JPH08319756A - ドアクローザー - Google Patents
ドアクローザーInfo
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- JPH08319756A JPH08319756A JP12693295A JP12693295A JPH08319756A JP H08319756 A JPH08319756 A JP H08319756A JP 12693295 A JP12693295 A JP 12693295A JP 12693295 A JP12693295 A JP 12693295A JP H08319756 A JPH08319756 A JP H08319756A
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- cam
- shaft
- main shaft
- brake disc
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抵抗トルクが大きく、調速効果に優れた、安
定性の良好なドアクローザーを提供する。 【構成】 主軸部(5)に接続する副軸部(9)の回転
板(12)と、固定板(13)とによってブレーキディ
スク(14)を構成し、カム軸部(10)は、上部が、
ブレーキディスク(14)に離接し、かつ、その下端
は、一方向ロータリーダンパー(11)の回転軸とな
る。
定性の良好なドアクローザーを提供する。 【構成】 主軸部(5)に接続する副軸部(9)の回転
板(12)と、固定板(13)とによってブレーキディ
スク(14)を構成し、カム軸部(10)は、上部が、
ブレーキディスク(14)に離接し、かつ、その下端
は、一方向ロータリーダンパー(11)の回転軸とな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドアクローザーに関
するものである。さらに詳しくは、この発明は、大きな
回転抵抗力(トルク)の発生と調速性能とによって、門
扉を自動的に閉める際の扉の逆回転を安全な速度に調整
し、しかもその速度調整を安定して行うことのできるド
アクローザーに関するものである。
するものである。さらに詳しくは、この発明は、大きな
回転抵抗力(トルク)の発生と調速性能とによって、門
扉を自動的に閉める際の扉の逆回転を安全な速度に調整
し、しかもその速度調整を安定して行うことのできるド
アクローザーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅等に設置される門扉に
は、利便性を向上させるためにドアクローザーが設けら
れてきている。このドアクローザーは、門扉を自動的に
閉めるものであり、扉を回転させて門扉を開けた後に手
を放すと、扉は自動的に元の状態に復帰する。このた
め、人手により門扉を閉めるという手間が省かれる。
は、利便性を向上させるためにドアクローザーが設けら
れてきている。このドアクローザーは、門扉を自動的に
閉めるものであり、扉を回転させて門扉を開けた後に手
を放すと、扉は自動的に元の状態に復帰する。このた
め、人手により門扉を閉めるという手間が省かれる。
【0003】たとえば図9の要部正面図及び図10の要
部平面図に示したように、このようなドアクローザー
(ア)については、門扉の下側のヒンジ部(イ)に取り
付けられるものが知られており、通常は、扉(ウ)の回
転に伴って復元力が蓄積されるコイルバネ等の弾性体が
内蔵されている。門扉を開ける時に扉(ウ)を回転させ
ると、この弾性体に復元力が蓄積され、扉(ウ)から手
を放すとそれが放出され、この復元力の放出に伴って扉
(ウ)が逆回転することになる。
部平面図に示したように、このようなドアクローザー
(ア)については、門扉の下側のヒンジ部(イ)に取り
付けられるものが知られており、通常は、扉(ウ)の回
転に伴って復元力が蓄積されるコイルバネ等の弾性体が
内蔵されている。門扉を開ける時に扉(ウ)を回転させ
ると、この弾性体に復元力が蓄積され、扉(ウ)から手
を放すとそれが放出され、この復元力の放出に伴って扉
(ウ)が逆回転することになる。
【0004】そして、このようなドアクローザー(ア)
には、弾性体に蓄積された復元力の放出時に扉(ウ)が
急激に逆回転して門扉が閉められることのないように、
油圧を利用して調速機能を持たせたものが知られてもい
る。
には、弾性体に蓄積された復元力の放出時に扉(ウ)が
急激に逆回転して門扉が閉められることのないように、
油圧を利用して調速機能を持たせたものが知られてもい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のドアクローザーにおける油圧による調速機能は、主
として鉱物油等を絞られたポートに通すことにより発生
する粘性抵抗を用いているため、その抵抗はあまり大き
くなく、調速性能も満足できるものでないという欠点が
あった。また、外気の温度変化、たとえば夏冬の温度変
化によって油に粘性変化が起こり、扉(ウ)の逆回転速
度が一定しないという問題がある。そして、油の漏れや
火災の心配という欠点もあり、どうしてもその機構は複
雑で、高精度なものとしなければならないため、コスト
の面でも問題が大きいのが実情であった。
来のドアクローザーにおける油圧による調速機能は、主
として鉱物油等を絞られたポートに通すことにより発生
する粘性抵抗を用いているため、その抵抗はあまり大き
くなく、調速性能も満足できるものでないという欠点が
あった。また、外気の温度変化、たとえば夏冬の温度変
化によって油に粘性変化が起こり、扉(ウ)の逆回転速
度が一定しないという問題がある。そして、油の漏れや
火災の心配という欠点もあり、どうしてもその機構は複
雑で、高精度なものとしなければならないため、コスト
の面でも問題が大きいのが実情であった。
【0006】そこでこの発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、従来のドアクローザーについ
ての上記欠点を解消し、大きな回転抵抗力(トルク)の
発生と、調速性能の向上を簡便な構造として可能とし、
温度変化に左右されることなく、門扉を自動的に閉める
際の扉の逆回転を安全な速度に調整し、しかもその速度
調整を安定して行うことのできるドアクローザーを提供
することを目的としている。
みてなされたものであり、従来のドアクローザーについ
ての上記欠点を解消し、大きな回転抵抗力(トルク)の
発生と、調速性能の向上を簡便な構造として可能とし、
温度変化に左右されることなく、門扉を自動的に閉める
際の扉の逆回転を安全な速度に調整し、しかもその速度
調整を安定して行うことのできるドアクローザーを提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、門扉を開ける時に扉の回転に伴
って正回転する主軸部がケース体に挿入配置され、この
主軸部の周りには、その一端が主軸部に固定され、他端
がケース体に固定されているコイルバネが配置され、扉
の回転により主軸部が正回転する時にコイルバネに弾反
復元力が蓄積され、これが放出されることによって主軸
部と扉が逆回転して門扉が自動的に閉まるドアクローザ
ーであって、主軸部下方では、ケース体内に副軸部とカ
ム軸部とが順次設けられ、副軸部には回転板が取付けら
れ、この回転板は、これと交互に副軸部の周りに配置さ
れた固定板とともにブレーキディスクを構成し、かつ、
カム軸部は、最下部のブレーキディスク固定板に離接す
るカム体を備え、その下端部は、粘着性シリコーン充填
の一方向ロータリーダンパの回転軸となり、主軸部と扉
の逆回転による閉扉時には、カム軸部のカム体が上方へ
移動して最下部固定板を介してブレーキディスクが押圧
されかつ、一方向ロータリーダンパによって回転抵抗力
が発生し、扉の閉まりがゆるやかに調整されることを特
徴とするドアクローザーを提供する。
を解決するものとして、門扉を開ける時に扉の回転に伴
って正回転する主軸部がケース体に挿入配置され、この
主軸部の周りには、その一端が主軸部に固定され、他端
がケース体に固定されているコイルバネが配置され、扉
の回転により主軸部が正回転する時にコイルバネに弾反
復元力が蓄積され、これが放出されることによって主軸
部と扉が逆回転して門扉が自動的に閉まるドアクローザ
ーであって、主軸部下方では、ケース体内に副軸部とカ
ム軸部とが順次設けられ、副軸部には回転板が取付けら
れ、この回転板は、これと交互に副軸部の周りに配置さ
れた固定板とともにブレーキディスクを構成し、かつ、
カム軸部は、最下部のブレーキディスク固定板に離接す
るカム体を備え、その下端部は、粘着性シリコーン充填
の一方向ロータリーダンパの回転軸となり、主軸部と扉
の逆回転による閉扉時には、カム軸部のカム体が上方へ
移動して最下部固定板を介してブレーキディスクが押圧
されかつ、一方向ロータリーダンパによって回転抵抗力
が発生し、扉の閉まりがゆるやかに調整されることを特
徴とするドアクローザーを提供する。
【0008】そしてまた、この発明は、カム軸部は、カ
ムピンを有する回転軸と、溝部を介してカムピンの回動
にともなって上下動するカム体とを備えている上記のド
アクローザーをも提供する。
ムピンを有する回転軸と、溝部を介してカムピンの回動
にともなって上下動するカム体とを備えている上記のド
アクローザーをも提供する。
【0009】
【作用】この発明は、上記の構成において、主軸に対し
て、ブレーキディスクと、カムおよび一方向ロータリー
ダンパという特有の構造を組合わせることで、ブレーキ
ディスクのみの場合には摩擦制動力しか期待できず、ま
た油圧方式の場合には大きな回転抵抗力(トルク)が得
られない等の欠点をともに解消し、より大きな回転抵抗
力と、より良い調速作用の実現を可能としている。
て、ブレーキディスクと、カムおよび一方向ロータリー
ダンパという特有の構造を組合わせることで、ブレーキ
ディスクのみの場合には摩擦制動力しか期待できず、ま
た油圧方式の場合には大きな回転抵抗力(トルク)が得
られない等の欠点をともに解消し、より大きな回転抵抗
力と、より良い調速作用の実現を可能としている。
【0010】しかも、この発明の構成は、より小型で、
簡単な構造として可能であり、低コストであり、油圧の
場合の油漏れや火災の心配もない。
簡単な構造として可能であり、低コストであり、油圧の
場合の油漏れや火災の心配もない。
【0011】
【実施例】以下、添付した図面に沿ってこの発明の実施
例を示し、さらに詳しくこの発明のドアクローザーにつ
いて説明する。図1は、この発明のドアクローザーの一
実施例を示した断面図である。ドアクローザーには、門
扉を自動的に閉める際に扉を逆回転させるクロージンブ
部(1)と、その時の扉の回転速度を調整する調速部
(2)とが一体的に設けられている。これらのクロージ
ング部(1)及び調速部(2)にそれぞれ設けた略円筒
状第1のケース体(3)と第2のケース体(4)とは同
軸上に連結されている。このケース体(3)(4)の連
結は、図1に限定されることなく、適宜な個所であって
もよい。
例を示し、さらに詳しくこの発明のドアクローザーにつ
いて説明する。図1は、この発明のドアクローザーの一
実施例を示した断面図である。ドアクローザーには、門
扉を自動的に閉める際に扉を逆回転させるクロージンブ
部(1)と、その時の扉の回転速度を調整する調速部
(2)とが一体的に設けられている。これらのクロージ
ング部(1)及び調速部(2)にそれぞれ設けた略円筒
状第1のケース体(3)と第2のケース体(4)とは同
軸上に連結されている。このケース体(3)(4)の連
結は、図1に限定されることなく、適宜な個所であって
もよい。
【0012】クロージング部(1)のケース体(3)に
は、これを貫通する略円柱状の主軸部(5)が挿入され
ており、この主軸部(5)を支持する支持部(6)にベ
アリング(7)を設けている。主軸部(5)は、門扉に
設けた扉の回転が伝達されるように、たとえば門扉のヒ
ンジ部などに接続することができる。主軸部(5)の周
りにはコイルバネ(8)が配置されている。このコイル
バネ(8)の一端は主軸部(5)に固定されており、他
端はケース体(3)の内側面部に固定されている。この
ため、門扉を開ける時に扉の回転に伴って主軸部(5)
が回転すると、コイルバネ(8)は主軸部(5)に巻き
付くようにねじられて伸び、これによって弾性復元力が
蓄積する。この時の主軸部(5)の回転を正回転とす
る。一方、扉から手を放すと、コイルバネ(8)に蓄積
された弾発復元力が放出され、主軸部(5)とともに扉
を逆回転させる。この逆回転によって門扉は自動的に閉
められる。
は、これを貫通する略円柱状の主軸部(5)が挿入され
ており、この主軸部(5)を支持する支持部(6)にベ
アリング(7)を設けている。主軸部(5)は、門扉に
設けた扉の回転が伝達されるように、たとえば門扉のヒ
ンジ部などに接続することができる。主軸部(5)の周
りにはコイルバネ(8)が配置されている。このコイル
バネ(8)の一端は主軸部(5)に固定されており、他
端はケース体(3)の内側面部に固定されている。この
ため、門扉を開ける時に扉の回転に伴って主軸部(5)
が回転すると、コイルバネ(8)は主軸部(5)に巻き
付くようにねじられて伸び、これによって弾性復元力が
蓄積する。この時の主軸部(5)の回転を正回転とす
る。一方、扉から手を放すと、コイルバネ(8)に蓄積
された弾発復元力が放出され、主軸部(5)とともに扉
を逆回転させる。この逆回転によって門扉は自動的に閉
められる。
【0013】調速部(2)には、その中心部に副軸部
(9)が回転自在に主軸部(5)に接続して設けられて
いる。さらにこの副軸部(9)の下方には、カム軸部
(10)と、一方向ロータリーダンパ(11)が接続さ
れている。副軸部(9)は略角柱状としている。また、
副軸部(9)は、主軸部(5)と一体とされていてもよ
いし、分割型として固着接続されているようにしてもよ
い。
(9)が回転自在に主軸部(5)に接続して設けられて
いる。さらにこの副軸部(9)の下方には、カム軸部
(10)と、一方向ロータリーダンパ(11)が接続さ
れている。副軸部(9)は略角柱状としている。また、
副軸部(9)は、主軸部(5)と一体とされていてもよ
いし、分割型として固着接続されているようにしてもよ
い。
【0014】この副軸部(9)には、複数枚の回転板
(12)が取付けられ、この回転板(12)は、これと
交互に副軸部(9)の周りに配置された複数の固定板
(13)とともに乾式のブレーキディスクを構成してい
る。またカム軸部(10)は、ブレーキディスク(1
4)を構成する最下部の固定板(13a)に離接するカ
ム体(15)を備え、その下端部は、粘着性シリコーン
充填の一方向ロータリーダンパの回転軸(10a)とな
っている。
(12)が取付けられ、この回転板(12)は、これと
交互に副軸部(9)の周りに配置された複数の固定板
(13)とともに乾式のブレーキディスクを構成してい
る。またカム軸部(10)は、ブレーキディスク(1
4)を構成する最下部の固定板(13a)に離接するカ
ム体(15)を備え、その下端部は、粘着性シリコーン
充填の一方向ロータリーダンパの回転軸(10a)とな
っている。
【0015】以上の構成においては、主軸部(5)と扉
の逆回転による閉扉時には、カム軸部(10)のカム体
(15)が上方へ移動し、最下部の固定板(13a)を
介してブレーキディスク(14)が押圧され、かつ、一
方向ロータリーダンパによって回転抵抗力が発生し、扉
の閉まりがゆるやかに調整されることになる。図2は、
上記の構成において、副軸部(9)に取付けられる回転
板(12)を例示した平面図であり、図3は、第2のケ
ース体(4)の溝部に突起部(131)において固定さ
れ、その中心部には、副軸部(9)が挿入配置される開
口部(132)が設けられている固定板(13)を例示
した平面図である。図4は、これらの回転板(12)と
固定板(13)との交互の配置によるブレーキディスク
(14)の第2のケース体(4)への配置を示した平面
図である。
の逆回転による閉扉時には、カム軸部(10)のカム体
(15)が上方へ移動し、最下部の固定板(13a)を
介してブレーキディスク(14)が押圧され、かつ、一
方向ロータリーダンパによって回転抵抗力が発生し、扉
の閉まりがゆるやかに調整されることになる。図2は、
上記の構成において、副軸部(9)に取付けられる回転
板(12)を例示した平面図であり、図3は、第2のケ
ース体(4)の溝部に突起部(131)において固定さ
れ、その中心部には、副軸部(9)が挿入配置される開
口部(132)が設けられている固定板(13)を例示
した平面図である。図4は、これらの回転板(12)と
固定板(13)との交互の配置によるブレーキディスク
(14)の第2のケース体(4)への配置を示した平面
図である。
【0016】回転板(12)と固定板(13)とは、相
互に乾式接触して摩擦によるブレーキ作用を働くことに
なる。なお、相互の接触には、粘着グリースを介在させ
るようにしてもよいが、この発明においてはこれは用い
なくともよい。図5は、上記の一方向ロータリーダンパ
(11)を例示した断面図である。このロータリーダン
パ(11)は、市販品としても提供されているが、基本
的構成としては、本体ケース(111)内に、キャップ
(112)によって密閉された状態で、バネ(11
3)、ロータ(114)、Oリング(115)および粘
着性シリコーン(116)が装入され、その中心部に
は、上記のカム軸部(10)の下端が、回転軸(10
a)として挿入配置されている。この構造では、一方向
性を持たせるためにバネクラッチを採用している。バネ
(113)の端部はロータ(114)に固定され、回転
軸(10a)を一方向に回転させるとバネ(113)が
緩み、回転軸(10a)は空転するが、逆方向に回転す
ると、バネ(113)は回転軸(10a)を締め付け、
回転軸はロータ(114)と一体となって回転する。
互に乾式接触して摩擦によるブレーキ作用を働くことに
なる。なお、相互の接触には、粘着グリースを介在させ
るようにしてもよいが、この発明においてはこれは用い
なくともよい。図5は、上記の一方向ロータリーダンパ
(11)を例示した断面図である。このロータリーダン
パ(11)は、市販品としても提供されているが、基本
的構成としては、本体ケース(111)内に、キャップ
(112)によって密閉された状態で、バネ(11
3)、ロータ(114)、Oリング(115)および粘
着性シリコーン(116)が装入され、その中心部に
は、上記のカム軸部(10)の下端が、回転軸(10
a)として挿入配置されている。この構造では、一方向
性を持たせるためにバネクラッチを採用している。バネ
(113)の端部はロータ(114)に固定され、回転
軸(10a)を一方向に回転させるとバネ(113)が
緩み、回転軸(10a)は空転するが、逆方向に回転す
ると、バネ(113)は回転軸(10a)を締め付け、
回転軸はロータ(114)と一体となって回転する。
【0017】このロータの回転に際しては、粘着性シリ
コーン(116)の粘性抵抗とOリング(115)の摩
擦抵抗によって回転軸(10a)には抵抗トルクが加わ
ることになる。この抵抗トルクが、上記の通りのドアク
ローザーの作用として、扉が閉まる時の速度調整を行う
ことになる。粘着性シリコーン(116)による抵抗方
式は、油圧の場合のような夏冬の温度変化による粘性変
化が少ないため、閉扉速度はほぼ一定して安定した調速
が可能となる。
コーン(116)の粘性抵抗とOリング(115)の摩
擦抵抗によって回転軸(10a)には抵抗トルクが加わ
ることになる。この抵抗トルクが、上記の通りのドアク
ローザーの作用として、扉が閉まる時の速度調整を行う
ことになる。粘着性シリコーン(116)による抵抗方
式は、油圧の場合のような夏冬の温度変化による粘性変
化が少ないため、閉扉速度はほぼ一定して安定した調速
が可能となる。
【0018】このような一方向ロータリーダンパ(1
1)の作用は、前記のブレーキディスク(14)機構と
相乗的に作用して、この発明のドアクローザーの優れた
作用効果を実現する。この相乗効果は、前記のカム軸部
(10)によって具体化されることになる。上記カム軸
部(10)についてさらに詳しく説明すると、このカム
軸部(10)は、図1、そして図6にたとえば例示され
るように、カムピン(101)を有する回転軸(10
a)と、溝部(102)を介してカムピン(101)の
回動にともなって上下動するカム体(15)とを備えた
ものとすることができる。そして、図6に例示したよう
に、閉扉時に、扉とともに主軸部(5)が逆回転する場
合、この逆回転の速度が大きく、上記ロータリーダンパ
(11)の回転速度よりも速く回転しようとすると、ロ
ータリーダンパ(11)の粘性抵抗と摩擦抵抗とによっ
て発生する抵抗トルクによって主軸部(5)の回転方向
とは逆方向に力が加わり、また、カムピン(101)の
動きに沿って、カム体(15)は上方に移動して、ブレ
ーキディスク(14)の最下部固定板(13a)を押し
上げ、このブレーキディスク(14)による摩擦力で制
動力が増大されることになる。これによって主軸部
(5)の閉扉回転速度は、効果的に緩和されることにな
る。
1)の作用は、前記のブレーキディスク(14)機構と
相乗的に作用して、この発明のドアクローザーの優れた
作用効果を実現する。この相乗効果は、前記のカム軸部
(10)によって具体化されることになる。上記カム軸
部(10)についてさらに詳しく説明すると、このカム
軸部(10)は、図1、そして図6にたとえば例示され
るように、カムピン(101)を有する回転軸(10
a)と、溝部(102)を介してカムピン(101)の
回動にともなって上下動するカム体(15)とを備えた
ものとすることができる。そして、図6に例示したよう
に、閉扉時に、扉とともに主軸部(5)が逆回転する場
合、この逆回転の速度が大きく、上記ロータリーダンパ
(11)の回転速度よりも速く回転しようとすると、ロ
ータリーダンパ(11)の粘性抵抗と摩擦抵抗とによっ
て発生する抵抗トルクによって主軸部(5)の回転方向
とは逆方向に力が加わり、また、カムピン(101)の
動きに沿って、カム体(15)は上方に移動して、ブレ
ーキディスク(14)の最下部固定板(13a)を押し
上げ、このブレーキディスク(14)による摩擦力で制
動力が増大されることになる。これによって主軸部
(5)の閉扉回転速度は、効果的に緩和されることにな
る。
【0019】ロータリーダンパ(11)の抵抗トルクが
解消されると、カムピン(101)の動きとともに、カ
ム体(15)は、ブレーキディスク(14)の最下部固
定板(13a)から離れ、制動力が解除されることにな
る。ブレーキディスク(14)そのものは、単なる摩擦
(乾式)であるから図7のように押圧力のみで抵抗トル
クが決まり、その値は一定であって、いわゆる調速効果
がない。
解消されると、カムピン(101)の動きとともに、カ
ム体(15)は、ブレーキディスク(14)の最下部固
定板(13a)から離れ、制動力が解除されることにな
る。ブレーキディスク(14)そのものは、単なる摩擦
(乾式)であるから図7のように押圧力のみで抵抗トル
クが決まり、その値は一定であって、いわゆる調速効果
がない。
【0020】一方、ロータリーダンパ(11)は、回転
速度の増大とともに図8a−b曲線のように抵抗トルク
の増大変化が生じ、調速効果があるが、抵抗トルクの大
きさそのものには制限があり、また、調速効果(b/
a)もあまり大きくはない。しかしながら、この発明に
おいては、図8A−B曲線のように、抵抗トルクそのも
ののレベルが著しく大きく、しかも調速効果(B/A)
は極めて顕著なものとなる。
速度の増大とともに図8a−b曲線のように抵抗トルク
の増大変化が生じ、調速効果があるが、抵抗トルクの大
きさそのものには制限があり、また、調速効果(b/
a)もあまり大きくはない。しかしながら、この発明に
おいては、図8A−B曲線のように、抵抗トルクそのも
ののレベルが著しく大きく、しかも調速効果(B/A)
は極めて顕著なものとなる。
【0021】このようにこの発明では、より良い調速効
果と、小型であっても必要とされる大きな抵抗トルクが
得られることから、ドアクローザーとしての閉扉時の速
度緩和は優れたものとなる。そして、開扉時には、一方
向ロータリーダンパ(11)の空転と、ブレーキディス
ク(14)の作動解除により極めてスムースなものとな
る。
果と、小型であっても必要とされる大きな抵抗トルクが
得られることから、ドアクローザーとしての閉扉時の速
度緩和は優れたものとなる。そして、開扉時には、一方
向ロータリーダンパ(11)の空転と、ブレーキディス
ク(14)の作動解除により極めてスムースなものとな
る。
【0022】さらには、ロータリーダンパ(11)は粘
着性シリコンを使用しているため温度変化による影響は
少なく、火災の心配もない。そして、このシリコン封入
部を、図1のように、第2のケース体(4)に対して外
付けとして独立させることができることから、ドアクロ
ーザーとしてのコストの低減と、寿命の増大が図られ
る。
着性シリコンを使用しているため温度変化による影響は
少なく、火災の心配もない。そして、このシリコン封入
部を、図1のように、第2のケース体(4)に対して外
付けとして独立させることができることから、ドアクロ
ーザーとしてのコストの低減と、寿命の増大が図られ
る。
【0023】もちろん、この発明は、以上の例によって
何ら限定されるものでなく、その細部において様々な態
様が可能である。
何ら限定されるものでなく、その細部において様々な態
様が可能である。
【0024】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明のド
アクローザーによって、より大きな必要とされる抵抗ト
ルクと、より良好な調速効果が得られ、簡便な構造で、
温度変化による影響や、火災の心配なく、低コスト化が
図られる。
アクローザーによって、より大きな必要とされる抵抗ト
ルクと、より良好な調速効果が得られ、簡便な構造で、
温度変化による影響や、火災の心配なく、低コスト化が
図られる。
【図1】この発明の実施例を示した断面図である。
【図2】回転板を例示した平面図である。
【図3】固定板を例示した平面図である。
【図4】ブレーキディスクを例示した平面図である。
【図5】ロータリーダンパを例示した断面図である。
【図6】カム軸部の構造、動作を例示した正面図であ
る。
る。
【図7】ブレーキディスクのトルク特性を例示した図で
ある。
ある。
【図8】ロータリーダンパと、この発明のトルク特性お
よび調速効果を示した図である。
よび調速効果を示した図である。
【図9】従来のドアクローザーを示した要部正面図であ
る。
る。
【図10】図9に対応する要部平面図である。
1 クロージング部 2 調速部 3 第1のケース体 4 第2のケース体 5 主軸部 6 主軸支持部 7 ベアリング 8 コイルバネ 9 副軸部 10 カム軸部 10a 回転軸 11 一方向性ロータリーダンパ 12 回転板 13 固定板 13a 最下部固定板 14 ブレーキディスク 15 カム体 101 カムピン 102 溝部 111 本体ケース 112 キャップ 113 バネ 114 ロータ 115 Oリング 116 粘着性シリコーン
Claims (2)
- 【請求項1】 門扉を開ける時に扉の回転に伴って正回
転する主軸部がケース体に挿入配置され、この主軸の周
りには、その一端が主軸部に固定され、他端がケース体
に固定されているコイルバネが配置され、扉の回転によ
り主軸部が正回転する時にコイルバネに弾発復元力が蓄
積され、これが放出されることによって主軸部と扉が逆
回転して門扉が自動的に閉まるドアクローザーであっ
て、主軸部下方では、ケース体内に副軸部とカム軸部と
が順次設けられ、副軸部には回転板が取付けられ、この
回転板は、これと交互に副軸部の周りに配置された固定
板とともにブレーキディスクを構成し、かつ、カム軸部
は、最下部のブレーキディスク固定板に離接するカム体
を備え、その下端部は、粘着性シリコーン充填の一方向
ロータリーダンパの回転軸となり、主軸部と扉の逆回転
による閉扉時には、カム軸部のカム体が上方へ移動して
最下部固定板を介してブレーキディスクが押圧されか
つ、一方向ロータリーダンパによって回転抵抗力が発生
し、扉の閉まりがゆるやかに調整されることを特徴とす
るドアクローザー。 - 【請求項2】 カム軸部は、カムピンを有する回転軸
と、溝部を介してカムピンの回動にともなって上下動す
るカム体とを備えている請求項1のドアクローザー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12693295A JPH08319756A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | ドアクローザー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12693295A JPH08319756A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | ドアクローザー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08319756A true JPH08319756A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=14947474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12693295A Pending JPH08319756A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | ドアクローザー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08319756A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100504047B1 (ko) * | 2002-07-22 | 2005-07-27 | 삼성전자주식회사 | 도어 회전 장치 |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP12693295A patent/JPH08319756A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100504047B1 (ko) * | 2002-07-22 | 2005-07-27 | 삼성전자주식회사 | 도어 회전 장치 |
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