理領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材
    が交互に当接するように重積され、かつ前記両帯材が当
    接する当接部位の所望部位がろう接合されてなるハニカ
    ム構造の排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハ
    ニカム体の製造方法において、前記メタルハニカム体
    が、 (1).前記帯材(平板状帯材と波板状帯材)の少なくとも
    一方の所望の非ろう接合部位となる表面部位を撥水処理
    する工程、 (2).前記撥水処理された帯材を使用してハニカム構造体
    を形成する工程、 (3).前記ハニカム構造体をろう材粉の水性分散液に浸漬
    し、前記非ろう接合部位以外のろう接合部位にろう材被
    覆層を形成する工程、 (4).前記ろう材被覆層を形成したハニカム構造体を加熱
    処理し、ろう接合部位をろう接合する工程、 から成る工程により製造されることを特徴とするメタル
    ハニカム体の製造方法。
  2. 【請求項2】 撥水処理の工程が、撥水剤の塗布による
    ものである請求項1に記載のメタルハニカム体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 撥水処理の工程が、帯材の表面粗度を異
    ならせる方式のものである請求項1に記載のメタルハニ
    カム体の製造方法。
  4. 【請求項4】 撥水処理の工程が、帯材の表面に金属被
    膜の形成によるものである請求項1に記載のメタルハニ
    カム体の製造方法。
  5. 【請求項5】 撥水処理が、平板状帯材のみに行なわれ
    るものである請求項1に記載のメタルハニカム体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 撥水処理が、平板状帯材と波板状帯材の
    両者に行なわれるものである請求項1に記載のメタルハ
    ニカム体の製造方法。
  7. 【請求項7】 ろう材被覆層の形成工程が、ろう材粉の
    水性分散液への浸漬処理後に、乾燥する方式のものであ
    る請求項1に記載のメタルハニカム体の製造方法。
  8. 【請求項8】 メタルハニカム体が、巻回タイプ、積層
    タイプ、放射状タイプ、S字状タイプ、巴状タイプ、及
    びX−ラップ(卍状)タイプの群から選ばれたものであ
    る請求項1に記載のメタルハニカム体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006502860A (ja) * 2002-10-18 2006-01-26 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング パッシベーション層を備えた触媒担体およびその製造方法

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