JPH08309134A - 空気清浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】遠心形ファン１０の中央ボス部９と本体背面板
４の膨出部２３に回転数検知手段１３を設けることによ
り、本体の厚みの薄い、省スペースな空気清浄機を提供
する。 【構成】遠心形ファン１０にて、吸気口２から集塵フィ
ルタ６を経て排気口より室内空気を排出すようにした空
気清浄機において、ファンの中央ボス部９と、背面板４
の膨出部２３に回転数検知手段１３を設ける。回転数検
知手段１３は中央ボス部９に装着された磁石１４と、膨
出部２３に形成されたリブ２５に装着された磁気検出素
子２４とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、集塵フィルタの交換時
期を遠心形ファンの回転数を検知して報知するようにし
た空気清浄機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、室内の空気を吸い込んで本体内部
に着脱可能に取り付けられた集塵フィルタにより空気に
含まれる塵埃を除去して空気を浄化した後、この浄化空
気を室内に吹き出すようにした空気清浄機がある。とこ
ろで、この集塵フィルタは、使用するにつれ汚れるよう
になるので適当な時期に交換する必要があるが、その交
換時期を検知し、知らせる方法として、例えば、実公平
５−４５３７３号公報がある。この公報に記載された空
気清浄機のフィルター交換アラーム装置では、集塵フィ
ルタの汚れにつれて、送風用モータの回転数が大きくな
ることにより、交換時期を報知している。ここで回転数
の検知は、送風用ファンを駆動するモータの逆起電力を
検出して、モータの回転数を間接的に検出している。こ
の逆起電力を検知する方法は、電源電圧の変動や、コイ
ル、起動コンデンサの劣化による特性変動等が測定結果
に含まれ、回転数測定に誤差が生じる可能性があり、磁
気や光によるセンサにてファンの回転数を直接に検知す
る方がより正確に集塵フィルタの汚れを検知し、交換時
期を知ることができる。しかし、回転数を直接検知する
方法は、センサを取り付ける位置によっては空気清浄機
本体が大きくなることがあり、実際に空気清浄機に回転
数検知用センサを取り付けたものは商品化されていなか
った。

【０００３】

【問題が解決しょうとする課題】本発明は、上述するよ
うに、遠心形ファンの回転数を直接的に検出して集塵フ
ィルタの交換時期を報知できるようにしたもので、空気
清浄機本体の厚みを薄くできて、置場所のスペースの取
らないコンパクトな空気清浄機を提供することを課題と
する。

【０００４】また、回転数検知手段を設けたことによる
ファンのバランスへの影響を少なくでき、また、集塵フ
ィルタを取り外した時に誤って水等が回転数検知手段に
かかることの少ない安全な空気清浄機を提供することを
課題とする。

【０００５】また、本発明は、回転数検知手段を取り付
けるための部材が、モータ軸の回転を遠心形ファンに伝
達する機能も兼ね備えた空気清浄機を提供することを課
題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の手段（請
求項１の発明）は、基板の外周に多数の翼片を有した遠
心形ファンを回転させて吸気口より室内の空気を吸い込
み本体内に着脱可能に取り付けられた集塵フィルタを通
過させた後、排気口から室内に吹き出すようにした空気
清浄機において、モータ軸に固定される基板の中央ボス
部と対面する本体背面板を外側へ膨出させ、この膨出空
間内に遠心形ファンの回転数を検知する回転数検知手段
を設けたものである。

【０００７】本発明の第２の手段（請求項２の発明）
は、前記回転数検知手段は、中央ボス部に抜止部材にて
固定された被検知部と、膨出部の内側に被検知部に近接
するよう装着された検知部とを備えたものである。

【０００８】本発明の第３の手段（請求項３の発明）
は、前記抜止部材は、中央ボス部に形成されたリブに係
止すると共に、被検知部の抜け止めをする抜止め部と、
中央ボス部より突出するモータの非円形軸に合致する非
円形穴とを有し、この非円形穴に非円形軸を嵌挿させて
なるものである。

【０００９】

【作用】本発明の第１の手段（請求項１の発明）によれ
ば、遠心形ファンのボス部と背面板の膨出空間に、モー
タの回転数を検知する回転数検知手段を設け、遠心形フ
ァンの回転数を検知するものである。

【００１０】本発明の第２の手段（請求項２の発明）に
よれば、遠心形ファンの中央ボス部に装着された被検出
部が遠心形ファンと共に回転することにより、背面板の
膨出部内側に設けられた検知部が感応し、遠心形ファン
の回転数を測定するものである。

【００１１】本発明の第３の手段（請求項３の発明）に
よれば、遠心形ファンの中央ボス部に形成されたリブ
に、抜止部材の抜止め部が係止し、抜止部材の非円形穴
に、モータの非円形軸が嵌挿され、モータ軸の動力が抜
止部材を介して遠心形ファンに伝達されるものである。

【００１２】

【実施例】本発明の一実施例を、図１及至図４に基づき
詳述する。１は本実施例における空気清浄機の本体ケー
ス部であり、室内空気を吸入する吸気口２を有する本体
ケース前面部の前面カバー３と、本体ケース背面部の背
面板４とで構成される。本体背面板４の側面部には図示
していない排気口が設けられている。本体ケース部１に
形成された仕切り板５と前面カバー３の間には、吸入さ
れた空気を浄化する集塵フィルタ６が着脱自在に取り付
けられている。仕切り板５には、ファンモータ７が固定
され、ファンモータ７のモータ軸８には、基板２９の外
周に多数の翼片２８を有する遠心形ファン１０の中央ボ
ス部９が挿入され、遠心形ファン１０の中央ボス部９に
は、凹穴１２が形成され、（図３参照）凹穴１２には、
回転数検知手段１３の被検知部である磁石１４が挿入さ
れている。

【００１３】また、中央ボス部９には、磁石１４を蓋す
るが如く、抜止め板１６がモータ軸８に挿入され、抜止
め板１６の外周鍵穴形状部１７は、中央ボス部９に形成
された一対のリブ１１の間に磁石１４を蓋するが如く係
止され、抜止め板１６の中央部に形成された非円形穴１
８は、モータ軸８の非円形軸１９に挿入されている。な
お、モータ軸８の、円形部２０と非円形部１９の境界
は、中央ボス部９から突出した部分を非円形軸１９とす
る。２１は位置決めリングで、モータ軸８に遠心形ファ
ン１０が所定の位置に挿入された時に当接する位置に設
けられ、遠心形ファン１０、抜止め板１６の順にモータ
軸８に挿入され、ナット２２にて、モータ軸８に固定さ
れる。

【００１４】また、中央ボス部９と対面する背面板４に
は、遠心形ファン１０の中央ボス部９を逃がすために設
けられた、外側に膨出させた膨出部２３が形成され、膨
出部２３の内側には、回転数検知手段１３の検知部であ
る磁気検知素子２４が挿入されるリブ２５が形成され、
磁気検知素子２４が実装されたプリント基板２６が挿入
され、検知部カバー１５にて蓋されている。そして、磁
気検知素子２４の出力信号がリード線２７により図示し
ていないモータ回転数比較回路に導かれる。

【００１５】磁石１４と磁気検知素子２４とは、モータ
軸８の中心と磁石１４の中心までの長さｄを半径とする
円周上（図４の一点鎖線で示す）で、磁気を感応する距
離を隔てた位置に対面している。（図４参照） また、背面板４の膨出部２３は、ファンの中央ボス部９
に対面する部分のみ膨出させ、他の背面部を薄くするこ
とにより空気清浄機本体の厚みを薄く見せるために必要
である。本発明は、この部分に着目し、回転数検知手段
１３の取付けスペースとして有効利用した。

【００１６】また、抜止め板１６は、磁石１４の抜け止
め押さえ機能と、モータ軸８の回転を遠心形ファン１０
に伝達する機能も兼ね備えている。

【００１７】このような構成を有する本実施例の動作に
ついて説明する。

【００１８】モータ軸８の駆動力が抜止め板１６を介し
て遠心形ファン１０に伝達されて、遠心形ファン１０が
回転し、その中心ボス部９に装着された磁石１４が共に
回転する。すると、磁石１４の磁気が１回転毎に磁気検
知素子２４を横切ることにより、磁気検知素子２４の出
力が、図示していないモータ回転数比較回路に入力され
所定のデータと比較され、それより回転が上昇していれ
ば、集塵フィルタ６が「汚れている」と判断し、図示し
ない表示ランプやブザー等の報知手段を起動させ，交換
時期を報知する。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、背面板の膨出部を有効に利用
することにより、本体の厚みの薄い、置場所のスペース
の取らないコンパクトな空気清浄機を実現することがで
きる。

【００２０】また、中央ボス部に被検知部の磁石を装着
することにより、被検知部によるファンのバランスへの
影響を少なくでき、また、背面板の膨出部に検知部の磁
気検知素子を設けることにより、集塵フィルタを取り外
した時に誤って水等が本体ケース部内に侵入しても、遠
心型ファンの基板によって検知部がカバーされているの
で、検知部へ水がかかる恐れの少ない安全な空気清浄機
を実現することができる。

【００２１】また、抜止部材がモータ軸の回転を遠心形
ファンに伝達する機能を兼ね備えているため、別途遠心
形ファンの回り止め金具が不要である。そのため、機構
が簡単になると共に、コストを下げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の空気清浄機の一実施例を示す断面図で
ある。

【図２】同じく、回転数検出手段の要部拡大断面図であ
る。

【図３】同じく、中央ボス部の分解斜視図である。

【図４】同じく、回転数検知手段の要部取付配置図であ
る。

【符号の説明】

２９ 遠心形ファンの基板 ２８ 翼片 １０ 遠心形ファン ２ 吸気口 ６ 集塵フィルタ ８ モータ軸 ９ 中央ボス部 ４ 本体背面板 ２３ 膨出部 １３ 回転数検知手段 １６ 抜止め板（抜止部材） １４ 磁石（被検知部） ２４ 磁気検知素子（検知部） １１ リブ １７ 外周鍵穴形状部（抜止め部） １９ モータの非円形軸 １８ 抜止部材の非円形穴

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板の外周に多数の翼片を有した遠心形
   ファンを回転させて吸気口より室内の空気を吸い込み本
   体内に着脱可能に取り付けられた集塵フィルタを通過さ
   せた後、排気口から室内に吹き出すようにした空気清浄
   機において、 モータ軸に固定される前記基板の中央ボス部と対面する
   本体背面板を外側へ膨出させ、この膨出空間内に前記遠
   心形ファンの回転数を検知する回転数検知手段を設けた
   ことを特徴とする空気清浄機。
2. 【請求項２】 前記回転数検知手段は、前記中央ボス部
   に抜止部材により固定された被検知部と、前記膨出部の
   内側に前記被検知部に近接するよう装着された検知部を
   備えたことを特徴とする請求項１に記載の空気清浄機。
3. 【請求項３】 前記抜止部材は、前記中央ボス部に形成
   されたリブに係止すると共に、前記被検知部の抜け止め
   をする抜止め部と、前記中央ボス部より突出する前記モ
   ータの非円形軸に合致する非円形穴とを有し、この非円
   形穴に前記非円形軸を嵌挿させてなることを特徴とする
   請求項２に記載の空気清浄機。