JPH083181A - アラルキルリン酸誘導体 - Google Patents

アラルキルリン酸誘導体

Info

Publication number
JPH083181A
JPH083181A JP6160796A JP16079694A JPH083181A JP H083181 A JPH083181 A JP H083181A JP 6160796 A JP6160796 A JP 6160796A JP 16079694 A JP16079694 A JP 16079694A JP H083181 A JPH083181 A JP H083181A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mmol
amino
added
mixture
hydroxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6160796A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Senaga
雅弘 世永
Akira Sekiguchi
陽 関口
Kouji Ueno
貢嗣 上野
Yoichi Iimura
洋一 飯村
Teiji Kimura
禎治 木村
Makoto Nakagawa
誠 中川
Yoshihisa Hanada
敬久 花田
Kazuo Tanaka
和夫 田中
Kozo Akasaka
光三 赤坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai Co Ltd filed Critical Eisai Co Ltd
Priority to JP6160796A priority Critical patent/JPH083181A/ja
Publication of JPH083181A publication Critical patent/JPH083181A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 興奮性アミノ酸の1種である N-メチル-D-ア
スパルギン酸(NMDA)に対して、リセプター競合拮抗作用
を有する、臨床上有用性の高い抗痙攣剤、神経細胞障害
治療剤、筋緊張改善剤または筋弛緩剤を提供する。 【構成】 下記一般式で表されるアラルキルリン酸誘導
体(I)またはその薬理学的に許容される塩。[式中R1
2は同一または相異なる水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、アミノ
基、低級アシル基を意味する。R3は水素原子、アルカ
リ金属原子、ジ低級アルキルアミノカルボニル基または
低級アルコキシアルキル基を、R4は水酸基、低級アル
コキシ基またはアルカリ金属原子を意味し、さらにR3
とR4で単結合を形成してもよい。R5は水素原子を、R
6は水素原子、ハロゲン原子またはナトリウムオキシ基
を意味し、さらにR6が酸素原子またはメチレン基でR5
と単結合を形成してもよい。Aは水素原子またはアルカ
リ金属原子を意味する。] 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、興奮性アミノ酸の1種
である N-メチル-D-アスパルギン酸(以下、NMDA)に対
して、リセプター競合拮抗作用を有する、臨床上有用性
の高い抗痙攣剤、神経細胞障害治療剤、筋緊張改善剤ま
たは筋弛緩剤に関する。
【0002】
【発明の背景】L-グルタミン酸およびL-アスパラギン酸
は、神経伝達物質として共通に中枢神経興奮作用を有し
ている。これらの興奮性アミノ酸が蓄積され神経を過剰
に興奮させると、癲癇・脳虚血・低血糖・酸素欠乏など
の状態の後に起こる神経細胞の変性、老人性痴呆・パー
キンソン氏病・ハンチントン舞踏病などにみられる神経
細胞の変性、および精神障害・運動障害等の神経症状な
どを引き起こすと言われてきた。
【0003】これらのことから、興奮性アミノ酸の働き
を調節できる薬物は、上記神経変性疾患における神経変
性、ならびに精神・神経症状の治療に有用であると考え
られてきた。
【0004】興奮性アミノ酸の作用はシナプス後部、あ
るいは前部に存在する受容体に結合して発現する。これ
らの受容体は、電気生理学的または神経化学的に、次の
4グループに分類されている。 1) NMDA型受容体 2) AMPA型受容体 3) KAINATE型受容体 4) 代謝型グルタミン酸受容体
【0005】L-グルタミン酸およびL-アスパラギン酸
は、これらのいずれの受容体にも結合し、神経伝達物質
としての作用を現す。NMDA型受容体、AMPA型受容体、KA
INATE型受容体を、L-グルタミン酸およびL-アスパラギ
ン酸が過剰に刺激すると、神経障害を引き起こす。NMDA
型受容体に対して拮抗的に作用する化合物は、NMDAの作
用による神経障害、ならびに実験的な癲癇、脳虚血、痙
性麻痺の動物モデル等でも有効であると報告されてい
る。AMPA型受容体、KAINATE型受容体の拮抗剤であるNBQ
X、YM-90Kはやはり脳虚血、癲癇の動物モデル等で有効
である事が報告されている。一方で代謝型グルタミン酸
受容体の選択的な拮抗剤については報告されていなかっ
た。
【0006】次に、臨床症状として筋肉の緊張亢進を伴
う疾患には、例えば頚肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛
症、痙性麻痺、脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頚部脊椎
症、術後後遺症、外傷後遺症、筋萎縮性側索硬化症、脳
性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊椎血管傷害、スモン、
その他脳脊髄疾患に起因する疾患等、極めて多岐にわた
っている。中でも頚肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症
等においては、首、肩、腕、腰のこりや痛みとして自覚
症状が発現し、また痙性麻痺等においては、手足のこわ
ばり、突っ張りのような筋肉の随意運動障害として症状
発現する。これらの症状は日常生活に大きな障害となる
のみならず、程度によっては介護が必要となるなど、社
会的にも与える影響が大きい。このため患者や家族から
はもちろん、また社会的にも、これらの疾患を内科的に
治療できる、臨床上有用性の高い医薬品が求められてい
た。
【0007】
【従来の技術】前記疾患に対する治療剤として認可され
ている薬剤で、神経細胞障害に有効な治療剤はないのが
現状である。
【0008】また抗癲癇剤としては、フェニトイン(Phe
nytoin)、ジアゼパム(Diazepam)、エトサクシニド(Etho
suximide)等が挙げられる。
【0009】さらに、前記筋肉の緊張亢進を伴う疾患に
対する治療・改善剤として認可されている薬剤は、大別
して用量固定型と用量漸増型の2種類ある。すなわち、
用量固定型薬剤の代表例としては、塩酸トルペリゾン(T
olperisone)、アフロクァリロン(Afloqualone)、カルバ
ミン酸クロルフェネシン(Chlorphenesine carbamate)等
を、用量漸増型薬剤の代表例としてはバクロフェン(bac
lofen)、塩酸チザニジン(tizanidine)、ダントレンナト
リウム(Dantrolene sodium)等を挙げることができる。
また精神安定剤(マイナー・トランキライザー)である
ジアゼパム(Diazepam)およびエチゾラム(Etizolam)も用
いられてきた。
【0010】
【本発明が解決しようとする問題点】脳虚血、低血糖、
癲癇、酸素欠乏などの状態後に起こる神経細胞の変性、
ならびに老人性痴呆、パーキンソン氏病、ハンチントン
舞踏病などにみられる神経細胞の変性を阻止できる薬剤
はこれまで存在しなかった。また抗癲癇剤としてはフェ
ニトイン、カルバマゼピン、バルビツール酸系薬物、バ
ルプロ酸ナトリウム、ジアゼパム、エトサクシニド等が
挙げられるが、これらの薬剤は薬物相互作用が多いこと
と、これらの薬物に対して感受性の低い難治性の癲癇が
存在することが問題であった。
【0011】次に、塩酸トルペリゾン等の用量固定型薬
剤は、治療開始時から一定量の投与が可能であり、特別
な服薬指導を要しない利点があるが、効果に限界があ
り、十分な治療効果を得ることは難しく、重症患者には
無効であった。また持続時間が短い欠点もあった。一
方、バクロフェン等の用量漸増型薬剤は、強力な筋弛緩
作用を有するものの、副作用として脱力感や筋力低下が
同時に出現しやすい欠点があった。このため投薬は少量
から開始し、効果と副作用をチェックしながら投与量を
漸増して、患者一人ひとりの至適用量を設定する必要が
あり、特別な服薬指導を要するため、実際には臨床上非
常に使いにくい薬剤であった。
【0012】またジアゼパム等の薬剤は、前記のように
本来精神安定剤であるため、眠気、注意力・集中力・反
射運動能力の低下等が起こり、また薬物依存性も生じや
すい問題点があった。
【0013】このように、頚肩腕症候群、肩関節周囲
炎、腰痛症、痙性麻痺、脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頚
部脊椎症、術後後遺症、外傷後遺症、筋萎縮性側索硬化
症、脳性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊椎血管傷害、ス
モンまたは脳脊髄疾患に起因する疾患に対する臨床的有
用性が高く、かつ安全性に優れた治療・改善剤はないの
が現状であった。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、神
経変性ならびに精神、神経症状の治療に有用である抗痙
攣剤あるいは神経細胞障害治療剤であり、かつ脱力感、
筋力低下や眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下
等の副作用が発現しない、臨床上有用性の高い筋弛緩剤
または筋緊張改善剤を求めて、興奮性アミノ酸の1種で
ある NMDA リセプターに対する競合拮抗作用に注目し、
鋭意研究を重ねてきた。その結果、下記一般式で表され
る新規なアラルキルリン酸誘導体(I)、アラルキルリン
酸誘導体(II)、3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5−ホ
スホノメチル−2H−ピラン−2−オン、3−アミノ−
4−ヒドロキシメチル−5−ホスホノ−3−ペンテノン
酸・3ナトリウム塩またはそれらの薬理学的に許容され
る塩が、優れた抗痙攣作用、神経細胞障害改善作用、筋
弛緩作用または筋緊張改善作用を有しており、かつ安全
性にも優れており、前記課題を解決できることを見出し
本発明を完成した。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】従って、本発明の目的は、NMDAに対してリ
セプター拮抗作用を有する臨床上有用性の高い新規な抗
痙攣剤あるいは神経細胞障害治療剤、さらには塩酸トル
ペリゾン等の用量固定型薬剤より優れた筋弛緩作用ある
いは筋緊張改善作用を有しており、持続時間も長く、か
つバクロフェン等の用量漸増型薬剤のように脱力感や筋
力低下等の副作用を発現せず特別な服薬指導を必要とし
ない、臨床上有用性の高い新規な筋弛緩剤または筋緊張
改善剤を提供することであり、またNMDAリセプター競合
拮抗作用が有効な疾患の、新規な治療・改善剤を提供す
ることにある。
【0018】ここで、本発明にかかるアラルキルリン酸
誘導体(I)は、下記一般式で表される。
【0019】
【化5】
【0020】式中R1、R2は同一または相異なる水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ニトロ基、アミノ基、低級アシル基を意味する。R
3は水素原子、アルカリ金属原子、ジ低級アルキルアミ
ノカルボニル基または低級アルコキシアルキル基を、R
4は水酸基、低級アルコキシ基またはアルカリ金属原子
を意味し、さらにR3とR4で単結合を形成してもよい。
5は水素原子を、R6は水素原子、ハロゲン原子または
ナトリウムオキシ基を意味し、さらにR6が酸素原子ま
たはメチレン基でR5と単結合を形成してもよい。Aは
水素原子またはアルカリ金属原子を意味する。nは1ま
たは2を、mは0または1を意味する。
【0021】ここで、ハロゲン原子としてさらに詳しく
は、塩素原子、フッ素原子、臭素原子またはヨウ素原子
を挙げることができるがフッ素原子または塩素原子がよ
り好ましい。次に低級アルキル基としてさらに詳しく
は、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロ
ピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基を、低
級アルコキシ基としてさらに詳しくは、例えばメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基等の前記低級アルキル基
に酸素原子が結合した基を、低級アルコキシアルキル基
としてさらに詳しくは、例えばメトキシメチル基、メト
キシエチル基、メトキシプロピル基等の前記低級アルキ
ル基が低級アルコキシ基で置換された基を、低級アシル
基としてさらに詳しくは、例えばアセチル基、プロピオ
ニル基、ブチリル基、バレリル基等の炭素数1〜5の低
級アルキル基にカルボニル基が結合した基を、アルカリ
金属原子としてさらに詳しくは、例えばナトリウム原
子、カリウム原子、リチウム原子等を、ジ低級アルキル
アミノカルボニル基としてさらに詳しくは、例えばジメ
チルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基
等の窒素原子が同一または相異なる低級アルキル基で置
換されたアミノカルボニル基(>NCO-)を、低級アルコキ
シアルキル基として、前記低級アルキル基が低級アルコ
キシ基で置換された基を挙げることができる。これらの
中でもR1、R2、R5およびR6が水素原子であり、R3
が水素原子またはアルカリ金属原子でありR4が水酸基
またはアルカリ金属原子であるか、またはR3とR4は単
結合を形成しており、nが1または2、mが0または1で
あるアラルキルリン酸誘導体(I)が、薬理作用および安
全性の観点からより好ましい。
【0022】本発明にかかるアラルキルリン酸誘導体
(I)としてさらに具体的には、例えば以下の化合物を挙
げることができるが、本発明にかかるアラルキルリン酸
誘導体(I)はこれらに限定されない。 (1) 3−アミノ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒド
ロクマリン (2) 2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチルフェニルアラ
ニン・4ナトリウム塩 (3) 2−メトキシ−4−ホスホノメチルフェニルアラニ
ン (4) 3−アミノ−8−ホスホノメチル−3,4−ジヒド
ロクマリン (5) 2−ヒドロキシ−3−ホスホノメチルフェニルアラ
ニン・4ナトリウム塩 (6) 3−アミノ−8−メチル−6−ホスホノメチル−
3,4−ジヒドロクマリン (7) 2−ヒドロキシ−3−メチル−5−ホスホノメチル
フェニルアラニン・4ナトリウム塩 (8) 8−アセチル−3−アミノ−6−ホスホノメチル−
3,4−ジヒドロクマリン (9) 3−アセチル−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチ
ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (10) 3−アミノ−8−ニトロ−6−ホスホノメチル−
3,4−ジヒドロクマリン (11) 2−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−ホスホノメチ
ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (12) 3,8−ジアミノ−6−ホスホノメチル−3,4
−ジヒドロクマリン (13) 3−アミノ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチ
ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (14) 2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−ホスホノメ
チルフェニルアラニン・エチルエステル (15) 2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−ホスホノメ
チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (16) 3−アミノ−8−メトキシ−6−ホスホノメチル
−3,4−ジヒドロクマリン (17) 3−カルボキシ−5−ヒドロキシ−6−メトキシ
−8−ホスホノメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン (18) 3−アミノ−8−ブロモ−6−ホスホノメチル−
3,4−ジヒドロクマリン (19) 3−ブロモ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチ
ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (20) 3−アミノ−8−フルオロ−6−ホスホノメチル
−3,4−ジヒドロクマリン (21) 3−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメ
チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (22) 3−アミノ−5−フルオロ−6−ホスホノメチル
−3,4−ジヒドロクマリン (23) 2−フルオロ−6−ヒドロキシ−3−ホスホノメ
チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (24) 3−アミノ−7−フルオロ−6−ホスホノメチル
−3,4−ジヒドロクマリン (25) 4−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメ
チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (26) 3−アミノ−5,7−ジフルオロ−6−ホスホノ
メチル−3,4−ジヒドロクマリン (27) 2,4−ジフルオロ−6−ヒドロキシ−3−ホス
ホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (28) 3−アミノ−7,8−ジフルオロ−6−ホスホノ
メチル−3,4−ジヒドロクマリン (29) 3,4−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−5−ホス
ホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (30) 3−アミノ−6−ホスホノエチル−3,4−ジヒ
ドロクマリン (31) 2−ヒドロキシ−5−(2−ホスホノエチル)フ
ェニルアラニン・4ナトリウム塩 (32) 3−アミノ−5−(2−ホスホノエチル)クマラ
ン−2−オン (33) 2−ヒドロキシ−5−(2−ホスホノエチル)フ
ェニルグリシン・4ナトリウム塩 (34) 3−アミノ−8−フルオロ−6−(2−ホスホノ
エチル)−3,4−ジヒドロクマリン (35) 3−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−(2−ホス
ホノエチル)フェニルアラニン・4ナトリウム塩 (36) 3−アミノ−7−メチル−5−ホスホノメチルフ
ェニルクマラン−2−オン(37) 2−ヒドロキシ−
3−メチル−5−ホスホノメチルフェニルグリシン・4
ナトリウム塩 (38) 2−ジメチルカルバモイルオキシ−5−ホスホノ
メチルフェニルアラニン・メチルエステル (39) 2−メトキシメトキシ−5−ホスホノメチルフェ
ニルアラニン・メチルエステル (40) 2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチルフェニルア
ラニン・メチルエステル
【0023】次に、本発明にかかるアラルキルリン酸誘
導体(II)は、下記一般式で表される。
【0024】
【化6】
【0025】式中R1、R6は同一または相異なる水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ニトロ基、アミノ基、低級アシル基を意味する。R
4は水酸基、低級アルコキシ基またはアルカリ金属原子
を、R7は水素原子または低級アルキル基を意味し、さ
らにR7とR4で単結合を形成してもよい。Aは水素原子
またはアルカリ金属原子を意味する。nは1または2
を、mは0または1を意味する。
【0026】アラルキルリン酸誘導体(II)としてさらに
具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができる
が、本発明にかかるアラルキルリン酸誘導体(II)は、こ
れらに限定されない。 (1) (5−ホスホノメチルベンズイミダゾール−7−イ
ル)アラニン (2) (5−ホスホノメチルベンズイミダゾール−7−イ
ル)アラニン・4ナトリウム塩 (3) (5−ホスホノエチルベンズイミダゾール−7−イ
ル)アラニン (4) (5−ホスホノメチルベンズイミダゾール−7−イ
ル)グリシン (5) (5−ホスホノエチルベンズイミダゾール−7−イ
ル)グリシン これらの中でも、(5−ホスホノメチルベンズイミダゾ
ール−7−イル)アラニンが、薬理作用および安全性の
観点からより好ましい。
【0027】次に、本発明にかかるアラルキルリン酸誘
導体(I)あるいはアラルキルリン酸誘導体(II)の製造法
は限定されないが、例えば以下のようにして製造するこ
とができる。
【0028】(1) アラルキルリン酸誘導体(I)
【0029】アラルキルリン酸誘導体(I)は、一般的に
は、下記化学反応式に従って製造することができる。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、A、nおよびm
は前記と同様の意味を有し、R'は水酸基の保護基を意
味する。]
【0030】
【化7】
【0031】すなわち、4−ヒドロキシ−3−アリルア
ラルキルリン酸ジアルキル誘導体(III)を酸化オスミウ
ム[VIII]と過ヨウ素酸ナトリウムで酸化して4−ヒドロ
キシ−3−ホルミルメチルアラルキルリン酸ジアルキル
誘導体(IV)とし、次いでアンモニア水、シアン化ナトリ
ウムと塩化アンモニウムと処理して4−ヒドロキシ−3
−(2−アミノ−2−シアノ)エチルアラルキルリン酸
ジアルキル誘導体(V)とし、次いで加水分解した後、プ
ロピレンオキシドで処理してラクトン体であるアラルキ
ルリン酸誘導体(I)が得られる。さらにラクトン体を加
水分解して、ラクトンが開環したアラルキルリン酸誘導
体(I)を得ることができる。
【0032】(2) アラルキルリン酸誘導体(II) アラルキルリン酸誘導体(II)は、一般的には、下記化学
反応式に従って製造することができる。[式中、R1
4、R6、R7、R'、A、nおよびmは前記と同様の意味
を有する。]
【0033】
【化8】
【0034】(3−ニトロ−4−アミノ−5−ヒドロキ
シアルキル)アラルキルリン酸ジアルキル誘導体(VI)を
ギ酸/亜鉛と処理して(4−ヒドロキシアルキル−6−
ジアルキルホスホノアルキル)ベンズイミダゾール誘導
体(VII)とし、次いでクロロギ酸エチルと処理して(1
−エトキシカルボニル−4−ハロアルキル−6−ジアル
キルホスホノアルキル)ベンズイミダゾール誘導体(VII
I)とし、次いでアセチルアミノマロン酸ジエチルおよび
そのナトリウム塩と処理して[1−エトキシカルボニル
−4−(ω−ジエトキシカルボニル−ω−アセタミド)
アルキル−6−ジアルキルホスホノアルキル]ベンズイ
ミダゾール誘導体(IX)とし、次いで加水分解することに
よりアラルキルリン酸誘導体(II)を得ることができる。
【0035】なお本発明にかかるアラルキルリン酸誘導
体、3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5−ホスホノメチ
ル−2H−ピラン−2−オンまたは3−アミノ−4−ヒ
ドロキシメチル−5−ホスホノ−3−ペンテノン酸・3
ナトリウム塩おいては、分子内に不斉炭素原子を有し立
体異性体が存在することもあるが、本発明は限定されず
いずれか一方の立体異性体でもよく、混合物であっても
よい。
【0036】また、本発明におけるアラルキルリン酸誘
導体、3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5−ホスホノメ
チル−2H−ピラン−2−オン、3−アミノ−4−ヒド
ロキシメチル−5−ホスホノ−3−ペンテノン酸・3ナ
トリウム塩またはそれらの薬理学的に許容される塩と
は、具体的には例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩などの
無機酸の付加塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、コハク酸塩などの有機酸の付加塩、メタンスルホン
酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-
トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩などの
スルホン酸の付加塩、アミノ酸の付加塩、ナトリウム、
カリウム、リチウム等のアルカリ金属の付加塩、マグネ
シウム、カルシウム等のアルカリ土類金属の付加塩など
を挙げることができる。
【0037】また、本発明化合物のLD50値は極めて高
く、安全性は極めて高い。
【0038】次に本発明化合物の投与剤型としては、例
えば散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル
剤などの経口製剤、軟膏、貼付剤、坐剤等の外用剤およ
び注射製剤が挙げられる。製剤化の際には、通常の製剤
担体を用いて常法により製造することができる。
【0039】すなわち経口製剤を製造するには、アラル
キルリン酸誘導体、3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5
−ホスホノメチル−2H−ピラン−2−オン、3−アミ
ノ−4−ヒドロキシメチル−5−ホスホノ−3−ペンテ
ノン酸・3ナトリウム塩またはそれらの薬理学的に許容
される塩と賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法
により散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセ
ル剤等とする。
【0040】賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスタ
ーチ、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビット、結
晶セルロース、二酸化ケイ素などが、結合剤としては、
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メ
チルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、ト
ラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール・ポリ
オキシエチレン・ブロックポリマー、メグルミンなど
が、崩壊剤としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、
結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン、カ
ルボキシメチルセルロース・カルシウム等が、滑沢剤と
しては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポ
リエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色
剤としては医薬品に添加することが許可されているもの
が、矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香
散、ハッカ油、竜脳、桂皮末等が用いられる。これらの
錠剤・顆粒剤には糖衣、その他必要により適宜コーティ
ングすることはもちろん差支えない。
【0041】また注射用製剤を製造する際には、アラル
キルリン酸誘導体、3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5
−ホスホノメチル−2H−ピラン−2−オン、3−アミ
ノ−4−ヒドロキシメチル−5−ホスホノ−3−ペンテ
ノン酸・3ナトリウム塩またはそれらの薬理学的に許容
される塩にpH調整剤、溶解剤、等張化剤などと、必要に
応じて溶解補助剤、安定化剤などを加えて、常法により
製剤化する。
【0042】外用剤を製造する際の方法は限定されず、
常法により製造することができる。すなわち製剤化にあ
たり使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品、
化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能
である。
【0043】使用する基剤原料として具体的には、例え
ば動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級ア
ルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン
脂質類、アルコール類、多価アルコール類、水溶性高分
子類、粘土鉱物類、精製水などの原料が挙げられ、さら
に必要に応じ、pH調整剤、抗酸化剤、キレート剤、防腐
防黴剤、着色料、香料などを添加することができるが、
本発明にかかる外用剤の基剤原料はこれらに限定されな
い。また必要に応じて他の分化誘導作用を有する成分、
血流促進剤、殺菌剤、消炎剤、細胞賦活剤、ビタミン
類、アミノ酸、保湿剤、角質溶解剤等の成分を配合する
こともできる。なお上記基剤原料の添加量は、通常外用
剤の製造にあたり設定される濃度になる量である。
【0044】本発明におけるアラルキルリン酸誘導体、
3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5−ホスホノメチル−
2H−ピラン−2−オン、3−アミノ−4−ヒドロキシ
メチル−5−ホスホノ−3−ペンテノン酸・3ナトリウ
ム塩またはそれらの薬理学的に許容される塩の臨床投与
量は、症状、重症度、年齢、合併症などによって異なり
限定されず、また塩の種類・投与経路などによっても異
なるが、通常成人1日あたり0.01mg〜1000mgであり、好
ましくは0.1mg〜500mgであり、さらに好ましくは0.5mg
〜100mgであり、これを経口、静脈内、坐剤としてまた
は経皮投与する。
【0045】続いて本発明を具体的に説明するために、
以下に実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定されな
いことは言うまでもない。
【0046】
【実施例】実施例1 2,2−ジメチル−5−(2−エトキシカル
ボニル−2−メトキシイミノエチリデン)−1,3−ジ
オキサンの合成
【0047】
【化9】
【0048】60%水素化ナトリウム 2.66g(66.6mmol)を
ヘキサンにて洗浄後、乾燥し、DMF(20ml)を加えた。氷
冷撹拌下、3−ジエチルホスホノ−2−メトキシイミプ
ロピオン酸エチル 18.7g(66.5mmol)のDMF(50ml)溶液を3
0分以上かけて滴下した。1時間室温で撹拌後、氷冷
し、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン
8.65g(66.5mmol)のDMF(50ml)溶液を30分以上かけて滴
下した。室温にて1晩撹拌後、酢酸エチルにて希釈し、
飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して油状の
標題化合物 9.89gを得た。(収率; 58%)
【0049】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.36(3
H,t,J=8.0Hz)、1.42(6H,s)、4.07(3H,s)、4.17(2H,s)、4.33
(2H,q,J=8.0Hz)、4.37(2H,s)、5.90(1H,m)
【0050】実施例2 3,6−ジヒドロ−3−メトキ
シイミノ−5−ヒドロキシメチル−2H−ピラン−2−
オンの合成
【0051】
【化10】
【0052】実施例1で得られた2,2−ジメチル−5
−(2−エトキシカルボニル−2−メトキシイミノエチ
リデン)−1,3−ジオキサン 1.00g(3.89mmol)を80%
酢酸(20ml)に溶解し、1時間室温で撹拌した。反応混合
物を減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル-ヘキサン
から再結晶し、標題化合物の白色結晶 0.64gを得た。
(収率; 96%)
【0053】1H-NMR(400MHz,DMSO-d6); δ(ppm) 4.00
(3H,s)、4.08(2H,d,J=7.0Hz)、5.03(2H,s)、5.34(1H,t,J=
7.0Hz)、6.81(1H,m)
【0054】実施例3 3,6−ジヒドロ−3−メトキ
シイミノ−5−ブロモメチル−2H−ピラン−2−オン
の合成
【0055】
【化11】
【0056】実施例2で得られた3,6−ジヒドロ−3
−メトキシイミノ−5−ヒドロキシメチル−2H−ピラ
ン−2−オン 4.00g(23.4mmol)を塩化メチレン(400ml)
に溶解し、トリフェニルホスフィン 7.36g(28.1mmol)と
N-ブロモコハク酸イミド 4.99g(28.0mmol)を氷冷下加え
た。4時間室温で撹拌後、氷冷下メタノール(20ml)を加
え、10分間撹拌した後、減圧濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル系)で精製して、油状の標題化合物 4.08gを得
た。(収率; 75%)実施例4 3,6−ジヒドロ−3−メトキシイミノ−5
−ジメチルホスホノメチル−2H−ピラン−2−オンの
合成
【0057】
【化12】
【0058】実施例3で得られた3,6−ジヒドロ−3
−メトキシイミノ−5−ブロモメチル−2H−ピラン−
2−オン 4.08g(17.4mmol)を亜リン酸トリメチル(40ml)
に溶解し、窒素気流下5時間60℃で撹拌した。冷却後、
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製し、油状の
標題化合物 4.36gを得た。(収率; 95%)
【0059】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 2.73(2
H,d,J=24Hz)、3.77(3H,s)、3.80(3H,s)、4.14(3H,s)、5.08
(1H,d,J=5.0Hz)、6.89(1H,m)実施例5 3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5−ジメチ
ルホスホノメチル−2H−ピラン−2−オンの合成
【0060】
【化13】
【0061】実施例4で得られた3,6−ジヒドロ−3
−メトキシイミノ−5−ジメチルホスホノメチル−2H
−ピラン−2−オン 1.87g(7.11mmol)をギ酸(30ml)に溶
解し、亜鉛末 4.64g(71.0mmol)を加えた。一晩室温で撹
拌した後、セライトを用いて不溶物を濾別し、濾液を減
圧濃縮して、油状の標題化合物 2.58gを得た。
【0062】実施例6 3,6−ジヒドロ−3−アミノ
−5−ホスホノメチル−2H−ピラン−2−オンの合成
【0063】
【化14】
【0064】実施例5で得られた3,6−ジヒドロ−3
−アミノ−5−ジメチルホスホノメチル−2H−ピラン
−2−オン 2.58gを塩化メチレン(40ml)に溶解し、氷冷
下、臭化トリメチルシラン 3.75ml(28.4mmol)を滴下し
た。7時間室温で撹拌した後、氷冷下、メタノール(5m
l)を加えた。10分間撹拌した後、減圧濃縮し、得られた
残渣を水(30ml)に溶解し、塩化メチレンで洗浄した。水
層に活性炭を加え脱色した後、不溶物を濾別し、濾液を
減圧濃縮して油状物を得た。これをエタノール−プロピ
レンオキシドから再沈し、標題化合物の白色粉末 1.28g
を得た。(収率; 3,6−ジヒドロ−3−メトキシイ
ミノ−5−ジメチルホスホノメチル−2H−ピラン−2
−オンから87%) なお、重水を用いた1H-NMRスペクトルから、標題化合物
にはラクトン体と開環体の2種類が観測され、その比は
ほぼ2:1であった。
【0065】1H-NMR(400MHz,D2O); ラクトン体;δ(ppm) 2.49(2H,d)、4.50-4.85(2H,m)、5.0
0(1H,dq)、5.69(1H,dd) 開環体; δ(ppm) 2.53(2H,d)、4.18(2H,s)、4.78-4.8
5(1H,m)、5.39(1H,dd)
【0066】実施例7 2−アミノ−4−ヒドロキシメ
チル−5−ホスホノ−3−ペンテノン酸・3ナトリウム
塩の合成
【0067】
【化15】
【0068】実施例6で得られた3,6−ジヒドロ−3
−アミノ−5−ホスホノメチル−2H−ピラン−2−オ
ン 0.30g(1.45mmol)を水(3ml)に溶解し、1N-水酸化ナト
リウム水溶液 4.35ml(4.35mmol)を加えた。2時間室温
にて放置後、減圧濃縮し、残渣を凍結乾燥して、不定形
固体(以下、アモルファス)状の標題化合物を得た。
(収率;定量的)
【0069】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.24(2H,
d)、3.93(1H,dd)、4.13(2H,dq)、5.16(1H,dd)
【0070】実施例8 4−(t-ブチルジメチルシリル
オキシ)トルエンの合成
【0071】
【化16】
【0072】p-クレゾール 50ml(478mmol)の塩化メチレ
ン(200ml)溶液を氷冷し、トリエチルアミン 80ml(602mm
ol)を加えた。次に塩化 t-ブチルジメチルシラン 80g(5
31mmol)を10分で加えた。そのまま20分間撹拌後、12時
間室温で撹拌した。塩化メチレン溶液を1N-水酸化ナト
リウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製
し、標題化合物 96gを得た。(収率; 90%)
【0073】実施例9 4−ブロモメチルフェニル(t-
ブチルジメチルシリル)エーテルの合成
【0074】
【化17】
【0075】実施例8で得られた4−(t-ブチルジメチ
ルシリルオキシ)トルエン 20g(90mmol)の四塩化炭素(1
50ml)溶液に、N-ブロモコハク酸イミド 19g(106mmol)と
過酸化ベンゾイル 0.51g(2.1mmol)を加え、2.5時間加熱
還流した。冷却後、水を加え塩化メチレンで抽出し、塩
化メチレン層を飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒留去し、標題化
合物を得た。
【0076】実施例10 4−(t-ブチルジメチルシリ
ルオキシ)ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0077】
【化18】
【0078】実施例9で得れらた化合物4−ブロモメチ
ルフェニル(t-ブチルジメチルシリル)エーテルを亜リ
ン酸トリエチル(50ml)に溶解し、窒素気流下13時間80℃
で撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下濃縮し残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル系)で精製して、標題化合物 30gを得た。(収
率; 93%)
【0079】実施例11 4−アリルオキシベンジルリ
ン酸ジエチルの合成
【0080】
【化19】
【0081】実施例10で得られた4−(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)ベンジルリン酸ジエチル 15g(42mmo
l)を80%酢酸(100ml)に溶解し、12時間室温で撹拌した。
反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解
し、酢酸エチル層を水洗後、1N-水酸化ナトリウム水溶
液で2回抽出した。アルカリ水層を5N-塩酸で酸性と
し、塩化メチレンで抽出して硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒留去して残渣 3.5gを得た。これをアセトン(15
0ml)に溶解し、炭酸カリウム 8.1g(59mmol)と臭化アリ
ル 7.5ml(87mmol)を加え、17時間加熱還流した。不溶物
を濾去し、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルに
溶解し、水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して標題化合物 2.99
gを得た。(収率; 25%)
【0082】実施例12 3−アリル−4−ヒドロキシ
ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0083】
【化20】
【0084】実施例11で得られた4−アリルオキシベ
ンジルリン酸ジエチル 2.99g(10.5mmol)をN,N-ジエチル
アニリン(30ml)に溶解し、3時間加熱還流した。冷却
後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
系)で精製して、標題化合物 1.72gを得た。(収率; 5
7.5%)
【0085】実施例13 3−アリル−4−(t-ブチル
ジメチルシリルオキシ)ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0086】
【化21】
【0087】実施例12で得られた3−アリル−4−ヒ
ドロキシベンジルリン酸ジエチル 1.72g(6.06mmol)のDM
F(50ml)溶液に、イミダゾール 0.615g(9mmol)と塩化 t-
ブチルジメチルシラン 1.35g(9mmol)を加え、5時間室
温で撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精
製して、標題化合物 1.25gを得た。(収率; 52%)
【0088】実施例14 3−ホルミルメチル−4−
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジルリン酸ジエ
チルの合成
【0089】
【化22】
【0090】実施例13で得られた3−アリル−4−
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジルリン酸ジエ
チル 1g(2.5mmol)のTHF-水(3:1)混合溶液(10ml)に、0.3
93M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.013ml(0.005mmo
l)と過ヨウ素酸ナトリウム 1.61g(7.5mmol)のTHF-水(3:
1)混合溶液(30ml)を加え、15時間室温で撹拌した。2%-
チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、セライトで不溶物を
濾別した。不溶物はさらに酢酸エチルで洗浄した。酢酸
エチル層を、さらに2%-チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗
浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン:メタノール系)で精製して、標題化合物 0.62gを得
た。(収率; 62%)
【0091】実施例15 3−(2−シクロヘキシルア
ミノカルボニル−2−ホルミルアミノ)エチル−4−ヒ
ドロキシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0092】
【化23】
【0093】実施例14で得られた3−ホルミルメチル
−4−(t-ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジルリン
酸ジエチル 1g(2.5mmol)の80%-メタノール水溶液(5ml)
にギ酸アンモニウム 0.315g(5mmol)とシクロヘキシルイ
ソシアニド 0.37ml(3mmol)を加え、11時間80℃で撹拌し
た。冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣を塩化
メチレンで抽出した。塩化メチレン層を水洗し、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、標題
化合物 0.218gを得た。(収率; 19.8%)
【0094】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.95-3.
12(16H,m)、2.82-2.95(1H,dd)、3.02(2H,d,J=20.0Hz)、3.0
7-3.17(1H,dd)、3.62-3.75(1H,m)、3.87-4.00(4H,m)、4.62
-4.75(1H,m)6.4(1H,brd),6.77(1H,d,J=8.0Hz)、6.97-7.0
4(2H,m)、7.25(1H,brs)、8.15(1H,s)、9.02(1H,brs)
【0095】実施例16 3−アミノ−6−ホスホノメ
チル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0096】
【化24】
【0097】実施例15で得られた3−(2−シクロヘ
キシルアミノカルボニル−2−ホルミルアミノ)エチル
−4−ヒドロキシベンジルリン酸ジエチル 0.218g(0.49
mmol)に6N-塩酸(25ml)を加え、36時間加熱還流した。冷
却後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄し、減圧下に水
を留去した。残渣をエタノールに溶解し、過剰のプロピ
レンオキシドを加え、室温で撹拌した。析出する固体を
濾取し、エーテルで洗浄し、ベージュ色粉末の標題化合
物 0.126gを得た。(収率; 99%)
【0098】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.71-2.90
(3H,m)、3.20(1H,dd,J=14.8,4.8Hz)、4.04(1H,dd,J=8.8,
4.8Hz)、6.69(1H,d,J=8Hz)、6.89-6.99(2H,m)
【0099】実施例17 2−ヒドロキシ−5−ホスホ
ノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩の合成
【0100】
【化25】
【0101】実施例16で得られた3−アミノ−6−ホ
スホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン 0.132g(0.5m
mol)を1N-水酸化ナトリウム水溶液(2ml、2mmol)に溶解
し、30分間室温放置後、凍結乾燥し、アモルファス状の
標題化合物を得た。
【0102】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.47-2.60
(3H,m)、2.95(1H,dd)、3.45(1H,dd)、6.49(1H,d,J=10Hz)、
6.80-6.92(2H,m)
【0103】実施例18 3−アリル−4−メトキシベ
ンジルリン酸ジエチルの合成
【0104】
【化26】
【0105】実施例12で得られた3−アリル−4−ヒ
ドロキシベンジルリン酸ジエチル 10.51g(37mmol)のア
セトン(150ml)溶液に、炭酸カリウム 5.62g(40.7mmol)
とヨウ化メチル 3.5ml(56mmol)を加え、23時間加熱還流
した。不溶物を濾去し、溶媒留去後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
系)で精製して、標題化合物 7.51gを得た。(収率; 6
8.1%)
【0106】実施例19 3−ホルミルメチル−4−メ
トキシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0107】
【化27】
【0108】実施例18で得られた3−アリル−4−メ
トキシベンジルリン酸ジエチル 1g(3.35mmol)のTHF-水
(3:1)混合溶液(10ml)に、0.393M-酸化オスミウム[VIII]
/THF溶液 0.017ml(0.0067mmol)と、過ヨウ素酸ナトリウ
ム 2.15g(10mmol)のTHF-水(3:1)溶液(30ml)を加え、11
時間室温で撹拌した。2%-チオ硫酸ナトリウム水溶液を
加えセライトで不溶物を濾去した。不溶物をさらに酢酸
エチルで洗浄した後、酢酸エチル層を、2%-チオ硫酸ナ
トリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、標題化合物化
合物 0.72gを得た。(収率; 71.5%)
【0109】実施例20 3−(2−アミノ−2−シア
ノ)エチル−4−メトキシベンジルリン酸ジエチルの合
【0110】
【化28】
【0111】実施例19で得られた3−ホルミルメチル
−4−メトキシベンジルリン酸ジエチル 1.46g(4.9mmo
l)をアンモニア水(10ml)とアセトニトリル(10ml)に溶解
し、シアン化ナトリウム 0.71g(14.5mmol)と塩化アンモ
ニウム 0.78g(14.5mmol)を加え、13時間室温で撹拌し
た。酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、
標題化合物 1gを得た。(収率; 63%)
【0112】実施例21 2−メトキシ−4−ホスホノ
メチルフェニルアラニンの合成
【0113】
【化29】
【0114】実施例20で得られた3−(2−アミノ−
2−シアノ)エチル−4−メトキシベンジルリン酸ジエ
チル 2.4g(7.3mmol)に6N-塩酸(100ml)を加え、18時間加
熱還流した。冷却後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄
し、水層を減圧下に濃縮した。残渣をエタノールに溶解
し、過剰のプロピレンオキシドを加え、室温で撹拌し
た。析出する固体を濾取し、エーテル洗浄し、ベージュ
色粉末状の標題化合物 2gを得た。(収率; 96%)
【0115】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.70-2.90
(3H,m)、3.18(1H,dd,J=14.2,4.6Hz)、3.97(1H,dd,J=8.6,
4.6Hz)、6.81(1H,d,J=8.4Hz)、6.94(1H,s)、7.05(1H,d,J=
8.4Hz)
【0116】実施例22 2−ニトロ−5−メチル安息
香酸メチルの合成
【0117】
【化30】
【0118】2−ニトロ−5−メチル安息香酸 100g(55
0mmol)をメタノール(300ml)に溶解し、濃硫酸(10ml)を
加え、5時間加熱還流した。反応混合物を水中にあけ、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で弱アルカリ性とし、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウム
で乾燥後、約半量まで濃縮し、標題化合物の酢酸エチル
溶液を得た。
【0119】実施例23 2−アミノ−5−メチル安息
香酸メチルの合成
【0120】
【化31】
【0121】実施例22で得られた2−ニトロ−5−メ
チル安息香酸メチルの酢酸エチル溶液に10%-パラジウム
炭素(wet,0.1g)を加え、水素気流下2時間撹拌した。反
応液をセライトで濾去し、濾液を減圧下濃縮して標題化
合物 103gを得た。(収率;2−ニトロ−5−メチル安
息香酸から 100%)
【0122】実施例24 2−アセタミド−5−メチル
安息香酸メチルの合成
【0123】
【化32】
【0124】実施例23で得られた2−アミノ−5−メ
チル安息香酸メチル 103g(620mmol)のピリジン(200ml)
溶液に無水酢酸(88ml)を1時間かけて滴下した。10時間
室温で撹拌後、反応混合物を減圧下濃縮し、1N-塩酸(20
0ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を1N
-水酸化ナトリウム水溶液(200ml)、飽和食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣
を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、標題化合物 1
01.4gを得た。(収率; 78%)
【0125】実施例25 2−アセタミド−5−ブロモ
メチル安息香酸メチルの合成
【0126】
【化33】
【0127】実施例24で得られた2−アセタミド−5
−メチル安息香酸メチル 40g(193mmol)、N-ブロモコハ
ク酸イミド 36.1g(202mmol)と過酸化ベンゾイル 0.1g
(0.4mmol)の四塩化炭素(200ml)溶液を3時間加熱還流し
た。冷却後、反応混合物を濃縮し、水(200ml)を加え酢
酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去し、標題化合物 55.2gを得た。
【0128】実施例26 2−アセタミド−5−ジメチ
ルホスホノメチル安息香酸メチルの合成
【0129】
【化34】
【0130】実施例25で得られた2−アセタミド−5
−ブロモメチル安息香酸メチル 65g(227mmol)と亜リン
酸トリメチル(145ml)のベンゼン(200ml)溶液を12時間加
熱還流した。反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:アセトン
系)で精製し、標題化合物 71.5gを得た。(収率; 100
%)
【0131】実施例27 2−アセタミド−3−ニトロ
−5−ジメチルホスホノメチル安息香酸メチルの合成
【0132】
【化35】
【0133】実施例26で得られた2−アセタミド−5
−ジメチルホスホノメチル安息香酸メチル 28.8g(91.4m
mol)のクロロホルム・無水酢酸・酢酸(2:1:1)混合溶液
(100ml)に、反応温度を40℃以下に保ちながら発煙硝酸
(11.4ml)を滴下した。1時間室温で撹拌した後、反応液
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、30分間撹拌し
た。酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ベンゼン:アセトン系)で精製して、標題化合物
13gを得た。(収率; 40%)
【0134】実施例28 2−アミノ−3−ニトロ−5
−ジメチルホスホノメチル安息香酸メチルの合成
【0135】
【化36】
【0136】実施例27で得られた2−アセタミド−3
−ニトロ−5−ジメチルホスホノメチル安息香酸メチル
6.0g(16.7mmol)のメタノール(50ml)溶液に、金属ナト
リウム 1.2g(52mmol)とメタノール(50ml)から調整した
ナトリウムメトキシド・メタノール溶液を加えた。2時
間室温で撹拌した後、反応混合物を希塩酸水にあけ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウム
で乾燥後、過剰量のジアゾメタンを加えた。過剰のジア
ゾメタンを酢酸で分解した後、溶媒を留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:アセト
ン系)で精製し、標題化合物 2.8gを得た。(収率; 53
%)
【0137】実施例29 3−ヒドロキシメチル−4−
アミノ−5−ニトロベンジルリン酸ジメチルの合成
【0138】
【化37】
【0139】実施例28で得られた2−アミノ−3−ニ
トロ−5−ジメチルホスホノメチル安息香酸メチル 2.6
g(8.18mmol)のトルエン(50ml)溶液を-78℃に冷却し、1.
5M-水素化ジイソブチルアルミニウムトルエン溶液 16.4
ml(24.6mmol)をゆっくり滴下した。-78℃で30分間撹拌
した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。反応混
合物を撹拌しながらゆっくりと室温まで戻し、析出物を
セライトで濾去し、濾液を酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼ
ン:アセトン系)で精製して、標題化合物 1.34gを得
た。(収率; 56%)
【0140】実施例30 4−ヒドロキシメチル−6−
ジメチルホスホノメチルベンズイミダゾールの合成
【0141】
【化38】
【0142】実施例29で得られた3−ヒドロキシメチ
ル−4−アミノ−5−ニトロベンジルリン酸ジメチル
3.03g(10.4mmol)のギ酸(20ml)溶液に亜鉛 6.64g(101.5m
mol)を5回に分けて加えた。次に、反応混合物を60℃に
加熱し、1時間撹拌した。不溶物をセライトで濾去し、
濾液をさらに2時間加熱還流した。冷却後、反応混合物
を減圧下に濃縮し、残渣をメタノールに溶解し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で中和した。溶媒を留去した
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化
メチレン:メタノール系)で精製して、標題化合物 2.0g
を得た。(収率;71%)
【0143】実施例31 1−エトキシカルボニル−4
−クロロメチル−6−ジメチルホスホノメチルベンズイ
ミダゾールおよび1−エトキシカルボニル−4−エトキ
シカルボニルオキシメチル−6−ジメチルホスホノメチ
ルベンズイミダゾールの合成
【0144】
【化39】
【0145】実施例30で得られた4−ヒドロキシメチ
ル−6−ジメチルホスホノメチルベンズイミダゾール
2.0g(7.41mmol)とトリエチルアミン 5.4ml(38.7mmol)の
塩化メチレン(20ml)溶液に、氷冷下、クロロギ酸エチル
2.4g(22.1mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下した。
2時間室温で撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ベンゼン:アセトン系)で精製して、標題化合物の 2:
1 混合物 1.05gを得た。両者は分離困難であったため、
このまま次反応に用いた。
【0146】実施例32 1−エトキシカルボニル−4
−(2,2−ジエトキシカルボニル−2−アセタミド)
エチル−6−ジメチルホスホノメチルベンズイミダゾー
ルの合成
【0147】
【化40】
【0148】実施例31で得られた1−エトキシカルボ
ニル−4−クロロメチル−6−ジメチルホスホノメチル
ベンズイミダゾールと1−エトキシカルボニル−4−エ
トキシカルボニルオキシメチル−6−ジメチルホスホノ
メチルベンズイミダゾールの混合物 1.05gに、アセチル
アミノマロン酸ジエチル 0.69g(3.3mmol)と金属ナトリ
ウム 0.074mg(3.2mmol)から調整したアセチルアミノマ
ロン酸ジエチル・ナトリウム塩の炭酸ジエチル(50ml)溶
液を加え、110℃で1時間撹拌した。冷却後、水を加
え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去した後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ベンゼン:アセトン系)で
精製して、標題化合物 0.357gを得た。(収率; 1−エ
トキシカルボニル−4−クロロメチル−6−ジメチルホ
スホノメチルベンズイミダゾールの含量から計算して 3
6%)
【0149】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.28(3
H,t)、1.33(3H,t)、1.50(3H,t)、2.02(3H,s)、3.24(2H,d)、
3.67(6H,d)、4.00(2H,s)、4.23(2H,q)、4.24(2H,q)、4.76(2
H,q)、6.74(1H,s)、6.98(1H,s)、7.85(1H,brs)、8.37(1H,s)
【0150】実施例33 (5−ホスホノメチルベンズ
イミダゾール−7−イル)アラニン・2塩酸塩の合成
【0151】
【化41】
【0152】実施例32で得られた1−エトキシカルボ
ニル−4−(2,2−ジエトキシカルボニル−2−アセ
タミド)エチル−6−ジメチルホスホノメチルベンズイ
ミダゾール 0.357g(0.66mol)に5N-塩酸(20ml)を加え、2
4時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮乾固して、
標題化合物 0.157gを得た。(収率; 64%)
【0153】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 3.14(2H,
d,J=21.2Hz)、3.32(1H,dd,J=15.2, 8.0Hz)、3.50(1H,dd,J
=15.2, 6.4Hz)、4.25(1H,dd,J=8.0, 6.4Hz)、7.22(1H,s)、
7.53(1H,s)、8.98(1H,s)
【0154】実施例34 2−ベンジルオキシ−3−
(1−プロペニル)ベンズアルデヒドの合成
【0155】
【化42】
【0156】60%-油性水素化ナトリウム 2.26g(56.7mmo
l)をヘキサンで洗浄後乾燥し、DMF(20ml)を加えた。氷
冷下撹拌し、3−アリルサリチルアルデヒド 8.33g(51.
4mmol)のDMF(20ml)溶液を滴下した。氷冷下30分間撹拌
した後、臭化ベンジル 6.72ml(56.5mmol)を滴下した。
一晩室温で撹拌した後、酢酸エチルを加え、有機層を飽
和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、油状
の標題化合物 5.77gを得た。(収率; 45%)
【0157】実施例35 2−ベンジルオキシ−3−
(1−プロペニル)ベンジルアルコールの合成
【0158】
【化43】
【0159】実施例34で得られた2−ベンジルオキシ
−3−(1−プロペニル)ベンズアルデヒド 2.73g(10.
8mmol)をエタノール(30ml)に溶解し、氷冷下、水素化ホ
ウ素ナトリウム 0.41g(10.8mmol)を加えた。20分間氷冷
下にて撹拌した後、反応混合物を酢酸でpH6に調整し、
減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した。酢
酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=系)で精製して、油状の標題化合物
1.73gを得た。(収率; 63%)
【0160】実施例36 2−ベンジルオキシ−3−
(1−プロペニル)ベンジルクロリドの合成
【0161】
【化44】
【0162】実施例35で得られた2−ベンジルオキシ
−3−(1−プロペニル)ベンジルアルコール 1.68g
(6.61mmol)をベンゼン(30ml)に溶解し、氷冷下に撹拌
し、塩化チオニル 0.72ml(9.92mmol)を加えた。氷冷
下、1時間撹拌した後、塩化チオニル 0.24ml(3.31mmo
l)を追加した。室温で1時間撹拌した後、さらに塩化チ
オニル 0.24ml(3.31mmol)を追加し、1.5時間加熱還流し
た。冷却後、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去して、油状の標題化合物
1.73gを得た。このものを精製することなく次反応に用
いた。
【0163】実施例37 [2−ベンジルオキシ−3−
(1−プロペニル)]ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0164】
【化45】
【0165】実施例36で得られた2−ベンジルオキシ
−3−(1−プロペニル)ベンジルクロリド 1.73gを、
亜リン酸トリエチル(15ml)に溶解し、封管中で1.5日間1
20℃で反応した。冷却後、減圧下に溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル系および塩化メチレン:メタノール系)で精製
して、油状の標題化合物 1.76gを得た。(収率; 71%)
【0166】実施例38 (2−ベンジルオキシ−3−
ホルミル)ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0167】
【化46】
【0168】実施例37で得られた[2−ベンジルオキ
シ−3−(1−プロペニル)]ベンジルリン酸ジエチル
1.76g(4.70mmol)のTHF(30ml)溶液に、水(10ml)と過ヨ
ウ素酸ナトリウム 3.02g(14.1mmol)と0.2M-酸化オスミ
ウム[VIII]/THF溶液 0.047ml(0.0094mmol)を加えた。一
晩室温で撹拌した後、不溶物を濾去し酢酸エチルで洗浄
した。濾液を1M-チオ硫酸ナトリウム水溶液(100ml)、飽
和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、油状
の標題化合物 1.54gを得た。(収率; 90%)
【0169】実施例39 2−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ−(2−ベンジルオキシ−3−ジエチルホスホ
ノメチル)ケイ皮酸メチルの合成
【0170】
【化47】
【0171】塩化メチレン(20ml)にカリウム t-ブトキ
シド 2.34g(20.9mmol)を加え、-78℃に冷却し、N−ベ
ンジルオキシカルボニル−2−ジメチルホスホノグリシ
ンメチル 6.90g(20.8mmol)の塩化メチレン(30ml)溶液
を滴下し、次に実施例38で得られた(2−ベンジルオ
キシ−3−ホルミル)ベンジルリン酸ジエチル 1.51g
(4.17mmol)の塩化メチレン(30ml)溶液を滴下した。室温
までゆっくりと昇温し、一晩撹拌した。飽和塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出し、飽和食塩
水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、油状の標題化
合物 1.87gを得た。(収率; 79%)
【0172】実施例40 3−アミノ−8−ホスホノメ
チル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0173】
【化48】
【0174】実施例39で得られた2−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−(2−ベンジルオキシ−3−ジエチ
ルホスホノメチル)ケイ皮酸メチル 0.76g(1.34mmol)を
メタノール(20ml)に溶解し、10%パラジウム炭素(wet,0.
2g)を加え、水素気流下にて一晩撹拌した。触媒を濾去
し、濾液を濃縮して得られた油状物を、5N-塩酸(15ml)
に溶解し、一晩加熱還流した。冷却後、水層をエーテル
で洗浄後、活性炭処理し、減圧濃縮して得られた残渣を
エタノール−プロピレンオキシドから再沈させて、白色
粉末状の標題化合物 0.19gを得た。(収率; 55%)
【0175】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.91(2H,
d)、2.92-3.00(1H,m)、3.26(1H,dd)、4.16(1H,dd)、6,78(1
H,t)、6.90-7.08(2H,m)
【0176】実施例41 2−ヒドロキシ−3−ホスホ
ノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩の合成
【0177】
【化49】
【0178】実施例40で得られた3−アミノ−8−ホ
スホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン 0.043g(0.17
mmol)を水(2ml)に溶解し、1N-水酸化ナトリウム水溶液
0.67ml(0.67mmol)を加えた。1時間室温で放置後、凍結
乾燥し、アモルファス状の標題化合物を得た。
【0179】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.43(1H,d
d)、2.68(2H,d)、2.88(1H,dd)、3.35(1H,dd)、6.43(1H,t)、
6.77(1H,d)、7.10(1H,d)
【0180】実施例42 4−アリルオキシ−3−メチ
ルベンズアルデヒドの合成
【0181】
【化50】
【0182】4−ヒドロキシ−3−メチルベンズアルデ
ヒド 9.76g(71.7mmol)のアセトン(300ml)溶液に炭酸カ
リウム 39.6g(287mmol)と臭化アリル 24.8ml(287mmol)
を加え、1時間加熱還流した。冷却後、不溶物を濾去
し、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、
油状の標題化合物 12.0gを得た。(収率; 95%)
【0183】実施例43 4−アリルオキシ−3−メチ
ルベンジルアルコールの合成
【0184】
【化51】
【0185】実施例42で得られた4−アリルオキシ−
3−メチルベンズアルデヒド 12.0g(68.1mmol)のエタノ
ール(200ml)溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム
2.58g(68.2mmol)を加えた。15分間氷冷下にて撹拌した
後、反応混合物を酢酸でpH6とし、減圧濃縮した。残渣
に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去して、油状の標題化合物 12.1gを得た。このも
のを精製することなく次反応に用いた。
【0186】実施例44 4−アリルオキシ−3−メチ
ルベンジルクロリドの合成
【0187】
【化52】
【0188】実施例43で得られた4−アリルオキシ−
3−メチルベンジルアルコール 12.1gをベンゼン(150m
l)に溶解し、塩化チオニル 6.93ml(95.0mmol)を滴下し
た。30分間氷冷下に撹拌した後、塩化チオニル 2.97ml
(40.7mmol)を追加し、さらに2時間、氷冷下に撹拌し
た。水(300ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去して、油状の標題化合
物 14.0gを得た。
【0189】実施例45 4−アリルオキシ−3−メチ
ルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0190】
【化53】
【0191】実施例44で得られた4−アリルオキシ−
3−メチルベンジルクロリド 14.0gを亜リン酸トリエチ
ル(25ml)に溶解し、封管中にて2日間120℃で反応し
た。冷却後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製し
て、油状の標題化合物 18.9gを得た。(収率; 4−ア
リルオキシ−3−メチルベンズアルデヒドから 93%)
【0192】実施例46 3−アリル−4−ヒドロキシ
−5−メチルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0193】
【化54】
【0194】実施例45で得られた4−アリルオキシ−
3−メチルベンジルリン酸ジエチル18.9g(63.4mmol)を
N,N-ジエチルアニリン(50ml)に溶解し、5時間220℃で
撹拌した。冷却後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精
製して、標題化合物 15.3gを得た。(収率; 81%)
【0195】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.27(6
H,t,J=7.0Hz)、2.19(3H,s)、3.02(2H,d,J=24.0Hz)、3.36(2
H,d,J=9.0Hz)、3.97-4.06(4H,m)、5.12(1H,s)、5.16(1H,d,
J=9.0Hz)、5.92-6.03(1H,m)、6.87(1H,s)、6.93(1H,s)
【0196】実施例47 3−アリル−4−メトキシメ
トキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0197】
【化55】
【0198】60%-油性水素化ナトリウム 0.41g(10.4mmo
l)をヘキサンで洗浄後乾燥し、DMF(5ml)を加えた。氷冷
下に撹拌し、実施例46で得られた3−アリル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエチル 2.77g
(9.29mmol)のDMF(15ml)溶液を加えた。20分間氷冷下に
撹拌した後、塩化メトキシメチル 0.85ml(11.2mmol)を
滴下した。4時間室温で撹拌した後、水を加え酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:
メタノール系)で精製して、油状の標題化合物 3.11gを
得た。(収率; 98%)
【0199】実施例48 3−ホルミルメチル−4−メ
トキシメトキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエチルの
合成
【0200】
【化56】
【0201】実施例47で得られた3−アリル−4−メ
トキシメトキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエチル
3.06g(8.94mmol)のTHF(75ml)溶液に水(25ml)を加え、氷
冷撹拌下、過ヨウ素酸ナトリウム 5.73g(26.8mmol)と0.
393M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.045ml(0.018mmo
l)を加えた。1日室温で撹拌した後、不溶物を濾去し、
酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル層を1M-チオ硫酸ナ
トリウム(300ml)、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去し、油状の標題化合物 2.0
3gを得た。このものを精製することなく次反応に用い
た。
【0202】実施例49 3−(2−アミノ−2−シア
ノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−メチルベンジ
ルリン酸ジエチルの合成
【0203】
【化57】
【0204】実施例48で得られた3−ホルミルメチル
−4−メトキシメトキシ−5−メチルベンジルリン酸ジ
エチル 2.03gをアセトニトリル(30ml)に溶解し、アンモ
ニア水(30ml)、シアン化ナトリウム 0.58g(11.8mmol)、
塩化アンモニウム 0.63g(11.8mmol)を加え、一晩室温で
撹拌した。塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し
て、油状の標題化合物 1.24gを得た。(収率; 3−ア
リル−4−メトキシメトキシ−5−メチルベンジルリン
酸ジエチルから 37%)
【0205】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.26(6
H,t,J=7.0Hz)、1.79(2H,brs)、2.25(3H,s)、3.03-3.10(4H,
m)、3.60(3H,s)、3.98-4.10(5H,m)、4.96(2H,s)、7.02(1H,
s)、7.08(1H,s)
【0206】実施例50 3−アミノ−8−メチル−6
−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0207】
【化58】
【0208】実施例49で得られた3−(2−アミノ−
2−シアノエチル)−4−メトキシメトキシ−5−メチ
ルベンジルリン酸ジエチル 0.31g(0.84mmol)の塩化メチ
レン(10ml)溶液に、臭化トリメチルシラン 0.88ml(6.73
mmol)を滴下した。一晩室温で撹拌した後、水(2ml)を加
え、反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣を6N-塩
酸(15ml)に溶解し、一晩加熱還流した。冷却後、反応混
合物を活性炭処理し、減圧濃縮し、得られた残渣をエタ
ノール−プロピレンオキシドから再沈させ、白色粉末状
の標題化合物 0.17gを得た。(収率; 75%)
【0209】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.06(3H,
s)、2.76(2H,d)、2.84(1H,dd)、3.24(1H,dd)、3.98(1H,dd)、
6.79(1H,s)、6.89(1H,s)
【0210】実施例51 2−ヒドロキシ−3−メチル
−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム
塩の合成
【0211】
【化59】
【0212】実施例50で得られた3−アミノ−8−メ
チル−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン
0.047g(0.17mmol)を水(2ml)に溶解し、1N-水酸化ナト
リウム水溶液 0.69ml(069mmol)を加えた。1.5時間室温
にて放置後、凍結乾燥し、アモルファス状の標題化合物
を得た。
【0213】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.93(3H,
s)、2.28(1H,dd)、2.48(2H,d)、2.92(1H,dd)、3.34(1H,dd)、
6.63(1H,t)、6.76(1H,s)
【0214】実施例52 4−アセトキシトルエンの合
【0215】
【化60】
【0216】4−メチルフェノール 20ml(191mmol)のピ
リジン(50ml)溶液に、無水酢酸 36ml(382mmol)を加え、
一晩室温で撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を
酢酸エチルに溶解した。酢酸エチル層を1N-塩酸で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して、油状
の標題化合物 27gを得た。このものを精製することなく
次反応に用いた。
【0217】実施例53 2−アセチル−4−メチルフ
ェノールの合成
【0218】
【化61】
【0219】実施例52で得られた4−アセトキシトル
エン 27gと塩化アルミニウム 48g(360mmol)を、190-200
℃にて10分間加熱撹拌した。冷却後、反応混合物を濃塩
酸と氷の混合物にあけ、塩化メチレンで抽出し、不溶物
をセライトで濾去した。塩化メチレン層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製して、黄色
固体の標題化合物 20gを得た。(収率; 4−メチルフ
ェノールから 70%)
【0220】実施例54 [2−(t-ブチルジメチルシ
リルオキシ)−5−メチル]アセトフェノンの合成
【0221】
【化62】
【0222】実施例53で得られた2−アセチル−4−
メチルフェノール 5g(33.3mmol)とイミダゾール 4.5g(6
6mmol)のDMF(20ml)溶液に、塩化 t-ブチルジメチルシラ
ン7.5g(50mmol)を加え、3時間室温で撹拌した。反応混
合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、油状の標題化
合物 6.3gを得た。(収率; 72%)
【0223】実施例55 3−アセチル−4−(t-ブチ
ルジメチルシリルオキシ)ベンジルブロミドの合成
【0224】
【化63】
【0225】実施例54で得られた[2−(t-ブチルジ
メチルシリルオキシ)−5−メチル]アセトフェノン
2.88g(11mmol)の四塩化炭素(50ml)溶液に、N-ブロモコ
ハク酸イミド 2.5g(14mmol)と過酸化ベンゾイル 0.07g
(0.3mmol)を加え、17時間加熱還流した。冷却後、反応
混合物を塩化メチレンに溶解し、水、次いで飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して、標題化合物を得た。このものを精
製することなく次反応に用いた。
【0226】実施例56 3−アセチル−4−(t-ブチ
ルジメチルシリルオキシ)ベンジルリン酸ジエチルの合
【0227】
【化64】
【0228】実施例55で得られた3−アセチル−4−
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジルブロミド
を、亜リン酸トリエチル(40ml)に溶解し、80-90℃、100
mmHgで4時間加熱撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル)で精製して、油状の標題化合物 2.66gを
得た。(収率; [2−(t-ブチルジメチルシリルオキ
シ)−5−メチル]アセトフェノンから 60%)
【0229】実施例57 3−アセチル−4−ヒドロキ
シベンジルリン酸ジエチルの合成
【0230】
【化65】
【0231】実施例56で得られた3−アセチル−4−
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジルリン酸ジエ
チル 2.6g(6.5mmol)を80%-酢酸水に溶解し、63時間室温
で撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチ
ルに溶解し、1N-水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。
水層を2N-塩酸で酸性とし、塩化メチレンで抽出した。
塩化メチレン層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去して、油状の標題化合物 1.4gを得た。(収率; 57
%)
【0232】実施例58 3−アセチル−4−アリルオ
キシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0233】
【化66】
【0234】実施例57で得られた3−アセチル−4−
ヒドロキシベンジルリン酸ジエチル1.4g(4.9mmol)と臭
化アリル 6ml(69mmol)のアセトン(100ml)溶液に炭酸カ
リウム 9.6g(69mmol)を加え、2時間加熱還流した。冷
却後、不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮し、残渣を酢酸
エチルに溶解して水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、
油状の標題化合物 1.5gを得た。(収率; 94%)
【0235】実施例59 3−アセチル−4−ヒドロキ
シ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0236】
【化67】
【0237】実施例58で得られた3−アセチル−4−
アリルオキシベンジルリン酸ジエチル 1.5g(4.6mmol)を
N,N-ジエチルアニリン(30ml)に溶解し、3時間加熱還流
した。冷却後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣を酢酸エ
チルに溶解して、1N-塩酸、飽和食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、標題化合
物 1.3gを得た。このものを精製することなく次反応に
用いた。
【0238】実施例60 3−アセチル−4−メトキシ
メトキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0239】
【化68】
【0240】実施例59で得られた3−アセチル−4−
ヒドロキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチル 1.3g
をTHF(10ml)に溶解し、氷冷撹拌下、60%-油性水素化ナ
トリウム 0.3g(7.5mmol)を加え、さらに15分間撹拌し
た。塩化メトキシメチル 0.5ml(6.6mmol)を加え、25分
間撹拌後、さらに2時間室温で撹拌した。水を加えて、
酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、油状の標
題化合物 0.9gを得た。(収率; 3−アセチル−4−ア
リルオキシベンジルリン酸ジエチルから 53%)
【0241】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.26(6
H,t,J=7.20Hz)、2.58(3H,s)、3.10(2H,d,J=20.0Hz)、3.40-
3.55(2H,m)、3.49(3H,s)、3.97-4.10(4H,m)、4.93(2H,s)、
5.05-5.15(2H,m)、5.87-6.02(1H,m)、7.27(1H,s)、7.35(1
H,s)
【0242】実施例61 3−アセチル−4−メトキシ
メトキシ−5−ホルミルメチルベンジルリン酸ジエチル
の合成
【0243】
【化69】
【0244】実施例60で得られた3−アセチル−4−
メトキシメトキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチル
0.882g(2.4mmol)のTHF/水(3:1)混合溶液(5ml)に、0.39
3M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.18ml(0.07mmol)と
過ヨウ素酸ナトリウム 1.5g(7mmol)のTHF/水(3:1)混合
溶液(30ml)を加え、24時間室温で撹拌した。5%-チオ硫
酸ナトリウム水溶液を加え、不溶物をセライトで濾去
し、酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル層を5%-チオ硫
酸ナトリウム水溶液、次いで水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮して標題化合物を得た。このも
のを精製することなく次反応に用いた。
【0245】実施例62 3−アセチル−4−メトキシ
メトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エチルベン
ジルリン酸ジエチルの合成
【0246】
【化70】
【0247】実施例61で得られた3−アセチル−4−
メトキシメトキシ−5−ホルミルメチルベンジルリン酸
ジエチルとアンモニア水(7ml)をアセトニトリル(7ml)に
溶解し、シアン化ナトリウム 0.35g(7.1mmol)と塩化ア
ンモニウム 0.38g(7.1mmol)を加えて、22時間室温で撹
拌した。エーテルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後
溶媒を留去し、標題化合物を得た。このものを精製する
ことなく次反応に用いた。
【0248】実施例63 3−アセチル−4−メトキシ
メトキシ−5−(2−アセトアミド−2−シアノ)エチ
ルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0249】
【化71】
【0250】実施例62で得られた3−アセチル−4−
メトキシメトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エ
チルベンジルリン酸ジエチルをピリジン(5ml)に溶解
し、無水酢酸 0.5ml(5.3mmol)と触媒量の4−ジメチル
アミノピリジンを加え、30分間室温で撹拌した。反応混
合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルプレパラテイブ薄
層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)
で3回精製し、無色油状の標題化合物 0.086gを得た。
(収率; 3−アセチル−4−メトキシメトキシ−5−
アリルベンジルリン酸ジエチルから 8%)
【0251】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.20-1.
35(6H,m)、1.92(3H,s)、2.57(3H,s)、3.10(2H,d,J=20.0H
z)、3.12-3.20(1H,dd)、3.28-3.36(1H,dd,J=12.0Hz, 8.0H
z)、3.58(3H,s)、3.92-4.12(4H,m)、4.95(1H,d,J=6.8Hz)、
5.06(1H,d,J=6.8Hz)、5.09-5.18(1H,m)、7.06(1H,d,J=6.7
Hz)、7.37(1H,brs)、7.46(1H,brs)
【0252】実施例64 8−アセチル−3−アミノ−
6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0253】
【化72】
【0254】実施例63で得られた3−アセチル−4−
メトキシメトキシ−5−(2−アセトアミド−2−シア
ノ)エチルベンジルリン酸ジエチル 0.086g(0.19mmol)
に5N-塩酸(10ml)を加え、24時間加熱還流した。冷却
後、水層を塩化メチレンで洗浄し、減圧下、水を留去し
た。残渣をエタノールに溶解し、過剰のプロピレンオキ
シドを加え、室温で撹拌した。析出する固体を濾取し、
エーテルで洗浄して、ベージュ色粉末状の標題化合物
0.057gを得た。(収率; 100%)
【0255】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.56(3H,
s)、2.89(2H,d,J=20Hz)、2.98(2H,dd,J=14.6,8.6Hz)、3.29
(2H,dd,J=4.8,14.4Hz)、4.12-4.18(1H,m)、7.28(1H,s)、7.
67(1H,s)
【0256】実施例65 3−アセチル−2−ヒドロキ
シ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウ
ム塩の合成
【0257】
【化73】
【0258】実施例64で得られた8−アセチル−3−
アミノ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリ
ン 0.02g(0.0668mmol)を1N-水酸化ナトリウム水溶液 0.
267ml(0.267mmol)に溶解し、30分間室温にて放置した
後、凍結乾燥し、吸湿性アモルファス状の標題化合物を
得た。
【0259】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.38-2.58
(6H,m)、2.88-2.96(1H,m)、3.36-3.44(1H,m)、7.02(1H,s)、
7.25(1H,s)
【0260】実施例66 3−アリル−4−ヒドロキシ
−5−ニトロベンジルリン酸ジエチルの合成
【0261】
【化74】
【0262】実施例12で得られた3−アリル−4−ヒ
ドロキシベンジルリン酸ジエチル 6.25g(23.3mmol)を酢
酸(12.5ml)と塩化メチレン(50ml)に溶解し、氷冷下、発
煙硝酸(1.5ml)を滴下した。2時間室温で撹拌した後、
反応液を水にあけ塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
系)で精製して、標題化合物 7.1gを得た。(収率; 97
%)
【0263】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.26(6
H,t,J=8.0Hz)、3.09(2H,d,J=20.Hz)、3.45(2H,d,J=7.0H
z)、4.05(4H,m)、5.13(2H,m)、5.98(1H,m)、7.41(1H,brs)、
7.90(1H,brs)
【0264】実施例67 3−アリル−4−メトキシメ
トキシ−5−ニトロベンジルリン酸ジエチルの合成
【0265】
【化75】
【0266】実施例66で得られた3−アリル−4−ヒ
ドロキシ−5−ニトロベンジルリン酸ジエチル 7.1g(2
1.6mmol)と塩化メトキシメチル 2.2g(27.3mmol)をDMF/T
HF(1:1)混合液(60ml)に溶解し、氷冷下、60%-水素化ナ
トリウム 0.9g(22.5mmol)を加えた。50℃に加熱し、さ
らに6時間撹拌した。冷却後、反応液に水を加え、塩化
メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン系)で精製して、標題化合物 6.
0gを得た。(収率; 74%)
【0267】実施例68 3−ホルミルメチル−4−メ
トキシメトキシ−5−ニトロベンジルリン酸ジエチルの
合成
【0268】
【化76】
【0269】実施例67で得られた3−アリル−4−メ
トキシメトキシ−5−ニトロベンジルリン酸ジエチル
6.0g(16.1mmol)を塩化メチレン(100ml)に溶解し、-78℃
で反応液が青色を呈するまでオゾンを導入した。硫化ジ
メチル 1.0g(16.1mmol)を加え、室温まで昇温し、溶媒
を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル)で精製して、標題化合物 3.9gを得
た。(収率; 65%)
【0270】実施例69 3−(2−アミノ−2−シア
ノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−ニトロベンジ
ルリン酸ジエチルの合成
【0271】
【化77】
【0272】実施例68で得られた3−ホルミルメチル
−4−メトキシメトキシ−5−ニトロベンジルリン酸ジ
エチル 3.9g(10.4mmol)、トリメチルシリルシアニド 1.
28g(12.9mmol)とヨウ化亜鉛(触媒量)を15分間室温で撹
拌した。-60℃に冷却し、飽和アンモニア/エタノール溶
液(50ml)を加えた。反応混合物を室温まで昇温し、24時
間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を塩化メチ
レンで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)
で精製して、標題化合物 1.68gを得た。(収率; 40%)
【0273】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.27(6
H,m)、3.15(2H,d,J=20.0Hz)、3.20-3.40(3H,m)、3.55(3H,
s)、4.08(4H,m)、5.08(2H,s)、7.50(1H,s)、7.75(1H,s)
【0274】実施例70 3−アミノ−8−ニトロ−6
−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0275】
【化78】
【0276】実施例69で得られた3−(2−アミノ−
2−シアノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−ニト
ロベンジルリン酸ジエチル 1.68g(41.9mmol)を5N-塩酸
(30ml)に溶解し、12時間加熱還流した。反応液を減圧濃
縮して得られた残渣をエタノールに溶解し、過剰のプロ
ピレンオキシドを加え、1.5時間室温にて放置した後、
析出した固体を濾取し、標題化合物 1.12gを得た。(収
率; 85%)
【0277】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 3.05(2H,
d,J=20.4Hz)、3.15(1H,dd,J=14.4, 8.0Hz)、3.46(1H,dd,J
=14.4, 5.2Hz)、4.25(1H,dd,J=8.0, 5.2Hz)、7.48(1H,s)、
7.98(1H,s)
【0278】実施例71 2−ヒドロキシ−3−ニトロ
−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム
塩の合成
【0279】
【化79】
【0280】実施例70で得られた3−アミノ−8−ニ
トロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン
0.3g(0.99mmol)を2N-水酸化ナトリウム水溶液 1.99ml
(3.96mmol)で処理し、減圧下水を留去した。残渣をエタ
ノールに溶解し、エーテルで希釈し、析出する固体を濾
取して、標題化合物 0.33gを得た。(収率; 81.4%)
【0281】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.63(3H,
m)、3.18(1H,d)、3.60(1H,m)、7.19(1H,s)、7.62(1H,s)
【0282】実施例72 3,8−ジアミノ−6−ホス
ホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0283】
【化80】
【0284】実施例70で得られた3−アミノ−8−ニ
トロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン
0.58g(1.92mmol)の0.1N-塩酸(30ml)溶液に、10%パラジ
ウム炭素(wet,0.1g)を加え、12時間2.5気圧で水素添加
した。触媒を濾去し、濾液を濃縮した。残渣をエタノー
ルに溶解し、過剰のプロピレンオキシドを加え、1.5時
間室温にて放置した。析出した固体を濾取して、標題化
合物 0.47gを得た。(収率; 90%)
【0285】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.91(2H,
d,J=20Hz)、3.13(1H,m)、3.25(1H,m)、4.02(1H,m)、7.10(1
H,s)、7.14(1H,s)
【0286】実施例73 3−アミノ−2−ヒドロキシ
−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム
塩の合成
【0287】
【化81】
【0288】実施例72で得られた3,8−ジアミノ−
6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン 0.24g
(0.88mmol)を2N-水酸化ナトリウム水溶液 1.76ml(3.52m
mol)で処理した後、減圧下に水を留去した。残渣にエタ
ノール/エーテル混合液を加えて析出する固体を濾取
し、標題化合物 0.28gを得た。(収率; 84%)
【0289】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.60(3H,
m)、3.10(1H,m)、3.54(1H,m)、6.87(1H,s)、7.13(1H,s)
【0290】実施例74 3−メトキシ−4−アリルオ
キシベンズアルデヒドの合成
【0291】
【化82】
【0292】3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアル
デヒド 25.2g(166mmol)をアセトン(500ml)に溶解し、炭
酸カリウム 91.6g(663mmol)と臭化アリル 57.3ml(662mm
ol)を加えた。5時間加熱還流した後、不溶物を濾去し
た。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、
油状の標題化合物 22.6gを得た。(収率; 71%)
【0293】実施例75 3−メトキシ−4−アリルオ
キシベンジルアルコールの合成
【0294】
【化83】
【0295】実施例74で得られた3−メトキシ−4−
アリルオキシベンズアルデヒド 1.18g(6.14mmol)のエタ
ノール(20ml)溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム
0.28g(7.4mmol)を加えた。氷冷下にて10分間撹拌した
後、反応混合物を酢酸でpH6とし、減圧下に溶媒を留去
した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、油状の標題化合物
1.18gを得た。(収率; 99%) このものを精製することなく次反応に用いた。
【0296】実施例76 3−メトキシ−4−アリルオ
キシベンジルクロリドの合成
【0297】
【化84】
【0298】実施例75で得られた3−メトキシ−4−
アリルオキシベンジルアルコール 1.03g(5.30mmol)をエ
ーテル(100ml)に溶解し、激しく撹拌下、濃塩酸(20ml)
を滴下した。さらに30分間撹拌した後、エーテル層を飽
和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水
で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に
溶媒を留去して、標題化合物 1.07gを得た。このものを
精製することなく次反応に用いた。
【0299】実施例77 3−メトキシ−4−アリルオ
キシ−ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0300】
【化85】
【0301】実施例76で得られた3−メトキシ−4−
アリルオキシベンジルクロリド 1.07gを亜リン酸トリエ
チル(10ml)に溶解し、封管中130℃で、2日間反応し
た。冷却後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
系)で精製して、標題化合物 1.2gを得た。(収率; 3
−メトキシ−4−アリルオキシベンズアルデヒドから 7
2%)
【0302】実施例78 3−メトキシ−4−ヒドロキ
シ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0303】
【化86】
【0304】実施例77で得られた3−メトキシ−4−
アリルオキシ−ベンジルリン酸ジエチル 1.12g(3.56mmo
l)をN,N-ジエチルアニリン(15ml)に溶解し、220℃で4
時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル系、次いで酢酸エチル:メタノール系)で精製
して、油状の標題化合物 0.8gを得た。(収率; 71%)
【0305】実施例79 3−メトキシ−4−メトキシ
メトキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0306】
【化87】
【0307】60%-水素化ナトリウム 0.11g(2.75mol)を
ヘキサンにて洗浄後、乾燥し、DMF(2ml)を加えた。氷冷
下に撹拌し、実施例78で得られた3−メトキシ−4−
ヒドロキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチル 0.78g
(2.48mmol)のDMF(8ml)溶液を滴下した。30分間室温で撹
拌した後、塩化メトキシメチル 0.23ml(2.98mmol)を滴
下した。室温で2.5日間撹拌した後、酢酸エチルで希釈
し、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)
で精製して、油状の標題化合物 0.81gを得た。(収率;
91%)
【0308】実施例80 3−メトキシ−4−メトキシ
メトキシ−5−ホルミルメチルベンジルリン酸ジエチル
の合成
【0309】
【化88】
【0310】実施例79で得られた3−メトキシ−4−
メトキシメトキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチル
0.78g(2.18mmol)のTHF(21ml)溶液に、水(7ml)を加え
た。氷冷下に撹拌し、過ヨウ素酸ナトリウム 1.4g(6.56
mmol)と0.393M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.011ml
(0.0044mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した後、不溶物
を濾去し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を1M-チオ硫酸
ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マ
グネシウム乾燥した。溶媒を留去し、油状の標題化合物
0.68gを得た。このものを精製することなく次反応に用
いた。
【0311】実施例81 3−メトキシ−4−メトキシ
メトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エチルベン
ジルリン酸ジエチルの合成
【0312】
【化89】
【0313】実施例80で得られた3−メトキシ−4−
メトキシメトキシ−5−ホルミルメチルベンジルリン酸
ジエチル 0.68gをアセトニトリル(7ml)に溶解し、アン
モニア水(7ml)、シアン化ナトリウム 0.18g(3.67mmo
l)、塩化アンモニウム 0.2g(3.74mmol)を加えて、室温
で一晩撹拌した。塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で
洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチ
レン:メタノール系)で精製して、標題化合物 0.56gを
得た。(収率; 3−メトキシ−4−メトキシメトキシ
−5−アリルベンジルリン酸ジエチルから 67%)
【0314】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.26(6
H,t,J=7.0Hz)、1.70(2H,brs)、3.05-3.12(4H,m)、3.17(3H,
s)、3.83(3H,s)、4.00-4.12(5H,m)、5.10(2H,s)、6.76(1H,
t)、6.86(1H,t)
【0315】実施例82 3−メトキシ−4−メトキシ
メトキシ−5−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−2−シアノ)エチルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0316】
【化90】
【0317】実施例81で得られた3−メトキシ−4−
メトキシメトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エ
チルベンジルリン酸ジエチル 1.02g(2.64mmol)の酢酸エ
チル(30ml)溶液に、水(30ml)と炭酸水素ナトリウム 0.5
3g(6.31mmol)を加えた。氷冷下、クロロギ酸ベンジル
0.45ml(3.17mmol)を滴下し、30分間撹拌した。酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で
精製して、油状の標題化合物 1.32gを得た。(収率; 9
6%)
【0318】実施例83 N−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−ジエチルホス
ホノメチルフェニルアラニン・エチルエステルの合成
【0319】
【化91】
【0320】実施例82で得られた3−メトキシ−4−
メトキシメトキシ−5−(2−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ−2−シアノ)エチルベンジルリン酸ジエチル
1.01g(1.94mmol)を、氷冷下、塩酸飽和エタノール(30m
l)に溶解し、同温度で30分間反応させた後、室温でさら
に1時間反応させた。氷冷下、炭酸水素ナトリウムでpH
8-9とし、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃
縮し、残渣に塩化メチレンを加え、塩化メチレン層を、
0.1N-塩酸、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
系)で精製して、油状の標題化合物 0.54gを得た。(収
率; 53%)
【0321】実施例84 2−ヒドロキシ−3−メトキ
シ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・エチルエス
テルの合成
【0322】
【化92】
【0323】実施例83で得られたN−ベンジルオキシ
カルボニル−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−ジエ
チルホスホノメチルフェニルアラニン・エチルエステル
0.52g(0.99mmol)の塩化メチレン(10ml)溶液に、臭化ト
リメチルシラン 0.79ml(5.94mmol)を滴下した。室温で
2.5日間撹拌した後、エタノール(10ml)を加え、さらに
一晩撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をエタノ
ール(20ml)に溶解し、10%-パラジウム炭素(wet,0.2g)を
加え、室温にて3時間水素添加した。触媒を濾去し、濾
液を減圧濃縮し、残渣をエタノール-プロピレンオキシ
ドから再沈させて、白色粉末状の標題化合物 0.27gを得
た。(収率; 82%)
【0324】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.11(3H,
t)、2.79(2H,d)、3.03(1H,dd)、3.20(1H,dd)、3.72(3H,s)、
4.12(2H,q)、4.26(1H,dd)、6.56(1H,s)、6.79(1H,s)
【0325】実施例85 2−ヒドロキシ−3−メトキ
シ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウ
ム塩の合成
【0326】
【化93】
【0327】実施例84で得られた2−ヒドロキシ−3
−メトキシ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・エ
チルエステル 0.053mg(0.16mmol)を水(2ml)に溶解し、1
N-水酸化ナトリウム水溶液 0.64ml(0.64mmol)を加え
た。室温に5時間放置した後、凍結乾燥して、アモルフ
ァス状の標題化合物を得た。
【0328】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.37(1H,d
d)、2.51(2H,d)、2.87(1H,dd)、3.83(1H,dd)、3.59(3H,s)、
6.46(1H,s)、6.63(1H,s)
【0329】実施例86 3−アミノ−8−メトキシ−
6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0330】
【化94】
【0331】実施例84で得られた2−ヒドロキシ−3
−メトキシ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・エ
チルエステル 0.14g(0.42mmol)を、5N-塩酸(6ml)に溶解
し、3時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を濃縮
し、残渣をエタノール-プロピレンオキシドから再沈さ
せて、標題化合物 0.11gを得た。(収率; 94%)
【0332】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.83(2H,
d)、2.91(1H,dd)、3.71(3H,s)、3.74(1H,dd)、4.62(1H,dd)、
6.56(1H,s)、6.77(1H,s)
【0333】実施例87 3−カルボキシ−5−ヒドロ
キシ−6−メトキシ−8−ホスホノメチル−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
【0334】
【化95】
【0335】実施例81で得られた3−メトキシ−4−
メトキシメトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エ
チルベンジルリン酸ジエチル 0.53g(1.37mmol)を6N-塩
酸(20ml)に溶解し、一晩加熱還流した。冷却後、水(10m
l)を加え、活性炭で処理した。活性炭を濾去後、濾液を
減圧濃縮し、残渣をエタノール−プロピレンオキシドか
ら再沈させて、白色粉末状の標題化合物 0.37gを得た。
(収率; 85%)
【0336】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.65-2.90
(4H,m)、3.23(1H,dd)、3.70(3H,s)、3.90(1H,dt)、4.17(1H,
d)、4.41(1H,d)、6.75(1H,s)
【0337】実施例88 4−(t-ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−3−ブロモトルエンの合成
【0338】
【化96】
【0339】2−ブロモ−p-クレゾール 25g(134mmol)
とトリエチルアミン 25g(247mmol)の塩化メチレン(300m
l)溶液に、塩化 t-ブチルジメチルシラン 22g(147mmol)
を加えた。6時間室温で撹拌した後、反応液を氷水にあ
け、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を飽和食
塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル:ヘキサン系)で精製して、標題化合物 40gを
得た。(収率; 100%)
【0340】実施例89 4−(t-ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−3−ブロモベンジルブロミドの合成
【0341】
【化97】
【0342】実施例88で得られた4−(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)−3−ブロモトルエン 40g(133mmo
l)の四塩化炭素(400ml)溶液に、N-ブロモコハク酸イミ
ド 28g(157mmol)と過酸化ベンゾイル 0.63gを加え、2
時間加熱還流した。冷却後、クロロホルムで希釈し、有
機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、標題化合
物 46.5gを得た。(収率; 92%)
【0343】実施例90 4−(t-ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−3−ブロモベンジルリン酸ジエチルの合成
【0344】
【化98】
【0345】実施例89で得られた4−(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)−3−ブロモベンジルブロミド 46.
5g(122mmol)を、窒素気流下、亜リン酸トリエチル(250m
l)と80℃で24時間加熱撹拌した。冷却後、反応混合物を
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、標題化
合物 46gを得た。(収率; 86%)
【0346】実施例91 4−ヒドロキシ−3−ブロモ
ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0347】
【化99】
【0348】実施例90で得られた4−(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)−3−ブロモベンジルリン酸ジエチ
ル 46g(113mmol)のTHF(200ml)溶液に、2N-塩酸(50ml)を
加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮
し、残渣を塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を
2N-水酸化ナトリウム水溶液で抽出し、次いで水層を5N-
塩酸で酸性とし、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレ
ン層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して、標題化合物 30.7gを得た。(収
率; 95%) このものを精製することなく次反応に用い
た。
【0349】実施例92 4−アリルオキシ−3−ブロ
モベンジルリン酸ジエチルの合成
【0350】
【化100】
【0351】実施例91で得られた4−ヒドロキシ−3
−ブロモベンジルリン酸ジエチル 30.7g(100mmol)をア
セトン(500ml)に溶解し、炭酸カリウム 55.2g(400mmol)
と臭化アリル 48.4g(400mmol)を加えて、3時間加熱還
流した。冷却後、不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮し
た。残渣を塩化メチレンに溶解し、水、次いで飽和食塩
水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレン)で精製して、無色油状の標題化合物 1
6.7gを得た。(収率; 48%)
【0352】実施例93 3−アリル−4−ヒドロキシ
−5−ブロモベンジルリン酸ジエチルの合成
【0353】
【化101】
【0354】実施例92で得られた4−アリルオキシ−
3−ブロモベンジルリン酸ジエチル16.7g(54mmol)をN,N
-ジエチルアニリン(100ml)に溶解し、窒素気流下にて、
24時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル:ヘキサン系)で精製して、標題化合物 12.9gを
得た。(収率; 77%)
【0355】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.23(6
H,t,J=8.0Hz)、3.03(2H,d,J=20.0Hz)、3.41(2H,d,J=8.0H
z)、4.02(4H,m)、5.07(2H,m)、5.96(1H,m)、7.00(1H,brs)、
7.28(1H,brs)
【0356】実施例94 3−アリル−4−メトキシメ
トキシ−5−ブロモベンジルリン酸ジエチルの合成
【0357】
【化102】
【0358】実施例93で得られた3−アリル−4−ヒ
ドロキシ−5−ブロモベンジルリン酸ジエチル 12.9g(3
7mmol)と塩化メトキシメチル 3.5g(43mmol)のTHF(150m
l)溶液に、氷冷下、60%-油性水素化ナトリウム 1.48g(3
7mmol)を加えた。反応混合物を50℃に加温し、6時間撹
拌した。反応液を塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精
製して、標題化合物 13.2gを得た。(収率; 90%)
【0359】実施例95 3−ホルミルオキシ−4−メ
トキシメトキシ−5−ブロモベンジルリン酸ジエチルの
合成
【0360】
【化103】
【0361】実施例94で得られた3−アリル−4−メ
トキシメトキシ−5−ブロモベンジルリン酸ジエチル
6.0g(15.3mmol)を塩化メチレン(100ml)に溶解し、-78℃
で反応液が青色を呈するまでオゾンを導入した。硫化ジ
メチル 1.24g(20mmol)を加え、室温まで昇温し、溶媒を
留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し、化合物 3.
6gを得た。(収率; 60%)
【0362】実施例96 3−(2−アミノ−2−シア
ノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−ブロモベンジ
ルリン酸ジエチルの合成
【0363】
【化104】
【0364】実施例95で得られた3−ホルミルオキシ
−4−メトキシメトキシ−5−ブロモベンジルリン酸ジ
エチル 3.6g(9.16mmol)、トリメチルシアニド 1.12g(1
1.3mmol)とヨウ化亜鉛(触媒量)を混合し、室温で15分間
撹拌した。反応混合物を-60℃に冷却し、飽和アンモニ
ア/エタノール溶液(50ml)を加えた。反応混合物を室温
まで昇温し、24時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残
渣を塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノ
ール系)で精製して、標題化合物 1.6gを得た。(収
率; 41.7%)
【0365】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.26(6
H,m)、3.07(2H,d,J=20.0Hz)、3.13(2H,d,J=8.OHz)、3.57(1
H,m)、4.04(4H,m)、3.62(3H,s)、5.12(2H,s)、7.17(1H,br
s)、7.45(1H,brs)
【0366】実施例97 3−アミノ−8−ブロモ−6
−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0367】
【化105】
【0368】実施例96で得られた3−(2−アミノ−
2−シアノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−ブロ
モベンジルリン酸ジエチル 1.6g(3.8mmol)を5N-塩酸(30
ml)に溶解し、12時間加熱還流した。冷却後、反応液を
減圧濃縮し、残渣をエタノールに溶解し、プロピレンオ
キシド(3ml)を加え1.5時間放置した。析出した固体を濾
取して、標題化合物 0.82gを得た。(収率; 64%)
【0369】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.87(2H,
d,J=20Hz)、3.01(1H,dd,J=14.4, 8.8Hz)、3.34(1H,dd,J=1
4.4, 4.4Hz)、4.14(1H,dd,J=8.8, 4.4Hz)、7.02(1H,s)、7.
36(1H,s)
【0370】実施例98 3−ブロモ−2−ヒドロキシ
−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム
塩の合成
【0371】
【化106】
【0372】実施例97で得られた3−アミノ−8−ブ
ロモ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリン
0.34g(1mmol)を1N-水酸化ナトリウム水溶液 4ml(4mmo
l)で処理した。減圧下に水を留去し、残渣にエタノール
を加え、エーテルで希釈し、析出した固体を濾取して、
標題化合物 0.38gを得た。(収率; 85%)
【0373】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.53(1H,d
d,J=14Hz, 9.6Hz)、2.58(2H,d,J=20Hz)、3.08(1H,dd,J=1
4, 3.2Hz)、3.53(1H,dd,J=9.6, 3.2Hz)、6.84(1H,s)、7.25
(1H,s)
【0374】実施例99 3−フルオロ−4−アリルオ
キシ−ベンズアルデヒドの合成
【0375】
【化107】
【0376】3−フルオロ−4−ヒドロキシ−ベンズア
ルデヒド 6.02g(43.0mmol)のアセトン(200ml)溶液に、
炭酸カリウム 23.8g(172mmol)と臭化アリル 14.9ml(172
mmol)を加え、4時間加熱還流した。冷却後、不溶物を
濾別し、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製し
て、標題化合物 2.95gを得た。(収率; 38%)
【0377】実施例100 3−フルオロ−4−アリル
オキシ−ベンジルアルコールの合成
【0378】
【化108】
【0379】実施例99で得られた3−フルオロ−4−
アリルオキシ−ベンズアルデヒド 2.9g(16.1mmol)のエ
タノール(50ml)溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウ
ム 0.61g(16.1mmol)を加えた。30分間撹拌した後、酢酸
でpH6に調整し、反応混合物を減圧濃縮した。残渣を酢
酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次
いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去して、油状の標題化合物 2.89gを得た。
このものを精製することなく次反応に用いた。
【0380】実施例101 3−フルオロ−4−アリル
オキシ−ベンジルクロリドの合成
【0381】
【化109】
【0382】実施例100で得られた3−フルオロ−4
−アリルオキシ−ベンジルアルコール 2.45gをベンゼン
(30ml)に溶解し、氷冷下、塩化チオニル 1.37ml(18.8mm
ol)を滴下した。氷冷下さらに30分間撹拌した後、水を
加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去して、油状の標題化合
物 2.68gを得た。このものを精製することなく次反応に
用いた。
【0383】実施例102 3−フルオロ−4−アリル
オキシ−ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0384】
【化110】
【0385】実施例101で得られた3−フルオロ−4
−アリルオキシ−ベンジルクロリド2.68gを亜リン酸ト
リエチル(20ml)に溶解し、封管中120℃で、1.5日間反応
させた。冷却後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル系)で精製して、油状の標題化合物 3.39gを得た。
(収率; 3−フルオロ−4−アリルオキシ−ベンズア
ルデヒドから 83%)
【0386】実施例103 3−フルオロ−4−ヒドロ
キシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0387】
【化111】
【0388】実施例102で得られた3−フルオロ−4
−アリルオキシ−ベンジルリン酸ジエチル 3.39g(11.2m
mol)をN,N-ジメチルアニリン(25ml)に溶解し、220℃で
3時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル系)で精製して、油状の標題化合物 1.91gを
得た。(収率; 56%)
【0389】実施例104 3−フルオロ−4−メトキ
シメトキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0390】
【化112】
【0391】60%-油性水素化ナトリウム 0.27g(6.67mmo
l)をヘキサンで洗浄後、DMF(3ml)を加えた。氷冷下に撹
拌し、実施例103で得られた3−フルオロ−4−ヒド
ロキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチル 1.86g(6.
15mmol)のDMF(12ml)溶液を滴下した。氷冷下、20分間撹
拌した後、塩化メトキシメチル 0.56mlを滴下し、さら
に室温で一晩撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、油
状の標題化合物 1.73gを得た。(収率; 81%)
【0392】実施例105 3−フルオロ−4−メトキ
シメトキシ−5−ホルミルオキシベンジルリン酸ジエチ
ルの合成
【0393】
【化113】
【0394】実施例104で得られた3−フルオロ−4
−メトキシメトキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチ
ル化合物 1.68g(4.85mmol)のTHF(30ml)溶液に、水(10m
l)を加え、氷冷下に撹拌しながら過ヨウ素酸ナトリウム
3.11g(14.5mmol)と、0.393M-酸化オスミウム[VIII]/TH
F溶液 0.025ml(0.0098mmol)を加えた。5時間室温で撹
拌した後、不溶物を濾去し、酢酸エチルで洗浄した。濾
液を1N-チオ硫酸ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水
で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、油状の標題化合物 1.54gを得た。このものを精製す
ることなく次反応に用いた。
【0395】実施例106 3−フルオロ−4−メトキ
シメトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エチルベ
ンジルリン酸ジエチルの合成
【0396】
【化114】
【0397】実施例105で得られた3−フルオロ−4
−メトキシメトキシ−5−ホルミルオキシベンジルリン
酸ジエチル 1.54gをアセトニトリル(20ml)に溶解し、ア
ンモニア水(20ml)、シアン化ナトリウム 0.43g(8.77mmo
l)、塩化アンモニウム 0.47g(8.79mmol)を加えて、室温
で一晩撹拌した。塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で
洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチ
レン:メタノール系)で精製して、油状の標題化合物 1.
1gを得た。(収率; 3−フルオロ−4−メトキシメト
キシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルから 61%)
【0398】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.27(6
H,t,J=7.0Hz)、1.66(2H,brs)、3.03-3.10(4H,m)、3.57(3H,
s)、4.00-4.10(5H,m)、5.17(2H,s)、6.98(1H,s)、7.03(1H,d
t)
【0399】実施例107 3−アミノ−8−フルオロ
−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合
【0400】
【化115】
【0401】実施例106で得られた3−フルオロ−4
−メトキシメトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)
エチルベンジルリン酸ジエチル 0.5g(1.34mmol)を5N-塩
酸(15ml)に溶解し、一晩加熱還流した。冷却後、反応混
合物を酢酸エチルで洗浄し、水層を減圧下に濃縮した。
残渣をエタノール/プロピレンオキシドから再沈させ
て、白色粉末状の標題化合物 0.33gを得た。(収率; 9
0%)
【0402】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.74(2H,
d)、2.85(1H,dd)、3.18(1H,dd)、4.03(1H,dd)、6.67(1H,s)、
6.82(1H,dd)
【0403】実施例108 3−フルオロ−2−ヒドロ
キシ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリ
ウム塩の合成
【0404】
【化116】
【0405】実施例107で得られた3−アミノ−8−
フルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマ
リン 0.1g(0.36mmol)を水(2ml)に溶解し、1N-水酸化ナ
トリウム水溶液 1.44ml(1.44mmol)を加えた。室温にて3
0分間放置後、凍結乾燥して、アモルファス状の標題化
合物を得た。
【0406】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.37(1H,
t)、2.46(2H,d)、2.93(1H,dd)、3.29(1H,dd)、6.52(1H,s)、
6.68(1H,d)
【0407】実施例109 3−フルオロ−4−シアノ
フェニル(t-ブチルジメチルシリル)エーテルの合成
【0408】
【化117】
【0409】3−フルオロ−4−シアノフェノール 26.
3g(192mmol)のDMF(160ml)溶液に、イミダゾール 19.6g
(288mmol)と塩化 t-ブチルジメチルシラン 43.4g(288mm
ol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物に水を加
え、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、
標題化合物 22.9gを得た。(収率; 47.4%)
【0410】実施例110 2−フルオロ−4−(t-ブ
チルジメチルシリル)ベンズアルデヒドの合成
【0411】
【化118】
【0412】実施例109で得られた3−フルオロ−4
−シアノフェニル(t-ブチルジメチルシリル)エーテル
10g(39.8mmol)の塩化メチレン(100ml)溶液に、1.0M-水
素化ジイソブチルアルミニウム/塩化メチレン溶液 48ml
(48mmol)を、-78℃で一時間かけて滴下した。ゆっくり
と室温まで昇温し、さらに2時間撹拌した。濃硫酸(6m
l)と水(50ml)を加えて30分間撹拌した後、塩化メチレン
で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し
て、標題化合物 9.04gを得た。このものを精製すること
なく次反応に用いた。
【0413】実施例111 2−フルオロ−4−(t-ブ
チルジメチルシリル)ベンジルアルコールの合成
【0414】
【化119】
【0415】実施例110で得られた2−フルオロ−4
−(t-ブチルジメチルシリル)ベンズアルデヒド 9.04g
をエタノール(150ml)に溶解し、氷冷下、水素化ホウ素
ナトリウム 1.34g(35.4mmol)を加え、30分間撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応混合物を減圧
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、標題化合物 4.
66gを得た。(収率;3−フルオロ−4−シアノフェニ
ル(t-ブチルジメチルシリル)エーテルから 51%)
【0416】実施例112 2−フルオロ−4−(t-ブ
チルジメチルシリル)ベンジルブロミドの合成
【0417】
【化120】
【0418】実施例111で得られた2−フルオロ−4
−(t-ブチルジメチルシリル)ベンジルアルコール 1.4
g(5.5mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液に、氷冷下、四臭
化炭素 2.2g(6.6mmol)、トリフェニルホスフィン 1.7g
(6.5mmol)とピリジン(0.3ml)を加え、30分間撹拌した。
さらに室温で3.5時間撹拌した後、反応液を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧留去して、標題化合物を得た。このも
のを精製することなく次反応に用いた。
【0419】実施例113 2−フルオロ−4−(t-ブ
チルジメチルシリル)ベンジルリン酸ジエチルの合成
【0420】
【化121】
【0421】実施例112で得られた2−フルオロ−4
−(t-ブチルジメチルシリル)ベンジルブロミドを亜リ
ン酸トリエチル(70ml)に溶解し、窒素気流下80-90℃
で、11時間反応させた。反応混合物を減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル系)で精製して、標題化合物 1.9gを得た。
[収率; 2−フルオロ−4−(t-ブチルジメチルシリ
ル)ベンジルアルコールから92%]
【0422】実施例114 2−フルオロ−4−ヒドロ
キシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0423】
【化122】
【0424】実施例113で得られた2−フルオロ−4
−(t-ブチルジメチルシリル)ベンジルリン酸ジエチル
1.9g(5mmol)の80%-酢酸水溶液を、室温で48時間撹拌し
た。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をエタノール(80ml)
に溶解し、濃塩酸(1ml)を加えてさらに5時間室温で撹
拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を1N-水酸化ナ
トリウム水溶液で抽出した。水層を酢酸エチルで洗浄
後、2N-塩酸で酸性とし塩化メチレンで抽出した。硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して、無色油状の標
題化合物 1gを得た。(収率; 77%)
【0425】実施例115 2−フルオロ−4−アリル
オキシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0426】
【化123】
【0427】実施例114で得られた2−フルオロ−4
−ヒドロキシベンジルリン酸ジエチル 0.89g(3.4mmol)
のアセトン溶液(40ml)に、炭酸カリウム 1.9g(13.7mmo
l)と臭化アリル 1.8ml(21mmol)を加え、2.5時間加熱還
流した。冷却後、不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル)で精製して、標題化合物 1.01gを得た。(収率; 9
8.4%)
【0428】実施例116 2−フルオロ−3−アリル
−4−ヒドロキシベンジルリン酸ジエチルおよび2−フ
ルオロ−5−アリル−4−ヒドロキシベンジルリン酸ジ
エチルの合成
【0429】
【化124】
【0430】実施例115で得られた2−フルオロ−4
−アリルオキシベンジルリン酸ジエチル 1.01g(3.3mmo
l)をN,N-ジエチルアニリン(30ml)に溶解し、4.5時間加
熱還流した。冷却後、反応混合物を減圧濃縮して、標題
化合物の混合物を得た。このものを精製することなく次
反応に用いた。
【0431】実施例117 2−フルオロ−3−アリル
−4−メトキシメトキシベンジルリン酸ジエチルおよび
2−フルオロ−5−アリル−4−メトキシメトキシベン
ジルリン酸ジエチルの合成
【0432】
【化125】
【0433】実施例116で得られた2−フルオロ−3
−アリル−4−ヒドロキシベンジルリン酸ジエチルおよ
び2−フルオロ−5−アリル−4−ヒドロキシベンジル
リン酸ジエチルの混合物 をTHF(10ml)に溶解し、氷冷
下、60%-油性水素化ナトリウム0.17g(4.25mmol)を加え
て10分間撹拌した後、塩化メトキシメチル 0.84ml(11mm
ol)を加えた。さらに室温で19時間撹拌した後、水を加
えて塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で分離精製し、高
極性生成物である2−フルオロ−3−アリル−4−メト
キシメトキシベンジルリン酸ジエチル 0.31g(収率;
2−フルオロ−4−アリルオキシベンジルリン酸ジエチ
ルから 31%)、および低極性生成物である2−フルオロ
−5−アリル−4−メトキシメトキシベンジルリン酸ジ
エチル 0.37g(収率; 2−フルオロ−4−アリルオキ
シベンジルリン酸ジエチルから 26%)をそれぞれ得た。
【0434】2−フルオロ−3−アリル−4−メトキシ
メトキシベンジルリン酸ジエチル1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.15-1.32(6H,m)、3.1
3(2H,d,J=21.2Hz)、3.39-3.44(2H, m)、3.46(3H,s)、4.00-
4.12(4H,m)、4.92-5.05(2H,m)、5.17(2H,s)、5.82-6.00(1
H,m)、6.84(1H,d,J=8.8Hz)、7.12-7.18(1H,m)
【0435】2−フルオロ−5−アリル−4−メトキシ
メトキシベンジルリン酸ジエチル1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.24-1.30(6H,m)、3.1
0(2H,d,J=21.2Hz)、3.33(2H,d,J=6.8Hz)、3.46(3H,s)、4.0
0-4.10(4H,m)、4.98-5.06(2H,m)、5.15(2H,s)、5.88-6.00
(1H,m)、6.83(1H,d,J=12.0Hz)、7.09(1H,dd,J=8.6, 2.6H
z)
【0436】実施例118 2−フルオロ−3−ホルミ
ルメチル−4−メトキシメトキシベンジルリン酸ジエチ
ルの合成
【0437】
【化126】
【0438】実施例117で得られた2−フルオロ−3
−アリル−4−メトキシメトキシベンジルリン酸ジエチ
ル 0.31g(0.86mmol)をTHF/水(3:1)混合液(10ml)に溶解
し、0.393M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.08ml(0.0
3mmol)と過ヨウ素酸ナトリウム 0.64g(3.0mmol)のTHF/
水(3:1)混合液(30ml)を加え、室温で5時間撹拌した。
反応混合物に2%-チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、不
溶物をセライトで濾去し、酢酸エチルで洗浄した。酢酸
エチル層を2%-チオ硫酸ナトリウム水溶液、次いで水で
洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去して、標題化合物を得た。このものを精製すること
なく次反応に用いた。
【0439】実施例119 2−フルオロ−3−(2−
アミノ−2−シアノ)エチル−4−メトキシメトキシベ
ンジルリン酸ジエチルの合成
【0440】
【化127】
【0441】実施例118で得られた2−フルオロ−3
−ホルミルメチル−4−メトキシメトキシベンジルリン
酸ジエチルをアンモニア水(10ml)とアセトニトリル(10m
l)に溶解し、シアン化ナトリウム 0.15g(3.0mmol)と塩
化アンモニウム 0.16g(3.0mmo)を加え、室温で18時間撹
拌した。酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して、標題化合物を得た。このものを精
製することなく次反応に用いた。
【0442】実施例120 2−フルオロ−3−(2−
アセタミド−2−シアノ)エチル−4−メトキシメトキ
シベンジルリン酸ジエチルの合成
【0443】
【化128】
【0444】実施例119で得られた2−フルオロ−3
−(2−アミノ−2−シアノ)エチル−4−メトキシメ
トキシベンジルリン酸ジエチルをピリジン(5ml)に溶解
し、無水酢酸 0.2ml(2.1mmol)を加えて、室温で1時間
撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
系)で精製して、標題化合物 0.22gを得た。(収率;
2−フルオロ−3−アリル−4−メトキシメトキシベン
ジルリン酸ジエチルから 61%)
【0445】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.20-1.
35(6H,m)、1.96(3H,s)、3.12(2H,d,J=21.2Hz)、3.22(2H,d,
J=7.2Hz)、3.51(3H,s)、3.98-4.10(4H,m)、5.09-5.18(1H,
m)、5.23(2H,s)、6.40(1H,brs)、6.92(1H,d,J=8.8Hz)、7.18
-7.26(1H,m)
【0446】実施例121 2−フルオロ−3−(2−
アセタミド−2−エトキシカルボニル)エチル−4−メ
トキシメトキシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0447】
【化129】
【0448】実施例120で得られた2−フルオロ−3
−(2−アセタミド−2−シアノ)エチル−4−メトキ
シメトキシベンジルリン酸ジエチル 0.21g(0.5mmol)
を、塩酸飽和エタノール(20ml)に溶解し、室温で3.5時
間撹拌した。反応混合物を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液でpH9とし、室温でさらに2.5時間反応させ
た。反応液を1N-塩酸で酸性とし、塩化メチレンで抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
て、標題化合物 0.084gを得た。このものを精製するこ
となく次反応に用いた。
【0449】実施例122 3−アミノ−5−フルオロ
−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合
【0450】
【化130】
【0451】実施例121で得られた2−フルオロ−3
−(2−アセタミド−2−エトキシカルボニル)エチル
−4−メトキシメトキシベンジルリン酸ジエチル 0.084
gに5N-塩酸(10ml)を加えて加熱還流した。冷却後、反応
混合物を塩化メチレンで洗浄し、水層を減圧濃縮した。
残渣をエタノールに溶解し、プロピレンオキシドを加
え、室温で撹拌した。析出した固体を濾取し、エーテル
で洗浄して、淡ベージュ色粉末状の標題化合物 0.05gを
得た。(収率; 2−フルオロ−3−(2−アセタミド
−2−シアノ)エチル−4−メトキシメトキシベンジル
リン酸ジエチルから 36%)
【0452】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.84(2H,
d,J=18.8Hz)、2.98-3.10(1H,m)、3.14-3.24(1H,m)、3.91-
4.02(1H,m)、6.58(1H,d,J=8.4Hz)、7.01(1H,t,J=8.4Hz)
【0453】実施例123 2−フルオロ−6−ヒドロ
キシ−4−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリ
ウム塩の合成
【0454】
【化131】
【0455】実施例122で得られた3−アミノ−5−
フルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマ
リン 0.019g(0.07mmol)を1N-水酸化ナトリウム水溶液
0.28ml(0.28mmol)に溶解し、室温にて30分間放置後、凍
結乾燥して、吸湿性アモルファス状の標題化合物を得
た。
【0456】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.58(2H,
d,J=20Hz)、2.70-2.87(1H,m)、2.90-3.05(1H,m)、3.55-3.6
7(1H,m)、6.32(1H,d,J=10Hz)、6.92(1H,t,J=10Hz)
【0457】実施例124 2−フルオロ−5−(2−
アミノ−2−シアノ)エチル−4−メトキシベンジルリ
ン酸ジエチルの合成
【0458】
【化132】
【0459】実施例117で得られた2−フルオロ−5
−アリル−4−メトキシメトキシベンジルリン酸ジエチ
ル 0.146g(0.4mmol)を用い、実施例117次いで118
と同様にして、標題化合物 0.115gを得た。(収率; 2
−フルオロ−5−アリル−4−メトキシメトキシベンジ
ルリン酸ジエチルから 76%)
【0460】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.15-1.
32(6H,m)、2.96-3.08(2H,m)、3.11(2H,d,J=21.2Hz)、3.48
(3H,s)、3.97(1H,t,J=7.95Hz)、4.00-4.12(4H,m)、5.18(2
H,s)、6.91(1H,d,J=11.6Hz)、7.21(1H,dd,J=8.4, 2.8Hz)
【0461】実施例125 3−アミノ−7−フルオロ
−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリンの合
【0462】
【化133】
【0463】実施例124で得られた2−フルオロ−5
−(2−アミノ−2−シアノ)エチル−4−メトキシメ
トキシベンジルリン酸ジエチル 0.115g(0.3mmol)の塩化
メチレン(5ml)溶液に、臭化トリメチルシラン 0.24ml
(1.8mmol)を加え、室温で11時間撹拌した。反応混合物
に水(1ml)を加え、減圧濃縮した。残渣に5N-塩酸(10ml)
を加えて11時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を塩
化メチレンで洗浄し、水層を減圧濃縮した。残渣をエタ
ノールに溶解し、プロピレンオキシドを加え室温で撹拌
した。析出した固体を濾取しエーテルで洗浄して、ベー
ジュ色粉末状の標題化合物 0.06gを得た。(収率; 73
%)
【0464】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.76-2.92
(3H,m)、3.20(1H,dd,J=14.8,4.4Hz)、4.03(1H,dd,J=8.4,
4.4Hz)、6.54(1H,d,J=10.8Hz)、6.97(1H,d,8.4Hz)
【0465】実施例126 4−フルオロ−2−ヒドロ
キシ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4ナトリ
ウム塩の合成
【0466】
【化134】
【0467】実施例125で得られた3−アミノ−7−
フルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマ
リン 0.019g(0.07mmol)を1N-水酸化ナトリウム水溶液
0.28ml(0.28mmol)に溶解し、室温にて30分間放置した後
凍結乾燥して、吸湿性アモルファス状の標題化合物を得
た。
【0468】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.44-2.60
(3H,m)、2.93(1H,dd,J=14.0, 4.0Hz)、3.50(1H,dd,J=8.2,
4.0Hz)、6.18(1H,d,J=12.8Hz)、6.86(1H,dd,J=10.0, 2.0
Hz)
【0469】実施例127 2,6−ジフルオロ−4−
ヒドロキシ安息香酸の合成
【0470】
【化135】
【0471】2,6−ジフルオロ−4−メトキシ安息香
酸 23.5g(125mmol)の塩化メチレン(300ml)溶液に、氷冷
下、2M-三臭化ホウ素/塩化メチレン溶液 156ml(332mmo
l)を滴下した。室温で24時間撹拌した後、反応液を1N-
塩酸(500ml)にあけ、塩化メチレン層を分離し、水層を
酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去して、標題化合物 21.0gを得
た。(収率; 97%)
【0472】実施例128 2,6−ジフルオロ−4−
アリルオキシ安息香酸アリルの合成
【0473】
【化136】
【0474】実施例127で得られた2,6−ジフルオ
ロ−4−ヒドロキシ安息香酸 21.0g(121mmol)のDMF(200
ml)溶液に、炭酸カリウム 83.5g(605mmol)と臭化アリル
43.8g(362mmol)を加え、60℃で10時間加熱撹拌した。
冷却後、反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:ヘキサン系)
で精製して、標題化合物 25.6gを得た。(収率; 83%)
【0475】実施例129 2,6−ジフルオロ−4−
アリルオキシベンジルアルコールの合成
【0476】
【化137】
【0477】実施例128で得られた2,6−ジフルオ
ロ−4−アリルオキシ安息香酸アリル 25.6g(101mmol)
のTHF(100ml)溶液に、水素化アルミニウムリチウム 7.6
8g(202mmol)のTHF(100ml)懸濁液を滴下した。室温で2
時間撹拌した後、水(7.68ml)、15%-水酸化ナトリウム水
溶液(7.68ml)、水(23ml)を順次反応混合物に加え、さら
に酢酸エチル(200ml)と硫酸マグネシウム(50g)を加えて
10分間撹拌した。不溶物をセライトで濾去し、濾液を減
圧濃縮して、標題化合物 18.8gを得た。このものを精製
することなく次反応に用いた。
【0478】実施例130 2,6−ジフルオロ−4−
アリルオキシベンジルブロミドの合成
【0479】
【化138】
【0480】実施例129で得られた2,6−ジフルオ
ロ−4−アリルオキシベンジルアルコール 18.8gの塩化
メチレン(200ml)溶液に、トリフェニルホスフィン 21.7
g(82.7mmol)を加え、氷冷下、N-ブロモコハク酸イミド
32g(180mmol)を加えた。室温まで昇温し、1時間撹拌し
た。反応液を水にあけ、塩化メチレン層を分離した。水
層から酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
系)で精製して、標題化合物 17.5gを得た。(収率;
2,6−ジフルオロ−4−アリルオキシ安息香酸アリル
から 67%)
【0481】実施例131 2,6−ジフルオロ−4−
アリルオキシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0482】
【化139】
【0483】実施例130で得られた2,6−ジフルオ
ロ−4−アリルオキシベンジルブロミド 17.5g(66.7mmo
l)に亜リン酸トリエチル(200ml)を加え、120℃で10時
間反応させた。冷却後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:ア
セトン系)で精製して、標題化合物 18gを得た。(収
率; 84%)
【0484】実施例132 2,6−ジフルオロ−3−
アリル−4−ヒドロキシベンジルリン酸ジエチルの合成
【0485】
【化140】
【0486】実施例131で得られた2,6−ジフルオ
ロ−4−アリルオキシベンジルリン酸ジエチル 18g(56.
3mmol)にN,N-ジエチルアニリン(100ml)を加え、220℃で
1時間加熱反応させた。冷却後、反応混合物を減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化
メチレン:メタノール系)で精製して、標題化合物 9.83
gを得た。(収率; 55%)
【0487】実施例133 2,6−ジフルオロ−3−
アリル−4−ベンジルオキシベンジルリン酸ジエチルの
合成
【0488】
【化141】
【0489】実施例132で得られた2,6−ジフルオ
ロ−3−アリル−4−ヒドロキシベンジルリン酸ジエチ
ル化合物 8.66g(27.1mmol)のDMF(15ml)溶液に、55%-油
性水素化ナトリウム 1.3g(30.0mmol)を加えて、室温で
1時間撹拌した。ここに臭化ベンジル 5.56g(32.5mmol)
を加え、さらに室温で1時間撹拌した。反応液を水にあ
け、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン:アセトン系)で精製して、標
題化合物 7.72gを得た。(収率; 69%)
【0490】実施例134 2,6−ジフルオロ−3−
ホルミルメチル−4−ベンジルオキシベンジルリン酸ジ
エチルの合成
【0491】
【化142】
【0492】実施例133で得られた2,6−ジフルオ
ロ−3−アリル−4−ベンジルオキシベンジルリン酸ジ
エチル 7.72g(18.8mmol)と過ヨウ素酸ナトリウム 12.1g
(56.6mmol)のTHF/水(3:1)混合液(100ml)に、0.393M-酸
化オスミウム[VIII]/THF溶液1ml(0.393mmol)を加え、室
温で12時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和チ
オ硫酸ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
て、標題化合物 6.0gを得た。このものを精製すること
なく次反応に用いた。
【0493】実施例135 2,6−ジフルオロ−3−
(2−アミノ−2−シアノ)エチル−4−ベンジルオキ
シベンジルリン酸ジエチルの合成
【0494】
【化143】
【0495】実施例134で得られた2,6−ジフルオ
ロ−3−ホルミルメチル−4−ベンジルオキシベンジル
リン酸ジエチル 6.0gを、アセトニトリル/アンモニア水
(1:1)混合液(50ml)に溶解し、シアン化ナトリウム 1.43
g(29.2mmol)と塩化アンモニウム 1.56g(29.2mmol)を加
えて、室温で12時間撹拌した。反応液を水にあけ、酢酸
エチルで抽出し、有機層を減圧濃縮した。残渣をエーテ
ルに溶解し、1N-塩酸で2回抽出した。水層を合わせて
エーテルで洗浄した後、1N-水酸化ナトリウム水溶液で
塩基性とし、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去して、標題化合物 2.82gを得
た。(収率; 2,6−ジフルオロ−3−アリル−4−
ベンジルオキシベンジルリン酸ジエチルから 34%)
【0496】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.25(6
H,m)、3.10(1H,dd)、3.16(1H,dd)、3.18(1H,d)、3.95(1H,
t)、4.11(4H,m)、4.80-5.17(2H,brs)、5.02(2H,s)、6.56(1
H,d)、7.27-7.46(5H,m)
【0497】実施例136 3−アミノ−5,7−ジフ
ルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリ
ンの合成
【0498】
【化144】
【0499】実施例135で得られた2,6−ジフルオ
ロ−3−(2−アミノ−2−シアノ)エチル−4−ベン
ジルオキシベンジルリン酸ジエチル 0.4g(1.02mmol)を5
N-塩酸に溶解し、12時間加熱還流した。冷却後、反応混
合物を減圧濃縮し、残渣をエタノールに溶解し、プロピ
レンオキシドを加えて、室温で20分間撹拌した。析出し
た固体を濾取しエーテルで洗浄して、白色粉末状の標題
化合物 0.26gを得た。(収率; 87%)
【0500】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.93(2H,
d,J=22.3Hz)、3.05(1H,dd,J=15.5, 8.2Hz)、3.14(1H,dd,J
=15.5, 8.0Hz)、4.15(1H,dd,J=8.2, 8.0Hz)、6.40(1H,d,J
=16.2Hz)
【0501】実施例137 2,4−ジフルオロ−6−
ヒドロキシ−3−ホスホノメチルフェニルアラニン・4
ナトリウム塩の合成
【0502】
【化145】
【0503】実施例136で得られた3−アミノ−5,
7−ジフルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒド
ロクマリン 0.05g(0.171mmol)を1N-水酸化ナトリウム水
溶液0.684ml(0.684mmol)に溶解した後、凍結乾燥して、
アモルファス状の標題化合物を得た。
【0504】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.53(1H,d
d,J=12.0, 8.0Hz)、2.55(2H,d,J=16.0Hz)、2.77(1H,dd,J=
12.0, 2.8Hz)、3.28(1H,dd,J=8.0, 2.8Hz)、6.00(1H,d,J=
12.0Hz)
【0505】実施例138 2,3−ジフルオロ−4−
ヒドロキシ安息香酸の合成
【0506】
【化146】
【0507】2,3−ジフルオロ−4−シアノフェノー
ル 40g(258mmol)を2N-水酸化ナトリウム水溶液(300ml)
に加え、100℃で16時間加熱撹拌した。冷却後、水層を
塩化メチレンで洗浄後、5N-塩酸で酸性とし、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を留去して標題化合物 21gを得た。このものを精製す
ることなく次反応に用いた。
【0508】実施例139 2,3−ジフルオロ−4−
アリルオキシ安息香酸アリルの合成
【0509】
【化147】
【0510】実施例138で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ヒドロキシ安息香酸 19gをDMF(200ml)に溶解
し、炭酸カリウム 30g(217mmol)と臭化アリル 40ml(462
mmol)を加えて、室温で12時間撹拌した。水を加え、酢
酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(塩化メチレン)で精製して、標題化合物 18gを得
た。(収率; 2,3−ジフルオロ−4−シアノフェノ
ールから 30%)
【0511】実施例140 2,3−ジフルオロ−4−
ヒドロキシ−5−アリル安息香酸アリルの合成
【0512】
【化148】
【0513】実施例139で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−アリルオキシ安息香酸アリル 10g(39.3mmol)と
ダウサムA(250ml)の混合物を、窒素気流下で1.5時間加
熱還流した。冷却後、反応混合物を直接シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン,ヘキサン:酢酸エチル
系)で精製して、標題化合物 10gを得た。(収率; 100
%)
【0514】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 3.40(1
H,d,J=6.4Hz)、4.80-4.83(2H,m)、5.05-5.15(2H,m)、5.25-
5.32(1H,m)、5.40-5.46(1H,m)、5.90-6.10(2H,m)、7.56(1
H,dd,J=7.20,2.40Hz)
【0515】実施例141 2,3−ジフルオロ−4−
ベンジルオキシ−5−アリル安息香酸アリルの合成
【0516】
【化149】
【0517】実施例140で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ヒドロキシ−5−アリル安息香酸アリル 10g(3
9.3mmol)のDMF溶液に、氷冷下、60%-油性水素化ナトリ
ウム2.4g(60mmol)を加え、10分間撹拌した。さらに、室
温で20分間撹拌した後、臭化ベンジル 7.1ml(60mmol)を
加えて30分間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン,ヘキサン:酢酸系)で精製して、標題化合物 12gを得
た。(収率; 89%)
【0518】実施例142 2,3−ジフルオロ−4−
ベンジルオキシ−5−アリルベンジルアルコールの合成
【0519】
【化150】
【0520】実施例141で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ベンジルオキシ−5−アリル安息香酸アリル 1
2g(35mmol)のTHF(150ml)溶液に、氷冷下、水素化アルミ
ニウムリチウム 1.4g(37mmol)を加えた。氷冷下1.5時間
撹拌した後、水(1.4ml)、15%-水酸化ナトリウム水溶液
(1.4ml)、水(4.2ml)を順次加え、室温でさらに1時間撹
拌した。不溶物をセライトで濾去し、酢酸エチルで洗浄
した。酢酸エチル層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去して、標題化合物 10.6gを得た。こ
のものを精製することなく次反応に用いた。
【0521】実施例143 2,3−ジフルオロ−4−
ベンジルオキシ−5−アリルベンジルブロミドの合成
【0522】
【化151】
【0523】実施例142で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ベンジルオキシ−5−アリルベンジルアルコー
ル 10.6gを塩化メチレン(150ml)に溶解し、氷冷下、四
臭化炭素 15g(45.2mmol)、トリフェニルホスフィン 11.
8g(45.0mmol)およびピリジン(3ml)を加えた。7分間撹
拌した後、室温まで昇温し、さらに20分間撹拌した。水
を加え、塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(塩化メチレン)で精製して、標題化合物
10gを得た。(収率; 2,3−ジフルオロ−4−ベン
ジルオキシ−5−アリル安息香酸アリルから 81%)
【0524】実施例144 2,3−ジフルオロ−4−
ベンジルオキシ−5−アリルベンジルリン酸ジエチルの
合成
【0525】
【化152】
【0526】実施例143で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ベンジルオキシ−5−アリルベンジルブロミド
10g(28mmol)とトリエチルホスファイト(70ml)の混合物
を、窒素気流下、90-95℃・100mmHgで16時間、次いで12
0℃・1気圧で4時間加熱撹拌した。冷却後、反応混合
物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製して、標題化
合物 3.51gを得た。(収率; 31%)
【0527】実施例145 2,3−ジフルオロ−4−
ベンジルオキシ−5−ホルミルメチルベンジルリン酸ジ
エチルの合成
【0528】
【化153】
【0529】実施例144で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ベンジルオキシ−5−アリルベンジルリン酸ジ
エチル 0.282g(0.68mmol)をTHF/水(3:1)混合液(7ml)に
溶解し、0.393M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.173m
l(0.068mmol)と過ヨウ素酸ナトリウム 0.44g(2.0mmol)
のTHF/水(3:1)溶液(20ml)を加え、室温で6時間撹拌し
た。2%-亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エ
チルで抽出し、有機層を2%-チオ硫酸ナトリウム水溶
液、次いで水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去して、標題化合物 0.24gを得た。このも
のを精製することなく次反応に用いた。
【0530】実施例146 2,3−ジフルオロ−4−
ベンジルオキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エチ
ルベンジルリン酸ジエチルの合成
【0531】
【化154】
【0532】実施例145で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ベンジルオキシ−5−ホルミルメチルベンジル
リン酸ジエチル 0.24gをアンモニア水(15ml)とアセトニ
トリル(15ml)に溶解し、シアン化ナトリウム 0.1g(2.0m
mol)と塩化アンモニウム 0.107g(2.0mmol)を加え、室温
で12時間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をプレパラテイブシ
リカゲル薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタ
ノール系)で精製して、標題化合物 0.15gを得た。(収
率; 2,3−ジフルオロ−4−ベンジルオキシ−5−
アリルベンジルリン酸ジエチルから 50%)
【0533】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.2-1.3
5(6H,m)、2.89(2H,d,J=8.4Hz)、3.14(2H,d,J=21.2Hz)、3.8
2(1H,t,J=7.2Hz)、4.00-4.10(4H,m)、5.21(2H,d,J=1.2H
z)、6.96-7.02(1H,m)、7.30-7.45(5H,m)
【0534】実施例147 3−アミノ−7,8−ジフ
ルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒドロクマリ
ンの合成
【0535】
【化155】
【0536】実施例146で得られた2,3−ジフルオ
ロ−4−ベンジルオキシ−5−(2−アミノ−2−シア
ノ)エチルベンジルリン酸ジエチル 0.19g(0.43mmol)を
5N-塩酸(30ml)に溶解し、19時間加熱還流した。冷却
後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄し、水層を減圧濃
縮した。残渣をエタノールに溶解し、プロピレンオキシ
ドを加え室温で撹拌した。析出した固体を濾取しエーテ
ルで洗浄して、ベージュ色粉末状の標題化合物 0.114g
を得た。(収率; 90%)
【0537】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.81-2.97
(3H,m)、3.24(1H,dd,J=14.6,5.0Hz)、4.10(1H,br.s)、6.78
(1H,d,J=8.0Hz)
【0538】実施例148 3,4−ジフルオロ−2−
ヒドロキシ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・4
ナトリウム塩の合成
【0539】
【化156】
【0540】実施例147で得られた3−アミノ−7,
8−ジフルオロ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒド
ロクマリン 0.052g(0.177mmol)を1N-水酸化ナトリウム
水溶液 0.7ml(0.7mmol)に溶解し、30分間放置した後、
凍結乾燥して、アモルファス状の標題化合物を得た。
【0541】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.37(1H,d
d,J=13.4, 10.4Hz)、2.54(2H,d,J=19.2Hz)、2.88(1H,dd,J
=13.4, 4.0Hz)、3.35(1H,dd,J=10.4, 4.0Hz)、6.59(1H,d,
J=9.2Hz)
【0542】実施例149 4−(t-ブチルジメチルシ
リルオキシ)ベンズアルデヒドの合成
【0543】
【化157】
【0544】4−ヒドロキシベンズアルデヒド 15g(123
mmol)のDMF(200ml)溶液に、イミダゾール 10g(147mmol)
と塩化 t-ブチルジメチルシラン 20g(133mmol)を加え、
室温で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルに溶解
し、水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレン系)で精製して、標題化合物 26.5gを得
た。(収率; 91%)
【0545】実施例150 2−[4−(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)フェニル]ビニルリン酸ジエチルの
合成
【0546】
【化158】
【0547】テトラエチルメチレンジホスホネート 5.0
g(17.3mmol)のTHF(50ml)溶液に、氷冷下、60%-水素化ナ
トリウム 0.7g(17.5mmol)を加えて10分間撹拌した。続
いて、実施例149で得られた4−(t-ブチルジメチル
シリルオキシ)ベンズアルデヒド 4.0g(17.0mmol)のTHF
(50ml)溶液を加え、室温まで昇温して、さらに20分間撹
拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、水洗後、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノー
ル系)で精製して、標題化合物 5gを得た。(収率; 86
%)
【0548】実施例151 2−(4−ヒドロキシフェ
ニル)ビニルリン酸ジエチルの合成
【0549】
【化159】
【0550】実施例150で得られた2−[4−(t-ブ
チルジメチルシリルオキシ)フェニル]ビニルリン酸ジ
エチル 5g(14.7mmol)を80%-酢酸に溶解し、60-65℃で16
時間加熱撹拌した。さらに濃塩酸を数滴加え、2時間室
温で撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を塩化メ
チレンに溶解して、1N-水酸化ナトリウム水溶液で抽出
した。水層を1N-塩酸で酸性とし、塩化メチレンで抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
て、標題化合物 3.3gを得た。このものを精製すること
なく次反応に用いた。
【0551】実施例152 4−ヒドロキシフェネチル
リン酸ジエチルの合成
【0552】
【化160】
【0553】実施例151で得られた2−(4−ヒドロ
キシフェニル)ビニルリン酸ジエチル 3.3gをエタノー
ル(100ml)に溶解し、10%-パラジウム炭素(wet)を加え、
水素気流下、室温で15時間撹拌した。触媒を濾去し、濾
液を減圧濃縮し手、標題化合物 2.8gを得た。このもの
を精製することなく次反応に用いた。
【0554】実施例153 4−アリルオキシフェネチ
ルリン酸ジエチルの合成
【0555】
【化161】
【0556】実施例152で得られた4−ヒドロキシフ
ェネチルリン酸ジエチル 2.8gをアセトン(100ml)に溶解
し、炭酸カリウム 7.7g(56mmol)と臭化アリル 4.8ml(56
mmol)を加え、3時間加熱還流した。不溶物を濾去し、
濾液を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を
水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して、
標題化合物 3.07gを得た。このものを精製することなく
次反応に用いた。
【0557】実施例154 3−アリル−4−ヒドロキ
シフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0558】
【化162】
【0559】実施例153で得られた4−アリルオキシ
フェネチルリン酸ジエチル 3.07gをN,N-ジエチルアニリ
ン(30ml)に溶解し、7時間加熱還流した。冷却後、反応
混合物を減圧濃縮して、標題化合物 3.7gを得た。この
ものを精製することなく次反応に用いた。
【0560】実施例155 3−アリル−4−(t-ブチ
ルジフェニルシリルオキシ)フェネチルリン酸ジエチル
の合成
【0561】
【化163】
【0562】実施例154で得られた3−アリル−4−
ヒドロキシフェネチルリン酸ジエチル 1.5gをDMF(10ml)
に溶解し、イミダゾール 0.7g(10.3mmol)と塩化 t-ブチ
ルジフェニルシラン 1ml(3.9mmol)を加えて、室温で12
時間撹拌した。水を加えて、酢酸エチルで抽出し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン)で
精製して、標題化合物1.27gを得た。(収率; 2−[4
−(t-ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]ビニル
リン酸ジエチルから 34%)
【0563】実施例156 3−ホルミルメチル−4−
(t-ブチルジフェニルシリルオキシ)フェネチルリン酸
ジエチルの合成
【0564】
【化164】
【0565】実施例155で得られた3−アリル−4−
(t-ブチルジフェニルシリルオキシ)フェネチルリン酸
ジエチル 1.27g(2.36mol)のTHF/水(3:1)混合液(30ml)
に、0.393M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.08ml(0.0
31mmol)と過ヨウ素酸ナトリウム 1.5g(7.0mmol)のTHF/
水(3:1)混合液(90ml)を加え、室温で9時間撹拌した。2
%-チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、不溶物を濾去し、
酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル層を2%-チオ硫酸ナ
トリウム水溶液、水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去して、標題化合物を得た。こ
のものを精製することなく次反応に用いた。
【0566】実施例157 3−(2−アミノ−2−シ
アノ)エチル−4−(t-ブチルジフェニルシリルオキ
シ)フェネチルリン酸ジエチルの合成
【0567】
【化165】
【0568】実施例156で得られた3−ホルミルメチ
ル−4−(t-ブチルジフェニルシリルオキシ)フェネチ
ルリン酸ジエチルを、アンモニア水(30ml)とアセトニト
リル(30ml)に溶解し、シアン化ナトリウム 0.35g(7.1mm
ol)と塩化アンモニウム 0.38g(7.1mmol)を加え、室温で
11時間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロナトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精
製して、標題化合物 0.06gを得た。(収率; 3−アリ
ル−4−(t-ブチルジフェニルシリルオキシ)フェネチ
ルリン酸ジエチルから 8%)
【0569】実施例158 3−アミノ−6−ホスホノ
エチル−3,4−ジヒドロクマリンの合成
【0570】
【化166】
【0571】実施例157で得られた3−(2−アミノ
−2−シアノ)エチル−4−(t-ブチルジフェニルシリ
ルオキシ)フェネチルリン酸ジエチル 0.06g(0.19mmol)
を5N-塩酸(10ml)に溶解し、18時間加熱還流した。冷却
後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄し、水層を減圧濃
縮した。残渣をエタノールに溶解し、プロピレンオキシ
ドを加えて、室温で撹拌した。析出した固体を濾取し、
エーテルで洗浄して、吸湿性ベージュ色粉末状の標題化
合物 0.048gを得た。(収率; 94%)
【0572】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.60-1.80
(2H,m)、2.54-2.68(2H,m)、2.90(1H,dd,J=14.4, 8.0Hz)、
3.20(1H,dd,J=14.4, 4.8Hz)、4.02(1H,dd,J=8.0, 4.8H
z)、6.72(1H,d,J=8.0Hz)、6.92-7.02(2H,m)
【0573】実施例159 2−ヒドロキシ−5−ホス
ホノエチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩の合成
【0574】
【化167】
【0575】実施例158で得られた3−アミノ−6−
ホスホノエチル−3,4−ジヒドロクマリン 0.038g(0.
14mmol)を1N-水酸化ナトリウム水溶液 0.56ml(0.56mmo
l)に溶解後、凍結乾燥して、アモルファス状の標題化合
物を得た。
【0576】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.40-1.54
(2H,m)、2.38(1H,dd,J=13.0, 10.0Hz)、2.43-2.54(2H,m)、
2.88(1H,dd,J=13.0, 4.0Hz)、3.04(1H,dd,J=10.0, 4.0H
z)、6.42(1H,d,J=8.0Hz)、6.76-6.86(2H,m)
【0577】実施例160 3−アリル−4−ベンジル
オキシフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0578】
【化168】
【0579】実施例154で得られた3−アリル−4−
ヒドロキシフェネチルリン酸ジエチル 2.2gをTHF(80ml)
に溶解し、55%-水素化ナトリウム 0.65g(15mmol)を加え
て、室温で30分間撹拌した。臭化ベンジル 2.6ml(22mmo
l)を加えて、さらに室温で11時間撹拌した。水を加え
て、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し
て、標題化合物 1.6gを得た。(収率; 2−[4−(t-
ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]ビニルリン酸
ジエチルから 41%)
【0580】実施例161 3−ホルミルメチル−4−
ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0581】
【化169】
【0582】実施例160で得られた3−アリル−4−
ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチル 1.6g(4.1mmo
l)のTHF/水(3:1)混合液(40ml)に、0.393M-酸化オスミウ
ム[VIII]/THF溶液と過ヨウ素酸ナトリウム 2.6g(12.2mm
ol)のTHF/水(3:1)混合液(120ml)を加え、室温で10時間
撹拌した。2%-炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を2%-チオ硫酸ナトリウム水
溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧
留去して、標題化合物を得た。このものを精製すること
なく次反応に用いた。
【0583】実施例162 3−ホルミルオキシメチル
−4−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0584】
【化170】
【0585】実施例161で得られた3−ホルミルメチ
ル−4−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチルを塩
化メチレン(50ml)に溶解し、80% m-クロロ過安息香酸
1.1g(5.0mmol)とリン酸水素二ナトリウム・12水和物
2.5g(7.0mmol)を加え、室温で11時間撹拌した。水を加
えて、塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:
メタノール系)で精製して、標題化合物 0.5gを得た。
(収率; 3−アリル−4−ベンジルオキシフェネチル
リン酸ジエチルから30%)
【0586】実施例163 3−ヒドロキシメチル−4
−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0587】
【化171】
【0588】実施例162で得られた3−ホルミルオキ
シメチル−4−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチ
ル 0.5g(1.23mmol)のエタノール(20ml)溶液に、炭酸カ
リウム 0.17g(1.23mmol)を加え、室温で1時間撹拌し
た。反応混合物を減圧濃縮し、残渣に水を加えて、酢酸
エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して、標題化合物 0.4gを得た。このも
のを精製することなく次反応に用いた。
【0589】実施例164 3−ホルミル−4−ベンジ
ルオキシフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0590】
【化172】
【0591】実施例163で得られた3−ヒドロキシメ
チル−4−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチル
0.4gを塩化メチレン(20ml)に溶解し、ジクロム酸ピリジ
ニウム 0.76g(2.0mol)と粉末モレキュラーシーブス3A
(0.4g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物をセ
ライトで濾過し、濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(塩化メチレン,塩化メチレン:
メタノール系)で精製して、標題化合物 0.34gを得た。
(収率; 85%)
【0592】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.20-1.
35(6H,m)、1.95-2.10(2H,m)、2.80-3.00(2H,m)、4.00-4.20
(4H,m)、5.18(2H,s)、6.98(1H,d,J=8.4Hz)、7.32-7.45(6H,
m)、7.685(1H,d,J=2.4Hz)、10.53(1H,s)
【0593】実施例165 3−アミノシアノメチル−
4−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチルの合成
【0594】
【化173】
【0595】実施例164で得られた3−ホルミル−4
−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチル 0.34g(0.9
mmol)を、アンモニア水(7ml)とアセトニトリル(7ml)に
溶解し、シアン化ナトリウム 0.15g(3.0mmol)と塩化ア
ンモニウム 0.16g(3.0mmol)を加え、室温で11時間撹拌
した。酢酸エチルで抽出後、有機層を1N-塩酸で抽出し
た。水層を5N-水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性と
し、塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して、標題化合物 0.268gを得た。この
ものを精製することなく次反応に用いた。
【0596】実施例166 3−アミノ−5−(2−ホ
スホノエチル)−2(3H)−ベンゾフラノンの合成
【0597】
【化174】
【0598】実施例165で得られた3−アミノシアノ
メチル−4−ベンジルオキシフェネチルリン酸ジエチル
0.268gを5N-塩酸(30ml)に溶解し、19時間加熱還流し
た。冷却後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄し、水層
を減圧濃縮した。残渣をエタノールに溶解し、プロピレ
ンオキシドを加えて、室温で撹拌した。析出した固体を
濾取し、エーテルで洗浄して、吸湿性粉末状の標題化合
物 0.14gを得た。(収率; 3−ホルミル−4−ベンジ
ルオキシフェネチルリン酸ジエチルから 61%)
【0599】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.68-1.88
(2H,m)、2.52-2.76(2H,m)、4.82(1H,s)、6.75(1H,d,J=8.0H
z)、7.00-7.14(2H,m)
【0600】実施例167 2−ヒドロキシ−5−(2
−ホスホノエチル)フェニルグリシン・4ナトリウム塩
の合成
【0601】
【化175】
【0602】実施例166で得られた3−アミノ−5−
(2−ホスホノエチル)−2(3H)−ベンゾフラノン
0.079g(0.307mmol)を、1N-水酸化ナトリウム水溶液 1.
22ml(1.22mmol)に溶解後、凍結乾燥して、アモルファス
状の標題化合物を得た。
【0603】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.32-1.55
(2H,m)、2.32-2.55(2H,m)、4.55(1H,s)、6.45(1H,d,J=8.0H
z)、6.76-6.86(2H,m)
【0604】実施例168 3−フルオロ−4−ベンジ
ルオキシベンズアルデヒドの合成
【0605】
【化176】
【0606】3−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアル
デヒド 8.83g(63.0mmol)のDMF(90ml)溶液に、炭酸カリ
ウム 13.1g(94.6mmol)と臭化ベンジル 7.50ml(63.1mmo
l)を加え、80℃で3時間加熱撹拌した。冷却後、水を加
えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
系)で精製して、油状の標題化合物 6.85gを得た。(収
率; 47%)
【0607】実施例169 2−(3−フルオロ−4−
ベンジルオキシフェニル)ビニルリン酸ジエチルの合成
【0608】
【化177】
【0609】60%-水素化ナトリウム 0.19g(5.0mmol)を
ヘキサンで洗浄後、乾燥し、THF(10ml)を加えた。氷冷
下に撹拌しながら、テトラエチルメチレンジホスホネー
ト 1.20ml(4.82mmol)を滴下した。室温で20分間撹拌し
た後、氷冷し、実施例168で得られた3−フルオロ−
4−ベンジルオキシベンズアルデヒド 1.01g(4.39mmol)
のDMF(20ml)溶液を滴下した。氷冷下にさらに1時間撹
拌した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、油
状の標題化合物 1.35gを得た。(収率; 84%)
【0610】実施例170 (3−フルオロ−4−ヒド
ロキシフェネチル)リン酸ジエチルの合成
【0611】
【化178】
【0612】実施例169で得られた2−(3−フルオ
ロ−4−ベンジルオキシフェニル)ビニルリン酸ジエチ
ル 1.30g(3.57mmol)のエタノール(50ml)溶液に、10%-パ
ラジウム炭素(wet,0.5g)を加え、水素気流下、一晩撹拌
した。触媒を濾去し、濾液を減圧濃縮して、油状の標題
化合物 0.97gを得た。(収率; 98%)
【0613】実施例171 (3−フルオロ−4−アリ
ルオキシフェネチル)リン酸ジエチルの合成
【0614】
【化179】
【0615】実施例170で得られた(3−フルオロ−
4−ヒドロキシフェネチル)リン酸ジエチル 0.94g(3.4
mmol)のアセトン(30ml)溶液に、炭酸カリウム 1.88g(1
3.6mmol)と臭化アリル 1.18ml(13.6mmol)を加え、2時
間加熱還流した。冷却後、不溶物を濾去し、濾液を減圧
濃縮して、油状の標題化合物 1.03gを得た。(収率; 9
6%)
【0616】実施例172 (3−フルオロ−4−ヒド
ロキシ−5−アリルフェネチル)リン酸ジエチルの合成
【0617】
【化180】
【0618】実施例171で得られた(3−フルオロ−
4−アリルオキシフェネチル)リン酸ジエチル 0.99g
(3.13mol)をN,N-ジエチルアニリン(15ml)に溶解し、220
℃で3時間加熱撹拌した。冷却後、溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル系)で精製して、標題化合物 0.63gを得
た。(収率; 64%)
【0619】実施例173 (3−フルオロ−4−メト
キシメトキシ−5−アリルフェネチル)リン酸ジエチル
の合成
【0620】
【化181】
【0621】60%-水素化ナトリウム 0.086g(2.17mmol)
をヘキサンで洗浄後、乾燥し、DMF(2ml)を加えた。氷冷
下、撹拌しながら実施例172で得られた(3−フルオ
ロ−4−ヒドロキシ−5−アリルフェネチル)リン酸ジ
エチル 0.62g(1.96mmol)のDMF(8ml)溶液を滴下した。10
分間撹拌した後、塩化メトキシメチル 0.18ml(2.36mol)
を加え、室温まで昇温して一晩撹拌した。酢酸エチルを
加え、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)
で精製して、標題化合物 0.71gを得た。(収率; 100
%)
【0622】実施例174 (3−フルオロ−4−メト
キシメトキシ−5−ホルミルメチルフェネチル)リン酸
ジエチルの合成
【0623】
【化182】
【0624】実施例173で得られた(3−フルオロ−
4−メトキシメトキシ−5−アリルフェネチル)リン酸
ジエチル 0.71g(1.97mmol)のTHF(15ml)溶液に、水(5m
l)、過ヨウ素酸ナトリウム 1.26g(5.89mmol)と0.393M-
酸化オスミウム[VIII]/THF溶液(0.01ml,0.0039mmol)を
加え、室温で8時間撹拌した。不溶物を濾去し、酢酸エ
チルで洗浄後、濾液を1N-チオ硫酸ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、油状の標題化合物 0.56gを得
た。このものを精製することなく次反応に用いた。
【0625】実施例175 [3−フルオロ−4−メト
キシメトキシ−5−(2−アミノ−2−シアノ)エチル
フェネチル]リン酸ジエチルの合成
【0626】
【化183】
【0627】実施例174で得られた(3−フルオロ−
4−メトキシメトキシ−5−ホルミルメチルフェネチ
ル)リン酸ジエチル 0.53gをアセトニトリル(10ml)に溶
解し、アンモニア水(10ml)、シアン化ナトリウム 0.14g
(2.86mmol)と塩化アンモニウム0.16g(2.99mmol)を加え
て、室温で一晩撹拌した。塩化メチレンで抽出し、飽和
食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:メタノール系)で精製して、油状の
標題化合物 0.48gを得た。[収率; (3−フルオロ−
4−メトキシメトキシ−5−アリルフェネチル)リン酸
ジエチルから 63%]
【0628】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.32(6
H,t,J=7.0Hz)、1.69(2H,brs)、1.96-2.08(2H,m)、2.82-2.9
0(2H,m)、3.06-3.12(2H,m)、3.56(3H,s)、4.03-4.16(5H,
m)、5.15(2H,s)、6.90(1H,s)、6.91(1H,dd)
【0629】実施例176 3−アミノ−8−フルオロ
−6−(2−ホスホノエチル)−3,4−ジヒドロクマ
リンの合成
【0630】
【化184】
【0631】実施例175で得られた[3−フルオロ−
4−メトキシメトキシ−5−(2−アミノ−2−シア
ノ)エチルフェネチル]リン酸ジエチル 0.2g(0.51mmo
l)の塩化メチレン(5ml)溶液に、臭化トリメチルシラン
0.41ml(3.07mmol)を滴下し、一晩室温で撹拌した。水(1
ml)を加え、反応混合物を減圧濃縮し、残渣を5N-塩酸(8
ml)に溶解して一晩加熱還流した。冷却後、反応混合物
を活性炭処理し、濾過後、減圧濃縮し得られた残渣を、
エタノール/プロピレンオキシドから再沈させて、白色
粉末状の標題化合物 0.06gを得た。(収率; 40%)
【0632】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.65-1.82
(2H,m)、2.53-2.70(2H,m)、2.93(1H,dd)、3.21(1H,dd)、4.0
0(1H,dd)、6.74(1H,s)、6.88(1H,d)
【0633】実施例177 3−フルオロ−2−ヒドロ
キシ−5−(2−ホスホノエチル)フェニルアラニン・
4ナトリウム塩の合成
【0634】
【化185】
【0635】実施例176で得られた3−アミノ−8−
フルオロ−6−(2−ホスホノエチル)−3,4−ジヒ
ドロクマリン 0.016g(0.055mmol)を水(2ml)に溶解し、1
N-水酸化ナトリウム水溶液 0.22ml(0.22mmol)を加え、
室温で30分間放置した後、凍結乾燥して、アモルファス
状の標題化合物を得た。
【0636】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.40-1.53
(2H,m)、2.37-2.55(3H,m)、2.89(1H,dd)、3.33(1H,dd)、6.6
1(1H,s)、6.19(1H,dd)
【0637】実施例178 3−(1−プロペニル)−
4−メトキシメトキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエ
チルの合成
【0638】
【化186】
【0639】60%-水素化ナトリウム 0.74g(18.3mmol)を
ヘキサンで洗浄後、乾燥し、DMF(5ml)を加えた。氷冷
下、撹拌しながら、実施例46で得られた3−アリル−
4−ヒドロキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエチル
5.0g(16.8mmol)のDMF(30ml)溶液を加えて30分間撹拌し
た後、塩化メトキシメチル 1.53ml(20.1mmol)を加え
た。室温でさらに一晩撹拌した後、酢酸エチルを加え、
有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し
て、油状の標題化合物5.2gを得た。(収率; 91%)
【0640】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.22(6
H,J=7.0Hz)、1.89(2H,d,J=9.0Hz)、2.28(3H,s)、3.05(2H,
d,J=24.0Hz)、3.58(3H,s)、3.95-4.05(4H,m)、4.91(2H,S)、
6.18(1H,dq,J=8.0, 16.0Hz)、6.60(1H,d,J=16.0Hz)、6.97
(1H,s)、7.19(1H,s)
【0641】実施例179 3−ホルミルメチル−4−
メトキシメトキシ−5−メチルベンジルリン酸ジエチル
の合成
【0642】
【化187】
【0643】実施例178で得られた3−(1−プロペ
ニル)−4−メトキシメトキシ−5−メチルベンジルリ
ン酸ジエチル 5.17g(15.1mmol)のTHF(90ml)溶液に、水
(30ml)、過ヨウ素酸ナトリウム 9.69g(45.3mmol)、0.39
3M-酸化オスミウム[VIII]/THF溶液 0.077ml(0.03mmol)
を加え、室温で11時間撹拌した。不溶物を濾去し、酢酸
エチルで洗浄し、濾液を1M-チオ硫酸ナトリウム水溶
液、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を減圧留去し、油状の標題化合物 5.2gを
得た。このものを精製することなく次反応に用いた。
【0644】実施例180 3−(2−アミノ−2−シ
アノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−メチルベン
ジルリン酸ジエチルの合成
【0645】
【化188】
【0646】実施例179で得られた3−ホルミルメチ
ル−4−メトキシメトキシ−5−メチルベンジルリン酸
ジエチル 5.2gをアセトニトリル(60ml)に溶解し、アン
モニア水(60ml)、シアン化ナトリウム 1.48g(30.2mmo
l)、塩化アンモニウム 1.62g(30.3mmol)を加え、室温で
一晩撹拌した。塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で洗
浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン:メタノール系)で精製して、油状の標題化合物 3.6g
を得た。(収率; 3−アリル−4−メトキシメトキシ
−5−メチルベンジルリン酸ジエチルから 64%)
【0647】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.27(3
H,t,J=7.0Hz)、1.30(3H,t,J=7.0Hz)、2.06(2H,brs)、2.29
(3H,s)、3.10(2H,d,J=24.0Hz)、3.60(3H,s)、4.00-4.12(4
H,m)、5.03(2H,q,J=8.0Hz)、5.22(1H,brs)、7.19(1H、s)、7.
26(1H,s)
【0648】実施例181 3−アミノ−7−メチル−
5−ホスホノメチル−2(3H)−ベンゾフラノンの合
【0649】
【化189】
【0650】実施例180で得られた3−(2−アミノ
−2−シアノ)エチル−4−メトキシメトキシ−5−メ
チルベンジルリン酸ジエチル 1.0g(2.81mol)の塩化メチ
レン(15ml)溶液に、臭化トリメチルシラン 2.14ml(16.2
mmol)を滴下し、室温で一晩撹拌した。反応混合物に水
(1ml)を加え、減圧濃縮し得られた残渣を、5N-塩酸(20m
l)に溶解し、一晩加熱還流した。冷却後、反応混合物を
酢酸エチルで洗浄し、活性炭処理した。濾過後、濾液を
減圧濃縮し、残渣をエタノール-プロピレンオキシドか
ら再沈させて、白色紛末状の標題化合物 0.62gを得た。
(収率; 86%)
【0651】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.06(3H,
s)、2.81(2H,d)、4.86(1H,s)、6.91(1H,s)、7.01(1H,s)
【0652】実施例182 2−ヒドロキシ−3−メチ
ル−5−ホスホノメチルフェニルグリシン・4ナトリウ
ム塩の合成
【0653】
【化190】
【0654】実施例181で得られた3−アミノ−7−
メチル−5−ホスホノメチル−2(3H)−ベンゾフラ
ノン 0.1g(0.39mmol)を水(2ml)に溶解し、1N-水酸化ナ
トリウム水溶液 1.56ml(1.56mmol)を加えた。室温で1
時間放置した後、凍結乾燥して、アモルファス状の標題
化合物を得た。
【0655】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.95(3H,
s)、2.46(2H,d)、4.58(1H,s)、6.59(1H,s)、6.79(1H,s)
【0656】実施例183 5−メチルサリチル酸メチ
ルの合成
【0657】
【化191】
【0658】5−メチルサリチル酸 10g(65.8mmol)のメ
タノール(200ml)溶液に、濃硫酸(5ml)を加え、5時間加
熱還流した。反応液を氷にあけ、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で中和し、エーテルで抽出した。硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去して、標題化合物 11gを得
た。このものを精製することなく次反応に用いた。
【0659】実施例184 2−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−5−メチル安息香酸メチルの合成
【0660】
【化192】
【0661】実施例183で得られた5−メチルサリチ
ル酸メチル 10gをピリジン(30ml)に溶解し、塩化 N,N-
ジメチルカルバモイル 25.9g(241mmol)を滴下し、60℃
で2時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮し、水を加え
て、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精製し
て、標題化合物 13.3gを得た。(収率; 5−メチルサ
リチル酸から 100%)
【0662】実施例185 2−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−5−ブロモメチル安息香酸メチルの合成
【0663】
【化193】
【0664】実施例184で得られた2−ジメチルアミ
ノカルボニルオキシ−5−メチル安息香酸メチル 13.3g
(63.9mmol)の四塩化炭素(100ml)溶液に、N-ブロモコハ
ク酸イミド 12g(67.4mmol)と過酸化ベンゾイル(0.1g)を
加え、3時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル系)で精製して、標題化合物 9.14gを得た。
(収率; 50%)
【0665】実施例186 4−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−3−メトキシカルボニルベンジルリン酸ジ
ベンジルの合成
【0666】
【化194】
【0667】亜リン酸ジベンジル 8.34g(31.8mmol)のDM
F(20ml)溶液に、氷冷下、55%-水素化ナトリウム 1.6g(3
6.7mmol)を加えた。室温で30分間撹拌した後、実施例1
85で得られた2−ジメチルアミノカルボニルオキシ−
5−ブロモメチル安息香酸メチル 9.14g(31.8mmol)のDM
F(10ml)溶液を、反応温度を40-50℃に保ちながら滴下し
た。室温でさらに1時間撹拌した後、反応液を水にあ
け、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ベンゼン:アセトン系)で精製して、
標題化合物 4.03gを得た。(収率; 27%)
【0668】実施例187 4−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−3−カルボキシベンジルリン酸ジベンジル
の合成
【0669】
【化195】
【0670】実施例186で得られた4−ジメチルアミ
ノカルボニルオキシ−3−メトキシカルボニルベンジル
リン酸ジベンジル 4.03g(8.61mmol)のメタノール/水(2:
1)混合液(150ml)に、水酸化リチウム水和物 1.8gを加
え、室温で2時間撹拌した。反応液を1N-塩酸で酸性と
し、クロロホルムで抽出して、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧留去して、標題化合物 2.4gを得た。
このものを精製することなく次反応に用いた。
【0671】実施例188 4−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−3−ヒドロキシメチルベンジルリン酸ジベ
ンジルの合成
【0672】
【化196】
【0673】実施例187で得られた4−ジメチルアミ
ノカルボニルオキシ−3−カルボキシベンジルリン酸ジ
ベンジル 2.4gをTHF(20ml)に溶解し、氷冷下、1M-ボラ
ンTHF錯体/THF溶液 16ml(16mmol)を滴下し、室温で2時
間撹拌した。反応液にメタノールと水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去して、標題化合物168(2.2g)を得た。このものを精
製することなく次反応に用いた。
【0674】実施例189 4−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−3−ホルミルベンジルリン酸ジベンジルの
合成
【0675】
【化197】
【0676】実施例188で得られた4−ジメチルアミ
ノカルボニルオキシ−3−ヒドロキシメチルベンジルリ
ン酸ジベンジル 2.2gを塩化メチレン(50ml)に溶解し、
氷冷下、粉末モレキュラーシーブス3A(3g)とジクロム酸
ピリジニウム 2.82g(7.5mmol)を加えて、30分間撹拌し
た。室温でさらに2時間撹拌した後、メタノール(10ml)
を加えて、10分間撹拌し、フロリジルで濾過した。濾液
を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ベンゼン:アセトン系)で精製して、標題化合物
2.02gを得た。(収率; 4−ジメチルアミノカルボニル
オキシ−3−メトキシカルボニルベンジルリン酸ジベン
ジルから 53%)
【0677】実施例190 4−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−3−(2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−2−メトキシカルボニル)ビニルベンジルリン酸ジ
ベンジルの合成
【0678】
【化198】
【0679】塩化メチレン(20ml)にカリウム t-ブトキ
シド 0.67g(6.0mmol)を加え、-78℃に冷却し、 Z-α-ホ
スホノグリシン・トリメチルエステル 1.99g(6.0mmol)
の塩化メチレン(20ml)溶液を滴下し、30分間撹拌した
後、実施例189で得られた4−ジメチルアミノカルボ
ニルオキシ−3−ホルミルベンジルリン酸ジベンジル
2.02g(4.61mmol)の塩化メチレン(10ml)溶液を滴下し
た。室温までゆっくりと昇温させ、10時間撹拌した。反
応混合物を減圧濃縮し、残渣に水を加えて、酢酸エチル
で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ベンゼン:アセトン系)で精製して、標題化合物のE,Z
体(約3:1)混合物 2.13gを得た。(収率; 72%)
【0680】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 2.95(0.
75H,s)、2.98(2.25H,s)、3.00(0.75H,s)、3.02(1.5H,d,J=2
2.4Hz)、3.08(2.25H,s)、3.12(0.5H,d,J=22.4Hz)、3.51(0.
75H,s)、3.80(2.25H,brs)、4.84-4.98(4H,m)、5.05(1.5H、
s)、5.18(0.5H、s)、6.43(1H,brs)、7.02-7.41(19H,m)
【0681】実施例191 2−ジメチルカルバモイル
オキシ−5−ホスホノメチルフェニルアラニン・メチル
エステルの合成
【0682】
【化199】
【0683】実施例190で得られた4−ジメチルアミ
ノカルボニルオキシ−3−(2−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ−2−メトキシカルボニル)ビニルベンジル
リン酸ジベンジル 2.13g(3.31mmol)のメタノール(10ml)
溶液に、10%-パラジウム炭素(wet,0.1g)を加え、水素気
流下にて10時間撹拌した。触媒をセライトで濾去し、メ
タノール:水(5:1)混合液で洗浄した。濾液を減圧濃縮
後、凍結乾燥して、白色アモルファス状の標題化合物
0.571gを得た。(収率; 48%)
【0684】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.81-2.93
(6H,m)、3.01(3H,s)、3.23(1H,dd,J=12.0, 3.2Hz)、3.71(3
H,s)、4.20(1H,dd,J=10.0, 3.2Hz)、6.97(1H,d,J=8.0Hz)、
7.17(1H,d,J=1.5Hz)、7.19(1H,dd,J=8.0, 1.5Hz)
【0685】実施例192 2−メトキシメトキシ−5
−メチル安息香酸メチルの合成
【0686】
【化200】
【0687】実施例183で得られた5−メチルサリチ
ル酸メチル 10.54g(63.0mmol)とジイソプロピルエチル
アミン 16.3gのDMF(30ml)溶液に、塩化メトキシメチル
7.6g(94.4mmol)を滴下し、室温で24時間撹拌した。反応
液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル系)で精
製して、標題化合物 11.7gを得た。(収率; 88%)
【0688】実施例193 2−メトキシメトキシ−5
−ブロモメチル安息香酸メチルの合成
【0689】
【化201】
【0690】実施例194で得られた2−メトキシメト
キシ−5−メチル安息香酸メチル 11.7g(55.7mmol)の四
塩化炭素(100ml)溶液に、N-ブロモコハク酸イミド 10.4
g(58.4mmol)と過酸化ベンゾイル(0.1g)を加え、3時間
加熱還流した。冷却後、反応混合物を濃縮し、残渣に水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、標題化合物を得
た。このものを精製することなく次反応に用いた。
【0691】実施例194 4−メトキシメトキシ−3
−メトキシカルボニルベンジルリン酸ジベンジルの合成
【0692】
【化202】
【0693】亜リン酸ジベンジル 14.6g(55.7mmol)のDM
F(30ml)溶液に、氷冷下、55%-水素化ナトリウム 2.8g(6
4.2mmol)を少量ずつ加えた。室温でさらに30分間撹拌し
た後、実施例193で得られた2−メトキシメトキシ−
5−ブロモメチル安息香酸メチルのDMF(20ml)溶液を、
反応温度を40-50℃に保ちながら滴下した。室温で1時
間撹拌した後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ベンゼン系)で精製して、標題化合物 1
2.6gを得た。(収率; 2−メトキシメトキシ−5−メ
チル安息香酸メチルから 48%)
【0694】実施例195 4−メトキシメトキシ−3
−ヒドロキシメチルベンジルリン酸ジベンジルの合成
【0695】
【化203】
【0696】実施例194で得られた4−メトキシメト
キシ−3−メトキシカルボニルベンジルリン酸ジベンジ
ル 12.6g(26.8mmol)のトルエン(50ml)溶液に、氷冷下、
1.5M-水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液 5
3.6ml(80.4mmol)を滴下し、氷冷下で1時間撹拌した。
氷冷下、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)
をゆっくり加え、沈殿物をセライトで濾去した。濾液を
酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ベンゼン:アセトン系)で精製して、標題化合
物 2.9gを得た。(収率; 24%)
【0697】実施例196 4−メトキシメトキシ−3
−ホルミルベンジルリン酸ジベンジルの合成
【0698】
【化204】
【0699】実施例195で得られた4−メトキシメト
キシ−3−ヒドロキシメチルベンジルリン酸ジベンジル
2.9g(6.56mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液に、氷冷
下、粉末モレキュラーシーブス(4g)とジクロム酸ピリジ
ニウム 3.7g(9.8mmol)を加え、30分間撹拌した。室温で
さらに2時間撹拌した後、メタノール(10ml)を加えて10
分間撹拌し、フロリジルで濾過した。濾液を減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベン
ゼン:酢酸エチル系)で精製して、標題化合物 2.26gを
得た。(収率; 78%)
【0700】実施例197 4−メトキシメトキシ−3
−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−メトキ
シカルボニル)ビニルベンジルリン酸ジベンジルの合成
【0701】
【化205】
【0702】塩化メチレン(20ml)にカリウム t-ブトキ
シド 0.63g(5.64mmol)を加え、-78℃に冷却し、Z-α-ホ
スホノグリシン・トリメチルエステル 1.88g(5.70mmol)
の塩化メチレン(20ml)溶液を滴下し、30分間撹拌した。
ここに、実施例196で得られた4−メトキシメトキシ
−3−ホルミルベンジルリン酸ジベンジル 2.26g(5.14m
mol)の塩化メチレン(10ml)溶液を滴下した。室温までゆ
っくり昇温し、さらに10時間撹拌した。反応混合物を減
圧濃縮し、残渣に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:
酢酸エチル系)で精製して、標題化合物のE,Z体(約3:1)
混合物 3.45gを得た。(収率; 100%)
【0703】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 2.98(2.
25H,s)、3.03(2.25H,s)、3.00(0.75H,s)、3.16(0.75H,s)、
3.41(0.75H,s)、3.43(2.25H,s)、3.50(0.75H,s)、3.80(2.2
5H,brs)、4.82-4.99(4H,m)、5.06(1.5H,s)、5.15(0.5H,s)、
5.17(1.5H,s)、5.18(0.5H,s)、6.61(1H,brs)、6.97-7.40(1
9H,m)
【0704】実施例198 2−メトキシメトキシ−5
−ホスホノメチルフェニルアラニン・メチルエステルの
合成
【0705】
【化206】
【0706】実施例197で得られた4−メトキシメト
キシ−3−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2
−メトキシカルボニル)ビニルベンジルリン酸ジベンジ
ル 0.5g(0.77mmol)のメタノール/水(3:1)混合液(20ml)
に、10%-パラジウム炭素(wet,0.05g)を加え、水素気流
下、10時間撹拌した。触媒をセライトで濾去し、メタノ
ール/水(3:1)混合液で洗浄し、濾液を減圧濃縮した。残
渣を凍結乾燥して、白色アモルファス状の標題化合物
0.203gを得た。(収率; 79%)
【0707】1H-NMR(400MHz,CD3OD); δ(ppm) 2.92(1
H,dd,J=16.0,7.5Hz)、2.99(1H,d,J=23.0Hz)、3.07(1H,dd,
J=16.0,8.0Hz)、3.23(3H,s),3.35(3H,s)、3.64(2H,s)、4.4
1(1H,dd,J=8.0,7.5Hz)、6.77(1H,d,J=8.5Hz)、7.01(1H,d,
J=1.5Hz)、7.03(1H,dd,J=8.5,1.5Hz)
【0708】実施例199 E−4−ヒドロキシ−3−
(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−メトキシ
カルボニル)ビニルベンジルリン酸ジベンジルの合成
【0709】
【化207】
【0710】実施例197で得られた4−メトキシメト
キシ−3−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2
−メトキシカルボニル)ビニルベンジルリン酸ジベンジ
ル 2.79g(4.32mmol)のメタノール(10ml)溶液に、濃塩酸
(0.1ml)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、弱アルカリ性とし、
酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ベンゼン:酢酸エチル系)で精製して、標
題化合物 1.06gを得た。(収率; 41%)
【0711】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 2.95(2
H,d)、3.78(3H,brs)、4.84-4.99(4H,m)、5.03(2H,s)、6.37
(1H,d)、6.78(1H,dd)、6.99(1H,d)、7.04(1H,s)、7.18-7.21
(15H,m)、9.45(1H,brs)
【0712】実施例200 2−ヒドロキシ−5−ホス
ホノメチルフェニルアラニン・メチルエステルの合成
【0713】
【化208】
【0714】実施例199で得られたE−4−ヒドロキ
シ−3−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−
メトキシカルボニル)ビニルベンジルリン酸ジベンジル
0.3g(0.498mmol)のメタノール/水(3:1)混合液(20ml)
に、10%パラジウム炭素(wet,0.01g)を加え、水素気流
下、10時間撹拌した。触媒をセライトで濾去し、メタノ
ール/水(3:1)混合液で洗浄した。濾液を減圧濃縮後、残
渣を凍結乾燥して、白色アモルファス状の標題化合物
0.13gを得た。(収率; 90%)
【0715】1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 2.72(2H,
d,J=28.0Hz)、2.76(1H,dd,J=16.0, 8.0Hz)、2.93(1H,dd,J
=16.0, 8.0Hz)、3.54(3H,s)、4.39(1H,t,J=8.0Hz)、6.64(1
H,d,J=8.5Hz)、6.86(1H,d,J=1.5Hz)、6.89(1H,dd,J=8.5,
1.5Hz)
【0716】次に、本発明化合物の抗NMDA痙攣作用およ
びIn vitro [3H]グルタミン受容体結合拮抗作用を、発
明の効果として以下に掲げる。
【発明の効果】
【0717】(方法)(1) In vitro [3H]グルタミン受容体結合試験 6〜8週齢のSD系ラット(チャールズリバー社製)を使
用し、以下のようにして受容体源を調製した。ラットを
ギロチンにより屠殺し、大脳を摘出した。皮質灰白質は
剃刀により分離した。湿重量の20倍量の0.32M-ショ糖溶
液により、テフロングラスホモジナイザーを用いて均一
化した後、1,000×Gで10分間遠心し、その上清は10,000
×Gで20分間遠心した。得られた沈渣のbuffy coatを、
最初の湿重量の20倍量の氷冷蒸留水によりホモジナイズ
し、50,000×Gで20分間遠心した。この遠心で得られた
沈渣は、同様にホモジナイズし遠心した。この操作を2
回行って得られた沈渣は、-20℃で一晩以上保存した
後、室温で融解し、最初の湿重量の20倍量の 50mM Tris
-酢酸(pH7.4)によりヒストコトロンを用いて懸濁した。
次に50,000×Gで20分間遠心し、得られた沈渣は、最初
の湿重量の20倍量の 50mM Tris-酢酸(pH7.4)によりホモ
ジナイズし、50,000×Gで20分間遠心した。この操作を
3回繰り返して得られた沈渣を、最初の湿重量の5倍量
の 50mM Tris-酢酸(pH7.4)によりホモジナイズした後分
注し、-20℃で用時まで保存した。
【0718】上記受容体画区分を、溶解後最初の湿重量
の40倍量になるように 50mM Tris-酢酸(pH7.4)によりホ
モジナイズし、25nM-[3H]グルタミンと4℃で30分間イン
キュベートした。反応系はセルハーベスタ(ブランデル
社製、M-24R型)を用い、ワットマンGF/Bグラスフィル
ターで濾過した。受容体に結合した放射活性は、氷冷し
た 50mM Tris-酢酸(pH7.4, 5ml)でフィルターを2回洗
浄した後、ACS II(5ml)を用い、液体シンチレーション
・カウンターで測定した。1mML-グルタミン存在下で検
出される結合を、非特異的結合とした。IC50値は、プロ
ビット法により算出した。
【0719】(2) NMDA痙攣 実験動物としてddy系雄性マウス(SLC社製、4週齢、体
重20-30g)を用いた。マウスは購入後、1-10日の予備飼
育期間(室温24℃、湿度55%、明暗サイクル12時間毎)
後に使用した。マウスは5連の個別ケージにいれ、被験
化合物を1群(6-8匹)に投与した。静脈内投与の場合
は被験化合物をNMDA投与20分前に、経口投与の場合は被
験化合物をNMDA投与2時間前(初期で45分前は)に投与
した。NMDAは、170mg/Kgを皮下投与した。被験化合物お
よびNMDAは、生理食塩水に溶解し、体重10gあたり0.1ml
を投与した。NMDA投与後30分以内に痙攣が出現したもの
を、痙攣ありと判定した。なお、コントロール群には生
理食塩水を投与した。
【0720】(結果)各化合物を評価した結果を表1に
示す。
【0721】
【表1】
【0722】表1から、本発明にかかるアラルキルリン
酸誘導体は、優れた抗痙攣作用、抗神経細胞障害作用、
筋弛緩作用あるいは筋緊張改善作用を有しており、持続
時間も長く、かつ脱力感や筋力低下等の副作用を発現せ
ず、特別な服薬指導を必要としない、臨床上有用性の高
い抗痙攣剤、神経細胞障害治療剤、筋弛緩剤あるいは筋
緊張改善剤であることが示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯村 洋一 茨城県つくば市二の宮4−5−87 (72)発明者 木村 禎治 茨城県つくば市梅園2−16−1 ルンビー ニ梅園604号 (72)発明者 中川 誠 茨城県筑波郡谷和原村絹の台6−18−2 (72)発明者 花田 敬久 茨城県つくば市東2−3−17 (72)発明者 田中 和夫 東京都杉並区永福1−33−5 (72)発明者 赤坂 光三 茨城県牛久市上柏田1−47−5

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表されるアラルキルリン酸
    誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩。 【化1】 [式中R1、R2は同一または相異なる水素原子、ハロゲ
    ン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ
    基、アミノ基、低級アシル基を意味する。R3は水素原
    子、アルカリ金属原子、ジ低級アルキルアミノカルボニ
    ル基または低級アルコキシアルキル基を、R4は水酸
    基、低級アルコキシ基またはアルカリ金属原子を意味
    し、さらにR3とR4で単結合を形成してもよい。R5
    水素原子を、R6は水素原子、ハロゲン原子またはナト
    リウムオキシ基を意味し、さらにR6が酸素原子または
    メチレン基でR5と単結合を形成してもよい。Aは水素
    原子またはアルカリ金属原子を意味する。nは1または
    2を、mは0または1を意味する。]
  2. 【請求項2】 R1、R2、R5およびR6が水素原子であ
    り、R3が水素原子またはアルカリ金属原子でありR4
    水酸基またはアルカリ金属原子であるか、またはR3
    4は単結合を形成しており、nが1または2、mが0ま
    たは1である請求項1記載のアラルキルリン酸誘導体
    (I)またはその薬理学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 下記化合物から選択された1種である請
    求項1または2記載のアラルキルリン酸誘導体(I)また
    はその薬理学的に許容される塩。 (1) 3−アミノ−6−ホスホノメチル−3,4−ジヒド
    ロクマリン (2) 2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチルフェニルアラ
    ニン・4ナトリウム塩 (3) 2−メトキシ−4−ホスホノメチルフェニルアラニ
    ン (4) 3−アミノ−8−ホスホノメチル−3,4−ジヒド
    ロクマリン (5) 2−ヒドロキシ−3−ホスホノメチルフェニルアラ
    ニン・4ナトリウム塩 (6) 3−アミノ−8−メチル−6−ホスホノメチル−
    3,4−ジヒドロクマリン (7) 2−ヒドロキシ−3−メチル−5−ホスホノメチル
    フェニルアラニン・4ナトリウム塩 (8) 8−アセチル−3−アミノ−6−ホスホノメチル−
    3,4−ジヒドロクマリン (9) 3−アセチル−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチ
    ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (10) 3−アミノ−8−ニトロ−6−ホスホノメチル−
    3,4−ジヒドロクマリン (11) 2−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−ホスホノメチ
    ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (12) 3,8−ジアミノ−6−ホスホノメチル−3,4
    −ジヒドロクマリン (13) 3−アミノ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチ
    ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (14) 2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−ホスホノメ
    チルフェニルアラニン・エチルエステル (15) 2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−ホスホノメ
    チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (16) 3−アミノ−8−メトキシ−6−ホスホノメチル
    −3,4−ジヒドロクマリン (17) 3−カルボキシ−5−ヒドロキシ−6−メトキシ
    −8−ホスホノメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
    イソキノリン (18) 3−アミノ−8−ブロモ−6−ホスホノメチル−
    3,4−ジヒドロクマリン (19) 3−ブロモ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチ
    ルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (20) 3−アミノ−8−フルオロ−6−ホスホノメチル
    −3,4−ジヒドロクマリン (21) 3−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメ
    チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (22) 3−アミノ−5−フルオロ−6−ホスホノメチル
    −3,4−ジヒドロクマリン (23) 2−フルオロ−6−ヒドロキシ−3−ホスホノメ
    チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (24) 3−アミノ−7−フルオロ−6−ホスホノメチル
    −3,4−ジヒドロクマリン (25) 4−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−ホスホノメ
    チルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (26) 3−アミノ−5,7−ジフルオロ−6−ホスホノ
    メチル−3,4−ジヒドロクマリン (27) 2,4−ジフルオロ−6−ヒドロキシ−3−ホス
    ホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (28) 3−アミノ−7,8−ジフルオロ−6−ホスホノ
    メチル−3,4−ジヒドロクマリン (29) 3,4−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−5−ホス
    ホノメチルフェニルアラニン・4ナトリウム塩 (30) 3−アミノ−6−ホスホノエチル−3,4−ジヒ
    ドロクマリン (31) 2−ヒドロキシ−5−(2−ホスホノエチル)フ
    ェニルアラニン・4ナトリウム塩 (32) 3−アミノ−5−(2−ホスホノエチル)−2
    (3H)−ベンゾフラノン (33) 2−ヒドロキシ−5−(2−ホスホノエチル)フ
    ェニルグリシン・4ナトリウム塩 (34) 3−アミノ−8−フルオロ−6−(2−ホスホノ
    エチル)−3,4−ジヒドロクマリン (35) 3−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−(2−ホス
    ホノエチル)フェニルアラニン・4ナトリウム塩 (36) 3−アミノ−7−メチル−5−ホスホノメチル−
    2(3H)−ベンゾフラノン (37) 2−ヒドロキシ−3−メチル−5−ホスホノメチ
    ルフェニルグリシン・4ナトリウム塩 (38) 2−ジメチルカルバモイルオキシ−5−ホスホノ
    メチルフェニルアラニン・メチルエステル (39) 2−メトキシメトキシ−5−ホスホノメチルフェ
    ニルアラニン・メチルエステル (40) 2−ヒドロキシ−5−ホスホノメチルフェニルア
    ラニン・メチルエステル
  4. 【請求項4】 下記一般式で表されるアラルキルリン酸
    誘導体(II)またはその薬理学的に許容される塩。 【化2】 [式中R1、R6は同一または相異なる水素原子、ハロゲ
    ン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ
    基、アミノ基、低級アシル基を意味する。R4は水酸
    基、低級アルコキシ基またはアルカリ金属原子を、R7
    は水素原子または低級アルキル基を意味し、さらにR7
    とR4で単結合を形成してもよい。Aは水素原子または
    アルカリ金属原子を意味する。nは1または2を、mは0
    または1を意味する。]
  5. 【請求項5】 アラルキルリン酸誘導体が(5−ホスホ
    ノメチルベンズイミダゾール−7−イル)アラニンであ
    る請求項2記載のアラルキルリン酸誘導体(II)またはそ
    の薬理学的に許容される塩。
  6. 【請求項6】 3,6−ジヒドロ−3−アミノ−5−ホ
    スホノメチル−2H−ピラン−2−オン。
  7. 【請求項7】 3−アミノ−4−ヒドロキシメチル−5
    −ホスホノ−3−ペンテノン酸・3ナトリウム塩。
  8. 【請求項8】 アラルキルリン酸誘導体(I)、アラルキ
    ルリン酸誘導体(II)、3,6−ジヒドロ−3−アミノ−
    5−ホスホノメチル−2H−ピラン−2−オン、3−ア
    ミノ−4−ヒドロキシメチル−5−ホスホノ−3−ペン
    テノン酸・3ナトリウム塩またはいずれかの薬理学的に
    許容される塩を有効成分とする抗痙攣剤、神経細胞障害
    治療剤、筋弛緩剤または筋緊張改善剤。
  9. 【請求項9】 脳虚血、てんかん、老人性痴呆、パーキ
    ンソン氏病またはハンチントン無踏病に起因する疾患・
    症状の改善剤である請求項8記載の抗痙攣剤、神経細胞
    障害治療剤。
  10. 【請求項10】 頚肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛
    症、痙性麻痺、脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頚部脊椎
    症、術後後遺症、外傷後遺症、筋萎縮性側索硬化症、脳
    性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊椎血管傷害、スモンま
    たは脳脊髄疾患に起因する疾患・症状の改善剤である請
    求項8記載の筋弛緩剤または筋緊張改善剤。
JP6160796A 1994-06-21 1994-06-21 アラルキルリン酸誘導体 Pending JPH083181A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6160796A JPH083181A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 アラルキルリン酸誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6160796A JPH083181A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 アラルキルリン酸誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH083181A true JPH083181A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15722645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6160796A Pending JPH083181A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 アラルキルリン酸誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083181A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101735098A (zh) * 2009-11-26 2010-06-16 苏州大学 一种多官能卤代烃及其制备
US7846513B2 (en) * 2004-11-09 2010-12-07 Chisso Corporation Compound having alkyl on benzene ring, liquid crystal composition having the compound, and liquid crystal display device having the liquid crystal composition

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7846513B2 (en) * 2004-11-09 2010-12-07 Chisso Corporation Compound having alkyl on benzene ring, liquid crystal composition having the compound, and liquid crystal display device having the liquid crystal composition
US7981486B2 (en) * 2004-11-09 2011-07-19 Jnc Corporation Compound having alkyl on benzene ring, liquid crystal composition having the compound, and liquid crystal display device having the liquid crystal composition
CN101735098A (zh) * 2009-11-26 2010-06-16 苏州大学 一种多官能卤代烃及其制备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2125051C1 (ru) Производные дифенила, производное фенилпиперазина и способ лечения
CN101910160B (zh) 作为11β-羟基类固醇脱氢酶1型的调节剂的异*唑衍生物
CN101333192A (zh) 作为钠通道阻滞剂的联芳基取代吡唑
CN102046591B (zh) 羟甲基环己胺
JPH10504836A (ja) オルト置換芳香族エーテル化合物及び鎮痛のための薬剤組成物中へのこれらの使用
JPH08501559A (ja) セロトニン受容体剤
EP3596079B1 (en) Pharmacologically active aryl-substituted pyrazolo[1,5-a]pyrimidine derivatives
KR102536408B1 (ko) Hsp90 저해제 및 hsp70 유도제로서의 개질된 에터기를 가진 바이페닐 아마이드
CN102686589A (zh) 乙炔基衍生物
JPH02290841A (ja) 新規化合物、その製法及びそれを含む医薬組成物
JPH10182583A (ja) 新規ヒドロキサム酸誘導体
WO2014057772A1 (ja) 新規ピラゾール誘導体
JPH10500965A (ja) ヒドロキシルアミン誘導体及びメタロプロテイナーゼ阻害剤としてのその用途
US5703108A (en) Bone deposition by certain prostaglandin agonists
WO2001032633A1 (de) Substituierte 5-benzyl-2,4-diaminopyrimidine
JPH09504010A (ja) 抗関節炎剤および抗炎症剤としてのピリミジノン
DE60107832T2 (de) Chromenylmethylpyrimidindiamine als antibakterielle wirkstoffe
JPH083181A (ja) アラルキルリン酸誘導体
JPH08501794A (ja) 抗炎症剤として有用なアリールメチルホスホネートおよびホスホン酸
CN104364233A (zh) 芳基乙炔基衍生物
CN114539229A (zh) 嘧啶二酮类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
EP1153922B1 (en) Heterodiazinone derivatives
JP2002500658A (ja) 2−アミノ−7−(1−置換−2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジヒドロピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オン
CN110234631B (zh) 用于治疗高血压和/或纤维化的组合物
HU202222B (en) Process for producing thiophene derivatives and pharmaceutical compositions comprising same as active ingredient

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050411

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051007