JP3110896B2 - 面順次内視鏡撮像装置 - Google Patents

面順次内視鏡撮像装置

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JP3110896B2
JP3110896B2 JP04296186A JP29618692A JP3110896B2 JP 3110896 B2 JP3110896 B2 JP 3110896B2 JP 04296186 A JP04296186 A JP 04296186A JP 29618692 A JP29618692 A JP 29618692A JP 3110896 B2 JP3110896 B2 JP 3110896B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像手段が出力するカ
ラー映像信号のホワイトバランスを調整できる面順次
視鏡撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、細長の挿入部を体腔内に挿入する
ことによって、切開を必要とすることなく、挿入部内に
設けた観察手段を用いて体腔内の患部等を観察したり、
必要に応じ処置具を鉗子チャンネル内に挿通して治療処
置のできる内視鏡が広く用いられるようになった。
【0003】前記内視鏡において、像伝送用にイメージ
ガイドファイバを用いているが、最近挿入部先端部にC
CD等の固体撮像素子を収納して撮像手段を形成し、こ
の固体撮像素子で光電変換された信号をケーブルで伝送
し、モニタ装置にカラー影像を表示できるようにした電
子式の内視鏡(以下電子内視鏡と記す。)が実用化され
るようになった。
【0004】ところで、前記電子内視鏡ではホワイトバ
ランス調整が必要になる。つまり、白い被写体を撮像し
た場合にはCCD出力信号のR,G,B比が1になるよ
うに、光源装置内の色分離回転フィルタの順次射時間
を設定し、電子内視鏡装置によるバラツキを、このR,
G,Bの射時間を電気的あるいは機械的に変化させて
合わせるか、またはCCD出力信号の各々のゲインを変
えて合わせるようにしていた。尚、ホワイトバランスの
より正確な表現は、装置から表示モニタ等への出力信号
で規定され、例えばR,G,B出力信号の比を1にす
る、またはNTSC方式においては(R−Y),(B−
Y)の色差信号出力を0にする。つまり、“白”の被写
体撮像時に、サブキャリアで変調されたクロミナンス信
号を“0”にすることである。
【0005】従来のホワイトバランス調整手段として、
前記メカニカル方式のものがある。この方式では、CC
Dで撮像された撮像出力は、ライトガイド及びCCDの
分光感度特性は固定して考えると、射光量、つまり
射時間(露光時間)に依存する。よって、例えば、回転
フィルタのR,G,Bの開口率、つまり扇形状の扇の長
さを変えて、ホワイトバランス調整を行うものである。
【0006】一方、前述した電気的に露光時間を変え
て、ホワイトバランス調整を行うものとし、光源ランプ
をパルスにより間欠的に発光させるものがある。この従
来例では、各色フィルタの開口数は一定である。
【0007】あるいは、前述したCCD出力信号のゲイ
ンを調整して、ホワイトバランス調整を行うものとし
て、図6に示すものがある。
【0008】ホワイトバランス調整機能を備えた電子内
視鏡撮像装置71は、撮像手段が組込まれた電子内視鏡
72と、この電子内視鏡72に照明光を供給する光源部
73と、電子内視鏡72で撮像された信号を表示装置に
表示できる映像信号に変換する信号処理部74とからな
る。
【0009】前記電子内視鏡72には、挿入部72a先
端側に撮像手段であるCCD75を配置してある。
【0010】また、前記挿入部72a内に挿通されるラ
イトガイド76からは、光源部73から供給された照明
光を伝送して、その先端面から出射するようになってい
る。この出射された照明光が、被写体に照射される。
【0011】前記ライトガイド76の手元側端面に照明
光を供給する光源部73は、光源ランプ77と、この光
源ランプ77の照明光を前記ライトガイド76の端面に
集光するレンズ78と、このレンズ78及びライトガイ
ド76の端面の間の光路中に介装されるRGB回転フィ
ルタ79と、この回転フィルタ79を回転駆動するモー
タ80とからなる。
【0012】前記回転フィルタ79は、赤、緑、青の各
波長域の光、つまりR,G,Bをそれぞれ透過する赤、
緑、青の各透過フィルタが扇状に形成してある。回転フ
ィルタ79を回転することによって、これらR,G,B
3原色の各光で面順次で照明するようにしてある。この
回転フィルタ79を回転するモータ80は、回転サーボ
回路81で、その回転が制御される。この回転サーボ回
81によって、モータ80の回転は、ビデオ信号のフ
レーム周波数に同期したものとなる。
【0013】前記R,G,の各光で面順次に照明され
た被写体像は、CCD75の撮像面に結像される。そし
て、CCD75からは、光電変換された信号がCCDド
ライバ82による読出しクロック信号の印加によって読
み出される。このクロック信号と回転サーボ回路81か
らの制御信号とは、同期信号発生器83からの同期信号
に同期するようになっている。
【0014】前記CCD75の出力信号は、信号処理部
74を形成するプリアンプ84で増幅され、患者に対す
る感電等から保護するアイソレーション回路85を経て
リセットノイズ除去回路86に入力される。リセットノ
イズ除去回路86にてリセットノイズの除去が行われた
信号は、その後、ローパスフィルタ(LPF)87を経
て1/fノイズ、CCDキャリア等の不要高周波が除去
され、ホワイトバランス調整回路88でホワイトバラン
ス調整が行われ、さらにγ補正回路89によってγ補正
が行われる。
【0015】尚、前記ホワイトバランス調整回路88に
は、同期信号発生回路83の出力により制御されるコン
トロール回路90からのコントロール信号が供給されて
いる。
【0016】前記ホワイトバランス調整回路88では、
回転フィルタ79、内視鏡のライトガイド76、及びC
CD75の分光特性のバラツキを抑えるため、G信号に
対してR,B信号のレベルをR:G:B=1:1:1と
なるように制御している。
【0017】また、ホワイトバランス調整回路88の具
体的な構成については、図7に示す構成のものがある。
【0018】すなわち、RGBの順次信号が、乗算器3
1に入力されS/H32を経て、比較器33,34で、
G信号に対するR信号及びB信号のレベル比較が行われ
る。図示ないホワイトバランス(WB)・SWをONす
ることで、U/Dカウンタ35は、比較器33,34の
出力をカウントする動作を開始する。次に、U/Dカウ
ンタ35のカウント値は、D/A変換器36,37を経
て、コントロール回路90からの順次コントロール信号
により、切換え回路38を介して、R,G,Bのホワイ
トバランス補正信号となって出力される。そして、この
R,G,Bの補正信号は、前記乗算器31に入力され
る。前記乗算器31では、原R,G,B信号に補正信号
を順次乗算して、ホワイトバランスがとられる。
【0019】尚、切換え回路38では、Gの信号ライン
には、固定値VGがセットされている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来の構成によると、
回転フィルタ、内視鏡のライトガイド、及びCCDの分
光特性がかなりばらついた場合、前記WB・SWをON
してから、ホワイトバランスを収れんさせるまでに、か
なりの時間を要する。また、前記ばらつきが大きいほ
ど、前記比較器33,34及びU/Dカウンタ35の精
度が悪くなり、ホワイトバランスをとっても正確にはと
りきれないという欠点があった。
【0021】本発明は、前記事情にかんがみてなされた
もので、照明系、照明光伝達手段、及び撮像手段等の光
学的特性がかなりばらついても、ホワイトバランスをす
ばやく、かつ精度よく収れんさせる内視鏡撮像装置を提
供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による面順次内視
鏡撮像装置は、R,G,Bの各波長領域の光をそれぞれ
透過するR,G,Bの各透過フィルタを有する回転フィ
ルタを通して時系列で面順次のR,G,Bの照明光を出
射する照明手段と、前記照明手段によって照明される被
写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段より時系列で
送られてくる ,G,Bの各映像信号が入力されると共
に、この入力されたR,G,Bの各映像信号に対して前
記回転フィルタの透過特性に基づいた固定ゲインを有す
る固定増幅回路によってR,G,Bの各映像信号の信号
比を1:1:1として色ばらつきをほぼ一定となすべく
前記R,G,Bの各映像信号を時系列で補正する補正手
段と、前記補正手段から出力されたR,G,Bの映像信
号のホワイトバランス調整を行うホワイトバランス回路
を設けたことを特徴とする。
【0023】
【作 用】本発明は、ホワイトバランス回路の前段に設
けた補正手段により、前記カラー映像信号が有する色の
ばらつきをほぼ一定にした後、後段の前記ホワイトバラ
ンス回路により、ホワイトバランスをすばやく、かつ精
度よく収れんさせる。
【0024】
【実施例】図を参照して本発明の実施例について、以下
に説明する。図1及び図2は本発明の第1実施例に係
り、図1は内視鏡撮像装置の概略的な構成図、図2は補
正回路の具体的構成例を示す図である。
【0025】図1に示すように、ホワイトバランス調整
機能を備えた電子内視鏡撮像装置1は、撮像手段が組込
まれた電子内視鏡2を有している。また、この撮像装置
1は、前記電子内視鏡2に照明光を供給する光源部3
と、前記電子内視鏡2で撮像された信号を図示しない表
示装置に表示できる標準TV方式の映像信号に変換する
信号処理部4とを有している。
【0026】前記電子内視鏡2は、体腔内に挿入し易い
様に細長の挿入部5が形成され、この挿入部5の先端側
に対物レンズ6と、固体撮像素子としてのCCD7とを
配置して撮像手段が組込まれている。
【0027】また、前記挿入部5内には照明光を伝送す
るライトガイド8が挿通されている。このライトガイド
8は、光源部3から供給された照明光を伝送して、先端
面から出射する。この出射された照明光は配光レンズ9
で拡開されて、図示しない被写体を照明する。
【0028】前記ライトガイド8の手元側端面に照明光
を供給する光源部3は、光源ランプ12と、この光源ラ
ンプ12の照明光をライトガイド8の端面に集光照射す
るレンズ13と、このレンズ13及びライトガイド8の
端面の間の光路中に介装される絞り11及びRGB回転
フィルタ14と、この回転フィルタ14を回転駆動する
モータ15とからなる。前記光源ランプ12は、キセノ
ンランプ等の白色光で発光するものであり、黒体放射に
近い発光スペクトル分布を有する。
【0029】前記回転フィルタ14は、赤(R),緑
(G),青(B)の各波長域の光をそれぞれ透過する
赤、緑、青の各透過フィルタ14R,14G,14B
が、扇状に形成されてある。回転フィルタ14を回転す
ることによって、これらR,G,B3原色の各光で、面
順次の照明をするようにしてある。この回転フィルタ1
4を回転するモータ15は、回転サーボ回路17によ
り、その回転が制御される。この回転サーボ回路17に
よって、モータ15の回転は映像信号のフレーム周波数
に同期したものとなる。
【0030】前記R,G,の各光で面順次に照明され
た前記被写体像は、対物レンズ6でCCD7による固体
撮像素子の撮像面に結像される。そして、CCD7から
は、光電変換された信号が、CCDドライバ18による
読出しクロック信号の印加によって読み出される。この
クロック信号と回転サーボ回路17の制御信号とは、同
期信号発生器19から出力される同期信号に同期するよ
うになっている。
【0031】前記CCD7の時系列的な出力信号(面順
次のカラー映像信号R,G,B)は、信号処理部4を形
成するプリアンプ21で増幅される。そして、増幅され
た信号は、患者に対する感電等から保護するアイソレー
ション回路22を経て、リセットノイズ除去回路23に
入力される。前記リセットノイズ除去回路23にて、リ
セットノイズの除去が行われた信号は、その後、ローパ
スフィルタ24を経て、1/fノイズ、CCDキャリア
等の不要高周波が除去される。ローパスフィルタ24か
ら出力された前記面順次のカラー映像信号R,G,B
は、このカラー映像信号のばらつきがほぼ一定になるよ
うに補正を施す補正手段としての補正回路30を経て、
ホワイトバランス調整回路25にてホワイトバランス調
整が行われる。
【0032】さらに、ホワイトバランス調整回路25が
出力する信号は、γ補正回路26によってγ補正、つま
り表示管で表示する場合の電気・光変換系の非直線性補
正が行われて、A/D変換器27に入力される。尚、テ
レビ受像管の電気信号−光変換特性が直線でなく、通常
γ=2.2であり、この非直線性を電子内視鏡を介した
システム全体で直線特性に補正するため、このγ補正回
路26の入出力特性は、通常γ=2.2の逆数、つまり
γ=0.45に設定されている。
【0033】前記A/D変換器27によって、ディジタ
ル映像信号に変換され、それぞれ面順次の照明に対応し
たフレームメモリ28R,28G,28Bに、1フレー
ム分書き込まれる。つまり、例えば赤透過フィルタ14
Rを通して赤の光で照明されてCC7で撮像されると共
に、このCCD7から読出された信号は、フレームメモ
リ28Rに書き込まれる。他も同様である。そして、各
フレームメモリ28R,28G,28Bに、1フレーム
分の画像データが書き込まれると、これらは同時に読み
出される。同時化された各信号は、それぞれ三つのD/
A変換器29でアナログ信号に再び変換され、さらに三
つのローパスフィルタ41で不要高周波が除去されて、
それぞれ三つの出力アンプ42に入力される。
【0034】前記A/D変換器27の変換速度、及び各
フレームメモリ28R,28G,28Bへのデータの書
き込み/読出しは、メモリ制御回路43からの出力信号
で制御される。このメモリ制御回路43の出力信号は、
コントロール回路44の制御信号に同期して生成され
る。また、前記コントロール回路44の制御信号は、同
期信号発生回路19の同期信号に同期して生成される。
【0035】前記各出力アンプ42を通したR,G,B
の各カラー信号は、出力インピーダンスが75Ωの原色
信号出力端から出力される。
【0036】一方、前記三つのアンプ42の出力信号
は、マトリクス回路46に供給され、このマトリクス回
路46により色差信号及び輝度信号に変換される。カラ
ーエンコーダ47は、前記色差信号及び輝度信号、同期
信号発生回路19の同期信号を合わせてNTSC信号を
生成する。前記NTSC信号は、マッチング抵抗75Ω
を介して、NTSC出力端子に供給される。
【0037】ところで、前記ホワイトバランス調整回路
25は、前記γ補正回路26と共に、オートアイリス回
路45へも信号を出力している。このオートアイリス回
路45は、前記絞り11の絞り量を適正に制御してい
る。
【0038】前記ホワイトバランス調整回路25は、前
記コントロール回路44の後述する順次コントロール信
号が、入力されるようになっている。
【0039】次に、補正手段としての補正回路30の具
体例について、図2を参照して以下に説明する。
【0040】前記CCD7から得られたカラー映像信号
は、前記プリアンプ21、アイソレーショントランス2
2、リセットノイズ除去回路23、及びLPF24を経
て、補正回路30に入力している。
【0041】ここで、照明系を構成するRGBの回転フ
ィルタ24の透過特性のばらつき、内視鏡2の光伝達手
段としてのライトガイド8の各波長による透過率のばら
つき、及び撮像手段としてのCCD7の分光特性のばら
つき等の光学的特性について、考慮する。ホワイトチャ
ートを撮像した場合、図2のa点におけるR,G,B信
号のレベル比は、前記各特性のばらつきの中央値に対し
て、例えばおおよそR:G:B=0.85:1:0.5
となる。これらの比率は、前記ばらつきが重なりあっ
て、生じるものであり、使用する例えばCCD等が異な
った場合には、通常、異なる値を示すことになる。
【0042】前記ばらつきを補正するために、前記補正
回路30では、入力信号Rには{R×α(但しα=1/
0.85)}、信号Gには、{G×β(β=1)}、信
号Bには、{B×γ(γ=1/0.5)}の固定ゲイン
を有する固定増幅回路48r,48g,48bを設けて
いる。すなわち、前記固定ゲインは、前記光学特性の基
で得られたCCD7のカラー映像信号間の前記比の逆数
をとって、色ばらつきの補正をするように設定されてい
る。従って、固定増幅回路48r,48g,48bの各
出力は、切換え回路49を介した図2中b点では、各信
号比がR:G:B=1:1:1となるように補正され
る。尚、切換え回路49は、コントロール回路44の順
次コントロール信号のタイミングで、R,G,Bの信号
を切換えて出力するものである。
【0043】前述のように、本実施例では、補正回路3
0により、ホワイトバランスの前段において、各信号に
おける色ばらつきをほぼ一定に補正することができる。
【0044】次に、ホワイトバランス(WB)調整回路
25では、前記補正回路30のR,G,B出力を更に精
度よく調整するものである。
【0045】すなわち、ホワイトバランス調整回路25
の役目は、ばらつきの中央値からずれたものに対して、
ほぼ完全なホワイトバランスの補正を施すものである。
従って、図2中c点の出力信号は、複数の内視鏡また
は、光源のばらつきによる色ばらつきが補正された信号
となっている。
【0046】本実施例では、前記R,G,B出力信号
が、補正回路30にて固定(ゲイン)値を用いることに
より、略一定値に補正されるので、ホワイトバランス回
路25におけるホワイトバランスの収れん時間が速く、
かつ精度を良好にすることができる。
【0047】尚、本実施例では、補正回路等を含む回路
系はアナログで構成したがこれに限ったものではなく、
デジタル的に処理するものでも良い。すなわち、図示し
ないメモリを用いて、前記ばらつきの中央値を予めこの
メモリに記憶させ、格納されたR,G,Bデータに対し
て、その値に前記補正係数を例えば乗算して、補正する
ことも可能である。この例では、例えば内視鏡等が変わ
った場合でも、予め求めたてある複数のばらつき中央値
の中から、適合値を選択することで、対応できる。
【0048】図3ないし図5は本発明の第2実施例に係
る構成図である。まず、図3を参照して本発明の第2実
施例について、説明する。
【0049】図3に示すように、本実施例に係る補正回
路50及びホワイトバランス調整回路40としては、そ
れぞれ前記図7に示す回路と同様の構成のものを用い
る。
【0050】図3に示す前記補正回路50においては、
RGBの順次信号が、例えば図1に示す前記LPF24
より入力される。このRGBの順次信号は、乗算器51
に入力されS/H(サンプル・ホールド回路)52を経
て、比較器53,54で、G信号に対するR信号及びB
信号のレベル比較が行われる。図示ないホワイトバラン
ス(WB)・SWをONすることで、U/Dカウンタ5
5は、比較器53,54の出力をカウントする動作を開
始する。次に、U/Dカウンタ55のカウント値は、D
/A変換器56,57を経て、前記コントロール回路4
4からの順次コントロール信号により、切り換え回路5
8を介して、R,G,Bの補正信号となって出力され
る。そして、このR,G,Bの補正信号は前記乗算器5
1に入力する。この乗算器51では、原R,G,Bに補
正信号を順次乗算して、略一定値に補正されたR,G,
B信号が得られる。尚、前記切換え回路58では、Gの
信号ラインには、固定値VGがセットされている。
【0051】尚、前記補正回路50での比較器53,5
4は広範囲での比較が可能であり、かつD/A変換器5
6,57は、少ないビット数のものを用いる。
【0052】また、前記ホワイトバランス調整回路40
における前記比較器33,34は、狭範囲であるが精度
が高いもの、かつ前記D/A変換器36,37は、ビッ
ト数の多いものを用いる。
【0053】前記ホワイトバランス調整回路40は、図
7に示す調整回路88と同様の構成・作用なので、同じ
符号を付して説明を省略する。異なる点は、前記調整回
路40の前記U/Dカウンタ37が、前記WB・SWを
ONした後、タイマ59により予め設定された時間後
に、カウント動作を開始することである。
【0054】前記構成で、前記WB・SWをONするこ
とで、まず補正回路40での補正が行われる。そして、
前記タイマ59からはWBスタート信号の入力から、補
正回路50での動作が完了する時間に予め設定された時
間後、つまり補正完了後に、開始信号が出力される。例
えば、R信号の補正処理が終わると、R用の開始信号を
出力する。次にB信号の補正処理が終わると、B用の開
始信号を出力する。従って、B信号の補正処理の間に
は、前記調整回路40では、R信号のホワイトバランス
調整が行われている。
【0055】ところで、前記D/A変換器46,47は
少ないビット数のものを用いているので、前記調整回路
40より精度は劣るが、処理速度は速い。
【0056】前記開始信号により、次段のホワイトバラ
ンス調整回路40の前記U/Dカウンタ35のカウント
動作が開始される。D/A変換器36,37では多いビ
ット数のものを用いているので、精度を高くできる。そ
のことに加えて、前段で概略的に調整されているので、
U/Dカウンタ35のカウント値は小さくて済むため、
結果的に処理速度は短くて済む。
【0057】本実施例では、前段の補正回路50では、
おおよその調整を行い、次段のホワイトバランス調整回
路40で精度のよい調整を行うことができる。
【0058】前記構成で、ホワイトチャートを撮像した
時、補正回路50入力直前のR,G,Bのレベル比は、
CCD、ライトガイド、及び回転フィルタ等に起因する
ばらつきの中央値に対して、R:G:B=0.85:
1:0.50とする。これらを補正するように、ホワイ
トバランス調整回路40の前段に、前置の補正回路50
を設け、レベル比をおおよそR:G:B=1:1:1と
なるように、予め補正している。従って、ホワイトバラ
ンス調整回路50では、個々のばらつきの中央値に対
し、ほぼ一定値に補正された信号に対して、ホワイトバ
ランスを施すため、収れん可能範囲を広くできかつ、精
度が高くなり収れん時間も速くできる。
【0059】次に、ホワイトバランス調整回路40の後
段の処理について、説明する。前記ホワイトバランス調
整回路40を経たバランスの良いRGB信号は、図1に
示す前記γ補正回路26及びA/D変換器27に入力さ
れる。その後、次段の前記フレームメモリ28R,28
G,28Bにて、RGB信号の同時化が行われ、同時化
されたRGB信号は、それぞれ三つのD/A変換器2
9、三つのLPF41を経て、図4及び図5に示す後段
の処理回路へと入力される。
【0060】図4に示す後段の処理回路では、50%白
信号及びカラーバー信号を発生する50%白・カラーバ
ー発生部51aを有している。
【0061】前記LPF41からのRGB信号は、前記
発生部51のタイミング(BAR/WHITE)信号に
より、図示しないフロントパネルのSW(不図示)で切
り換えられる第1の切換え回路52aに入力され、その
後、第2の切換え回路53a、及び出力アンプ54a
を介して、周辺機器である図示しない光ディテクタ装置
等へ出力される。
【0062】前記第1の切換え回路52aは、第3の切
換え回路55aで選択された前記発生部51の50%白
信号またはカラーバー信号のいずれか一方を入力する。
第1の切換え回路52aでは、前記発生部51aまたは
前記LPF41からのRGB信号を切り替えて出力する
ものである。そして、選択された前記出力は、前記第2
の切換え回路53aに入力されると共に、周辺機器であ
る図示しない画像処理装置へバッファを介して入力され
る。前記画像処理装置は、入力信号である前記RGB信
号に、例えばカラーエンハンスや、面順次撮像に伴う色
ずれ補正等の画像処理を施した後、第2の切換え回路
3aに出力される。
【0063】前記第2の切換え回路53aでは、前記画
像処理装置により画像処理された信号と、第1の切換え
回路52aを介して選択された(例えばRGB)信号と
を選択的に出力する。前記第2の切換え回路53a
は、前記画像処理装置からの選択信号により切換えが行
われ、選択された出力信号は、次段のモノクロ(白黒)
/カラー切換え回路56aに入力されて、フロントパネ
ルの前記SWの指示により、カラー/モノクロの切換え
制御を行う。すなわち、モノクロON時、前記G信号
が、R,G,B信号ラインに伝送されるものである。
【0064】次に、モノクロ/カラー切換え回路56a
を経たRGB映像信号は、次段のスーパーインポーズ回
57aにて、図示しないCPUからの文字等のキャラ
クタが重畳される。
【0065】このような構成にすることで、前記画像処
理装置へはスーパーインポーズされていないRGB映像
信号を送ることができ、非常に画像処理が容易である。
また、前記画像処理装置で映像信号のみに対して処理が
なされた後、前記スーパーインポーズ回路57aを有す
る処理系に戻した後で、スーパーインポーズを行ってい
る。従って、前記キャラクタに関しては、画像処理によ
る不具合(例えば、画像処理装置がカラーエンハンス装
置であれば、文字等に色のにじみが生じる。)が生じな
くて済む。つまり、この装置では、必要な映像信号にの
み画像処理ができ、文字に対しては本来不要である処理
を施さずに済むので、良好な映像に、良好なキャラクタ
を重畳した画像を得ることができる。
【0066】必要なスーパーインポーズがなされたRG
B信号は、次段の三つの出力アンプ58a、第4の切換
え回路59a、モニタ調整部60及び三つのバッファを
それぞれ介して、周辺装置であるモニタへ出力される。
前記モニタには、コントロール部61で発生される同期
信号(C−SYNC)も併せて出力される。尚、前記同
期信号は、前記画像処理装置にも送られている。
【0067】前記コントロール部61は、前記同期信号
を入力する光源装置から得られる位相検出信号(WS
P)がフォトカプラを介して入力され、前記同期信号を
生成している。前記位相検出信号は、前記回転フィルタ
14の回転位相を検出した信号である。
【0068】また、前記スーパーインポーズ回路57a
の出力は、それぞれバッファを介して、前記同期信号と
共に、周辺装置である写真撮像装置、及び記録/再生用
の前記光ディスク装置へと出力される。前記光ディスク
装置の記録画像信号は、前記第4の切換え回路59a
及びモニタ調整部60を介して、前記モニタに表示され
る。
【0069】さらに、前記スーパーインポーズ回路57
のRGB出力は図5に示すマトリクス回路62に入力
されると共に、コントロール部61の同期信号は、図5
に示すエンコーダ回路63に入力される。マトリクス回
路62及びエンコーダ部63にて、前記RGB信号及び
同期信号が、複合同期(COMPOSIT)信号、及び
Y/C信号にそれぞれ変換される。前記複合同期信号及
びY/C信号は、バッファアンプを介して、周辺装置で
ある光ディスク装置(V.DISK)、スチルビデオ
(SVR)、及びビデオデッキ(VTR)へと出力さ
れ、それぞれの装置において画像情報が記録されるよう
になっている。
【0070】また、周辺装置であるTVモニタ(MON
ITOR)には、前記複合同期信号を基に、光ディスク
装置、スチルビデオ、またはビデオデッキに記録された
画像情報、もしくは前記複合同期信号が直接、第5の切
換え回路64を介して、選択的に入力されるようになっ
ている。
【0071】さらに、TVモニタ(MONITOR)に
は、前記Y/C信号を基に、スチルビデオ、またはビデ
オデッキに記録された画像情報、もしくは前記Y/C信
号が直接、第6,7の切換え回路65,66を介して、
選択的に入力されるようになっている。
【0072】尚、前記各実施例では、面順次の撮像方式
を基に説明したが、本発明は同時式の撮像方式でも適用
できる。また、撮像手段としては、電子内視鏡に限ら
ず、光学式ファイバー内視鏡の接眼部に連結したビデオ
カメラでも良い。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内視鏡撮
像装置によれば、照明系、内視鏡の照明光伝達手段、及
び撮像手段等の光学的特性のばらつきによって生じるカ
ラー映像信号の色のばらつきを精度よく、かつ迅速に補
正つまりホワイトバランスを調整できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施例に係る内視鏡撮像装置の概略
的な構成図。
【図2】図2は補正回路の具体的構成例を示す図。
【図3】図3は第2実施例に係る補正回路及びホワイト
バランンス回路の構成図。
【図4】図4は図3の回路の後段に接続されるスーパー
インポーズ回路を含む処理回路の構成図。
【図5】図5は図4の回路に接続される処理回路の構成
図。
【図6】図6は従来の内視鏡撮像装置の概略的な構成
図。
【図7】図7は従来のホワイトバランス回路の構成図。
【符号の説明】
1…電子内視鏡撮像装置 2…電子内視鏡 6…対物レンズ 7…CCD 8…ライトガイド 3…光源部 12…光源ランプ 14…回転フィルタ 4…信号処理部 25…ホワイトバランス回路 30…補正回路 48r,48g,48b…固定増幅回路 49…切換え回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 9/73 H04N 9/73 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/04 - 9/11 H04N 9/64 - 9/78 A61B 1/04 370 - 372

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R,G,Bの各波長領域の光をそれぞれ
    透過するR,G,Bの各透過フィルタを有する回転フィ
    ルタを通して時系列で面順次のR,G,Bの照明光を出
    射する照明手段と、 前記照明手段によって照明される被写体を撮像する撮像
    手段と、 前記 撮像手段より時系列で送られてくるR,G,Bの各
    映像信号が入力されると共に、この入力されたR,G,
    Bの各映像信号に対して前記回転フィルタの透過特性に
    基づいた固定ゲインを有する固定増幅回路によってR,
    G,Bの各映像信号の信号比を1:1:1として色ばら
    つきをほぼ一定となすべく前記R,G,Bの各映像信号
    を時系列で補正する補正手段と 前記補正手段から出力されたR,G,Bの映像信号のホ
    ワイトバランス調整を行うホワイトバランス回路と、 を設けたことを特徴とする面順次内視鏡撮像装置。
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