JPH07171420A - メタル担体 - Google Patents

メタル担体

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JPH07171420A
JPH07171420A JP5344777A JP34477793A JPH07171420A JP H07171420 A JPH07171420 A JP H07171420A JP 5344777 A JP5344777 A JP 5344777A JP 34477793 A JP34477793 A JP 34477793A JP H07171420 A JPH07171420 A JP H07171420A
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metal
stacks
honeycomb body
stack
metal honeycomb
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JP5344777A
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Yuuzou Tsukiide
雄三 月出
Haruo Serizawa
治夫 芹沢
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中心部(軸方向と半径方向)の耐久性に優
れ、かつ経済的なX−ラップタイプのメタルハニカム体
を主要な構成要素とするメタル担体を提供する。 【構成】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を交
互に所望段数に積層して形成した所望数のスタック(X
1 〜Xn ,nは3以上の整数)を使用し、前記各スタッ
クを一端の当接端部で相互に当接させるとともに、該当
接部を中心に同一方向に巻回成形し、各スタックの各平
板状帯材と波板状帯材が外包する金属製ケーシング内壁
面に当接する構造とした排気ガス浄化用触媒を担持する
ためのメタルハニカム体、及び前記メタルハニカム体を
収容する金属ケーシング、とから成るメタル担体におい
て、前記各スタックが、最上下層の少なくとも一方の平
板状帯材の外表面の所望部位に配置されたろう材被覆層
を介して相互に固着されたものである、ことを特徴とす
るメタル担体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、自動車の排気
ガス浄化手段として排気系統に介装されて使用される排
気ガス浄化用触媒を担持させるための金属製のハニカム
構造体(以下、メタルハニカム体という。)を主要な構
成要素とするメタル担体に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、特にメタル担体
として、排気ガス浄化用触媒を担持するためのX−ラッ
プタイプのメタルハニカム体を主要な構成要素とすると
ともに、該メタルハニカム体の中心部(軸方向及び半径
方向)の熱応力に対する耐久性が改善されたメタル担体
を提供しようとするものである。
【0003】
【従来の技術】従来、この種の自動車の排気ガス浄化装
置において、排気ガス浄化用触媒(Pt,Pd,Rhな
ど)を担持させるためのハニカム構造の担体として、セ
ラミック製のモノリスタイプの担体に代って、金属製の
モノリスタイプのものが注目されて来ている。一般に金
属製モノリスタイプの排気ガス浄化用の触媒を担持させ
るためのメタル担体(MS、メタルサブストレート)
は、耐熱性の薄肉鋼板の平板状帯材と波板状帯材を相互
に当接するように重積し、これを一括渦巻状に巻回成形
して製作した軸方向に排気ガス通路のための多数の網目
状通気孔路(セル)を有する巻回タイプのメタルハニカ
ム体と、前記ハニカム体を内部に填装し、固着するため
の両端が開口した筒状の金属製ケーシングとから構成さ
れるものである。なお、前記平板状帯材と波板状帯材の
巻回成形により自動的に排気ガスの流通路となる多数の
網目状通気孔路(セル)が形成される。
【0004】そして、前記した従来の巻回タイプのメタ
ルハニカム体と金属製ケーシングから成るメタル担体に
おいて、巻回タイプのメタルハニカム体とメタルケーシ
ングは、排気ガス自体の高温度、及び該排気ガスと排気
ガス浄化用触媒との発熱反応による高い温度雰囲気下で
生起する熱膨脹や熱的応力に耐え得るように、更には自
動車走行時の激しい振動に耐え得るようにろう接または
溶接などにより強固に固着される。また、前記メタルハ
ニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯材の当接部
も、ろう接や溶接などの種々の方法により固着されるこ
とはいうまでもないことである。
【0005】前記したメタル担体を構成する巻回タイプ
のメタルハニカム体は、セラミック製のモノリスタイプ
のものより種々の点で優れているものの、前記した激し
い熱的条件下で生起する大きな熱応力に対してまだ改善
の余地を残すものである。特に、金属ケーシングの内壁
面に当接するメタルハニカム体の外周部及びその近傍部
位に過大な熱応力が集中・集積するため、メタルハニカ
ム体を構成する平板状帯材や波板状帯材が座屈したり、
破損や亀裂をおこしたりして耐久性を低下させる。これ
は、メタルハニカム体の金属製ケーシングの内壁面に当
接する外周部が一組の平板状帯材と波板状帯材で構成さ
れ、かつ該一組の帯材が金属製ケーシングの内壁面に沿
うように当接しており、即ち面状に接合しており、メタ
ルハニカム体内部で発生する熱応力を十分に吸収、緩和
することができないためである。
【0006】最近、前記した渦巻状巻回タイプのメタル
ハニカム体にかえて、メタルハニカム体を構成する最小
構成単位、即ち当接関係にある一組の平板状帯材と波板
状帯材からなる最小構成単位において、その最小構成単
位の夫々の端部が、金属ケーシングの内壁面に当接する
構造のメタルハニカム体が提案されている。例えば、前
記した構造のメタルハニカム体として、特開昭62−2
73051号、特公表3−502544号、特公表3−
502660号、特開平4−227855号などに、S
字状タイプ、巴状タイプ、X−ラップ(卍状)タイプの
メタルハニカム体が提案されている。
【0007】前記したS字状タイプやX−ラップタイプ
などのメタルハニカム体は、従来の渦巻状巻回タイプの
ハニカム体より優れたものである。これは、従来の巻回
タイプにハニカム体においては、前記したように一組の
平板状帯材と波板状帯材で構成される一つの最小構成単
位の端部が金属ケーシングの内壁面に沿って当接してい
るのに対し、所定の数の複数の最小構成単位の各端部が
金属ケーシングの内壁面に当接するため、各端部におい
て熱応力を吸収、緩和することができ、ハニカム体の耐
久性を向上させることができるためである。
【0008】前記したメタル担体を構成する巻回タイプ
以外の各種のメタルハニカム体において、特にS字状タ
イプまたは巴状タイプのメタルハニカム体においては、
その外周部の耐久性は前述した通り改善されたものであ
るが、それとの相対関係においてメタルハニカム体の中
心部の耐久性の向上が要求されている。周知のごとく、
この種のメタルハニカム体においては、その中心部に大
きな熱応力が発生し、中心部がメタルハニカム体の軸方
向に飛び出してしまうという現象(テレスコーピング、
フィルムアウトなどといわれている。)が生起し、その
耐久性が著しく損なわれる。特に、後述するようにX−
ラップタイプのメタルハニカム体は他のものには見られ
ない中心部特有の構造を有していることからして、中心
部の耐久性の向上策は大きな課題となっている。また、
前記テレスコーピングと連動してメタルハニカム体を構
成する帯材(平板状帯材と波板状帯材)の変形、座屈、
亀裂、破損などが誘発されるため、耐久性が著しく損な
われる。
【0009】前記したX−ラップタイプのメタルハニカ
ム体の軸方向あるいは半径方向の耐久性を改善するため
に、後述するように、該X−ラップタイプのメタルハニ
カム体の製造に使用される平板状帯材と波板状帯材を交
互に所望段数に積層して形成した所望数のスタック(X
1 〜Xn )において、前記各スタックの最上下層を構成
する平板状帯材を他の部位の帯材の肉厚よりも厚くした
もので構成するという方法がある。しかしながら、前記
した方法では、帯材として肉厚の相違するものを調製し
なければならないこと、また肉厚の厚い帯材を使用する
ためX−ラップタイプへの巻回成形に際して、巻回成形
のための加工応力が増大し、波板状帯材の波形を変形さ
せたりして均一セル形状で均一セル密度のメタルハニカ
ム体が得られないなどという欠点が伴うものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したX
−ラップタイプのメタルハニカム体の欠点を解消しよう
とするものである。本発明者らは、前記欠点を解消すべ
く鋭意検討した結果、X−ラップタイプのメタルハニカ
ム体の製造に使用される前記スタック(X1 〜Xn )に
おいて、各スタックの最上下層の平板状帯材の外表面の
所望部位にろう材被覆層を形成したものを使用し、各ス
タックを巻回成形した後に該ろう材被覆層を介して各ス
タックを相互にろう接合した場合、前記欠点が効果的に
解消されることを見い出だした。
【0011】また、巻回成形に際して加工応力の印加に
よる波板状帯材の波形の変形が効果的に防止されるこ
と、更には各スタック間の境界部の剛性が高められるこ
とからメタルハニカム担体の軸方向はもとより半径方向
の耐久性も改善されるということも見い出だされた。本
発明は、前記した知見をベースにして完成されたもので
あり、本発明により軸方向と半径方向の耐久性に優れた
経済的なX−ラップタイプのメタルハニカム体を主要な
構成要素とするメタル担体が提供される。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を交互
に所望段数に積層して形成した所望数のスタック(X1
〜Xn ,nは3以上の整数)を使用し、前記各スタック
を一端の当接端部で相互に当接させるとともに、該当接
部を中心に同一方向に巻回成形し、各スタックの各平板
状帯材と波板状帯材が外包する金属製ケーシング内壁面
に当接する構造とした排気ガス浄化用触媒を担持するた
めのメタルハニカム体と、前記メタルハニカム体を収容
する金属ケーシング、とから成るメタル担体において、
前記各スタックが、最上下層の少なくとも一方の平板状
帯材の外表面の所望部位に配置されたろう材被覆層を介
して相互に固着されたものである、ことを特徴とするメ
タル担体。
【0013】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は、図示
のものに限定されないことはいうまでもないことであ
る。
【0014】前記したように、本発明は、メタル担体の
主要な構成要素である各種構造のメタルハニカム体のう
ち、特にX−ラップタイプのメタルハニカム体を改良し
ようとする点に特徴を有する。
【0015】前記X−ラップタイプのメタルハニカム体
の製造プロセスを含めた概要は、図7〜図10に示され
ている。即ち、図7は4つのスタック(X1 〜X4 )を
使用して製造されたX−ラップタイプのメタルハニカム
体(XH)の正面図を示し、図8は前記メタルハニカム
体(XH)を製造するために使用される従来の1つのス
タック(X´1 )の斜視図を示し、図9は前記メタルハ
ニカム体(XH)を製造するために使用される従来の4
つのスタック(X´1 〜X´4 )の当接関係を説明する
図であり、図10は前記メタルハニカム体(XH)の中
心部の拡大図である。
【0016】本発明に係わるX−ラップタイプのメタル
ハニカム体(XH)の形状構造は、図7のものに限定さ
れず、例えば特開平4−227855などに開示された
ものが対象となる。即ち、X−ラップタイプのメタルハ
ニカム体(XH)を構成する各スタック(X1 〜Xn
の正面(断面)形状や当接端部の配設方式を変化させる
ことにより、正面形状が前記図7に示される円形のもの
だけでなく、楕円形、レーストラック形など種々の形状
をしたメタルハニカム体が対象となる。特に、本発明に
おいて当接端部とは、各スタックの文字通りの端面部だ
けでなく、他のスタックの配設関係において端面部とそ
の近傍部位を包含するものである。当業界において、図
7と図10に示されるように、この種のメタルハニカム
体は、その中心部における各スタックの当接端部の当接
状態が、X字状または卍状になっているため、X−ラッ
プタイプまたは卍状タイプと俗称されている。
【0017】前記したX−ラップタイプのメタルハニカ
ム体(XH)は、より具体的には、(イ)薄肉金属板製
の平板状帯材(1)と波板状帯材(2)を交互に所望段
数に積み重ねて少なくとも三つ以上の複数のスタック
(stack )を形成し、(ロ)前記各スタックをその一端
部で相互に所望の治具等を用いて当接させ、(ハ)次い
で当接体を該当接部を中心にして各スタックを同一方向
に巻回成形する、という製作工程により製作されるもの
である。前記(ロ)工程において使用された各スタック
の一端部を保持または挟持するに適した所望構造の治具
は、該治具を中心に各スタックを同一方向に巻回成形し
てX−ラップタイプのメタルハニカム体(XH)を製作
した後、抜去してもよいし、あるいはメタルハニカム体
(XH)と一体化してもよい。なお、平板状帯材(1)
と波板状帯材(2)からスタックを形成し、次いで巻回
成形することにより、図示されるように排気ガスの通路
となる多数のセル(3)が自動的に形成される。図7の
ものは、(イ)の段階で4個のスタック(X´1 〜X´
4 )を形成し、(ロ)の段階で各スタックの一端を90
°の交角をもって当接させ(図9参照)、(ハ)の段階
で巻回成形してX−ラップタイプのメタルハニカム体
(XH)としたものである。
【0018】図11は、X−ラップタイプのメタルハニ
カム体の特性改善のために、スタック(X´1 )の最上
下層の平板状帯材を肉厚の厚い帯材で構成する方式を示
す。しかしながら、この方式による改善は、後述される
ようにX−ラップタイプへ巻回成形するときに、高い加
工応力が印加されるため波板状帯材の波形変形などの欠
点が招来されるものである。
【0019】前記X−ラップタイプのメタルハニカム体
は、前述したように例えば巻回タイプのメタルハニカム
体と比較して耐久性、特に外周部の耐久性が改善された
ものである。しかしながら、外周部の耐久性との相対関
係において、逆に中心部の耐久性の改善が強く要求され
ている。特に、X−ラップタイプのメタルハニカム体に
おいては、その中心部の各スタックの配設構造からし
て、他のメタルハニカム体より中心部の耐久性が強く求
められている。また、X−ラップタイプのメタルハニカ
ム体においては、前述した製造例から判るように、平板
状帯材と波板状帯材を交互に所望段数に積層して形成し
た所望数のスタック(X)を、一端の当接端部で相互に
当接させるとともに、該当接端部を中心に各スタック
(X)を同一方向に巻回成形するとき、特に加工中心と
なる該当接端部の帯材(平板状帯材と波板状帯材)に大
きな加工応力が印加し、相互に大きくズレを起こし平板
状帯材と平板状帯材の間に波板状帯材が存在しない領域
を形成したり、また、ズレと連動して波板状帯材の波形
を変形させたりする。これは、前記図11で示されるス
タック(X´1 )の最上下層を肉厚の厚い平板状帯材で
構成したときに著しく招来される。これらは、均一なセ
ル形状とセル密度をもったメタルハニカム体を製造する
上で、大きなマイナス要因となる。なお、これらはメタ
ルハニカム体内部において、触媒担持量の不均一分布を
もたらしたり、従って浄化能の不均一などをもたらした
りすることはいうまでもないことである。
【0020】本発明は、特にX−ラップタイプのメタル
ハニカム体の中心部の耐久性(軸方向及び半径方向)を
向上させ、合わせて前記した製造プロセスから来る欠点
を解消するために該メタルハニカム体を構成するスタッ
ク(X)に対して新規なろう接合方式を組合わせるとい
う技術的構成を採用する。以下、本発明の技術的構成の
具体的な実施態様を図面を参照して説明する。
【0021】図1は、本発明のX−ラップタイプのメタ
ルハニカム体を製造するために使用される第一実施態様
のスタック(X1 )の斜視図である。図1は、従来のス
タック(X´1 )を示す図8に対応するものである。図
1において、スタック(X1 )は、最上層を構成する平
板状帯材(1)にろう材被覆層(4)を有するものであ
る。なお、本発明において、最上下層(両層)にろう材
被覆層(4)を形成してもよいことはいうまでもないこ
とである。
【0022】図2は、前記スタック(X1 )を4個(X
1 〜X4 )使用し、常法の製造プロセス(図7〜図9参
照)によって製造し、かつろう接合した後のメタル担体
(MS)の断面図である。即ち、図2は、メタル担体
(MS)の軸心を通る断面図であり、図中の太線部
(5)及び中央部の斜線部(51)は、スタック
(X1 )の最上下層の当接面部が相互にろう接合されて
いることを示している。図2において、X−ラップタイ
プのメタルハニカム体(H1 )と金属製ケーシング
(C)の内壁面との当接部が、ろう接合されていること
も示されている。なお、図2において、X−ラップタイ
プのメタルハニカム体(XH)を構成する帯材(平板状
帯材と波板状帯材)の当接部の固着、及びメタルハニカ
ム体(XH)とメタルケーシング(C)の当接部の固着
は当業界の常法に従って行なえばよい。例えば前記した
ろう接合のほかに溶接など、適宜な方法が採用される。
【0023】前記したろう材被覆層(4)の形成は、N
i系など当業界において周知の高温ろう材の水性分散液
の漬浸処理、バインダー塗布後の粉末ろう材の適用、メ
ッキ技術の適用、高温ろう材箔の適用、など従来公知の
方法で形成すればよい。前記したろう接合は、いうまで
もないが非酸化性雰囲気下、減圧下の加熱処理などろう
材が溶融する条件を適宜、選択して行なえばよい。
【0024】本発明において、前記X−ラップタイプの
メタルハニカム体を製作するために使用される平板状帯
材(1)としては、通常のメタルモノリスタイプのハニ
カム体を製作するときに使用されている帯材、例えばク
ロム鋼(クロム13%〜25%)、Fe−Cr20%−
Al5%などの耐熱性のステンレス鋼、あるいはこれに
耐高温酸化性を改善するために希土類金属(REM)を
加えた耐熱性のステンレス鋼など、厚さが0.04mm〜
0.1mmの帯材が使用される。また、波板状帯材(2)
としては、前記平板状帯材(1)から所定の略正弦波、
略三角波もしくは略台形波を有するように波付加工した
ものが使用される。なお、平板状帯材(1)と波板状帯
材(2)にAlを含有させたものや、あるいはその表面
にAl層を設けたものを熱処理し、その表面にウィスカ
ー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ(Al
2 3 )を析出させたものが好ましい。前記ウィスカー
状などのアルミナは、Pt,Pd,Rhなどの排気ガス
浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層を強固
に保持することができるので好ましいものである。
【0025】本発明において、前記X−ラップタイプの
メタルハニカム体は、図7に示されるように金属製ケー
シング(C)内に填入、固着されて使用されるものであ
る。前記した金属製ケーシング(C)の素材としては、
前記メタルハニカム体を構成する帯材(1、2)と同種
の耐熱鋼を用いてもよいし、更に耐熱耐食性に富むもの
を用いてもよい。また、外側部分の金属材料を内側部分
より耐熱耐食性に富むものとした二重構造のもの、具体
的には内側部分にフェライト系ステンレス鋼を、外側部
分にオーステナイト系ステンレス鋼を使用したものを用
いてもよい。
【0026】図3は、本発明のX−ラップタイプのメタ
ルハニカム体を製造するために使用される第二実施態様
のスタック(X1 )の斜視図である。図4は、前記スタ
ック(X1 )を使用し、常法の製造プロセス(図7〜図
9参照)によって製造し、かつろう接合した後のメタル
担体(MS)の断面図である。前記実施態様において
は、スタック(X1 )のX−ラップ状巻回成形により、
メタル担体(MS)の軸方向にみて、前端近傍部位及び
後端近傍部位に位置する部位において、最上下層の当接
面がろう接合される。
【0027】図5は、本発明のX−ラップタイプのメタ
ルハニカム体を製造するために使用される第三実施態様
のスタック(X1 )の斜視図である。図6は、前記スタ
ック(X1 )を使用し、常法の製造プロセス(図7〜図
9参照)によって製造し、かつろう接合した後のメタル
担体(MS)の断面図である。前記実施態様において
は、スタック(X1 )のX−ラップ状巻回成形により、
メタル担体(MS)の軸方向にみて、略中央部位におい
て、最上下層の当接面がろう接合される。
【0028】
【発明の効果】本発明のメタル担体において、その主要
な構成要素であるX−ラップタイプのメタルハニカム体
は、該メタルハニカム体を製造するために使用されるス
タック、即ち平板状帯材と波板状帯材を交互に所望段数
に積層して形成したスタックに対して、ろう接合技術を
適用するという簡単な技術的手段の付加により、従来か
ら問題とされて来た中心部(軸方向及び半径方向)の耐
久性を効果的に改善することが出来る。
【0029】また、従来のスタックの最上下層を構成す
る平板状帯材に肉厚の厚い帯材を適用して中心部の耐久
性を改善するという方式に比較して、スタックのX−ラ
ップ状への巻回成形時に誘発されるセル形状の不均一、
セル密度の不均一を解消することが出来る。即ち、本発
明により均一セル形状、均一セル密度を有し、かつ耐久
性に優れたX−ラップタイプのメタルハニカム体を主要
な構成要素とする経済的なメタル担体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 X−ラップタイプのメタルハニカム体を製造
されるために使用される第一実施態様のスタック
(X1 )の斜視図である。
【図2】 第一実施態様のスタック(X1 )を使用して
製造されたメタル担体の断面図である。
【図3】 X−ラップタイプのメタルハニカム体を製造
するために使用される第二実施態様のスタック(X1
の斜視図である。
【図4】 第二実施態様のスタック(X1 )を使用して
製造されたメタル担体の断面図である。
【図5】 X−ラップタイプのメタルハニカム体を製造
するために使用される第三実施態様のスタック(X1
の斜視図である。
【図6】 第三実施態様のスタック(X1 )を使用して
製造されたメタル担体の断面図である。
【図7】 X−ラップタイプのメタルハニカム体を主要
な構成要素とするメタル担体の一部を省略した正面図で
ある。
【図8】 従来のX−ラップタイプのメタルハニカム体
を製造するために使用されるスタック(X´1 )の斜視
図である。
【図9】 X−ラップタイプのメタルハニカム体の製造
プロセスにおいて、各スタック(X´1 〜X´4 )の当
接関係を説明する図である。
【図10】 X−ラップタイプのメタルハニカム体の中
心部の拡大正面図である。
【図11】 従来のメタルハニカム体を製造するために
使用される図8に対応する別のスタック(X´1 )の斜
視図である。
【符号の説明】
MS ………メタル担体 XH ………メタルハニカム体 C ………メタルケーシング X1 ………本発明のスタック X´1 ,X´2 ,X´3 ,X´4 ………従来のスタッ
ク 1 ………平板状帯材 2 ………波板状帯材 3 ………セル(網目状通気孔路)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材
    を交互に所望段数に積層して形成した所望数のスタック
    (X1 〜Xn ,nは3以上の整数)を使用し、前記各ス
    タックを一端の当接端部で相互に当接させるとともに、
    該当接部を中心に同一方向に巻回成形し、各スタックの
    各平板状帯材と波板状帯材が外包する金属製ケーシング
    内壁面に当接する構造とした排気ガス浄化用触媒を担持
    するためのメタルハニカム体、及び前記メタルハニカム
    体を収容する金属ケーシング、とから成るメタル担体に
    おいて、 前記各スタックが、最上下層の少なくとも一方の平板状
    帯材の外表面の所望部位に配置されたろう材被覆層を介
    して相互に固着されたものである、ことを特徴とするメ
    タル担体。
  2. 【請求項2】 各スタックが、最上下層の平板状帯材の
    少なくとも一方の外表面全体に配置されたろう材被覆層
    を介して相互に固着されるものである請求項1に記載の
    メタル担体。
  3. 【請求項3】 各スタックが、メタル担体の軸方向にみ
    て、前端近傍部位及び後端近傍部位に位置する最上下層
    の平板状帯材の少なくとも一方の外表面に配置された所
    望幅のろう材被覆層を介して相互に固着されたものであ
    る請求項1に記載のメタル担体。
  4. 【請求項4】 各スタックが、メタル担体の軸方向にみ
    て、略中央部に位置する最上下層の平板状帯材の少なく
    とも一方の外表面に配置された所望幅のろう材被覆層を
    介して相互に固着されたものである請求項1に記載のメ
    タル担体。
JP5344777A 1993-12-21 1993-12-21 メタル担体 Pending JPH07171420A (ja)

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