JPH0830911A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH0830911A
JPH0830911A JP15497294A JP15497294A JPH0830911A JP H0830911 A JPH0830911 A JP H0830911A JP 15497294 A JP15497294 A JP 15497294A JP 15497294 A JP15497294 A JP 15497294A JP H0830911 A JPH0830911 A JP H0830911A
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glass
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adhesive member
substrate
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JP15497294A
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Akiko Imada
彰子 今田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス部材と結晶性ガラス部材との2つの接
着部材を用いて融着することにより、再加熱による変形
を防止し、媒体走行時の偏摩耗を生じることなく円滑に
媒体走行させる。 【構成】 金属磁性膜4に非磁性基板5a、5bを挟持
して構成されるヘッドコア2、3において、前記金属磁
性膜4と一方の非磁性基板5bとはガラス部材6及び結
晶性ガラス部材7の接着部材が用いられて固定される。
ガラス部材6は媒体摺動面におけるギャップ11近傍に
介在し、結晶性ガラス部材7は他の部分に介在してい
る。ガラス部材6は加熱処理による結晶の析出がないこ
とから、媒体摺動面の媒体走行時の摩擦係数を縮小す
る。よって、媒体走行による偏摩耗を抑制することがで
きる。更に、結晶性ガラス部材7は再加熱処理によるヘ
ッドコア製造工程における積層体のずれを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ヘッド及びその製造
方法に係り、特に非磁性基板間に磁性層を挟持して形成
される積層タイプの磁気ヘッド及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダ(VTR)、ハー
ドディスク装置等の磁気記録再生装置に用いられる磁気
ヘッドは、一般にコイルを巻回した2枚の金属板(コ
ア)を貼り合わせた状態で構成され、このコアには透磁
率の高い磁性体が使用されており、記録媒体(磁気テー
プ)と接する部分には、極めて狭いギャップ(隙間)が
設けられている。
【0003】最近では、磁気記録再生装置において、高
密度記録あるいは再生感度の良い再生を行うために、磁
気テープと磁気ヘッドとの接触を密にするヘッド構造
や、ギャップの精密加工、またギャップ近傍のコアの磁
気飽和が生じにくい高飽和磁束密度コア材料が要求され
ている。中でも、非磁性基板の間に金属磁性層を挟持し
て形成される積層タイプの磁気ヘッドは、記録再生時の
磁気テープとの摩擦による摩耗が少なく、また、有効な
トラック幅として働くギャップ部分の両側に非磁性ガラ
スなどを設けて精密なギャップを保護しており、耐摩耗
性の面で大きな利点を有している。
【0004】図4は従来における積層タイプの磁気ヘッ
ドのコア部分を示す斜視図である。
【0005】図4において、積層タイプの磁気ヘッドコ
ア20は、一対のヘッドコア21、22を備えている。
ヘッドコア21、22の各々は、金属磁性層(以下、金
属磁性膜と称す)23を非磁性基板24a、24bで両
側から挟持した構造となっている。金属磁性膜23はス
パッタリング、蒸着等により、非磁性基板24aに貼着
される。また、金属磁性膜23と非磁性基板24bと
は、通常接着部材としてのガラス部材25が用いられて
融着されている。
【0006】一方のヘッドコア21には、巻線用溝26
及び接合に用いられるガラス材充填用溝27が形成され
ている。ヘッドコア21、22はそれぞれの金属磁性膜
23が互いに突き合わされるように接合され、一方の金
属磁性膜23と他方の金属磁性膜23との間にはギャッ
プ29が形成されている。ヘッドコア21とヘッドコア
22との接合には、上記同様ガラス部材28a、28b
が用いられて融着されている。なお、金属磁性膜23
は、1層であっても良いし、磁性層と絶縁層とを交互に
積層して過電流の発生を抑える構造になっているもので
も良い。
【0007】次に、このような従来における積層タイプ
の磁気ヘッドの製造方法を図4を参照しながら説明す
る。
【0008】先ず、セラッミック等からなる非磁性基板
24aの上に金属磁性膜23をスパッタリング等の手段
を用いて蒸着して形成し、多数の金属磁性膜付き基板A
を作成する。金属磁性膜23の厚さは、最終的に磁気ヘ
ッドのトラック幅になる。この金属磁性膜23は、一層
であっても良いし、磁性層と絶縁層を交互に積層して過
電流を抑える構造になっているものでも良い。
【0009】次に、上記金属磁性膜付き基板Aの金属磁
性膜側の面上に、ガラス部材25をスパッタリングした
後、更にこの上面から非磁性基板24bを接合させる。
そして、接合された上記基板に第1回目の加圧加熱処理
を行い、この加熱処理によりガラス部25は溶解して金
属磁性膜付き基板Aと非磁性基板24bとが融着され、
ヘッドコア21、22を成形するためのコアブロック
(積層体)を形成する。
【0010】その後、上記コアブロックを切断して2つ
のコアブロックに分割した後に、分割面を鏡面仕上げし
た片方のコアブロックに巻線用溝26及びガラス材充填
用溝27を形成する。この後、鏡面部分にSiO2 等の
非磁性材をスパッタリングで形成し、これをギャップス
ペーサとし、2つのコアブロックを金属磁性膜23が対
向するように突き合わせ、巻線用溝26、ガラス材充填
溝27にガラス棒を挿入した後、第2回目の加圧加熱処
理して2つのコアブロックを融着する。なお、この場合
の接着方法も、ガラス部材であるガラス棒が用いられて
おり、融着後に固まると、図4に示すようにガラス部材
28a、28bとなって固定される。そして、融着した
コアブロックを非磁性基板24a部分で切断加工して図
4に示すような磁気ヘッドコア20を得る。この磁気ヘ
ッドコア20は、更にベース板への厳密な取り付け、コ
イル巻線、テープ走行面のラッピングを経て、磁気ヘッ
ドとして完成される。
【0011】ところで、上記の製造方法における第2回
目の加圧加熱処理工程において、金属磁性膜付き基板A
と非磁性基板24bとを接着しているガラス部材25が
変形すると、前記金属磁性膜付き基板Aと非磁性基板2
4bとにずれが生じ、ギャップ29を有する面に段差が
発生してしまう場合がある。これでは、近年の高密度記
録装置に対応するための機械寸法精度及び突き合わせ精
度(例えば、0.01μm程度の精度範囲)を満足する
ことができない。そこで、このような問題を解消すべく
上記接着部材であるガラス部材25の改善がなされてい
る。例えば、ガラス部材25の代わりに、一度加熱処理
を行うと、同じ温度で加熱処理を行っても変形しなくな
る結晶性ガラス部材が用いられている。この結晶性ガラ
ス部材は、ある特定の温度に加熱すると、結晶が析出
し、ガラスとしての特性がなくなることから、再度同じ
温度に加熱処理を行っても変形することがないという利
点がある。このため、製造工程における第1回目の加熱
処理と第2回目の加熱処理との温度差を設ける必要がな
く、製造上便利である。
【0012】しかしながら、上記の結晶性ガラス部材を
使用すると、上述したように結晶の析出により、結晶部
分とガラス部分とが混在して不均質になるため、テープ
摺動面では、磁気テープの走行から偏摩耗を発生してし
まい、その後の磁気テープの走行状態に悪影響を及ぼす
という問題点があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の磁
気ヘッドでは、ヘッドコアを形成するための接着方法と
してガラス部材を用いて融着すると、再加熱処理により
ヘッドコアの積層体にずれが生じてしまう。また、これ
を防止すべく、製造上の利点から結晶性ガラス部材を用
いて融着すると、結晶の析出により、結晶部分とガラス
部分とが混在して不均質になるため、磁気テープの走行
によって偏摩耗を発生してしまい、磁気テープの走行状
態に悪影響を及ぼすという問題点があった。
【0014】そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされ
たもので、ガラス部材と結晶性ガラス部材との2つの接
着部材を用いて融着することにより、再加熱による変形
を防止し、媒体走行時の偏摩耗を生じることなく円滑に
媒体走行するのに好適の磁気ヘッド及びその製造方法の
提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よる磁気ヘッドは、磁性層を非磁性基板で両側から挟持
し且つ一方の非磁性基板とは接着部材により固定して積
層した2つのヘッドコアを、ギャップを介して磁性層同
士が対向するように突き合わせて固定した構造の磁気ヘ
ッドにおいて、前記接着部材は、第1及び第2の2種類
の接着部材を用いて前記磁性層と一方の非磁性基板とを
固定するものであって、前記第1の接着部材は媒体摺動
面におけるギャップ近傍に介在し、第2の接着部材は他
の部分に介在した構造とすることを特徴とする。
【0016】請求項5記載の本発明による磁気ヘッドの
製造方法は、一方の非磁性基板上に磁性層を形成して磁
性層付き基板を作成し、この基板の磁性層側の面に他方
の非磁性基板を接着部材を用いて接着して積層体を作成
し、この積層体を分割して一対のコアブロックを形成
し、この一対のコアブロックを組み合わせ加工すること
でヘッドコアを得るようにした磁気ヘッドの製造方法に
おいて、前記接着部材を、接着面全域に対応して形成さ
れた第1の接着部材の層と、媒体摺動面におけるギャッ
プ近傍を除く部分に対して形成され加熱処理により前記
第1の接着部材と化合して第2の接着部材となる第3の
接着部材との層とで構成し、加熱処理により前記磁性層
付き基板と非磁性基板上とを接着するようにしたことを
特徴とする。
【0017】
【作用】請求項1の本発明においては、磁性層を非磁性
基板を挟持して構成されるヘッドコアにおいて、前記磁
性層と一方の非磁性基板とは第1及び第2の接着部材が
用いられて固定される。これらの2つのヘッドコアをギ
ャップを介して磁性層同士が対向するように突き合わせ
て固定すると、磁気ヘッドとなる。前記第1の接着部材
は磁気ヘッドのテープ摺動面におけるギャップ近傍に介
在し、第2の接着部材は他の部分に介在した構造となっ
ている。例えば、第1の接着部材にガラス部材を用いて
ヘッドコアを形成すると、結晶性ガラス部材等の加熱処
理による結晶の析出がないため、この第1の接着部材の
接着層を含むテープ摺動面はテープ走行時の摩擦係数を
縮小することができる。よって、テープ走行による偏摩
耗を抑制することができる。更に、第2の接着部材に結
晶性ガラス部材を用いてヘッドコアを形成すると、2つ
のヘッドコアを再加熱処理により固定する製造工程にお
いて、加熱処理による変形を生じない。よって、高密度
記録再生装置に最適な構造を備えた磁気ヘッドを得るこ
とができる。
【0018】請求項5の本発明においては、磁性層を非
磁性基板を挟持して構成されるヘッドコアにおいて、前
記磁性層と一方の非磁性基板とは第1及び第2の接着部
材が用いられて固定される。この場合の製造工程におい
て、前記第1の接着部材と、これと同一成分の組成を有
し、加熱処理により第1の接着部材と化合して第2の接
着部材の組成となる第3の接着部材とを用いる。例え
ば、磁性層を一方の非磁性基板に蒸着して磁性層付き基
板を形成し、この磁性層側の全域の面上に第1の接着部
材であるガラス膜を成形する。その後、更に前記第3の
接着部材であるガラス組成調整膜部材を前記ガラス膜の
一部の上面に成形し、この面に他方の非磁性基板を接合
させて第1回目の加熱処理を行いコアブロックを形成す
る。このコアブロックを分割して2つのコアブロックと
し、溝加工及び鏡面加工を施して2つのコアブロックを
ガラス部材を用い第2回目の加熱処理により固定する。
このとき、各々のコアブロックを積層している第2の接
着部材は、結晶性ガラス部材となって固定されているこ
とから、第2回目の加熱処理によっても変形することが
ない。よって、加熱処理による磁性層と一方の磁性層と
のずれを防止することができる。
【0019】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1は本発明に係る一実施例の磁気ヘッドのコア部分を示
す斜視図である。
【0020】図1において、積層タイプの磁気ヘッド1
は、一対のヘッドコア2、3を備えている。ヘッドコア
2、3の各々は、金属磁性膜4を非磁性基板5a、5b
で両側から挟持した構造となっている。金属磁性膜4は
スパッタリング、蒸着等により、非磁性基板5aに貼着
される。
【0021】また、金属磁性膜4と非磁性基板5bと
は、少なくとも2種類の第1及び第2の接着部材が用い
られて融着される。第1の接着部材には、従来技術と同
様にガラス部材6が用いられている。一方、第2の接着
部材には、ガラスを薄膜状に形成したガラス膜6a(図
2参照)と、このガラス膜6aのガラス中の一成分から
成るガラス組成調整膜7aとを加熱処理によって化合し
た結晶性ガラス部材7が用いられている。ガラス膜6a
は、溶解し且つ化合してもガラスとしての成分が変わら
ない、いわゆるガラス化範囲内の組成を有している。し
たがって、ガラス組成調整膜7aがガラス中の一成分か
ら成っていることから、上記ガラス膜7aとガラス組成
調整膜7aとを加熱処理すると、溶解時に該ガラス組成
調整膜7aの成分はガラス成分と混合され、結果として
溶解後における混合された部材の組成は、結晶性ガラス
部材の組成となる。
【0022】したがって、従来技術の磁気ヘッド(図4
参照)と比較すると、従来では、ヘッドコアを形成する
ための接着方法として、ガラス部材もしくは結晶性ガラ
ス部材の1種類の部材のみを用いたことに対し、本実施
例では、上記ガラス部材6と結晶性ガラス部材6との少
なくとも2種類の部材を用いた点が異なる点である。
【0023】更に本実施例では、上記ガラス部材6及び
結晶性ガラス部材7の特徴とする利点を各々生かし、例
えば、図1に示すように各々ヘッドコア2、3の金属性
磁性膜4と非磁性基板5bとの接着層において、ガラス
部材6と結晶性ガラス部材7との境界部Sから、ギャッ
プ11を有するテープ摺動面近傍にかけての上側部分の
接着にガラス部材6が用いられている。これは、結晶性
ガラス部材を用いていないことから、加熱処理による結
晶の析出がなく、偏摩耗を抑制することのできるように
した構造となっている。また、境界部Sから下側部分の
基端部にかけての接着には、結晶性ガラス部材7が用い
られている。この場合には、ガラス部材を用いていない
ことから、再加熱処理による変形がなく、つまり非磁性
基板5bと金属磁性膜4とのずれが生じないという利点
がある。このように、ヘッドコア1、2は、ガラス部材
6と結晶性ガラス部材7とを効果的に用いて金属性磁性
膜4と非磁性基板5bとを接着して積層体となる構造と
なっている。
【0024】更に、一方のヘッドコア2には、巻線用溝
8及び接合に用いられるガラス材充填用溝9が形成され
ている。ヘッドコア2、3はそれぞれの金属磁性膜4が
互いに突き合わされるように接合され、一方の金属磁性
膜4と他方の金属磁性膜4との間にはギャップ11が形
成されている。ヘッドコア2とヘッドコア3との接合に
は、第1の接着部材であるガラス部材10a、10bが
用いられている。なお、金属磁性膜13は、1層であっ
ても良いし、磁性層と絶縁層とを交互に積層して過電流
の発生を抑える構造になっているものでも良い。また、
各々のヘッドコア2、3の金属性磁性膜4と非磁性基板
5bとの接着層における結晶性ガラス部材7の占める割
合は、特に限定されるものでなく、非磁性基板5bと金
属磁性膜7とが効果的に接合される割合で良い。
【0025】次に、図1に示す積層タイプの磁気ヘッド
の製造方法を図2及び図3を参照しながら詳細に説明す
る。図2及び図3は図1に示す磁気ヘッドの製造方法の
一実施例を示す斜視図であり、図2は接着工程における
コアブロックを示し、図3は図2に示す接着工程後のコ
アブロックを示している。
【0026】先ず、図2に示すように、セラッミック等
からなる非磁性基板5cの上に金属磁性膜4aをスパッ
タリング、蒸着等の手段を用いて形成し、多数の金属磁
性膜付き基板Bを作成する。金属磁性膜4aの厚さは、
最終的に磁気ヘッド1のトラック幅になる。この金属磁
性膜4は、一層であっても良いし、磁性層と絶縁層を交
互に積層して過電流を抑える構造になっているものでも
良い。
【0027】次に、上記金属磁性膜付き基板Bの金属磁
性膜側の面上に、ガラス膜6aをスパッタリング形成す
る。更にこの上面の一部に、確実に融着できる大きさに
形成されたガラス組成調整膜7aを敷設するように成形
を行う。この場合、ガラス組成調整膜7aの膜厚をT1
とすると、この膜厚T1 をガラス膜6aの膜厚の十分の
1以下程度の膜厚寸法に形成するようにすれば、融着
後、化合された結晶性ガラス部材7とガラス部材6とは
段差が生じることがなく、また接着層の隙間も生じない
ように形成することができる。
【0028】そして、この金属磁性膜付き基板Bのガラ
ス組成調整膜7aが成形された面に、非磁性基板5dを
接合させ、第1回目の加圧加熱処理を行う。この加熱処
理によりガラス膜6aは溶解し、更にガラス組成調整膜
7aとガラス膜6aとの重なる部分でも、互いに溶解し
て化合されることから結晶性ガラス部材7となり、結果
として金属磁性膜付き基板Bと非磁性基板5dとが融着
される。これにより、図3に示すように、ヘッドコア
2、3を成形するためのコアブロックC(積層体)を形
成することができる。
【0029】その後、上記コアブロックCを図3に示す
ように波線上に切断して2つのコアブロックC1、C2
に分割した後に、分割面を鏡面仕上げした片方のコアブ
ロックC1に巻線用溝8及びガラス材充填用溝9を形成
する。この後、鏡面部分にSiO2 等の非磁性材をスパ
ッタリングで形成し、これをギャップスペーサとし、2
つのコアブロックC1、C2を金属磁性膜4が対向する
ように突き合わせ、巻線用溝8、ガラス材充填溝9にガ
ラス部材であるガラス棒を挿入した後、第2回目の加圧
加熱処理して2つのコアブロックC1、C2を融着す
る。このとき、従来技術では、コアブロックCを積層す
るための接着部材が通常のガラス部材であるため、第2
回目の加熱処理によってガラス部材が変形して積層体の
ずれが生じることになるが、本実施例では、第1回目の
加熱処理により結晶性ガラス部材7となって接着して積
層されていることから、第2回目の加熱処理が行われて
も、変形することなく最適な接着状態を得る。
【0030】そして、最後に、コアブロックCのギャッ
プ11を有するテープ走行面をR状に形成し且つ、鏡仕
上げを行い、図1に示すような磁気ヘッドコア1を得
る。この磁気ヘッドコア1は、更にベース板への厳密な
取り付け、コイル巻線、テープ走行面のラッピングを経
て、磁気ヘッドとして完成される。
【0031】いま、上記に述べた製造方法により完成し
た磁気ヘッドを磁気記録再生装置に装着し、該磁気ヘッ
ドに磁気テープを摺動させたものとする。すると、テー
プ摺動面における接着層のガラス部材は、結晶の析出が
ないことから、磁気テープの摺動による偏摩耗を抑制す
ることができ、よって、テープ走行も安定した状態で記
録・再生を行うことができる。
【0032】以上、述べたように本実施例によれば、磁
気ヘッドを積層する製造工程において、加熱処理による
積層体のずれを防止することができ、更に、該磁気ヘッ
ドに磁気テープ等の媒体を摺動させた場合に、媒体走行
による偏摩耗を抑制することができることから、媒体を
円滑に走行させる効果を有する。
【0033】尚、本発明においては、磁性層及び非磁性
層を積層して構成される全ての積層タイプの磁気ヘッド
について効果を有することは明かである。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ガラ
ス部材と結晶性ガラス部材との2種類の接着部材を用い
て接着して積層体を形成することにより、再加熱による
接着部材の変形が生じないことから、積層体のずれは発
生せず、更に、媒体摺動面の接着部材を結晶の析出が生
じない部材を用いていることから、媒体走行による偏摩
耗を抑制することができるとともに、媒体を安定した状
態で走行させることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る一実施例の磁気ヘッドのコ
ア部分を示す斜視図。
【図2】図2及び図3は図1に示す磁気ヘッドの製造方
法の一実施例を示す斜視図であり、図2は接着工程にお
けるコアブロックを示す図。
【図3】図3は図2に示す接着工程後のコアブロックを
示す図。
【図4】図4は従来の一例を示す磁気ヘッドのコア部分
を示す斜視図。
【符号の説明】
1…磁気ヘッドコア 2、3…ヘッドコア 4…金属磁性膜 5a…非磁性基板 5b…非磁性基板 6…ガラス部材 6a…ガラス膜 7…結晶性ガラス部材 7a…ガラス組成調整部材 8…巻線用溝 9…ガラス材充填用溝 10a、10b…ガラス部材 11…ギャップ B…金属磁性膜付き基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性層を非磁性基板で両側から挟持し且つ
    一方の非磁性基板とは接着部材により固定して積層した
    2つのヘッドコアを、ギャップを介して磁性層同士が対
    向するように突き合わせて固定した構造の磁気ヘッドに
    おいて、 前記接着部材は、第1及び第2の2種類の接着部材を用
    いて前記磁性層と一方の非磁性基板とを固定するもので
    あって、前記第1の接着部材は媒体摺動面におけるギャ
    ップ近傍に介在し、第2の接着部材は他の部分に介在し
    た構造とすることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】前記第1の接着部材は、結晶の析出を生じ
    ないガラス部材であり、第2の接着部材は前記ガラス部
    材と同一成分系で構成され且つ再加熱による変形を抑制
    する特性を有する結晶性ガラス部材であることを特徴と
    する請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】前記結晶性ガラス部材は、ガラス成分の混
    合比が前記ガラス部材と異なることを特徴とする請求項
    2に記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記結晶性ガラス部材は、前記ガラス部材
    を薄膜状に形成したガラス膜と、このガラス膜の一成分
    からなるガラス組成調整膜とを加熱することによって、
    化合して形成することを特徴とする請求項2に記載の磁
    気ヘッド。
  5. 【請求項5】一方の非磁性基板上に磁性層を形成して磁
    性層付き基板を作成し、この基板の磁性層側の面に他方
    の非磁性基板を接着部材を用いて接着して積層体を作成
    し、この積層体を分割して一対のコアブロックを形成
    し、この一対のコアブロックを組み合わせ加工すること
    でヘッドコアを得るようにした磁気ヘッドの製造方法に
    おいて、 前記接着部材を、接着面全域に対応して形成された第1
    の接着部材の層と、媒体摺動面におけるギャップ近傍を
    除く部分に対して形成され加熱処理により前記第1の接
    着部材と化合して第2の接着部材となる第3の接着部材
    との層とで構成し、加熱処理により前記磁性層付き基板
    と非磁性基板上とを接着するようにしたことを特徴とす
    る磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】前記第3の接着部材の層は、前記第1の層
    より薄く形成することを特徴とする請求項5に記載に磁
    気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】前記第1の接着部材は、結晶の析出を生じ
    ないガラス部材であり、第2の接着部材は前記ガラス部
    材と同一成分系で構成され且つ再加熱による変形を抑制
    する特性を有する結晶性ガラス部材であることを特徴と
    する請求項7に記載の磁気ヘッドの製造方法。
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JP15497294A Pending JPH0830911A (ja) 1994-07-06 1994-07-06 磁気ヘッド及びその製造方法

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JP (1) JPH0830911A (ja)

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