JPH08314055A - ハロゲン化銀写真感光材料及びそれを用いる画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びそれを用いる画像形成方法

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JPH08314055A
JPH08314055A JP12255195A JP12255195A JPH08314055A JP H08314055 A JPH08314055 A JP H08314055A JP 12255195 A JP12255195 A JP 12255195A JP 12255195 A JP12255195 A JP 12255195A JP H08314055 A JPH08314055 A JP H08314055A
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silver
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Akio Miura
紀生 三浦
Tawara Komamura
大和良 駒村
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 比較的pHの低い(pH11.0以下)現像液で安
定で超硬調な画像が得られ、且つ、網諧調再現域の広く
なる画像形成材料及び画像形成方法を提供する。 【構成】 支持体上に、平均粒径が0.3μ以下で、塩化
銀含有率が60モル%以上のハロゲン化銀乳剤を含有する
層を有し、且つ、下記一般式(1)で表される化合物を
含有するハロゲン化銀写真感光材料、該感光材料がヒド
ラジン化合物を含有すること、及び、該感光材料に画像
露光し、pH11以下の現像液にて処理すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料及びそれを用いる画像形成方法に関するものであり、
特に現像処理工程で写真性有用基を利用可能にすること
ができる化合物を含む写真製版用ハロゲン化銀写真感光
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真製版用ハロゲン化銀写真感光
材料の分野では印刷物の多様化、複雑化に伴い、明朝・
ゴシック文字、コピードットや目伸ばし作業におけるオ
リジナル原稿の再現性の向上が強く要望されている。
【0003】写真製版工程には連続調の原稿を網点画像
に変換する工程が含まれる。この工程には超硬調な画像
再現をなしうる技術が望まれ、例えば、特開昭56-10624
4号等に記載されているようなヒドラジン誘導体を用い
る方法が使用されている。この方法によれば、超硬調で
感度の高い写真特性が得られるものの、その伝染現像性
が強すぎるために、網点画像撮影において、網点の白地
として抜ける部分まで黒化しやすく、結果として網諧調
が非常に短くなり、オリジナル原稿の再現性が悪くなる
画質上の欠点をもっていた。
【0004】又、再現性を向上させるためには単に感材
が受けた光学情報を忠実に再現するだけでは不十分であ
り、大点部、あるいは文字の細線の抜け部分のみを選択
的に現像抑制するしくみが必要とされていた。
【0005】このような試みとしては例えば、特開昭61
-213847号、特開昭62-260153号、及び特開平4-136839号
等に開示れているヒドラジン誘導体、又は、特開平4-43
8号、同4-563号、同4-6548号、同4-6551号等に開示され
ているハイドロキノン誘導体等のレドックス化合物から
銀画像様に現像抑制剤を放出させる方法が知られてい
る。しかしながらこれらの化合物のレドックス反応性は
現像液のpHに依存しやすく、比較的pHの低い(pH11.
0以下)現像液で処理した場合、超硬調な画像は得られ
るものの、網諧調への効果は未だ不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
よりなされたものであり、その目的は、比較的pHの低
い(pH11.0以下)現像液で安定で超硬調な画像が得ら
れ、且つ、網諧調再現域の広くなる画像形成材料及び画
像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に、平均粒径が0.3μ以下で、塩化銀含有率が60
モル%以上のハロゲン化銀乳剤を含有する層を有し、且
つ、前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロ
ゲン化銀写真感光材料、該感光材料がヒドラジン化合物
を含有すること、及び、該感光材料に画像露光し、pH
=11以下の現像液にて処理すること、により達成され
る。
【0008】以下、本発明について具体的に説明する。
【0009】一般式(1)において、R1〜R6、R8
びR9で表される一価の有機基として例えば、ハロゲン
原子(塩素原子、臭素原子等)、アルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル
基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t-ブチ
ル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル
基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えばベン
ジル基、2-フェネチル基等)、アリール基(例えばフェ
ニル基、ナフチル基、p-トリル基、p-クロロフェニル基
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
イソプロポキシ基、n-ブトキシ基等)、アリールオキシ
基(例えばフェノキシ基等)、シアノ基、アシルアミノ
基(例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基
等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基、n-ブチルチオ基等)、アリールチオ基(例えばフ
ェニルチオ基等)、スルホニルアミノ基(例えばメタン
スルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基
等)、ウレイド基(例えば3-メチルウレイド基、3,3-ジ
メチルウレイド基、1,3-ジメチルウレイド基等)、スル
ファモイルアミノ基(ジメチルスルファモイルアミノ基
等)、カルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、
エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基等)、
スルファモイル基(例えばエチルスルファモイル基、ジ
メチルスルファモイル基等)、アルコキシカルボニル基
(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基
等)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシ
カルボニル基等)、スルホニル基(例えばメタンスルホ
ニル基、ブタンスルホニル基、フェニルスルホニル基
等)、アシル基(例えばアセチル基、プロパノイル基、
ブチロイル基等)、アミノ基(メチルアミノ基、エチル
アミノ基、ジメチルアミノ基等)、ヒドロキシ基、ニト
ロ基、イミド基(例えばフタルイミド基等)、ヘテロ環
基(例えば、ピリジル基、ベンズイミダゾリル基、ベン
ズチアゾリル基、ベンズオキサゾリル基等)が挙げられ
る。
【0010】G〜Wが互いに結合して形成する単環又は
縮合環としては、芳香族の炭素環が好ましく、具体的に
はベンゼン環、及びそのベンゼローグ類が挙げられる。
【0011】G〜Wが互いに結合して形成する単環又は
縮合したヘテロ環としては、O、S、及びN原子の少な
くとも1種を環内に有する5〜6員の芳香族複素環(例
えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン環等の6員環ア
ジン及びそのベンゼローグ:ピロール、チオフェン、フ
ラン及びそのベンゼローグ:イミダゾール、ピラゾー
ル、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサ
ゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール等の5員環
アゾール及びそのベンゼローグ)が挙げられる。好まし
くは、ベンゼン環、ピリジン環、5員環アゾールを挙げ
ることができる。
【0012】R7で表される加水分解可能な基は好まし
くはアルカリ性で加水分解される基が挙げられる。
【0013】PUGとして好ましい現像抑制剤は、例え
ば米国特許第4,477,563号、特開昭60-218644号、同60-2
21750号、同60-233650号、又は同61-11743号に記載のあ
る現像抑制剤が挙げられる。
【0014】以下に本発明で用いられる一般式(1)で
表される化合物の具体例を列挙するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】以下に本発明で用いられる化合物の具体的
な合成例を示すが、本発明で用いられる全ての化合物は
同様の方法で容易に合成することができる。
【0019】合成例1(例示化合物No.1の合成)
【0020】
【化5】
【0021】米国特許第4,179,291号に記載の方法で合
成した(I)4.2gをホスゲンを飽和させた50ml酢酸エ
チル中に2時間かけてゆっくりと加えた。その後、加熱
還流を2時間行い溶媒を減圧下に留去してイソシアネー
ト誘導体(II)を4.0g得た。(収率90%) 次に、発煙硫酸10mlをニトロメタン25mlに溶解させた溶
液に室温で(II)4.6gをゆっくりと加えた。添加終了
後、加熱還流を0.5時間行い、冷却後、結晶を濾別し、
トルエンで洗浄し、スルファミン酸誘導体(III)を3.5
g得た。(収率75%) 次に、(III)5.5gをトルエン30mlに懸濁し、5塩化リ
ン2.0gを加え、加熱還流を0.5時間行った。得られたス
ルファモイルクロライド誘導体(IV)の溶液にトリエチ
ルアミン1.5g、及び4-ニトロインダゾール1.7gを加え加
熱還流を5時間行なった。溶媒を減圧留去し、残渣をト
ルエンから再結晶して、例示化合物No.1を4.7g得た。
(収率69%)構造はNMR,MASSスペクトルによっ
て確認した。
【0022】合成例2(例示化合物No.11の合成)
【0023】
【化6】
【0024】ピラゾロトリアゾール誘導体(V)4.4g
を酢酸40mlに溶解し、濃塩酸0.5mlを加え、水5mlに亜
硝酸ソーダ1gを溶解した溶液を0℃で滴下した、氷水
500ml中にあけ、析出した結晶を濾別し、ニトロソ体(V
I)4.0gを得た。(収率90%) 次に4.4gの(VI)を酢酸エチル20mlに溶解し、5%パ
ラジウム炭素触媒(Pd/C)0.2gを加え、常圧で接触
水素添加を行った。触媒を濾別し、得られたアミノ体
(VII)の酢酸エチル溶液をホスゲンを飽和させた50ml
酢酸エチル中に2時間かけてゆっくりと加えた。その
後、加熱還流を2時間行い溶媒を減圧下に留去してイソ
シアネート誘導体(VIII)を4.0g得た。(収率97%) 次に、発煙硫酸10mlをニトロメタン25mlに溶解させた溶
液に室温で(VIII)4.5gをゆっくりと加えた。添加終
了後、加熱還流を0.5時間行い、冷却後、結晶を濾別
し、トルエンで洗浄し、スルファミン酸誘導体(IX)を
4.0g得た。(収率79g) 次に、(IX)5.3gをトルエン30mlに懸濁し、5塩化リ
ン2.0gを加え、加熱還流を0.5時間行った。得られたス
ルファモイルクロライド誘導体(X)の溶液にトリエチ
ルアミン1.5g、及び4-ニトロインダゾール1.7gを加え
加熱還流を5時間行った。溶媒を減圧留去し、残渣をト
ルエンから再結晶して、例示化合物No.11を4.2g得た。
(収率70%)構造はNMR,MASSスペクトルにて確
認した。
【0025】合成例3(例示化合物No.52の合成)
【0026】
【化7】
【0027】(XI)4.5gをホスゲンを飽和させた50ml
酢酸エチル中に2時間かけてゆっくりと加えた。その
後、加熱還流を2時間行い、溶媒を減圧下に留去してイ
ソシアネート誘導体(XII)を4.1g得た。(収率85%) 次に、発煙硫酸10mlをニトロメタン25mlに溶解させた溶
液に室温で(XII)4.8gをゆっくりと加えた。添加終了
後、加熱還流を0.5時間行い、冷却後、結晶を濾別し、
トルエンで洗浄し、スルファミン酸誘導体(XIII)を4.
5g得た。(収率71%) 次に、(XIII)5.4gをトルエン30mlに懸濁し、5塩化
リン2.0gを加え、加熱還流を0.5時間行った。得られた
スルファモイルクロライド誘導体(XIV)の溶液にトリ
エチルアミン1.5g、及び4-ニトロインダゾール1.7gを
加え加熱還流を5時間行った。溶媒を減圧留去後、残渣
をトルエンから再結晶して、例示化合物No.52を4.9g得
た。(収率72%)構造はNMR,MASSスペクトルに
よって確認した。
【0028】本発明の一般式(1)で表される化合物
は、1.0×10-8モル/m2〜1.0×10-2モル/m2、好ましく
は1.0×10-7モル/m2〜1.0×10-4モル/m2の範囲内で用
いられる。
【0029】本発明の化合物は適当な水混和性有機溶
媒、例えばアルコール類、ケトン類、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブなどに
溶解して用いることができる。また、既に公知のオイル
を用いた乳化分散物として添加することもできる。さら
に、固体分散法として知られる方法によって、化合物の
粉末を水のなかにボールミル、コロイドミル、インペラ
ー分散機、あるいは超音波によって分散して用いること
もできる。
【0030】本発明で用いられるヒドラジン化合物は下
記一般式(2)で表される化合物であることが好まし
い。
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】式中、Aはアリール基、又は、硫黄原子又
は酸素原子を少なくとも一つ含む複素環基を表し、nは
1又は2の整数を表す。n=1の時、R11及びR12はそ
れぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、アリール基、複素環基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリ
ールオキシ基、又はヘテロ環オキシ基を表し、R11とR
12は窒素原子と共に環を形成してもよい。n=2の時、
11及びR12はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基、飽和又は不飽和複
素環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキ
シ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基、又はヘ
テロ環オキシ基を表す。ただしn=2の時、R11及びR
12のうち少なくとも一方はアルケニル基、アルキニル
基、飽和複素環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アル
ケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ
基、又はヘテロ環オキシ基を表すものとする。R13はア
ルキニル基又は飽和複素環基を表す。
【0034】一般式〔A〕又は〔B〕で表される化合物
には、式中の−NHNH−の少なくともいずれかのHが置換
基で置換されたものを含む。
【0035】更に詳しく説明すると、Aはアリール基
(例えば、フェニル、ナフチル等)、又は、硫黄原子又
は酸素原子を少なくとも一つ含む複素環基(例えば、チ
オフェン、フラン、ベンゾチオフェン、ピラン、等)を
表す。
【0036】R11及びR12はそれぞれ水素原子、アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、メトキシエチル、シア
ノエチル、ヒドロキシエチル、ベンジル、トリフルオロ
エチル等)、アルケニル基(例えば、アリル、ブテニ
ル、ペンテニル、ペンタジエニル等)、アルキニル基
(例えば、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル等)、
アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、シアノフェ
ニル、メトキシフェニル等)、複素環基(例えば、ピリ
ジン、チオフェン、フランの様な不飽和複素環基及びテ
トラヒドロフラン、スルホランの様な飽和複素環基)、
ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、ベンジルオキシ、シアノメトキシ等)、アルケニ
ルオキシ基(例えば、アリルオキシ、ブテニルオキシ
等)、アルキニルオキシ基(例えば、プロパルギルオキ
シ、ブチニルオキシ等)、アリールオキシ基(例えば、
フェノキシ、ナフチルオキシ等)、又はヘテロ環オキシ
基(例えば、ピリジルオキシ、ピリミジルオキシ等)を
表し、n=1の時、R11とR12は窒素原子と共に環(例
えば、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等)を形成
してもよい。
【0037】ただしn=2の時、R11及びR12のうち少
なくとも一方はアルケニル基、アルキニル基、飽和複素
環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ
基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基又はヘテロ
環オキシ基を表すものとする。
【0038】R13で表されるアルキニル基及び飽和複素
環基の具体例としては、上述したようなものが挙げられ
る。
【0039】Aで表されるアリール基、又は、硫黄原子
又は酸素原子を少なくとも一つ有する複素環基に、種々
の置換基が導入できる。導入できる置換基としては例え
ばハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、スルホニル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アシル基、アミノ基、アルキル
アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、スルホ
ンアミド基、アリールアミノチオカルボニルアミノ基、
ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シ
アノ基などが挙げられる。これらの置換基のうちスルホ
ンアミド基が好ましい。
【0040】各一般式中、Aは耐拡散基又はハロゲン化
銀吸着促進基を少なくとも一つ含むことが好ましい。耐
拡散基としてはカプラー等の不動性写真用添加剤におい
て常用されているバラスト基が好ましい。バラスト基は
8以上の炭素数を有する写真性に対して比較的不活性な
基であり、例えばアルキル基、アルコキシ基、フェニル
基、アルキルフェニル基、フェノキシ基、アルキルフェ
ノキシ基などの中から選ぶことができる。
【0041】ハロゲン化銀吸着促進基としてはチオ尿素
基、チオウレタン基、複素環チオアミド基、メルカプト
複素環基、トリアゾール基などの米国特許4,385,108号
に記載された基が挙げられる。
【0042】一般式〔A〕及び〔B〕中の−NHNH−の
H、即ちヒドラジンの水素原子は、スルホニル基(例え
ばメタンスルホニル、トルエンスルホニル等)、アシル
基(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル、エトキ
シカルボニル等)、オキザリル基(例えば、エトキザリ
ル、ピルボイル等)等の置換基で置換されていてもよ
く、一般式〔A〕及び〔B〕で表される化合物はこのよ
うなものをも含む。
【0043】本発明においてより好ましい化合物は、一
般式〔A〕のn=2の場合の化合物、及び一般式〔B〕
の化合物である。
【0044】一般式〔A〕のn=2の化合物において、
11及びR12が水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アリール基、飽和又は不飽和複素環基、
ヒドロキシ基、又はアルコキシ基であり、かつR11及び
12のうち少なくとも一方はアルケニル基、アルキニル
基、飽和複素環基、ヒドロキシ基、又はアルコキシ基を
表す化合物が更に好ましい。
【0045】上記一般式〔A〕,〔B〕で表される代表
的な化合物としては、以下に示すものがある。但し当然
のことであるが、本発明において用い得る一般式
〔A〕,〔B〕の具体的化合物は、これらの化合物に限
定されるものではない。
【0046】
【化10】
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】本発明におけるヒドラジン誘導体の添加量
としてはハロゲン化銀1モルあたり1×10-5モル〜5×
10-2モル含有されるのが好ましく、特に1×10-5モル〜
2×10-2モルの範囲が好ましい添加量である。
【0050】本発明で用いられる造核促進剤としてはア
ミン化合物、ヒドラジン化合物、四級オニウム塩化合物
およびカルビノール化合物等が挙げられるが、アミン化
合物およびカルビノール化合物が好ましい。これらの造
核促進剤は特開平4-56749号公報、特開昭63-124045号公
報、同62-187340号公報に記載されているものが挙げら
れる。これらの化合物は分子内に耐拡散性またはハロゲ
ン化銀吸着基を有するものが好ましい。その他具体的に
は以下の特許に記載の化合物が挙げられる。特願平3-29
5926号明細書、同3-293366号明細書、同3-286619号明細
書、同4-33451号明細書等に記載の化合物である。
【0051】更に具体的には以下のような造核促進剤が
挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0052】
【化13】
【0053】
【化14】
【0054】
【化15】
【0055】これら造核促進剤は、1.0×10-3〜0.5g/
m2、好ましくは5.0×10-3〜0.1g/m2の範囲で用いるの
が望ましい。
【0056】本発明のハロゲン化銀粒子のハロゲン組成
は塩化銀、60モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀又は60
モル%以上の塩化銀を含む塩沃臭化銀である。
【0057】ハロゲン化銀の平均粒径は0.3μ以下であ
り、特に0.3〜0.1μが好ましい。ここに粒径とは、粒子
が球状又は球に近似できる粒子の場合には粒子直径を意
味する。粒子が立方体である場合には球に換算し、その
球の直径を粒径とする。平均粒径を求める方法の詳細に
ついては、ミース,ジェームス:ザ・セオリー・オブ・
ザ・フォトグラフィックプロセス(C.E.Mees&T.H.Jame
s著:The theory of the photographic process),第
3版,36〜43頁(1966年(マクミラン「Mcmillan」社
刊))を参照すればよい。
【0058】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その他
いずれの形状でもよい。又、粒子サイズ分布は狭い方が
好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サイズ域
内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入るような、い
わゆる単分散乳剤が好ましい。
【0059】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、片側混
合法、同時混合法、それらの組合せなどのいずれを用い
て形成してもよい。粒子を銀イオン過剰の下において形
成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
される液相中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコ
ントロールド・ダブルジェット法を用いることができ、
この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一
に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0060】ハロゲン化銀粒子には粒子を形成する過程
又は成長させる過程の少なくとも1つの過程でカドミウ
ム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、ルテニウム塩、オス
ミウム塩、イリジウム塩またはロジウム塩、あるいはこ
れらの元素を含む錯塩を添加することが好ましい。
【0061】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(Resear
ch Disclosure)176号17643,22〜23頁(1978年12月)
に記載もしくは引用された文献に記載されている。
【0062】ハロゲン化銀乳剤は化学増感されても、さ
れなくともよい。化学増感の方法としては硫黄増感、還
元増感及び貴金属増感法が知られており、これらの何れ
をも単独で用いても又併用してもよい。好ましい化学増
感方法は硫黄増感であり、硫黄増感剤としては、ゼラチ
ン中に含まれる硫黄化合物の他、種々の硫黄化合物、例
えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、ローダニン類、ポリスル
フィド化合物等を用いることができる。
【0063】貴金属増感法のうち金増感法はその代表的
なもので、金化合物、主として金錯塩を用いる。金以外
の貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩
を含有しても差支えない。
【0064】還元増感剤としては第一錫塩、アミン類、
ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物などを用い
ることができる。
【0065】本発明の感光材料には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。即ちアゾール類、例えばベンゾ
チアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、ニトロベンズ
イミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモ
ベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メル
カプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾ
ール類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾ
ール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾ
ール類、メルカプトテトラゾール類(特に1-フェニル-5
-メルカプトテトラゾール)等;メルカプトピリミジン
類、メルカプトトリアジン類;例えばオキサゾリンチオ
ンのようなチオケト化合物;アザインデン類、例えばト
リアザインデン類、テトラザインデン類(特に4-ヒドロ
キシ置換-1,3,3a,7-テトラザインデン類)、ペンタザイ
ンデン類等;ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンスルフ
ィン酸、ベンゼンスルホン酸アミド等のようなカブリ防
止剤又は安定剤として知られた多くの化合物を加えるこ
とができる。
【0066】本発明の写真乳剤及び非感光性の親水性コ
ロイドには無機又は有機の硬膜剤を含有してよい。例え
ばクロム塩(クロム明礬、酢酸クロム等)、アルデヒド
類(ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタルアル
デヒド等)、N-メチロール化合物(ジメチロール尿素、
メチロールジメチルヒダントイン等)、ジオキサン誘導
体(2,3-ジヒドロキシジオキサン等)、活性ビニル化合
物(1,3,5-トリアクリロイル-ヘキサヒドロ-s-トリアジ
ン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル、N,N′-
メチレンビス-〔β-(ビニルスルホニル)プロピオンアミ
ド〕等)、活性ハロゲン化合物(2,4-ジクロロ-6-ヒド
ロキシ-s-トリアジン等)、ムコハロゲン酸類(ムコク
ロル酸、フェノキシムコクロル酸等)イソオキサゾール
類、ジアルデヒド澱粉、2-クロロ-6-ヒドロキシトリア
ジニル化ゼラチン等を、単独又は組み合わせて用いるこ
とができる。
【0067】感光性乳剤層及び/又は非感光性の親水性
コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、滑り性改良、乳
化分散、接着防止及び写真特性改良など種々の目的で種
々の公知の界面活性剤を用いてもよい。
【0068】写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとして
はゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水
性コロイドも用いることができる。例えばゼラチン誘導
体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アル
ブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エ
ステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ナトリ
ウム、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ-N-ビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビ
ニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の
合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0069】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、
酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、
ゼラチン酵素分解物も用いることができる。
【0070】写真乳剤には、寸度安定性の改良などの目
的で水不溶又は難溶性合成ポリマーの分散物を含むこと
ができる。例えばアルキル(メタ)アクリレート、アル
コキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエ
ステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレ
フィン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、又はこれ
らとアクリル酸、メタクリル酸、α,β-不飽和ジカルボ
ン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スル
ホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることが
できる。
【0071】本発明のハロゲン化銀乳剤は、各種増感色
素によって分光増感されていることが好ましい。好まし
い増感色素としてはリサーチディスクロジャー176巻197
8年発行(17643)23頁〜24頁及び346巻1993年発行(34685)
記載のものを用いることができる。
【0072】本発明の感光材料には、その他の種々の添
加剤が用いられる。例えば、減感剤、可塑剤、滑り剤、
現像促進剤、オイル、染料等が挙げられる。
【0073】これらの添加剤及び前述の添加剤につい
て、具体的には、リサーチ・ディスクロージャー176号
(前出),22〜31頁等に記載されたものを用いることが
できる。
【0074】本発明の感光材料において、乳剤層、保護
層は単層でもよいし、2層以上からなる重層でもよい。
重層の場合には間に中間層などを設けてもよい。
【0075】本発明の感光材料において、写真乳剤層そ
の他の層は感光材料に通常用いられる可撓性支持体の片
面又は両面に塗布される。可撓性支持体として有用なも
のは、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレートの合成高分子から成
るフィルム等である。
【0076】本発明の感光材料は画像様露光された後、
現像液で処理されることにより画像が形成される。
【0077】露光に使用される光源としては特に制限は
無いが、レーザー、発光ダイオード、キセノンフラッシ
ュランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク燈、メタル
ハライドランプ、タングステンランプ、等をあげること
ができる。
【0078】本発明の現像処理は露光されたハロゲン化
銀を現像する現像液処理工程と未現像のハロゲン化銀を
除去する定着液処理工程を含む。
【0079】本発明の現像液において用いることのでき
る現像主薬としては、ジヒドロキシベンゼン類(例えば
ハイドロキノン、クロルハイドロキノン、ブロムハイド
ロキノン、2,3-ジクロロハイドロキノン、メチルハイド
ロキノン、イソプロピルハイドロキノン、2,5-ジメチル
ハイドロキノン等)、3-ピラゾリドン類(例えば1-フェ
ニル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-メチル-3-ピラゾ
リドン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン、1-
フェニル-4-エチル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-5-メ
チル-3-ピラゾリドン等)、アミノフェノール類(例え
ばo-アミノフェノール、p-アミノフェノール、N-メチル
-o-アミノフェノール、N-メチル-p-アミノフェノール、
2,4-ジアミノフェノール等)、ピロガロール、アスコル
ビン酸、1-アリール-3-ピラゾリン類(例えば1-(p-ヒド
ロキシフェニル)-3-アミノピラゾリン、1-(p-メチルア
ミノフェニル)-3-アミノピラゾリン、1-(p-アミノフェ
ニル)-3-アミノピラゾリン、1-(p-アミノ-N-メチルフェ
ニル)-3-アミノピラゾリン等)、遷移金属錯塩類(Ti、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等の遷移金属の錯塩であ
り、これらは現像液として用いるために還元力を有する
形であれば良く、例えばTi3+,V2+,Cr2+,Fe2+等の錯
塩の形をとり、配位子としては、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTP
A)等のアミノポリカルボン酸及びその塩、ヘキサメタ
ポリリン酸、テトラポリリン酸等のリン酸類およびその
塩等が挙げられる。)等を、単独もしくは組み合わせて
使用することができるが、3-ピラゾリドン類とジヒドロ
キシベンゼン類との組合せ、又はアミノフェノール類と
ジヒドロキシベンゼン類との組合せ或いは3-ピラゾリド
ン類とアスコルビン酸との組合せ、アミノフェノール類
とアスコルビン酸との組合せ、3ーピラゾリドン類と遷移
金属錯塩類との組合せ、アミノフェノール類と遷移金属
錯塩類との組合せで使用することが好ましい。また現像
主薬は、通常0.01〜1.4モル/lの量で用いられるのが
好ましい。
【0080】本発明においては、銀スラッジ防止剤とし
て特公昭62-4702号、特開平3-51844号、同4-26838号、
同4-362942号、同1-319031号等に記載の化合物を用いる
ことができる。
【0081】また、現像廃液は通電して再生することが
できる。具体的には、現像廃液に陰極(例えばステンレ
スウール等の電気伝導体又は半導体)を、電解質溶液に
陽極(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない電
気伝導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液槽
と電解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再生
する。通電しながら本発明の感光材料を処理することも
できる。その際、現像液に添加される各種の添加剤、例
えば現像液に添加することができる保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッジ防
止剤等を追加添加することが出来る。また、現像液に通
電しながら感光材料を処理する方法があり、その際に上
記のような現像液に添加できる添加剤を追加添加でき
る。現像廃液を再生して利用するする場合には、用いら
れる現像液の現像主薬としては、遷移金属錯塩類が好ま
しい。
【0082】保恒剤として用いる亜硫酸塩、メタ重亜硫
酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリウム等がある。
亜硫酸塩は0.25モル/l以上が好ましい。特に好ましく
は0.4モル/l以上である。
【0083】現像液には、その他必要によりアルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、pH緩衝剤
(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞
酸、アルカノールアミン等)、溶解助剤(例えばポリエ
チレングリコール類、それらのエステル、アルカノール
アミン等)、増感剤(例えばポリオキシエチレン類を含
む非イオン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、
界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭化カリウ
ム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズ
インダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリ
アゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾ
ール類等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四
酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ
燐酸塩等)、現像促進剤(例えば米国特許2,304,025
号、特公昭47-45541号に記載の化合物等)、硬膜剤(例
えばグルタルアルデヒド又は、その重亜硫酸塩付加物
等)、或いは消泡剤等を添加することができる。現像液
のpHは8.5〜10.5に調整されることが好ましい。
【0084】本発明の化合物は現像処理の特殊な形式と
して、現像主薬を感光材料中、例えば乳剤層中に含み、
感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行わせる
アクチベータ処理液に用いてもよい。このような現像処
理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組み合わ
せて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利用され
ることが多く、そのような処理液に適用も可能である。
このような迅速処理の場合、本発明の効果が特に大き
い。
【0085】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8である。
定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウ
ム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオシアン
酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ア
ンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定銀錯塩
を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知られてい
るものを用いることができる。
【0086】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明礬などを加えることができる。
【0087】定着液には、所望により、保恒剤(例えば
亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸)、p
H調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤
等の化合物を含むことができる。
【0088】現像液は、固定成分の混合物でも、グリコ
ールやアミンを含む有機性水溶液でも、粘度の高い半練
り状態の粘稠液体でもよい。又、使用時に希釈して用い
てもよいし、あるいはそのまま用いてもよい。
【0089】本発明の現像処理に際しては、現像温度を
20〜30℃の通常の温度範囲に設定することもできるし、
30〜40℃の高温処理の範囲に設定することもできる。
【0090】本発明による黒白感光材料は、自動現像機
を用いて処理されることが好ましい。その際に感光材料
の面積に比例した一定量の現像液を補充しながら処理さ
れる。その現像補充量は、廃液量を少なくするために1
m2当たり300ml以下である。好ましくは1m2当たり75〜2
00mlである。
【0091】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理する時にフィルム先端が自動現像機に挿
入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間
が10〜60秒であることが好ましい。ここでいう全処理時
間とは、黒白感光材料を処理するのに必要な全工程時間
を含み、具体的には処理に必要な、例えば現像、定着、
漂白、水洗、安定化処理、乾燥等の工程の時間を全て含
んだ時間、つまりDryto Dryの時間である。全処理時間
が10秒未満では減感、軟調化等で満足な写真性能が得ら
れない。更に好ましくは全処理時間が15〜50秒である。
【0092】又、自動現像機には90℃以上の伝熱体(例
えば90℃〜130℃のヒートローラー等)或いは150℃以上
の輻射物体(例えばタングステン、炭素、ニクロム、酸
化ジルコニウム・酸化イットリウム・酸化トリウムの混
合物、炭化ケイ素などに直接電流を通して発熱放射させ
たり、抵抗発熱体から熱エネルギーを銅、ステンレス、
ニッケル、各種セラミックなどの放射体に伝達させて発
熱させたりして赤外線を放出するもの)で乾燥するゾー
ンを持つものが含まれる。
【0093】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0094】《ハロゲン化銀乳剤の調製》 (乳剤A)同時混合法を用いて塩臭化銀乳剤(塩化銀70
モル%)を調製した。この混合時にK2IrCl6を銀1モル
当たり8×10-7モル添加した。得られた乳剤は、平均粒
径0.20μの立方体単分散粒子(粒径0.12〜0.28
μmの範囲に全粒子の90%が包含される)からなる乳
剤だった。
【0095】この乳剤に増感色素Dを添加した後、常法
により水洗、脱塩した。その後化合物A、B、C(混合
比A:B:C=1:1:1)の混合物を添加した後、チ
オ硫酸ナトリウムとカリウムクロロオーレートを加えて
化学増感を施した。
【0096】(乳剤B)同時混合法を用いて塩臭化銀乳
剤(塩化銀65モル%)を調製した。この混合時にK2IrCl
6を銀1モル当たり8×10-7モル及びNa2RhCl6を銀1モ
ル当たり1×10-7モル添加した。得られた乳剤は、平均
粒径0.20μの立方体単分散粒子(変動係数10%)からな
る乳剤だった。この乳剤に増感色素Dを添加した後、常
法により水洗、脱塩した。その後化合物A、B、Cの混
合物を添加した後、無機イオウとカリウムクロロオーレ
ートを加えて化学増感を施した。
【0097】《ハロゲン化銀写真感光材料の調製》厚さ
0.1μの下塗層(特開昭59-19941号の実施例1参照)を
施した厚さ100μのポリエチレンテレフタレート支持体
上に、支持体側から順次乳剤B層、中間層、乳剤A層、
保護層の順にそれぞれ下記処方の塗布液を調製し、同時
重層塗布、乾燥した。
【0098】 (乳剤B層) ゼラチン 乳剤層として1.5g/m2になる量 ハロゲン化乳剤B(銀量) 3.0g/m2 4-メチル-6-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザインデン 30mg/m2 アデニン 10mg/m2 5-スルホン酸ナトリウム-2-メルカプトベンズイミダゾール 5mg/m2 サポニン 0.1g/m2 界面活性剤S−1 2mg/m2 ヒドラジン誘導体(表に記載) 20mg/m2 造核促進剤 (9) 20mg/m2 (11) 10mg/m2 メチルアクリレート-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸-2-アセ トアセトキシエチルメチルアクリレート共重合体 1.0g/m2 ポリエチレングリコール(分子量4000) 0.1g/m2 (中間層) ゼラチン 1.0g/m2 界面活性剤S−1 4mg/m2 メチルアクリレート-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸-2-アセ トアセトキシエチルメチルアクリレート共重合体 1.0g/m2 1,3-ビスビニルスルホニル-2-プロパノール 20mg/m2 (乳剤A層) ゼラチン 乳剤層として0.8g/m2になる量 ハロゲン化乳剤A(銀量) 0.3g/m2 4-メチル-6-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザインデン 3mg/m2 アデニン 1mg/m2 5-メチルベンズトリアゾール 0.5mg/m2 界面活性剤S−2 2mg/m2 コロイド状シリカ(平均粒子径0.015μ) 20mg/m2 一般式(1)の化合物 表に記載 (保護層) ゼラチン 乳剤層として0.5g/m2になる量 界面活性剤S−2 10mg/m2 界面活性剤S−3 2mg/m2 マット剤(平均粒子径3.5μの単分散シリカ) 15mg/m2 1,3-ビスビニルスルホニル-2-プロパノール 40mg/m
【0099】
【化16】
【0100】《写真性能の評価》得られた試料を、32
00゜Kのタングステン光で光学ウエッジ又は、光学ウ
エッジとコンタクトスクリーンを通して5秒間露光後、
下記に示す組成の現像液及び定着液を投入したコニカ
(株)社製迅速処理用自動現像機GR-26SRにて下記
条件で処理した。
【0101】得られた試料を光学濃度計コニカPDA-6
5で濃度測定をし、濃度0.1と2.5との正接をもって諧調
(γ)を表示した。γ値が8.0未満では硬調化が不十分
であり使用不可である。また、網諧調は次式で表した。
【0102】網諧調=LogE(95%)−LogE(5%) LogE(95%):95%の網点面積率を与える露光量 LogE(5%):5%の網点面積率を与える露光量 従って、網諧調値が大きいほど網諧調が良いことを示
す。
【0103】 (現像液組成) 亜硫酸カリウム 50.0g ハイドロキノン 20.0g 4-メチル-4-ヒドロキシメチル-1-フェニル-3-ピラゾリドン 1.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2.0g 炭酸カリウム 12.0g 臭化カリウム 5.0g 5-メチルベンゾトリアゾール 0.3g 5-メルカプトプリン 0.6g ジエチレングリコール 25.0g 化合物(d) 0.1g 水を加えて1lとし、pHは水酸化カリウムにより10.4に調整した。
【0104】
【化17】
【0105】 (定着液組成) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 200ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・三水塩 6.5g ほう酸 6.0g クエン酸ナトリウム・二水塩 2.0g 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%W/Vの水溶液) 2.0g 硫酸アルミニウム(Al2O3換算含量が8.1%W/Vの水溶液) 8.5g 定着液の使用時に1lに仕上げて用いた。この定着液のpHは酢酸で4.8に調整 した。
【0106】(現像処理条件)時間はワタリの時間を含
む。
【0107】 結果を以下に示す。
【0108】 試料No. ヒドラジン誘導体 一般式(1)の化合物 写真性能 備考 No. 量(mmol/m2) γ 網諧調 1 − − − 5.0 1.25 比較例 2 H−3 − − 12.5 1.18 〃 3 H−10 − − 12.0 1.16 〃 4 H−13 − − 12.0 1.18 〃 5 H−3 比較化合物A 0.040 10.0 1.22 〃 6 〃 比較化合物B 0.040 11.5 1.26 〃 7 〃 比較化合物C 0.040 11.0 1.24 〃 8 〃 (1) 0.020 12.0 1.38 本発明 9 〃 (6) 0.010 12.4 1.31 〃 10 〃 (11) 0.020 12.1 1.29 〃 11 〃 (25) 0.030 12.1 1.30 〃 12 〃 (33) 0.030 12.3 1.32 〃 13 H−10 (1) 0.010 11.5 1.27 〃 14 〃 (51) 0.030 11.3 1.28 〃 15 H−13 (2) 0.010 11.4 1.29 〃 16 〃 (61) 0.030 11.2 1.30 〃
【0109】
【化18】
【0110】この結果から、本発明の試料No.8〜16
は、γが高く、かつ網諧調が広い画像が得られることが
わかる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、比較的pHの低い(pH
11.0以下)の現像液で安定で超硬調な画像が得られ、か
つ、網階調再現域の広くなる画像形成方法を提供するこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、平均粒径が0.3μ以下で、
    塩化銀含有率が60モル%以上のハロゲン化銀乳剤を含有
    する層を有し、且つ、下記一般式(1)で表される化合
    物を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。 【化1】 〔式中、m、nは各々0又は1を表す。Qは窒素原子又
    は-C(R1)=を表し、Sは窒素原子又は-C(R2)=を表し、T
    は窒素原子又は-C(R3)=を表す。Uは窒素原子又は-C
    (R4)=を表し、Vは窒素原子又は-C(R5)=を表し、Wは窒
    素原子又は-C(R6)=を表す。R1〜R6は各々水素原子又
    は一価の有機基を表す。Gは-OR7又は-N(R8)R9を表し、
    7は水素原子又は加水分解可能な基を表す。R8、R9
    は各々水素原子、-SO2-PUG又はその他の一価の有機基を
    表す。G〜Wは互いに結合して単環、縮合した炭素環又
    はヘテロ環を形成してもよい。PUGは現像抑制剤を表
    す。〕
  2. 【請求項2】 ヒドラジン化合物を含有することを特徴
    とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の感光材料に画像
    露光し、pH=11以下の現像液にて処理することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
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