JP3207963B2 - メタル担体 - Google Patents

メタル担体

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JP3207963B2
JP3207963B2 JP05635293A JP5635293A JP3207963B2 JP 3207963 B2 JP3207963 B2 JP 3207963B2 JP 05635293 A JP05635293 A JP 05635293A JP 5635293 A JP5635293 A JP 5635293A JP 3207963 B2 JP3207963 B2 JP 3207963B2
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2330/00Structure of catalyst support or particle filter
    • F01N2330/30Honeycomb supports characterised by their structural details
    • F01N2330/44Honeycomb supports characterised by their structural details made of stacks of sheets, plates or foils that are folded in S-form

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、自動車の排気
ガス浄化手段として排気管系統に介装されて使用され
る、排気ガス浄化用触媒を担持させるための金属製のハ
ニカム体とケーシングから成るメタル担体(以下、単に
メタル担体という。)に関する。更に詳しくは、本発明
は、メタル担体のハニカム体を構成する平板状帯材と波
板状帯材とから成る最小構成単位において、該最小構成
単位の構造、特に該最小構成単位がハニカム体を外包す
る金属製ケーシングの内壁面に当接する部位の構造を耐
久性に優れたものとしたことを特徴とするメタル担体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動車の排気ガス浄化手
段として、セラミックス製のモノリスタイプの排気ガス
浄化用の触媒を担持するための担体に代って金属製のモ
ノリスタイプのものが注目されて来ている。一般に、金
属製モノリスタイプの排気ガス浄化用の触媒を担持させ
るためのメタル担体(MS、メタルサポート)は、図8
に示されるように耐熱性の薄肉鋼板の平板状帯材(1'
)と波板状帯材(2' )を相互に当接するように重積
し、これを一括渦巻状に巻回成形して製作した軸方向に
排気ガス通路のための多数の網目状通気孔路(以下、セ
ルという。)を有する巻回タイプのハニカム状積層体
(以下、ハニカム体という。)(H' )と、前記ハニカ
ム体を内部に填装し、固着するための両端が開口した筒
状の金属製ケーシング(4' )とから構成されるもので
ある。なお、図8に示されるように前記平板状帯材
(1' )と波板状帯材(2' )の巻回成形により自動的
に排気ガスの流通路となる多数の網目状通気孔路(3'
)(セル)が形成される。
【0003】そして、前記従来の巻回タイプのハニカム
体と金属製ケーシングとは、排気ガス自体の高温度及び
排気ガス浄化用触媒との発熱反応による高い温度雰囲気
下で生起する熱膨張や熱的応力に耐えるように、また自
動車走行時の激しい振動に耐え得るようにろう接または
溶接などにより強固に固着される。なお、ハニカム体を
構成する平板状帯材と波板状帯材の当接部は種々の方法
により固着されることはいうまでもないことである。
【0004】前記した巻回タイプのハニカム体は、セラ
ミック製のモノリスタイプのものより種々の点で優れて
いるものの、前記した厳しい熱的条件下で生起する大き
な熱応力に対してまだ改善の余地を残すものである。特
に、金属ケーシングの内壁面と当接するハニカム体の外
周部及びその近傍部位に、過大な熱応力が集積するた
め、ハニカム体を構成する平板状帯材や波板状帯材が座
屈したり、破損や亀裂をおこしたりして耐久性を低下さ
せる。これは、ハニカム体の金属製ケーシングの内壁面
に当接する外周部が、一組の平板状帯材(1' )と波板
状帯材(2' )が金属製ケーシングの内壁面に沿うよう
に当接しており、即ち面状に接合しており、熱応力を十
分に吸収、緩和することができないためである。
【0005】最近、前記した渦巻状巻回タイプのハニカ
ム体にかえて、ハニカム構造のハニカム体を構成する最
小構成単位、即ち当接関係にある一組の平板状帯材と波
板状帯材から成る最小構成単位において、その最小構成
単位の端部が夫々、金属ケーシングの内壁面に当接する
構造のハニカム体が提案されている。例えば、特開昭6
2−273050号、特開昭62−273051号、特
開平1−218637号、特公表3−502660号、
特開平4−227855号などに、放射状タイプ、S字
状タイプ、巴状タイプ、X−ラップ(卍)状タイプのハ
ニカム体が提案されている。なお、これら各種の改良さ
れたハニカム体は、図9〜図11に図示されており、図
9は放射状タイプ、図10はS字状タイプ、図11はX
−ラップ(卍)状タイプを示すものである。
【0006】この種のものは、前記した渦巻状巻回タイ
プのハニカム体においては、一つの最小構成単位の端部
が金属ケーシングの内壁面に沿って当接するのに対し、
所定の数の複数の最小構成単位の各端部が金属ケーシン
グの内壁面に当接するため、各端部において熱応力を吸
収、緩和させることが出来、ハニカム体の耐久性を向上
させることができるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した各種タイプの
ハニカム体、即ち放射状タイプ、S字状タイプ、巴状タ
イプ、及びX−ラップ(卍)状タイプのハニカム体は、
所定数の最小構成単位の夫々の端部が、金属製ケーシン
グの内壁面に当接し、ハニカム体の外周部及びその近傍
部位に集中する熱応力を各最少構成単位が分担して吸
収、緩和させることが出来るため、ハニカム体の耐久性
に一定の改善がなされているものである。しかしなが
ら、図9〜図11に示される各種タイプのハニカム体に
おいて、ハニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯材
の全ての当接部は、一般的にはろう材によりろう接合さ
れるものである。このため、ハニカム体が剛構造のもの
になり、特にハニカム体の外周部及び近傍部位に集積す
る前記した大きな熱応力に対して、まだ十分な耐久性を
有していないものである。
【0008】本発明は、前記した従来の各種タイプのハ
ニカム体の欠点を改善すべく案出されたものである。本
発明は、前記した構造のハニカム体において、該ハニカ
ム体の金属製ケーシングの内壁面に当接する外周部及び
その近傍部位に対して、ろう接合の態様により該部位を
柔構造のものにすることにより、前記欠点が解消される
という知見をベースとするものである。本発明により、
耐久性の優れた前記した各種タイプのハニカム体を利用
したメタル担体が提供される。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を最小
構成単位とし、かつ、前記最小構成単位の複数組を巻回
成形して各最小構成単位の端部が外包する金属製ケーシ
ングの内壁面に当接され、更に前記端部がろう接合され
る構造の排気ガス浄化用触媒を担持するためのハニカム
体とケーシングから成るメタル担体において、前記メタ
ル担体が、(i) ケーシングに当接する外周部及びその近
傍部位に、ハニカム体の外周に沿って隣接する所定幅の
第一ろう付け領域(B1 )を有し、(ii) 前記第一ろう
付け領域(B1 )の内側領域であるとともに、前記第一
ろう付け領域(B1 )に隣接する所定幅の非ろう付け領
域(NB)を有し、更に、(iii) 前記非ろう付け領域
(NB)の内側領域に、第二ろう付け領域(B2 )を有
する、もので構成されたことを特徴とするメタル担体に
関するものである。
【0010】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は、図示
のものに限定されないことはいうまでもないことであ
る。
【0011】前記したように、本発明が改良の対象とし
ているメタル担体を構成するハニカム体は、前記したよ
うに図9〜図11に示される放射状タイプ、S字状タイ
プ、巴状タイプ、及びX−ラップ(卍)状タイプのハニ
カム体である。そして、特にこの種タイプのハニカム体
において、該ハニカム体を外包する金属製ケーシングの
内壁面に当接する該ハニカム体の外周部及びその近傍部
位の耐熱応力に対する耐久性を改善しようとするもので
ある。そのために、本発明においては、前記した各種タ
イプのハニカム体において、平板状帯材と波板状帯材と
からなる最小構成単位に注目してみれば、該最小構成単
位の端部及びその近傍部位に適用するろう接合法として
特殊な方法を適用するという手段を採用する。
【0012】更に、前記した平板状帯材と波板状帯材を
最小構成単位とし、かつ、該最小構成単位の各端部が金
属製ケーシングの内壁面に当接する構造の各種タイプの
ハニカム体において、各最小構成単位の端部及びその近
傍部位に対して、(イ)最小構成単位の両帯材の端部を
ケーシングの内壁面にろう接合させること、(ロ)最小
構成単位の両帯材の端部より所望幅において、該所定幅
内の両帯材の当接部(平板状帯材と波板状帯材の山部及
び/又は谷部)をろう接合すること(第一ろう付け領域
1 の設定)、(ハ)前記(ロ)の両帯材の当接部がろ
う接合される領域の内側の所定幅において、該所望幅内
の両帯材の当接部(平板状帯材と波板状帯材の山部及び
/又は谷部)をろう接合させないこと(非ろう付け領域
NBの設定)、及び(ニ)前記(ハ)の両帯材の当接部
がろう接合されない領域の内側において、両帯材の当接
部をろう接合すること(第二ろう付け領域B2 の設
定)、というろう接合法を適用することによりハニカム
体を柔構造のものにすることができ、これにより熱応力
に対する耐久性、特に熱応力が集積するハニカム体の外
周部及びその近傍部位の耐久性を改善しようとするもの
である。なお、前記したろう付け態様により、所定幅の
平板状帯材と波板状帯材にろう接合しない部位(非ろう
付け領域NB)を設定してハニカム体を柔構造のものに
しても、従来の積層タイプや巻回タイプの構造のものと
比較して、本発明の構造のハニカム体においては機械的
強度、特に耐振性がそれほど損なわれないという利点が
ある。本発明において、前記したろう付け態様は基本的
なものであり、後述するように多くの変形例が可能なも
のである。
【0013】図1は、本発明の第一実施態様の断面円形
のS字状ハニカム体(H)を使用したメタル担体(M
S)の正面図である。図1に示されるハニカム体(H)
は、平板状帯材(1)と波板状帯材(2)とから成る最
小構成単位を使用して製作したS字状タイプのものであ
り、図10に示される従来のものと形状においては同種
のものである。なお、図1や図10に示されるS字状タ
イプのハニカム体は、通常の方法で製作されるものであ
る。例えば、所望数の最小構成単位を積重ねてスタック
(stack)とし、該スタックの上下面の所望位置に
巻回成形棒を配設し(図1では、5,6で示される位置
に配設される。)、該巻回成形棒を巻回成形の案内とし
て製作すればよい。
【0014】図2は、図1に示されるメタル担体(M
S)の一部断面図であり、図3は図1に示されるハニカ
ム体(H)を製作するために使用される平板状帯材
(1)と波板状帯材(2)とから成る最小構成単位を説
明する図である。
【0015】図1〜図3により、本発明の第一実施態様
のメタル担体(MS)の特徴点、及びその製造法につい
て説明する。図1〜図2に示されるように、本発明のS
字状タイプのハニカム体(H)は、ろう接合の観点から
みると、以下の特徴点を有するものである。 (i) ケーシング(4)に当接する外周部及びその近傍部
位に、ハニカム体(H)の全外周に沿って所望幅の第一
ろう付け領域(B1 )が設定される。 (ii) 前記第一ろう付け領域(B1 )に隣接し、かつ同
様にハニカム体(H)の全外周に沿って所望幅の非ろう
付け領域(NB)が設定される。 (iii) 前記非ろう付け領域(NB)に隣接したハニカム
体(H)のその他の部位、即ち、ハニカム体の中心部
(HC)を含む前記B1 とNBを除いた部位に第二ろう
付け領域(B2 )が設定される。
【0016】前記した第一〜第二ろう付け領域(B1
2 )及び非ろう付け領域(NB)を設定する態様は、
例えば図3に示される態様によればよい。図3は、ハニ
カム体(H)を構成する最小構成単位、即ち平板状帯材
(1)と波板状帯材(2)とから成る最小構成単位にお
いて、前記領域(B1 ,NB,B2 )を確保するため
の、特に平板状帯材(1)に対するろう材の適用法を説
明するものである。
【0017】(イ)ハニカム体(H)において、前記第
一ろう付け領域(B1 )を確保するには、図示のように
平板状帯材(1)の端部から所定幅(W2 )の領域にN
i系などの高温ろう材を適用すればよい。なお、平板状
帯材(1)上にろう材が適用された前記の所定幅
(W1 )部分は、巻回成形されて第一ろう付け領域(B
1 )の所望幅(WB1 )を形成することになる。本発明
において、前記第一ろう付け領域(B1 )は適宜に設定
される。例えば、ハニカム体(H)の半径(r)に対し
て1/10・rになるように設定すればよい。あるい
は、所望幅(WB1 )1mm以上となるように、更には該
領域(B1 )において、最小構成単位における平板状帯
材(1)と波板状帯材(2)との少なくとも1つの当接
部がろう接合される幅となるように設定すればよい。
【0018】(ロ)ハニカム体(H)において、前記非
ろう付け領域(NB)の所望幅(WNB)を確保するに
は、同様にして図3に示される所定幅(W´)の領域に
所望の高温ろう材を適用すればよい。本発明において、
前記非ろう付け領域(NB)の所望幅(WNB)は適宜
に設定される。例えば、最小構成単位における平板状帯
材と波板状帯材との少なくとも1つの当接部(波板状帯
材の山部または谷部)がろう接合されない(非ろう接
合)幅に設定される。あるいは、隣接する二つの最小構
成単位を注目したとき、第一の最小構成単位の平板状帯
材と第二の最小構成単位の平板状帯材の間に介在する第
一の最小構成単位の波板状帯材において、該波板状帯材
の隣接する一組の山部と谷部がろう接合されない(非ろ
う接合)幅に設定される。
【0019】(ハ)ハニカム体(H)において、前記第
二ろう付け領域(B2 )を確保するには、図3に示され
るように非ろう付け領域(NB)の内側領域において、
平板状帯材(1)に所望の高温ろう材を適用すればよ
い。本発明において、前記した態様にろう材を適用する
には、例えば特開昭56−4373号などに開示されて
いる既知の方法に従えばよい。即ち、前記した設計領域
にろう材ペーストを塗布したり、あるいはバインダーの
塗布後に粉末状ろう材を散布するなど所望の態様でろう
材を適用すればよい。
【0020】前記したハニカム体の例示は、図1に示さ
れ平板状帯材(1)と波板状帯材(2)から成る最小構
成単位を使用して図に示されるS字状タイプのハニカム
体を製作する態様のものである。しかしながら、本発明
は、前記最小構成単位を使用して、放射状タイプあるい
は巴状タイプ、またはX−ラップ(卍)状タイプのハニ
カム体が製作されることはいうまでもない。この種のハ
ニカム体は常法に従って製作すればよい。
【0021】本発明において、前記各種タイプのハニカ
ム体を製作するために使用される平板状帯材(1)とし
ては、通常のメタルモノリスタイプのハニカム体を製作
するときに使用されている帯材、例えばクロム鋼(クロ
ム13〜25%)、Fe −Cr 20%−Al 5%などの耐熱
性のステンレス鋼、あるいはこれに耐高温酸化性を改善
するために希土類を加えた耐熱性のステンレス鋼などの
厚さ0.04mm〜0.1mmの帯材が使用される。また、
波板状帯材(2)としては、前記平板状帯材(1)から
所定の略正弦波もしくは略台形波を有するように波付加
工したものが使用される。特に、平板状帯材(1)と波
板状帯材(2)にAl を含有させたものやあるいはその
表面にAl 層を設けたものを熱処理して、その表面にウ
ィスカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ(Al
2 3 )層を折出させたものが好ましい。前記ウィスカ
ー状などのアルミナ層は、Pt ,Pd ,Rh などの排気
ガス浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層を
強固に保持することができるので好ましいものである。
【0022】本発明の前記した各種タイプのハニカム体
(H)は、前記したようにメタル担体(MS、メタルサ
ポート)の主要な構成要素である。前記メタル担体(M
S)は、該ハニカム体(H)を金属製のケーシング
(4)内に収容し、固着して製作されるものである。前
記した金属製ケーシング(4)は、ハニカム体(H)を
内部に収容し固着するためのものであり、両端が開口
し、ハニカム体(H)の断面形状と同じ形状のものであ
れば何らの制約を受けるものではない。前記した金属製
ケーシング(4)の素材として、前記ハニカム体(H)
を構成する帯材(1,2)と同種の耐熱鋼を用いてもよ
いし、更に耐熱耐食性に富むものを用いてもよい。ま
た、外側部分の金属材料を内側部分より耐熱耐蝕性に富
むものとした二重構造のもの、具体的には内側部分にフ
ェライト系ステンレス鋼を、外側部分にオーステナイト
系ステンレス鋼を使用したものを用いてもよい。
【0023】本発明は種々の変形が可能である。図4
は、ハニカム体(H)、従ってメタル担体(MS)が断
面円形でないもの(レーストラック)の例を示してい
る。図4の本発明の第二実施態様のメタル担体の場合、
非ろう付け領域(NB)の幅(WNB)は、ハニカム体
(H)の外周から所定距離(d)だけ内部に入った位置
を基準にして設定すればよい。前記した所定距離(d)
としては、レーストラックの短軸を(a)としたとき、
例えば(d)が(a/4)以下になるように設定すれば
よい。
【0024】図5〜図6は、本発明の第三実施態様のメ
タル担体を示す。なお、図5〜図6は前記図2〜図3に
対応するものである。図2〜図3(第一実施態様)と図
5〜図6(第三実施態様)を比較して明らかのように、
第一及び第二ろう付け領域(B1 ,B2 )の設定部位
が、前者はハニカム体(H)の軸方向の全長に亘って設
けているのに対し、後者はハニカム体(H)の両端面か
ら深さ(h)の部分にのみ設けている点で相違する。即
ち、ハニカム体(H)の中心部に非ろう付け部(CN
B)を設けている点で相違する。なお、前記深さ(h)
としては、ハニカム体(H)の大きさにもよるが、例え
ば20mm以下を設定すればよい。本発明において、前記
したように第一及び第二ろう付け領域(B1 ,B2 )を
両端面に設けず、一端面にのみ設けてもよいことはいう
までもないことである。
【0025】図7は、本発明の第四実施態様のメタル担
体(MS)の正面図である。図7の第四実施態様のメタ
ル担体(MS)において特徴的な点は、第二ろう付け領
域(B2 )の内領域に、更に第二の非ろう付け領域(N
1 )を設けている点である。なお、本発明において、
前記第二の非ろう付け領域は一つに限らず、複数のもの
(NB1 ………NBn )であってもよいことはいうまで
もないことである。
【0026】
【発明の効果】前記したように、本発明の各種タイプの
ハニカム体(H)は、特殊な構造のハニカム体、即ちハ
ニカム体を構成する平板状帯材(1)と波板状帯材
(2)とから成る最小構成単位が巻回成形されるととも
に、各最小構成単位の端部がハニカム体を外包する金属
製ケーシングの内壁面に当接する構造のハニカム体に対
し、特殊なろう接合技術を適用して製作されるものであ
る。
【0027】即ち、本発明のハニカム体を製作するたて
めのろう接合の態様は、ハニカム体の外周部及びその近
傍部位に集積する大きな熱応力を吸収、緩和するよう
に、該部位を柔構造のものにする態様で行なわれるもの
である。より具体的には、ハニカム体のケーシング内壁
面に当接する外周部からハニカム体の中心部の方向にみ
て、かつハニカム体の外周部に沿って所望幅の第一ろう
付け領域(B1 )、非ろう付け領域(NB)、及び第二
ろう付け領域(B2 )を順に配設することにより、ハニ
カム体の外周部及びその近傍部位を柔構造のものにす
る。
【0028】従って、本発明のハニカム体(H)におい
ては、特に前記非ろう付け領域(NB)の熱応力緩衝領
域(バッファーゾーン)において、ハニカム体の外周部
及びその近傍部位に集積する大きな熱応力を効果的に吸
収、緩和することができる。一方、従来のハニカム体
(H' )においては、該部位の平板状帯材(1' )と波
板状帯材(2' )の当接部が全てろう接合されているた
め、熱応力を十分に吸収・緩和することができず、該部
位において両帯材(1',2' )に座屈が生じたり、両帯
材(1',2' )とケーシング(4' )の間で離体が生じ
やすく、かつ前記座屈や離体に連動して両帯材(1',
2' )の間でも離体が生じたり帯材(1',2' )の破
損、亀裂が生じたりする。
【0029】また、本発明において前記した熱応力バッ
ファーゾーン、即ち非ろう付け領域(NB)を設定して
も、ハニカム体(H)自体の構造特性からして、耐震性
などの強度特性を損なわないというメリットを享受する
ことができる。この点、従来の通常の巻回タイプや積層
タイプのものにおいて非ろう付け領域(NB)を設定し
たとき、大きな強度低下を受けるものである。本発明に
より、放射状タイプ、S字状タイプ、巴状タイプ、及び
X−ラップ(卍)状タイプのハニカム体の耐久性が改善
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施態様のS字状タイプのハニ
カム体を使用したメタル担体の正面図である。
【図2】 図1に示されるハニカム体の一部を省略した
断面図である。
【図3】 図1に示されるハニカム体を構成する最小構
成単位に対するろう材の適用態様を説明する図である。
【図4】 本発明の第二実施態様のメタル担体の正面図
である。
【図5】 本発明の第三実施態様のメタル担体を説明す
る図2の対応図である。
【図6】 本発明の第三実施態様のメタル担体を説明す
る図3の対応図である。
【図7】 本発明の第四実施態様のメタル担体の正面図
である。
【図8】 従来の巻回タイプのハニカム体を使用したメ
タル担体の斜視図である。
【図9】 従来の放射状タイプのハニカム体を使用した
メタル担体の正面図である。
【図10】 従来のS字状タイプのハニカム体を使用し
たメタル担体の正面図である。
【図11】 従来のX−ラップ(卍)状タイプのハニカ
ム体を使用したメタル担体の一部を省略した正面図であ
る。
【符号の説明】 1………………平板状帯材 2………………波板状帯材 3………………網目状通気孔路(セル) 4………………ケーシング MS……………メタル担体 H………………ハニカム体 B1 ……………第一ろう付け領域 NB……………非ろう付け領域 B2 ……………第二ろう付け領域 WB1 …………第一ろう付け領域の幅 WNB…………非ろう付け領域の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86 F01N 3/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材
    を最小構成単位とし、かつ、前記最小構成単位の複数組
    を巻回成形して各最小構成単位の端部が外包する金属製
    ケーシングの内壁面に当接され、更に前記端部がろう接
    合される構造の廃棄ガス浄化用触媒を担持するためのハ
    ニカム体とケーシングから成るメタル担体において、前
    記メタル担体が、 (i) ケーシングに当接する外周部及びその近傍部位に、
    ハニカム体の外周に沿って隣接する所定幅の第一ろう付
    け領域(B1)を有し、 (ii)前記第一ろう付け領域(B1)の内側領域であると
    ともに、前記第一ろう付け領域(B1)に隣接する所定
    幅の非ろう付け領域(NB)を有し、更に、 (iii) 前記非ろう付け領域(NB)の内側領域に、第二
    ろう付け領域(B2)を有する、 もので構成されたことを特徴とするメタル担体。
  2. 【請求項2】 第一ろう付け領域(B1)の幅(WB1
    が、断面円形のハニカム体の場合、その半径(r)の1
    /10以内である請求項1に記載のメタル担体。
  3. 【請求項3】 第一ろう付け領域(B1)の幅(WB1
    が、最小構成単位における平板状帯材と波板状帯材との
    少なくとも1つの当接部がろう接合される幅のものであ
    る請求項1に記載のメタル担体。
  4. 【請求項4】 非ろう付け領域(NB)の幅(WNB)
    が、断面円形のハニカム体の場合、その中心部(HC)
    から該ハニカム体の半径(r)の1/2以上離れた点と
    第一ろう付け領域(B1)の間の幅である請求項1に記
    載のメタル担体。
  5. 【請求項5】 非ろう付け領域(NB)の幅(WNB)
    が、断面非円形のハニカム体の場合、その外周部から所
    定距離離れた点と第一ろう付け領域(B1)の間の幅で
    ある請求項1に記載のメタル担体。
  6. 【請求項6】 非ろう付け領域(NB)の幅(WNB)
    が、最小構成単位における平板状帯材と波板状帯材との
    少なくとも1つの当接部(波板状帯材の山部または谷
    部)がろう接合されない幅のものである請求項1に記載
    のメタル担体。
  7. 【請求項7】 非ろう付け領域(NB)の幅(WNB)
    が、隣接する二つの最小構成単位を注目したとき、第一
    の最小構成単位の平板状帯材と第二の最小構成単位の平
    板状帯材の間に介在する第一の最小構成単位の波板状帯
    材において、該波板状帯材の隣接する一組の山部と谷部
    がろう接合されない幅のものである請求項1に記載のメ
    タル担体。
  8. 【請求項8】 第一ろう付け領域(B1)及び第二ろう
    付け領域(B2)が、ハニカム体の軸方向長さの全長に
    亘り設けられたものである請求項1に記載のメタル担
    体。
  9. 【請求項9】 第一ろう付け領域(B1)及び第二ろう
    付け領域(B2)が、ハニカム体の少なくとも一端面か
    ら所定の深さに設けられたものである請求項1に記載の
    メタル担体。
  10. 【請求項10】 第二ろう付け領域(B2)内に、1ま
    たは2以上の非ろう付け領域(NBn)を前記非ろう付
    け領域(NB)と同心状に設けたものである請求項1に
    記載のメタル担体。
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