JPH083204A - 膨潤性吸油剤の水分散体およびその製造方法 - Google Patents

膨潤性吸油剤の水分散体およびその製造方法

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JPH083204A
JPH083204A JP13607094A JP13607094A JPH083204A JP H083204 A JPH083204 A JP H083204A JP 13607094 A JP13607094 A JP 13607094A JP 13607094 A JP13607094 A JP 13607094A JP H083204 A JPH083204 A JP H083204A
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monomer
oil
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swellable
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JP13607094A
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Susumu Inaoka
享 稲岡
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膨潤時の油への溶出量が少なく、膨潤後のゲ
ルに流動性が生じない小粒径の膨潤性吸油剤の水分散体
およびその製造方法を提供する。 【構成】 ドデシルアクリレートなどの疎水性単量体及
びジビニルベンゼンなどの架橋性単量体を懸濁重合して
膨潤性吸油剤の水分散体を得る際に、高剪断乳化機を用
いて単量体混合物を容積平均粒径が1.5μm未満で、
かつ5μm以上の粒子の割合が全体の5重量%以下に乳
化し、その後該単量体混合物を重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膨潤性吸油剤の水分散
体の製造方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、紙、フィルム、ゴム、織
布、不織布、熱可塑性樹脂、エラストマー、アスファル
トなどの支持体に均一に含浸含有したりコーティングし
たりするのに適した膨潤性吸油剤の水分散体を高剪断乳
化機を乳化機として用いた懸濁重合により製造する方法
に関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、架橋重合体からなる膨潤性吸
油剤がいくつか報告されている。そしてこれらを、紙、
フィルム、ゴム、織布、不織布、熱可塑性樹脂、エラス
トマーなどの支持体に均一に含浸含有したり、コーティ
ングしたりするためには可能な限り小粒径の樹脂を用い
ることが望ましい。
【0004】このような架橋重合体からなる膨潤性吸油
剤の微粒子の製造方法としては、懸濁重合法と乳化重合
法があげられる。一般的な懸濁重合によれば粒径10〜
1000μm程度の膨潤性吸油剤の水分散体を比較的容
易に得ることができ、乳化重合によれば更に小さい粒径
0.01〜10μm程度の微粒子を得ることができる。
特に、これらの重合によって得られた膨潤性吸油剤微粒
子を、前記の支持体に均一に含浸したりコーティングし
たりするためには、より小さい粒径である方が好まし
い。
【0005】しかし、溶解度パラメーター(SP値)が
9以下の単量体成分を主成分としてなる疎水性が高い単
量体成分(A)で構成される架橋重合体(I)を一般的
な乳化重合法によって製造することは、単量体成分の水
への可溶化が困難であるため十分な重合速度が得られず
懸濁重合と乳化重合が並列して進行し粒径の大きな成分
が混在してしまうこと、またそれにともない重合熱の制
御が困難であることがわかった。また、疎水性の高い単
量体成分とそれより親水性の高い架橋剤成分を乳化重合
法で重合すると可溶化速度の違いにより均一な架橋が行
われなず、油膨潤時の溶出成分量が多い問題点があっ
た。特願平04−66163によれば単量体成分の重合
系への供給時間を調整することにより解決する方法が採
られているが、操作が煩雑であり工業的に簡便に生産で
きる方法が求められている。したがって、従来の乳化重
合法で製造された膨潤性吸油剤の水分散体は、粒度分布
が広く静置安定性が不十分であり工業的に生産すること
が困難であるといった問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した問題
点を解決するものである。したがって、本発明の目的
は、膨潤時の油への溶出量が少ない小粒径の膨潤性吸油
剤の水分散体を高剪断乳化機を乳化機として用いた懸濁
重合法により製造する方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、単量体混
合物および油溶性ラジカル重合開始剤を溶解した溶液
を、乳化剤含有水性溶液と混合乳化するに際して、高剪
断乳化機を用いて単量体混合物を容積平均粒径が1.5
μm未満で、かつ5μm以上の粒子径の割合が全体の5
重量%以下の粒径に乳化し、その後該単量体混合物を重
合することにより、前記目的が達成できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、溶解度パラメーター
(SP値)が9以下の単量体を主成分としてなる分子中
に1個の重合性不飽和基を有する単量体成分(A)80
〜99.999重量%及び分子中に少なくとも2個の重
合性不飽和基を有する架橋性単量体(B)0.001〜
20重量%(ただし単量体成分(A)及び架橋性単量体
(B)の合計は100重量%である)からなる単量体混
合物および油溶性ラジカル重合開始剤を溶解した溶液
を、乳化剤含有水性溶液と混合乳化するに際して、高剪
断乳化機を用いて単量体混合物を容積平均粒径が1.5
μm未満で、かつ5μm以上の粒子の割合が全体の5重
量%以下に乳化し、その後該単量体混合物を重合するこ
とを特徴とする膨潤性吸油剤の水分散体の製造方法に関
するものである。
【0009】また、本発明は、溶解度パラメーター(S
P値)が9以下の単量体を主成分としてなる分子中に1
個の重合性不飽和基を有する単量体成分(A)80〜9
9.999重量%及び分子中に少なくとも2個の重合性
不飽和基を有する架橋性単量体(B)0.001〜20
重量%(ただし単量体成分(A)及び架橋性単量体
(B)の合計は100重量%である)からなる単量体混
合物を重合して得られる、容積平均粒径が1.5μm未
満で、かつ5μm以上の粒子の割合が全体の5重量%以
下の膨潤性吸油剤の水分散体に関するものである。
【0010】
【作用】溶解度パラメーター(SP値)は、化合物の極
性を表す尺度として一般に用いられており、本発明では
Smallの計算式にHoyの凝集エネルギー定数を代
入して導いた値を適用するものとし、単位は(cal/
cm31/2で表される。本発明で用いられる単量体成分
(A)の主成分を構成する単量体成分は、溶解度パラメ
ーター(SP値)が9以下で分子中に1個の重合性不飽
和基を有する単量体である。溶解度パラメーター(SP
値)が9を越える単量体を単量体成分(A)の主成分に
用いると、油膨潤性の低い吸油剤しか得られず好ましく
ない。
【0011】溶解度パラメーター(SP値)が9以下で
分子中に1個の重合性不飽和基を有する単量体の例とし
ては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
t-ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、オ
クチルフェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル
(メタ)アクリレート、ジノニルフェニル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メン
チル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アク
リレート、ジブチルマレエート、ジドデシルマレエー
ト、ドデシルクロトネート、ジドデシルイタコネートな
どの不飽和カルボン酸エステル;(ジ)ブチル(メタ)
アクリルアミド、(ジ)ドデシル(メタ)アクリルアミ
ド、(ジ)ステアリル(メタ)アクリルアミド、(ジ)
ブチルフェニル(メタ)アクリルアミド、(ジ)オクチ
ルフェニル(メタ)アクリルアミドなどの炭化水素基を
有する(メタ)アクリルアミド;1−ヘキセン、1−オ
クテン、イソオクテン、1−ノネン、1−デセン、1−
ドデセンなどのα−オレフィン;ビニルシクロヘキサン
などの脂環式ビニル化合物;ドデシルアリルエーテルな
どの炭化水素基を有するアリルエーテル;カプロン酸ビ
ニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステア
リン酸ビニルなどの炭化水素基を有するビニルエステ
ル;ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテルな
どの炭化水素基を有するビニルエーテル;スチレン、t
−ブチルスチレン、オクチルスチレンなどの芳香族ビニ
ル化合物をあげることができ、これらの単量体を1種ま
たは2種以上用いることができる。
【0012】これらの中でも紙、フィルム、ゴム、織
布、不織布、熱可塑性樹脂、エラストマーなどの支持体
に均一に含浸含有したり、コーティングしたりする用途
において、一層優れた吸油性能を有する膨潤性吸油剤の
水分散体与える単量体としては、少なくとも1個の炭素
数4〜30の脂肪族炭化水素基を有し、かつアルキル
(メタ)アクリレート、アルキルアリール(メタ)アク
リレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル
アリール(メタ)アクリルアミド、アルキルスチレン、
α−オレフィン及び脂肪酸ビニルエステルからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の不飽和化合物を主成分とし
てなる単量体成分(A)が特に好ましい。
【0013】このような溶解度パラメーター(SP値)
が9以下の単量体の単量体成分(A)中における使用量
は、単量体成分(A)の全体量に対して50重量%以
上、より好ましくは70重量%以上となる割合である。
該溶解度パラメーター(SP値)が9以下の単量体の単
量体成分(A)中の使用量が50重量%未満では油膨潤
性の低い吸油剤しか得られず好ましくない。
【0014】したがって、本発明では、単量体成分
(A)中に溶解度パラメーター(SP値)が9以下の単
量体が50重量%以上含有される必要があるが、単量体
成分(A)中に50重量%未満の割合で溶解度パラメー
ター(SP値)が9を越える単量体が含有されてもよ
い。このような単量体として(メタ)アクリル酸、アク
リロニトリル、無水マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレートなどをあげることができる。
【0015】本発明で用いられる架橋性単量体(B)の
例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコール−ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、
N,N´−メチレンビスアクリルアミド、N,N´−プ
ロピレンビスアクリルアミド、グリセリントリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)ア
クリレート、多価アルコール(例えばグリセリン、トリ
メチロールプロパンあるいはテトラメチロールメタン)
のアルキレンオキシド付加物と(メタ)アクリル酸との
エステル化によって得られる多官能(メタ)アクリレー
トやジビニルベンゼンなどをあげることができ、これら
の架橋性単量体を1種または2種以上用いることができ
る。
【0016】膨潤性吸油剤の水分散体を製造する際に用
いられる単量体成分中の単量体成分(A)及び架橋性単
量体(B)の比率は、単量体成分(A)及び架橋性単量
体(B)の合計に対して、単量体成分(A)が80〜9
9.999重量%の範囲、架橋性単量体(B)が0.0
01〜20重量%の範囲である。
【0017】単量体成分(A)が80重量%未満であっ
たり、架橋性単量体(B)が20重量%を越えると、得
られる架橋重合体の架橋密度が高くなりすぎ油膨潤性の
低い吸油剤しか得られず好ましくない。また、単量体成
分(A)が99.999重量%を越えると、得られる重
合体の油への可溶性が増大し、膨潤時の油への溶出成分
量が増加するため好ましくない。
【0018】本発明の膨潤性吸油剤の水分散体は、単量
体成分を乳化剤を用いて水中に懸濁させることができ
る。乳化剤としては、アルキル硫酸ナトリウム、長鎖脂
肪酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルリン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活
性剤やポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタンモノ
アルキレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノアル
キレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
ロックコポリマーなどのノニオン性界面活性剤などがあ
げられる。本発明の懸濁重合は公知の方法により行うこ
とが出来る。例えば、油溶性ラジカル重合開始剤として
は、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、クメンパーオキシドなどの有機過酸化物;アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル
などのアゾ化合物などを用いることができ、その他必要
に応じてpH調節剤、酸化防止剤、帯電防止剤などを併
用して重合することも可能である。使用する油溶性ラジ
カル重合開始剤の分解温度は、高剪断乳化時に昇温して
しまう温度より高い分解温度を持つ開始剤であることが
好ましい。また、重合温度は、50〜150℃の範囲で
あることが好ましい。
【0019】本発明の製造方法により、単量体成分
(A)及び架橋性単量体(B)からなる単量体混合物を
懸濁重合して膨潤性吸油剤の水分散体を製造するには、
単量体混合物および油溶性ラジカル重合開始剤を溶解し
た溶液を、乳化剤含有水性溶液と混合乳化するに際し
て、高剪断乳化機を用いて単量体混合物を容積平均粒径
が1.5μm未満で、かつ5μm以上の粒子の割合が全
体の5重量%以下の粒径に乳化し、その後該単量体混合
物を重合すればよい。
【0020】該溶液を高剪断乳化機により乳化する前
に、あらかじめ一般的な予備混合機や乳化機などを用い
て該溶液を乳化剤含有水性溶液と混合乳化し、該溶液の
容積平均粒径を50μm未満に予備乳化した後、高剪断
乳化機により乳化することにより高剪断乳化機の剪断効
率を向上させることができる。このような予備混合機お
よび乳化機の例としては、攪拌翼、ラインミキサー、コ
ロイドミル、超音波、ミキサー等の既知の汎用装置が挙
げられる。また、高剪断乳化機による乳化時に該溶液を
冷却することにより該溶液の昇温を抑え、油溶性ラジカ
ル重合開始剤の分解を抑制することができる。
【0021】本発明で用いられる高剪断乳化機として
は、該溶液を微細な粒径に乳化する際に、該単量体混合
物を容積平均粒径が1.5μm未満で、かつ5μm以上
の粒子の割合が全体の5重量%以下にすることができる
機械ならば特に制限はなく、該高剪断乳化機へかける回
数や時間には特に制限はない。このような高剪断乳化機
の例としては、ホモジナイザー・ポリトロン((株)セ
ントラル科学貿易)、ホモジナイザー・ヒストロン
((株)日音医理科器機製作所)、ターボ型攪拌翼
((株)小平製作所)、バイオミキサー((株)日本精
機製作所)、ウルトラディスパー(浅田鉄鋼(株))、
エバラマイルダー(荏原製作所(株))、TKホモミッ
クインミル、TKホモミクサー、TKラボディスパー、
TKパイプラインミクサー、TKホモジェッター、TK
ユニミキサー、TKホモミックラインフロー、TKアヂ
ホモディスパー(以上、特殊機化工業(株))、クレア
ミックス(エム・テクニック(株))、ケイディミル
(キネティック・ディスパージョン社)等の高速剪断混
合機;高圧ホモゲナイザー((株)イズミフードマシナ
リ)、高圧ホモジナイザー(Ranneie製)、マイ
クロフルイタイザー(Microfluidicas
製)、ナノマイザー(ナノマイザー(株))等の高圧ホ
モジナイザー:超音波ホモジナイザー((株)日本精機
製作所)等の超音波ホモジナイザー;スタティクミキサ
ー((株)ノリタケカンパニーリミテッド)、スルーザ
ーミキサー(住友重機械工業(株))、静止型管内混合
機(東レ(株))、スケアミキサー((株)桜製作
所)、バイブロミキサー(冷化工業(株))、TK−R
OSS LPDミキサー(特殊機化工業(株))等の管
内混合機等が挙げられる。
【0022】この中でも特に好ましい高剪断乳化機とし
ては50〜5000kgf/cm2の圧力でチャンバー
内へ圧送し、高速流でチャンバー内の壁に衝突させる、
または2つの流路に分けた該乳化混合液同士を衝突させ
ることにより該単量体混合物を乳化させる圧力ホモジナ
イザーが挙げられる。
【0023】乳化させた単量体混合物の水分散体の平均
粒径は、容積平均粒径が1.5μm未満で、かつ5μm
以上の粒子の割合が全体の5重量%以下であれば特に制
限はない。
【0024】乳化させた単量体混合物の水分散体の平均
粒径が1.5μm以上である場合、重合後に得られた膨
潤性吸油樹脂の水分散体の静置安定性が得られないため
好ましくない。また、乳化させた単量体混合物の水分散
体中の5μm以上の粒子径を有する割合が全体の5重量
%以下でなければ、重合後に得られた膨潤性吸油樹脂の
水分散体中に凝集物や浮上分離物が多く均一な水分散体
が得られないため好ましくない。
【0025】該高剪断乳化機により乳化された単量体成
分の乳化物の重合方法としては、乳化物を重合系へ一
括、分割もしくは連続して供給し重合する。
【0026】本発明で得られる膨潤性吸油樹脂の水分散
体は、紙、フィルム、ゴム、織布、不織布、熱可塑性樹
脂、エラストマーなどの支持体に均一に含浸含有した
り、コーティングしたりする分野で用いられる。
【0027】
【実施例】次に本発明について実施例を上げて詳細に説
明するが、本発明はこれだけに限定されるものではな
い。なお、例中に特に断りのない限り部及び%は重量基
準とする。なお、得られた膨潤性吸油剤の粒子径測定は
レ−ザ−回折式粒度分布計:島津SALD−3000を
使用して行なった。) (実施例1)温度計、撹拌機、ガス導入管および還流冷
却器を備えた500mlフラスコに、ゼラチン3部を水2
00部に溶解して仕込み、撹拌下フラスコ内を窒素置換
し、窒素気流下に40℃に加熱した。
【0028】次に、単量体成分(A)としてノニルフェ
ニルアクリレート(SP値:8.3)99.794部、
架橋性単量体(B)として1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート0.206部および重合開始剤としてベン
ゾイルパーオキシド0.5部を混合した溶液にドデシル
硫酸ナトリウムを5部と水100部を加え、圧力600
kgf/cm2にてゴーリン型圧力ホモジナイザイザー
(イズミフードマシナリー社製)で3回乳化し容積平均
粒径0.3μm、粒径5μm以上の乳化物の割合0%の
単量体混合物の水分散液200部を得た。この水分散液
をフラスコ内に一度に加え、400rpmの条件下で激し
く撹拌した。
【0029】ついで、フラスコ内の温度を80℃に昇温
し、同温度で2時間維持して重合反応を行い、その後さ
らにフラスコ内を90℃に昇温し、2時間維持して重合
を完了させ架橋重合体からなる膨潤性吸油剤(1)の水
分散液を得た。この膨潤性吸油剤(1)の平均粒子径は
0.2μmであり、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤
(1)の含有率は25.2%であった。
【0030】(実施例2)実施例1において単量体成分
(A)としてイソブチルメタクリレート(SP値:8.
5)57.772部およびステアリスアクリレート(S
P値:7.8)38.515部、架橋性単量体(B)と
して1.6ヘキサンジオールジアクリレート0.308
部を代わりに用いた以外は、実施例1と同様の方法によ
り架橋重合体からなる膨潤性吸油剤(2)の水分散液を
得た。この膨潤性吸油剤(2)の平均粒子径は0.2μ
mであり、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤(2)の
含有率は25.1%であった。
【0031】(実施例3)実施例1において単量体成分
(A)としてドデシルアクリレート(SP値:7.9)
99.823部、架橋性単量体(B)としてエチレング
リコールジアクリレート0.177部を代わりに用いた
以外は、実施例1と同様の方法により架橋重合体からな
る膨潤性吸油剤(3)の水分散液を得た。この膨潤性吸
油剤(3)の平均粒子径は0.2μmであり、得られた
水分散液中の膨潤性吸油剤(3)の含有率は25.5%
であった。
【0032】(実施例4)実施例1において単量体成分
(A)としてヘキサデシルメタアクリレート(SP値:
7.8)49.930部およびN−オクチルアクリルア
ミド(SP値:8.8)49.930部、架橋性単量体
(B)としてジビニルベンゼン0.140部を代わりに
用いた以外は、実施例1と同様の方法により架橋重合体
からなる膨潤性吸油剤(4)の水分散液を得た。この膨
潤性吸油剤(4)の平均粒子径は0.2μmであり、得
られた水分散液中の膨潤性吸油剤(4)の含有率は2
5.2%であった。
【0033】(実施例5)温度計、撹拌機、ガス導入管
および還流冷却器を備えた500mlフラスコに、ゼラチ
ン3部を水100部に溶解して仕込み、撹拌下フラスコ
内を窒素置換し、窒素気流下に60℃に加熱した。
【0034】次に、単量体成分(A)としてドデシルア
クリレート(SP値:7.9)57.772部およびN
−ジオクチルアクリルアミド(SP値:8.2)、架橋
性単量体(B)としてポリプロピレングリコールジメタ
クリレート(分子量4000)3.713部および重合
開始剤として2,2'−アゾビスジメチルバレロニトリル
0.1部からなる溶液を攪拌機を備えた300mlフラ
スコに仕込み、ポリオキシエチレングリコール(重合度
9)ラウリルエーテル3部と水150部を加え攪拌して
平均粒径20μmの水分散液を得た。これを圧力100
kgf/cm2にてナノマイザー(特殊機化工業(株)
社製)にて1回乳化し容積平均粒径0.3μm、粒径5
μm以上の割合0%の単量体混合物の水分散液300部
を得た。
【0035】この水分散液を滴下ロートに仕込み、先に
用意した500mlフラスコ内に2時間かけて滴下しな
がら、400rpmの条件下で激しく撹拌して重合反応を
行い、その後さらにフラスコ内を80℃に昇温し、2時
間維持して重合を完了させ架橋重合体からなる膨潤性吸
油剤(5)の水分散液を得た。この膨潤性吸油剤(5)
の平均粒子径は0.2μmであり、得られた水分散液中
の膨潤性吸油剤(5)の含有率は25.4%であった。
【0036】(実施例6)実施例5において単量体成分
(A)として2エチルヘキシルアクリレート(SP値:
8.4)99.796部、架橋性単量体(B)として
N,Nメチレンビスアクリルアミド0.229部を代わ
りに用いた以外は、実施例5と同様の方法により架橋重
合体からなる膨潤性吸油剤(6)の水分散液を得た。こ
の膨潤性吸油剤(6)の平均粒子径は0.2μmであ
り、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤(6)の含有率
は25.1%であった。
【0037】(実施例7)実施例5において単量体成分
(A)としてシクロヘキシルメタクリレート(SP値:
8.3)99.771部、架橋性単量体(B)として
N,N’メチレンビスアクリルアミド0.229部を代
わりに用いた以外は、実施例5と同様の方法により架橋
重合体からなる膨潤性吸油剤(7)の水分散液を得た。
この膨潤性吸油剤(7)の平均粒子径は0.2μmであ
り、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤(7)の含有率
は24.9%であった。
【0038】(実施例8)実施例5において単量体成分
(A)としてステアリルアクリレート99.855部、
架橋性単量体(B)として1,4ブタンジオールジアク
リレート0.145部を代わりに用いた以外は、実施例
5と同様の方法により架橋重合体からなる膨潤性吸油剤
(8)の水分散液を得た。この膨潤性吸油剤(8)の平
均粒子径は0.2μmであり、得られた水分散液中の膨
潤性吸油剤(8)の含有率は24.9%であった。
【0039】(実施例9)単量体成分(A)としてラウ
リン酸ビニル(SP値:7.9)99.811部、架橋
性単量体(B)としてトリメチロールプロパントリアク
リレート0.187部および重合開始剤として2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル0.09部からなる単量
体を、ポリオキシエチレングリコール(重合度17)モ
ノノニルフェニルエーテル3部を水150部に溶解した
水溶液中をT.K.パイプラインホモミキサーSL型
((株)特殊機化工業社製)で1回乳化して容積平均粒
径5μmの予備乳化物を得た。該予備乳化物を圧力15
0kgf/m2にてマイクロフルイタイザー((株)月
島機械社製)を用いて乳化し、容積平均粒径0.3μ
m、粒径5μm以上の割合0%の単量体混合物の水分散
液253部を調整した。
【0040】この単量体の水分散液を滴下ロートに仕込
み、まず単量体の水分散液84.3部とをフラスコに仕
込み、400rpmの条件下で激しく撹拌して重合を開始
した。その後、フラスコ内を窒素気流下に80℃を維持
しながら60分ごとに残りの単量体の水分散液を84.
3部づつ滴下した。滴下終了後、さらに70℃で120
分維持して重合を完結させ、その後さらにフラスコ内を
90℃に昇温し、2時間維持して重合を完了させ架橋重
合体からなる膨潤性吸油剤(9)の水分散液を得た。こ
の膨潤性吸油剤(9)の平均粒子径は0.2μmであ
り、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤(9)の含有率
は25.0%であった。
【0041】(実施例10)実施例9において単量体成
分(A)としてイソボルニルアクリレート(SP値:
8.4)99.796部、架橋性単量体(B)としてエ
チレングリコールジアクリレート0.204部を代わり
に用いた以外は、実施例9と同様の方法により架橋重合
体からなる膨潤性吸油剤(10)の水分散液を得た。こ
の膨潤性吸油剤(10)の平均粒子径は0.2μmであ
り、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤(10)の含有
率は25.0%であった。
【0042】(実施例11)実施例9において単量体成
分(A)としてt−ブチルスチレン(SP値:7.9)
54.881部および1−デセン(SP値:7.0)4
4.903部、架橋性単量体(B)としてジビニルベン
ゼン0.216部を代わりに用いた以外は、参考例9と
同様の方法により架橋重合体からなる膨潤性吸油剤(1
1)の水分散液を得た。この膨潤性吸油剤(11)の平
均粒子径は0.2μmであり、得られた水分散液中の膨
潤性吸油剤(11)の含有率は25.1%であった。
【0043】(実施例12)実施例9において単量体成
分(A)としてノニルフェニルアクリレート(SP値:
8.3)74.793及びヒドロキシルエチルアクリレ
ート(SP値:10.3)24.931部、架橋性単量
体(B)として1.6ヘキサンジオールジアクリレート
0.276部を代わりに用いた以外は、実施例9と同様
の方法により架橋重合体からなる膨潤性吸油剤(12)
の水分散液を得た。この膨潤性吸油剤(12)の平均粒
子径は0.2μmであり、得られた水分散液中の膨潤性
吸油剤(12)の含有率は25.0%であった。
【0044】(実施例13)実施例9において単量体成
分(A)としてt−ブチルアクリレート(SP値:8.
7)59.327部及びスチレン(SP値:8.0)3
9.552部、架橋性単量体(B)としてポリエチレン
グリコールジアクリレート(分子量500)1.121
部を代わりに用いた以外は、実施例9と同様の方法によ
り架橋重合体からなる膨潤性吸油剤(13)の水分散液
を得た。この膨潤性吸油剤(13)の平均粒子径は0.
2μmであり、得られた水分散液中の膨潤性吸油剤(1
3)の含有率は25.0%であった。
【0045】(比較例1)実施例1においてノニルフェ
ニルアクリレートの量を94.541部に、1,6ヘキ
サンジオールジアクリレートの量を5.459部にそれ
ぞれ変更した以外は、実施例1と同様の方法により架橋
重合体からなる比較膨潤性吸油剤(1)の水分散液を得
た。この比較膨潤性吸油剤(1)の平均粒子径は0.2
μmであり、得られた水分散液中の比較膨潤性吸油剤
(1)の含有率は24.8%であった。
【0046】(比較例2)実施例1においてノニルフェ
ニルアクリレート99.794部の代わりにノニルフェ
ニルアクリレート39.713部およびアクリロニトリ
ル(SP値9.2)59.570部を用い、1,6ヘキ
サンジオールジアクリレートの量を0.717に変更し
た以外は、実施例1と同様の方法により架橋重合体から
なる比較膨潤性吸油剤(2)の水分散液を得た。この比
較膨潤性吸油剤(2)の平均粒子径は0.2μmであ
り、得られた水分散液中の比較膨潤性吸油剤(2)の含
有率は25.6%であった。
【0047】(比較例3)実施例1において1,6ヘキ
サンジオールジアクリレートを用いなかった以外は、実
施例1と同様の方法により架橋重合体からなる比較膨潤
性吸油剤(3)の水分散液を得た。この比較膨潤性吸油
剤(3)の平均粒子径は0.2μmであり、得られた水
分散液中の比較膨潤性吸油剤(3)の含有率は25.0
%であった。
【0048】(比較例4)実施例1においてゴーリン型
圧力ホモジナイザイザー(イズミフードマシナリー社
製)を用いずT.K.ホモジミキサー((株)特殊機化
工業社製)5000rpmにて2分乳化し容積平均粒径
1μm、粒径5μmの割合6重量%の単量体混合物の水
分散液200部を得た以外は、実施例1と同様の方法に
より架橋重合体からなる比較膨潤性吸油剤(3)の水分
散液を得た。この比較膨潤性吸油剤(3)の容積平均粒
子径は1.5μmであり、得られた水分散液中の比較膨
潤性吸油剤(3)の含有率は25.0%であった。
【0049】(比較例5)実施例3においてドデシルア
クリレートの量を94.637部に、エチレングリコー
ルジアクリレートの量を5.363部にそれぞれ変更し
た以外は、実施例5と同様の方法により架橋重合体から
なる比較膨潤性吸油剤(5)の水分散液を得た。この比
較膨潤性吸油剤(5)の平均粒子径は0.2μmであ
り、得られた水分散液中の比較膨潤性吸油剤(5)の含
有率は25.0%であった。
【0050】(比較例6)実施例3においてドデシルア
クリレート99.823部の代わりにドデシルアクリレ
ート39.854部およびメタクリル酸(SP値:1
0.1)59.780部を用い、エチレングリコールジ
アクリレートの量を0.366部に変更した以外は、実
施例3と同様の方法により架橋重合体からなる比較膨潤
性吸油剤(6)の水分散液を得た。この比較膨潤性吸油
剤(6)の平均粒子径は0.2μmであり、得られた水
分散液中の比較膨潤性吸油剤(6)の含有率は24.7
%であった。
【0051】(比較例7)実施例3において1,6ヘキ
サンジオールジアクリレートを用いなかった以外は、実
施例3と同様の方法により架橋重合体からなる比較膨潤
性吸油剤(7)の水分散液を得た。この比較膨潤性吸油
剤(7)の平均粒子径は0.2μmであり、得られた水
分散液中の比較膨潤性吸油剤(7)の含有率は24.6
%であった。
【0052】(比較例8)実施例3においてゴーリン型
圧力ホモジナイザイザー(イズミフードマシナリー社
製)を用いずコロイドミルで乳化し容積平均粒径3μ
m、粒径5μmの割合4重量%の単量体混合物の水分散
液200部を得た以外は、実施例1と同様の方法により
架橋重合体からなる比較膨潤性吸油剤(8)の水分散液
を得た。この比較膨潤性吸油剤(8)の容積平均粒子径
は2μmであり、得られた水分散液中の比較膨潤性吸油
剤(8)の含有率は25.0%であった。
【0053】(比較例9)実施例9においてラウリン酸
ビニルの量を94.619部に、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート0.216部の代わりにジビニルベ
ンゼン5.381部にそれぞれ変更した以外は、実施例
9と同様の方法により架橋重合体からなる比較膨潤性吸
油剤(9)の水分散液を得た。この比較膨潤性吸油剤
(9)の平均粒子径は0.2μmであり、得られた水分
散液中の比較膨潤性吸油剤(9)の含有率は25.7%
であった。
【0054】(比較例10)実施例9においてラウリン
酸ビニル99.811部の代わりにラウリン酸ビニル3
9.911部およびヒドロキシエチルアクリレート(S
P値:10.3)59.867部を用い、トリメチロー
ルプロパントリアクリレートの代わりにジビニルベンゼ
ン0.222部にそれぞれ変更した以外は、、実施例9
と同様の方法により架橋重合体からなる比較膨潤性吸油
剤(10)の水分散液を得た。この比較膨潤性吸油剤
(10)の平均粒子径は0.2μmであり、得られた水
分散液中の比較膨潤性吸油剤(10)の含有率は24.
7%であった。
【0055】(比較例11)実施例9においてトリメチ
ロールプロパントリアクリレートを用いなかった以外
は、実施例9と同様の方法により架橋重合体からなる比
較膨潤性吸油剤(11)の水分散液を得た。この比較膨
潤性吸油剤(11)の平均粒子径は0.2μmであり、
得られた水分散液中の比較膨潤性吸油剤(11)の含有
率は23.2%であった。
【0056】(比較例12)実施例9においてマイクロ
フルイタイザー((株)月島機械社製)を用いず容積平
均粒径5μm、粒径5μmの割合40重量%の単量体混
合物の水分散液253部を得た以外は、実施例1と同様
の方法により架橋重合体からなる比較膨潤性吸油剤(1
2)の水分散液を得た。この比較膨潤性吸油剤(12)
の容積平均粒子径は3μmであり、得られた水分散液中
の比較膨潤性吸油剤(12)の含有率は25.0%であ
った。
【0057】(実施例14) 実施例1〜13で得られ
た膨潤性吸油剤(1)〜(13)の水分散体及び比較例
1〜12で得られた比較膨潤性吸油剤(1)〜(12)
の水分散体を用いて、それぞれ以下の方法によりそれら
の膨潤性試験を行い、その結果を表1に示した。
【0058】膨潤性試験方法;水分散体を80℃で乾燥
させフィルム化した後、フィルム状の吸油剤1gをデカ
ン50gに6時間浸漬し、膨潤後の吸油剤を引き上げて
余剰の油を拭き取り、膨潤後の重量を測定し、下記の計
算式に従い吸油剤の膨潤率を算出した。
【0059】膨潤率(%)={(膨潤後の吸油剤重量−
膨潤前の吸油剤重量)/膨潤前の吸油剤重量}×100 (実施例15) 実施例1〜13で得られた膨潤性吸油
剤(1)〜(13)の水分散体及び比較例1〜12で得
られた比較膨潤性吸油剤(1)〜(12)の水分散体を
用いて、以下の方法により膨潤時の溶出試験を行い、そ
の結果を表1に示した。
【0060】膨潤時溶出試験方法;水分散体を80℃で
乾燥させフィルム化した後、フィルム状の吸油剤1gを
トルエン50gに2時間浸漬した後濾別し、溶出成分の
溶解した濾液をGPCにより分析し、未反応単量体量及
び溶解性重合体量からなる溶出量を定量(吸油剤中の重
量%として)した。
【0061】(実施例16) 実施例1〜13で得られ
た膨潤性吸油剤(1)〜(13)の水分散体及び比較例
1〜12で得られた比較膨潤性吸油剤(1)〜(12)
の水分散体を用いて、以下の方法により静置安定性試験
を行い、その結果を表1に示した。
【0062】静置安定性試験方法;70mlサンプル瓶
にサンプル50gを取り、50℃に保った高温槽に1週
間放置する。その後、200メッシュの金網で凝集物を
濾別乾燥し下式により凝集物を算出する。
【0063】凝集物(wt%)=(凝集物重量/エマル
ション固形物重量)×100
【0064】
【発明の効果】本発明の膨潤性吸油剤の水分散体の製造
方法によれば、特定の単量体成分を懸濁重合して架橋重
合体の水分散体を製造する際に単量体成分を高剪断乳化
機により容積平均粒径1.5μm未満に乳化し重合する
という簡単な操作を行うだけで、得られる架橋重合体の
架橋密度を均一化でき、油膨潤時の油への溶出量が少な
く膨潤後のゲルに流動性が生じることがない膨潤性吸油
剤の水分散体を容易に得ることができる。
【0065】本発明によって得られた膨潤性吸油剤の水
分散体は、紙、フィルム、ゴム、織布、不織布、熱可塑
性樹脂、エラストマーなどの支持体に含浸含有したりコ
ーティングしたりするのに有効であり、このように含浸
あるいはコーティングして得られる吸油材は油性物質の
吸収材、フィルター、油性改質剤などの用途に幅広く用
いることができる。
【0066】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解度パラメーター(SP値)が9以下
    の単量体を主成分としてなる分子中に1個の重合性不飽
    和基を有する単量体成分(A)80〜99.999重量
    %及び分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有す
    る架橋性単量体(B)0.001〜20重量%(ただし
    単量体成分(A)及び架橋性単量体(B)の合計は10
    0重量%である)からなる単量体混合物および油溶性ラ
    ジカル重合開始剤を溶解した溶液を、乳化剤含有水性溶
    液と混合乳化するに際して、高剪断乳化機を用いて単量
    体混合物を容積平均粒径が1.5μm未満で、かつ5μ
    m以上の粒子の割合が全体の5重量%以下に乳化し、そ
    の後該単量体混合物を重合することを特徴とする膨潤性
    吸油剤の水分散体の製造方法。
  2. 【請求項2】 単量体成分(A)の主成分が、少なくと
    も1個の炭素数4〜30の脂肪族炭化水素基を有し、か
    つそれが、アルキル(メタ)アクリレート、アルキルア
    リール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリ
    ルアミド、アルキルアリール(メタ)アクリルアミド、
    アルキルスチレン、α−オレフィン及び脂肪酸ビニルエ
    ステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の不飽和
    化合物である請求項1記載の膨潤性吸油剤の水分散体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 単量体混合物中に油溶性ラジカル重合開
    始剤を溶解した溶液と乳化剤含有水性溶液の混合液を容
    積平均粒径50μ未満に予備乳化した後、混合液を50
    〜5000kgf/cm2の圧力でチャンバー内へ圧送
    し、高速流でチャンバー内の壁に衝突させる、または2
    つの流路に分けた該混合液同士を衝突させて乳化し、そ
    の後単量体混合物を重合させることを特徴とする請求項
    1項記載の膨潤性吸油剤の水分散体の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶解度パラメーター(SP値)が9以下
    の単量体を主成分としてなる分子中に1個の重合性不飽
    和基を有する単量体成分(A)80〜99.999重量
    %及び分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有す
    る架橋性単量体(B)0.001〜20重量%(ただし
    単量体成分(A)及び架橋性単量体(B)の合計は10
    0重量%である)からなる単量体混合物を重合して得ら
    れる、容積平均粒径が1.5μm未満で、かつ5μm以
    上の粒子の割合が全体の5重量%以下の膨潤性吸油剤の
    水分散体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005021335A1 (de) * 2005-05-04 2006-11-09 Röhm Gmbh Verfahren zur Herstellung von Perlpolymerisaten mit einer mittleren Teilchengröße im Bereich von 1 µm bis 40 µm sowie Perlpolymerisat aufweisende Formmassen und Formkörper
JP2009191236A (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 Sekisui Plastics Co Ltd 架橋樹脂粒子及びそれを用いた光学シート

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