JPH08309165A - セラミックフィルターの洗浄方法 - Google Patents

セラミックフィルターの洗浄方法

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JPH08309165A
JPH08309165A JP14427995A JP14427995A JPH08309165A JP H08309165 A JPH08309165 A JP H08309165A JP 14427995 A JP14427995 A JP 14427995A JP 14427995 A JP14427995 A JP 14427995A JP H08309165 A JPH08309165 A JP H08309165A
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JP
Japan
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cleaning
washing
hydrogen peroxide
ceramic filter
solution
Prior art date
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Application number
JP14427995A
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English (en)
Inventor
Yuji Yokoya
雄二 横谷
Takashi Ogawa
孝 小川
Yukihiko Nagao
幸彦 長尾
Yoshihisa Kato
能久 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08309165A publication Critical patent/JPH08309165A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 醸造食品の精密濾過に用いたセラミックフィ
ルターを短時間で洗浄でき、しかも実質的に100%の
再生率を得ることができるセラミックフィルターの洗浄
方法を提供する。 【構成】 1〜10wt%のNaOH水溶液に過酸化水
素水を1〜5wt%添加した洗浄液を用いて洗浄するセ
ラミックフィルター洗浄方法と、1〜10wt%の酸性
水溶液に過酸化水素水を1〜5wt%添加した洗浄液を
用いて洗浄するセラミックフィルター洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セラミックフィルタ
ーの洗浄方法に関し、特に精密濾過に使用するセラミッ
ク膜フィルターの再生洗浄に最適なセラミックフィルタ
ーの洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】清酒、ビール、ワイン、醤油等の醸造食
品の製造工程では、オリを取り除くために精密濾過が行
われる。この精密濾過は、少し前までは、濾過助剤を使
用して行われていた。
【0003】最近では、優れた濾過能力を有する有機質
の分離膜が、精密濾過に使用されるようになった。
【0004】しかし、有機質の分離膜は再生が難しく、
耐用寿命が十分でなかった。有機質分離膜は高分子材料
から形成されており、耐薬品製や耐熱製に乏しいため、
再生洗浄は逆洗方式で行われる。ところが、有機質分離
膜は高圧の逆洗に耐え得る強度を備えていない。このた
め、再生効率を向上するために高圧で逆洗を行うと、膜
の細孔が広がってフィルター機能が低下する恐れがあっ
た。
【0005】このように、有機質の分離膜は耐用寿命が
短く、濾過コストの点で不利益が大きかった。
【0006】前記事情に鑑み、耐薬品性・耐熱性に優れ
たセラミックフィルターが注目されるようになってき
た。セラミックフィルターは、例えばAl2 3 を材料
として形成され、強度が大きいため破損等のトラブルも
少ない。
【0007】特に、醸造品の精密濾過を行う場合には、
バッチ単位でフィルターの再生洗浄を頻繁に行う必要が
ある。一般に、フィルターの再生工程は、以下の手順で
行われる。
【0008】クロスフロー濾過→残液ドレイン→フ
ィルター配管の水洗浄→洗浄水ドレイン→洗浄液に
よる洗浄→ドレイン→水洗浄→ドレイン さて、洗浄効率を向上するためには、洗浄液の選定が重
要である。従来、洗浄液としては、例えばNaOH(苛
性ソーダ)水溶液が用いられていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】清酒、醤油等の精密濾
過に用いたセラミックフィルターを、液温25℃濃度2
wt%の苛性ソーダ水溶液で再生する場合には、クロス
フロー洗浄を3〜4時間継続すれば、100%に近い再
生率を得ることが可能である。しかし、ワインやビール
等の精密濾過に用いたフィルターの場合には、洗浄を4
時間以上行っても100%の再生率を得ることができ
ず、せいぜい98%程度の再生率が得られる程度であっ
た。
【0010】また、特開平5−96111号公報は、洗
浄液としてアルカリ溶液と酸溶液の2種類を別々に用い
る方法を開示している。すなわち、アルカリ洗浄を行っ
て目詰まりの原因である有機物を除去し、酸洗浄によっ
てCa、Mg、Fe等の金属化合物を除去するのであ
る。
【0011】しかしながら、この再生方法においても、
短時間の洗浄で100%に近い再生率を得ることは難し
かった。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消し、特に醸造食品の精密濾過に用いるセラミックフ
ィルターを短時間で洗浄でき、しかも実質的に100%
の再生率を得ることができるセラミックフィルターの再
生方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明は、1〜10w
t%のNaOH水溶液に過酸化水素水を1〜5wt%添
加した洗浄液を用いて洗浄することを特徴とするセラミ
ックフィルターの洗浄方法及び1〜10wt%の酸性水
溶液に過酸化水素水を1〜5wt%添加した洗浄液を用
いて洗浄することを特徴とするセラミックフィルターの
洗浄方法を要旨としている。
【0014】
【実施例】本発明は、洗浄液として、1〜10wt%の
NaOH水溶液に過酸化水素水1〜5wt%添加したも
のを用いることを特徴としている。
【0015】苛性ソーダ水溶液に過酸化水素水を添加す
ることにより、NaOH+H2 O+H2 2 →O↑+O
2 ↑の反応が生じ、特にO↑によって効果的な洗浄が行
われるのである。
【0016】両水溶液の混合比率を前記範囲に限定した
のは、前記反応をある程度過不足なく行うためである。
また、反応で生じるO↑を効果的に用いるため、両液は
洗浄直前に混合することが好ましい。
【0017】洗浄方法は、通常のクロスフロー法を用い
るのが好ましい。図1は、クロスフロー濾過を示す概念
図である。図1で、符号11,12,13は薬品タン
ク、ポンプ、逆洗シリンダを示している。
【0018】苛性ソーダ水溶液及び過酸化水素水の濃度
が1wt%未満の場合には、洗浄効率が悪く実質的に1
00%の再生率を得ることができない。一方、苛性ソー
ダ水溶液の濃度が10wt%を超える場合には、Al2
3 と反応しフィルターとしての機能をそこなうという
不具合が生じる。また、過酸化水素水の濃度が5wt%
を超える場合には、O2 の発生が激しく、泡の状態にな
り、ポンプへ影響するという不具合が生じる。
【0019】苛性ソーダ水溶液のさらに好ましい濃度
は、2〜10wt%である。また、過酸化水素水のさら
に好ましい濃度は、1〜5wt%である。この濃度範囲
で洗浄を行うことにより、洗浄効率をさらに向上し、洗
浄時間を短縮することが可能となる。
【0020】洗浄液の好ましい温度は、20〜70℃で
ある。さらに好ましい温度は、50〜70℃である。こ
の温度範囲で洗浄を行うことにより、洗浄効率を高め、
洗浄時間を短縮することが可能となる。
【0021】洗浄時間は、2〜4時間とすることが好ま
しい。洗浄時間が2時間未満の場合には、十分な洗浄効
果を得ることが難しい。また、4時間を超えて洗浄を行
っても、それ以上の洗浄効果は余り得られない。
【0022】本発明方法では、1〜10wt%のNaO
H水溶液の換わりに、1〜10wt%の酸性水溶液を用
いることができる。酸性水溶液を用いた場合には、HN
3+H2 O+H2 2 →O↑+O2 ↑の化学反応が生
じる。
【0023】酸性水溶液としては、硝酸、塩酸等を用い
ることができる。
【0024】酸性水溶液を用いた場合の、好ましい溶液
温度は20〜70℃であり、好ましい濾過時間は2〜4
時間である。また、酸性水溶液と過酸化水素水のさらに
好ましい濃度は、それぞれ5〜10wt%、2〜5wt
%である。
【0025】次に、実施例1及び実施例2について説明
する。
【0026】実施例1 実施例1では、苛性ソーダ水溶液と過酸化水素水の混合
溶液でセラミック膜フィルターの再生洗浄を試みた。フ
ィルターとしては、相当量のワインを精密濾過し、濾過
効率が35%に低下したものを用いた。なお、濾過効率
は未使用品の濾過効率を100%とした。
【0027】洗浄液として、表1に示す濃度の苛性ソー
ダ水溶液1〜10wt%と過酸化水素水0〜5wt%重
量部を混合した溶液を用いて、クロスフロー濾過を4時
間行った。洗浄液の温度は、25℃であった。
【0028】表1から分るように、苛性ソーダ水溶液の
濃度が2〜10wt%かつ過酸化水素水の濃度が2〜5
wt%の時にフィルターの再生率を100%にすること
ができた。
【0029】また、濃度が2,5,10wt%の苛性ソ
ーダ水溶液と0,1,2,5wt%の過酸化水素水の混
合溶液を用い、1〜4時間経過後の再生率を表2に示し
た。
【0030】表2から分るように、苛性ソーダ水溶液の
濃度を5wt%以上とするか又は過酸化水素水の濃度を
2wt%以上とすることによって、1時間のクロスフロ
ー濾過で99%の再生率を得ることができた。
【0031】実施例2 実施例2では、河川水の砂濾過水に使用し、濾過効率が
約22%に低下したセラミック膜フィルターの再生洗浄
を行った。この場合も、未使用品の濾過効率を100%
とした。
【0032】洗浄液として、表3に示す濃度の硝酸と過
酸化水素水を混合した溶液を用いて、クロスフロー濾過
を4時間行った。洗浄液の温度は、25℃であった。又
は浸漬法による洗浄を12時間行った。洗浄液の温度は
25℃であった。
【0033】表3から分るように、硝酸の濃度が5〜1
0wt%かつ過酸化水素水の濃度が2〜5wt%の時に
フィルターの再生率を100%にすることができた。
【0034】また、濃度が2,5,10wt%の硝酸と
0,1,2,5wt%の過酸化水素水の混合溶液を用
い、3〜12時間経過後の再生率を表4に示した。
【0035】表4から分るように、硝酸の濃度を5wt
%以上過酸化水素水の濃度を2wt%以上とすることに
よって、12時間のクロスフロー濾過で100%の再生
率を得ることができた。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、特に、醸造食品の精密
濾過に用いたセラミックフィルターを短時間で洗浄で
き、しかも実質的に100%の再生率を得ることができ
る。好ましい洗浄条件でクロスフロー洗浄を行えば、従
来の洗浄時間を例えば1/2以下に短縮することも可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクロスフロー濾過を示す概念図。
【符号の説明】
11 薬品タンク 12 ポンプ 13 逆洗シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 能久 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1〜10wt%のNaOH水溶液に過酸
    化水素水を1〜5wt%添加した洗浄液を用いて洗浄す
    ることを特徴とするセラミックフィルターの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 1〜10wt%の酸性水溶液に過酸化水
    素水を1〜5wt%添加した洗浄液を用いて洗浄するこ
    とを特徴とするセラミックフィルターの洗浄方法。
JP14427995A 1995-05-19 1995-05-19 セラミックフィルターの洗浄方法 Pending JPH08309165A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010109804A (ko) * 2000-06-02 2001-12-12 김진성 역삼투압 공정을 이용한 고농도 유기 폐수 처리방법
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CN107282525A (zh) * 2017-06-30 2017-10-24 芜湖通潮精密机械股份有限公司 适用于陶瓷产品的清洗工艺

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