JPH08313824A - 電子内視鏡装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】使用される固体撮像素子の大きさやテレビジョ
ン方式が相違しても、デジタルアナログ変換回路から出
力されるアナログ映像信号に含まれる不要な高周波成分
を共通の回路で除去することができて、回路規模の小型
化と大幅なコスト低減を行うことができる電子内視鏡装
置を提供することを目的とする。 【構成】メモリ２８Ｒ，２８Ｇ，２８Ｂから読み出され
たデジタル映像信号をデジタルアナログ変換回路２９
Ｒ，２９Ｇ，２９Ｂでアナログ信号に変換した後で高周
波成分を取り除いてから出力するようにした電子内視鏡
装置において、アナログの映像信号に含まれる高周波成
分の除去をビデオ用スイッチト・キャパシタ・フィルタ
３０Ｒ，３０Ｇ，３０Ｂで行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡の観察画像を
固体撮像素子で撮像するようにした電子内視鏡装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】電子内視鏡装置においては、一般に、内
視鏡の観察画像を撮像した固体撮像素子から得られた映
像信号をアナログデジタル変換回路でデジタル信号に変
換してから、三原色の各色の映像信号毎にメモリに一旦
格納し、各メモリからデジタル映像信号を同時に読み出
したあと、デジタルアナログ変換回路でアナログ信号に
変換してモニタ側に送っている。

【０００３】ただし、デジタルアナログ変換回路から出
力される映像信号には雑音成分である高周波成分が含ま
れているので、そのような高周波成分を除去するため
に、デジタルアナログ変換回路より後段にローパスフィ
ルタが接続されている。

【０００４】しかし、電子内視鏡に用いられる固体撮像
素子の大きさが相違すれば電荷の読み出し周波数が変わ
って、それに適合するローパスフィルタの特性も変わる
ので、電子内視鏡が接続される装置本体は、同一品種の
同一仕様の固体撮像素子を用いた特定の内視鏡との組み
合わせでしか使用することができず、非常に不便であ
る。

【０００５】そこで従来は、電子内視鏡に使用される固
体撮像素子の種類に対応する複数種類のローパスフィル
タを画像表示回路部に設けておき、接続される固体撮像
素子の種類に適合する特性のローパスフィルタを選択し
て、固体撮像素子の大きさの異なる複数種類の電子内視
鏡を一つの装置本体で使用できるようにしている（特開
平１−１０７７３０号）。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平１−１
０７７３０号に示される電子内視鏡装置のように構成す
ると、固体撮像素子の大きさの異なる複数種類の電子内
視鏡を一つの装置本体で使用することができるものの、
多数のローパスフィルタとその切換回路等が必要なの
で、回路規模が大きくなって装置の大型化とコストアッ
プが発生していた。

【０００７】そして、ＮＴＳＣやＰＡＬ等複数種類のテ
レビジョン方式のモニタ装置に対応するためには、さら
に、テレビジョン方式に応じて別個の周波数特性を持っ
たローパスフィルタを並置する必要が生じていた。

【０００８】そこで本発明は、使用される固体撮像素子
の大きさやテレビジョン方式が相違しても、デジタルア
ナログ変換回路から出力されるアナログ映像信号に含ま
れる不要な高周波成分を共通の回路で除去することがで
きて、回路規模の小型化と大幅なコスト低減を行うこと
ができる電子内視鏡装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電子内視鏡装置は、内視鏡の観察画像を撮
像した固体撮像素子から得られた映像信号をアナログデ
ジタル変換回路でデジタル信号に変換してからメモリに
一旦格納し、上記メモリから読み出されたデジタル映像
信号をデジタルアナログ変換回路でアナログ信号に変換
した後で高周波成分を取り除いてから出力するようにし
た電子内視鏡装置において、上記アナログの映像信号に
含まれる高周波成分の除去をビデオ用スイッチト・キャ
パシタ・フィルタで行うようにしたことを特徴とする。

【００１０】なお、上記ビデオ用スイッチト・キャパシ
タ・フィルタの駆動周波数が、上記固体撮像素子の種
類、用いられるテレビジョン方式及び上記デジタルアナ
ログ変換回路の変換周波数に対応して変えられるとよ
い。

【００１１】そして、上記ビデオ用スイッチト・キャパ
シタ・フィルタの駆動周波数が上記デジタルアナログ変
換回路の駆動周波数の逓倍であるとよい。

【００１２】

【実施例】図面を参照して実施例を説明する。図２は本
発明の実施例の電子内視鏡装置の全体的構成を示してお
り、電子内視鏡１の挿入部２の先端に設けられた対物光
学系３による被写体の結像位置に、例えば電荷結合素子
（ＣＣＤ）からなる固体撮像素子４が配置されている。
５は、観察範囲を照明する照明光を伝達するためのライ
トガイドファイババンドルである。

【００１３】ビデオプロセッサ１０に接続される内視鏡
１のコネクタ部６には、固体撮像素子４に入出力される
信号の増幅等を行う駆動回路７と、書き換え可能な読み
出し専用メモリ（ＥＥＰＲＯＭ）８などが配置されてい
る。ＥＥＰＲＯＭ８には、使用されている固体撮像素子
４の大きさなど、その内視鏡１に固有のデータが格納さ
れている。

【００１４】ビデオプロセッサ１０は照明光源装置を兼
用しており、内視鏡１のライトガイドファイババンドル
５に対して、光源ランプ１１から照明光が入射される。
その入射光路の途中には、赤（Ｒ）、緑（Ｇ）及び青
（Ｂ）の三色のカラーフィルタが取り付けられた三色回
転フィルタ１２が定速回転するように配置されていて、
ライトガイドファイババンドル５に対して、赤（Ｒ）、
緑（Ｇ）及び青（Ｂ）の各色照明光が時間をずらして順
に入射される。

【００１５】固体撮像素子４の駆動回路７と接続される
ＣＣＤプロセス部１４の出力端は、タイミング回路１５
を介してビデオプロセス部１６の入力端に接続されてお
り、ビデオプロセス部１６からの出力信号はモニタテレ
ビ１８に送られる。

【００１６】そして、ＣＣＤプロセス部１４、タイミン
グ回路１５及びビデオプロセス部１６の動作は、中央演
算装置（ＣＰＵ）を有するシステムコントロール部１７
において連動して制御される。また、システムコントロ
ール部１７に接続されたペリフェラルドライバ１９を介
して、それに接続されたＥＥＰＲＯＭ８から内視鏡側の
データが読み込まれる。

【００１７】図１は、上述のＣＣＤプロセス部１４とビ
デオプロセス部１６の構成を具体的に示したものであ
る。ＣＣＤプロセス部１４においては、内視鏡観察画像
を固体撮像素子４で撮像して得られた信号が増幅器２３
で増幅された後、サンプルホールド回路２４で撮像信号
から映像信号が抽出され、その映像信号がアナログデジ
タル変換回路２５でデジタル信号化された後、タイミン
グ回路１５に出力される。

【００１８】タイミング回路１５においては、映像信号
が三原色の各色別に切り換えられてビデオプロセス部１
６に送られ、順次、赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の各
色に対応したフレームメモリ２８Ｒ，２８Ｇ，２８Ｂに
格納される。

【００１９】そして、フレームメモリ２８Ｒ，２８Ｇ，
２８Ｂに格納された各信号は同時に読み出されて、各々
デジタルアナログ変換回路２９Ｒ，２９Ｇ，２９Ｂでア
ナログの色信号に変換される。

【００２０】次いで、アナログの毎色映像信号は、駆動
周波数を変えることによってカットオフ周波数が可変な
ビデオ用スイッチト・キャパシタ・フィルタ（ＳＣＦ）
３０Ｒ，３０Ｇ，３０Ｂに通されて高周波成分が除去さ
れ、赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の各色の映像信号が
出力される。

【００２１】このとき、デジタルアナログ変換回路２９
に使用されるサンプリング周波数は、使用されている固
体撮像素子４の画素数及びテレビジョン方式などによっ
て異なる。

【００２２】そこで、この実施例においては、図３に示
されるように、デジタルアナログ変換回路２９に使用さ
れているサンプリングクロック（周波数ｆｓｍ）を、逓
倍回路３１に通して周波数をｎ倍に逓倍してからビデオ
用スイッチト・キャパシタ・フィルタ３０に入力させて
いる。

【００２３】これによって、ビデオ用スイッチト・キャ
パシタ・フィルタ３０においては、図４に示されるよう
に、元のサンプリング周波数ｆｓｍに対応し、且つ使用
されている固体撮像素子４やテレビジョン方式に対応し
た各種の高周波遮断周波数ｆｃｍ（ｍ＝１，２，…）が
得られるので、各々のサンプリング周波数に対応した不
要な高周波成分を除去することができる。

【００２４】このようにして、固体撮像素子４の画素数
やテレビジョン方式などが異なる場合であっても、使用
されている固体撮像素子４の読み出し周波数やテレビジ
ョン方式の表示周波数に対応した最適のフィルタ特性を
得ることができ、共通のビデオ用スイッチト・キャパシ
タ・フィルタ３０で全ての場合のノイズ除去を行うこと
ができる。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、デジタルアナログ変換
回路から出力されたアナログの映像信号に含まれる高周
波成分の除去をビデオ用スイッチト・キャパシタ・フィ
ルタで行うようにしたことにより、使用される固体撮像
素子の大きさやテレビジョン方式が相違して電荷の読み
出し周波数やテレビジョン方式の表示周波数が異なった
場合でも、その周波数に対応した最適のフィルタ特性を
得ることができるので、共通の回路で常に良好な高周波
ノイズ除去を行うことができて、回路規模の小型化と大
幅なコスト低減を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の回路ブロック図である。

【図２】実施例の電子内視鏡装置の全体構成を示すブロ
ック図である。

【図３】実施例の高周波ノイズ除去回路部分の回路ブロ
ック図である。

【図４】実施例の高周波ノイズ除去回路の特性線図であ
る。

【符号の説明】

２８（２８Ｒ，２８Ｇ，２８Ｂ） フレームメモリ ２９（２９Ｒ，２９Ｇ，２９Ｂ） デジタルアナログ変
換回路 ３０（３０Ｒ，３０Ｇ，３０Ｂ） ビデオ用スイッチト
・キャパシタ・フィルタ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内視鏡の観察画像を撮像した固体撮像素子
   から得られた映像信号をアナログデジタル変換回路でデ
   ジタル信号に変換してからメモリに一旦格納し、上記メ
   モリから読み出されたデジタル映像信号をデジタルアナ
   ログ変換回路でアナログ信号に変換した後で高周波成分
   を取り除いてから出力するようにした電子内視鏡装置に
   おいて、 上記アナログの映像信号に含まれる高周波成分の除去を
   ビデオ用スイッチト・キャパシタ・フィルタで行うよう
   にしたことを特徴とする電子内視鏡装置。
2. 【請求項２】上記ビデオ用スイッチト・キャパシタ・フ
   ィルタの駆動周波数が、上記固体撮像素子の種類、用い
   られるテレビジョン方式及び上記デジタルアナログ変換
   回路の変換周波数に対応して変えられる請求項１記載の
   電子内視鏡装置。
3. 【請求項３】上記ビデオ用スイッチト・キャパシタ・フ
   ィルタの駆動周波数が上記デジタルアナログ変換回路の
   駆動周波数の逓倍である請求項２記載の電子内視鏡装
   置。