JPH08311470A - 合成潤滑油 - Google Patents

合成潤滑油

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JPH08311470A
JPH08311470A JP14254395A JP14254395A JPH08311470A JP H08311470 A JPH08311470 A JP H08311470A JP 14254395 A JP14254395 A JP 14254395A JP 14254395 A JP14254395 A JP 14254395A JP H08311470 A JPH08311470 A JP H08311470A
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JP
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carbon atoms
group
polyhydric
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integer
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JP14254395A
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English (en)
Inventor
Toshiya Hagiwara
敏也 萩原
Shoji Nakagawa
庄次 中川
Hiroki Sawada
広樹 沢田
Hiroyasu Togashi
博靖 冨樫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】4価以上20価以下の多価アルコールの1種以
上と、特定のカルボニル化合物、又は反応性誘導体であ
るケタール、アセタールの1種以上とから得られる環状
ケタールあるいは環状アセタールを水素添加して得られ
る多価エーテルアルコール及び/又はその誘導体を含有
する合成潤滑油、並びに該多価エーテルアルコールから
アルキルエーテル化、アルキレンオキサイド付加等によ
り誘導される化合物を基油とする冷凍機油とハイドロフ
ルオロカーボンを含有する冷凍機作動流体用組成物に関
する。 【効果】本発明のエーテル化合物は、熱安定性,潤滑
性,低温流動性に優れており、合成潤滑油として優れた
ものである。また、このエーテル化合物とハイドロフル
オロカーボンからなる冷凍機作動流体用組成物は、相溶
性、電気絶縁性、熱安定性に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の構造を有するエー
テル化合物を基油とする合成潤滑油に関する。また、こ
の合成潤滑油を用いた冷凍機作動流体用組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、更油期間の延長並びに省エネルギー化に対する要望
や機械装置の高性能化、小型化等に伴い、潤滑油に要求
される性能もより過酷なものとなってきており、特に熱
安定性並びに酸化安定性に優れた潤滑油が強く要望され
ている。また、フロンによるオゾン層の破壊や二酸化炭
素,メタンガスによる地球の温暖化、排ガス中の亜硫酸
ガスやNOx による森林破壊、化学物質の漏洩による土
壌・湖沼の汚染等、地球環境汚染の問題がクローズアッ
プされており、潤滑油においてもその対応が求められて
いる。熱安定性,酸化安定性向上の要望に応えるため
に、ポリアルキレングリコール等のエーテルや脂肪族ジ
エステルやヒンダードエステル等のエステルが開発さ
れ、エンジン油,作動油,グリース基油,ギヤ油,圧延
油,精密機械油等に利用されている。
【0003】しかしながら、ポリアルキレングリコール
等のエーテルは、従来使用されている鉱物油に比べ極性
が高すぎるために、吸湿性が大きい,従来使用され
ている添加剤が溶解しない等の欠点を有している。ま
た、極性があまり高くないエーテルとしては特公平1−
29240号公報に述べられているハロゲン化アルキル
とポリオールから合成されるものがあるが、生成したエ
ーテルにハロゲンが微量残留し、熱安定性,酸化安定性
を悪くする可能性がある。又、エステルにおいても、加
水分解によりカルボン酸を生成し金属を腐食するという
問題や、金属への吸着性が優れるために摩擦係数を下げ
るという長所はあるが、逆に油性向上剤や極圧剤等の効
果を阻害するという欠点を有している。従って、このよ
うな極性があまり高くなく、熱安定性,酸化安定性,加
水分解安定性に優れた合成潤滑油が求められている。
【0004】一方、地球環境の点からオゾン層保護のた
め冷蔵庫やカーエアコンに使用されているジクロロジフ
ルオロメタン(CFC12)が使用規制され、1995
年末には使用禁止されることが決まった。また、続いて
ルームエアコン等に使用されているクロロジフルオロメ
タン(HCFC22)の使用も規制されようとしてい
る。そのため、このCFC12やHCFC22の代替品
として、オゾン層を破壊することのないハイドロフルオ
ロカーボン、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン(HFC134a)やジフルオロメタン(HFC3
2)やペンタフルオロエタン(HFC125)が開発さ
れている。
【0005】しかし、ハイドロフルオロカーボンはCF
C12やHCFC22に比べて極性が高いため、冷凍機
油として従来より一般に使用されているナフテン系鉱油
やポリα−オレフィン,アルキンベンゼン等の潤滑油を
用いると、これらの潤滑油とハイドロフルオロカーボン
との相溶性が悪く、低温において二層分離を起こす。二
層分離を起こすと、オイル戻りが悪くなり、熱交換器と
しての凝縮器や蒸発器の付近に厚い油膜が付着して伝熱
を妨げ、また潤滑不良や起動時の発砲の発生等の重要欠
陥の原因となる。そのため、従来の冷凍機油はこれらの
新しい冷媒雰囲気下での冷凍機油として使用することが
できない。したがって、ハイドロフルオロカーボンに相
溶する潤滑油が求められている。
【0006】また、潤滑性についてもCFC12やHC
FC22においては、それが一部分解して塩化水素を発
生させ、この塩化水素が摩擦面と反応して、塩化物皮膜
を形成し潤滑性を良好にするという効果があった。しか
しながら、塩素原子を含んでいないハイドロフルオロカ
ーボンにはこのような効果が期待できないため、ハイド
ロフルオロカーボンと共に使用する冷凍機油には従来の
ものより一層優れた潤滑油が求められる。
【0007】また、更にハイドロフルオロカーボンと共
に用いられる冷凍機油としては、ハイドロフルオロカー
ボン共存下での熱安定性の良いことが必要である。ま
た、この他、電気冷蔵庫やルームエアコン等の圧縮式冷
凍機には、絶縁材やエナメル線などのモーターに用いら
れている有機材料が存在するため、ハイドロフルオロカ
ーボンと冷凍機油からなる作動流体としては、これらの
有機材料に悪影響を及ぼさないことが必要であるし、電
気絶縁性も良好であることが必要である。
【0008】ハイドロフルオロカーボン、例えば、1,
1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC134a)
と共に用いることができる冷凍機油として、米国特許第
4,755,316号明細書(特公表平2−50238
5号公報)や特開平2−129294号公報等に2価以
上の多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加して
合成されるポリアルキレングリコール系の末端がキャッ
プされていないエーテル化合物(PAG−OH)と略
す)が開示されている。前者には多価アルコールの例と
してトリメチロールプロパン、後者にはグリセリンが例
示されている。さらに、上記の化合物の末端をキャップ
した化合物(PAGと略す)がHFCとの相溶性や吸湿
性等の種々の欠点を改善するために、特開平3−148
94号公報,特開平2−182780号公報,特開平3
−205492号公報,特開平3−79696号公報,
特開平4−20596号公報,特開平4−41592号
公報,特開平4−359996号公報,特開平5−32
986号公報,特開平5−98275号公報等に開示さ
れている。
【0009】PAG−OHやPAGはナフテン系鉱油に
比べ極性が高いので、HFC134aとの低温での相溶
性は確かに良好である。しかしながら、米国特許第4,
755,316号明細書に述べられているように、PA
G−OHやPAGは逆に温度が上昇すると二層分離を起
こすという問題がある。また、PAG−OHやPAGに
はこの他にもいくつかの問題がある。一つには、電気絶
縁性が劣るということである。これは非常に大きな問題
であり、モーターがコンプレッサーに内蔵されている電
気冷蔵庫用冷凍機やエアコン用冷凍機には用いることが
できない。これらの化合物はそのような心配のないカー
エアコン用途としての使用が示唆されている。もう一つ
の問題は吸湿性の大きいことである。PAG−OHやP
AG中の水分のためにHFC134aの共存下での熱安
定性を悪くしたり、有機材料であるPETフィルム等を
加水分解させたりする。
【0010】このような電気絶縁性、吸湿性等のポリア
ルキレングリコール化合物の問題点を改善するためにエ
ステル系化合物やカーボネート系化合物が開発されてい
る。例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(H
FC134a)と共に用いることができる冷凍機油とし
て、米国特許第4,851,144号明細書(特開平2
−276894号公報)や特開平2−158693号公
報にポリアルキレングリコール油とエステル油の混合油
が開示され、特開平3−505602号公報,特開平3
−128991号公報,特開平3−128992号公
報,特開平3−88892号公報明細書にエステル油が
開示されている。また、特開平2−132178号公
報,特開平3−149295号公報,ヨーロッパ特許第
421,298号明細書にカーボネート油が開示されて
いる。
【0011】エステル系化合物やカーボネート系化合物
はハイドロフルオロカーボンとの相溶性に優れ、ハイド
ロフルオロカーボン共存下での熱安定性にも優れてい
る。ポリエーテル系化合物に比べ、電気絶縁性が極めて
優れており、また吸湿性もかなり低い。しかしながら、
従来の作動流体であるCFC12−鉱物油系に比べる
と、ハイドロフルオロカーボン−エステル油系やハイド
ロフルオロカーボン−カーボネート油系では、フロン,
油とも極性が高くなり、水を含みやすい。そのため、エ
ステル油は加水分解を起こし、カルボン酸を生成し、生
成したカルボン酸が金属を腐食し、摩耗を引き起こす問
題がある。また、カーボネート油は加水分解を起こし非
凝縮性の二酸化炭素を生成し、冷凍能力を低下させる問
題がある。特に、ルームエアコンでは冷媒の現場充填が
もっぱら行われるので工場充填が行われる冷蔵庫の場合
と異なり水分の混入を防止するのは不可能に近く、ハイ
ドロフルオロカーボン−エステル油系やハイドロカーボ
ン−カーボネート油系ではルームエアコンでの信頼性が
心配される。
【0012】また、ポリアルキレングリコールの電気絶
縁性の問題を改良したポリエーテル化合物として、WO
93/24435においてポリビニルエーテル系化合物
が開示されている。このポリビニルエーテル系化合物
は、ビニルエーテル系モノマーを重合し、水素添加する
ことによって得られており、このものがハイドロフルオ
ロカーボンとの相溶性が良好で、電気絶縁性においても
良好であることが開示されている。しかしながら、ポリ
ビニルエーテル系化合物は重合法によって合成されてお
り、生成物は分子量分布を持っているため、一部の高分
子量物がキャピラリー詰まりの原因となる可能性があ
り、ハイドロフルオロカーボンとの相溶性を悪化させる
可能性がある。また、後処理方法が煩雑であったり、不
安定なビニルエーテル系モノマーを原料に使用しており
必ずしも収率良く得られているとは言い難い。特に、低
重合度のもの(重合度6付近)は収率が低くなってしま
うという欠点がある。また、ビニルエーテル系モノマー
は構造によっては原料の入手が困難で、高価なものとな
っている。このようにポリビニルエーテル系化合物は、
分子量分布を持つために、高分子量物による性能の低下
の可能性があり、また、原料種の入手が限られ、低重合
度のものについては収率が低く価格が高価なものとなっ
てしまうという欠点がある。
【0013】このように、今まで開発されたハイドロフ
ルオロカーボン−PAG(PAG−OH)油系は吸湿性
・電気絶縁性に、ハイドロフルオロカーボン−エステル
油系、ハイドロフルオロカーボン−カーボネート系は耐
加水分解性に問題があり、また、いずれの系も従来のC
FC12−鉱物油系,HCFC22−炭化水素系油に比
べ水を含みやすく、熱安定性の低下や有機材料の劣化、
金属の腐食や摩耗等を引き起こし、冷凍機作動流体とし
て満足できるものではない。また、ポリビニルエーテル
系化合物は分子量分布を持つために一部高分子量化合物
を含み、これが相溶性を低下させる欠点があり、原料種
が限られ、高価なものとなってしまうという欠点があ
る。
【0014】従って、本発明の目的は、前記のような問
題のない、即ち、熱安定性、酸化安定性に優れ、加水分
解等によるカルボン酸の発生がなく、吸湿性の低い、か
つ、安価な合成潤滑油を提供することにあり、又は、ハ
イドロフルオロカーボンとの相溶性,電気絶縁性,吸湿
性等の性能に優れ、加水分解によるカルボン酸の発生が
なく、かつ、安価な冷凍機作動流体用組成物を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の合成方法
により合成した特定の構造を有するエーテル化合物が前
記目的を達成し得ることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
【0016】即ち、本発明の要旨は、(1) 4価以上
20価以下の多価アルコールの1種以上と、一般式
(I)
【0017】
【化11】
【0018】(式中、R1 は水素原子もしくは炭素数1
〜18の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R2
炭素数1〜18の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示
す。あるいは、R1 とR2 は一緒になって炭素数2〜3
6のアルキレン基を示す。また、R1 とR2 はR1 とR
2 のα−位炭素原子(カルボニル炭素に隣接する炭素原
子)のいずれかに少なくとも1個の水素原子を有す
る。)で示されるカルボニル化合物及び/又は一般式
(II)
【0019】
【化12】
【0020】(式中、R3 は水素原子もしくは炭素数1
〜18の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R4
−R5 O(A1 O)P16 を示す。R5 は炭素数2〜1
0のアルキレン基を示し、A1 は炭素数2〜8のアルキ
レン基,アリールアルキレン基を示す。R6 は炭素数1
〜18の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、P1は0
〜20の整数を示す。P1個のA1 は同一でも異なってい
ても良い。また、R3 とR4 はR3 とR4 のα−位炭素
原子のいずれかに少なくとも1個の水素原子を有す
る。)で示されるカルボニル化合物、またはこれらの反
応性誘導体であるケタールあるいはアセタールの1種以
上とから、ケタール化あるいはアセタール化,またはト
ランスケタール化あるいはトランスアセタール化により
得られる環状ケタールあるいは環状アセタールを水素添
加して得られる多価エーテルアルコール及び/又はその
誘導体を含有することを特徴とする合成潤滑油、(2)
多価エーテルアルコール及び/又はその誘導体が式
(III)
【0021】
【化13】
【0022】(式中、Xは4〜20価の多価アルコール
残基を示す。R7 はR1(R2)CH−またはR3(R4)CH
−を示す。R8 は水素原子もしくは炭素数1〜36の直
鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。m1は1〜20の整
数を示し、n1は0〜19の整数を示す。m1+n1は多価ア
ルコールの価数に等しい。R7 とR8 は同一でも異なっ
ていても良い。また、m1個のR7 ,n1個のR8 は同一で
も異なっていても良い。)で示されるものである前記
(1)記載の合成潤滑油、(3) 多価エーテルアルコ
ールの誘導体が式(IV)
【0023】
【化14】
【0024】(式中、Xは4〜20価の多価アルコール
残基を示す。R7 はR1(R2)CH−またはR3(R4)CH
−を示す。R8 ,R9 は水素原子もしくは炭素数1〜3
6の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。A2 は炭素
数2〜8のアルキレン基,アリールアルキレン基を示
し、P2は1〜20の整数を示す。m2は1〜19の整数を
示し、n2は0〜18の整数を示し、k1は1〜19の整
数を示す。m2+n2+k1は多価アルコールの価数に等し
い。R7 ,R8 ,R9 は同一でも異なっていても良い。
また、m2個のR7 ,n2個のR8 ,k1個のR9 は同一で
も異なっていても良い。また、P2×k1個のA2 は同一
でも異なっていても良い。)で示されるものである前記
(1)記載の合成潤滑油、(4) 多価エーテルアルコ
ールの誘導体が式(V)
【0025】
【化15】
【0026】(式中、X,Yは4〜20価の多価アルコ
ール残基を示す。R7 ,R10はR1(R2 )CH−または
3(R4)CH−を示す。R8 ,R9 ,R11,R12は水素
原子もしくは炭素数1〜36の直鎖,分岐,環状のアル
キル基を示す。A2 ,A3 ,A 4 は炭素数2〜8のアル
キレン基,アリールアルキレン基を示す。P2,P3,P4は
1〜20の整数を示す。m3,m4は1〜18の整数を示
し、n3,n4は0〜18の整数を示し、k2,k3は0〜
18の整数を示す。m3+n3+k2+1,m4+n4+k3+
1はそれぞれの多価アルコールの価数に等しい。X,Y
は同一でも異なっていても良い。R7 〜R12は同一でも
異なっていても良い。また、m3個のR7 ,n3個のR8
k2個のR9 ,m4個のR10,n4個のR11,k3個のR12
は同一でも異なっていても良い。A2 ,A3 ,A4 は同
一でも異なっていても良く、P2×k2個のA2 ,P3×k
3個のA3 ,P4個のA4 は同一でも異なっていても良
い。)で示されるものである前記(1)記載の合成潤滑
油、(5) 4価以上20価以下の多価アルコールの1
種以上と、一般式(VI)
【0027】
【化16】
【0028】(式中、R13は水素原子もしくは炭素数1
〜13の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R14
炭素数1〜13の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示
す。あるいは、R13とR14は一緒になって炭素数2〜1
3のアルキレン基を示す。また、R13とR14はR13とR
14のα−位炭素原子のいずれかに少なくとも1個の水素
原子を有する。R13とR14の合計炭素数は1〜13であ
る。)で示されるカルボニル化合物及び/又は一般式
(VII)
【0029】
【化17】
【0030】(式中、R15は水素原子もしくは炭素数1
〜13の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R16
−R17O(A5 O)P518を示す。R17は炭素数2〜6
のアルキレン基を示し、A5 は炭素数2〜8のアルキレ
ン基,アリールアルキレン基を示す。R18は炭素数1〜
13の直鎖,分岐,環状のアルキレン基を示し、P5は0
〜15の整数を示す。P5個のA5 は同一でも異なってい
ても良い。また、R15とR16はR15とR16のα−位炭素
原子のいずれかに少なくとも1個の水素原子を有す
る。)で示されるカルボニル化合物、またはこれらの反
応性誘導体であるケタールあるいはアセタールの1種以
上とから、ケタール化、アセタール化,トランスケター
ル化あるいはトランスアセタール化により得られる環状
ケタールあるいは環状アセタールを水素添加して合成さ
れる多価エーテルアルコールから、アルキルエーテル
化、アルキレンオキサイド付加あるいはこれら両反応の
組合せを行うことにより誘導される化合物を基油とする
冷凍機油とハイドロフルオロカーボンを含有する冷凍機
作動流体用組成物、(6) 多価エーテルアルコールの
誘導体が式(VIII)
【0031】
【化18】
【0032】(式中、Xは4〜20価の多価アルコール
残基を示す。R19はR13( R14) CH−またはR15( R
16) CH−を示す。R20は炭素数1〜14の直鎖,分
岐,環状のアルキル基を示す。m5は1〜20の整数を示
し、n5は0〜19の整数を示す。m5+n5は多価アルコー
ルの価数に等しい。R19とR20は同一でも異なっていて
も良い。また、m5個のR19,n5個のR20は同一でも異な
っていても良い。)で示されるものである前記(5)記
載の冷凍機作動流体用組成物、(7) 多価エーテルア
ルコールの誘導体が式(IX)
【0033】
【化19】
【0034】(式中、Xは4〜20価の多価アルコール
残基を示す。R19はR13(R14) CH−またはR15(R
16) CH−を示す。R20,R21は炭素数1〜14の直
鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。A6 は炭素数2〜
8のアルキレン基,アリールアルキレン基を示し、P6
は1〜15の整数を示す。m6は1〜19の整数を示し、
n6は0〜18の整数を示し、k4は1〜19の整数を示
す。m6+n6+k4は多価アルコールの価数に等しい。R
19,R20,R21は同一でも異なっていても良い。また、
m6個のR19,n6個のR20,k4個のR21は同一でも異な
っていても良い。また、P6×k4個のA6 は同一でも異
なっていても良い。)で示されるものである前記(5)
記載の冷凍機作動流体用組成物、(8) 多価エーテル
アルコールの誘導体が式(X)
【0035】
【化20】
【0036】(式中、X,Yは4〜20価の多価アルコ
ール残基を示す。R19,R22はR13(R14) CH−また
はR15( R16) CH−を示す。R20,R21,R23,R24
は炭素数1〜14の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示
す。A6 ,A7 ,A8 は炭素数2〜8のアルキレン基,
アリールアルキレン基を示す。P6,P7,P8は1〜15の
整数を示す。m7,m8は1〜18の整数を示し、n7,n8は
0〜18の整数を示し、k5,k6は0〜18の整数を
示す。m7+n7+k5+1,m8+n8+k6+1はそれぞれ
の多価アルコールの価数に等しい。X,Yは同一でも異
なっていても良い。R19〜R24は同一でも異なっていて
も良い。また、m7個のR19,n7個のR20,k5個の
21,m8個のR22,n8個のR23,k6個のR24は同一で
も異なっていても良い。A6 ,A7 ,A8 は同一でも異
なっていても良く、P6×k5個のA6 ,P7×k6個のA
7 ,P8個のA8 は同一でも異なっていても良い。)で示
されるものである前記(5)記載の冷凍機作動流体組成
物、(9) 式(VIII)で示される多価エーテルアルコ
ール誘導体が次の式(XI)を満たすものである前記
(6)記載の冷凍機作動流体用組成物、
【0037】
【数4】
【0038】Cx : xの炭素原子数 CR19 : R19の炭素原子数 CR20 : R20の炭素原子数 Ox : xの酸素原子数 OR19 : R19の酸素原子数 (10) 式(IX) で示される多価エーテルアルコール誘
導体が次の式(XII)を満たすものである前記(7)記載
の冷凍機作動流体用組成物、並びに、
【0039】
【数5】
【0040】Cx : xの炭素原子数 CR19 : R19の炭素原子数 CR20 : R20の炭素原子数 CR21 : R21の炭素原子数 CA6 : A6 の炭素原子数 Ox : xの酸素原子数 OR19 : R19の酸素原子数 (11) 式(X)で示される多価エーテルアルコール誘
導体が次の式 (XIII)を満たすものである前記(8)記
載の冷凍機作動流体用組成物、に関する。
【0041】
【数6】
【0042】 Cx : xの炭素原子数 CR24 : R24の炭素原子数 Cy : Yの炭素原子数 CA6 : A6 の炭素原子数 CR19 : R19の炭素原子数 CA7 : A7 の炭素原子数 CR20 : R20の炭素原子数 CA8 : A8 の炭素原子数 CR21 : R21の炭素原子数 Ox : xの酸素原子数 CR22 : R22の炭素原子数 Oy : Yの酸素原子数 CR23 : R23の炭素原子数 OR19 : R19の酸素原子数 OR22 : R22の酸素原子数
【0043】以下に本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明で用いる原料化合物である多価アルコールと
カルボニル化合物またはその反応性誘導体であるケター
ルあるいはアセタールについて説明する。
【0044】(1)多価アルコール 本発明に用いられる多価アルコールとしては、4価から
20価の多価アルコールが挙げられる。具体的には、エ
リスリトール,ジグリセリン,トリグリセリン,テトラ
グリセリン,ソルビトール,マンニトール,ガラクチト
ール,イディトール,タリトール,アリトール,ヘキサ
グリセリン,デカグリセリン,テトラデカグリセリン,
オクタデカグリセリン等の多価アルコールや、ペンタエ
リスリトール,ジトリメチロールエタン,ジトリメチロ
ールプロパン,ジペンタエリスリトール,トリペンタエ
リスリトール等のヒンダードアルコールである。
【0045】本発明に用いられる多価アルコールは4価
以上20価以下であるが、好ましくは4価以上12価以
下、さらに好ましくは4価以上10価以下、特に好まし
くは4価以上6価以下である。20価より大きいと得ら
れる多価エーテルアルコール及びその誘導体の粘度が高
くなりすぎる。また、4価より小さいと粘度が低くなる
傾向がある。本発明に用いられる多価アルコールは炭素
数が4から60のものであり、好ましくは4から30、
さらに好ましくは4から25、特に好ましくは4から2
0のものである。炭素数が40を超えると得られる多価
エーテルアルコール及びその誘導体の粘度が高くなりす
ぎる。また、4より小さいと粘度が低くなる傾向があ
る。また、本発明に用いられる多価アルコールは飽和脂
肪族アルコールである。不飽和結合を持つと熱安定性が
悪くなるので好ましくない。
【0046】また、多価エーテルアルコール誘導体を冷
凍機作動流体組成物に用いる場合には、ヒンダードアル
コール由来のものよりヒンダードアルコール以外の多価
アルコール由来のものを用いた方が良い。ヒンダードア
ルコール以外の多価アルコールから得られる多価エーテ
ルアルコール誘導体の方がヒンダードアルコールから得
られる多価エーテルアルコール誘導体より、ハイドロフ
ルオロカーボンとの相溶性が優れているためである。
【0047】(2)カルボニル化合物 本発明に用いられるカルボニル化合物は、一般式(I)
で示されるケトンやアルデヒド及び/又は一般式(II)
で示されるエーテル結合を含んだケトンやアルデヒドで
ある。 一般式(I)で示されるカルボニル化合物 一般式(I)で示されるケトンやアルデヒドにおいて
は、式中、R1 は水素原子もしくは炭素数1〜18の直
鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、好ましくは水素原
子もしくは炭素数1〜13の直鎖,分岐,環状のアルキ
ル基を示す。R2は炭素数1〜18の直鎖,分岐,環状
のアルキル基を示し、好ましくは炭素数1〜13の直
鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。あるいは、R1
2 は一緒になって炭素数2〜36のアルキレン基を示
し、好ましくは炭素数2〜26のアルキレン基を示す。
また、R1 とR2 はR1 とR2 のα−位炭素原子のいず
れかに少なくとも1個の水素原子を有する。また、R1
とR2 は同一でも異なっていても良い。R1 ,R2 の炭
素数が18を超えると得られる多価エーテルアルコール
及びその誘導体の粘度が高くなりすぎ、好ましくない。
また、R1 とR2 が一緒に形成するアルキレン基の炭素
数が36を超えると、得られる多価エーテルアルコール
及びその誘導体の粘度が高くなりすぎ好ましくない。
【0048】R1 ,R2 の炭素数1〜18のアルキル基
の具体例を以下にあげる。直鎖のアルキル基としては、
メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,デシル基,
ドデシル基,テトラデシル基,ヘキサデシル基,オクタ
デシル基等が挙げられる。
【0049】α−メチル分岐のアルキル基としては、イ
ソプロピル基,1−メチルエチル基,1−メチルプロピ
ル基,1−メチルブチル基,1−メチルペンチル基,1
−メチルヘキシル基,1−メチルヘプチル基,1−メチ
ルオクチル基,1−メチルノニル基,1−メチルデシル
基,1−メチルトリデシル基,1−メチルペンタデシル
基等が挙げられる。その他のα−分岐のアルキル基とし
ては、1−エチルプロピル基,1−エチルブチル基,1
−エチルペンチル基,1−プロピルブチル基,1−エチ
ルヘキシル基,1−プロピルペンチル基,1−エチルヘ
プチル基,1−プロピルヘキシル基,1−ブチルペンチ
ル基,1−ペンチルヘキシル基,1−ヘキシルヘプチル
基,1−ヘプチルデシル基等が挙げられる。
【0050】α−位に加えて更に1個以上の分岐が存在
するような多分岐のアルキル基としては、1, 2−ジメ
チルプロピル基,1, 2−ジメチルブチル基,1, 3−
ジメチルブチル基,1−エチル−2−メチルプロピル
基,ジイソプロピルメチル基,1, 4−ジメチルペンチ
ル基,1−イソプロピルブチル基,1, 3, 3−トリメ
チルブチル基,1, 5−ジメチルヘキシル基,1−エチ
ル−2−メチルペンチル基,1−ブチル−2−メチルプ
ロピル基,1−エチル−3−メチルペンチル基,ジイソ
ブチルメチル基,1, 5, 9−トリメチルデシル基,1
−(1',3',3'−トリメチルブチル)−4, 6, 6−
トリメチルヘプチル基等が挙げられる。
【0051】β−分岐のアルキル基としては、2−メチ
ルプロピル基,2−メチルブチル基,2−メチルペンチ
ル基,2−エチルブチル基,2−メチルヘキシル基,2
−エチルペンチル基,2−メチルヘプチル基,2−エチ
ルヘキシル基,2−プロピルペンチル基,2−ヘキシル
デシル基,2−ヘプチルウンデシル基等が挙げられる。
【0052】β−位に加えてさらに1個以上の分岐が存
在するような多分岐のアルキル基としては、2, 3−ジ
メチルブチル基,2, 4, 4−トリメチルペンチル基,
2−イソプロピル−5−メチルヘキシル基,2, 4,
6, 8−テトラメチルノニル基,2−(1',3',3' −
トリメチルブチル)−5, 7, 7−トリメチルオクチル
基等が挙げられる。
【0053】α−位、β−位以外に1個以上の分岐が存
在するようなその他の分岐のアルキル基としては、3−
メチルブチル基,3−メチルペンチル基,4−メチルペ
ンチル基,3, 3−ジメチルブチル基,3−メチルヘキ
シル基,4−メチルヘキシル基,5−メチルヘキシル
基,3, 5, 5−トリメチルヘキシル基,イソデシル
基,3, 7−ジメチルオクチル基等が挙げられる。
【0054】α−位で環状をなすアルキル基としては、
シクロプロピル基,シクロブチル基,シクロペンチル
基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル基,2−メチル
シクロペンチル基,3−メチルシクロペンチル基,2−
メチルシクロヘキシル基,3−メチルシクロヘキシル
基,4−メチルシクロヘキシル基,2, 4−ジメチルシ
クロヘキシル基,2, 6−ジメチルシクロヘキシル基,
3, 3, 5−トリメチルシクロヘキシル基,2−tert−
ブチルシクロヘキシル基,4−tert−ブチルシクロヘキ
シル基,2−イソプロピル−4−メチルシクロヘキシル
基,シクロデシル基等が挙げられる。
【0055】1個以上の炭素原子を介する環状のアルキ
ル基としては、シクロペンチルメチル基,シクロヘキシ
ルメチル基,1−メチル−4−(2',2',5' −トリメ
チルシクロヘキシル)ブチル基,1−シクロヘキシルエ
チル基等が挙げられる。
【0056】α−位炭素原子に水素原子が存在せず、α
−位炭素原子が3級炭素であるアルキル基としては、
1, 1−ジメチルエチル基,1−メチルシクロプロピル
基,1, 1−ジメチルプロピル基,1−メチルシクロブ
チル基,1, 1−ジメチルブチル基,1, 1, 2−トリ
メチルプロピル基,1−メチルシクロペンチル基,1,
1−ジメチルペンチル基,1−メチル−1−エチルブチ
ル基,1, 1−ジエチルプロピル基,1, 1−ジエチル
ブチル基等が挙げられる。
【0057】β−位炭素原子に水素原子が存在せずβ−
位炭素原子が3級炭素であるアルキル基としては2, 2
−ジメチルプロピル基,2, 2−ジメチルブチル基,
1, 2, 2−トリメチルプロピル基,1−エチル−2,
2−ジメチルプロピル基,2,2−ジメチルペンチル
基,2, 3−ジメチル−2−イソプロピルブチル基等が
挙げられる。
【0058】α−位,β−位炭素原子共に水素原子が存
在せず、α−位,β−位炭素原子が共に3級炭素である
アルキル基としては、1, 1, 2, 2−テトラメチルプ
ロピル基,1, 1, 2, 2−テトラメチルブチル基,
1, 1, 2, 2−テトラメチルヘキシル基等が挙げられ
る。
【0059】さらに、具体的にはR1 とR2 がアルキル
基であるケトンとしては、アセトン,メチルエチルケト
ン,メチルプロピルケトン,ジエチルケトン,メチルイ
ソプロピルケトン,メチルブチルケトン,エチルプロピ
ルケトン,メチル−sec−ブチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,エチルイソプロピルケトン,メチル−t
ert−ブチルケトン,メチルアミルケトン,エチルブ
チルケトン,ジイソプロピルケトン,メチルイソアミル
ケトン,ジプロピルケトン,イソプロピルプロピルケト
ン,メチルネオペンチルケトン,エチル−tert−ブ
チルケトン,メチルヘキシルケトン,エチルペンチルケ
トン,6−メチル−2−ヘプタノン,4−メチル−3−
ヘプタノン,2−メチル−3−ヘプタノン,5−メチル
−3−ヘプタノン,メチルシクロヘキシルケトン,メチ
ルヘプチルケトン,エチルヘキシルケトン,ジブチルケ
トン,ジイソブチルケトン,メチルオクチルケトン,メ
チルノニルケトン,ジペンチルケトン,メチルデシルケ
トン,メチルウンデシルケトン,ジヘキシルケトン,5
−(2',2',5' −トリメチルシクロヘキシル)−2−
ペンタノン,6, 10−ジメチル−2−ウンデカノン,
メチルトリデシルケトン,ジヘプチルケトン,メチルテ
トラデシルケトン,ジオクチルケトン,メチルペンタデ
シルケトン,ジイソオクチルケトン,メチルヘキサデシ
ルケトン,6, 10, 14−トリメチル−2−ペンタデ
カノン,ジノニルケトン,メチルヘプタデシルケトン,
メチルオクタデシルケトン,メチルノナデシルケトン,
ジデシルケトン,メチルエイコシルケトン等が挙げられ
る。
【0060】また、R1 とR2 が一緒になってアルキレ
ン基を形成するケトンとしては、シクロプロパノン,シ
クロブタノン,シクロペンタノン,シクロヘキサノン,
2−メチルシクロペンタノン,3−メチルシクロペンタ
ノン,2−メチルシクロヘキサノン,3−メチルシクロ
ヘキサノン,4−メチルシクロヘキサノン,シクロヘプ
タノン,2, 4−ジメチルシクロヘキサノン,2, 6−
ジメチルシクロヘキサノン,シクロオクタノン,2−エ
チルシクロヘキサノン,3−エチルシクロヘキサノン,
4−エチルシクロヘキサノン,3, 5, 5−トリメチル
シクロヘキサノン,2−tert−ブチルシクロヘキサ
ノン,4−tert−ブチルシクロヘキサノン,2−イ
ソプロピル−4−メチルシクロヘキサノン,シクロデカ
ノン,シクロドデカノン等が挙げられる。
【0061】また、R1 が水素原子であるアルデヒドと
しては、アセトアルデヒド,プロピオンアルデヒド,ブ
チルアルデヒド,イソブチルアルデヒド,バレルアルデ
ヒド,イソバレルアルデヒド,2−メチルブチルアルデ
ヒド,カプロアルデヒド,2−メチルペンタナール,3
−メチルペンタナール,4−メチルペンタナール,2−
エチルブタナール,2, 3−ジメチルブタナール,3,
3−ジメチルブタナール,シクロペンチルアセトアルデ
ヒド,ヘプタナール,2−メチルヘキサナール,3−メ
チルヘキサナール,4−メチルヘキサナール,5−メチ
ルヘキサナール,2−エチルペンタナール,シクロヘキ
シルアセトアルデヒド,オクタナール,2−メチルヘプ
ナタール,2−エチルヘキサナール,2−プロピルペン
タナール,2, 4, 4−トリメチルペンタナール,ノニ
ルアルデヒド,3, 5, 5−トリメチルヘキサナール,
デシルアルデヒド,イソデシルアルデヒド,3, 7−ジ
メチルオクタナール,2−イソプロピル−5−メチルヘ
キサナール,ウンデカナール,ドデカナール,トリデシ
ルアルデヒド,イソトリデシルアルデヒド,ヘキサデカ
ナール,イソオクタデカナール,オクタデカナール,2
−メチルオクタデカナール,アラキンアルデヒド,ヘン
エイコシルアルデヒド,ベヘニンアルデヒド等が挙げら
れる。
【0062】また、本発明の合成潤滑油を冷凍機作動流
体用組成物に用いる場合、一般式(I)のうち特に一般
式(VI)で示されるケトンやアルデヒドの方が好まし
い。一般式(VI)において、R13は水素原子もしくは炭
素数1〜13の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、
好ましくは水素原子もしくは炭素数1〜8の直鎖,分
岐,環状のアルキル基である。R14は炭素数1〜13の
直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、好ましくは炭素
数1〜8の直鎖,分岐,環状のアルキル基である。ある
いは、R13とR14は一緒になって炭素数2〜13のアル
キレン基を示し、好ましくは炭素数4〜8のアルキレン
基である。また、R13とR14はR13とR14のα−位炭素
原子のいずれかに少なくとも1個の水素原子を有する。
13とR14の合計炭素数は1〜13であり、好ましくは
1〜8である。R13,R14の炭素数が13を超えると、
得られる多価エーテルアルコール誘導体のハイドロフル
オロカーボンとの相溶性が悪くなるため好ましくない。
また、R13とR14が一緒になって形成するアルキレン基
の炭素数が13を超えたり、R13とR14の合計炭素数が
13を超えると得られる多価エーテルアルコール誘導体
のハイドロフルオロカーボンとの相溶性が悪くなるため
好ましくない。また、得られる多価エーテルアルコール
誘導体のハイドロフルオロカーボンとの相溶性の点から
みれば、R13とR14は一緒になってアルキレン基を形成
するよりは形成しないものの方が相溶性に優れている。
【0063】本発明に用いられる一般式(I), (VI)
で示されるケトンは、脂肪酸の高温脱炭酸二量化反応や
オレフィンの触媒酸化反応(ワッカー法)、第2級アル
コールの酸化,脱水素、シクロアルカンの酸化等によっ
て容易に得られる。ワッカー法の場合、得られるケトン
は分布を持つが精密蒸留により単品に分離精製すること
ができる。また、本発明方法に用いられる一般式
(I), (VI)で示されるアルデヒドは、例えば脂肪ア
ルコールの脱水素反応、オレフィンのヒドロホルミル化
反応(オキソ法)、脂肪酸クロライドのローゼムント還
元や脂肪酸よりの直接水添等によって容易に得られる。
オキソ法の場合、直鎖体と分岐体が生成するが精密蒸留
により単品に分離精製することができる。
【0064】 一般式(II)で示されるカルボニル化
合物 次に、一般式(II)で示されるケトンやアルデヒドにお
いては、式中、R3 は水素原子もしくは炭素数1〜18
の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、好ましくは水
素原子もしくは炭素数1〜13の直鎖,分岐,環状のア
ルキル基を示す。R3 で示される炭素数1〜18の直
鎖,分岐,環状のアルキル基としては、具体的には
1 ,R2 で挙げたものと同様である。炭素数が18を
超えると得られる多価エーテルアルコール及びその誘導
体の粘度が高くなりすぎるため好ましくない。R4 は−
5 O(A1 O)P16 で示される基を示す。ここでR
5 は炭素数2〜10のアルキレン基を示し、好ましくは
炭素数2〜4のアルキレン基である。具体的には、エチ
レン,1, 1−ジメチルメチレン,トリメチレン,1−
メチルエチレン,2−メチルエチレン,テトラメチレ
ン,1−メチルトリメチレン,2−メチルトリメチレ
ン,3−メチルトリメチレン,1,1−ジメチルエチレ
ン,1, 2−ジメチルエチレン,2, 2−ジメチルエチ
レン,1−エチルエチレン,2−エチルエチレン,2−
プロピルエチレン,2−ブチルエチレン,2−ペンチル
エチレン,2−ヘキシルエチレン,2−オクチルエチレ
ン等が挙げられる。
【0065】カルボニル基とエーテル基の間には炭素数
2以上であるのが好ましく、炭素数が1の場合は、その
炭素は水素原子を有しない、即ち2つのアルキル基で置
換されているのが好ましい。カルボニル基とエーテル基
の間の炭素が1つであり、かつその炭素が水素原子を有
する(即ち、メチルメチレン基や、エチルメチレン基
等)場合は熱安定性が劣るので好ましくない。また、炭
素数が10を超えると、得られる多価エーテルアルコー
ル及びその誘導体の粘度が高くなりすぎるため好ましく
ない。
【0066】A1 は炭素数2〜8のアルキレン基,アリ
ールアルキレン基を示し、好ましくは炭素数2〜6のア
ルキレン基である。具体的には、エチレン,トリメチレ
ン,1−メチルエチレン,2−メチルエチレン,テトラ
メチレン,1−エチルエチレン,2−エチルエチレン,
1−メチルトリメチレン,2−メチルトリメチレン,3
−メチルトリメチレン等のアルキレン基や、1−フェニ
ルエチレン基や2−フェニルエチレン基等のアリールア
ルキレン基が挙げられる。炭素数が1では熱安定性が悪
くなり、炭素数が8を超えると、得られる多価エーテル
アルコール及びその誘導体の粘度が高くなりすぎるため
好ましくない。
【0067】R6 は炭素数1〜18の直鎖,分岐,環状
のアルキル基を示し、好ましくは炭素数1〜13の直
鎖,分岐または環状のアルキル基を示す。具体的にはR
1 ,R2 で挙げたものと同様である。R3 とR6 は同一
でも異なっていても良い。炭素数が18を超えると得ら
れる多価エーテルアルコール及びその誘導体の粘度が高
くなりすぎるため好ましくない。P1は0〜20の整数を
示し、好ましくは0〜10の整数を示す。20を超える
と得られる多価エーテルアルコール及びその誘導体の粘
度が高くなりすぎるため好ましくない。なお、P1個のA
1 は同一でも異なっていても良い。また、R3 とR4
3 とR4 のα−位炭素原子のいずれかに少なくとも1
個の水素原子を有する。
【0068】また、本発明の合成潤滑油を冷凍機作動流
体用組成物に用いる場合、一般式(II)のうち特に一般式
(VII)で示されるケトンやアルデヒドが好ましい。一般
式(VII)で示されるケトンやアルデヒドにおいては、式
中R15は水素原子もしくは炭素数1〜13の直鎖,分
岐,環状のアルキル基を示し、好ましくは水素原子もし
くは炭素数1〜8の直鎖,分岐,環状のアルキル基であ
る。R15の炭素数が13を超えると、得られる多価エーテ
ルアルコール誘導体のハイドロフルオロカーボンの相溶
性が悪くなるため好ましくない。R16は−R17O(A5
O)P518で示される基を示し、R17は炭素数2〜6の
アルキレン基を示し、さらに好ましくは2〜4のアルキ
レン基を示す。カルボニル基とエーテル基の間には炭素
数2以上が好ましく、炭素数が1の場合はその炭素は水
素原子を有しない、即ち、2つのアルキル基で置換され
ているのが好ましい。カルボニル基とエーテル基の間の
炭素が1つであり、かつその炭素が水素原子を有する場
合は熱安定性が劣るので好ましくない。また、炭素数が
6を超えると得られる多価エーテルアルコール誘導体の
ハイドロフルオロカーボンとの相溶性が悪くなるため好
ましくない。
【0069】A5 はA1 と同様炭素数2〜8のアルキレ
ン基,アリールアルキレン基を示すが、好ましくは炭素
数2〜4のアルキレン基である。炭素数が1では熱安定
性が悪くなり、炭素数が8を超えると得られる多価エー
テルアルコール誘導体のハイドロフルオロカーボンの相
溶性が悪くなるため好ましくない。P5個のA5 は同一で
も異なっていてもよい。R18は炭素数1〜13の直鎖,
分岐,環状のアルキル基を示し、好ましくは炭素数1〜
8の直鎖,分岐,環状のアルキル基である。炭素数が1
3を超えると得られる多価エーテルアルコール誘導体の
ハイドロフルオロカーボンの相溶性が悪くなるため好ま
しくない。P5は0〜15の整数を示し、好ましくは0〜
10、さらに好ましくは0〜5である。P5が15を超え
ると得られる多価エーテルアルコール誘導体の分子量が
大きくなり、ハイドロフルオロカーボンの相溶性が悪く
なるため好ましくない。さらに、一般式(VII) において
は、R15がアルキル基であるケトンよりも水素であるア
ルデヒド(一般式(XV))の方が多価アルコールとの反
応性の点から好ましい。
【0070】
【化21】
【0071】さらに一般式(XV)で示されるものの中で
も、一般式(XVI) のものが入手性の点から好ましく、
【0072】
【化22】
【0073】(式中、R25は炭素数2〜4のアルキル基
を示す。)
【0074】さらに一般式(XVII)で示されるものが好
ましい。
【0075】
【化23】
【0076】本発明に用いられる一般式(II), (VII)
で示されるケトン,アルデヒドは、相当するα, β−不
飽和ケトン、あるいはα, β−不飽和アルデヒドに、相
当するアルコール,あるいはアルコキシアルキレンアル
コール,アルコキシポリアルキレンアルコールとを微量
の水酸化ナトリウム等の触媒の存在下に付加させた後、
中和し容易に得られる。場合によっては蒸留により精製
することができる。また、中和前に多価アルコールとの
反応に用いても差し支えない。
【0077】このようなケトンの具体例としては4−メ
トキシ−4−メチルペンタノン−2,4−(2' −メト
キシ)エトキシ−4−メチルペンタノン−2等が挙げら
れる。また、アルデヒドの具体例としては、3−メトキ
シブチルアルデヒド,3−イソブトキシブチルアルデヒ
ド,3−エトキシブチルアルデヒド,3−ブトキシブチ
ルアルデヒド,3−(2' −メトキシ)エトキシブチル
アルデヒド,3−(2' −(2" −メトキシ) エトキ
シ)エトキシブチルアルデヒド,3−(2' −エトキ
シ)プロポキシブチルアルデヒド,3−(2' −(2"
−メトキシ) プロポキシ)プロポキシブチルアルデヒド
等が挙げられる。また、R15とR16は、R15とR16のα
−位炭素原子のいずれかに少なくとも1個の水素原子を
有する。
【0078】また、本発明に用いられるカルボニル化合
物の反応性誘導体としては、上記に述べたケトン,アル
デヒドと炭素数1〜6の低級アルコールから酸触媒によ
って容易に合成されるケタール,アセタールがある。炭
素数1〜6の低級アルコールの具体例として、メタノー
ル,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブ
タノール,イソブチルアルコール,sec−ブチルアル
コール,tert−ブチルアルコール,アミルアルコー
ル,イソアミルアルコール,ネオペンチルアルコール,
1−メチルブタノール,1, 1−ジメチルプロパノー
ル,1−エチルプロパノール,ヘキサノール,イソヘキ
サノール,2−エチルブタノール,1−メチルアミルア
ルコール,1, 3−ジメチルブタノール,1−エチルブ
タノール等が挙げられる。
【0079】(3)多価エーテルアルコール及びその誘
導体の合成方法 多価エーテルアルコール(IIIa)の合成(反応スキ
ーム1) 本発明における多価エーテルアルコール及びその誘導体
の合成について、まず一般式(III)において、n1個のR
8 がすべてHである化合物(IIIa)を一例に挙げて反応
スキーム1によって以下に説明する。
【0080】
【化24】
【0081】本反応の第一段階である、多価アルコール
とケトンとの反応はケタール化反応であり、この反応
は、触媒としてパラトルエンスルホン酸,メタンスルホ
ン酸,硫酸などの酸触媒を多価アルコールに対して0.
05〜10. 0モル%、好ましくは0. 1〜7. 0モル
%、さらに好ましくは、0. 5〜5. 0モル%用いて行
う。この反応は、無溶媒,あるいはキシレン,トルエ
ン,ベンゼン,オクタン,イソオクタン,ヘプタン,ヘ
キサン,シクロヘキサン,ペンタン,リグロイン,石油
エーテルなどの不活性溶媒中,あるいはこれらの混合溶
液中で、使用するケトンの沸点にもよるが40〜160
℃、好ましくは60〜100℃の温度にて生成する水を
除去しながら行うのが好ましい。場合により、減圧下で
反応を行うことも有効である。温度がこれより低いと反
応が進行せず、高いと着色が激しく副反応が生じ好まし
くない。また、窒素流通条件下、窒素雰囲気下及び乾燥
空気雰囲気下のいずれでも良い。反応時間は種々の条件
によって変わりうるが、通常5〜200時間が好まし
い。得られた環状ケタール(XIV)は中和したのち、濾
過,洗浄等の前処理を行ったのち、白土処理,晶析,蒸
留などの操作によって精製することができる。
【0082】また、多価アルコールとアルデヒドとの反
応はアセタール化反応であり、この反応は触媒としてパ
ラトルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,硫酸などの
酸触媒を多価アルコールに対して0. 01〜5. 0モル
%、好ましくは0. 05〜3. 0モル%、さらに好まし
くは0. 1〜2. 0モル%用いて行う。この反応は、無
溶媒,あるいはキシレン,トルエン,ベンゼン,オクタ
ン,イソオクタン,ヘプタン,ヘキサン,シクロヘキサ
ン,ペンタン,ブタン,リグロイン,石油エーテル等の
不活性溶媒中,あるいはこれらの混合溶媒中で、使用す
るアルデヒドの沸点にもよるが20〜130℃、好まし
くは40〜100℃の温度にて生成する水を除去しなが
ら行うのが好ましい。場合により、減圧下で反応を行う
ことも有効である。温度がこれより低いと反応が進行せ
ず、高いと着色が激しく副反応が生じ好ましくない。
又、窒素流通条件下、窒素雰囲気下及び乾燥空気雰囲気
下のいずれでも良い。反応時間は、種々の条件によって
変わりうるが、通常1〜30時間が好ましい。得られた
環状アセタール(XIV)は中和したのち、濾過,洗浄等の
前処理を行ったのち、白土処理,晶析,蒸留等の操作に
よって精製できる。
【0083】また、多価アルコールとケトンの反応性誘
導体であるケタールとの反応はトランスケタール化反応
であり、この反応は、触媒としてパラトルエンスルホン
酸,メタンスルホン酸,硫酸等の酸触媒を多価アルコー
ルに対して0. 05〜10.0モル%、好ましくは0.
1〜7. 0モル%、さらに好ましくは0.5〜5. 0モ
ル%用いて行う。この反応は、無溶媒,あるいはキシレ
ン,トルエン,ベンゼン,オクタン,イソオクタン,ヘ
プタン,ヘキサン,シクロヘキサン,ペンタン,リグロ
イン,石油エーテル等の不活性溶媒中,あるいはこれら
の混合溶媒中で、使用するケタール及び生成する低級ア
ルコールの沸点にもよるが40〜160℃、好ましくは
60〜130℃の温度にて生成する低級アルコールを除
去しながら行うのが好ましい。場合により、減圧下で反
応を行うことも有効である。温度がこれより低いと反応
が進行せず、高いと着色が激しく副反応が生じ好ましく
ない。また、窒素流通条件下、窒素雰囲気下及び乾燥空
気雰囲気下のいずれでも良い。反応時間は種々の条件に
よって変わりうるが、通常5〜200時間が好ましい。
得られた環状ケタール(XIV)は中和したのち濾過,洗浄
等の前処理を行ったのち、白土処理,晶析,蒸留等の操
作によって精製することができる。
【0084】また、多価アルコールとアルデヒドの反応
性誘導体であるアセタールとの反応はトランスアセター
ル化反応であり、この反応は触媒としてパラトルエンス
ルホン酸,メタンスルホン酸,硫酸等の酸触媒を多価ア
ルコールに対して0. 01〜5. 0モル%、好ましくは
0. 05〜3. 0モル%、さらに好ましくは0. 1〜
2. 0モル%用いて行う。この方法は、無溶媒,あるい
はキシレン,トルエン,ベンゼン,オクタン,イソオク
タン,ヘプタン,ヘキサン,シクロヘキサン,ペンタ
ン,ブタン,リグロイン,石油エーテル等の不活性溶媒
中,あるいはこれらの混合溶媒中で、使用するアセター
ル及び生成する低級アルコールの沸点にもよるが20〜
130℃、好ましくは40〜100℃の温度にて生成す
る低級アルコールを除去しながら行うのが好ましい。場
合により、減圧下で反応を行うことも有効である。温度
がこれより低いと反応が進行せず、高いと着色が激しく
副反応が生じ好ましくない。また、窒素流通条件下、窒
素雰囲気下及び乾燥空気雰囲気下のいずれでも良い。反
応時間は種々の条件によって変わりうるが、通常1〜3
0時間が好ましい。得られた環状アセタール(XIV)は中
和したのち、濾過,洗浄等の前処理を行ったのち、白土
処理,晶析,蒸留などの操作によって精製できる。
【0085】多価アルコールと反応させるケトン又はケ
トンの反応性誘導体であるケタール,あるいはアルデヒ
ド又はアルデヒドの反応性誘導体であるアセタール(以
下カルボニル化合物と略す)の比率は、多価アルコール
1モルに対して形成させたい環状ケタール,環状アセタ
ール数に相当するカルボニル化合物のモル数である。例
えば、4価アルコールを用いて環状ケタール,環状アセ
タールを2個形成させたい場合は、4価アルコール1モ
ルに対しカルボニル化合物2モルを反応させればよい。
6価アルコールを用いて環状ケタール,環状アセタール
を2個を形成させたい場合は、6価アルコール1モルに
対してカルボニル化合物2モルを反応させればよい。あ
るいは、6価アルコールを用いて環状ケタール,環状ア
セタールを3個形成させたい場合は、6価アルコール1
モルに対しカルボニル化合物3モル反応させればよい。
反応を早めるために過剰のカルボニル化合物を用いた
り、過剰の多価アルコールを用いることも有効な方法で
ある。その際、望ましいところで反応を止め過剰のカル
ボニル化合物や過剰の多価アルコールを除去してやれば
良い。
【0086】第2段階の環状ケタールあるいは環状アセ
タール(XIV)の水素添加反応は、パラジウム,ロジウ
ム,ルテニウム,プラチナ等通常の水素化分解触媒を、
環状ケタールあるいは環状アセタール(XIV)に対し、5
〜5000ppm添加し、水素圧を常圧〜250kg/
cm2 、温度を50〜250℃とし、1〜30時間反応
させればよい。上記水素化分解触媒は、これらをカーボ
ン,アルミナ,シリカ,ケイソウ土,酸化チタン等に
0. 1〜20%担持させたものを使用しても良い。な
お、水素化分解触媒としては、パラジウムが特に好まし
く、そのpHは5〜8のものが特に好ましい。又、水分
はあらかじめ除去されていることが好ましい。この反応
は無溶媒でも、デカン,オクタン,イソオクタン,ヘプ
タン,ヘキサン,シクロヘキサン等の不活性溶媒を用い
てもよい。また、環状アセタール,環状ケタールの原料
である多価アルコールやアルデヒド,ケトンを添加して
も良い。さらに、リン酸等の酸性物質を微量添加しても
良い。反応は密閉方式でも、水素流通方式でも良い。
【0087】水添による反応混合物は多価エーテルアル
コール(IIIa)となるが、これはもとの環状ケタールや
環状アセタールの環数に等しい数のアルキル置換度を中
心として分布を持った数種類のアルキル置換度を持った
アルコールである。例えば、6価アルコール1モルとケ
トンあるいはアルデヒド3モルから得られる環状ケター
ル,環状アセタールを水添すると、3つアルキル置換さ
れた3モル付加体を中心として2モル付加体や1モル付
加体が生じ、4モル付加体,5モル付加体,6モル付加
体が生じる。また、多価エーテルアルコール(IIIa)の
エーテル置換度の少ないものを多く得るためには、ケト
ンやアルデヒドあるいはその反応性誘導体を多価アルコ
ールに対して当量より少ない比率で反応させて得た環状
ケタールや環状アセタール(XIV)を水添すればよいし、
当量反応させて得た環状ケタールや環状アセタール(XI
V)を用いる場合には、多価アルコールを添加して水添す
ればよい。ここで述べた当量とは、多価アルコール1モ
ルに対してケトンやアルデヒドあるいはその反応性誘導
体を多価アルコールの価数/2モル(多価アルコールの
価数が偶数の場合),[多価アルコールの価数−1]/
2モル(多価アルコールの価数が奇数の場合)である。
【0088】一方、多価エーテルアルコール(IIIa)の
エーテル置換度の多いものを多く得るためには、当量反
応させて得た環状ケタールや環状アセタール(XIV)にケ
トンやアルデヒドを添加して水添すればよい。あるい
は、環状ケタールや環状アセタールを水添して得た多価
エーテルアルコール(IIIa)を、再度、ケトンやアルデ
ヒドあるいはその反応性誘導体であるケタールやアセタ
ールと反応させて、環状ケタール,環状アセタールを
得、これを水添することによっても得られる。水添によ
る反応混合物は、濾過によって触媒を除去したのち、必
要により洗浄,吸着処理,蒸留等により精製することが
できる。このようにして得られた多価エーテルアルコー
ル(IIIa)の混合物をこの混合物のまま次の誘導体合成
に用いても良い。必要に応じて、目的のエーテル置換度
持った多価エーテルアルコール(IIIa)を単離して、次
の誘導体合成に用いても良い。反応混合物から目的のエ
ーテル置換度を持ったアルコールを単離するには、濾過
を行って触媒を除去したのち、常法により、例えば溶媒
留去,洗浄,再結晶,蒸留,クロマトグラフィー等を単
独又は組み合わせて行うことができる。
【0089】 多価エーテルアルコール誘導体の合成
(反応スキーム2) このようにして得られた多価エーテルアルコール(III
a)を、この混合物のまま、あるいは目的のアルキル置
換度を持った多価エーテルアルコールに単離して合成潤
滑油に用いることができるが、水酸基を(i)アルキル
エーテル化,(ii)アルキレンオキサイド付加,あるい
は(iii) ポリオキシアルキレン基等の連結基による二量
化等の反応により、各種の誘導体に変えて合成潤滑油に
用いることができる。
【0090】
【化25】
【0091】例えば、反応スキーム2に示すように、多
価エーテルアルコール(IIIa)の水酸基をアルキルエー
テル化することにより、多価エーテルアルコール誘導体
(III)を得ることができる。あるいは、多価エーテルア
ルコール(IIIa)の水酸基をアルキレンオキサイド付加
することにより、多価エーテルアルコール誘導体(IV:
8 ,R9 =H,以下IVaと略す)を得ることができ
る。さらに、多価エーテルアルコール誘導体(IVa)の
水酸基をアルキルエーテル化することにより、多価エー
テルアルコール誘導体(IV)を得ることができる。ま
た、多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルア
ルコール誘導体(III),(IVa), (IV)の水酸基をポ
リオキシアルキレン基等の連結基で二量化することによ
り、多価エーテルアルコール誘導体(V)、(Va:V
の中でR8 ,R11=H,k2 ,k3 =0のもの)、(V
b:Vの中でR8 ,R9 ,R11,R12=Hのもの)を得
ることができる。また、多価エーテルアルコール誘導体
(Va)をアルキレンオキサイド付加することにより、
多価エーテルアルコール誘導体(Vb)を得ることがで
きる。さらに、多価エーテルアルコール誘導体(V
a), (Vb)をアルキルエーテル化することにより、
多価エーテルアルコール誘導体(V)が得られる。多価
エーテルアルコール(IIIa)から上記の各種の多価エー
テルアルコール誘導体に誘導する場合、反応スキーム2
に示すようにいろいろな合成ルートが考えられるがいず
れの合成ルートを用いても良い。
【0092】(i) アルキルエーテル化 アルキルエーテル化の方法は以下のように行われる。多
価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルアルコー
ル誘導体の水酸基部分にNa,NaH,NaOCH3
NaOH,KOH等の塩基を作用させて当該アルコラー
トを作り、続いてハロゲン化アルキルや硫酸ジアルキ
ル,アルキルトシレート等のアルキル化剤によってアル
キル化する。
【0093】ここで用いるハロゲン化アルキルとして
は、以下のハロゲン化アルキルが挙げられる。例えば、
塩化直鎖アルキルとして塩化メチル,塩化エチル,塩化
プロピル,塩化ブチル,塩化アミル,塩化ヘキシル,塩
化オクチル,塩化デシル,塩化ドデシル,塩化ヘキサデ
シル,塩化オクタデシル等が挙げられる。塩化分岐アル
キルとして塩化イソプロピル,塩化イソブチル,塩化s
ec−ブチル,塩化tert−ブチル,塩化イソアミ
ル,塩化ネオペンチル,塩化1−メチルブチル,塩化
1, 1−ジメチルプロピル,塩化1−エチルプロピル,
塩化イソヘキシル,塩化2−エチルブチル,塩化1−メ
チルアミル,塩化1, 3−ジメチルブチル,塩化1−エ
チルブチル,塩化2−エチルヘキシル,塩化イソオクタ
デシル等が挙げられる。臭化直鎖アルキルとして臭化メ
チル,臭化エチル,臭化プロピル,臭化ブチル,臭化ア
ミル,臭化ヘキシル,臭化オクチル,臭化テトラデシ
ル,臭化ヘキサデシル,臭化オクタデシル,臭化テトラ
コシル等が挙げられる。臭化分岐アルキルとして臭化イ
ソプロピル,臭化イソブチル,臭化sec−ブチル,臭
化tert- ブチル,臭化イソアミル,臭化ネオペンチ
ル,臭化1−メチルブチル,臭化1, 1−ジメチルプロ
ピル,臭化1−エチルプロピル,臭化イソヘキシル,臭
化2−エチルブチル,臭化1−メチルアミル,臭化1,
3−ジメチル,臭化1−エチルブチル,臭化2−エチル
ヘキシル,臭化イソオクタデシル,臭化2−ドデシルヘ
キサデシル等が挙げられる。沃化直鎖アルキルとして沃
化メチル,沃化エチル,沃化プロピル,沃化ブチル,沃
化アミル,沃化ヘキシル等が挙げられる。沃化分岐アル
キルとして沃化イソプロピル,沃化イソブチル,沃化s
ec−ブチル,沃化tert−ブチル,沃化イソアミ
ル,沃化ネオペンチル,沃化1−メチルブチル,沃化
1, 1−ジメチルプロピル,沃化1−エチルプロピル,
沃化イソヘキシル,沃化2−エチルブチル,沃化1−メ
チルアミル,沃化1, 3−ジメチルブチル,沃化1−エ
チルブチル等が挙げられる。塩素や臭素や沃素を残留さ
せないために沸点が50℃以下のものが好ましい。
【0094】また、硫酸ジアルキルとしては、以下の硫
酸ジアルキルが挙げられる。例えば、硫酸ジ直鎖アルキ
ルとして、硫酸ジメチル,硫酸ジエチル,硫酸ジプロピ
ル,硫酸ジブチル,硫酸ジアミル,硫酸ジヘキシル,硫
酸ジオクチル,硫酸ジドデシル,硫酸ジオクタデシル等
が挙げられる。硫酸ジ分岐アルキルとして、硫酸ジイソ
プロピル,硫酸ジイソブチル,硫酸ジsec−ブチル,
硫酸ジtert−ブチル,硫酸ジイソアミル,硫酸ジネ
オペンチル,硫酸ジ(1−メチルブチル),硫酸ジ
(1, 1−ジメチルプロピル),硫酸ジ(1−エチルプ
ロピル),硫酸ジイソヘキシル,硫酸ジ(2−エチルブ
チル),硫酸ジ(1−メチルアミル),硫酸ジ(1, 3
−ジメチルブチル),硫酸ジ(1−エチルブチル),硫
酸ジ(2−エチルヘキシル),硫酸ジ(イソオクタデシ
ル)等が挙げられる。
【0095】また、アルキルトシレートとしては、以下
のアルキルトシレートが挙げられる。例えば、直鎖アル
キルトシレートとして、メチルトシレート,エチルトシ
レート,プロピルトシレート,ブチルトシレート,アミ
ルトシレート,ヘキシルトシレート,オクチルトシレー
ト,ドデシルトシレート,オクタデシルトシレート等が
挙げられる。分岐アルキルトシレートとして、イソプロ
ピルトシレート,イソブチルトシレート,sec−ブチ
ルトシレート,tert−ブチルトシレート,イソアミ
ルトシレート,ネオペンチルトシレート,1−メチルブ
チルトシレート,1, 1−ジメチルプロピルトシレー
ト,1−エチルプロピルトシレート,イソヘキシルトシ
レート,2−エチルブチルトシレート,1−メチルアミ
ルトシレート,1, 3−ジメチルブチルトシレート,1
−エチルブチルトシレート,2−エチルヘキシルトシレ
ート,イソオクタデシルトシレート,2−ドデシルヘキ
サデシルトシレート等が挙げられる。
【0096】一方、多価エーテルアルコール(IIIa)や
多価エーテルアルコール誘導体の1水酸基当たりに対す
る塩基の比率(モル比)は1. 0〜3. 0、好ましくは
1.0〜1. 5であり、アルキル化剤の比率(モル比)
は1. 0〜3. 0、好ましくは1. 0〜1. 5である。
まず、アルコラート化反応は、キシレン,トルエン,ベ
ンゼン,オクタン,イソオクタン,ヘプタン,ヘキサ
ン,シクロヘキサン,ペンタン,リグロイン,石油エー
テル,ジメチルスルホキシド,1, 2−ジメトキシエタ
ン等の不活性溶媒中,あるいはこれらの混合溶液中で、
用いる溶媒の沸点、安定性にもよるが、室温〜110℃
の温度で行い、引き続きアルキル化剤の反応性にもよる
が、室温〜130℃の温度で、アルキル化剤を徐々に滴
下しながら行う。アルコラート化反応は0. 5時間〜2
時間、O−アルキル化反応は発熱の程度にもよるが制御
できる範囲内で0. 5〜6時間が好ましい。反応終了
後、未反応の塩基、アルコラート及びアルキル化剤を水
酸化ナトリウム水溶液で中和したのち、抽出,濾過,洗
浄等の前処理を行ったのち、吸着処理,スチーミング,
脱水,蒸留等の操作によって、精製することができる。
【0097】(ii) アルキレンオキサイド付加 アルキレンオキサイド付加は以下のようにして行われ
る。多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルア
ルコール誘導体の水酸基部分に、NaOH,KOH,N
aOCH3 等の塩基触媒の存在下、アルキレンオキサイ
ドを付加し、当該アルキレンオキサイド付加物を得るこ
とができる。ここで用いるアルキレンオキサイドとして
は、例えば、エチレンオキサイド,プロピレンオキサイ
ド,イソブチレンオキサイド,1−ブテンオキサイド,
2−ブテンオキサイド,1−ヘキセンオキサイド,1−
オクテンオキサイド,トリメチルエチレンオキサイド,
テトラメチルエチレンオキサイド,スチレンオキサイド
等が挙げられる。
【0098】アルキレンオキサイド付加の反応において
は、多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルア
ルコール誘導体に対する触媒の量は0. 1〜5. 0モル
%、好ましくは0. 5〜2. 0モル%であり、反応は無
溶媒,あるいはキシレン,トルエン,ベンゼン,オクタ
ン,イソオクタン,ヘプタン,ヘキサン,シクロヘキサ
ンなどの不活性溶媒中,あるいはこれらの混合溶媒中
で、50〜200℃、好ましくは70〜160℃の温度
でアルキレンオキサイドを所要量導入しながら行う。ア
ルキレンオキサイド導入前に塩基触媒によるアルコラー
トの生成を容易にするため、可能ならば、加熱、減圧脱
水しておくことが好ましい。アルキレンオキサイド付加
反応は発熱の程度にもよるが通常1〜10時間である。
反応終了後、酢酸等で中和するか、ケイ酸マグネシウム
等の吸着剤を用いて処理した後、ろ過を行い触媒を除去
する。場合によっては、中和や吸着処理を行わなくても
よい。このようにして得られたアルキレンオキサイド付
加物は、さらに蒸留,クロマトグラフィー,洗浄,吸着
処理,スチーミング,脱水等の操作によって精製するこ
とができる。
【0099】以上のようにして得られたアルキレンオキ
サイド付加物は、前述したアルキルエーテル化の方法に
より多価エーテルアルコール誘導体(IV),(V)に導
くことができるが、多価エーテルアルコール(IIIa)や
多価エーテルアルコール誘導体の水酸基部分にNa,N
aH,NaOCH3 ,NaOH,KOH等の塩基を作用
させて当該アルコラートを作り、続いてポリオキシアル
キレンアルキルエーテルのハロゲン化物,硫酸化物,あ
るいはトシル化物等の既にオキシアルキレン部分を分子
内に含有するアルキル化剤によってアルキル化し、多価
エーテルアルコール誘導体(IV),(V)に導くことも
できる。
【0100】ここで用いるポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテルのハロゲン化物,硫酸化物,あるいはトシル
化物は、公知の方法[Reagents for Organic Synthesis
(Fieser & Fieser)]により容易に当該ポリオキシアル
キレンアルキルエーテルより合成することが可能であ
る。ここで用いるポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ルのハロゲン化物としては、例えば、塩化物,臭化物,
ヨウ化物として、2−メトキシエチルハライド,2−エ
トキシエチルハライド,2−エトキシプロピルハライ
ド,2−(2−エトキシエトキシ)エチルハライド,2
−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エ
トキシ)エチルハライド,オクタオキシエチレン2−エ
チルヘキシルエーテルのハロゲン化物,デカオキシプロ
ピレンメチルエーテルのハロゲン物等が挙げられる。
【0101】ここで用いるポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテルの硫酸化物としては、例えば、硫酸ジ(2−
メトキシエチル),硫酸ジ(2−エトキシエチル),硫
酸ジ(2−エトキシプロピル),硫酸ジ(2−(2−エ
トキシエトキシ)エチル),テトラオキシエチレンブチ
ルエーテルの硫酸化物,デカオキシプロピレンメチルエ
ーテルの硫酸化物等が挙げられる。ここで用いるポリオ
キシアルキレンアルキルエーテルのトシル化物として
は、例えば、2−メトキシエチルトシレート,2−エト
キシプロピルトシレート,2−(2−エトキシエトキ
シ)エチルトシレート,2−(2−(2−(2−メトキ
シエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルトシレート,
オクタオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルのト
シル化物,デカオキシプロピレンメチルエーテルのトシ
ル化物等が挙げられる。オキシアルキレン基を分子内に
含有するアルキル化剤を用いてアルキル化する場合も、
前述したアルキルエーテル化の方法でアルキル化剤をオ
キシアルキレン基を分子内に含有するアルキル化剤に変
えて行うことにより、行うことができる。反応終了後、
未反応の塩基,アルコラート及びアルキル化剤を水酸化
ナトリウム水溶液で中和した後、抽出,ろ過,洗浄等の
前処理を行った後、吸着処理,スチーミング,脱水,蒸
留等の操作によって精製することができる。
【0102】(iii) ポリオキシアルキレン基等の連結
基による二量化 ポリオキシアルキレン基等の連結基による二量化は以下
のようにして行われる。多価エーテルアルコール(III
a)及び多価エーテルアルコール誘導体(III),(IV
a),(IV)のうちで1つの水酸基または2つ以上の水
酸基を有するものの1つの水酸基部分に、Na,Na
H,NaOCH3 ,NaOH,KOH等の塩基を作用さ
せて当該アルコラートを作り、続いてジハロゲン化アル
キルやアルキルジトシレート等のポリオキシアルキレン
基を含有するアルキル化剤によってポリオキシアルキレ
ン基の連結基による二量化を行う。ここで用いるポリオ
キシアルキレングリコールのジハロゲン化物,あるいは
ジトシル化物等は、公知の方法[Reagents for Organic
Synthesis (Fieser & Fieser)]により容易に当該ポリ
オキシアルキレングリコールより合成することが可能で
ある。
【0103】ここで用いるポリオキシアルキレングリコ
ールのジハロゲン化物としては、例えば、テトラエチレ
ングリコールジ2−クロロエチルエーテル,ジプロピレ
ングリコールジ2−ブロモエチルエーテル等のジ塩化
物、ジ臭化物等が挙げられる。ポリオキシアルキレング
リコールのジトシル化物としては、例えば、エチレング
リコールジトシレート,プロピレングリコールジトシレ
ート、ジプロピレングリコールジトシレート,ジエチレ
ングリコールジトシレート,トリプロピレングリコール
ジトシレート,テトラエチレングリコールジトシレー
ト,オクタエチレングリコールジトシレート等が挙げら
れる。
【0104】また、別の方法として、多価エーテルアル
コール(IIIa)及び多価エーテルアルコール誘導体(II
I),(IVa),(IV)のうちで1つの水酸基または2
つ以上の水酸基を有するものの1つの水酸基部分に、N
a,NaH,NaOCH3 ,NaOH,KOH等の塩基
を作用させて当該アルコラートを作り、続いて前述した
多価エーテルアルコール(IIIa)のうちで1つの水酸基
を有するもののアルキレンオキサイド付加により得られ
た多価エーテルアルコール誘導体(IVa)よりハロゲン
化,硫酸化,トシレート化等によって得た多価エーテル
アルコール反応性誘導体を反応させることによって、ポ
リオキシアルキレン基の連結による二量化を行うことも
できる。ここで用いる多価エーテルアルコール反応性誘
導体は多価エーテルアルコール誘導体(IVa)を臭化水
素酸,3臭化リン,5臭化リン,塩化チオニル等のハロ
ゲン化源を用いてハロゲン化することにより、あるいは
無水硫酸等を用いて硫酸化することにより、あるいはパ
ラトルエンスルホニルクロライド等を用いてトシレート
化することにより得られる。
【0105】さらに、別の方法として、多価エーテルア
ルコール反応性誘導体を用いて二量化することもでき
る。前述したアルキルエーテル化の方法において、アル
キル化剤を前述した多価エーテルアルコール反応性誘導
体に変えて、また、多価エーテルアルコール(IIIa)及
び多価エーテルアルコール誘導体(III),(IVa),
(IV)をポリオキシアルキレングリコールに変えて行う
ことにより、同様に二量化できる。以上、3つの反応に
おいて、反応終了後、未反応の塩基,アルコラート及び
アルキル化剤を水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、
抽出,ろ過,洗浄等の前処理を行い、吸着処理、スチー
ミング,脱水,蒸留等の操作によって精製することがで
きる。
【0106】(4)本発明の多価エーテルアルコール及
びその誘導体について このようにして得られる多価エーテルアルコール及びそ
の誘導体(単に多価エーテルアルコール誘導体と略す場
合がある)は、式(III)、式(IV)、式(V)の3種に
分類することができる。また、本発明の多価エーテルア
ルコール誘導体を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合
には、それらの式のなかでもそれぞれ式(VIII) 、式
(IX)、式(X)で示されるものが好適である。以下、
各式で表される多価エーテルアルコール誘導体について
詳細に説明する。
【0107】 式(III)の多価エーテルアルコール誘
導体 多価エーテルアルコール誘導体(III)において、Xは4
〜20価の多価アルコール残基を示す。R7 はR
1(R2 )CH−又はR3(R4 )CH−を示す。R8 は水
素原子もしくは炭素数1〜36の直鎖,分岐,環状のア
ルキル基を示す。R8がすべて水素原子であるものが多
価エーテルアルコール(IIIa)である。R8 がアルキル
基の場合、アルキル基の炭素数は、好ましくは炭素数1
〜24、さらに好ましくは1〜18である。炭素数が3
6を越えると粘度が高くなりすぎるため好ましくない。
アルキル基の具体的な例は、R1 ,R2 に示したものや
2−オクチルドデシル基,イコシル基,ドコシル基,2
−デシルテトラデシル基,オクタコシル基,2−ドデシ
ルヘキサデシル基,2−テトラデシルオクタデシル基,
2−ヘキサデシルイコシル基等が挙げられる。m1は多価
エーテルアルコール(IIIa)のアルキル置換度を示し、
1〜20の整数を示す。n1は多価エーテルアルコール(I
IIa)の水酸基数と一致し、0〜19の整数を示す。m1
+n1は原料多価アルコールの価数に等しく、4〜20の
整数を示し、好ましくは4〜12の整数、さらに好まし
くは4〜10の整数である。R7 とR8 は同一でも異な
っていても良い。また、m1個のR7 ,n1個のR8 は同一
でも異なっていても良い。
【0108】この多価エーテルアルコール誘導体(III)
を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合には、式(VII
I) で示される構造が好ましい。式(VIII) においてX
は4〜20価の多価アルコール残基、好ましくは4〜6
価の多価アルコール残基を示す。中でも得られる多価エ
ーテルアルコール誘導体の電気絶縁性の点からは4価の
多価アルコール残基が好ましい。R19はR13(R14)C
H−又はR15(R16)CH−を示す。R19は直鎖構造よ
りも分岐構造の方が好ましい。R20は炭素数1〜14の
直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、好ましくは炭素
数1〜9、さらに好ましくは炭素数1〜5のアルキル基
である。炭素数が14を越えるとハイドロフルオロカー
ボンとの相溶性が悪くなるため好ましくない。アルキル
基の具体的な例は、R1 ,R2 に示したもののうち、炭
素数14までのものである。m5は多価エーテルアルコー
ル(IIIa)のアルキル置換度を示し、1〜20の整数を
示す。n5は多価エーテルアルコール(IIIa)の水酸基数
と一致し、0〜19の整数を示す。m5+n5は原料多価ア
ルコールの価数に等しく、4〜20の整数を示し、好ま
しくは4〜12の整数、さらに好ましくは4〜10の整
数である。R19とR20は同一でも異なっていても良い。
また、m5個のR19,n5個のR20は同一でも異なっていて
も良い。
【0109】多価エーテルアルコール誘導体(VIII) は
多価エーテルアルコール(IIIa)の水酸基をアルキルエ
ーテル化することによって得られるが、未反応の水酸基
はできるだけ少ない方が好ましく、水酸基価が50mg
KOH/g以下、好ましくは30mgKOH/g以下、
さらに好ましくは15mgKOH/g以下、特に好まし
くは7mgKOH/gである。水酸基価が50mgKO
H/gより大きいとハイドロフルオロカーボンとの相溶
性が悪くなったり、電気絶縁性が悪くなるため好ましく
ない。
【0110】また更に、多価エーテルアルコール誘導体
(III)を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合、多価エ
ーテルアルコール誘導体(VIII) の全炭素数と全酸素数
の比は3. 5以上7. 5以下、好ましくは4. 0以上
6. 5以下、さらに好ましくは4. 5以上6. 0以下で
ある(式(XI))。3. 5より小さいと電気絶縁性が悪く
なり、7. 5より大きいとハイドロフルオロカーボンと
の相溶性が悪くなる。
【0111】 式(IV)の多価エーテルアルコール誘
導体 多価エーテルアルコール誘導体(IV)において、Xは4
〜20価の多価アルコール残基を示す。R7 はR
1(R2 )CH−又はR3(R4 )CH−を示す。R8 ,R
9 は水素原子もしくは炭素数1〜36の直鎖,分岐,環
状のアルキル基を示す。R8 ,R9 がアルキル基の場
合、アルキル基の炭素数は好ましくは炭素数1〜24、
さらに好ましくは1〜18である。炭素数が36を越え
ると粘度が高くなりすぎるため好ましくない。R9 のア
ルキル基の具体例は、R8 と同様である。A2 は炭素数
2〜8のアルキレン基,アリールアルキレン基を示し、
好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。具体的
な例は、A1 と同じである。P2は1〜20の整数を示
し、好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは1〜
5の整数である。m2は多価エーテルアルコール(IIIa)
のアルキル置換度を示し、1〜19の整数を示す。n2は
0〜18の整数を示し、k1は1〜19の整数を示す。
n2+k1 は多価エーテルアルコール(IIIa)の水酸基と
一致する。m2+n2+k1は原料多価アルコールの価数に
等しく、4〜20の整数を示し、好ましくは4〜12の
整数、さらに好ましくは4〜10の整数である。R7
8 ,R9 は同一でも異なっていても良い。また、m2個
のR7 ,n2個のR8 ,k1 個のR9 は同一でも異なって
いても良い。また、P2×k1 個のA2 は同一でも異なっ
ていても良い。
【0112】この多価エーテルアルコール誘導体(IV)
を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合には、式(IX)
で示される構造が好ましい。式(IX)においてXは4〜
20価の多価アルコール残基を示す。R19はR
13(R14)CH−又はR15(R16)CH−を示す。R19
は直鎖構造よりも分岐構造の方が好ましい。R20,R21
は炭素数1〜14の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示
し、好ましくは炭素数1〜9、さらに好ましくは炭素数
1〜5のアルキル基である。炭素数が14を越えるとハ
イドロフルオロカーボンとの相溶性が悪くなるために好
ましくない。アルキル基の具体的な例は、R1 ,R2
示したもののうち炭素数14までのものである。A6
炭素数2〜8のアルキレン基,アリールアルキレン基を
示し、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。
具体的な例は、A1 と同じである。P6は1〜15の整数
を示し、好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは
1〜5の整数、特に好ましくは1〜3の整数である。m6
は多価エーテルアルコール(IIIa)のアルキル置換度を
示し、1〜19の整数を示す。n6は0〜18の整数を示
し、k4 は1〜19の整数を示す。n6+k4 は多価エー
テルアルコール(IIIa)の水酸基数と一致する。m6+n6
+k4 は原料多価アルコールの価数に等しく4〜20の
整数を示し、好ましくは4〜12の整数、さらに好まし
くは4〜10の整数である。R19,R20,R21は同一で
も異なっていても良い。また、m6個のR19,n6個の
20,k4 個のR21は同一でも異なっていても良い。ま
た、P6×k4 個のA6 は同一でも異なっていても良い。
【0113】多価エーテル誘導体(IX)は多価エーテル
アルコール(IIIa)の水酸基をアルキレンオキサイド付
加,アルキルエーテル化することによって得られるが未
反応の水酸基はできるだけ少ない方が好ましく、水酸基
価が50mgKOH/g以下、好ましくは30mgKO
H/g以下、さらに好ましくは15mgKOH/g以
下、特に好ましくは7mgKOH/g以下である。水酸
基価が50mgKOH/gより大きいとハイドロフルオ
ロカーボンとの相溶性が悪くなったり、電気絶縁性が悪
くなるため好ましくない。
【0114】また、さらに多価エーテルアルコール誘導
体(IV)を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合、多価
エーテルアルコール誘導体(IX)の全炭素数と全酸素数
の比は3. 5以上7. 5以下、好ましくは4. 0以上
6. 5以下、さらに好ましくは4. 5以上6. 0以下で
ある(式(XII))。3. 5より小さいと電気絶縁性が悪く
なり7. 5より大きいとハイドロフルオロカーボンとの
相溶性が悪くなる。
【0115】 式(V)の多価エーテルアルコール誘
導体 多価エーテルアルコール誘導体(V)において、X,Y
は4〜20価の多価アルコール残基を示す。R7 ,R10
はR1(R2 )CH−又はR3(R4 )CH−を示す。
8 ,R9 ,R11,R12は水素原子もしくは炭素数1〜
36の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。R8 ,R
9 ,R11,R12がアルキル基の場合、アルキル基の炭素
数は好ましくは炭素数1〜24、さらに好ましくは1〜
18である。炭素数が36を越えると粘度が高くなりす
ぎるため好ましくない。R11,R12のアルキル基の具体
例は、R8 と同様である。A2 ,A3 ,A4 は炭素数2
〜8のアルキレン基,アリールアルキレン基を示し、好
ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。具体的な
例は、A1 と同じである。P2,P3,P4は1〜20の整数
を示し、好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは
1〜5の整数である。m3,m4は2つの多価エーテルアル
コール(IIIa)のそれぞれのアルキル置換度を示し、1
〜18の整数を示す。n3,n4は0〜18の整数を示し、
k2 ,k3 は0〜18の整数を示す。n3+k2 +1,n4
+k3 +1は2つの多価エーテルアルコール(IIIa)の
それぞれの水酸基と一致する。m3+n3+k2 +1,m4+
n4+k3 +1はそれぞれの原料多価アルコールの価数に
等しく、4〜20の整数を示し、好ましくは4〜12の
整数、さらに好ましくは4〜10の整数である。X,Y
は同一でも異なっていても良い。R7 〜R12は同一でも
異なっていても良い。また、m3個のR7 ,n3個のR8
k2 個のR9 ,m4個のR10,n4個のR11,k3 個のR12
は同一でも異なっていても良い。また、A2 ,A3 ,A
4 は同一でも異なっていても良く、P2×k2 個のA2
P3×k3個のA3 ,P4個のA4 は同一でも異なっていて
も良い。
【0116】この多価エーテルアルコール誘導体(V)
を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合には、式(X)
で示される構造が好ましい。式(X)においてX,Yは
4〜20価の多価アルコール残基を示す。R19,R22
13(R14)CH−又はR15(R16)CH−を示す。R
19,R20は直鎖構造よりも分岐構造の方が好ましい。R
20,R21,R23,R24は炭素数1〜14の直鎖,分岐,
環状のアルキル基を示し、好ましくは炭素数1〜9、さ
らに好ましくは炭素数1〜5のアルキル基である。炭素
数が14を越えると、ハイドロフルオロカーボンとの相
溶性が悪くなるため好ましくない。R20,R21,R23
24のアルキル基の具体的な例は、R1 ,R2 に示した
もののうち、炭素数14までのものである。A6
7 ,A8 は炭素数2〜8のアルキレン基,アリールア
ルキレン基を示し、好ましくは炭素数2〜4のアルキレ
ン基である。具体的な例は、A1 と同じである。P6,P
7,P8は1〜15の整数を示し、好ましくは1〜10の
整数、さらに好ましくは1〜5の整数、特に好ましくは
1〜3の整数である。m7,m8は2つの多価エーテルアル
コール(IIIa)のそれぞれのアルキル置換度を示し、1
〜18の整数を示す。n7,n8は0〜18の整数を示し、
k5 ,k6 は0〜18の整数を示す。n7+k5 +1,n8
+k6 +1は2つの多価エーテルアルコール(IIIa)の
それぞれの水酸基と一致する。m7+n7+k5 +1,m8+
n8+k6 +1はそれぞれの原料多価アルコールの価数に
等しく、4〜20の整数を示し、好ましくは4〜12の
整数、さらに好ましくは4〜10の整数である。X,Y
は同一でも異なっていても良い。R19〜R24は同一でも
異なっていても良い。またm7個のR19,n7個のR20,k
5 個のR21,m8個のR22,n8個のR23,k6 個のR24
同一でも異なっていても良い。A6 ,A7 ,A8 は同一
でも異なっていても良く、P6×k5 個のA6 ,P7×k6
個のA7 ,P8個のA8 は同一でも異なっていても良い。
【0117】多価エーテルアルコール誘導体(X)は多
価エーテルアルコール(IIIa)の水酸基をアルキレンオ
キサイド付加,二量化,アルキルエーテル化することに
よって得られるが、未反応の水酸基はできるだけ少ない
方が好ましく、水酸基価が50mgKOH/g以下、好
ましくは30mgKOH/g以下、さらに好ましくは1
5mgKOH/g以下、特に好ましくは7mgKOH/
g以下である。水酸基価が50mgKOH/gより大き
いとハイドロフルオロカーボンとの相溶性が悪くなった
り、電気絶縁性が悪くなるため好ましくない。
【0118】また、さらに多価エーテルアルコール誘導
体(V)を冷凍機作動流体用組成物に用いる場合、多価
エーテルアルコール誘導体(X)の全炭素数と全酸素数
の比は3. 5以上7. 5以下、好ましくは4. 0以上
6. 5以下、さらに好ましくは4. 5以上6. 0以下で
ある(式(XIII) )。3. 5より小さいと電気絶縁性が
悪くなり、7. 5より大きいとハイドロフルオロカーボ
ンとの相溶性が悪くなる。
【0119】次に、本発明における多価エーテルアルコ
ール誘導体について、さらに具体例(化合物名と油種整
理番号と一部のものについては構造式)を以下に例示す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (IIIa−A) 3−(1−イソブチル−3−メチルブト
キシ)−2,2−ビス[(1−イソブチル−3−メチル
ブトキシ)メチル〕−1−プロパノール (IIIa−B) 1,6−ジ−O−(1,3−ジメチルブ
チル)ソルビトール (IIIa−C) 1,3,6−トリ−O−(1−メチルプ
ロピル)ソルビトール (IIIa−D) 1,3,6−トリ−O−(3,5,5−
トリメチルヘキシル)ソルビトール (IIIa−E) 1,3,6−ジ−O−(3,5,5−ト
リメチルヘキシル)−O−(3−メトキシブチル)ソル
ビトール(1,3,6位のアルキル又はアルコキシアル
キル置換基の位置は1,3,6位のいずれかにあり特定
されない)
【0120】(IIIa−F) 1,3,6−ジ−O−
(3,5,5−トリメチルヘキシル)−O−(3−イソ
ブトキシブチル)ソルビトール(1,3,6位のアルキ
ル又はアルコキシアルキル置換基の位置は1,3,6位
のいずれかにあり特定されない) (IIIa−G) 1,3,6−トリ−O−(3−メトキシ
ブチル)ソルビトール (IIIa−H) 2,16−ジメチル−4,14−ジイソ
ブチル−7,11−ジヒドロキシ−5,9,13−トリ
オキサヘプタデカン (IIIa−I) 2,4,14,16−テトラメチル−1
1−(1,3−ジメチルブトキシ)−7−ヒドロキシ−
5,9,13−トリオキサヘプタデカン (IIIa−J) 2,20−ジメチル−4,18−ジイソ
ブチル−7,11,15−トリヒドロキシ−5,9,1
3,17−テトラオキサヘンアイコサン
【0121】(IIIa−K) 2,2,4,26,28,
28−ヘキサメチル−9,13,17,21−テトラヒ
ドロキシ−7,11,15,19,23−ペンタオキサ
ノナコサン (IIIa−L) 2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジ
(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)ブタン (IIIa−M) 10,28−ジノニル−13,17,2
1,25−テトラヒドロキシ−11,15,19,2
3,27−ペンタオキサヘプタトリアコンタン (IIIa−N) 3−ヒドロキシ−2,2−ビス[(1−
イソブチル−3−メチルブトキシ)メチル]−1−プロ
パノール (IIIa−O) 3−(1−メチルプロポキシ)−2,2
−ビス[(1−メチルプロポキシ)メチル]−1−プロ
パノール
【0122】(IIIa−P) 1,1’−オキシビス[3
−ヒドロキシ−2,2−ビス(1−メチルプロポキシ)
メチル]プロパン (IIIa−Q) 1,6−ジ−O−(3,5,5−トリメ
チルヘキシル)ソルビトール (III−A) 1−メトキシ−3−(1−メチルプロポキ
シ)−2,2−ビス[(1−メチルプロポキシ)メチ
ル]プロパン (III−B) 1−メトキシ−3−(1−イソブチル−3
−メチルブトキシ)−2,2−ビス[(1−イソブチル
−3−メチルブトキシ)メチル]プロパン (III−C) 1,1’−オキシビス[3−メトキシ−
2,2−ビス(1−メチルプロポキシ)メチル]プロパ
【0123】(III−D) 2,3,4,5−テトラ−O
−メチル−1,6−ジ−O−(3,5,5−トリメチル
ヘキシル)ソルビトール (III−E) 2,4,5−トリ−O−メチル−1,3,
6−トリ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソ
ルビトール (III−F) 2,4,5−トリ−O−エチル−1,3,
6−トリ−O−(1−メチルプロピル)ソルビトール (III−G) 2,4,5−トリ−O−メチル−1,3,
6−ジ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−O
−(3−イソブトキシブチル)ソルビトール(1,3,
6位のアルキル又はアルコキシアルキル置換基の位置は
1,3,6位のいずれかにあり特定されない) (III−H) 1−メトキシ−3−(1,3−ジメチルブ
トキシ)−2,2−ビス[(1,3−ジメチルブトキ
シ)メチル]プロパン
【0124】(III−I) 1−エトキシ−3−(3−エ
トキシブトキシ)−2,2−ビス[(3−エトキシブト
キシ)メチル]プロパン (III−J) 1−メトキシ−3−[(4−tert−ブ
チルシクロヘキシル)オキシ]−2,2−ビス[(4−
tert−ブチルシクロヘキシル)オキシメチル]プロ
パン (III−K) 1,3−ジメトキシ−2,2−ビス[(1
−イソブチル−3−メチルブトキシ)メチル]プロパン (III−L) 1,3−ジエトキシ−2,2−ビス
[(1,3−ジメチルブトキシ)メチル]プロパン (III−M) 2−メトキシ−1,3,4−トリ(3,
5,5−トリメチルヘキシルオキシ)ブタン
【0125】(III−N) 2,3−ジメトキシ−1,4
−ジ(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)ブタン (III−O) 2−メトキシ−1−(1−イソブチル−3
−メチルブトキシ)−3−[2,3−ジ(1−イソブチ
ル−3−メチルブトキシ)プロポキシ]プロパン (III−P) 2−メトキシ−1−(1,3−ジメチルブ
トキシ)−3−[2,3−ジ(1,3−ジメチルブトキ
シ)プロポキシ]プロパン (III−Q) 2−メトキシ−1−(1−イソブチル−3
−メチルブトキシ)−3−[[2−メトキシ−3−(1
−イソブチル−3−メチルブトキシ)]プロポキシ]プ
ロパン (III−R) 2−プロポキシ−1−(1,3−ジメチル
ブトキシ)−3−[[2−プロポキシ−3−(1,3−
ジメチルブトキシ)]プロポキシ]プロパン (III−S) 1,6−ジ−O−(3,5,5−トリメチ
ルヘキシル)−ジ−O−メチル−ジ−O−(3,5,5
−トリメチルヘキシル)ソルビトール(両末端以外はラ
ンダムでもブロックでもよい)
【0126】(III−T) 2,3,4,5−テトラ−O
−メチル−1,6−ジ−O−(1,3−ジメチルブチ
ル)ソルビトール (III−U) 2,4,5−トリ−O−メチル−1,3,
6−トリ−O−(1,3−ジメチルブチル)ソルビトー
ル (III−V) 2,4,18,20−テトラメチル−7,
11,15−トリエトキシ−5,9,13,17−テト
ラオキサヘンアイコサン (III−W) 2,2,4,26,28,28−ヘキサメ
チル−9,13,17,21−テトラエトキシ−7,1
1,15,19,23−ペンタオキサノナコサン (III−X) 12,30−ジウンデシル−15,19,
23,27−テトラメトキシ−13,17,21,2
5,29−ペンタオキサヘンテトラコンタン
【0127】(III−Y) 2,16−ジメトキシ−7,
11−ジ(2−エチルヘキシル)−5,9,13−トリ
オキサヘプタデカン (III−Z) 2,3−ジ−O−(2−エチルヘキシル)
−1,6−ジ−O−[3−(2−メトキシ)エトキシブ
チル]エリスリトール (IV−A) 2,2−ビス[(1−イソブチル−3−メ
チルブトキシ)メチル]−1,3−ビス[2−(2−メ
トキシエトキシ)エトキシ]プロパン (IV−B) ジ−O−ヒドロキシエチル−1,3,6−
トリ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソルビ
トール
【0128】
【化26】
【0129】(IV−C) O−メチル−ジ−O−メトキ
シエチル−1,3,6−トリ−O−(3,5,5−トリ
メチルヘキシル)ソルビトール
【0130】
【化27】
【0131】(IV−D) トリ−O−メトキシエチル−
1,3,6−トリ−O−(3,5,5−トリメチルヘキ
シル)ソルビトール
【0132】
【化28】
【0133】(IV−E) 1−(3,6,9,12−テ
トラオキシトリデシルオキシ)−3−(1−イソブチル
−3−メチルブトキシ)−2,2−ビス[(1−イソブ
チル−3−メチルブトキシ)メチル]プロパン (IV−F) 1−(3,6,9,12,15,18,2
1,24−オクタオキシペンタアイコシルオキシ)−3
−(1−イソブチル−3−メチルブトキシ)−2,2−
ビス[(1−イソブチル−3−メチルブトキシ)メチ
ル]プロパン (IV−G) 1−(2,5−ジメチル−3,6−ジオキ
シヘプチルオキシ)−3−(1,3−ジメチルブトキ
シ)−2,2−ビス[(1,3−ジメチルブトキシ)メ
チル]プロパン (IV−H) 1−(2,5,8−トリメチル−3,6,
9−トリオキシデシルオキシ)−3−(1,3−ジメチ
ルブトキシ)−2,2−ビス[(1,3−ジメチルブト
キシ)メチル]プロパン (IV−I) 1,3−ジ(2−メトキシプロポキシ)−
2,2−ビス[(1−イソブチル−3−メチルブトキ
シ)メチル]プロパン
【0134】(IV−J) 1,6−ジ−O−(3,5,
5−トリメチルヘキシル)−ジ−O−メトキシエチル−
ジ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソルビト
ール(両末端以外はランダムでもブロックでもよい) (IV−K) 1,6−ジ−O−(3−メトキシブチル)
−ジ−O−メチル−ジ−O−イソトリデシルソルビトー
ル(両末端以外はランダムでもブロックでもよい) (IV−L) 1,6−ジ−O−[3−(2−メトキシ)
エトキシブチル]−ジ−O−メチル−ジ−O−イソトリ
デシルソルビトール(両末端以外はランダムでもブロッ
クでもよい) (IV−M) O−ヒドロキシエチル−1,3,6−トリ
−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソルビトー
【0135】
【化29】
【0136】(IV−N) トリ−O−ヒドロキシエチル
−1,3,6−トリ−O−(3,5,5−トリメチルヘ
キシル)ソルビトール
【0137】
【化30】
【0138】(V−A) テトラエチレングリコール
ジ−[2,2,2−トリス(1−メチルプロポキシ)メ
チル]エチルエーテル
【0139】(5)本発明の合成潤滑油、冷凍機作動流
体用組成物 本発明の合成潤滑油、冷凍機作動流体用組成物に用いら
れる本発明の多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エ
ーテルアルコール誘導体 (III), (IV) , (V)は、1
00℃の粘度が1mm2/s 以上200mm2/s 以下が好まし
く、さらに好ましくは1mm2/s 以上100mm2/s 以下、
特に好ましくは1mm2/s 以上50mm2/s以下である。ま
た、本発明に用いられる多価エーテルアルコール誘導体
(III), (IV) , (V)を冷凍機作動流体に用いる場合
は、ハイドロフルオロカーボンとの二相分離温度が低い
ことが望ましく10℃以下、好ましくは0℃以下、さら
に好ましくは−10℃以下、特に好ましくは−30℃以
下であることが望ましい。
【0140】本発明に用いられる多価エーテルアルコー
ル(IIIa)や多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)は、他の潤滑油と混合して用いることも
できる。他の潤滑油としては、鉱物油やポリブテン,ポ
リαオレフィン,アルキルベンゼン等の炭化水素系合成
油,脂肪族ジエステルやネオペンチルポリオールエステ
ル,ポリアルキレングリコール,ポリフェニルエーテ
ル,カーボネート,リン酸エステル,シリケートエステ
ル,シリコーン油,パーフルオロポリエーテル等があげ
られ、具体的な例は新版潤滑の物理化学(幸書房)や潤
滑油の基礎と応用(コロナ社)等に述べられている。
【0141】本発明に用いられる多価エーテルアルコー
ル(IIIa)や多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)と他の潤滑油の混合比率は、混合した潤
滑油中に多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテ
ルアルコール誘導体 (III), (IV) , (V)が0. 1重
量%以上,好ましくは1. 0重量%以上,さらに好まし
くは5. 0重量%以上,特に好ましくは10重量%以上
含まれることが望ましい。含まれる量が0. 1%より少
ないと潤滑性を向上させる効果が十分に発揮できない。
また、多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV) ,
(V)を冷凍機作動流体に用いる場合は、混合する他の
潤滑油はハイドロフルオロカーボンとの相溶性に優れた
ものが好ましく、ネオペンチルポリオールエステルやポ
リアルキレングリコール,カーボネート等が好ましい。
しかし、多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV)
, (V)のハイドロフルオロカーボンとの相溶性が十
分優れている場合、例えば、二相分離温度が−30℃以
下,好ましくは−50℃以下の場合には、ハイドロフル
オロカーボンとの相溶性が劣る潤滑油,例えば、アルキ
ルベンゼンや鉱物油と二相分離温度が10℃を超えない
範囲で混合することもできる。
【0142】本発明に用いられる多価エーテルアルコー
ル(IIIa)や多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)は、潤滑性や耐熱性に優れることからエ
ンジン油やタービン油,ギヤ油,作動油,軸受油,金属
加工油,圧縮機油,グリース基油等に用いることができ
る。また、多価エーテルアルコール誘導体 (III), (I
V) , (V)の中で多価エーテルアルコール誘導体(VII
I),(IX), (X)はハイドロフルオロカーボンとの相
溶性に優れ、電気絶縁性にも優れるため、ハイドロフル
オロカーボンとの混合物として冷凍機作動流体に用いる
ことができる。また、多価エーテルアルコール(IIIa)
や多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV) ,
(V)の中で水酸基を持つものは油性剤として用いるこ
とができる。中でも2つ以上の水酸基を隣接位あるいは
1, 3位に持つものは油性剤として特に優れている。
【0143】多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)を冷凍機作動流体に用いる場合、本発明
の冷凍機作動流体組成物中のハイドロフルオロカーボン
と多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV) ,
(V)を含む冷凍機油との混合比率は、通常ハイドロフ
ロオロカーボン/冷凍機油=50/1〜1/20(重量
比)、好ましくは10/1〜1/5(重量比)である。
ハイドロフルオロカーボン/冷凍機油=50/1より、
ハイドロフルオロカーボンの比率が高くなるとハイドロ
フルオロカーボン−冷凍機油混合溶液の粘度が低くなり
潤滑性が悪くなる可能性があり好ましくない。また、ハ
イドロフルオロカーボン/冷凍機油=1/20よりハイ
ドロフルオロカーボンの比率が低くなると冷凍能力が不
足する可能性があり好ましくない。
【0144】本発明に用いられるハイドロフルオロカー
ボンとはジフルオロメタン(HFC32),1, 1−ジ
フルオロエタン(HFC152a),1, 1, 1−トリ
フルオロエタン(HFC143a),1, 1, 1, 2−
テトラフルオロエタン(HFC134a),1, 1,
2, 2−テトラフルオロエタン(HFC134),ペン
タフルオロエタン(HFC125)等であり、特に1,
1, 1, 2−テトラフルオロエタン,ジフルオロメタ
ン,ペンタフルオロエタン,1, 1, 1−トリフルオロ
エタンが好ましい。これらのハイドロフルオロカーボン
は単独で用いても良いし、2種類あるいは3種類以上の
ハイドロフルオロカーボンを混合して用いても良い。
【0145】本発明に用いられる多価エーテルアルコー
ル(IIIa)や多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)には、必要に応じて通常使用される酸化
防止剤,極圧剤,性向上剤,消泡剤,清浄分散剤,粘度
指数向上剤,防錆剤,抗乳化剤等の潤滑油添加剤を添加
することもできる。例えば、酸化防止剤として使用可能
なものは、2,6 −ジ−t−ブチルフェノール,2,6 −ジ
−t−ブチル−4 −メチルフェノール,4,4'ーメチレン
ビス(2,6 −ジ−t−ブチルフェノール)等のフェノー
ル系酸化防止剤や、p,p −ジオクチルフェニルアミン,
モノオクチルジフェニルアミン,フェノチアジン,3,7
−ジオクチルフェノチアジン,フェニル−1 −ナフチル
アミン,フェニル−2 −ナフチルアミン,アルキルフェ
ニル−1 −ナフチルアミン,アルキルフェニル−2 −ナ
フチルアミン等のアミン系酸化防止剤や、アルキルジサ
ルファイド,チオジプロピオン酸エステル,ベンゾチア
ゾール等の硫黄系酸化防止剤や、ジアルキルジチオリン
酸亜鉛,ジアリールジチオリン酸亜鉛などである。その
添加量は多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテ
ルアルコール誘導体 (III), (IV) , (V)を含む本発
明の潤滑油に対し0.05〜2. 0重量%である。
【0146】極圧剤,油性向上剤として使用可能なもの
は、例えばジアルキルジチオリン酸亜鉛,ジアリールジ
チオリン酸亜鉛などの亜鉛化合物や、チオジプロピオン
酸エステル,ジアルキルサルファイド,ジベンジルサル
ファイド,ジアルキルポリサルファイド,アルキルメル
カプタン,ジベンゾチオフェン,2,2'−ジチオビス(ベ
ンゾチアゾール)等の硫黄化合物、トリアリールフォス
フェートやトリアリールフォスファイト,トリアルキル
フォスファイト,トリアルキルフォスフェート等の燐化
合物、塩素化パラフィン等の塩素化合物、モリブデンジ
チオカーバメイト、モリブデンジチオフォスフェート、
二硫化モリブデン等のモリブデン化合物、パーフルオロ
アルキルポリエーテルや、三沸化塩化エチレン重合物、
フッ化黒鉛などの沸素化合物、脂肪酸変性シリコーンな
どのケイ素化合物、グラファイト等である。その添加量
は多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルアル
コール誘導体 (III), (IV) , (V)を含む本発明の潤
滑油に対し0. 05〜10重量%である。
【0147】消泡剤としての使用されるものは、ジメチ
ルポリシロキサン等のシリコーン油やジエチルシリケー
ト等のオルガノシリケート類等である。その添加量は多
価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルアルコー
ル誘導体 (III), (IV) , (V)を含む潤滑油に対し
0. 0005〜1重量部である。清浄分散剤として使用
されるものは、スルフォネート,フェネート,サリシレ
ート,フォスフォネート,ポリブテニルコハク酸イミ
ド,ポリブテニルコハク酸エステル等である。その添加
量は多価エーテルアルコール(IIIa)や多価エーテルア
ルコール誘導体 (III), (IV) , (V)を含む本発明の
潤滑油に対し0. 05〜10重量%である。
【0148】多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)を冷凍機作動流体に用いる場合は、水を
除去する添加剤を加えることが望ましい。多価エーテル
アルコール誘導体は、それ自身、水が共存しても化学的
に安定であり問題はないが、絶縁材であるPETフィル
ム等は加水分解し、PETオリゴマーを生じ、キャピラ
リーチューブ等を詰まらせる可能性があるからである。
水を除去する添加剤としてはエポキシ基を有する化合物
や、オルトエステル,アセタール(ケタール),カルボ
ジイミド等の添加剤である。
【0149】エポキシ基を有する化合物としては、炭素
数4〜60、好ましくは炭素数5〜25のものである。
具体的にはフェニルグリシジルエーテル,ブチルグリシ
ジルエーテル,2−エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル,クレジルグリシジルエーテル,ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル,1, 6−ヘキサンジオール
ジグリシジルエーテル,グリセリントリグリシジルエー
テル,トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル,ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等
のグリシジルエーテル類や、フタル酸ジグリシジルエス
テル,シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステ
ル,アジピン酸ジグリシジルエステル,2−エチルヘキ
サン酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類
や、エポキシ化ステアリン酸メチル,エポキシ化ステア
リン酸ブチル等のエポキシ化脂肪酸モノエステル類や、
エポキシ化大豆油,エポキシ化アマニ油等のエポキシ化
植物油類や、エポキシシクロオクタン,エポキシシクロ
ヘプタン,エポキシシクロヘキシル基を有する化合物、
エポキシシクロペンチル基を有する化合物等の脂環式エ
ポキシ化合物が挙げられる。これらのエポキシ基を有す
る化合物の中で、特にエポキシシクロヘキシル基を有す
る化合物,エポキシシクロペンチル基を有する化合物が
特に優れている。
【0150】本発明に用いられるエポキシシクロヘキシ
ル基を有する化合物、エポキシシクロペンチル基を有す
る化合物は、炭素数5〜40、好ましくは炭素数5〜2
5のものである。具体的には、特開平5−209171
号公報に掲げられたものが挙げられ、特に限定されるも
のでもないが、好ましくは1, 2−エポキシシクロヘキ
サン,1, 2−エポキシシクロペンタン,ビス(3, 4
−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート,ビス
(3, 4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート,3, 4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−3, 4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト,2−(7−オキサビシクロ[4. 1. 0]ヘプト−
3−イル)−スピロ(1, 3−ジオキサン−5, 3'
[7]オキサビシクロ[4. 1. 0]ヘプタン)であ
る。本発明においては、これらのエポキシ基を有する化
合物の単独又は2種以上を併用してもよい。その添加量
は、多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV),
(V)を含む本発明の潤滑油に対し、通常0. 05〜
2. 0重量%、好ましくは0. 1〜1. 5重量%、さら
に好ましくは0. 1〜1. 0重量%である。
【0151】本発明に用いられるオルトエステルは炭素
数4〜70のものであり、さらに好ましくは炭素数4〜
50のものである。具体的には、特開平6−17073
号公報に挙げられたものが例示できる。オルトエステル
の添加量は、多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) ,(V)を含む本発明の潤滑油に対し通常0. 0
1から100重量%であり、好ましくは0. 05〜30
重量%である。
【0152】本発明に用いられるアセタールまたはケタ
ールは炭素数4〜70のものであり、さらに好ましくは
炭素数4〜50のものである。具体的には、特開平6−
17073号公報に掲げられたものが挙げられる。ここ
でアセタールまたはケタールの添加量は、多価エーテル
アルコール誘導体(III), (IV) , (V)を含む本発明
の潤滑油に対し、通常0. 01〜100重量%であり、
好ましくは0. 05〜30重量%である。
【0153】本発明に用いられるカルボジイミドは下式
(XVIII)で表されるものである。 R26−N=C=N−R27 (XVIII) 式中、R26,R27は炭素数1〜20の炭化水素基を表
し、さらに好ましくは炭素数1〜12のものである。R
26,R27は同一でも異なっていても良い。R26,R27
具体例としては、メチル基,エチル基,プロピル基,イ
ソプロピル基,シクロプロピル基,ブチル基,1−メチ
ルプロピル基,2−メチルプロピル基,t−ブチル基,
ペンチル基,1−メチルブチル基,2−メチルブチル
基,3−メチルブチル基,1−エチルプロピル基,1,
1−ジメチルプロピル基,1, 2−ジメチルプロピル
基,2, 2−ジメチルプロピル基,シクロペンチル基,
ヘキシル基,1−メチルペンチル基,2−メチルペンチ
ル基,3−メチルペンチル基,4−メチルペンチル基,
1−エチルブチル基,2−エチルブチル基,1,2−ジ
メチルブチル基,1, 3−ジメチルブチル基,2, 3−
ジメチルブチル基,1, 1−ジメチルブチル基,2, 2
−ジメチルブチル基,3, 3−ジメチルブチル基,1−
エチル−2−メチルプロピル基,1−エチル−1−メチ
ルプロピル基,1, 1, 2−トリメチルプロピル基,
1, 2, 2−トリメチルプロピル基,シクロヘキシル
基,シクロペンチルメチル基,メチルシクロペンチル
基,ヘプチル基,1−メチルヘキシル基,2−メチルヘ
キシル基,3−メチルヘキシル基,4−メチルヘキシル
基,5−メチルヘキシル基,1−エチルペンチル基,2
−エチルペンチル基,2, 4−ジメチルペンチル基,
3, 4−ジメチルペンチル基,1, 1−ジメチルペンチ
ル基,1, 4−ジメチルペンチル基,1−プロピルブチ
ル基,1−イソプロピルブチル基,1, 3, 3−トリメ
チルブチル基,1, 1−ジエチルプロピル基,2, 2−
ジメチル−1−エチルプロピル基,1, 2−ジメチル−
1−エチルプロピル基,1−イソプロピル−2−メチル
プロピル基,シクロヘプチル基,シクロヘキシルメチル
基,メチルシクロヘキシル基,オクチル基,1−メチル
ヘプチル基,2−メチルヘプチル基,1−エチルヘキシ
ル基,2−エチルヘキシル基,1, 1, 3, 3−テトラ
メチルブチル基,1, 1−ジイソプロピルエチル基,1
−エチル−1, 2, 2−トリメチルプロピル基,1, 5
−ジメチルヘキシル基,3, 5−ジメチルヘキシル基,
2−プロピルペンチル基,2, 4, 4−トリメチルペン
チル基,1−エチル−2−メチルペンチル基,2, 2−
ジメチルヘキシル基,1, 1−ジメチルヘキシル基,シ
クロヘプチルメチル基,ジメチルシクロヘキシル基,4
−メチルシクロヘキシルメチル基,シクロヘプチルメチ
ル基,シクロオクチル基,1−シクロヘキシルエチル
基,2−シクロヘキシルエチル基,エチルシクロヘキシ
ル基,ノニル基,1−メチルオクチル基,5−メチルオ
クチル基,1−(2' −メチルプロピル)−3−メチル
ブチル基,3, 5, 5−トリメチルヘキシル基,1, 1
−ジエチル−2, 2−ジメチルプロピル基,3−シクロ
ヘキシルプロピル基,1, 1−ジメチルヘプチル基,デ
シル基,1−メチルノニル基,1−プロピルヘプチル
基,3, 7−ジメチルオクチル基,2, 4, 6−トリメ
チルヘプチル基,4−シクロヘキシルブチル基,ブチル
シクロヘキシル基,3, 3, 5, 5−テトラメチルシク
ロヘキシル基,ウンデシル基,1−メチルデシル基,2
−メチルデシル基,2−エチルノニル基,ドデシル基,
1−メチルウンデシル基,2−メチルウンデシル基,2
−エチルデシル基,1−(2' −メチルプロピル)−
3, 5−ジメチルヘキシル基,トリデシル基,2, 4,
6, 8−テトラメチルノニル基,2−メチルドデシル
基,2−エチルウンデシル基,1−(3' −メチルブチ
ル)−6−メチルヘプチル基,1−(1' −メチルブチ
ル)−4−メチルヘプチル基,テトラデシル基,1−メ
チルトリデシル基,2−メチルトリデシル基,2−エチ
ルドデシル基,2−(3' −メチルブチル)−7−メチ
ルオクチル基,2−(1' −メチルブチル)−5−メチ
ルオクチル基,ペンタデシル基,1−ヘキシルノニル
基,2−メチルテトラデシル基,2−エチルトリデシル
基,ヘキサデシル基,1−メチルペンタデシル基,2−
ヘキシルデシル基,ヘプタデシル基,1−ヘプチルデシ
ル基,1−(1',3',3' −トリメチルブチル)−4,
6, 6−トリメチルヘプチル基,1−(3' −メチルヘ
キシル)−6−メチルノニル基,オクタデシル基,2−
ヘプチルウンデシル基,2−(1',3',3' −トリメチ
ルブチル)−5, 7, 7−トリメチルオクチル基2−
(3' −メチルヘキシル)−7−メチルデシル基,2−
オクチルドデシル基等のアルキル基や,フェニル基,2
−又は3−又は4−メチルフェニル基,2−又は3−又
は4−エチルフェニル基,2, 3−又は2, 4−又は
2, 5−又は2, 6−又は3, 4−又は3, 5−ジメチ
ルフェニル基,2−又は3−又は4−イソプロピルフェ
ニル基,2−又は3−又は4−プロピルフェニル基,
2, 3, 5−又は2, 3, 6−又は2, 4, 6−又は
3, 4, 5−トリメチルフェニル基,2−又は3−又は
4−tert−ブチルフェニル基,2−又は3−又は4
−sec−ブチルフェニル基,4−又は5−イソプロピ
ル−3−メチルフェニル基,4−tert−アミルフェ
ニル基,3−又は4−又は5−メチル−2−tert−
ブチルフェニル基,ペンタメチルフェニル基,ナフチル
基,2−メチルナフチル基,2, 6−ジイソプロピルフ
ェニル基,4−tert−オクチルフェニル基,2, 4
−又は2, 6−又は3, 5−ジ−tert−ブチルフェ
ニル基,ジ−sec−ブチルフェニル基,2, 6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェニル基,2, 4, 6
−トリ−tert−ブチルフェニル基等のアリール基,
アルキルアリール基や,ベンジル基,2−又は3−又は
4−メチルベンジル基,フェネチル基,sec−フェネ
チル基,2, 4−又は2, 5−又は3, 4−又は3, 5
−ジメチルベンジル基,4−エチルベンジル基,2−又
は3−又は4−メチルフェネチル基,α−又はβ−メチ
ルフェネチル基,α, α−ジメチルベンジル基,1−又
は3−フェニルプロピル基,α−又はβ−エチルフェネ
チル基,4−イソプロピルベンジル基,α−イソプロピ
ルベンジル基,α, α−ジメチルフェネチル基,1−又
は3−又は4−フェニルブチル基,α−エチル−α−メ
チルベンジル基,4−ブチルベンジル基,4−tert
−ブチルベンジル基,1, 1−ジメチル−3−フェニル
プロピル基,1−又は3−フェニル−2, 2−ジメチル
プロピル基,α−プロピルフェネチル基,5−フェニル
ペンチル基,ナフチルメチル基,ナフチルエチル基,6
−フェニルヘキシル基等のアラルキル基が挙げられる。
具体的な例としては、1, 3−ジイソプロピルカルボジ
イミド,1, 3−ジ−tert−ブチルカルボジイミ
ド,1, 3−ジシクロヘキシルカルボジイミド,1, 3
−ジ−p−トリルカルボジイミド,1, 3−(2, 6−
ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等である。好
ましくは,1, 3−ジシクロヘキシルカルボジイミド,
1, 3−ジ−p−トリルカルボジイミド,1, 3−ビス
−(2, 6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド
である。ここでカルボジイミドの添加量は、多価エーテ
ルアルコール誘導体 (III), (IV) , (V)を含む本発
明の潤滑油に対し通常0. 01〜10重量%であり、好
ましくは0. 05〜5重量%である。
【0154】また、本発明の冷凍機作動流体用組成物に
用いられる多価エーテルアルコール誘導体 (III), (I
V) , (V)には、添加剤として金属表面を保護するた
めのベンゾトリアゾール及び/又はベンゾトリアゾール
誘導体を添加したり、潤滑性を向上させるためのトリア
リールフォスフェート及び/又はトリアリールフォスフ
ァイトを添加したり、熱安定性を向上させるためのラジ
カルトラップ能を有するフェノール系化合物やキレート
能を有する金属不活性剤を添加することが有効である。
【0155】本発明に用いられるトリアリールフォスフ
ェートやトリアリールフォスファイトは、炭素数18〜
70のものであり、さらに好ましくは炭素数18〜50
のものである。具体的には、特開平5−209171号
公報に掲げられたものが挙げられ、好ましくはトリフェ
ニルフォスフェ−ト,トリクレジルフォスフェート,ト
リキシレニルフォスフェート,トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)フォスフェート,トリフェニルフォ
スファイト,トリクレジルフォスファイト,トリキシレ
ニルフォスファイト,トリス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)フォスファイトである。トリアリールフォス
フェート及び/又はトリアリールフォスファイトの添加
量は,多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV) ,
(V)を含む潤滑油に対し、通常0. 1〜5. 0重量%
であり、好ましくは0. 5〜2.0重量%である。
【0156】本発明に用いられるベンゾトリアゾール及
び/又はベンゾトリアゾール誘導体の添加量は、多価エ
ーテルアルコール誘導体 (III), (IV) , (V)を含む
本発明の潤滑油に対し、通常0. 001〜0. 1重量%
であり、好ましくは0. 003〜0. 03重量%であ
る。また、本発明に用いられるベンゾトリアゾール,ベ
ンゾトリアゾール誘導体は炭素数6〜50のものであ
り、好ましくは6〜30のものである。具体的には、特
開平5−209171に掲げられたものが挙げられ、好
ましくはベンゾトリアゾール,5 −メチル−1 H−ベン
ゾトリアゾール等である。
【0157】本発明に用いられる金属不活性剤の添加量
は、本発明の多価エーテルアルコール誘導体 (III),
(IV) , (V)を含む本発明の潤滑油に対し、通常0.
001〜2. 0重量%であり、好ましくは0. 003〜
0. 5重量%である。本発明に用いられる金属不活性剤
はキレート能を持つものが好ましく、炭素数が5〜50
のものであり、好ましくは5〜20である。具体的に
は、特開平5−209171号公報に掲げられたものが
挙げられ、好ましくはN,N'−ジサリチリデン−1,2−ジ
アミノエタン,N,N'−ジサリチリデン−1,2 −ジアミノ
プロパン,アセチルアセトン,アセト酢酸エステル,ア
リザリン,キニザリン等である。
【0158】本発明に用いられるラジカルトラップ能を
有するフェノール系化合物の添加量は、多価エーテルア
ルコール誘導体 (III), (IV) , (V)を含む潤滑油に
対し、通常0. 05〜2. 0重量%であり、好ましくは
0. 05〜0. 5重量%である。本発明に用いられるフ
ェノール系化合物は、炭素数が6〜100のものであ
り、好ましくは10〜80のものである。具体的には、
特開平6−17073号公報に掲げられたものが挙げら
れ、好ましくは、2,6 −ジ−t−ブチルフェノール,2,
6 −ジ−t−ブチル−4 −メチルフェノール,4,4'−メ
チレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール),4,4'
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール),2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブ
チルフェノール),2,2'−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール),4,4'−イソプロピリデン
ビスフェノール,2,4 −ジメチル−6 −t−ブチルフェ
ノール,テトラキス[メチレン−3 −(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン,1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5 −t−ブチルフェニル)ブタン,1,3,5−トリメチル
−2,4,6 −トリス(3,5 −ジ−t−ブチル−4 −ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン,2,6 −ジ−t−ブチル−4 −
エチルフェノール,2,6 −ビス(2'−ヒドロキシ−3'−
t−ブチル−5'−メチルベンジル)−4−メチルフェノ
ール,ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−
t−ブチルベンジル)−4−メチル−6−t−ブチルフ
ェニル]テレフタレート,トリエチレングリコール−ビ
ス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート],1,6−ヘキサンジオー
ル−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]等である。
【0159】また、有機錫化合物、ホウ素化合物等のフ
ロン冷媒を安定させる添加剤を加えてもよい。その添加
量は多価エーテルアルコール誘導体 (III), (IV) ,
(V)を含む本発明の潤滑油に対し0. 001〜10重
量%である。
【0160】
【実施例】以下、本発明の合成例及び実施例を説明する
が、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0161】合成例1 3−(1−イソブチル−3−メチルブトキシ)−2,2−
ビス〔(1−イソブチル−3−メチルブトキシ)メチ
ル〕−1−プロパノール(IIIa−A)の合成: (1) 3,3,9,9−テトライソブチル−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン(XIV−A) 温度計、還流冷却器、ディーン−スタークトラップ、塩
化カルシウム管及び攪拌器を備えた3リットルの反応容
器にジイソブチルケトン800g(5.624モル)、
ペンタエリスリトール191.44g(1.406モ
ル)、パラトルエンスルホン酸1水和物5.35g
(0.028モル)及びトルエン200mlを仕込ん
だ。攪拌しながら昇温し、150℃で145時間反応を
行ない、計算量の水を留去した。反応終了後、60℃に
冷却し、炭酸ナトリウム5.94g(0.056モル)
を加えて中和し、60℃で30分間攪拌したのち水10
0gを加えて60℃で30分間攪拌し、静置分層した。
下層をのぞいたのち飽和食塩水100gで洗浄し、ロー
タリーエバポレーターで溶媒を除いたのちさらに減圧蒸
留により、標記化合物(XIV−A)376.91gを得た
(収率70%)。b.p.162℃/0.5mmHg。
ガスクロマトグラフィー純度90%。水酸基価25.2
(理論値0)。
【0162】(2) 3−(1−イソブチル−3−メチ
ルブトキシ)−2,2−ビス〔(1−イソブチル−3−メ
チルブトキシ)メチル〕−1−プロパノール(IIIa−
A) 1リットルのオートクレーブに(1)で得た化合物(XIV
−A)200g(0.520モル)及び5%Pd/C
(乾燥品:50%含水品を真空ポンプで減圧、室温で1
日乾燥したもの)(エヌ・イー・ケムキャット社製「5
%Pdカーボン粉末50%含水品、E−type、pH
6.9」)4.0g(2重量%)を仕込んだ。水素圧1
0kg/cm2 にて攪拌しながら昇温し、190℃にて
水素圧200kg/cm2 で8時間反応させた。反応終
了後メンブランフィルター(PTFE、0.2μm)を
通して加圧濾過し、標記化合物(IIIa−A)、3−ヒド
ロキシ−2,2 −ビス〔(1−イソブチル−3−メチルブ
トキシ)メチル〕−1−プロパノール(IIIa−N)、及
び3−(1−イソブチル−3−メチルブトキシ)−2,2
−ビス(ヒドロキシメチル)−1−プロパノール(IIIa
−N’)の混合物171.55gを得た(粗収率84.
9%)。ガスクロマトグラフィー純度93.6%。 (IIIa−A)/(IIIa−N)/(IIIa−N’)=21/
53/26(重量比)。 このうち150gをヘキサン/アセトン=9/1(Vo
l/Vol)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより精製し、標記化合物(IIIa−A)2
8.3gを得た。ガスクロマトグラフィー純度86%。
【0163】合成例2 1−メトキシ−3−(1−イソブチル−3−メチルブト
キシ)−2,2−ビス〔(1−イソブチル−3−メチルブ
トキシ)メチル〕プロパン(III−B)の合成:温度計、
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌器を備えた300ml
の反応容器に水素化ナトリウム粉末1.12g(0.0
467モル)、トルエン100ml及び合成例1で得た
化合物(IIIa−A)12.0g(0.0233モル)を
仕込んだ。窒素雰囲気下にて攪拌しながら昇温し110
℃にて1時間還流攪拌を行なった。そののち50℃に冷
却し、ジメチル硫酸5.89g(0.0467モル)を
50℃にて1時間で滴下した。80℃で1時間熟成した
のち冷却して10%水酸化ナトリウム18.67g
(0.0467モル)を加えて70〜80℃で30分間
攪拌した。室温に冷却後、エーテル100mlで抽出
し、飽和食塩水100mlで3回洗浄したのち無水硫酸
ナトリウムで乾燥して、ロータリーエバポレーターで溶
媒を除いたのち最後に0.1mmHg、80℃でトップ
カットを行ない淡黄色油状の標記化合物(III−B)1
0.5gを得た(収率85.2%)、ガスクロマトグラ
フィー純度87%。
【0164】合成例3 1,3,6−トリ−O−(1−メチルプロピル)ソルビ
トール(IIIa−C) の合成: (1) 1.2 : 3.4 : 5.6 −トリ−O−(1−メチルプ
ロピリデン)ソルビトール(XIV−B) 温度計、還流冷却器、ディーン−スタークトラップ、塩
化カルシウム管及び攪拌器を備えた3リットルの反応容
器にD−ソルビトール336.84g(1.849モ
ル)、メチルエチルケトン800g(11.094モ
ル)、パラトルエンスルホン酸1水和物17.58g
(0.092モル)及びヘキサン200mlを仕込ん
だ。攪拌しながら昇温し、69〜79℃で8時間反応を
行い計算量の水を留去した。反応終了後60℃に冷却
し、炭酸ナトリウム19.60g(0.185モル)を
加えて中和し、60℃で30分間攪拌したのち水200
gを加えて60℃で30分間攪拌し、静置分層した。下
層を除いたのち飽和食塩水200gで洗浄し、ロータリ
ーエバポレーターで溶媒を留去したのち、粗標記化合物
(XIV−B) 643.75gを得た。このものを減圧蒸留
して標記化合物(XIV−B) 606.71gを得た(収率
95.3%)。沸点136〜140℃/0.6mmH
g、ガスクロマトグラフィー純度97.3%、水酸基価
12.9(理論値0)であった。
【0165】(2) 1,3,6 −トリ−O−(1−メチル
プロピル)ソルビトール(IIIa−C) 1リットルのオートクレーブに(1)で得た化合物(XIV
−B) 571.5g(1.659モル)及び5%Pd/
C(乾燥品:50%含水品を真空ポンプで減圧、室温で
1日乾燥したもの)(エヌ.イー.ケムキャット社製
「5%Pdカーボン粉末50%含水品、E−type、pH
6.0」)11.43g(2重量%)を仕込んだ。水素
圧20kg/cm2 にて攪拌しながら昇温し、190℃
にて水素圧200kg/cm2 で15時間反応させた。
反応終了時の水酸基価403.5〔理論値480.23
(平均3モル体として)〕。反応終了後、イソプロパノ
ール200mlに溶解し、メンブランフィルター(PT
FE、0.2μm)を通して加圧濾過し、エバポレート
して、粗標記化合物(IIIa−C) 551.34gを得た
(粗収率96.5%)。このもののガスクロマトグラフ
ィーによる組成は2モル体16%、3モル体20%、2
モル1ケタール体51%、3モル1ケタール体10%、
4モル体1%であった。ガスクロマトグラフィーによる
組成の2モル体はソルビトールにアルキル基が2つエー
テル結合をしているものを意味し、3モル体はソルビト
ールにアルキル基が3つエーテル結合をしているものを
意味し、2モル1ケタール体はソルビトールにアルキル
基が2つエーテル結合しさらにアルキレン基が1つジオ
キソラン結合をしているものを意味し、3モル1ケター
ル体はソルビトールにアルキル基が3つエーテル結合し
さらにアルキレン基が1つジオキソラン結合をしている
ものを意味し、4モル体はソルビトールにアルキル基が
4つエーテル結合をしているものを意味する。以下の合
成例中のこのような表現も同様のことがらを意味する。
【0166】このうち500gをヘキサン500mlに
溶解し、メタノール/水=200ml/200mlで洗
浄3回、メタノール/水=200ml/100mlで洗
浄3回、さらにメタノール/水=100ml/100m
lで洗浄4回行い、得られた洗浄後の上層のヘキサン層
からロータリーエバポレーターで溶媒を留去したのち、
251.84gの部分的に精製された粗標記化合物(III
a−C) を得た。このものをヘキサン250mlに溶解
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し
た。ヘキサン/エタノール=95/5で溶出する画分を
集めて、減圧下に溶媒を留去し、標記化合物(IIIa−
C) 55.42gを得た。ガスクロマトグラフィー純度
97.3%;水酸基価453.1(理論値480.2
4)であった。
【0167】合成例4 2,4,5 −トリ−O−エチル−1,3,6 −トリ−O−(1−
メチルプロピル)ソルビトール(III−F) の合成:温度
計、還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた300
mlの反応容器に水素化ナトリウム粉末3.70g
(0.154モル)、トルエン100mlを仕込んだ。
窒素雰囲気下に、攪拌しながら室温にて合成例3で得た
化合物(IIIa−C) 12g(0.0342モル)をトル
エン50mlに溶解したものを20分間で滴下したのち
昇温し、110℃にて30分間還流攪拌を行った。その
のち50℃に冷却し、ジエチル硫酸23.75g(0.
154モル)を50℃にて45分間で滴下した。80℃
で2時間熟成したのち、冷却して10%水酸化ナトリウ
ム水溶液61.6g(0.154モル)を加えて70〜
80℃で30分間攪拌した。室温に冷却後、下層を除い
て上層のトルエン層を飽和食塩水50mlで2回洗浄し
たのち無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポ
レーターで溶媒を留去したのち、14.8gの粘稠な油
状物質を得た。このものを減圧蒸留して標記化合物(III
−F) 13.69gを得た(収率92.0%)。沸点1
45〜146℃/0.5mmHg、ガスクロマトグラフ
ィー純度96.2%、水酸基価0.5(理論価0)であ
った。
【0168】合成例5 2,3,4,5 −テトラ−O−メチル−1,6 −ジ−O−(3,5,5
−トリメチルヘキシル)ソルビトール (III −D) の合
成: (1) 1.2 : 3.4 : 5.6 −トリ−O−(3,5,5−トリメ
チルヘキシリデン)ソルビトール(XIV−C) 温度計、還流冷却器、ディーン−スタークトラップ、塩
化カルシウム管及び攪拌器を備えた3リットルの反応容
器にD−ソルビトール170.76g(0.937モ
ル)、3,5,5 −トリメチルヘキサナール400g(2.
812モル)、パラトルエンスルホン酸1水和物1.7
8g(0.00936モル)及びヘキサン400mlを
仕込んだ。攪拌しながら昇温し、79〜81℃で8時間
反応を行い計算量の水を留去した。反応終了後70℃に
冷却し、炭酸ナトリウム1.99g(0.0188モ
ル)を加えて中和し、70℃で30分間攪拌したのち水
100gを加えて60℃で30分間攪拌し、静置分層し
た。下層を除いたのち飽和食塩水100gで洗浄し、ロ
ータリーエバポレーターで溶媒を留去したのち、粗標記
化合物(XIV−C) 529.51gを得た。
【0169】このものを減圧蒸留によってトップカット
して得た残渣500.87gをヘキサン500mlに溶
解し、活性白土25.04g(5重量%対残渣)を通し
て加圧濾過(PTFE、0.2μm)を行い、ヘキサン
洗浄して得たヘキサン溶液からヘキサンを完全に減圧下
に留去し、標記化合物(XIV−C) 501.14gを得た
(収率96.4%)。ガスクロマトグラフィー純度は9
6.3%、水酸基価は27.2(理論値0)であった。
【0170】(2) 1,6 −ジ−O−(3,5,5−トリメチ
ルヘキシル)ソルビトール(IIIa−Q) 1リットルのオートクレーブに(1)で得た化合物(XIV
−C) 487.1g(0.878モル)及び5%Pd/
C(乾燥品:50%含水品を真空ポンプで減圧、室温で
1日乾燥したもの)(エヌ.イー.ケムキャット社製
「5%Pdカーボン粉末5.0%含水品、E−typ
e、pH6.0」)9.74g(2重量%)を仕込ん
だ。水素圧20kg/cm2 にて攪拌しながら昇温し、
190℃にて水素圧200kg/cm2 で8時間反応さ
せた。反応終了時の水酸基価243.3〔理論値30
0.9(平均3モル体として)〕。反応終了後、イソプ
ロパノール300mlに溶解し、メンブランフィルター
(PTFE、0.2μm)を通して加圧濾過し、ロータ
リーエバポレーターで溶媒を留去したのち、粗標記化合
物(IIIa−Q) と化合物(IIIa−D) を含有する混合物
475.85gを得た(粗収率96.6%)。このもの
のガスクロマトグラフィーによる組成は2モル体19
%、3モル体47%、4モル体18%、1モル体3%、
5モル体2%であった。このうち200gをヘキサン/
エタノール=95/5(Vol/Vol)を展開溶媒と
するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、標記化合物 ( IIIa−Q) 18.2gを得た。ガス
クロマトグラフィー純度は90.5%;水酸基価は47
1(理論値517)であった。
【0171】(3) 2,3,4,5 −テトラ−O−メチル−
1,6 −ジ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソルビト
ール(III−D) 温度計、還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1
リットルの反応容器に水素化ナトリウム(60%含量、
油性)7.3g(0.18モル)を入れ、ヘキサン50
mlで3回洗浄した(上澄みはデカンテーションにより
除去)。1,2 −ジメトキシエタン/ジメチルスルホキシ
ド=3/1(Vol/Vol)混合溶媒320mlを入
れ、攪拌しながら室温で(2)で得た化合物(IIIa−
Q) 17.0g(0.039モル)を同混合溶媒16m
lに溶解したものを10分間かけて滴下し、さらに50
℃で1時間攪拌した。40℃まで冷却し、ジメチル硫酸
22.9g(0.18モル)を50℃以下で20分間か
けて滴下した。さらに50℃で1時間攪拌後、冷却し、
10%水酸化ナトリウム水溶液72.0g(0.18モ
ル)を加えて70〜80℃で1時間攪拌した。冷却後、
水100mlを加えて分層し、水層をジエチルエーテル
150mlで2回抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水
100mlで3回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、ロータリーエバポレーターで溶媒を除き、油状物質
21.2gを得た。さらにこれをヘキサン/ジエチルエ
ーテル=90/10(Vol/Vol)を展開溶媒とす
るシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した
後、減圧蒸留(沸点179℃/0.35mmHg)し、
標記化合物(III−D) 6.8gを得た。ガスクロマトグ
ラフィー純度は99.7%であった。
【0172】合成例6 1,3,6 −トリ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソル
ビトール(IIIa−D) の合成:合成例5の(2)で得た
化合物(IIIa−Q) と標記化合物(IIIa−D) を含有す
る混合物のうち100gをヘキサン/エタノール=95
/5(Vol/Vol)を展開溶媒とするシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(III
a−D) 32.3gを得た。ガスクロマトグラフィー純
度は93.3%;水酸基価280(理論値301)であ
った。
【0173】合成例7 2,4,5 −トリ−O−メチル−1,3,6 −トリ−O−(3,5,
5 −トリメチルヘキシル)ソルビトール(III−E)の合
成:合成例6で得た化合物 (IIIa−D) 15.3g
(0.027モル)、水素化ナトリウム(60%含量、
油性)4.9g(0.12モル)、ジメチル硫酸15.
5g(0.12モル)および1,2−ジメトキシエタン
/ジメチルスルホキシド=3/1(vol/vol)混
合溶媒320mlを用い、合成例5の(3)と同様の方
法により、油状物質16.9gを得た。さらにこれをヘ
キサン/ジエチルエーテル=90/10(Vol/Vo
l)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、標記化合物(III−E) 12.6gを
得た(ガスクロマトグラフィー純度98.4%)。
【0174】合成例8 1,3,6−ジ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−O
−(3−メトキシブチル)ソルビトール(IIIa−E)の
合成: (1) 1.2 : 3.4 : 5.6 −ジ−O−(3,5,5−トリメ
チルヘキシリデン)−O−(3−メトキシブチリデン)
ソルビトール(XIV−D) 温度計、還流冷却器、ディーン−スタークトラップ、塩
化カルシウム管及び攪拌器を備えた3リットルの反応容
器にメタノール150g(4.682モル)及び水酸化
ナトリウム0.12g(0.003モル)を仕込み、窒
素雰囲気下にて、5℃以下にて30分間でクロトンアル
デヒド100g(1.427モル)を滴下した。さらに
5℃以下にて2時間熟成した。そののちヘキサン450
ml、D−ソルビトール260g(1.427モル)、
パラトルエンスルホン酸1水和物2.71g(0.01
42モル)及び3,5,5 −トリメチルヘキサナール40
6.02g(2.854モル)を仕込んで、窒素雰囲気
下にて68〜80℃にて6時間反応を行ない計算量の水
とメタノールを留去した。反応終了後60℃に冷却し、
炭酸ナトリウム3.01g(0.0284モル)を加え
て中和し、60℃で30分間攪拌したのち水100gを
加えて60℃で30分間攪拌し、静置分層した。下層を
除いたのち飽和食塩水100gで洗浄し、ロータリーエ
バポレーターにより溶媒を除き粗標記化合物(XIV−D)
711.92gを得た(粗収率96.9%)。このもの
をヘキサン400mlに溶解し、活性白土35.60g
(5重量%対残渣)を通して加圧濾過(PTFE、0.
2μm)を行ない、ヘキサン洗浄し、得たヘキサン溶液
からヘキサンを完全に減圧下に留去し標記化合物(XIV−
D)705.92gを得た(収率96.1%)。ガスク
ロマトグラフィー純度88%。
【0175】(2) 1,3,6−ジ−O−(3,5,5−トリ
メチルヘキシル)−O−(3−メトキシブチル)ソルビ
トール(IIIa−E) 1リットルのオートクレーブに(1)で得た化合物(XIV
−D)610.9g(1.187モル)及び5%Pd/
C(乾燥品:50%含水品を真空ポンプで減圧、室温で
1日乾燥したもの)(エヌ・イー・ケムキャット社製
「5%Pdカーボン粉末5.0%含水品、E−typ
e、pH6.0」)12.22g(2重量%)を仕込ん
だ。水素圧20kg/cm2 にて攪拌しながら昇温し、
190℃にて水素圧200kg/cm2 で24時間反応
させた。反応終了後、ヘキサン500mlに溶解し、メ
ンブランフィルター(PTFE、0.2μm)を通して
加圧濾過し、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除
いたのち標記化合物(IIIa−E)589.75gを得た
(収率95.4%)。ガスクロマトグラフィー純度94
%。水酸基価298.1。このもののガスクロマトグラ
フィーによる組成は1モル体3%、2モル体11%、3
モル体47%、4モル体30%、5モル体3%であっ
た。
【0176】合成例9 2,4,5−トリ−O−メチル−1,3,6−ジ−O−(3,5,5
−トリメチルヘキシル)−O−(3−イソブトキシブチ
ル)ソルビトール(III−G)の合成:温度計、還流冷却
器、滴下ロート及び攪拌器を備えた2リットルの反応容
器に水素化ナトリウム粉末19.12g(0.797モ
ル)及びトルエン800mlを仕込んだ。窒素雰囲気下
にて攪拌しながら室温にて、合成例8で得た化合物(III
a−E)100g(0.177モル)(反応する水酸基
として0.531モル)をトルエン300mlに溶解し
たものを40分間で滴下した。攪拌しながら昇温し、1
10℃にて30分間還流攪拌を行なった。そののち50
℃に冷却し、ジメチル硫酸100.53g(0.797
モル)を50℃にて1時間で滴下した。80℃で1時間
熟成したのち冷却して10%水酸化ナトリウム318.
8g(0.797モル)を加えて70〜80℃で30分
間攪拌した。室温に冷却後、静置分層し、下層を除いた
のち、上層の有機層を飽和食塩水100mlで3回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ロータリーエバポ
レーターにより溶媒を除いたのち完全にトルエンを除去
して、粗標記化合物(III−G)103.7gを得た(粗
収率96.6%)。このものを更に120℃/03mm
Hgまでトップカットを行なって標記化合物(III−G)
81.32gを得た(収率75.7%)。ガスクロマト
グラフィー純度95%。このもののガスクロマトグラフ
ィーによる組成は1モル体3%、2モル体11%、3モ
ル体48%、4モル体30%、5モル体3%であった。
【0177】合成例10 1,3,6−ジ−O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−O
−(3−イソブトキシブチル)ソルビトール(IIIa−
F)の合成: (1) 3−イソブトキシブタナール(XVII−A) 温度計、還流冷却器、及び攪拌器を備えた3リットルの
反応容器にイソブタノール317.36g(4.282
モル)及び水酸化ナトリウム0.30g(0.0075
モル)を仕込み、窒素雰囲気下に80℃で1時間攪拌
し、均一に溶解した。そののち0℃に冷却し、クロトン
アルデヒド100g(1.427モル)を加えて5℃以
下で2時間攪拌したのち酢酸0.50g(0.0083
モル)を加えて中和し、ロータリーエバポレーターによ
り溶媒を除いたのち粗標記化合物(XVII−A)182.
38gを得た。このものをビグリュー管(20cm×
1.5cmφ)を通して減圧蒸留し、標記化合物(XVII
−A)70.74gを得た(収率34.4%)。b.
p.59−61℃/10mmHg。ガスクロマトグラフ
ィー純度90%。
【0178】(2) 1.2 : 3.4 : 5.6 −ジ−O−(3,
5,5−トリメチルヘキシリデン)−O−(3−イソブト
キシブチリデン)ソルビトール(XIV−E) 温度計、還流冷却器、ディーン−スタークトラップ、及
び攪拌器を備えた1リットルの反応容器に(1)で得た
化合物(XVII−A)60g(0.416モル)、3,5,5
−トリメチルヘキサナール118.36g(0.832
モル)、D−ソルビトール75.79g(0.416モ
ル)、パラトルエンスルホン酸1水和物0.79g
(0.00415モル)及びヘキサン150mlを仕込
んだ。窒素雰囲気下にて、攪拌しながら昇温し、76〜
81℃で6時間反応を行ない、計算量の水を留去した。
反応終了後60℃に冷却し、炭酸ナトリウム0.88g
(0.00830モル)を加えて中和し、60℃で30
分間攪拌したのち水50gを加えて60℃で30分間攪
拌し、静置分層した。下層を除いたのち飽和食塩水50
gで洗浄し、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除
いたのち粗標記化合物(XIV−E)225.95gを得た
(粗収率97.5%)。このものをヘキサン200ml
に溶解し、活性白土11.30g(5重量%対残渣)を
通して加圧濾過(PTFE、0.2μm)を行ない、ヘ
キサン洗浄し、得たヘキサン溶液からヘキサンを完全に
減圧下留去し標記化合物(XIV−E)223.18gを得
た(収率96.3%)。ガスクロマトグラフィー純度9
5.6%。
【0179】(3) 1,3,6−ジ−O−(3,5,5−トリ
メチルヘキシル)−O−(3−イソブトキシブチル)ソ
ルビトール(IIIa−F) 1リットルのオートクレーブに(2)で得た化合物(XIV
−E)205.0g(0.368モル)及び5%Pd/
C(乾燥品:50%含水品を真空ポンプで減圧、室温で
1日乾燥したもの)(エヌ・イー・ケムキャット社製
「5%Pdカーボン粉末5.0%含水品、E−typ
e、pH6.0」)4.1g(2重量%)を仕込んだ。
水素圧20kg/cm2 にて攪拌しながら昇温し、19
0℃にて水素圧200kg/cm2 で8時間反応させ
た。反応終了後、ヘキサン200mlに溶解し、メンブ
ランフィルター(PTFE、0.2μm)を通して加圧
濾過し、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除いた
のち標記化合物(IIIa−F)195.38gを得た(収
率94.3%)。ガスクロマトグラフィー純度92%。
水酸基価310.6。このもののガスクロマトグラフィ
ーによる組成は1モル体16%、2モル体36%、3モ
ル体38%、4モル体2%であった。
【0180】合成例11 1,3,6−トリ−O−(3−メトキシブチル)ソルビトー
ル(IIIa−G)の合成: (1) 1.2 : 3.4 : 5.6 −トリ−O−(3−メトキシ
ブチリデン)ソルビトール(XIV−F) 温度計、還流冷却器、ディーン−スタークトラップ、及
び攪拌器を備えた1リットルの反応容器にメタノール1
50g(4.682モル)、及び水酸化ナトリウム0.
06g(0.0015モル)を仕込み、窒素雰囲気下に
て5℃以下でクロトンアルデヒド100g(1.427
モル)を加え、5℃以下にて2時間攪拌した。そののち
ヘキサン150ml、D−ソルビトール86.65g
(0.476モル)及びパラトルエンスルホン酸1水和
物0.91g(0.00478モル)を仕込んで窒素雰
囲気下にて昇温し、62〜72℃で2時間反応を行な
い、計算量の水とメタノールを留去した。反応終了後6
0℃に冷却し、炭酸ナトリウム1.01g(0.009
53モル)を加えて中和し、60℃で30分間攪拌した
のち不溶物を減圧濾過により除去し、ロータリーエバポ
レーターにより溶媒を除いたのち粗標記化合物(XIV−
F)192.89gを得た(粗収率93.3%)。この
うち178.66gをヘキサン100mlに溶解し、活
性白土8.93g(5重量%対残渣)を通して加圧濾過
(PTFE、0.2μm)を行ない、ヘキサン洗浄し、
得たヘキサン溶液から、ヘキサンを完全に減圧下に留去
し標記化合物(XIV−F)172.69gを得た(収率9
0%)。ガスクロマトグラフィー純度99%。このもの
のガスクロマトグラフィーによる組成は2モル体25
%、3モル体74%であった。
【0181】(2) 1,3,6 −トリ−O−(3−メトキ
シブチル)ソルビトール(IIIa−G) 1リットルのオートクレーブに(1)で得た化合物(XIV
−F)162.6g(0.374モル)及び5%Pd/
C(乾燥品:50%含水品を真空ポンプで減圧、室温で
1日乾燥したもの)(エヌ・イー・ケムキャット社製
「5%Pdカーボン粉末5.0%含水品、E−typ
e、pH6.0」)3.25g(2重量%)を仕込ん
だ。水素圧20kg/cm2 にて攪拌しながら昇温し、
190℃にて水素圧200kg/cm2 で5時間反応さ
せた。反応終了後、イソプロパノール300mlに溶解
し、メンブランフィルター(PTFE、0.2μm)を
通して加圧濾過し、ロータリーエバポレーターにより溶
媒を除いたのち標記化合物(IIIa−G)92.71gを
得た(収率69%)。ガスクロマトグラフィー純度91
%。このもののガスクロマトグラフィーによる組成は、
1モル体10%、2モル体19%、3モル体57%、4
モル体5%であった。
【0182】合成例12 1,6−ジ−O−(1,3−ジメチルブチル)ソルビトール
(IIIa−B)の合成: (1) 1.2 : 3.4 : 5.6 −トリ−O−(1,3−ジメチ
ルブチリデン)ソルビトール(XIV−G) D−ソルビトール363.76g(1.997モル)、
メチルイソブチルケトン1200g(11.981モ
ル)、パラトルエンスルホン酸1水和物18.99g
(0.0998モル)及びヘキサン300mlを用いて
合成例3の(1)と同様の方法により粗標記化合物(XIV
−G)736.65gを得た。このものを減圧蒸留
(b.p.30.5〜141℃/2〜0.7mmHg)
によってトップカットして得た残渣657.62gを活
性白土33g(5重量%対残渣)を通して加圧濾過(P
TFE、0.2μm)を行ない、標記化合物(XIV−G)
637.44gを得た。収率74.5%、ガスクロマト
グラフィー純度93.1%、水酸基価34.3(理論値
0)。
【0183】(2) 1,6−ジ−O−(1,3−ジメチル
ブチル)ソルビトール(IIIa−B) (1)で得た化合物(XIV−G)450g(1.050モ
ル)及び5%Pd/C9.0gを用いて反応時間を20
時間とした以外は合成例3の(2)と同様の方法によ
り、粗標記化合物(IIIa−B)433gを得た(粗収率
95%)。ガスクロマトグラフィー純度は90%〔2モ
ル、3モル、2モル1ケタール、3モル1ケタール、1
モル、4モル付加体の合計の値:2モル付加体/3モル
付加体/2モル1ケタール付加体/3モル1ケタール付
加体/1モル付加体/4モル付加体=63.5/16.
0/14.7/2.9/2.7/0.2(重量比)〕、
水酸基価は444.5である。このうち100gをカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/エタノール系)によ
り精製して油状物質である標記化合物(IIIa−B)51
gを得た。
【0184】合成例13 1−メトキシ−3−(1−メチルプロポキシ)−2,2−
ビス〔(1−メチルプロポキシ)メチル〕プロパン(III
−A)の合成: (1) 3,9−ジメチル−3,9−ジエチル−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン(XIV−H) メチルエチルケトン800g(11.094モル)、ペ
ンタエリスリトール377.62g(2.774モ
ル)、パラトルエンスルホン酸1水和物21.11g
(0.111モル)及びヘキサン200mlを用い、反
応温度71〜85℃にて65時間反応する以外は合成例
3の(1)と同様の方法により粗標記化合物679.2
5gを得た。更に減圧蒸留により精製して、標記化合物
(XIV−H)535.83gを得た(収率79.1%)。
b.p.110〜118℃/0.4mmHg。ガスクロ
マトグラフィー純度95%。水酸基価25.6(理論値
0)。
【0185】(2) 3−(1−メチルプロポキシ)−
2,2−ビス〔(1−メチルプロポキシ)メチル〕−1−
プロパノール(IIIa−O) (1)で得た化合物(XIV−H)507.6g(2.07
8モル)及び5%Pd/C10.2gを用い、反応時間
を7時間とする以外は合成例1の(2)と同様の方法に
より、標記化合物(IIIa−O)、3−ヒドロキシ−2,2
−ビス〔(1−メチルプロポキシ)メチル〕−1−プロ
パノール(IIIa−O’)、及び3−(1−メチルプロポ
キシ)−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−プロパ
ノール(IIIa−O”)の混合物490.52gを得た
(粗収率95%)。ガスクロマトグラフィー純度95.
2%。 (IIIa−O)/(IIIa−O’)/(IIIa−O”)=32
/51/17(重量比)。 このうち200gをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/エチルエーテル系)により精製し、標記
化合物(IIIa−O)55gを得た。ガスクロマトグラフ
ィー純度98%。
【0186】(3) 1−メトキシ−3−(1−メチル
プロポキシ)−2,2 −ビス〔(1−メチルプロポキシ)
メチル〕プロパン(III−A) (2)で得た化合物(IIIa−O)20g(0.0658
モル)、水素化ナトリウム粉末3.16g(0.132
モル)、トルエン300ml及びジメチル硫酸16.6
0g(0.132モル)を用い、合成例2と同様の方法
で標記化合物(III−A)19.0gを得た(収率90.
8%)。b.p.100〜101℃/0.5mmHg。
ガスクロマトグラフィー純度98.2%。
【0187】合成例14 1,1 ’−オキシビス〔3−メトキシ−2,2−ビス
(1−メチルプロポキシ)メチル〕プロパン(III−C)
の合成: (1) 1,1’−オキシビス〔1,3 −ジオキサ−2−
エチル−2−メチル−5−ヒドロキシメチル−5−シク
ロヘキシル〕メタン(XIV−I) メチルエチルケトン585.10g(8.114モ
ル)、ジペンタエリスリトール511.87g(2.0
13モル)、パラトルエンスルホン酸1水和物31.2
4g(0.164モル)及びヘキサン200mlを用い
て合成例3の(1)と同様の方法で69〜82℃で83
時間反応したのち、炭酸ナトリウム34.76g(0.
328モル)を加えて約70℃で20時間中和反応を行
ない、濾過により不溶物を除去し、得た濾液を濃縮し、
粗標記化合物(XIV−I)を415.29g得た。減圧蒸
留によりb.p.37〜83℃/1mmHgで留出する
ものを除去したのち、得た残渣251.82gをメチル
エチルケトン400mlに溶解し活性白土12.6g
(5重量%)の層を通して加圧濾過(PTFE、0.2
μm)し、得た濾液からメチルエチルケトンをロータリ
ーエバポレーターにより部分的に除去して標記化合物(X
IV−I)291gを得た。ガスクロマトグラフィー純度
80%。水酸基価397.1(理論値311.31)。
【0188】(2) 1,1’−オキシビス〔3−ヒド
ロキシ−2,2−ビス(1−メチルプロポキシ)メチ
ル〕プロパン(IIIa−P) (1)で得た化合物(XIV−I)259.8g(0.57
7モル)、及び5%Pd/C5.2gを用いて合成例1
の(2)と同様の方法で標記化合物(IIIa−P)を含有
する混合物223.52gを得た。このものをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/エタノール
系)により精製し、標記化合物(IIIa−P)13.4g
を得た。ガスクロマトグラフィー純度95%。
【0189】(3) 1,1’−オキシビス〔3−メト
キシ−2,2−ビス(1−メチルプロポキシ)メチル〕
プロパン(III−C) (2)で得た化合物(IIIa−P)10g(0.0209
モル)、水素化ナトリウム粉末2.01g(0.083
8モル)、トルエン200ml及びジメチル硫酸10.
55g(0.0836モル)を用い合成例2と同様の方
法で粗標記化合物(III−C)10.1gを得た(粗収率
95%)。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/エタノール系)により精製して油状物
質である標記化合物(III−C)8.3gを得た。ガスク
ロマトグラフィー純度97.6%。
【0190】合成例15 2,2−ビス〔(1−イソブチル−3−メチルブトキ
シ)メチル〕−1,3−ビス〔2−(2−メトキシエト
キシ)エトキシ〕プロパン(IV−A)の合成: (1) 3−ヒドロキシ−2,2−ビス〔(1−イソブ
チル−3−メチルブトキシ)メチル〕−1−プロパノー
ル(IIIa−N) 合成例1の(2)で得た3−(1−イソブチル−3−メ
チルブトキシ)−2,2−ビス〔(1−イソブチル−3
−メチルブトキシ)メチル〕−1−プロパノール(IIIa
−A)、標記化合物(IIIa−N)、及び3−(1−イソ
ブチル−3−メチルブトキシ)−2,2 −ビス(ヒドロキ
シメチル)−1−プロパノール(IIIa−N’)の混合物
171.55gのうち、150gをヘキサン/アセトン
=9/1(Vol/Vol)を展開溶媒とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(III
a−A)の次に留出するフラクションより標記化合物(I
IIa−N)55.6gを得た。ガスクロマトグラフィー
純度90%。
【0191】(2) 2,2 −ビス〔(1−イソブチル−
3−メチルブトキシ)メチル〕−1,3−ビス〔2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ〕プロパン(IV−A) 窒素置換した1リットル四つ口フラスコに水素化ナトリ
ウム8.7g(0.218モル)(60%含量、油性)
を入れ、ヘキサン50mlで3回洗浄した(上澄はデカ
ンテーションにより除去)。1,2 −ジメトキシエタン/
ジメチルスルホキシド=3/1(Vol/Vol)混合
溶媒200mlを入れ、攪拌しながら室温で(1)で得
た化合物(IIIa−N)20.4g(0.052モル)を
10分間かけて滴下し、さらに70℃で1時間攪拌し
た。室温まで冷却後、臭化2−(2−メトキシエトキ
シ)エチル39.6g(0.216モル)を30分間か
けて滴下し、さらに40℃で2時間攪拌した。反応混合
物に水300mlを加えた後、ジエチルエーテル200
mlで3回抽出し、水200mlで2回洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。ロータリーエバポレーターで
溶媒を除いた後、減圧蒸留して標記化合物(IV−A)1
9.5gを得た(収率63.3%)。ガスクロマトグラ
フィー純度87%。
【0192】合成例16 O−ヒドロキシエチル−1,3,6 −トリ−O−(3,5,5 −
トリメチルヘキシル)ソルビトール(IV−M)の合成:
1リットルのオートクレーブに合成例6で得た化合物(I
IIa−D)342g(0.610モル)およびナトリウ
ムメトキサイド(粉末)0.33g(0.0061モ
ル)を加えて密閉し、攪拌しながら減圧下(25mmH
g)110℃で30分かけてメタノールを留去した。1
50℃まで昇温後、攪拌しながらエチレンオキサイド2
8.0g(0.636モル)を導入管より5分間かけて
圧入し、さらに7時間攪拌した。100℃まで冷却後、
反応混合物83.8gを200mlのフラスコに抜き出
した。ケイ酸マグネシウムKW−600S〔協和化学工
業(株)〕0.62gを加え、減圧下(20mmHg)
90℃で1時間攪拌した後、濾過することにより標記化
合物(IV−M)82.4gを得た。
【0193】合成例17 ジ−O−ヒドロキシエチル−1,3,6 −トリ−O−(3,5,
5 −トリメチルヘキシル)ソルビトール(IV−B)の合
成:合成例16でオートクレーブ内に残った粗化合物
(IV−M)286.33g(0.473モル)に、攪拌
しながら、さらにエチレンオキサイド19.0g(0.
432モル)を導入管より150℃で5分間かけて圧入
し、4時間攪拌した。100℃まで冷却後、反応混合物
104gを200mlのフラスコに抜き出した。KW−
600S1.44gを加え、減圧下(20mmHg)9
0℃で1時間攪拌した後、濾過することにより標記化合
物(IV−B)103gを得た。
【0194】合成例18 トリ−O−ヒドロキシエチル−1,3,6 −トリ−O−(3,
5,5 −トリメチルヘキシル)ソルビトール(IV−N)の
合成:合成例17でオートクレーブ内に残った粗化合物
(IV−B)201.33g(0.310モル)に、攪拌
しながら、更にエチレンオキサイド16.0g(0.3
63モル)を導入管より150℃で5分間かけて圧入
し、4時間攪拌した。100℃まで冷却後、反応混合物
200.1gを300mlのフラスコに抜き出した。K
W−600S1.38gを加え、減圧下(20mmH
g)90℃で1時間攪拌した後、濾過することにより標
記化合物(IV−N)198.4gを得た。
【0195】合成例19 O−メチル−ジ−O−メトキシエチル−1,3,6−トリ−
O−(3,5,5−トリメチルヘキシル)ソルビトール(IV
−C)の合成:温度計、還流冷却器、滴下ロート及び攪
拌器を備えた1リットルの反応容器に水素化ナトリウム
(60%含量、油性)18.0g(0.45モル)を入
れ、ヘキサン70mlを加え、攪拌し上澄液をデカンテ
ーションにより除去することにより洗浄を行った。その
後トルエン200mlを加えた。合成例17で得た化合
物(IV−B)64.8g(0.100モル)をトルエン
100mlに溶解したものを20分間かけて19〜29
℃で滴下し、さらに93〜103℃で1時間攪拌した。
40℃に冷却し、ジメチル硫酸56.7g(0.45モ
ル)を60℃以下で30分間かけて滴下した。さらに6
0℃で1時間攪拌後、冷却し、10%水酸化ナトリウム
水溶液198g(0.495モル)を加えて70〜80
℃で1時間攪拌した。冷却後、分層し、水層をジエチル
エーテル100mlで2回抽出し、有機層を合わせて飽
和食塩水100mlで3回洗浄した。無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで溶媒を除き、
油状物質67.1gを得た。さらに減圧下(0.2mm
Hg)180〜200℃で30分間加熱することにより
低沸点成分を留去し、標記化合物(IV−C)63.8g
を得た。収率92.3%。ガスクロマトグラフィー純度
99.1%。
【0196】合成例20 トリ−O−メトキシエチル−1,3,6 −トリ−O−(3,5,
5 −トリメチルヘキシル)ソルビトール(IV−D)の合
成:合成例18で得られた化合物(IV−N)69.4g
(0.100モル)、水素化ナトリウム(60%含量、
油性)20.4g(0.51モル)、トルエン300m
l及びジメチル硫酸64.3g(0.51モル)を用い
て合成例19と同様の方法で標記化合物(IV−D)6
8.2gを得た。収率92.8%。ガスクロマトグラフ
ィー純度99.5%。
【0197】合成例21 テトラエチレングリコール ジ−〔2,2,2 −トリス(1
−メチルプロポキシ)メチル〕エチルエーテル(V−
A)の合成:温度計、滴下ロート及び攪拌器を備えた5
00mlの反応容器に水素化ナトリウム(60%含量、
油性)2.18g(0.0545モル)を入れ、ヘキサ
ン30mlを加え攪拌し、上澄液をデカンテーションに
より除去することにより洗浄を行った。
【0198】1,2 −ジメトキシエタン36ml、ジメチ
ルスルホキシド12mlを入れ、合成例13の(2)で
得られた3−(1−メチルプロポキシ)−2,2 −ビス
〔(1−メチルプロポキシ)メチル〕−1−プロパノー
ル(IIIa−O)15.0g(0.0493モル)を25
℃で20分間かけて滴下し、さらにこの温度で1時間攪
拌後70℃で30分間攪拌した。25℃に冷却し、テト
ラエチレングリコールジ−p−トシレート(東京化成
(株)製)11.80g(0.0235モル)を20分
間かけて滴下した。一晩室温で攪拌後、別途ヘキサン3
0mlで2回洗浄した水素化ナトリウム〔洗浄前1.6
2g(0.0405モル)(60%含量、油性)〕を加
え、25℃で4時間攪拌した。水150ml、ジエチル
エーテル150mlを加えて分層し、水層をジエチルエ
ーテル150mlで2回抽出した。有機層を合わせて飽
和食塩水100mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。ロータリーエバポレーターで溶媒を除き、
油状物質18.0gを得た(粗収率49.9%)。さら
にこれをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/ジエチルエーテルを展開溶媒)により精製し、標記
化合物(V−A)9.3gを得た。カラムクロマトグラ
フィー純度99.1%。
【0199】実施例1 合成例で得られた本発明品に用いる多価エーテルアルコ
ール(IIIa)−A〜G,多価エーテルアルコール誘導体
(III)−A〜G,(IV)−A〜D,(V)−Aの40℃
及び100℃における動粘度(JIS K-2283)を測定し
た。また、本発明品に用いる多価エーテルアルコール及
び多価エーテルアルコール誘導体を−20℃の恒温槽に
1時間放置した後、流動するか否かを調べた。その結果
を表1に示す。また、比較品に用いる油a〜dの40℃
及び100℃における動粘度(JISK-2283),流動点(J
IS K-2269)を測定した。その結果を表2に示す。
【0200】実施例2 合成例で得られた本発明品に用いる多価エーテルアルコ
ール誘導体(III)−A,D,F,G,(IV)−A,C,
D、及び比較品に用いる油aと1,1,1,2 −テトラフルオ
ロエタン(HFC134a)の相溶性を調べた。表3に
示した多価エーテルアルコール誘導体(III)−A,D,
F,G,(IV)−A,C,Dと1,1,1,2 −テトラフルオ
ロエタン(HFC134a)との組成物である本発明品
1〜7及び比較品に用いる油a(ナフテン油)と1,1,1,
2 −テトラフルオロエタンとの組成物である比較品1の
低温での二相分離温度を測定した。結果を表3に示す。
表3から明らかなように、本発明品はハイドロフルオロ
カーボンとの低温での相溶性に優れている。また、本発
明品の中でも、相対的にC/O(炭素原子数/酸素原子
数)の値が小さいほど相溶性が優れている。
【0201】実施例3 合成例で得られた本発明品に用いる多価エーテルアルコ
ール誘導体(III)−A,G,(IV)−C,D及び比較品
に用いる油b(ポリアルキレングリコール)の電気絶縁
性を調べた。JIS C-2101に基づき、25℃における体積
抵抗率を測定した。結果を表4に示す。表4から明らか
なように、本発明品は体積抵抗率が高くいずれも電気絶
縁性が良好であった。
【0202】実施例4 表3に示した多価エーテルアルコール誘導体(III)−
A,D,F,G,(IV)−A,C,Dと1,1,1,2 −テト
ラフルオロエタン(HFC134a)との組成物である
本発明品1〜7について、熱安定性を調べるために以下
に示す条件でシールドチューブ試験を行った。すなわ
ち、予め水分濃度を20ppm以下、酸価を0.05(mgKO
H/g)以下に調製した潤滑油10g、及びHFC134
a5gをガラス管に取り、触媒として鉄,銅,アルミニ
ウムを加えて封管した。175℃で14日間試験した
後、HFC134aと油の組成物の外観と析出物の有無
を調べ、封管を開けてHFC134aを除去した後、油
の酸価を調べた。結果を表5に示す。表5から明らかな
ように、本発明品はいずれも外観は良好であり、析出物
もなく、また、酸価の上昇もなく、熱安定性は良好であ
った。
【0203】実施例5 表3に示した多価エーテルアルコール誘導体(III)−
A,D,F,G,(IV)−A,C,Dと1,1,1,2 −テト
ラフルオロエタン(HFC134a)との組成物である
本発明品1〜7と比較品に用いる油c,d(エステル)
と1,1,1,2 −テトラフルオロエタン(HFC134a)
との組成物である比較品2,3について、水存在下での
熱安定性を調べるために以下に示す条件でシールドチュ
ーブ試験を行った。すなわち、予め水分濃度を3000
ppm、酸価を0.05(mgKOH/g)以下に調製した潤滑油
10g、及びHFC134a5gをガラス管に取り、触
媒として鉄,銅,アルミニウムを加えて封管した。17
5℃で14日間試験した後、HFC134aと油の組成
物の外観と析出物の有無を調べ、封管を開けてHFC1
34aを除去した後、油の酸価を調べた。結果を表6に
示す。表6から明らかなように、本発明品はいずれも外
観は良好であり、析出物もなく、また、酸価の上昇もな
く、水存在下での熱安定性は良好であった。
【0204】実施例6 表1に示した多価エーテルアルコール誘導体(IIIa)−
A,C,Dを鉱物油(150ニュートラル)[日本石油
(株):スーパーオイルA]にそれぞれ1重量%になる
ように配合して本発明品8〜10を調製し、潤滑性を評
価した。本発明品8〜10と比較品4(鉱物油のみ)に
ついて、曽田式振り子試験にて30℃の摩擦係数を測定
した。結果を表7に示す。表7から明らかなように、本
発明品は比較品に比べ摩擦係数が低く、潤滑性に優れて
いた。
【0205】
【表1】
【0206】
【表2】
【0207】
【表3】
【0208】
【表4】
【0209】
【表5】
【0210】
【表6】
【0211】
【表7】
【0212】
【発明の効果】本発明の特定の構造を持ったエーテル化
合物は加水分解によるカルボン酸の発生が無く、熱安定
性,潤滑性,低温流動性に優れており、合成潤滑油とし
て優れたものである。また、このエーテル化合物とハイ
ドロフルオロカーボンからなる冷凍機作動流体用組成物
は加水分解によるカルボン酸の発生がなく,相溶性,電
気絶縁性,熱安定性に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:08 40:30 70:00 (72)発明者 冨樫 博靖 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4価以上20価以下の多価アルコールの
    1種以上と、一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子もしくは炭素数1〜18の直
    鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R2 は炭素数1〜
    18の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。あるい
    は、R1 とR2 は一緒になって炭素数2〜36のアルキ
    レン基を示す。また、R1 とR2 はR1 とR2 のα−位
    炭素原子(カルボニル炭素に隣接する炭素原子)のいず
    れかに少なくとも1個の水素原子を有する。)で示され
    るカルボニル化合物及び/又は一般式(II) 【化2】 (式中、R3 は水素原子もしくは炭素数1〜18の直
    鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R4 は−R5
    (A1 O)P16 を示す。R5 は炭素数2〜10のアル
    キレン基を示し、A1 は炭素数2〜8のアルキレン基,
    アリールアルキレン基を示す。R6 は炭素数1〜18の
    直鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、P1は0〜20の
    整数を示す。P1個のA1 は同一でも異なっていても良
    い。また、R3 とR4 はR3 とR4 のα−位炭素原子の
    いずれかに少なくとも1個の水素原子を有する。)で示
    されるカルボニル化合物、またはこれらの反応性誘導体
    であるケタールあるいはアセタールの1種以上とから、
    ケタール化あるいはアセタール化,またはトランスケタ
    ール化あるいはトランスアセタール化により得られる環
    状ケタールあるいは環状アセタールを水素添加して得ら
    れる多価エーテルアルコール及び/又はその誘導体を含
    有することを特徴とする合成潤滑油。
  2. 【請求項2】 多価エーテルアルコール及び/又はその
    誘導体が式(III) 【化3】 (式中、Xは4〜20価の多価アルコール残基を示す。
    7 はR1(R2)CH−またはR3(R4)CH−を示す。R
    8 は水素原子もしくは炭素数1〜36の直鎖,分岐,環
    状のアルキル基を示す。m1は1〜20の整数を示し、n1
    は0〜19の整数を示す。m1+n1は多価アルコールの価
    数に等しい。R7 とR8 は同一でも異なっていても良
    い。また、m1個のR7 ,n1個のR8 は同一でも異なって
    いても良い。)で示されるものである請求項1記載の合
    成潤滑油。
  3. 【請求項3】 多価エーテルアルコールの誘導体が式
    (IV) 【化4】 (式中、Xは4〜20価の多価アルコール残基を示す。
    7 はR1(R2)CH−またはR3(R4)CH−を示す。R
    8 ,R9 は水素原子もしくは炭素数1〜36の直鎖,分
    岐,環状のアルキル基を示す。A2 は炭素数2〜8のア
    ルキレン基,アリールアルキレン基を示し、P2は1〜2
    0の整数を示す。m2は1〜19の整数を示し、n2は0〜
    18の整数を示し、k1は1〜19の整数を示す。m2+
    n2+k1は多価アルコールの価数に等しい。R7
    8 ,R9 は同一でも異なっていても良い。また、m2個
    のR7 ,n2個のR8 ,k1個のR9 は同一でも異なって
    いても良い。また、P2×k1個のA2 は同一でも異なっ
    ていても良い。)で示されるものである請求項1記載の
    合成潤滑油。
  4. 【請求項4】 多価エーテルアルコールの誘導体が式
    (V) 【化5】 (式中、X,Yは4〜20価の多価アルコール残基を示
    す。R7 ,R10はR1(R2 )CH−またはR3(R4)CH
    −を示す。R8 ,R9 ,R11,R12は水素原子もしくは
    炭素数1〜36の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示
    す。A2 ,A3 ,A 4 は炭素数2〜8のアルキレン基,
    アリールアルキレン基を示す。P2,P3,P4は1〜20の
    整数を示す。m3,m4は1〜18の整数を示し、n3,n4は
    0〜18の整数を示し、k2,k3は0〜18の整数を
    示す。m3+n3+k2+1,m4+n4+k3+1はそれぞれ
    の多価アルコールの価数に等しい。X,Yは同一でも異
    なっていても良い。R7 〜R12は同一でも異なっていて
    も良い。また、m3個のR7 ,n3個のR8 ,k2個の
    9 ,m4個のR10,n4個のR11,k3個のR12は同一で
    も異なっていても良い。A2 ,A3 ,A4 は同一でも異
    なっていても良く、P2×k2個のA2 ,P3×k3個のA
    3 ,P4個のA4 は同一でも異なっていても良い。)で示
    されるものである請求項1記載の合成潤滑油。
  5. 【請求項5】 4価以上20価以下の多価アルコールの
    1種以上と、一般式(VI) 【化6】 (式中、R13は水素原子もしくは炭素数1〜13の直
    鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R14は炭素数1〜
    13の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。あるい
    は、R13とR14は一緒になって炭素数2〜13のアルキ
    レン基を示す。また、R13とR14はR13とR14のα−位
    炭素原子のいずれかに少なくとも1個の水素原子を有す
    る。R13とR14の合計炭素数は1〜13である。)で示
    されるカルボニル化合物及び/又は一般式(VII) 【化7】 (式中、R15は水素原子もしくは炭素数1〜13の直
    鎖,分岐,環状のアルキル基を示し、R16は−R17
    (A5 O)P518を示す。R17は炭素数2〜6のアルキ
    レン基を示し、A5 は炭素数2〜8のアルキレン基,ア
    リールアルキレン基を示す。R18は炭素数1〜13の直
    鎖,分岐,環状のアルキレン基を示し、P5は0〜15の
    整数を示す。P5個のA5 は同一でも異なっていても良
    い。また、R15とR16はR15とR16のα−位炭素原子の
    いずれかに少なくとも1個の水素原子を有する。)で示
    されるカルボニル化合物、またはこれらの反応性誘導体
    であるケタールあるいはアセタールの1種以上とから、
    ケタール化、アセタール化,トランスケタール化あるい
    はトランスアセタール化により得られる環状ケタールあ
    るいは環状アセタールを水素添加して合成される多価エ
    ーテルアルコールから、アルキルエーテル化、アルキレ
    ンオキサイド付加あるいはこれら両反応の組合せを行う
    ことにより誘導される化合物を基油とする冷凍機油とハ
    イドロフルオロカーボンを含有する冷凍機作動流体用組
    成物。
  6. 【請求項6】 多価エーテルアルコールの誘導体が式
    (VIII) 【化8】 (式中、Xは4〜20価の多価アルコール残基を示す。
    19はR13(R14) CH−またはR15(R16) CH−を
    示す。R20は炭素数1〜14の直鎖,分岐,環状のアル
    キル基を示す。m5は1〜20の整数を示し、n5は0〜1
    9の整数を示す。m5+n5は多価アルコールの価数に等し
    い。R19とR20は同一でも異なっていても良い。また、
    m5個のR19,n5個のR20は同一でも異なっていても良
    い。)で示されるものである請求項5記載の冷凍機作動
    流体用組成物。
  7. 【請求項7】 多価エーテルアルコールの誘導体が式
    (IX) 【化9】 (式中、Xは4〜20価の多価アルコール残基を示す。
    19はR13(R14) CH−またはR15(R16) CH−を
    示す。R20,R21は炭素数1〜14の直鎖,分岐,環状
    のアルキル基を示す。A6 は炭素数2〜8のアルキレン
    基,アリールアルキレン基を示し、P6 は1〜15の整
    数を示す。m6は1〜19の整数を示し、n6は0〜18の
    整数を示し、k4は1〜19の整数を示す。m6+n6+k
    4は多価アルコールの価数に等しい。R19,R20,R21
    は同一でも異なっていても良い。また、m6個のR19,n6
    個のR20,k4個のR21は同一でも異なっていても良
    い。また、P6×k4個のA6 は同一でも異なっていても
    良い。)で示されるものである請求項5記載の冷凍機作
    動流体用組成物。
  8. 【請求項8】 多価エーテルアルコールの誘導体が式
    (X) 【化10】 (式中、X,Yは4〜20価の多価アルコール残基を示
    す。R19,R22はR13(R14) CH−またはR
    15(R16) CH−を示す。R20,R21,R23,R24は炭
    素数1〜14の直鎖,分岐,環状のアルキル基を示す。
    6 ,A7 ,A8 は炭素数2〜8のアルキレン基,アリ
    ールアルキレン基を示す。P6,P7,P8は1〜15の整数
    を示す。m7,m8は1〜18の整数を示し、n7,n8は0〜
    18の整数を示し、k5,k6は0〜18の整数を示
    す。m7+n7+k5+1,m8+n8+k6+1はそれぞれの
    多価アルコールの価数に等しい。X,Yは同一でも異な
    っていても良い。R19〜R24は同一でも異なっていても
    良い。また、m7個のR19,n7個のR20,k5個のR21
    m8個のR22,n8個のR23,k6個のR24は同一でも異な
    っていても良い。A6 ,A7 ,A8 は同一でも異なって
    いても良く、P6×k5個のA6 ,P7×k6個のA7 ,P8
    個のA8 は同一でも異なっていても良い。)で示される
    ものである請求項5記載の冷凍機作動流体組成物。
  9. 【請求項9】 式(VIII)で示される多価エーテルアル
    コール誘導体が次の式(XI)を満たすものである請求項
    6記載の冷凍機作動流体用組成物。 【数1】 Cx : xの炭素原子数 CR19 : R19の炭素原子数 CR20 : R20の炭素原子数 Ox : xの酸素原子数 OR19 : R19の酸素原子数
  10. 【請求項10】 式(IX) で示される多価エーテルアル
    コール誘導体が次の式(XII)を満たすものである請求項
    7記載の冷凍機作動流体用組成物。 【数2】 Cx : xの炭素原子数 CR19 : R19の炭素原子数 CR20 : R20の炭素原子数 CR21 : R21の炭素原子数 CA6 : A6 の炭素原子数 Ox : xの酸素原子数 OR19 : R19の酸素原子数
  11. 【請求項11】 式(X)で示される多価エーテルアル
    コール誘導体が次の式(XIII) を満たすものである請求
    項8記載の冷凍機作動流体用組成物。 【数3】 Cx : xの炭素原子数 CR24 : R24の炭素原子数 Cy : Yの炭素原子数 CA6 : A6 の炭素原子数 CR19 : R19の炭素原子数 CA7 : A7 の炭素原子数 CR20 : R20の炭素原子数 CA8 : A8 の炭素原子数 CR21 : R21の炭素原子数 Ox : xの酸素原子数 CR22 : R22の炭素原子数 Oy : Yの酸素原子数 CR23 : R23の炭素原子数 OR19 : R19の酸素原子数 OR22 : R22の酸素原子数
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001512424A (ja) * 1997-02-05 2001-08-21 フォックス・チェイス・キャンサー・センター 糖尿病性合併症の予防における治療介入のための化合物および方法
WO2023038045A1 (ja) * 2021-09-10 2023-03-16 Jnc株式会社 潤滑油基油およびポリエーテル化合物

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