JPH08313679A - ジェットポンプビームブラッシング装置 - Google Patents
ジェットポンプビームブラッシング装置Info
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- JPH08313679A JPH08313679A JP7117511A JP11751195A JPH08313679A JP H08313679 A JPH08313679 A JP H08313679A JP 7117511 A JP7117511 A JP 7117511A JP 11751195 A JP11751195 A JP 11751195A JP H08313679 A JPH08313679 A JP H08313679A
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- Japan
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- jet pump
- pump beam
- brush
- pole
- brushing device
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ジェットポンプビームを取り外す必要なくその
ビームのブラッシングおよび点検が確実かつ能率よく行
えるようにする。 【構成】沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器1内に設けら
れたジェットポンプビーム23の表面を遠隔操作によっ
てブラシ洗浄するジェットポンプビームブラッシング装
置であって、原子炉圧力容器1の上方から垂直に吊降さ
れ下端部がジェットポンプビーム23に位置決めされる
ポール46と、このポール46の下端部に設けられたブ
ラシ回転手段53と、このブラシ回転手段53に連結さ
れジェットポンプビーム23の表面を磨くブラシとを備
える。
ビームのブラッシングおよび点検が確実かつ能率よく行
えるようにする。 【構成】沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器1内に設けら
れたジェットポンプビーム23の表面を遠隔操作によっ
てブラシ洗浄するジェットポンプビームブラッシング装
置であって、原子炉圧力容器1の上方から垂直に吊降さ
れ下端部がジェットポンプビーム23に位置決めされる
ポール46と、このポール46の下端部に設けられたブ
ラシ回転手段53と、このブラシ回転手段53に連結さ
れジェットポンプビーム23の表面を磨くブラシとを備
える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉(BW
R)の使用期間中に原子炉圧力容器内に設置したジェッ
トポンプビームの表面に発生した錆、汚れなどを磨き、
目視検査などの非破壊検査を正確に行える状態とするジ
ェットポンプビームブラッシング装置に関する。
R)の使用期間中に原子炉圧力容器内に設置したジェッ
トポンプビームの表面に発生した錆、汚れなどを磨き、
目視検査などの非破壊検査を正確に行える状態とするジ
ェットポンプビームブラッシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5から図13を参照して従来例を説明
する。図5はBWRの概略構成を示す縦断面図である。
原子炉圧力容器1内には冷却材2および炉心3が収容さ
れており、この炉心3は図示しない複数の燃料集合体お
よび制御棒等から構成され、炉心シュラウド10内に収
容されている。
する。図5はBWRの概略構成を示す縦断面図である。
原子炉圧力容器1内には冷却材2および炉心3が収容さ
れており、この炉心3は図示しない複数の燃料集合体お
よび制御棒等から構成され、炉心シュラウド10内に収
容されている。
【0003】冷却材2は、炉心3を上方に向って流通
し、その際、炉心3の核反応熱により昇温されて、水と
蒸気との二相流状態となる。二相流状態となった冷却材
2は、炉心3の上方に設置された気水分離器4内に流入
し、そこで水と蒸気とに分離される。この内、蒸気は気
水分離器4の上方に設置された蒸気乾燥器5内に導入さ
れ、乾燥蒸気となる。
し、その際、炉心3の核反応熱により昇温されて、水と
蒸気との二相流状態となる。二相流状態となった冷却材
2は、炉心3の上方に設置された気水分離器4内に流入
し、そこで水と蒸気とに分離される。この内、蒸気は気
水分離器4の上方に設置された蒸気乾燥器5内に導入さ
れ、乾燥蒸気となる。
【0004】乾燥蒸気は前記原子炉圧力容器1に接続さ
れた主蒸気管6を介して図示しない蒸気タービンに移送
され、発電に供される。一方、分離された水は炉心3と
原子炉圧力容器1との間のダウンカマ部7を介して炉心
3の下方に流下する。炉心3の下方には制御棒案内管8
が設置されており、この制御棒案内管8を介して制御棒
が炉心3内に挿入・引抜される。制御棒案内管8の下方
には制御棒駆動機構9が設置されており、この制御棒駆
動機構9により制御棒の炉心3内への挿入・引抜が制御
される。
れた主蒸気管6を介して図示しない蒸気タービンに移送
され、発電に供される。一方、分離された水は炉心3と
原子炉圧力容器1との間のダウンカマ部7を介して炉心
3の下方に流下する。炉心3の下方には制御棒案内管8
が設置されており、この制御棒案内管8を介して制御棒
が炉心3内に挿入・引抜される。制御棒案内管8の下方
には制御棒駆動機構9が設置されており、この制御棒駆
動機構9により制御棒の炉心3内への挿入・引抜が制御
される。
【0005】ダウンカマ部7内には、ジェットポンプ1
1が周方向に等間隔で複数設置されている。一方、原子
炉圧力容器1の外部には、図示しない再循環ポンプが設
置されており、この再循環ポンプ、ジェットポンプ1
1、およびこれら両者間に配設された再循環配管によ
り、再循環系が構成されている。そして、再循環ポンプ
によりジェットポンプ11に駆動水が供給され、ジェッ
トポンプ11の作用により冷却材2が炉心3内に強制循
環される。
1が周方向に等間隔で複数設置されている。一方、原子
炉圧力容器1の外部には、図示しない再循環ポンプが設
置されており、この再循環ポンプ、ジェットポンプ1
1、およびこれら両者間に配設された再循環配管によ
り、再循環系が構成されている。そして、再循環ポンプ
によりジェットポンプ11に駆動水が供給され、ジェッ
トポンプ11の作用により冷却材2が炉心3内に強制循
環される。
【0006】ジェットポンプ11は図6および図7に示
すように、ライザー管12を有する。ライザー管12は
前記原子炉圧力容器1に固着されており、再循環ポンプ
から供給された冷却材2を炉内に導入する。ライザー管
12の上部には、トランジションピース14を介して一
対のエルボ15A,15Bが接続されている。これら一
対のエルボ15A,15Bには、一対の混合ノズル16
A,16Bを介して対のインレットスロート17A,1
7Bが接続されている。
すように、ライザー管12を有する。ライザー管12は
前記原子炉圧力容器1に固着されており、再循環ポンプ
から供給された冷却材2を炉内に導入する。ライザー管
12の上部には、トランジションピース14を介して一
対のエルボ15A,15Bが接続されている。これら一
対のエルボ15A,15Bには、一対の混合ノズル16
A,16Bを介して対のインレットスロート17A,1
7Bが接続されている。
【0007】この一対のインレットスロート17A,1
7Bには、それぞれディフューザ18A,18Bが接続
されている。そして、上記混合ノズル16A,16Bに
より、冷却材2が噴射され、その際周囲から炉水が巻き
込まれ、この噴射された冷却材2および巻き込まれた水
が、インレットスロート17A,17B内にて混合され
る。その後、ディフューザ18A,18Bにて静水頭の
回復がなされる。
7Bには、それぞれディフューザ18A,18Bが接続
されている。そして、上記混合ノズル16A,16Bに
より、冷却材2が噴射され、その際周囲から炉水が巻き
込まれ、この噴射された冷却材2および巻き込まれた水
が、インレットスロート17A,17B内にて混合され
る。その後、ディフューザ18A,18Bにて静水頭の
回復がなされる。
【0008】ところで、上記構成において、再循環ポン
プから送り込まれる冷却材の流れにより、流体振動が発
生する。この流体振動に対処するためにライザー管12
は前述したようにその下端を再循環入口ノズル13に溶
着されており、また上端はライザブレース20を介して
原子炉圧力容器1に固定されている。また、インレット
スロート17A,17Bは、上述した如くその上端を混
合ノズル16A,16B、およびベンドを介してトラン
ジションピース14に機械的に接続されるとともに、そ
の下端はディフューザ18A,18Bの上端に挿入され
ている。このように、ライザー管12およびインレット
スロート17A,17Bは共に流体振動に十分対処可能
な構成となっている。。
プから送り込まれる冷却材の流れにより、流体振動が発
生する。この流体振動に対処するためにライザー管12
は前述したようにその下端を再循環入口ノズル13に溶
着されており、また上端はライザブレース20を介して
原子炉圧力容器1に固定されている。また、インレット
スロート17A,17Bは、上述した如くその上端を混
合ノズル16A,16B、およびベンドを介してトラン
ジションピース14に機械的に接続されるとともに、そ
の下端はディフューザ18A,18Bの上端に挿入され
ている。このように、ライザー管12およびインレット
スロート17A,17Bは共に流体振動に十分対処可能
な構成となっている。。
【0009】次に図8から図10を参照して、混合ノズ
ル16A,16Bの上方の構成について詳細に説明す
る。トランジションピース14の両側には、一対の耳部
21が夫々形成されており、これらの耳部21は上方に
突出し、その上端部の内側には溝22が形成されてい
る。この溝22には、長さ方向中央部に向って増大する
長方形断面を有する一対のジェットポンプビーム23が
両端部を溝22に嵌合して固定されている。
ル16A,16Bの上方の構成について詳細に説明す
る。トランジションピース14の両側には、一対の耳部
21が夫々形成されており、これらの耳部21は上方に
突出し、その上端部の内側には溝22が形成されてい
る。この溝22には、長さ方向中央部に向って増大する
長方形断面を有する一対のジェットポンプビーム23が
両端部を溝22に嵌合して固定されている。
【0010】ジェットポンプビーム23の中央には、鉛
直方向に図示しないねじ穴が形成されており、このねじ
穴にはヘッドボルト25が螺合している。ヘッドボルト
25の上端には六角頭26が形成されており、また下端
には図9に示すように、半丸頭27が形成されている。
一方、エルボ15A,15Bには、上端面が水平な台座
部28が形成されており、この台座部28には、座ぐり
穴29が形成されている。この座ぐり穴29内に球面座
金30を介してヘッドボルト25の半丸頭27が嵌合し
ている。
直方向に図示しないねじ穴が形成されており、このねじ
穴にはヘッドボルト25が螺合している。ヘッドボルト
25の上端には六角頭26が形成されており、また下端
には図9に示すように、半丸頭27が形成されている。
一方、エルボ15A,15Bには、上端面が水平な台座
部28が形成されており、この台座部28には、座ぐり
穴29が形成されている。この座ぐり穴29内に球面座
金30を介してヘッドボルト25の半丸頭27が嵌合し
ている。
【0011】なお、図中符号31はリテーナを示し、こ
のリテーナ31は平板の両端を直角に折曲し、コ字状を
なしている。このリテーナ31には図10に示すよう
に、一端側から長さ方向中心部まで切込み31Aが形成
されており、この切込み31A内にヘッドボルト25の
半丸頭27の上方位置を挟持する。また、リテーナ31
はその中央部下面を前記台座部28の上面に当接させ、
六角ボルト32により台座部28に固着されている。な
お、六角ボルト32は締結後、緩み止めのためリテーナ
31に溶接部32Aを介して接合されている。
のリテーナ31は平板の両端を直角に折曲し、コ字状を
なしている。このリテーナ31には図10に示すよう
に、一端側から長さ方向中心部まで切込み31Aが形成
されており、この切込み31A内にヘッドボルト25の
半丸頭27の上方位置を挟持する。また、リテーナ31
はその中央部下面を前記台座部28の上面に当接させ、
六角ボルト32により台座部28に固着されている。な
お、六角ボルト32は締結後、緩み止めのためリテーナ
31に溶接部32Aを介して接合されている。
【0012】なお、インレットスロート17A,17B
は原子炉圧力容器1に固着されていないため、その上端
部およびエルボ15A,15Bにはライザー管12を介
して供給される駆動水の流入水圧が作用する。またエル
ボ15A,15Bの他端に接続する図示しないノズルか
らディフューザ18A,18B内に向って噴出される駆
動水の噴出水圧等の反力が上向きに作用する。この荷重
に対向するためにヘッドボルト25がジェットポンプビ
ーム23に螺合されている。なお耳部21が定位置に固
定されているので、ヘッドボルト25を螺合していく
と、ジェットポンプビーム23の上方に移動させられ、
その両端は溝22の上壁面に当接した状態となる。これ
によって上向きの荷重を受ける。
は原子炉圧力容器1に固着されていないため、その上端
部およびエルボ15A,15Bにはライザー管12を介
して供給される駆動水の流入水圧が作用する。またエル
ボ15A,15Bの他端に接続する図示しないノズルか
らディフューザ18A,18B内に向って噴出される駆
動水の噴出水圧等の反力が上向きに作用する。この荷重
に対向するためにヘッドボルト25がジェットポンプビ
ーム23に螺合されている。なお耳部21が定位置に固
定されているので、ヘッドボルト25を螺合していく
と、ジェットポンプビーム23の上方に移動させられ、
その両端は溝22の上壁面に当接した状態となる。これ
によって上向きの荷重を受ける。
【0013】これとは逆にエルボ15A,15Bの上端
部には、ヘッドボルト25を介して下向きの荷重が掛か
り、その大きさは駆動水の反力等による上向きの荷重と
の関連により決定される。ヘッドボルト25の六角頭2
6にはキーパ33が着脱自在に嵌合している。このキー
パ33は支持板34上に点溶接固着されている。支持板
34は四角形をなしており、2本のボルト35によりジ
ェットポンプビーム23の上面に固定されている。
部には、ヘッドボルト25を介して下向きの荷重が掛か
り、その大きさは駆動水の反力等による上向きの荷重と
の関連により決定される。ヘッドボルト25の六角頭2
6にはキーパ33が着脱自在に嵌合している。このキー
パ33は支持板34上に点溶接固着されている。支持板
34は四角形をなしており、2本のボルト35によりジ
ェットポンプビーム23の上面に固定されている。
【0014】インレットスロート17A,17Bは図6
に示すように、ライザー管12に固着したライザーブラ
ンケット36に取り付けられている。また、前記ディフ
ューザ18A,18Bは、原子炉圧力容器1に溶着され
ているシュラウドサポート37に固定されている。
に示すように、ライザー管12に固着したライザーブラ
ンケット36に取り付けられている。また、前記ディフ
ューザ18A,18Bは、原子炉圧力容器1に溶着され
ているシュラウドサポート37に固定されている。
【0015】ジェットポンプ11は、冷却材を循環させ
るために他の機器に比較して厳しい状況下で使用され
る。そのため、各部材には大きな負荷が作用し、特にラ
イザー管12をその中間にて支持するライザーブレース
20には厳しい応力が作用することになる。ライザーブ
レース20は図11から図13に示すような構成となっ
ている。すなわち原子炉圧力容器1の内壁にパット39
が形成されており、このパット39に4枚の薄板40が
溶接されている。この4枚の薄板40は、その板厚が1
0mm前後となっている。この4枚の薄板40の先端は,
ブロック41を介して一体となっている。ライザー管1
2はブロック41の内側(原子炉圧力容器1側)に溶接
されている。また、ライザーブレース20は、ライザー
管12に発生する原子炉運転中の流体振動を抑制すると
ともに、炭素鋼である原子炉圧力容器1とオーステナイ
ト系ステンレス鋼製であるライザー管12との間の熱膨
脹差を吸収する。したがって、原子炉運転中には、上記
熱膨脹差を吸収した状態で変形状態にある。
るために他の機器に比較して厳しい状況下で使用され
る。そのため、各部材には大きな負荷が作用し、特にラ
イザー管12をその中間にて支持するライザーブレース
20には厳しい応力が作用することになる。ライザーブ
レース20は図11から図13に示すような構成となっ
ている。すなわち原子炉圧力容器1の内壁にパット39
が形成されており、このパット39に4枚の薄板40が
溶接されている。この4枚の薄板40は、その板厚が1
0mm前後となっている。この4枚の薄板40の先端は,
ブロック41を介して一体となっている。ライザー管1
2はブロック41の内側(原子炉圧力容器1側)に溶接
されている。また、ライザーブレース20は、ライザー
管12に発生する原子炉運転中の流体振動を抑制すると
ともに、炭素鋼である原子炉圧力容器1とオーステナイ
ト系ステンレス鋼製であるライザー管12との間の熱膨
脹差を吸収する。したがって、原子炉運転中には、上記
熱膨脹差を吸収した状態で変形状態にある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記構成において、例
えば外部配管の破断による過大な荷重が作用したり、あ
るいはライザー管12の内面に何等かの原因により錆や
クラックなどが発生したり、あるいはライザー管12の
材料としてオーステナイト系ステンレス鋼管を使用して
いるので、応力、腐食環境、材料(クロム欠乏層の生
成)の3つの条件が成立すると応力腐食割れ(Stress C
orrosion Crack、以下SCCという)が発生し、損傷す
る場合が想定される。この応力腐食割れは、上記3つの
条件のうちで1つでも欠落すれば発生しないので、この
応力腐食割れ防止のために、種々の対策を講じる必要が
ある。またジェットポンプの表面に何等かの原因により
錆やクラックが発生し、これらを放置しておくと一段と
進行してジェットポンプに亀裂が生じたりする可能性が
ある。原子炉の出力を制御するジェットポンプがそのよ
うな状態になることは、他の構造物にも悪影響を与える
ことも考えられ、好ましくない。
えば外部配管の破断による過大な荷重が作用したり、あ
るいはライザー管12の内面に何等かの原因により錆や
クラックなどが発生したり、あるいはライザー管12の
材料としてオーステナイト系ステンレス鋼管を使用して
いるので、応力、腐食環境、材料(クロム欠乏層の生
成)の3つの条件が成立すると応力腐食割れ(Stress C
orrosion Crack、以下SCCという)が発生し、損傷す
る場合が想定される。この応力腐食割れは、上記3つの
条件のうちで1つでも欠落すれば発生しないので、この
応力腐食割れ防止のために、種々の対策を講じる必要が
ある。またジェットポンプの表面に何等かの原因により
錆やクラックが発生し、これらを放置しておくと一段と
進行してジェットポンプに亀裂が生じたりする可能性が
ある。原子炉の出力を制御するジェットポンプがそのよ
うな状態になることは、他の構造物にも悪影響を与える
ことも考えられ、好ましくない。
【0017】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、ジェットポンプビームを取り外す必要なくその
ビームのブラッシングおよび点検が確実かつ能率よく行
えジェットポンプビームブラッシング装置を提供するこ
とを目的とする。
もので、ジェットポンプビームを取り外す必要なくその
ビームのブラッシングおよび点検が確実かつ能率よく行
えジェットポンプビームブラッシング装置を提供するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1記載の発明は、沸騰水型原子炉の原子炉
圧力容器内に設けられたジェットポンプビームの表面を
遠隔操作によってブラシ洗浄するジェットポンプビーム
ブラッシング装置であって、原子炉圧力容器上方から垂
直に吊降され下端部がジェットポンプビームに位置決め
されるポールと、このポールの下端部に設けられたブラ
シ回転手段と、このブラシ回転手段に連結されジェット
ポンプビームの表面を磨くブラシとを備えたことを特徴
とする。
ために請求項1記載の発明は、沸騰水型原子炉の原子炉
圧力容器内に設けられたジェットポンプビームの表面を
遠隔操作によってブラシ洗浄するジェットポンプビーム
ブラッシング装置であって、原子炉圧力容器上方から垂
直に吊降され下端部がジェットポンプビームに位置決め
されるポールと、このポールの下端部に設けられたブラ
シ回転手段と、このブラシ回転手段に連結されジェット
ポンプビームの表面を磨くブラシとを備えたことを特徴
とする。
【0019】請求項2記載の発明は、沸騰水型原子炉の
原子炉圧力容器内に設けられたジェットポンプビームの
表面を遠隔操作によってブラシ洗浄するジェットポンプ
ビームブラッシング装置であって、原子炉圧力容器上方
から垂直に吊降され下端部がジェットポンプビームに位
置決めされるポールと、このポールの下端部に設けられ
たブラシ回転手段と、このブラシ回転手段に連結されジ
ェットポンプビームの表面を磨くブラシとこのブラシの
近傍に配置され、ジェットポンプビームの表面近傍の水
を吸引して研磨剤を捕捉する吸引フィルタ装置とを備え
たことを特徴とする。
原子炉圧力容器内に設けられたジェットポンプビームの
表面を遠隔操作によってブラシ洗浄するジェットポンプ
ビームブラッシング装置であって、原子炉圧力容器上方
から垂直に吊降され下端部がジェットポンプビームに位
置決めされるポールと、このポールの下端部に設けられ
たブラシ回転手段と、このブラシ回転手段に連結されジ
ェットポンプビームの表面を磨くブラシとこのブラシの
近傍に配置され、ジェットポンプビームの表面近傍の水
を吸引して研磨剤を捕捉する吸引フィルタ装置とを備え
たことを特徴とする。
【0020】請求項3記載の発明は、沸騰水型原子炉の
原子炉圧力容器内に設けられたジェットポンプビームの
表面を遠隔操作によってブラシ洗浄するジェットポンプ
ビームブラッシング装置であって、原子炉圧力容器上方
から垂直に吊降され下端部がジェットポンプビームに位
置決めされるポールと、このポールの下端部に設けられ
たブラシ回転手段と、このブラシ回転手段に連結されジ
ェットポンプビームの表面を磨くブラシと、このブラシ
の近傍に配置されジェットポンプビームの表面を撮影す
る水中テレビカメラと、その撮影位置を照射する水中照
明装置とを備えたことを特徴とする。
原子炉圧力容器内に設けられたジェットポンプビームの
表面を遠隔操作によってブラシ洗浄するジェットポンプ
ビームブラッシング装置であって、原子炉圧力容器上方
から垂直に吊降され下端部がジェットポンプビームに位
置決めされるポールと、このポールの下端部に設けられ
たブラシ回転手段と、このブラシ回転手段に連結されジ
ェットポンプビームの表面を磨くブラシと、このブラシ
の近傍に配置されジェットポンプビームの表面を撮影す
る水中テレビカメラと、その撮影位置を照射する水中照
明装置とを備えたことを特徴とする。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1から3ま
でに記載のジェットポンプビームブラッシング装置にお
いて、ポールの下部に筒状の旋回ガイドを設け、この旋
回ガイドをジェットポンプビーム固定用ボルトの頭部に
着座させにることにより、ポールを位置決めおよび前記
ボルトの軸心回りで回動可能としたことを特徴とする。
でに記載のジェットポンプビームブラッシング装置にお
いて、ポールの下部に筒状の旋回ガイドを設け、この旋
回ガイドをジェットポンプビーム固定用ボルトの頭部に
着座させにることにより、ポールを位置決めおよび前記
ボルトの軸心回りで回動可能としたことを特徴とする。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1から3ま
でに記載のジェットポンプブームブラシッング装置にお
いて、ブラシ回転手段は電動モータであり、この電動モ
ータが、圧縮空気を供給可能なモータケースに収納され
ていることを特徴とする。
でに記載のジェットポンプブームブラシッング装置にお
いて、ブラシ回転手段は電動モータであり、この電動モ
ータが、圧縮空気を供給可能なモータケースに収納され
ていることを特徴とする。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1から3ま
でに記載のジェットポンプビームブラッシング装置にお
いて、ブラシとして、ジェットポンプビームの上面を磨
く上面用ブラシと、ジェットポンプビームの側面を磨く
側面用ブラシとを備え、これら各ブラシはポールに交換
可能に、または併用あるいは交互使用可能に設けられて
いることを特徴とする。
でに記載のジェットポンプビームブラッシング装置にお
いて、ブラシとして、ジェットポンプビームの上面を磨
く上面用ブラシと、ジェットポンプビームの側面を磨く
側面用ブラシとを備え、これら各ブラシはポールに交換
可能に、または併用あるいは交互使用可能に設けられて
いることを特徴とする。
【0024】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ブラシ回転手段
およびブラシを下端に取付けたポールを原子炉圧力容器
の上方から内方に吊降し、ジェットポンプビームの表面
でブラシを接触回転させることにより、ジェットポンプ
ビームを取外す必要なく能率よくブラッシングすること
ができる。
およびブラシを下端に取付けたポールを原子炉圧力容器
の上方から内方に吊降し、ジェットポンプビームの表面
でブラシを接触回転させることにより、ジェットポンプ
ビームを取外す必要なく能率よくブラッシングすること
ができる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、ブラッシン
グによって生じる研磨屑を吸引フィルタによって吸引除
去し、炉水を浄化することができる。
グによって生じる研磨屑を吸引フィルタによって吸引除
去し、炉水を浄化することができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、ブラシの位
置やブラッシングの状態またはブラッシング後の状態を
テレビカメラによって観察することができるので、ブラ
ッシング作用が確実に行えるとともに、ブラッシング後
に傷等の発生情況の検査を行うことができる。
置やブラッシングの状態またはブラッシング後の状態を
テレビカメラによって観察することができるので、ブラ
ッシング作用が確実に行えるとともに、ブラッシング後
に傷等の発生情況の検査を行うことができる。
【0027】請求項4記載の発明によれば、ポールをジ
ェットポンプビーム固定用ボルトの頭部に着座させて位
置決めすることでポールが安定するとともに、ポールを
ボルトの軸心周りに回動させることでブラッシング位置
を変更することができる。
ェットポンプビーム固定用ボルトの頭部に着座させて位
置決めすることでポールが安定するとともに、ポールを
ボルトの軸心周りに回動させることでブラッシング位置
を変更することができる。
【0028】請求項5記載の発明によれば、ブラシ回転
手段を電動モータとしたことにより、エアモータを用い
た場合のような気泡の発生がなく、ブラッシング中の観
察が容易に行える。また、電動モータを収納するモータ
ケースには圧縮空気を供給することでモータケース内に
おける電動モータの絶縁状態を確実に保持することがで
きる。
手段を電動モータとしたことにより、エアモータを用い
た場合のような気泡の発生がなく、ブラッシング中の観
察が容易に行える。また、電動モータを収納するモータ
ケースには圧縮空気を供給することでモータケース内に
おける電動モータの絶縁状態を確実に保持することがで
きる。
【0029】請求項6記載の発明によれば、上面用ブラ
シと側面用ブラシとを備えることで、ジェットポンプビ
ームの表面を広範囲に亘ってブラッシングすることがで
きる。
シと側面用ブラシとを備えることで、ジェットポンプビ
ームの表面を広範囲に亘ってブラッシングすることがで
きる。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係るジェットポンプビームブ
ラッシング装置の一実施例を図1〜図4を参照して説明
する。
ラッシング装置の一実施例を図1〜図4を参照して説明
する。
【0031】図1は本実施例のジェットポンプビームブ
ラッシング装置を原子炉圧力容器内に配置する場合の吊
降し状態を示す構成図である。この図1に示すように、
原子炉圧力容器1内には、円筒状の炉心シュラウド10
が設置され、この炉心シュラウド10内においては、図
示しない燃料集合体の上端を支持する上部格子板42
と、図示しない燃料支持金具を介して燃料集合体の下方
を支持する炉心支持板45とが配設されている。そし
て、原子炉圧力容器1の上方には燃料交換機44が配設
されている。
ラッシング装置を原子炉圧力容器内に配置する場合の吊
降し状態を示す構成図である。この図1に示すように、
原子炉圧力容器1内には、円筒状の炉心シュラウド10
が設置され、この炉心シュラウド10内においては、図
示しない燃料集合体の上端を支持する上部格子板42
と、図示しない燃料支持金具を介して燃料集合体の下方
を支持する炉心支持板45とが配設されている。そし
て、原子炉圧力容器1の上方には燃料交換機44が配設
されている。
【0032】この燃料交換機44にポール取扱い機構4
5を介してポール46が吊降されている。即ち、ポール
取扱い機構45は、燃料交換機44に設けられているホ
イスト47と、このホイスト47に巻回されているワイ
ヤ48とからなり、このワイヤ48にポール接続部49
を介してポール46が接続されている。
5を介してポール46が吊降されている。即ち、ポール
取扱い機構45は、燃料交換機44に設けられているホ
イスト47と、このホイスト47に巻回されているワイ
ヤ48とからなり、このワイヤ48にポール接続部49
を介してポール46が接続されている。
【0033】ポール46は、例えば一定長さのものが複
数本、ポール継手を介して連結された構成となってお
り、このポール46の下端のジェットポンプビームブラ
ッシング装置主部50Aが接続されている。
数本、ポール継手を介して連結された構成となってお
り、このポール46の下端のジェットポンプビームブラ
ッシング装置主部50Aが接続されている。
【0034】図2は本発明に係るジェットポンプビーム
ブラッシング装置の主部50Aの吊下げ状態全体を示す
図、図3はジェットポンプビームブラッシング装置主部
50Aの全体を示す構成図である。これらの図に示すよ
うに、ジェットポンプ11に組み込んだ状態のジェット
ポンプビーム23の中央部にはジェットポンプビーム固
定用ボルトとしてのヘッドボルト25が設けられ、この
ヘッドボルト25に下端が開口する円筒状の旋回ガイド
50が被着状態で着座されている。この旋回ガイド50
の上方にセンタポール51が設けられ、さらにセンタポ
ール51の上端部にポール継手部52が設けられてい
る。このポール継手部52は上面が開口した筒状のもの
で、その上端に前述した連結用のポール(以下、操作ポ
ールという)46が鉤状の係止孔52aおよび係止ピン
46aを介して着脱可能に接続されている。これによ
り、燃料交換機44の上でポール46をヘッドボルト5
2の軸心回りで回動できるようになっている。
ブラッシング装置の主部50Aの吊下げ状態全体を示す
図、図3はジェットポンプビームブラッシング装置主部
50Aの全体を示す構成図である。これらの図に示すよ
うに、ジェットポンプ11に組み込んだ状態のジェット
ポンプビーム23の中央部にはジェットポンプビーム固
定用ボルトとしてのヘッドボルト25が設けられ、この
ヘッドボルト25に下端が開口する円筒状の旋回ガイド
50が被着状態で着座されている。この旋回ガイド50
の上方にセンタポール51が設けられ、さらにセンタポ
ール51の上端部にポール継手部52が設けられてい
る。このポール継手部52は上面が開口した筒状のもの
で、その上端に前述した連結用のポール(以下、操作ポ
ールという)46が鉤状の係止孔52aおよび係止ピン
46aを介して着脱可能に接続されている。これによ
り、燃料交換機44の上でポール46をヘッドボルト5
2の軸心回りで回動できるようになっている。
【0035】そして、本実施例では、このセンタポール
51の下端部に設けられたブラシ回転手段としての電動
モータ53と、この電動モータ53に連結されジェット
ポンプビーム23の表面を磨くブラシ54と、このブラ
シ54の近傍に配置され、ジェットポンプビーム23の
表面近傍の水を吸引して研磨剤を捕捉する吸引フィルタ
装置55と、ジェットポンプビームの表面を撮影する水
中テレビカメラ56と、その撮影位置を照明する水中照
明装置57とを備えている。
51の下端部に設けられたブラシ回転手段としての電動
モータ53と、この電動モータ53に連結されジェット
ポンプビーム23の表面を磨くブラシ54と、このブラ
シ54の近傍に配置され、ジェットポンプビーム23の
表面近傍の水を吸引して研磨剤を捕捉する吸引フィルタ
装置55と、ジェットポンプビームの表面を撮影する水
中テレビカメラ56と、その撮影位置を照明する水中照
明装置57とを備えている。
【0036】ブラシ回転手段としての電動モータ53は
水密密閉構造のモータケース58に収納され、このモー
タケース58が側面視でコ字状をなすブラケット59を
介してセンタポール51に回動、昇降および角度調節可
能に取り付けられている。即ち、センタポール51に
は、締付け力が可変なクランプ式の2分割リング状の支
持具60,61が上下に間隔をあけて取付けられてい
る。これらの支持具60,61は、側方に延びるプレー
ト62,63をそれぞれ有しており、その各プレート6
2,63にモータケース58のブラケット59が図示し
ない長孔と、仮想線64,65で示す締付具とによって
センタポール51への接離方向(図2,3の左右方向)
に位置調節可能に連結されている。
水密密閉構造のモータケース58に収納され、このモー
タケース58が側面視でコ字状をなすブラケット59を
介してセンタポール51に回動、昇降および角度調節可
能に取り付けられている。即ち、センタポール51に
は、締付け力が可変なクランプ式の2分割リング状の支
持具60,61が上下に間隔をあけて取付けられてい
る。これらの支持具60,61は、側方に延びるプレー
ト62,63をそれぞれ有しており、その各プレート6
2,63にモータケース58のブラケット59が図示し
ない長孔と、仮想線64,65で示す締付具とによって
センタポール51への接離方向(図2,3の左右方向)
に位置調節可能に連結されている。
【0037】したがって、センタポール51に対する支
持具60,61の締付けを緩めた状態とすることで、こ
の支持具60,61をセンタポール51の周囲で回動さ
せ、またセンタポール51の軸方向に沿って昇降させる
ことが可能である。さらに、締付具64,65をそれぞ
れ緩めた状態とすることで、ブラケット59をセンタポ
ール51に接離する方向に移動することかできる。ま
た、このブラケット59の上下の移動量を変えること
で、電動モータ53の軸確度を調節することができる。
持具60,61の締付けを緩めた状態とすることで、こ
の支持具60,61をセンタポール51の周囲で回動さ
せ、またセンタポール51の軸方向に沿って昇降させる
ことが可能である。さらに、締付具64,65をそれぞ
れ緩めた状態とすることで、ブラケット59をセンタポ
ール51に接離する方向に移動することかできる。ま
た、このブラケット59の上下の移動量を変えること
で、電動モータ53の軸確度を調節することができる。
【0038】本実施例においては、図2および図3に示
すように、ジェットポンプビーム23の上面の傾斜面に
対して電動モータ53の軸心が直交する確度に、かつジ
ェットポンプビーム23の端部側に片寄った位置となる
ようにセットされている。これにより、最も腐食等が進
み易いと見られる部位にブラシ54を配置することがで
きる。
すように、ジェットポンプビーム23の上面の傾斜面に
対して電動モータ53の軸心が直交する確度に、かつジ
ェットポンプビーム23の端部側に片寄った位置となる
ようにセットされている。これにより、最も腐食等が進
み易いと見られる部位にブラシ54を配置することがで
きる。
【0039】また、ブラシ54は円盤形で、電動モータ
53との連結軸部53aに軸方向の移動および首振り等
が可能な自在継手構造となっている。これにより、ブラ
シ54のブラシ面の角度が微調整可能となっている。
53との連結軸部53aに軸方向の移動および首振り等
が可能な自在継手構造となっている。これにより、ブラ
シ54のブラシ面の角度が微調整可能となっている。
【0040】モータケース58内にはエアホース66が
接続され、このエアホース66が炉外に導かれてコンプ
レッサ67に連結されている。これにより、加圧空気が
エアホース66を介してモータケース58内に供給さ
れ、電動モータ53の絶縁が保持されるようになってい
る。また、電動モータ53はコード68を介してモータ
制御盤69に接続され、回転制御等が行えるようになっ
ている。
接続され、このエアホース66が炉外に導かれてコンプ
レッサ67に連結されている。これにより、加圧空気が
エアホース66を介してモータケース58内に供給さ
れ、電動モータ53の絶縁が保持されるようになってい
る。また、電動モータ53はコード68を介してモータ
制御盤69に接続され、回転制御等が行えるようになっ
ている。
【0041】吸引フィルタ装置55は、ブラシ54の近
傍に配置された吸引ノズル70と、この吸引ノズル70
にホース71を介して接続した吸引ポンプ72と、この
吸引ポンプ72に連絡管73を介して連結されたフィル
タ74とを備え、吊具75によって炉上から吊下されて
いる。そして、吸引ノズル70によってブラシ54の近
傍から水を吸引し、フィルタ74の濾過作用によって、
研磨屑を捕捉し、これによって浄化した水を再び炉内に
戻すようになっている。吸引ポンプ72は炉外の電源7
5aにコード75bを介して接続されている。
傍に配置された吸引ノズル70と、この吸引ノズル70
にホース71を介して接続した吸引ポンプ72と、この
吸引ポンプ72に連絡管73を介して連結されたフィル
タ74とを備え、吊具75によって炉上から吊下されて
いる。そして、吸引ノズル70によってブラシ54の近
傍から水を吸引し、フィルタ74の濾過作用によって、
研磨屑を捕捉し、これによって浄化した水を再び炉内に
戻すようになっている。吸引ポンプ72は炉外の電源7
5aにコード75bを介して接続されている。
【0042】また、水中テレビカメラ56は、ケース体
76内にカメラ本体77およびミラー78を収納した構
成となっており、ミラー78を介してブラシ54の近傍
を撮影するようになっている。なお、符号76はカメラ
調節用の窓孔である。ケース体76はクランプ式のカメ
ラ支持具80によってセンタポール51に取付けられ、
センタポール51の軸方向に沿う上下位置調節およびセ
ンタポール51に取付けられ、センタポール51の軸方
向に沿う上下位置調節およびセンタポール51の軸心回
りに沿う回動位置調節等が可能となっている。そして、
この水中テレビカメラ56は、炉外のカメラ制御器81
およびモニタテレビ82にケーブル83を介して接続さ
れ、炉外でのテレビ撮影操作が行えるようになってい
る。
76内にカメラ本体77およびミラー78を収納した構
成となっており、ミラー78を介してブラシ54の近傍
を撮影するようになっている。なお、符号76はカメラ
調節用の窓孔である。ケース体76はクランプ式のカメ
ラ支持具80によってセンタポール51に取付けられ、
センタポール51の軸方向に沿う上下位置調節およびセ
ンタポール51に取付けられ、センタポール51の軸方
向に沿う上下位置調節およびセンタポール51の軸心回
りに沿う回動位置調節等が可能となっている。そして、
この水中テレビカメラ56は、炉外のカメラ制御器81
およびモニタテレビ82にケーブル83を介して接続さ
れ、炉外でのテレビ撮影操作が行えるようになってい
る。
【0043】水中照明具57は、例えば水中テレビカメ
ラとともにケーブル84により、調整器85を介して電
源86に接続され、炉外で明るさを調節することが可能
となっている。なお、69a,81a,82aは、それ
ぞれモータ制御盤69、カメラ制御器81およびモニタ
テレビ82の電源を示している。
ラとともにケーブル84により、調整器85を介して電
源86に接続され、炉外で明るさを調節することが可能
となっている。なお、69a,81a,82aは、それ
ぞれモータ制御盤69、カメラ制御器81およびモニタ
テレビ82の電源を示している。
【0044】次に本実施例のジェットポンプビームブラ
ッシング装置を用いてジェットポンプビームの点検・検
査を行う場合には、以下の順序に従って行う。
ッシング装置を用いてジェットポンプビームの点検・検
査を行う場合には、以下の順序に従って行う。
【0045】まず、原子炉の停止後に、原子炉圧力容器
11の上蓋を取り外す。この後、蒸気乾燥器およびシュ
ラウドヘッドを機器貯蔵プールに移動し、その後に作業
を行う。この場合、燃料交換機44のホイスト47によ
りジェットポンプビームブラッシング装置を吊り降ろ
し、ジェットポンプビーム23の上に設置する。この状
態で炉上のモータ制御盤69を操作してブラシ54を回
転させ、水中テレビカメラ56の映像を炉上のモニタテ
レビ82で監視しながら操作ポール46をゆっくり旋回
させ、ジェットポンプビーム23の表面をブラッシング
する。
11の上蓋を取り外す。この後、蒸気乾燥器およびシュ
ラウドヘッドを機器貯蔵プールに移動し、その後に作業
を行う。この場合、燃料交換機44のホイスト47によ
りジェットポンプビームブラッシング装置を吊り降ろ
し、ジェットポンプビーム23の上に設置する。この状
態で炉上のモータ制御盤69を操作してブラシ54を回
転させ、水中テレビカメラ56の映像を炉上のモニタテ
レビ82で監視しながら操作ポール46をゆっくり旋回
させ、ジェットポンプビーム23の表面をブラッシング
する。
【0046】このような本実施例によると、ブラシ回転
手段としての電動モータ53およびブラシ54を下端に
取付けたポール46を原子炉圧力容器11の上方から内
方に吊降し、ジェットポンプビーム23の表面でブラシ
54を接触回転させることにより、ジェットポンプビー
ム23を取外す必要なく能率よくブラッシングすること
ができる。
手段としての電動モータ53およびブラシ54を下端に
取付けたポール46を原子炉圧力容器11の上方から内
方に吊降し、ジェットポンプビーム23の表面でブラシ
54を接触回転させることにより、ジェットポンプビー
ム23を取外す必要なく能率よくブラッシングすること
ができる。
【0047】また、ブラッシングによって生じる研磨屑
を吸引フィルタ装置55によって吸引除去し、炉水を浄
化することができる。
を吸引フィルタ装置55によって吸引除去し、炉水を浄
化することができる。
【0048】さらに、ブラシ54の位置やブラッシング
の状態またはブラッシング後の状態をモニタテレビ82
によって観察することができるので、ブラッシング作用
が確実に行えるとともに、ブラッシング後に傷等の発生
情況の検査を行うことができる。
の状態またはブラッシング後の状態をモニタテレビ82
によって観察することができるので、ブラッシング作用
が確実に行えるとともに、ブラッシング後に傷等の発生
情況の検査を行うことができる。
【0049】また、操作ポール46をジェットポンプビ
ーム23のヘッドボルト25の頭部に着座させて位置決
めすることで、操作ポール46が安定するとともに、操
作ポール46をヘッドボルト25の軸心周りに回動させ
ることでブラッシング位置を変更することができる。
ーム23のヘッドボルト25の頭部に着座させて位置決
めすることで、操作ポール46が安定するとともに、操
作ポール46をヘッドボルト25の軸心周りに回動させ
ることでブラッシング位置を変更することができる。
【0050】さらにまた、ブラシ回転手段を電動モータ
53としたことにより、エアモータを用いた場合のよう
な気泡の発生がなく、ブラッシング中の観察が容易に行
える。また、電動モータ53を収納するモータケース5
8には圧縮空気を供給することでモータケース58内に
おける電動モータ53の絶縁状態を確実に保持すること
ができる。
53としたことにより、エアモータを用いた場合のよう
な気泡の発生がなく、ブラッシング中の観察が容易に行
える。また、電動モータ53を収納するモータケース5
8には圧縮空気を供給することでモータケース58内に
おける電動モータ53の絶縁状態を確実に保持すること
ができる。
【0051】図4は本発明の他の実施例を示している。
【0052】この実施例が前記実施例と異る点は、ブラ
シとしてジェットポンプビーム23の側面を磨くための
筒状の側面用ブラシ54aを備え、この側面用ブラシ5
4aを電動モータ53に取付けて回転させるようにした
点である。電動モータ53の構成は前記実施例のものと
同一であるが、軸心を略垂直に配置している。その他の
構成については前記実施例と略同様であるから、図の対
応部分に図3と同一の符号を付して説明を省略する。
シとしてジェットポンプビーム23の側面を磨くための
筒状の側面用ブラシ54aを備え、この側面用ブラシ5
4aを電動モータ53に取付けて回転させるようにした
点である。電動モータ53の構成は前記実施例のものと
同一であるが、軸心を略垂直に配置している。その他の
構成については前記実施例と略同様であるから、図の対
応部分に図3と同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】本実施例によれば、ジェットポンプビーム
23の側面部を側面用ブラシ54aによってブラッシン
グすることができ、その場合前記実施例と略同様の効果
が奏される。
23の側面部を側面用ブラシ54aによってブラッシン
グすることができ、その場合前記実施例と略同様の効果
が奏される。
【0054】なお、本発明では、各実施例で適用した上
面用ブラシ54と側面用ブラシ54aとを交換可能に、
または併用可能に、あるいは交互使用可能に設けること
が可能である。
面用ブラシ54と側面用ブラシ54aとを交換可能に、
または併用可能に、あるいは交互使用可能に設けること
が可能である。
【0055】このような構成によれば、上面用ブラシ5
4と側面用ブラシ54aとを備えることで、ジェットポ
ンプビームの表面を広範囲に亘ってブラッシングするこ
とができる。
4と側面用ブラシ54aとを備えることで、ジェットポ
ンプビームの表面を広範囲に亘ってブラッシングするこ
とができる。
【0056】
【発明の効果】以上で説明したように本発明によれば、
ジェットポンプビームの点検および検査をジェットポン
プを据え付けた状態で水中にて遠隔操作により、確実か
つ短時間で行うことができる。したがって、作業員の放
射線被曝量を大幅に低減させることができ、また、原子
炉の健全性を確認でき、安全に原子炉運転を行えるの
で、プラントの稼動率を向上等に大きく寄与できる。
ジェットポンプビームの点検および検査をジェットポン
プを据え付けた状態で水中にて遠隔操作により、確実か
つ短時間で行うことができる。したがって、作業員の放
射線被曝量を大幅に低減させることができ、また、原子
炉の健全性を確認でき、安全に原子炉運転を行えるの
で、プラントの稼動率を向上等に大きく寄与できる。
【図1】本発明の一実施例によるジェットポンプビーム
ブラッシング装置の使用状態を示す概略図。
ブラッシング装置の使用状態を示す概略図。
【図2】同実施例によるジェットポンプビームブラッシ
ング装置の全体構成を示す図。
ング装置の全体構成を示す図。
【図3】同実施例によるジェットポンプビームブラッシ
ング装置を拡大して示す断面図。
ング装置を拡大して示す断面図。
【図4】本発明の他の実施例を示す断面図。
【図5】一般的な沸騰水型原子炉の全体構成を示す図。
【図6】ジェットポンプの近傍を示す斜視図。
【図7】トランジションピースおよびエルボの近傍を示
す図。
す図。
【図8】トランジションピースおよびエルボとの接続部
近傍の斜視図。
近傍の斜視図。
【図9】トランジションピースおよびエルボとの接続部
近傍を示す図。
近傍を示す図。
【図10】図8のA−A断面図。
【図11】ライザーブレースとライザー管との関係を拡
大して示す斜視図。
大して示す斜視図。
【図12】ライザーブレース取付状態を上方から見た
図。
図。
【図13】図12のB−B断面図。
1 原子炉圧力容器 10 炉心シュラウド 11 ジェットポンプ 23 ジェットポンプビーム 25 ヘッドボルト 50 旋回ガイド 51 センタポール 52 ポール継手部 53 ブラシ駆動モータ 54 ブラシ(上面用ブラシ) 54a ブラシ(側面用ブラシ) 55 吸引フィルタ装置 56 水中テレビカメラ 57 水中照明装置 58 モータケース 59 ブラケット 60,61 支持具 62,63 プレート 64,65 仮想線 66 エアホース 67 コンプレッサ 68 コード 69 モータ制御盤 70 吸引ノズル 71 ホース 72 吸引ポンプ 73 連絡管 74 フィルタ 75 吊具 75a 電源 75b コード 76 ケース体 77 カメラ本体 78 ミラー 80 カメラ支持具 81 カメラ制御器 82 モニタテレビ 83 ケーブル 84 ケーブル 85 調整器 86 電源 69a,81a,82a 電源
Claims (6)
- 【請求項1】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内に設
けられたジェットポンプビームの表面を遠隔操作によっ
てブラシ洗浄するジェットポンプビームブラッシング装
置であって、原子炉圧力容器上方から垂直に吊降され下
端部がジェットポンプビームに位置決めされるポール
と、このポールの下端部に設けられたブラシ回転手段
と、このブラシ回転手段に連結されジェットポンプビー
ムの表面を磨くブラシとを備えたことを特徴とするジェ
ットポンプビームブラッシング装置。 - 【請求項2】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内に設
けられたジェットポンプビームの表面を遠隔操作によっ
てブラシ洗浄するジェットポンプビームブラッシング装
置であって、原子炉圧力容器上方から垂直に吊降され下
端部がジェットポンプビームに位置決めされるポール
と、このポールの下端部に設けられたブラシ回転手段
と、このブラシ回転手段に連結されジェットポンプビー
ムの表面を磨くブラシとこのブラシの近傍に配置され、
ジェットポンプビームの表面近傍の水を吸引して研磨剤
を捕捉する吸引フィルタ装置とを備えたことを特徴とす
るジェットポンプビームブラッシング装置。 - 【請求項3】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内に設
けられたジェットポンプビームの表面を遠隔操作によっ
てブラシ洗浄するジェットポンプビームブラッシング装
置であって、原子炉圧力容器上方から垂直に吊降され下
端部がジェットポンプビームに位置決めされるポール
と、このポールの下端部に設けられたブラシ回転手段
と、このブラシ回転手段に連結されジェットポンプビー
ムの表面を磨くブラシと、このブラシの近傍に配置され
ジェットポンプビームの表面を撮影する水中テレビカメ
ラと、その撮影位置を照射する水中照明装置とを備えた
ことを特徴とするジェットポンプビームブラッシング装
置。 - 【請求項4】 請求項1から3までに記載のジェットポ
ンプビームブラッシング装置において、ポールの下部に
筒状の旋回ガイドを設け、この旋回ガイドをジェットポ
ンプビーム固定用ボルトの頭部に着座させにることによ
り、ポールを位置決めおよび前記ボルトの軸心回りで回
動可能としたことを特徴とするジェットポンプビームブ
ラッシング装置。 - 【請求項5】 請求項1から3までに記載のジェットポ
ンプブームブラシッング装置において、ブラシ回転手段
は電動モータであり、この電動モータが、圧縮空気を供
給可能なモータケースに収納されていることを特徴とす
るジェットポンプビームブラッシング装置。 - 【請求項6】 請求項1から3までに記載のジェットポ
ンプビームブラッシング装置において、ブラシとして、
ジェットポンプビームの上面を磨く上面用ブラシと、ジ
ェットポンプビームの側面を磨く側面用ブラシとを備
え、これら各ブラシはポールに交換可能に、または併用
あるいは交互使用可能に設けられていることを特徴とす
るジェットポンプビームブラッシング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7117511A JPH08313679A (ja) | 1995-05-16 | 1995-05-16 | ジェットポンプビームブラッシング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7117511A JPH08313679A (ja) | 1995-05-16 | 1995-05-16 | ジェットポンプビームブラッシング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08313679A true JPH08313679A (ja) | 1996-11-29 |
Family
ID=14713578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7117511A Pending JPH08313679A (ja) | 1995-05-16 | 1995-05-16 | ジェットポンプビームブラッシング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08313679A (ja) |
-
1995
- 1995-05-16 JP JP7117511A patent/JPH08313679A/ja active Pending
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