JPH08316079A - 薄板状打ち抜きコイルの製造方法およびこれを用いたトランス - Google Patents

薄板状打ち抜きコイルの製造方法およびこれを用いたトランス

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JPH08316079A
JPH08316079A JP12341295A JP12341295A JPH08316079A JP H08316079 A JPH08316079 A JP H08316079A JP 12341295 A JP12341295 A JP 12341295A JP 12341295 A JP12341295 A JP 12341295A JP H08316079 A JPH08316079 A JP H08316079A
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浩二 中嶋
Katsunori Omura
勝規 大村
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電子機器に使用される絶縁を維持
し、高品質で生産できる薄板状打ち抜きコイルの製造法
とこれを用いたトランスを提供することを目的とする。 【構成】 引き出し端子連結部3bがコイル連結部6と
接続された状態で薄板状コイル1aの基本形状の打ち抜
きを行う第1の工程と、絶縁フィルム4aと薄板状コイ
ル1aを貼合わせる第2の工程と、最終形状を打ち抜く
第3の工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に使用され
る薄板状打ち抜きコイルの製造方法およびこれを用いた
トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、トランスは高周波化、薄形化のニ
ーズに対応するため薄板状のコイルが多く利用されるよ
うになってきた。
【0003】また、薄形トランスを低コストで提供する
ためには、いかに薄板状コイルを安価に作るかであり、
エッチング工法によるプリントコイルはコストアップと
なることおよび厚膜化という点で電流容量に制限が生じ
る等の要因でどうしても打ち抜き工法によるコイルを採
用する必要が生じてくる。
【0004】また、電源装置においても薄型化、低コス
ト化の要求も高まってきており、差別化のキーパーツは
トランスで有るといっても過言ではない。
【0005】薄板状の打ち抜きコイルを用いたトランス
としては図12(a),(b)、図13に示すものが一
般的である。
【0006】以下、従来のトランスについて図12
(a),(b)、図13を用いて説明する。
【0007】同図において1は薄板状コイル完成品、2
は磁心であり、1aは1ターン形成された薄板状打ち抜
きコイル、3は引き出し端子、4は絶縁フィルムを示
し、1bはスパイラル状に形成された複数ターンの薄板
状打ち抜きコイル、3aはコイル内からの引き出し端
子、5は引き出し絶縁テープである。
【0008】図12(a)によって薄板状打ち抜き1タ
ーンコイル1aを説明すると、絶縁フィルム4を両面か
らサンドイッチするように挟み込み薄板状コイル完成品
1を形成するものであり、次に図13に示すように、薄
板状コイル完成品1を積層したものに磁心2を組み込ん
で薄型トランスを完成させる。
【0009】また、図12(b)によって、薄板状打ち
抜きコイル1bを説明すると、これがスパイラル状に形
成されているため、片方の引き出し端子3aがコイルの
内側に形成されている。そのため、この引き出し端子3
aを内側から、外側に折り返すとともに引き出し端子3
aとコイル1bの間に引き出し絶縁テープ5を挿入し、
さらに絶縁フィルム4を両面からサンドイッチするよう
に挟み込み薄板状コイル完成品1を形成する。次に図1
3に示すように、この薄板状コイル完成品1を積層した
ものに磁心2を組み込んで薄型トランスを完成させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の図12(a)の構成においては、薄板状打ち抜き1
ターンコイル1aと絶縁フィルム4の位置を決める手段
としては引き出し端子3を利用するしかないが、この引
き出し端子3も可動するため精度的に正確な位置決め手
段と言えず、絶縁フィルム4を貼り付ける際コイル1a
が可動してしまい、図中、Aの部分においてコイル1a
と磁心2の間で絶縁不良が発生する可能性がある。
【0011】また、上記従来の図12(b)の構成にお
いては、薄板状打ち抜きコイル1bと絶縁フィルム4の
位置を決める手段としては、本来はコイル外にある引き
出し端子3しかないため、コイル内にある引き出し端子
3aを予め引き出し絶縁テープ5を挿入して、その後、
コイル外に折り返し、この端子3aと本来からある引き
出し端子3の2本を基準にするが、この場合、上記図1
2(a)よりもっと位置決め精度が悪いため、絶縁フィ
ルム4を貼り付ける時あるいは引き出し端子3aを折り
返す際、コイル1bが可動して図12(a)の場合と同
じくAaの部分においてコイル1aと磁心2の間で絶縁
不良が発生する。また、図中Bの部分においてコイルと
コイルの接触による絶縁不良の可能性もある。
【0012】その結果、生産工程内でのインダクタンス
の変化による電気性能の異常やトラブルを招くものであ
る。
【0013】その他、薄板状のコイルを使用した従来技
術としては、外国においては、米国特許第341983
4号公報のように打ち抜きコイルの積層したもの、同3
697911号公報のように両面プリントコイルを折り
曲げてさらにコイルの内側にある端子を外側に引き出す
もの等が公知技術であり、国内においても実開昭53−
95136号公報、特開昭61−184806号公報の
ように薄板状導体を折り曲げて形成するもの、特開昭6
2−141707号公報のように円環状の平板導体コイ
ルの位置をずらして端子位置を決めるもの、特開平4−
196507号公報のように端子付き打ち抜きコイルを
折り曲げて形成するもの、特開平4−206906号公
報のようにエッチングによってプリントコイルを形成し
折りたたんで薄板状コイルを完成させるもの、実開平4
−82817号公報のように端子付きU字形コイルの端
子位置を各々ずらして形成するもの、実開平2−564
07号公報のようにスパイラル状に形成されたコイルの
内側から外側に端子を折り返して引き出し端子とする構
成等各種の技術が開示されている。
【0014】薄板状の導板を打ち抜きの工法で生産する
場合、最も問題となるのは図12(a),(b)の従来
例で説明したとおり、コイルと磁心あるいはコイルとコ
イル間の絶縁の維持であり、つまり、いかにして品質を
確保するかであり、この課題を解決するためには打ち抜
きコイルと絶縁フィルムの位置決めの方法が明示されて
いなければならない。
【0015】この点を考慮すると、材料、形状構成ある
いは端子の引き出し法等は既に公知と考えられるが、従
来の公知文献においても上記問題点の提示およびその課
題解決方法は明示されていないものである。
【0016】本発明は上記課題を解決するもので、コイ
ル単体の可動を防止することとコイルと絶縁フィルムの
位置決め方法を示すことによって、コイルと磁心および
コイルとコイル間の絶縁を維持し、高品質で生産できる
薄板状打ち抜きコイルの製造法と高品質のトランスを安
価に提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、薄板状打ち抜きコイルの製造方法として、
コイルの引き出し端子部の少なくとも一部がコイル連結
部と接続された状態で薄板状コイルの基本形状の打ち抜
きを行う第1の工程と、絶縁フィルムと薄板状コイルを
貼合わせる第2の工程と、最終形状を打ち抜く第3の工
程を有することを特徴としたものである。また、トラン
スとしてこの製造方法を用いて製作した薄板状の打ち抜
きコイルを少なくとも一個使用して磁心を組み込むこと
を特徴としたものである。
【0018】
【作用】上記構成によって、コイルが連結部と一体化さ
れた状態となるので、コイル単独での可動防止が確実に
できるとともに、連結部を利用して位置の基準とできる
のでコイルと絶縁フィルムの相対位置が決まることとな
り、定位置に絶縁フィルムを貼り付けることができるよ
うになり、絶縁フィルムを貼り付け時のコイルの可動も
なくなり、絶縁を保つことができることとなる。さら
に、本発明の製造法によると高品質の薄板状コイルを打
ち抜き工法によって生産できるため、品質ロスもなくな
り、薄型トランスが安価に生産できるものである。
【0019】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例を図1〜図2によ
り説明する。
【0020】図1、図2において基本的には、図12
(a),(b)、図13における従来と同一の構成部分
には同一番号を付して詳細な説明を省略して説明する。
図1、図2において3bは引き出し端子連結部、4aは
連続に形成された絶縁フィルム、6はコイル連結部、7
は送りピッチ基準部、8は磁心の挿入穴部、また、X1
−X2,X3−X4,Y1−Y2は切断基準線を示してい
る。
【0021】図1(a),(b),(c)と図2におい
て製造工程を説明する。まず、図1(a)に示すように
薄板状の導体を第1の工程において、コイル連結部6と
コイルの引き出し端子3の一部、つまり、図における引
き出し端子連結部3bとが接続された状態で薄板状コイ
ル1aの基本形状の打ち抜きを行う。次に送りピッチ基
準部7を利用して順次、薄板状コイル1の打ち抜きを行
い、連続コイルを作製する。
【0022】さらに、図1(b)に示す第2の工程で薄
板状コイル1aがコイル連結部6と接続された状態のま
まで、絶縁フィルム4aを上下からサンドイッチするよ
うに貼り合わせる。このとき、薄板状コイル1aはコイ
ル連結部6と相対的な位置は決まっているため、このコ
イル連結部6を利用して絶縁フィルム4aの位置を決め
れば、薄板状コイル1aと絶縁フィルム4aの位置関係
は簡単に決めることができるので定位置に絶縁フィルム
4aを貼り合わせることが可能となる。また、薄板状コ
イル1aは動くことのないようコイル連結部6と接続し
ているため、絶縁フィルム4aを貼り合わせ時において
も薄板状コイル1aは可動しない。
【0023】その結果、薄板状コイル1aと絶縁フィル
ム4aの関係は必要な距離が確保できることとなり、最
も重要な絶縁の確保ができる。この状態で図1(c)に
示す第3の工程に移り、磁心を挿入する穴部8を打ち抜
くとともにX1−X2,X3−X4,Y1−Y2の切断基準線
に沿って最終形状を打ち抜いて、図2に示す最終形状の
個片コイルを完成させるのである。
【0024】以上、本実施例における製造方法によれ
ば、薄板状コイル1a単独での移動防止ができるととも
に、薄板状コイル1aと絶縁フィルム4aの相対位置が
決まることとなり、定位置に絶縁フィルム4aを貼り付
けることができるようになり、絶縁フィルム4aを貼り
付け時の薄板状コイル1aの移動もなくなり、絶縁を保
つことができる薄板状打ち抜きコイルが作製できる。
【0025】なお、本実施例において図1の表現は、金
型として順送型という連続コイルを形成する製造方法で
説明しているが、図1(c)におけるX1−X2,X3
4の切断線に沿っての打ち抜きを図1(a)の第1の
工程で先に行う単発型で個片コイルを製造する場合も考
えられる。この場合であっても、本発明の基本構成であ
る引き出し端子部の少なくとも一部3bが、コイル連結
部6と接続された状態で個片コイルの打ち抜きを行えば
同様の効果は得られるものである。
【0026】また、本実施例において磁心挿入穴部8の
打ち抜きは図1(c)の第3の工程で行っているが、図
1(b)の第2の工程もしくは絶縁フィルムの準備工程
で事前に行っても本発明の効果は得られるので工程の限
定はしていない。
【0027】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
を図3により説明する。
【0028】同図において4bは個片絶縁フィルムを示
している。図3において基本的には第1の実施例と同様
であり、第2の工程で個片の絶縁フィルム4bを使って
いることが異なっているだけである。
【0029】図3を利用して製造工程を説明すると、個
片絶縁フィルム4bを事前に打ち抜きまたは切断してお
いてから、第2の工程において薄板状コイル1aとコイ
ル連結部6を基準にして貼り合わせているので絶縁フィ
ルム4bと薄板状コイル1aの位置関係は実施例1と同
様に決めることができる。
【0030】以上、本実施例によれば、実施例1で得ら
れる効果に加えて金型構造がシンプルにできることおよ
び絶縁フィルム4の使用量が少なくできる等の特有の効
果が得られる。
【0031】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
を図4〜図5により説明する。
【0032】本発明の第3の実施例は薄板状コイルの基
本形状をコイル外に全ての引き出し端子を有し、かつ1
ターンコイルが2個連続形成された2ターン構成の場合
の薄板状コイル打ち抜き製造方法に関して述べるもので
ある。
【0033】同図において基本的には、図1〜図3と同
一の構成部分には同一番号を付して詳細な説明を省略し
て説明する。
【0034】図4(a),(b),(c)と実施例1に
おける図1(a),(b),(c)とで異なる点は、薄
板状コイルの基本形状が1ターンコイルを2個連続形成
された2ターン構成のコイル1cとなっている点のみで
ある。また、図5においてX 5−X6,X7−X8は折り曲
げ線を示している。
【0035】図4(a),(b),(c)は実施例1と
同様であるので説明は省略し、図5を利用して第4の製
造工程の説明を行う。本実施例においては、前述のとお
り2ターンコイル1cとなっているので図4(c)の第
3の工程終了時点で最終形状の打ち抜きが終わっている
が、そのままの形状では図13に示す薄型トランスを完
成するとき、磁心2を組み込めない。したがって図5
(a)に示すX5−X6,X7−X8の折り曲げ線に沿って
図5(b)のように互い違いに折り曲げ、図5(c)に
示す折りたたみコイルとして2ターン構成のコイルを完
成する。このように1ターンコイルが2個連続形成され
た個片コイル、つまり、ここでは2ターンコイル1cを
折り曲げてやることによって磁心2に組み込めるように
なり、薄型トランスが完成できる。
【0036】つまり、図5(a),(b),(c)に示
す第4の工程を付加することによって、従来であれば、
図2のような1ターンコイル1aを外部で端子部を接続
して形成する必要の有った2ターン構成の薄板状打ち抜
きコイルでも簡単に外部接続なしで製造することができ
るという特有の効果を実施例1で得られる効果に加えて
得ることができる。
【0037】なお、本実施例においても図6に示すよう
に個片の絶縁フィルム4bを使用してもよい。
【0038】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
を図7〜図8により説明する。
【0039】同図において1d,1eはそれぞれの対象
形コイル、3cは櫛形の多数端子である。
【0040】本実施例においては図7に示すように端子
のピッチ間隔を一定とした櫛形の多数端子3cを有する
対称形コイル1d,1eを用い、図8(a)に示すよう
に対称形コイル1d,1eいずれか一方のコイルを使
い、第1の工程で図8(b)、図8(c)における斜線
で示す不要部分9を削除して薄板状コイルの基本形状の
打ち抜きを行うものである。
【0041】以上、本実施例によれば、実施例1あるい
は実施例3に示す1ターン、複数ターン構成のコイルが
共通の源流工程で簡単に製造できる。また、櫛形の多数
端子3cとしているため、引き出し端子も必要な部分の
み残せば引き出し位置を任意に選べる。さらに対象形の
コイル1d,1eとすることにより最初に使用する薄板
導板のフープの幅を狭くできるため、材料の歩留まりが
向上できるという特有の効果が得られる。
【0042】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
を図9〜図11により説明する。
【0043】本発明の第5の実施例は薄板状コイルの基
本形状がコイル内に一方の引き出し端子部を有する複数
ターンのスパイラル巻形状の場合の薄板状コイルの打ち
抜き製造方法に関して述べるものであり、従来例を示す
図12(b)に対応するものである。
【0044】図9〜図11において基本的には、前述の
図1〜図3と同一の構成部分には同一番号を付して詳細
な説明を省略して説明する。図9〜図11と実施例1、
2における図1〜図3とで異なる点は、薄板状コイルの
基本形状がコイル内に一方の引き出し端子部3aを有す
る複数ターンのスパイラル巻形状となっている点のみで
ある。
【0045】図9(a),(d),(e)は実施例1と
同様であるので説明は省略し、図9(b),(c)およ
び図10、図11(a),(b)により、本実施例の製
造方法を説明する。本実施例においては、薄板状コイル
の基本形状がコイル内に一方の引き出し端子部3aを有
する複数ターン1bのようにスパイラル巻形状となって
いるので、図9(b)のように事前に磁心挿入穴部8の
穴加工を絶縁フィルム4aのように施している。この絶
縁フィルム4aを図9(b)の第2工程で使用し、図9
(c)の第3工程の最終形状打ち抜きを終えた後、図1
0に示すようにコイル内引き出し端子3aを折り返しを
行い、端子3aをコイル外に引き出して薄板状の打ち抜
きコイルを完成するものである。
【0046】本実施例においては引き出し端子3aの折
り返し工程は第3工程の後工程に設けて説明したが、図
9(d)の第2工程の後に図11(a)に示すような引
き出し端子3aの折り返し工程を設けてやり、図11
(b)のような状態で第3工程の最終形状の打ち抜きを
行ってもよい。
【0047】以上本実施例によれば、図9(b),
(c)に示す穴加工を施した絶縁フィルム4aを使用す
ること、且つ、第3工程の後または前にコイル内の引き
出し端子3aの折り返し工程を設け、絶縁フィルム4a
を精度よく定位置に貼り付けることができるため、従
来、図12(b)のように必要であった引き出し絶縁テ
ープ5が不要となることで引き出し絶縁テープ5を貼る
工程削減という特有の効果を実施例1で得られる効果に
加えて得ることができる。
【0048】なお、図9(c)に示す個片形状の絶縁フ
ィルム4bを用いても同様の効果が得られることはいう
までもない。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、コイルの引き出
し端子部の少なくとも一部がコイル連結部と接続された
状態で薄板状コイルの基本形状の打ち抜きを行う第1の
工程と、絶縁フィルムと薄板状コイルを貼合わせる第2
の工程と、最終形状を打ち抜く第3の工程を有する構成
としたので (1)薄板状コイル単独での可動防止ができる。
【0050】(2)定位置に絶縁フィルムを貼り付ける
ことができる。 (3)絶縁フィルムを貼り付け時の薄板状コイルの移動
もなくなる。
【0051】(4)絶縁を保つことができる薄板状打ち
抜きコイルが完成できる。 また、第2の工程において個片絶縁フィルムを使用した
場合にあっては、 (5)金型構造がシンプルにできる。
【0052】(6)絶縁フィルムの使用量が少なくでき
る。 さらに薄板状コイルの基本形状をコイル外に全ての引き
出し端子を有し、かつ1ターンコイルが複数個連続形成
された複数ターンで形成し、且つ、第3の工程での最終
形状打ち抜き後、個片コイルの折り曲げを行う工程を第
4の工程として第3の工程の後に設けたものにあって
は、 (7)複数ターン構成の薄板状打ち抜きコイルでも簡単
に外部接続なしで製造することができる。
【0053】また、端子のピッチ間隔を一定とした櫛形
の多数端子を有する対称形コイルを用いたものにあって
は、 (8)1ターンから、複数ターン構成のコイルが共通の
源流工程とできる。
【0054】(9)引き出し位置を任意に選べる。 (10)材料の歩留まりが向上できる。
【0055】さらに、薄板状コイルの基本形状をコイル
内に一方の引き出し端子を有する複数ターンのようにス
パイラル巻形状で形成し、且つ、穴加工を施した絶縁フ
ィルムを第2の工程で使用するとともに、第3の工程の
後または前にコイル内の引き出し端子の折り返しを行
い、端子をコイル外に引き出す工程を設けたものにあっ
ては、 (11)引き出し絶縁テープが不要となる。
【0056】(12)引き出し絶縁テープを貼る工程が
削減できる。 以上のように本発明の製造法によると高品質の薄板状コ
イルを打ち抜き工法によって、生産できることになり、
本発明の製造方法を用いて製作した薄板状打ち抜きコイ
ルを少なくとも1個使用して磁心を組み込むことによっ
て (13)品質ロスのない、トランスが安価に生産でき
る。 また、この薄型トランスを電源装置に使用することによ
り、 (14)コスト、薄型化で差別化できる。 という多大な効果が生まれ、工業的価値の極めて大なる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄板状打ち抜きコイル製造方法の第1
の実施例の製造工程を示す図
【図2】同薄板状コイルの完成品を示す平面図
【図3】同第2の実施例の薄板状打ち抜きコイルの製造
工程を示す図
【図4】同第3の実施例の薄板状打ち抜きコイルの製造
工程を示す図
【図5】同第3の実施例の薄板状打ち抜きコイルの第4
の製造工程を示す図
【図6】同第3の実施例の薄板状打ち抜きコイルの製造
工程を説明する図
【図7】同第4の実施例を示す対象形コイルの平面図
【図8】同第4の実施例を説明する平面図
【図9】同第5の実施例の薄板状打ち抜きコイルの製造
工程を示す図
【図10】同第5の実施例のコイル内引き出し端子の折
り返し工程を示す図
【図11】同第5の実施例のコイル内引き出し端子の折
り返し工程を示す別の図
【図12】従来の打ち抜きコイルの平面図
【図13】一般的な打ち抜きコイルを用いたトランスの
斜視図
【符号の説明】
1 薄板状コイル完成品 1a 1ターンコイル 1b 複数ターンコイル 1c 2ターンコイル 1d 対称形コイル 1e 対称形コイル 2 磁心 3 引き出し端子 3a コイル内引き出し端子 3b 引き出し端子連結部 3c 櫛形の多数端子 4 絶縁フィルム 4a 連続絶縁フィルム 4b 個片絶縁フィルム 5 引き出し絶縁テープ 6 コイル連結部 7 送りピッチ基準部 8 磁心挿入穴部 9 コイル不要部分 A部 コイルと磁心の間の絶縁不良部 B部 コイルとコイルの接触による絶縁不良部 X1−X2,X3−X4,Y1−Y2 切断基準線 X5−X6,X7−X8 折り曲げ線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルの引き出し端子部の少なくとも一
    部がコイル連結部と接続された状態で薄板状コイルの基
    本形状の打ち抜きを行う第1の工程と、絶縁フィルムと
    薄板状コイルを貼合わせる第2の工程と、最終形状を打
    ち抜く第3の工程を有することを特徴とした薄板状打ち
    抜きコイルの製造方法。
  2. 【請求項2】 第2の工程において個片絶縁フィルムを
    使用することを特徴とした請求項1記載の薄板状打ち抜
    きコイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 薄板状コイルの基本形状をコイル外に全
    ての引き出し端子を有し、かつ1ターンコイルが複数個
    連続形成された複数ターンで形成し、且つ、第3の工程
    での最終形状打ち抜き後、個片コイルの折り曲げを行う
    工程を第4の工程として第3の工程の後に設けた請求項
    1または2記載の薄板状打ち抜きコイルの製造方法。
  4. 【請求項4】 端子のピッチ間隔を一定とした櫛形の多
    数端子を有する対称形コイルを用いることを特徴とした
    請求項1または2または3記載の薄板状打ち抜きコイル
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 薄板状コイルの基本形状をコイル内に一
    方の引き出し端子部を有する複数ターンのスパイラル巻
    形状で形成し、且つ、穴加工を施した絶縁フィルムを第
    2の工程で使用するとともに、第3の工程の後または前
    にコイル内の引き出し端子の折り返しを行い、端子をコ
    イル外に引き出す工程を設けた請求項1または2記載の
    薄板状打ち抜きコイルの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5記載の製造方法を用いて
    製作した薄板状打ち抜きコイルを少なくとも1個使用し
    て磁心を組み込んでなるトランス。
JP12341295A 1995-05-23 1995-05-23 薄板状打ち抜きコイルの製造方法およびこれを用いたトランス Expired - Fee Related JP3228068B2 (ja)

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