JP3039670B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置

Info

Publication number
JP3039670B2
JP3039670B2 JP2134181A JP13418190A JP3039670B2 JP 3039670 B2 JP3039670 B2 JP 3039670B2 JP 2134181 A JP2134181 A JP 2134181A JP 13418190 A JP13418190 A JP 13418190A JP 3039670 B2 JP3039670 B2 JP 3039670B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
honeycomb body
exhaust gas
corrugated
strip
flat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2134181A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0431618A (ja
Inventor
正佳 臼井
雄三 月出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Usui Co Ltd
Original Assignee
Usui Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Usui Co Ltd filed Critical Usui Co Ltd
Priority to JP2134181A priority Critical patent/JP3039670B2/ja
Priority to US07/703,115 priority patent/US5173471A/en
Priority to DE4116904A priority patent/DE4116904A1/de
Publication of JPH0431618A publication Critical patent/JPH0431618A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3039670B2 publication Critical patent/JP3039670B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N3/00Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust
    • F01N3/08Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous
    • F01N3/10Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by thermal or catalytic conversion of noxious components of exhaust
    • F01N3/24Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by thermal or catalytic conversion of noxious components of exhaust characterised by constructional aspects of converting apparatus
    • F01N3/28Construction of catalytic reactors
    • F01N3/2803Construction of catalytic reactors characterised by structure, by material or by manufacturing of catalyst support
    • F01N3/2807Metal other than sintered metal
    • F01N3/281Metallic honeycomb monoliths made of stacked or rolled sheets, foils or plates
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2330/00Structure of catalyst support or particle filter
    • F01N2330/02Metallic plates or honeycombs, e.g. superposed or rolled-up corrugated or otherwise deformed sheet metal
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2330/00Structure of catalyst support or particle filter
    • F01N2330/30Honeycomb supports characterised by their structural details
    • F01N2330/44Honeycomb supports characterised by their structural details made of stacks of sheets, plates or foils that are folded in S-form

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、一般に自動車の排気ガスの浄化手段として
排気管の途中に介装される、排気ガス浄化用触媒を担持
させるための金属製ハニカム体から成る排気ガス浄化装
置に関する。
更に詳しくは、本発明は所定の二つの固定点を中心に
ハニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯材が逆向き
方向に折曲げられた構造のS字状のハニカム体におい
て、ハニカム体製造中の波板状帯材の波形保持力(剛
性)を高めることにより生産性はもとより、平板状帯材
と波板状帯材との重積により形成される排気ガスの網目
状通気孔路(セル)において、セル形状、セルの形成密
度を均質化することができるS字状ハニカム体に関する
ものである。
(従来の技術) 従来、この種の排気ガス浄化装置は、一般に耐熱性の
薄肉鋼板の平板状帯材と前記薄肉鋼板を波付加工した波
板状帯材とを、相互に当接部を有するように重積し、こ
れを一括渦巻状に巻回積層して製作した軸方向に排気ガ
ス通路のための多数の網目状通気孔路(セル)を有する
ハニカム状積層体(以下、巻回タイプのハニカム体とい
う。)と、前記巻回タイプのハニカム体を填装し固着す
るための両端が開口した筒状の金属ケースから構成され
ている。なお、該ハニカム体の壁面に排気ガス浄化用触
媒が担持されることはいうまでもないことである。
そして、前記した巻回タイプのハニカム体と金属ケー
スとは、排気ガス自体の高温度及び排気ガスと浄化用触
媒との発熱反応などによる熱膨張や熱的応力に耐えるよ
うに、また自動車走行時の振動などに耐え得るようにろ
う接などにより強固に固着される。一方、ハニカム体を
構成する平板状帯材と波板状帯材の当接部は種々の方法
により固着される。
しかしながら、前記した巻回タイプのハニカム体と金
属ケースとから構成される従来の排気ガス浄化装置は、
長期の使用に耐えるものではない。特に、ハニカム体の
軸方向(即ち、排気ガスの流入、通過方向)において、
前記した高い温度雰囲気下による熱膨張や熱応力に基づ
く変形力が、ハニカム体外周部近傍あるいはハニカム体
の外周面と金属ケースの内壁面近傍に集中するため、ハ
ニカム体の外周部近傍において該ハニカム体を構成する
平板及び/又は波板の剥離,ヒビ割れ,破損が大きく、
またハニカム体と金属ケース間の剥離も大きくなるとい
う欠点がある。
これは、巻回タイプのハニカム体を構成する平板状帯
材と波板状帯材との間を、あるいはハニカム体の外周面
と金属ケースの内壁面とを強固に固着すればよいという
考え方に修正をせまるものである。
(発明が解決しようとする問題点) 前記した厳しい温度条件下における巻回タイプのハニ
カム体の欠点は、特開昭62−273051号公報に開示される
ハニカム体、即ち、平板状帯材と波板状帯材を階層状に
交互に積層して積層体を構成し、かつ前記積層体の上下
両面上(上下最外面上)に合計二つの固定点を設定し、
前記固定点を更に、同一方向に回転させて製作したニカ
ム体においては、前記した欠点は幾分解消される。な
お、前記のようにして製作したハニカム体は、平板状帯
材と波板状帯材の一対からなるエレメントを注目する
と、各エレメントは、前記二つの固定点を中心に逆向き
方向に折曲げられてS字形状をしているため、以下の説
明においては、この種のハニカム体をS字状ハニカム体
という。
前記、S字状ハニカム体において、前記した巻回タイ
プのハニカム体にみられる欠点が解消されるのは、その
構造からして巻回タイプのものよりも熱的交番負荷をハ
ニカム体の内部に分散化しやすいためである。
しかしながら、前記したS字状ハニカム体は、別の欠
点を有するものである。これはその製造プロセスにおい
て、曲げ加工時に大きな外部応力が負荷されることに起
因するもので、巻回タイプの巻回時の外部応力の負荷の
比ではない。特に、曲げ加工時に負荷される外部応力
は、波板状帯材の変形をもたらし、セル形状が不均一、
かつセルの形成密度が不均一なものとなり、均質なS字
状ハニカム体を効率よく得ることができない。
前記したS字状ハニカム体の製造過程において波板状
帯材の波形保持力(剛性)が低いことが、排気ガス浄化
装置の性能に大きな不利益をもたらす。即ち、セル形状
の不均一やセルの形成密度の不均一により、排気ガスの
圧損が大きくなったりしてエンジン効率を低下させた
り、均一な排気ガスの浄化能が維持されなくなったり、
重大な欠陥をもたらす。
本発明者らは、前記したS字状ハニカム体を使用した
排気ガス浄化装置において、製造プロセス中の波板状帯
材の波形保持力(剛性)の問題、及び熱交番負荷をより
向上させる問題について鋭意検討を加えた。
その結果、S字状ハニカム体の構成部材である波板状
帯材において、その表面の少なくとも一部に特定の高さ
の凹凸を有するように粗面化したとき、製造プロセス中
に負荷される外部応力に対し、優れた波形保持力(剛
性)を発揮すること、さらに波板状帯材の波形の進行方
向において、波の始端から終端に至る連通孔を設けた場
合、従来の巻回タイプのハニカム体よりも格段に優れた
熱的交番負荷に対する耐久性が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明は、薄肉金属板の平板状
帯材と波板状帯材とを相互に当接させた排気ガス浄化用
触媒を担持するためのエレメントの所望数を階層状に重
積するとともに、最外面が平板状帯材となる積層体を構
成し、かつ前記積層体の上下両最外面に二つの固定点を
設定し、更に前記固定点を中心に同一方向に回転させて
製作した各エレメントがS字状に折曲げられたS字状ハ
ニカム体であって、前記S字状ハニカム体を筒状金属ケ
ース内に固着してなる排気ガス浄化装置において、前記
エレメントの波板状帯材が、その表面の少なくとも一部
に高さ5〜50μmの微細な凹凸の粗面化領域を有するも
のであることを特徴とする排気ガス浄化装置に関するも
のである。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
金属製ハニカム体を使用した排気ガス浄化装置におい
て、熱膨張や熱応力(歪)に基づく変形力に対する耐久
性を十分なものにすることが極めて重要である。これは
巻回タイプ,階層タイプ(平板状帯材と波板状帯材を階
層状に積層したもの)、放射状タイプ(平板状帯材と波
板状帯材とから構成されるエレメントを中心固定軸の外
周から所望の数を放射状に外延させたもの)、及びS字
状タイプのいずれのハニカム体についてもいえることで
ある。
即ち、この種の排気ガス浄化装置は、排気ガスの流量
分布の相違(中央部と周辺部の流量の相違)、及びハニ
カム体の表面部に担持されたPt,Pd,Rhなどの排気ガス浄
化用触媒と排気ガスの接触反応(発熱反応)により、ハ
ニカム体の中央部は周辺部より高温にさらされる。因み
に、この種の排気ガス浄化装置内の温度は、一般には70
0〜800℃であるが、HC(炭化水素)が多く排出される場
合などには1200℃前後にもなる。
前記したハニカム体内部の温度勾配をさらに詳しくみ
ると、ハニカム体の外周部とそれより少し内側の部位間
における温度勾配は、中央部近傍における温度勾配より
著しく大きなものとなる。このことはハニカム体の外周
面が直接外気と接したり、あるいはハニカム体が外気と
接したり、あるいは天候によっては水飛沫をかぶる筒状
金属ケース内に固着されるので、より一層、助長される
ことになる。
従って、このことが起因してハニカム体のみからなる
(金属ケースの使用しないタイプの)排気ガス浄化装
置、あるいはハニカム体と金属ケースとから構成される
排気ガス浄化装置において、ハニカム体外周面近傍、特
にその軸方向にハニカム体の構成部材の熱膨張や熱応力
に基づく強い変形力が集中することになる。
即ち、ハニカム体の外周面近傍の構成部材(平板状帯
材と波板状帯材)の当接部が固着されていても、前記し
た変形力により経時的に相互に剥離したり、各構成部材
がヒビ割れしたり破損したりする。
そして、これら剥離,ヒビ割れ、破損と連動して、各
構成部材の表面にコーティングされた高価な触媒層も剥
離し、排気ガスの浄化能力の低下を招くことになる。ま
た、金属ケース内にハニカム体が填装され、ハニカム体
の最外周面が金属ケースの内壁面に強固に固着された排
気ガス浄化装置においても、前記した状況は同じであ
る。
従って、前記した剥離などの欠点を解消ないし抑制す
るためには、ハニカム体の構造において、熱膨張や熱応
力に基づく変形力を緩和させる手段を講じることが不可
欠である。
このため、本発明においては、排気ガス浄化装置の主
要な構成要素である金属製ハニカム体としてS字状タイ
プのものを採用する。
S字状ハニカム体を採用するのは、巻回タイプのハニ
カム体より製作コストが割高になるもののハニカム体と
金属ケースとの接合点及びその近傍部位に集積される熱
に基づく大きな変形力を効果的に吸収,緩和しうるから
である。これは当該部位においてS字状ハニカム体の端
部が開放されて金属ケースに当接するため、巻回タイプ
のハニカム体と相違してねじれ変形が可能となるためで
ある。即ち、ねじれにより巻回体の半径方向の変形量が
低減されるためである。
しかしながら、ハニカム体としてS字状タイプのもの
を採用すると、前記したように製造工程中における波板
状帯材の波形保持力(剛性)の低さに起因した欠陥が、
S字状ハニカム体の特性を大きく低下させてしまう。
本発明は、排気ガス浄化装置の主要な構成要素である
S字状ハニカム体において、特にその製造プロセスから
持込まれる欠点を解消し、優れた特性を発現するS字状
ハニカム体とする点に最大の特徴を有するものである。
S字状ハニカム体の製造プロセスから持込まれる最大
の欠点は、前記したようにS字状ハニカム体を構成する
部材である耐熱性の薄肉鋼板である平板状帯材と波板状
帯材のうち、特に波板状帯材の波形保持力(剛性)の低
さに起因するものである。
本発明は、波板状帯材の波形保持力(剛性)を改善す
るために、波板状帯材の表面の一部または全部を粗面化
した波板状帯材を使用してハニカム体を構成するという
技術的手段を採用する。なお、波板状帯材の表面とは片
面及び/又は裏面を意味することはいうまでもないこと
である。
また、本発明は、波板状帯材と平板状帯材の当接部の
一部あるいは全部をろう接合してハニカム体としようと
するとき、ろう材の濡れ特性が該粗面化領域の凹凸の毛
細管現象により助長されるという知見に基づき、波板状
帯材の表面に形成される粗面化領域を、特に平板状帯材
と当接する部位、具体的には波板状帯材の波形の頂部に
設定するという技術的手段を採用する。本発明におい
て、前記した波形の頂部に設定される粗面化領域は、例
えば波形の山部または谷部のいずれか一方で、かつ少な
くとも平板状帯材と当接する部位であればよい。
本発明において、前記した波板状帯材の波形保持力
(剛性)の改善は、波板状帯材の少なくとも表面の一部
に微細な凹凸加工をすることにより、直接的にあるいは
間接的に達成されることに留意しなければならない。
即ち、波板状帯材の表面を、例えば塑性変形による機
械加工により微細な凹凸加工を行なう場合、加工硬化に
より帯材は直接的に硬度が高まり、前記した波形保持力
(剛性)が改善される。
また、波板状帯材の表面を、例えばケミカルエッチン
グまたはフォトエッチングなどにより微細な凹凸加工を
行なう場合であっても、波板状帯材の摩擦係数が高まり
平板状帯材との重積加工中の変形が抑制され、即ち間接
的に波形保持力が改善される。
本発明により、波板状帯材の表面に形成される微細な
凹凸は、前記したS字状ハニカム体を製造するプロセス
で負荷させる外部応力に対して、その波形の変形を阻止
する程度に凹凸加工して粗面化すればよい。前記した波
形保持力(剛性)及びろう接合時のろう材の浸透性など
の観点から、粗面化状態、即ち凹凸の高さは5〜50μm,
凹凸の形成密度は、1〜103個/mm2で十分である。
本発明において、波板状帯材の表面に適用される微細
な凹凸加工による粗面化の方法には特段に制限を受ける
ものではない。例えば、微細な凹凸面を有する波付フォ
ーミングギア(以下、粗面化フォーミングギアとい
う。)あるいは加工ロール(以下、粗面化ロールとい
う。)により、あるいはケミカルエッチングやフォトエ
ッチングにより粗面化を行なえばよい。
なお、特開平1−280613号には、通常の積層タイプの
ハニカム体を構成する波板と平板との当接部において、
ろう接合に使用されるろう材と事後的に被覆、担持され
る触媒成分との反応による触媒活性の低下を防止する技
術として、波板の頂部に凹部、より具体的には波板の幅
方向に伸びる1条または複数条の凹溝を形成し、該凹条
溝にろう材を塗布し、ろう材を保持させるものが開示さ
れている。これは、本発明の波板状帯材の波形保持力
(剛性)を改善する目的で、その表面を微細な凹凸を有
するように粗面化するものとは相違するものである。ま
た、本発明のろう接合は、該微細な凹凸の毛細管現象に
よるろう材の浸透,拡散によるものであり、この点から
も相違するものである。
本発明において、特に波板状帯材のS字状ハニカム体
製造中の波形保持力(剛性)の不足から起因する欠点を
解消するために、波板状帯材側に、微細な凹凸を有する
ように粗面化領域を形成しているが、平板状帯材側にも
粗面化領域を形成してもよいことはいうまでもないこと
である。その際、両帯材間の当接部における摩擦係数を
大きくするという観点から、平板状帯材が波板状帯材に
当接する部位に粗面化領域を形成することが好ましい。
これにより、例えば平板状帯材と波板状帯材との重積物
をS字状タイプに折曲げ加工するとき、確実に波板状帯
材の波形保持力が改善される。このことは、平板状帯材
と波板状帯材との当接部の接合強度を高めるという要請
にも答えるものである。即ち、当接部をろう接合すると
き、それぞれの帯材に設けた粗面化領域において、ろう
材の濡れ性が毛細管現象により倍加され、ろう材の当接
面内部への均一な浸透がより促進される。これにより、
両帯材の当接部のろう材が完全に当接部内部に浸透し、
当接部近傍に大きなフィレット(ろう接材だまり)の形
成を防止し、表面に担持される触媒とろう材との反応に
もとづく触媒活性の低下を防止することができる。
また、本発明においては、前記したようにS字状ハニ
カム体の熱交番負荷に対する特性を更に改善するため
に、波板状帯材に開口した連通孔を設けてもよい。
この種のハニカム体においては、排気ガスの流速分布
が中心部において最大となること、従って、排気ガスと
担持された排気ガス浄化用触媒(Pt,Pd,Rhなど)との反
応(発熱反応)により中心部が外周部より高温になり、
これが熱応力発生の引き金となる。従って、波板状帯材
の側にハニカム体の中心部から金属ケースの内壁面に至
るような連通孔を設けて中心部の高温の排気ガスを外方
へ分散化させることは有効なことである。この場合、S
字状ハニカム体においては、巻回タイプのハニカム体と
比較して極めて短時間のうちに均一な温度分布とし、か
つこの状態を持続させることができる。これは、S字状
ハニカム体の方が巻回タイプのハニカム体より中心部の
高温の排気ガスが該連通孔により金属ケースの内壁面側
へ拡散して到達する距離が短かいためである。そして、
均一な温度分布により均一な排気ガスの浄化が達成され
ることはいうまでもないことである。
本発明において、前記したように波板状帯材の側にの
み連通孔を設ける以外に、平板状帯材にも連通孔を設け
ることができることはいうまでもないことである。即
ち、S字状ハニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯
材の両者に連通孔を設けると、中心部の高温の排気ガス
をより早くハニカム体の外周部方向に拡散させることが
できるため好ましいものである。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて更に詳しく説
明するが、本発明は図示のものに限定されない。
第1図は本発明の排気ガス浄化装置(A)の略示断面
図である。
本発明の排気ガス浄化装置(A)を構成するS字状ハ
ニカム体(1)は、耐熱性の薄肉金属板の平板状帯材
(11)と波板状帯材(12)を相互に当接させて積層させ
た排気ガス浄化用触媒を担持するためのエレメント
(E)を、最外面の上下二つの面に設定された任意の固
定点(第1図の場合、3,4)を中心に各エレメントを逆
向きに折曲げて加工することにより製作される。第1図
には、1つのエレメント(E)の細部のみしか示されて
いない。なお、平板状帯材(11)と波板状帯材(12)を
相互に当接するように配置するとき、排気ガスの通路と
なる多数の網目状通気孔路(13)(セル)は自動的に形
成される。
前記平板状帯材として、例えばFe−Cr20%−Al5%の
耐熱性のステンレス鋼、あるいはこれに耐酸化性を改善
するために希土類を加えた耐熱性のステンレス鋼などの
厚さ0.04mm,幅75mmのものが、そして波板状帯材として
前記平板状帯材を波形加工したものが使用される。各帯
材にAlを含有したステンレス鋼を用いると、熱処理によ
り帯材表面にウィスカー状のAl2O3が析出し、これが排
気ガス浄化用触媒を強固に担持するので好ましいもので
ある。
本発明において、前記したS字状ハニカム体(1)を
筒状金属ケース(2)内に填装し、固着することにより
排気ガス浄化装置(A)が製作される。なお、ハニカム
体(1)と金属ケース(2)との固着は、両者を組立て
てからその少なくとも一方の端部を所望の深さにろう材
のスラリー浴に浸漬処理してろう接合したり、あるいは
ハニカム体(1)の金属ケース(2)と接する近傍部位
のみをろう接合したりすればよく、固着の方法に特段の
制限を受けるものではない。
本発明の排気ガス浄化装置(A)の概要は前記した通
りであるが、本発明の特徴点が第2図〜第9図に示され
る。
まず、本発明においては、S字状ハニカム体の構成部
材である波板状帯材に最大の特徴を有するため、該波板
状帯材の実施態様について説明する。
(i)第2図は、本発明の第一実施態様の排気ガス浄化
装置(A)において、ハニカム体(1)を構成する平板
状帯材(11)と波板状帯材(12)との当接部の要部拡大
断面図である。
第2図に示されるように、略台形波である波板状帯材
(12)の平板状帯材(11)と当接する部位に、微細な凹
凸の粗面化領域(12W)を有する。この粗面化領域(12
W)は、第4図あるいは第5図に示される態様で形成す
ることができる。なお、本発明において波板状帯材(1
2)の波形は、所望形状のものであってよいことはいう
までもないことである。
第4図は、1組のフォーミングギア(FG)間に平板状
帯材(11)を通過させて波付加工する際、一方のギアを
粗面化FGとすることにより、波付加工と同時に粗面化領
域(12W)を形成する態様を示したものである。
第5図は、1組のロール(R)間に、波板状帯材(1
2)を通過させて粗面化処理する際、一方のロールを粗
面化ロールRとすることにより、粗面化領域(12W)を
形成する態様を示したものである。
なお、波板状帯材の波形の頂部、即ち、山部と谷部の
両方に、かつ平板状帯材(11)と当接する側に粗面化領
域(12W)を形成するには、第4図と第5図に示される
粗面化方法を併用すればよい。
(ii)第3図は、本発明の第2実施例の排気ガス浄化装
置(A)において、ハニカム体(1)を構成する平板状
帯材(11)と波板状帯材(12)との当接部の要部拡大断
面である。
第3図のものは、平板状帯材(11)の側にも粗面化領
域(11W)を有するものである。このような粗面化領域
(11W)を有する平板状帯材(11)は、第6図に示され
る態様で調整すればよい。即ち、一組のロールのうち、
一方のロールを粗面化ロールRとすることにより、該ロ
ール間に平板状帯材(11)を通過させて粗面化領域(11
W)を形成すればよい。
(iii)以下の態様で、排気ガス浄化装置(A)を製作
した。
(イ)平板状帯材 Cr20%,Al5%の耐熱鋼の厚さ0.05mm,幅70mmの金属帯
材を用いた。
(ロ)波板状帯材 前記平板状帯材と同種の耐熱鋼から、一組のフォーミ
ングギア(第4図に示されるように、一方の凹凸の高さ
約30μmの微細な凹凸を有する粗面化FGとした。)を用
いて、山と山のピッチ幅が3.5mm,山の高さが1.8mmで山
の頂部に微細な凹凸の粗面化領域を有する波形の金属帯
材を製作した。
前記平板状帯材と波板状帯材とを互に重積し、これを
第1図に示されるようにS字状に折曲げ加工して外径70
mmのS字状ハニカム体を得た。
S字状への折曲げ加工中、波板状帯材の波形は、変形
したりすることがなく、均一なセル形状を有するS字状
ハニカム体が得られた。なお、粗面化領域を有さない従
来のものと比較して、加工スピード(生産性)を20%程
度高めても保形性は十分であった。
次いで、該ハニカム体を、内径70mmの円筒形の金属ケ
ーシング内に填装し、両端部10mmをNi系高温ろう材のス
ラリー浴に浸漬、乾燥してから真空加熱炉中でろう接合
して排気ガス浄化装置(A)を製作した。
このようにして製作した排気ガス浄化装置(A)を、
常温〜900℃間の50サイクル急熱急冷試験(バーナース
ポーリング試験)、及び耐振動試験を行なったところ、
平板状帯材と波板状帯材の当接部の剥離や離体がなく、
強固に結合されていることが判った。
次に、本発明の第二の特徴点であるS字状ハニカム体
を構成する平板状帯材と波板状帯材において、少なくと
も波板状帯材の波の始端から終端方向に開口した連通孔
を形成して、S字状ハニカム体の熱交番負荷に対する耐
久性を改善する態様について説明する。
第7図は1つのエレメント(E)を構成する波板状帯
材(12)の断面図であり、該波板状帯材(12)には波の
進行方向において波の始端から終端にわたり開口した連
通孔(121)が穿設される。第8図は第1図に示される
エレメント(E)の部分拡大図であり、波板状帯材(1
2)に穿設された連通孔(121)を通して中心部の高温の
排気ガスが矢印の方向に拡散する状態を説明する図であ
る。第9図は、隣接する二つのエレメント(E)におい
て、波板状帯材(12)に設けられた連通孔(121)と、
平板状帯材(111)に設けられた連通孔(111)を通して
矢印方向に排気ガスが拡散する状態を説明する図であ
る。
〔発明の効果〕
本発明は、排気ガス浄化装置の主要な構成要素である
ハニカム体をS字状ハニカム体とするとともに、該ハニ
カム体の構成部材である平板状帯材と波板状帯材のうち
少なくとも波板状帯材を、その表面に微細な凹凸の粗面
化領域を有するものとし、更には少なくとも波板状帯材
に開口した連通孔を金属ケースに至るように設けている
ため、次のような優れた効果を奏するものである。
(1)S字状ハニカム体を製作するとき、外部応力の負
荷により、特に波板状帯材は変形しようとするが、本発
明により波板状帯材の波形保持力(剛性)は十分に高め
られ、改善される。従って、平板状帯材と波板状帯材を
当接させることにより形成される排気ガスの網目状通気
孔路(セル)の形状(セル形状)が一定の、かつセルの
形成密度が一定のハニカム体を、高い生産性のもとで製
造することができる。もとより、セルの形状、形成密度
が一定していることは、エンジン効率、排気ガス浄化能
などの面から好ましいことであることはいうまでもない
ことである。
(2)この種の排気ガス装置、特に主要な構成要素であ
るハニカム体において、過酷な使用条件下のもとで長期
の使用に耐えるために平板状帯材と波板状帯材の当接部
は強固に固着されることが要求される。本発明において
は、波板状帯材の表面に形成される微細な凹凸の粗面化
領域が毛細管現象により溶融ろう材を両帯材の当接部内
部へ効率よく浸透させることができる。従って、両帯材
は強固にろう接合されるとともに、当接部に適用される
ろう材と事後的に被覆、担持される排気ガス浄化用触媒
との反応を抑制ないし防止すること(即ち、高い触媒活
性能を達成すること)ができる。
また、波板状帯材に連通孔を設けた場合には、次のよ
うな効果が奏せられる。
(3)ハニカム体内部の温度分布、温度勾配を短時間に
均一化することができるため、排気ガスと浄化用触媒と
の反応条件が均一なものとなり、安定した浄化能が達成
される。
(4)また、ハニカム体内部の排気ガス流の流速分布が
均一化するため担持された浄化用触媒の触媒能を十分に
生かすことができる。更に、単位触媒量に対する接触ガ
ス量が一定化するため安定した浄化能が達成される。
(5)前記(3),(4)と関連して、かつハニカム体
がS字状のものであることに関連して、ハニカム体内部
の温度分布がより均一化するため、特にハニカム体と筒
状金属ケースとの当接部及びその近傍部位におけるハニ
カム体と金属ケースとの剥離,該剥離に誘因されたハニ
カム体の構成部材(平板状帯材と波板状帯材)の亀裂、
破損などが効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の排気ガス浄化装置の略示断面図であ
る。 第2図は、本発明の第一態様の平板状帯材と波板状帯材
との当接部の要部拡大断面図である。 第3図は、本発明の第二態様の平板状帯材と波板状帯材
との当接部の要部拡大断面図である。 第4図は、粗面化領域を有する波板状帯材を製作する第
一の態様を説明する図であり、第5図は第二の態様を説
明する図である。 第6図は、粗面化領域を有する平板状帯材を製作する態
様を説明する図である。 第7図は、連通孔を有する波板状帯材の断面図である。 第8図は、波板状帯材の連通孔を通して排気ガスが拡散
する状態を説明する図である。 第9図は、波板状帯材の連通孔と平板状帯材の連通孔の
両者を通して排気ガスが拡散する状態を説明する図であ
る。 A……排気ガス浄化装置 E……エレメント 1……S字状ハニカム体 11……平板状帯材 12……波板状帯材 11W,12W……粗面化領域 111……連通孔(平板状帯材側) 121……連通孔(波板状帯材側) 13……網目状通気孔路(セル) 2……筒状金属ケース 3,4……固定点

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄肉金属板の平板状帯材と波板状帯材とを
    相互に当接させた排気ガス浄化用触媒を担持するための
    エレメントの所望数を階層状に重積するとともに、最外
    面が平板状帯材となる積層体を構成し、かつ前記積層体
    の上下両最外面に二つの固定点を設定し、更に前記固定
    点を中心に同一方向に回転させて製作した各エレメント
    がS字状に折曲げられたS字状ハニカム体であって、前
    記S字状ハニカム体を筒状金属ケース内に固着してなる
    排気ガス浄化装置において、前記エレメントの波板状帯
    材が、その表面の少なくとも一部に高さ5〜50μmの微
    細な凹凸の粗面化領域を有するものであることを特徴と
    する排気ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】前記波板状帯材が、波形の頂部(山部と谷
    部)のうち、平板状帯材と当接する側の少なくとも一方
    の頂部の表面に高さ5〜50μmの微細な凹凸の粗面化領
    域を有するものである請求項第1項に記載の排気ガス浄
    化装置。
  3. 【請求項3】前記平板状帯材が、波板状帯材と当接する
    部分に高さ5〜50μmの微細な凹凸の粗面化領域を有す
    るものである請求項第1項に記載の排気ガス浄化装置。
JP2134181A 1990-05-25 1990-05-25 排気ガス浄化装置 Expired - Lifetime JP3039670B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2134181A JP3039670B2 (ja) 1990-05-25 1990-05-25 排気ガス浄化装置
US07/703,115 US5173471A (en) 1990-05-25 1991-05-20 Exhaust gas cleaning device
DE4116904A DE4116904A1 (de) 1990-05-25 1991-05-23 Abgasreinigungsvorrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2134181A JP3039670B2 (ja) 1990-05-25 1990-05-25 排気ガス浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0431618A JPH0431618A (ja) 1992-02-03
JP3039670B2 true JP3039670B2 (ja) 2000-05-08

Family

ID=15122337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2134181A Expired - Lifetime JP3039670B2 (ja) 1990-05-25 1990-05-25 排気ガス浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3039670B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0431618A (ja) 1992-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2813679B2 (ja) 排気ガス浄化装置
US5173471A (en) Exhaust gas cleaning device
JPH0744733Y2 (ja) 排気ガス浄化装置
JPH04103818A (ja) 排気ガス浄化装置
JPH03188925A (ja) 排気ガス浄化装置
JP3039670B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP3037365B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP4762506B2 (ja) ハニカム体及びその製造方法
JP2862291B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP3359061B2 (ja) 排気ガス浄化用ハニカム担体
JPH04103819A (ja) 排気ガス浄化装置
JPH07171418A (ja) メタル担体
JP3262624B2 (ja) メタル担体
JP3269651B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP3544451B2 (ja) 触媒コンバータ用メタル担体およびその製造方法
JP3207963B2 (ja) メタル担体
JPH03174222A (ja) 排気ガス浄化装置
JPH06205989A (ja) メタルハニカム体
JPH0822380B2 (ja) 排ガス浄化触媒用担体の製造方法
JPH07171420A (ja) メタル担体
JPH03178338A (ja) 触媒コンバータ用ハニカム体の製造方法
JPH03178337A (ja) 触媒コンバータ用ハニカム体の製造方法
JPH02280842A (ja) 排ガス浄化触媒用メタル担体
JPH07171413A (ja) メタル担体
JPH06205988A (ja) 排気ガス浄化装置