JPH08313306A - アブソリュートエンコーダ - Google Patents

アブソリュートエンコーダ

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JPH08313306A
JPH08313306A JP14125795A JP14125795A JPH08313306A JP H08313306 A JPH08313306 A JP H08313306A JP 14125795 A JP14125795 A JP 14125795A JP 14125795 A JP14125795 A JP 14125795A JP H08313306 A JPH08313306 A JP H08313306A
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慎 小田島
Takumi Fukuda
拓己 福田
Mitsuru Yanagisawa
充 柳澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリバックアップ方式による多回転アブ
ソリュートエンコーダにおいて、高速回転中でも回転数
の検出に誤差を生じない通電・停電切り換え動作を可能
にする。 【構成】 回転スリット板1の一面側には発光素子3が
配置され、他面側には受光素子5が配置している。受光
素子5から出力された周期信号は処理回路により処理さ
れ、回転スリット板1の絶対位置が読み取られる。この
周期信号は同時に計数回路より計数され回転スリット板
1の回転数が読み取られる。停電時には内部電源電圧の
供給を受けて回転数の読み取りのみを行なう。停電検出
部7は外部電源電圧を監視して通電時から停電時に変化
した時対応する検出信号DTを出力する。第1スイッチ
8は検出信号DTに応じて動作し、発光素子3に供給す
る駆動電流を通常レベルから微小レベルに切り換える。
遅延回路9は検出信号DTから所定時間だけ遅延した制
御信号CTLを生成する。第2スイッチ41〜44は遅
延した制御信号CTLに応じて動作し受光素子5の負荷
抵抗を低レベルから高レベルに切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッテリ(内部電源)
バックアップ機能を持つ多回転アブソリュートエンコー
ダに関する。より詳しくは、通電時から停電時に切り換
わる過渡状態で生じる誤動作の防止技術に関する。さら
に詳しくは、高速回転中でも多回転検出に誤差を生じな
い通電・停電切り換え技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図10に従来のアブソリュートエンコー
ダの一般的な構成を示す。回転スリット板101の表面
には同心円上に複数のトラック102〜105が形成さ
れている。各トラックは回転スリット板101の絶対位
置を示すデジタルコードに従ってビット符号化されたコ
ードパタンを有している。回転スリット板101の一面
側には受光素子アレイ106が配置されていると共に、
他面側には固定マスク107を介して発光素子例えばL
ED108が配置されている。回転スリット板101上
のコードパタンによりLED108からの投光が透過も
しくは遮断され、受光素子アレイ106がトラック毎の
受光量に応じて周期信号を出力する。この周期信号を処
理する事により回転スリット板101の角度的な絶対位
置(番地)が読み取れる。即ちこの番地が先に述べたデ
ジタルコードに相当する。
【0003】番地を表わすデジタルコードとしては種々
のシステムが知られている。図11にデジタルコードの
一例として純二進法に従って形成されたコードパタンを
示す。このパタン図は縦欄にトラック番号を示し横欄に
番地を示している。各トラックのコードパタンは二値符
号化されており、回転方向に沿った透過部と非透過部か
らなる。この例では4ビット分のトラックが設けられて
おり、2の4乗=16個の絶対番地が表わされている。
【0004】従来のアブソリュートエンコーダは回転ス
リット板の絶対番地(1回転アブソリュート出力)に加
え、最上位トラックから得られる周期信号を計数して回
転スリット板の回転数(多回転アブソリュート出力)も
読み取れる様にしている。さらに、外部電源電圧の供給
を受ける通電時に加え、停電時にも連続動作可能な様に
バックアップバッテリ(内部電源)を備えたアブソリュ
ートエンコーダが開発されている。バックアップバッテ
リの消費電力を抑える為、停電時には絶対番地は読み取
らず回転数のみを読み取る様にしている。かかる構成を
有するバッテリバックアップ方式多回転アブソリュート
エンコーダは、例えば特開平6−235645号公報に
開示されており、図12に示した様な構成を有してい
る。入力シャフト201には回転スリット板202が取
り付けられている。その一面側には発光素子203が配
置している一方、他面側には下位トラックから上位トラ
ックに渡って複数の受光素子LSB−1,LSB−2,
…,LSB−n,MSBが配置している。通常の通電時
には、各受光素子から出力された各ビットの周期信号の
変化タイミングを、下位ビットの周期信号の変化タイミ
ングに同期回路205で同期させた後、各ビットの周期
信号を1回転アブソリュート出力に使用すると共に、最
上位ビットの周期信号を同期回路210、オアゲート2
11を介して多回転カウンタ213に供給し、多回転ア
ブソリュート出力を得る様にしている。停電時は、停電
検出部206からの検出信号により、スイッチ207が
最上位受光素子MSBからの周期信号を通常通電時の経
路から停電時の経路に切り換え、最上位ビットの周期信
号が同期回路210を通らずに直接多回転カウンタ21
3に送られる様にしている。これにより、停電時は同期
回路の様な余分な回路を停止してバックアップバッテリ
の消費電流を抑制する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図12に示した様なバ
ッテリバックアップ方式の多回転アブソリュートエンコ
ーダでは、一般に外部電源電圧を監視して通電時から停
電時に変化した時対応する検出信号を出力する停電検出
部を備えている。この検出信号に応じて発光素子に供給
する駆動電流は通常レベルから微小レベルに切り換えら
れ、消費電流を抑制している。この時同時に、発光素子
に対応する受光素子の負荷抵抗を低レベルから高レベル
に切り換え、必要な検出感度を維持している。即ち、停
電時では発光素子の駆動電流を下げると同時に受光素子
の負荷抵抗を上げる事により対処している。しかしなが
ら、通電時から停電度に変化した時、瞬時に受光素子の
負荷抵抗を低レベルから高レベルに上げると、受光素子
に残留した電荷の放電に長時間を要し、停電時の定常状
態に到るまで不安定な過渡状態が介在する。この為、多
回転アブソリュート出力にノイズが加わり誤検出の原因
になるという課題があった。特に、スリット板が高速回
転していると上述した過渡状態の影響を受け誤動作が多
発するという課題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明はバッテリバックアップ方式による多
回転アブソリュートエンコーダにおいて、高速回転中で
も多回転アブソリュート出力に誤差を生じない通電・停
電切り換え技術を提供する事を目的とする。かかる目的
を達成する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明にか
かるアブソリュートエンコーダは基本的な構成として回
転スリット板と、発光素子と、受光素子と、処理回路
と、計数回路とを備えている。回転スリット板は回転方
向に沿って透過部と非透過部を周期的に配列したコード
パタンを持つ。発光素子は該回転スリット板の一面側に
配置され駆動電流に応じて投光を発する。受光素子は該
回転スリット板の他面側に配置され該コードパタンを通
過した投光を受光してその強度変化に応じた周期信号を
負荷抵抗を介して出力する。処理回路は該周期信号を処
理して該回転スリット板の絶対位置を読み取る。計数回
路は該周期信号を計数して該回転スリット板の回転数を
読み取る。本アブソリュートエンコーダは通電時には外
部電源電圧の供給を受けて絶対位置及び回転数の読み取
りを行なう一方、停電時には内部電源電圧の供給を受け
て回転数の読み取りのみを行なう。かかる構成におい
て、本アブソリュートエンコーダは通電・停電切り換え
機構として、停電検出部と第1スイッチ手段と遅延回路
と第2スイッチ手段とを備えている。停電検出部は外部
電源電圧を監視して通電時から停電時に変化した時対応
する検出信号を出力する。第1スイッチ手段は該検出信
号に応じて動作し該発光素子に供給する駆動電流を通常
レベルから微小レベルに切り換える。遅延回路は該検出
信号から遅延した制御信号を生成する。第2スイッチ手
段は該遅延した制御信号に応じて動作し該発光素子に対
応する受光素子の負荷抵抗を低レベルから高レベルに切
り換える。
【0007】本発明の一態様では、該受光素子とは別に
モニタ受光素子を備えており、通電時該モニタ受光素子
の出力信号を該発光素子の温度補償に使用する一方、停
電時該モニタ受光素子の出力信号を該計数回路に入力さ
れる周期信号の温度補償に使用している。他の態様で
は、前記発光素子は下位桁から上位桁に渡って設けたコ
ードパタンに対応して複数個配置されており、前記第1
スイッチ手段は該検出信号に応じて絶対番地の読み取り
のみに必要な下位桁側の発光素子に対する駆動電流の供
給を遮断する。本発明の別の態様では、該発光素子に駆
動電流を供給する駆動部を有しており、停電時該発光素
子を間欠駆動して平均的に駆動電流を微小レベルにす
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、停電検出信号により第1スイ
ッチ手段が先ず切り換わり駆動電流を通常レベルから微
小レベルに切り換える。次に遅延回路で停電検出信号の
タイミングを遅らせ制御信号を生成して、第2スイッチ
手段を切り換え受光素子の負荷抵抗を低レベルから高レ
ベルにする。本発明では意図的に発光素子の駆動電流は
停電時の微小レベルで受光素子の負荷抵抗は通電時の低
レベルという状態を遅延回路により作り出している。こ
れにより通電時受光素子に残留した電荷を低レベルの負
荷抵抗で速やかに放電する。受光素子の負荷抵抗が高レ
ベルに切り換わると負荷抵抗の両端電圧は略0から急速
に定常状態になり、従来の過渡状態で発生する雑音パル
スはなくなる。
【0009】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかるアブソリュート
エンコーダの基本的な構成を示す回路図である。図示す
る様に、本アブソリュートエンコーダは回転スリット板
1を備えており、入力シャフト2の回りを高速回転す
る。回転スリット板1は回転方向に沿って透過部と非透
過部を周期的に配列したコードパタンを有している。回
転スリット板1の一面側にはLED等からなる発光素子
3が配置されており、駆動電流に応じて投光を発する。
回転スリット板1の他面側には受光素子5が配置されて
おり、回転スリット板1のコードパタンを通過した投光
を受光してその強度変化に応じた周期信号を負荷抵抗を
介して出力する。本例では下位桁から上位桁に渡って設
けたコードパタンに対応して複数個の受光素子5が配列
している。このうち、最上位桁に対応する一対の受光素
子A,Bが回転数の検出にも用いられる。残りの下位桁
側の受光素子は専ら絶対番地の読み取りに用いられる。
最上位桁に対応する一対の受光素子A,Bは互いに位相
が90°異なる周期信号を出力し、回転数のみならず回
転方向も検出できる様にしている。
【0010】図示しないが複数の受光素子5には処理回
路が接続されており、受光素子5から出力された各周期
信号を処理して回転スリット板1の絶対位置を読み取
る。同じく、図示しないが一対の受光素子A,Bから出
力された周期信号を計数して回転スリット板1の回転数
を読み取る計数回路が設けられている。かかる構成を有
するアブソリュートエンコーダは、通電時には外部電源
から電源電圧の供給を受けて絶対位置及び回転数の読み
取りを行なう一方、停電時にはバックアップ電源6から
内部電源電圧の供給を受けて回転数の読み取りのみを行
なう。通電時と停電時のモード切り換えを制御する為、
停電検出部7が設けられており、外部電源電圧を監視し
て通電時から停電時に変化した時対応する検出信号DT
を出力する。この停電検出部7には第1スイッチ8が接
続されており、停電検出信号DTに応じて発光素子3に
供給する駆動電流を通常レベルから微小レベルに切り換
える。図1に示した状態は通電時を表わしている。この
時、発光素子3には第1スイッチ8を介して低抵抗RL
1が接続されており、駆動電流は通常レベルにある。こ
れに対し、停電時には第1スイッチ8が開き発光素子3
は高低抗RL2のみに接続される様になる。これによ
り、発光素子3に供給される駆動電流が微小レベルに切
り換わる。さらに、停電検出部7には遅延回路9が接続
しており、停電検出信号DTから所定時間だけ遅延した
制御信号CTLを生成する。遅延回路9には一対の相補
的な第2スイッチ41,42が接続している。通電時に
は一方の第2スイッチ41が導通状態にあり、他方の第
2スイッチ42は非導通状態である。停電時には遅延回
路9から出力された制御信号CTLに応じて導通状態/
非導通状態が入れ換わる。この一対の第2スイッチ4
1,42は受光素子Aの出力端子に共通接続しており、
遅延した制御信号CTLに応じて受光素子Aの負荷抵抗
を低レベルから高レベルに切り換える。具体的には、通
電時一方の第2スイッチ41が導通状態にあり、受光素
子Aの出力端子には低負荷抵抗RA1が接続する。停電
時には他方の第2スイッチ42が導通状態となり受光素
子Aの出力端子は高負荷抵抗RA2に接続する。なお、
低負荷抵抗RA1の端子電圧は波形整形器10を介して
通電A出力として取り出される。一方、高負荷抵抗RA
2の端子電圧は同様に波形整形器10を介して停電A出
力として取り出される。通電A出力及び停電A出力はオ
アゲート(OR)11Aを通過し、最終的なA出力が得
られる。同様に、遅延回路9には他の一対の相補的な第
2スイッチ43,44が接続しており、制御信号CTL
に応じて開閉動作する。一対の第2スイッチ43,44
は受光素子Bの出力端子に共通接続されている。通電時
一方の第2スイッチ43が導通状態にあり、低負荷抵抗
RB1の端子電圧は波形整形器10を介して通電B出力
として取り出される。停電時には他方の第2スイッチ4
4が導通状態にあり、高負荷抵抗RB2の端子電圧が波
形整形器10を介して停電B出力として取り出される。
通電B出力及び停電B出力はオアゲート(OR)11B
を通過し、最終的なB出力が得られる。前述した様に、
このA出力及びB出力は計数回路に入力され、回転スリ
ット板1の回転数が読み出される。A出力及びB出力は
さらに方向弁別器にも入力され、回転スリット板1の回
転方向が弁別される。
【0011】図2は、アブソリュートエンコーダの参考
例を示す回路図である。この参考例は基本的に図1に示
した本発明にかかるアブソリュートエンコーダと類似し
た構成を有しており、対応する部分には対応する参照番
号を付して理解を容易にしている。異なる点は、この参
考例では遅延回路が除かれており、停電検出部7から出
力された検出信号DTが直接第2スイッチ41〜44に
入力されている事である。換言すると、第1スイッチ8
と第2スイッチ41〜44は同時に開閉制御される。前
述した様に、RL1<RL2,RA1<RA2,RB1
<RB2の関係にある。停電時は停電検出信号DTに応
じて各スイッチ8,41〜44が同時に動作し、発光素
子3の駆動電流を下げると共に受光素子A,Bの負荷抵
抗を大きくする。方向弁別可能な90°位相差を持つ1
回転1パルスの多回転周期信号であるA出力及びB出力
は、通電時と停電時の出力のオア合成で各々得られる。
【0012】図3は、入力シャフトが回転している状態
での通電時から停電時への切り換えを示すタイミングチ
ャートである。切り換え直後に高負荷抵抗RA2,RB
2の両端電圧が定常状態になるまで時間がかかり、オア
後A出力及びオア後B出力に点線で示す様なパルスが発
生する場合があり、回転数の読み取り(多回転カウン
ト)に誤差を生じる。
【0013】この点につき、図4を参照して説明を加え
る。(A)はフォトトランジスタの負荷抵抗とスイッチ
ング時間との関係を示すグラフである。(B)は(A)
に示したスイッチング特性の測定回路を例示している。
停電時の消費電流をできるだけ下げる為、受光素子の負
荷抵抗RA2,RB2の抵抗値を大きくし、且つ発光素
子の駆動電流を小さく設定する必要がある。しかしなが
ら、図4(A)のグラフに示す様に、受光素子を構成す
るフォトトランジスタの応答時間は負荷抵抗が大きくな
る程遅延し、入射光がオフした時の遅れ時間ts及び立
ち下がり時間tfは長くなる。
【0014】図5は、通電時から停電時に切り換わった
場合の過渡状態を表わしている。図3に示した様に通電
時から停電時に切り換わった瞬間、フォトトランジスタ
内には直前まで通電時の光照射を受け発生した電荷が残
っており、これが高負荷抵抗RA2,RB2に流れる。
従って、RA2,RB2の両端の電圧は図5に示す様
に、停電直後跳ね上がり、徐々に定常値に向う長い過渡
状態を持つ。この為、波形整形部の比較電圧との相対関
係によっては、A出力及びB出力に切り換え直後誤パル
スが発生する可能性がある。この誤パルスの幅が停電切
り換え時の回転速度におけるコードパタンが1/4回転
するのに要する時間より長くなると、多回転カウントに
エラーが生じる。図2に示した参考例でこのエラーを防
止する為には必然的に回転速度が制限される。
【0015】そこで、図1に示した様に遅延回路を導入
して参考例に生じた問題点を解決している。停電検出信
号DTにより発光素子の駆動電流を下げる第1スイッチ
が先ず切り換わり、遅延回路でタイミングを遅らせ受光
素子の負荷抵抗を高レベルにする第2スイッチが切り換
わる。この切り換わりにおける過渡状態を図6に示す。
LED等からなる発光素子の駆動電流は停電時の微小レ
ベルで、フォトトランジスタ等からなる受光素子の負荷
抵抗は通電時の低レベルという状態を、遅延回路の遅延
時間だけ作成する事により、通電時蓄積されたフォトト
ランジスタの残留電荷を低負荷抵抗で速やかに放電す
る。フォトトランジスタの負荷抵抗が高レベルに切り換
わるとその両端電圧は略0から急速に定常状態になり、
従来の過渡状態で発生するパルスはなくなる。
【0016】図7は、本発明にかかるアブソリュートエ
ンコーダの具体的な構成例を示す。理解を容易にする
為、図1に示したアブソリュートエンコーダと対応する
部分には対応する参照番号を付してある。図示する様
に、回転スリット板1及び固定マスク21を挟んで、1
回転アブソリュート検出用に上位側と下位側の2組のL
ED3H,3Lと受光素子群5H,5Lが対向配置され
ている。先ず通電時の構成と動作を説明する。夫々の受
光素子5L,5Hの中の1受光素子M1,M2は下位L
ED3L、上位LED3Hの温度特性補償用のモニタ受
光素子として使用される。これらのモニタ受光素子M
1,M2に対応する回転スリット板1のパタンは1回転
に渡り一定面積の透過光が受光素子M1,M2に入射す
る様になっている。M1,M2の出力信号は常に一定と
なる様に、LED駆動部22L,22Hで対応する下位
LED3L、上位LED3Hが通電される。残りの受光
素子から出力される周期信号はコード生成部(処理回
路)23に入力され、1回転nビットアブソリュート出
力(絶対番地)に変換される。コード生成部23は、例
えば特願平6−72779号及び特願平6−72780
号等に開示された方式により構成されている。上位受光
素子群5Hに含まれる2つの受光素子A,Bの出力は1
回転1周期の90°位相差を有する周期信号であり、コ
ード生成部23に入力され1回転アブソリュート信号の
生成に使用されると共に、1回転1パルスの90°位相
差を持つ2つのパルス信号TA,TBに変換される。T
A,TBは各々対応するオアゲート11A,11Bを通
り、方向弁別器24に入力され、カウントパルスとアッ
プダウン信号が得られる。多回転mビットアブソリュー
ト出力(回転数)はカウンタ(計数回路)25でカウン
トパルスをアップダウン計数する事により得られる。
【0017】次に停電切り換え時の構成と動作を説明す
る。外部電源電圧の低下を停電検出部7で検出し、停電
検出信号DTを発生させる。停電検出信号DTは下位側
LED3Lの駆動電流を遮断する第1スイッチ8Lに入
力され、同時に上位側LED3Hを通常通電から抵抗R
Lで設定される微小電流駆動に切り換える第1スイッチ
8Hに入力される。又、停電検出信号DTは遅延回路9
にも入力され、停電検出信号から一定時間遅れた制御信
号CTLを得る。この制御信号CTLがフォトトランジ
スタの負荷抵抗を切り換える第2スイッチ4に入力され
る。この第2スイッチ4は遅延された制御信号CTLに
応じて開閉動作し、受光素子A,B,M2の負荷を停電
状態の高負荷抵抗に切り換える。A,B,M2から出力
された電圧はコンパレータ(comp)26A,26B
に入力される。一方のコンパレータ26AはAとM2か
ら出力された電圧を互いに比較して多回転検出パルスT
AXを生成する。M2の出力を比較の為の基準電圧とす
る事で、等価的に受光素子出力の温度補償が行なえる。
他方のコンパレータ26BはBとM2から出力された電
圧を互いに比較して多回転検出パルスTBXを生成す
る。TAXとTBXは互いに90°の位相差を有する。
TAX,TBXは夫々対応するオアゲート11A,11
Bを通り、通電時と同様に方向弁別され、カウンタ25
で回転数が読み取られる。
【0018】図8は停電切り換え時における各部の動作
波形を示す。図示する様に、A,B,M2の出力電圧は
切り換え時の過渡状態が短く、誤パルスが発生しない。
従って方向弁別器24の入力TAORTAX,TBOR
TBXはモード切り換えにより誤パルスを発生する事な
く、正確な多回転検出が行なえる。
【0019】遅延回路がなく、停電検出信号DTで受光
素子の負荷抵抗も発光素子と同時に切り換えてしまう
と、図9に示す動作となり、過渡状態で不定領域が長
く、多回転検出信号TAORTAX,TBORTBXに
破線の様な誤パルスが発生する。なお、図7に示した実
施例では、停電時駆動電流を微小電流に切り換えている
が、本発明はこれに限られるものではない。パルス駆動
により停電時の消費電力を抑える方式の場合でも、遅延
回路によりフォトトランジスタの過渡状態を短縮化する
ことが同様に有効である。
【0020】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば従来
に対し遅延回路が追加されており、停電検出信号により
発光素子の駆動電流を下げる第1スイッチが先ず切り換
わり、遅延回路でタイミングを遅らせた後受光素子の負
荷抵抗を高レベルにする第2スイッチが切り換わる。こ
れにより、停電切り換え時の受光素子負荷抵抗大による
過渡状態時間の増大を抑える事ができ、高速回転中の停
電切り換えにおいても多回転検出に誤差を生じないとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるアブソリュートエンコーダの基
本的な構成を示すブロック図である。
【図2】アブソリュートエンコーダの参考例を示すブロ
ック図である。
【図3】図2に示した参考例の動作説明に供するタイミ
ングチャートである。
【図4】フォトトランジスタのスイッチング特性を示す
グラフ及びその測定回路例を示す模式図である。
【図5】図2に示した参考例の通電/停電切り換え動作
を示す波形図である。
【図6】図1に示した本発明のアブソリュートエンコー
ダの通電/停電切り換え動作を示す波形図である。
【図7】本発明にかかるアブソリュートエンコーダの具
体的な構成例を示す回路図である。
【図8】図7に示したアブソリュートエンコーダの動作
説明に供する波形図である。
【図9】図7に示したアブソリュートエンコーダの説明
に供する参考波形図である。
【図10】従来のアブソリュートエンコーダの一般的な
構成を示す斜視図である。
【図11】従来のコードパタンの一例を示す模式図であ
る。
【図12】従来のバッテリバックアップ方式多回転アブ
ソリュートエンコーダの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 回転スリット板 2 入力シャフト 3 発光素子 5 受光素子 6 バックアップ電源 7 停電検出部 8 第1スイッチ 9 遅延回路 41 第2スイッチ 42 第2スイッチ 43 第2スイッチ 44 第2スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転方向に沿って透過部と非透過部を周
    期的に配列したコードパタンを持つ回転スリット板と、
    該回転スリット板の一面側に配置され駆動電流に応じて
    投光を発する発光素子と、該回転スリット板の他面側に
    配置され該コードパタンを通過した投光を受光してその
    強度変化に応じた周期信号を負荷抵抗を介して出力する
    受光素子と、該周期信号を処理して該回転スリット板の
    絶対位置を読み取る処理回路と、該周期信号を計数して
    該回転スリット板の回転数を読み取る計数回路とを備
    え、 通電時には外部電源電圧の供給を受けて絶対位置及び回
    転数の読み取りを行なう一方、停電時には内部電源電圧
    の供給を受けて回転数の読み取りのみを行なうアブソリ
    ュートエンコーダにおいて、 外部電源電圧を監視して通電時から停電時に変化した時
    対応する検出信号を出力する停電検出部と、 該検出信号に応じて動作し該発光素子に供給する駆動電
    流を通常レベルから微小レベルに切り換える第1スイッ
    チ手段と、 該検出信号から遅延した制御信号を生成する遅延回路
    と、 該遅延した制御信号に応じて動作し該発光素子に対応す
    る受光素子の負荷抵抗を低レベルから高レベルに切り換
    える第2スイッチ手段とを有する事を特徴とするアブソ
    リュートエンコーダ。
  2. 【請求項2】 該受光素子とは別にモニタ受光素子を備
    えており、通電時該モニタ受光素子の出力信号を該発光
    素子の温度補償に使用する一方、停電時該モニタ受光素
    子の出力信号を該計数回路に入力される周期信号の温度
    補償に使用する事を特徴とする請求項1記載のアブソリ
    ュートエンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記発光素子は下位桁から上位桁に渡っ
    て設けたコードパタンに対応して複数個配置されてお
    り、前記第1スイッチ手段は該検出信号に応じて絶対番
    地の読み取りのみに必要な下位桁側の発光素子に対する
    駆動電流の供給を遮断する事を特徴とする請求項1記載
    のアブソリュートエンコーダ。
  4. 【請求項4】 該発光素子に駆動電流を供給する駆動部
    を有しており、停電時該発光素子を間欠駆動して平均的
    に駆動電流を微小レベルにする事を特徴とする請求項1
    記載のアブソリュートエンコーダ。
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