JPH0831961A - 強誘電体記憶素子 - Google Patents

強誘電体記憶素子

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JPH0831961A
JPH0831961A JP6161178A JP16117894A JPH0831961A JP H0831961 A JPH0831961 A JP H0831961A JP 6161178 A JP6161178 A JP 6161178A JP 16117894 A JP16117894 A JP 16117894A JP H0831961 A JPH0831961 A JP H0831961A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MFSMIS−FET構造で、低電圧駆動が
可能であり、シリコン酸化膜等のゲート絶縁膜の絶縁破
壊が発生しにくい等、良好な素子特性が得られる強誘電
体記憶素子を提供する。 【構成】 p型あるいはn型のシリコン等の半導体基板
1と、基板1の表面に形成された不純物領域3及び3’
と、不純物領域3及び3’の間の基板1上に形成された
誘電体膜2と、その上に形成された下部電極4と、その
上に形成された強誘電体膜5と、その上に形成された上
部電極6とから構成される強誘電体記憶素子において、
強誘電体膜5として弗化物を含んだ強誘電体膜を用い、
下部電極2として白金膜を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記憶素子等に応用され
る強誘電体薄膜素子に関し、さらに詳しくは強誘電体の
自発分極による静電誘導を介して不純物領域中のキャリ
アの移動量を変化させる強誘電体記憶素子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータ等に利用される不揮
発性メモリの半導体素子としては、ROM (Read Only
Memory)、PROM (Programmable ROM)、EPRO
M(Erasable PROM)、EEPROM (Electrically
EPROM)などがあるが、特にEEPROMは電気的
に記憶内容を書き換えることができるので有望視されて
いる。このEEPROMにおいては、MIS (Metal-In
sulator-Semiconductor)電界効果型トランジスタのゲ−
ト絶縁膜中のトラップ領域あるいはフロ−ティングゲ−
トを、シリコン基板からの電荷注入によって帯電させ、
その静電誘導によって基板の表面電導度を変調する方法
が知られている。
【0003】この素子の特徴としては、2トランジスタ
構成なので、バイト単位の書き換えを5V単一電源で行
うことができ、かつオンボードで書き換えが容易である
という利点がある。しかし、任意のセルを消去するに
は、選択トランジスタを必要とするので、集積度を高め
るのにセルサイズを小さくしなければならず、このた
め、素子の集積度には限界がある。
【0004】また最近、EEPROMにおける集積度の
限界を克服するため、消去を一括で行うことにより1ト
ランジスタ/1セル構造を実現したフラッシュメモリが
開発されている。この素子の特徴としては、EEPRO
Mの約1/4の面積に素子面積を低減することができる
という利点があるが、任意のセルを消去できないこと
と、書き込みに10〜12Vという高い電圧を必要とす
る問題点がある。
【0005】一方、従来の半導体素子とは全く異なった
動作原理の不揮発性メモリとして、強誘電体の自発分極
を利用した強誘電体不揮発性メモリがある。この強誘電
体不揮発性メモリには、大別すると次のような2種類の
タイプがある。
【0006】その1つは、誘電体キャパシタの蓄積電荷
量の変化を検出する方式のメモリ素子であり、この方式
の代表的なものに、強誘電体キャパシタに選択トランジ
スタを付加したキャパシタ+トランジスタメモリセル
(キャパシタ構造)がある。また、この方式のメモリ
は、CMOSレイヤ上に厚い層間絶縁膜を挟み、その上
に強誘電体キャパシタを設けることによって作製され
る。
【0007】もう1つは、強誘電体の自発分極による半
導体の抵抗変化を検出する方式のメモリ素子であり、こ
の方式の代表的なものにMFS(Metal Ferroelectric
Semiconductor)−FET(Field Effect Transistor)
構造がある。このMFS−FET構造は、MIS−FE
Tのゲート絶縁膜を強誘電体膜としたものであり、強誘
電体の自発分極の向き及び大きさに応じてその自発分極
を補償するように半導体表面に誘起される電荷によっ
て、半導体表面の伝導度が変調されることを利用してメ
モリ内容の読み出しを行うものである。このタイプのメ
モリ素子は、非破壊読み出しが可能であるため、書き換
え回数を向上させるのに優れている。
【0008】しかしながら、上記従来の強誘電体不揮発
性メモリ素子のうちキャパシタ構造を用いるものは、デ
ータの読み出しが1度データを破壊してしまう破壊読み
出しであるので、書き換え回数が多くなると、膜に疲労
が生じ、膜の残留分極が小さくなってしまい、メモリと
しての機能に支障が生じることになる。
【0009】また、MFS−FET構造においては、非
破壊読み出しが可能であるが、半導体上に直接強誘電体
を形成するため、プロセス上の次のような問題が生じ
る。例えば、現在キャパシタ構造材料として活発に開発
が進められているPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の
酸化物強誘電体を、Si上に直接形成すると、強誘電体
/Si界面にシリコン酸化膜等の不要な膜が形成されて
しまう。すると、素子の動作電圧が増大したり、トラッ
プ準位の発生によって電荷が膜中へ注入され残留分極に
よる電荷を打ち消す等の悪影響の原因となる。また、素
子製造工程における成膜温度が高いと、強誘電体の成分
元素がSi中に拡散してしまい、FET特性を劣化させ
る恐れがある。
【0010】このようなFET構造における酸化物強誘
電体の欠点を克服するため、BaMgF4等の非酸化物
強誘電体材料が検討されている(S.Sinharoy et.al.,J.
Vac.Sci.Technol.A9(3).p.409,1991等参照)。しかしな
がら、このような非酸化物強誘電体材料においても、S
iとの格子定数や熱膨張係数等の整合性を考えると、S
i上に直接形成すること(以下Si直上形成という)は
非常に困難である。
【0011】そこで、Si直上形成の種々の問題点を解
決するために、ゲートとして、従来の半導体プロセス技
術として確立されているシリコン酸化膜を用い、その上
にフローティングゲートタイプの電極を設け、さらにそ
の上に強誘電体を成膜するという、MFMIS(Metal
Ferroelectric Semiconductor)−FET構造が提案さ
れている(特開昭49−131646号参照)。この特
開昭49−131646号に示されたメモリ素子の構造
は、図7のように、Si基板101にソース領域103
とドレイン領域103’を形成し、それらの間に酸化シ
リコン膜102を介して金属浮遊ゲート104及びチタ
ン酸ビスマス膜105を形成し、ゲート電極106、ソ
ース電極107、ドレイン電極107’、オーミック電
極108をそれぞれ形成したものである。
【0012】このような構造であれば、ゲート絶縁膜に
従来のシリコン酸化膜(図7における酸化シリコン膜1
02)を用いることができる。さらに、フローティング
ゲート(図7における金属浮遊ゲート104)としての
金属上に強誘電体を成膜できるので、強誘電体の下地層
を、そのままフローティングゲートとして用いることが
できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開昭49−131646号に開示された構造の強誘電
体メモリ素子において、最も問題となるのは、チタン酸
ビスマス膜105、酸化シリコン膜102を夫々誘電体
膜とする積層コンデンサ構造となるため、チタン酸ビス
マス膜105よりなる強誘電体にかかる電圧が小さくな
ってしまうことである。したがって、強誘電体に十分な
電界を与えるために印加電圧を大きくすると、シリコン
酸化膜(図7における酸化シリコン膜102)に高い電
圧がかかり、絶縁破壊を起こす恐れがある。
【0014】積層コンデンサ構造の場合、強誘電体膜の
膜厚、強誘電体膜の比誘電率、及び強誘電体膜にかかる
電圧をそれぞれtF、εF、VFとし、シリコン酸化膜の
膜厚、シリコン酸化膜の比誘電率、及びシリコン酸化膜
にかかる電圧をそれぞれtOX、εOX、VOXとすると、ゲ
ートに電圧Vを印加したとき、強誘電体膜にかかる電圧
F及びシリコン酸化膜にかかる電圧VOXの関係は、下
記数1のように記述することができる。
【0015】
【数1】
【0016】この数1より、強誘電体膜にかかる電圧と
シリコン酸化膜にかかる電圧との比VF/VOXを大きく
するには、強誘電体膜の膜厚tFを厚くし、強誘電体膜
の比誘電率εFを小さくし、かつシリコン酸化膜の膜厚
OXを薄くする必要がある。しかし、シリコン酸化膜の
膜厚をあまり薄くすると、強誘電体膜に必要な電界を印
加した際に、シリコン酸化膜の絶縁破壊限界を超えてし
まう危険性がある。
【0017】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、MFSMIS−FET構造
で、低電圧駆動が可能であり、シリコン酸化膜等のゲー
ト絶縁膜の絶縁破壊が発生しにくい等、良好な素子特性
が得られる強誘電体記憶素子を提供することを目的とし
ている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、p型あるいはn型のいずれか一方の導
電型の半導体材料から成る基板と、その基板の表面に形
成されその基板とは反対の導電型の少なくとも二の不純
物領域と、その少なくとも二の不純物領域の間の前記基
板上に形成された誘電体膜と、その誘電体膜上に形成さ
れた下部電極と、その下部電極上に形成された強誘電体
膜と、その強誘電体膜上に形成された上部電極とから構
成される強誘電体記憶素子において、強誘電体膜として
弗化物を含んだ強誘電体を用い、下部電極として白金を
用いている。
【0019】また、本発明では、上記の強誘電体記憶素
子において、基板としてシリコン基板を用い、誘電体膜
としてシリコン酸化膜を用いている。
【0020】また、本発明では、上記の強誘電体膜とし
て、BaMgF4から成る強誘電体膜を用いる。
【0021】
【作用】本発明の強誘電体記憶素子では、強誘電体膜の
材料として弗化物を採用している。例えば、弗化物強誘
電体材料であるBaMgF4は、比誘電率が約9であ
り、誘電体として用いられるシリコン酸化膜の比誘電率
が約4であるのと比較すると、2倍程度である。したが
って、強誘電体膜と誘電体膜とから積層コンデンサを構
成する場合、比誘電率が500であるPZTなどと比較
すると、強誘電体膜としてBaMgF4を用いた方が、
格段に強誘電体膜にかかる電圧を大きくすることができ
る。
【0022】また、BaMgF4の分極軸は[100]
方向にあり、またその自発分極特性はバルク状態のもの
で7.7μC/cm2という値が報告されている(M.Eib
schutz et.al.,Phys.Lett.vol.29A.p.409,1969 参照)。
FET構造の強誘電体記憶素子の場合、チャネル部に反
転層を形成するのに十分な残留分極があれば良く、1μ
C/cm2以下の小さな残留分極でも十分に動作可能で
あるので、このような弗化物強誘電体材料を用いること
ができる。
【0023】また、上記のような弗化物強誘電体膜を、
シリコン等の基板上に直接形成すると、格子定数や熱膨
張係数の違いにより膜にクラックが生じることなどによ
り、良好な特性が得られないが、下部電極として白金か
ら成る電極を用いることによって、このような問題を解
消することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1は、本発明の一実施例の強誘電体
記憶素子の基本構成を示す要部断面図である。図1に示
すように、n型Si(シリコン)半導体基板1の表面に
+型の不純物領域であるソース領域3及びドレイン領
域3’が形成されており、これらソース領域3及びドレ
イン領域3’の間のSi半導体基板上に、シリコン酸化
膜2、白金下部電極4、弗化物強誘電体膜5、白金等か
ら成る上部電極6がそれぞれ順次形成されている。そし
て、ソース領域3及びドレイン領域3’上には、それぞ
れAl等から成るオーミック電極7及びオーミック電極
7’が形成され、Si半導体基板1の反対面には、Al
等から成るオーミック電極8が形成された構造となって
いる。
【0025】図1に示した強誘電体記憶素子の動作原理
について説明する。上部電極6とオーミック電極8との
間に電圧を印加すると、弗化物強誘電体膜5及びシリコ
ン酸化膜2が帯電され、それらの静電誘導によりシリコ
ン酸化膜2の下のSi半導体基板1表面の電導度が変調
される。従って、これによりソース領域3及びドレイン
領域3’に流れる電流を制御することができる。その
後、上部電極6とオーミック電極8との間の電圧印加を
止めた後でも、弗化物強誘電体膜5の残留分極によっ
て、シリコン酸化膜2において静電誘導が起こり、電圧
を印加したときのSi半導体基板1表面の電導度の値が
保持される。これをスイッチングメモリに応用するもの
である。
【0026】次いで、図1に示した強誘電体記憶素子の
作製方法の一例について、図2を用いて説明する。ま
ず、図2(A)に示すように、n型Si半導体基板11
表面に対し、温度1000℃の条件の熱酸化法を用い
て、10nmのシリコン酸化膜12を形成する。次に、
図2(B)に示すように、フォトリソグラフィーによっ
て、シリコン酸化膜12をエッチングし、ゲート幅1μ
mでゲート長100μmのゲート絶縁膜12’の形状を
形成する。そして、Si基板11表面に、150kV、
1×1016ions/cm2の条件でボロンを注入し、
1000℃の温度でアニール処理を施すことによって、
図2(C)に示すように、深さが0.35μmのp+
の不純物領域であるソース領域13とドレイン領域1
3’を形成する。次に、Si基板11のゲート絶縁膜
(シリコン酸化膜)12’が形成された面上に、スパッ
タ法により白金膜14を形成すると、図2(D)に示す
ようになる。この上に、図2(E)に示すように、弗化
物強誘電体であるBaMgF4膜15を形成する。
【0027】ここで、このBaMgF4膜の成膜方法に
ついて詳しく説明する。本実施例においては、高真空蒸
着法を用いた。まず、バックグラウンド真空圧を、1×
10-10Torrまで真空引きし、基板温度を600℃
に保持する。そして、蒸着源としてBaF2とMgF2
を用い、蒸着レート0.2nm/sec.で、25分間
蒸着を行った。このようにして、図2(E)に示すよう
に、膜厚が200nmのBaMgF4膜15を形成し
た。
【0028】次に、上記のようにして形成したBaMg
4膜15の上に、スパッタ法により白金膜16を形成
して、図2(F)に示す構造を得る。次に、図2(G)
に示すように、フォトリソグラフィーを用いてレジスト
21を形成し、矢印22の方向からイオンミリングによ
って、レジスト21の形成されていない個所の白金膜1
4、BaMgF4膜15、及び白金膜16の不必要な部
分をエッチングして除去する。このようにして、図2
(H)に示すように、白金下部電極14’、BaMgF
4膜15’、及び白金上部電極16’が、それぞれゲー
ト絶縁膜(シリコン酸化膜)12’と同形状に形成した
ものが得られる。
【0029】最後に、図2(I)に示すように、ソース
領域13上、ドレイン領域13’上、及びSi半導体基
板11裏面に、それぞれ膜厚が0.5μmのAl膜1
7、Al膜17’、及びAl膜18を形成した。Al膜
17、Al膜17’、及びAl膜18は、電極として作
用するものであり、これらはすべてオーミック電極とな
っている。以上のようにして、本発明による強誘電体記
憶素子を作製することができる。
【0030】ここで、上記のようにして白金膜上に形成
したBaMgF4膜の評価について、図3及び図4を用
いて説明する。X線観察によるX線回折パターンは図3
に示すようになり、この図3から、ランダムな配向パタ
ーンが得られており、分極軸であるa軸方向の成分
((120),(201),(211))が含まれてい
ることがわかる。また、この白金膜上のBaMgF4
を反射型電子顕微鏡により観察した結果を、図4の電子
顕微鏡写真像(SEM像)に示す。この図4によると、
クラックのない、非常に平坦な膜が得られていることが
わかる。そして、この白金膜上のBaMgF4膜のヒス
テリシス特性を評価した結果、残留分極Prが2μC/
cm2、抗電界値Ecが56kV/cmという値になっ
た。このように、本発明による弗化物強誘電体膜は、強
電体記憶素子に用いるのに、優れた特性を有している。
【0031】続いて、上記のようにして作製した本発明
による強誘電体記憶素子の動作特性について、図5及び
図6を用いて説明する。この強誘電体記憶素子のC−V
特性を、±2.5V、1MHzの条件で、キャパシタ面
積をゲート面積100(μm)2として測定した結果、図
5に示すようになり、±2.5Vの印加で約2.1Vの
しきい値電圧のシフトが得られた。
【0032】この強誘電体記憶素子を“ON”状態にし
たときと“OFF”状態にしたときとのドレイン電圧V
Dとドレイン電流IDとの関係を表す特性曲線を図6に示
す。図6によると、“ON”状態では電界効果型の特有
のドレイン電流が流れ、“OFF”状態ではドレイン電
流が流れないことがわかる。また、この図6に示したよ
うな特性は非常に安定しており、記憶素子としての安定
な動作が可能であることを示している。
【0033】なお、上記実施例において、半導体基板と
してn型のSi半導体基板を用いたが、これに限定され
るものではなく、p型あるいはn型のいずれか一方の導
電型の半導体材料から成る基板であれば良い。ただし、
p型の半導体基板を用いた場合には、ソース領域及びド
レイン領域となる不純物領域をn型としなければなら
ず、そのためには、リンや砒素等を注入することにより
不純物領域を形成することができる。
【0034】また、上記実施例において、半導体基板上
に形成する絶縁膜として、膜厚が10nmのシリコン酸
化膜を用いたが、膜厚や絶縁膜の材料はこれに限定され
るものではなく、シリコン酸化膜の場合には膜厚が10
〜50nmのもので十分に良好な素子特性が得られるも
のであり、材料としてはシリコン酸化膜以外にもSi3
4等を用いても良好な特性が得られる。また、絶縁膜
の形成方法についても、上記実施例に限定されるもので
はなく、CVD法やスパッタ法等も用いることができ
る。
【0035】また、上記実施例において、シリコン酸化
膜上に白金膜を形成したが、シリコン酸化膜と白金膜と
の密着性を向上させるために、これらの膜の間にTi
(チタン)膜やTa(タンタル)膜を介在させても、良
好な特性が得られる。
【0036】また、上記実施例において、弗化物強誘電
体膜として200nmのBaMgF4膜を用いたが、強
誘電体膜の膜厚や材料はこれに限定されるものではな
く、膜厚は100nm〜500nmのものであれば十分
な特性が得られており、また、材料についても、BaM
nF4、BaFeF4、BaCoF4、BaNiF4、Ba
ZnF4等の弗化物系の強誘電体材料でも上記実施例と
同様の結果が得られている。また、弗化物強誘電体膜の
形成方法についても、上記実施例に限定されるものでは
なく、高真空蒸着法の他に、スパッタ法やレーザアブレ
ーション法等も用いることができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明の強誘電体記憶素
子によれば、BaMgF4等の弗化物強誘電体膜を白金
膜上に形成しているので、ランダム配向の弗化物強誘電
体膜を得ることでき、半導体表面の電導度を変調するの
に十分な分極電荷を確保することができる。さらに、B
aMgF4等の弗化物強誘電体は、PZT等の従来の強
誘電体に比較して、低い比誘電率を示すので、強誘電体
キャパシタ部分にかかる実効的な電圧を十分に大きく確
保することができる。したがって、本発明の強誘電体記
憶素子によれば、従来のものでは不可能だった5VP-P
という電源電圧に対応する非破壊読み出しが可能とな
る。
【0038】また、本発明の強誘電体記憶素子によれ
ば、BaMgF4等の弗化物強誘電体は、PZT等の従
来の強誘電体に比較して、低い比誘電率を示すので、シ
リコン酸化膜等の誘電体膜に対しても大きな電界がかか
らないので、その絶縁破壊の危険性を著しく低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の強誘電体記憶素子の構成を
示す要部断面図である。
【図2】本実施例の強誘電体記憶素子の製造方法を説明
する図である。
【図3】本実施例で作製した弗化物強誘電体膜であるB
aMgF4膜のX線回折パターンを示す図である。
【図4】本実施例で作製した薄膜(弗化物強誘電体膜で
あるBaMgF4膜)の表面を電子顕微鏡(SEM)に
より観察した結果を示す写真である。
【図5】本実施例の強誘電体記憶素子のC−V特性を測
定した結果を示す図である。
【図6】本実施例の強誘電体記憶素子のVD−ID特性を
測定した結果を示す図である。
【図7】従来の強誘電体記憶素子の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1,11 n型シリコン半導体基板 2,12’ シリコン酸化膜(ゲート絶縁膜) 3,3’,13,13’ p+型不純物領域 4,14’ 白金下部電極 5,15’ 弗化物強誘電体膜 6,16’ 上部電極 7,7’,8,17,17’,18 オーミック電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11C 11/22 16/02 H01L 27/10 451 27/108 21/8242 7735−4M H01L 27/10 651

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型あるいはn型のいずれか一方の導電
    型の半導体材料から成る基板と、該基板の表面に形成さ
    れ該基板とは反対の導電型の少なくとも二の不純物領域
    と、該少なくとも二の不純物領域の間の前記基板上に形
    成された誘電体膜と、該誘電体膜上に形成された下部電
    極と、該下部電極上に形成された強誘電体膜と、該強誘
    電体膜上に形成された上部電極とから構成される強誘電
    体記憶素子において、 前記強誘電体膜が弗化物を含んだ強誘電体から成り、前
    記下部電極が白金から成ることを特徴とする強誘電体記
    憶素子。
  2. 【請求項2】 前記基板がシリコン基板であり、前記誘
    電体膜がシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項
    1に記載の強誘電体記憶素子。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体膜がBaMgF4から成る
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の強誘電体記憶
    素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19739673C2 (de) * 1996-09-10 2000-11-23 Nat Semiconductor Corp Nichtflüchtiges ferroelektrisches Speicherbauelement, Verfahren zu dessen Betrieb und Verfahren zu dessen Herstellung
KR100345432B1 (ko) * 1998-12-11 2002-07-26 인터내셔널 비지네스 머신즈 코포레이션 집적 회로 구조물

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DE19739673C2 (de) * 1996-09-10 2000-11-23 Nat Semiconductor Corp Nichtflüchtiges ferroelektrisches Speicherbauelement, Verfahren zu dessen Betrieb und Verfahren zu dessen Herstellung
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