JPH08306659A - 誘導結合プラズマ処理装置および誘導結合プラズマ処理方法 - Google Patents

誘導結合プラズマ処理装置および誘導結合プラズマ処理方法

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JPH08306659A
JPH08306659A JP7104327A JP10432795A JPH08306659A JP H08306659 A JPH08306659 A JP H08306659A JP 7104327 A JP7104327 A JP 7104327A JP 10432795 A JP10432795 A JP 10432795A JP H08306659 A JPH08306659 A JP H08306659A
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inductively coupled
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antenna
processing chamber
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度プラズマ処理と、中・低密度プラズマ
処理とを連続的に施すことが可能な、誘導結合プラズマ
処理装置および誘導結合プラズマ処理方法を提供する。 【構成】 誘導結合アンテナをプラズマ処理室の軸方向
に移動自在に配設する。誘導結合アンテナを複数のアン
テナで構成し、個々のアンテナに選択的に電源を供給し
てもよい。これらの装置構成により、同一プラズマ処理
室内で、異なる密度のプラズマ処理を連続的に施す。 【効果】 プラズマエッチングの分野においてはエッチ
ングレートと選択比、またプラズマCVDにおいてはデ
ポジションレートと膜質の制御等、並立が困難な要求を
満たすプラズマ処理が可能となる。スループットの向上
やパーティクル汚染の低減にも寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置等の製造分野
で適用される誘導結合プラズマ処理装置および誘導結合
プラズマ処理方法に関し、更に詳しくは、高密度プラズ
マ処理におけるプラズマ密度の制御が可能な誘導結合プ
ラズマ処理装置および誘導結合プラズマ処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の高集積度化、高
性能化が進展するに伴い、そのデザインルールはハーフ
ミクロンからサブクォータミクロンのレベルへと縮小し
つつある。これに伴い、半導体基板上の各種薄膜に微細
加工を施すプラズマエッチングや、逆に半導体基板上に
各種薄膜を形成するプラズマCVDに対する技術的要求
は、ますます高度化している。
【0003】以下、プラズマエッチングに対する技術的
要求を列挙する。被エッチング基板の大口径化にともな
い、8インチ径以上の被エッチング基板の全面にわた
り、均一な処理が要求される。またASIC(Appl
ication Specific IC)に代表され
るように、多品種少量生産への要求が一部には高い。こ
れらの背景から、プラズマエッチング装置は枚葉式が主
流となっている。このため従来のバッチ式のプラズマエ
ッチング装置に劣らない処理能力を維持するためには、
被エッチング基板1枚当たりの処理時間の短縮、すなわ
ちエッチングレートを大幅に向上させる必要がある。
【0004】また半導体デバイスの信号処理の高速化
や、半導体素子自体の微細化を図るため、例えばMOS
トランジスタにおいては不純物拡散層の接合深さが浅く
なり、その他の各種材料層の厚さも薄くなっている。か
かる浅い接合上の層間絶縁膜に接続孔を開口するプラズ
マエッチング工程においては、従来以上に対下地材料層
との選択性に優れ、下地材料層のダメージが少ないプラ
ズマエッチング方法が求められる。
【0005】さらに、対レジストマスクの選択比向上も
重要な問題である。微細なデザインルールの半導体装置
を安定に製造するために、プラズマエッチング中に生じ
るレジストマスクの後退による寸法変換差の発生は、極
く僅かなレベルのものでも許容され難くなりつつあるか
らでる。
【0006】これらの諸要求に応えるため、例えば酸化
シリコン系材料層のプラズマエッチングにおいては、炭
素数2以上の飽和ないし不飽和CF系ガスをエッチング
ガスに採用する方法が特開平3−276626号公報に
開示されている。この方法はメインエッチャントである
CF3 + を効率よく発生させ、エッチングレートを向上
させるものである。しかしながら、酸化シリコン系材料
層のエッチングは基本的にイオン入射エネルギを必要と
するイオンアシスト反応であるので、エッチングの選択
比については改善の余地がある。
【0007】接続孔のエッチングにおいて、酸化シリコ
ン系材料層の下地材料層であるシリコン層との選択比を
向上するためには、開口した接続孔底部の拡散層表面に
堆積するCF系ポリマの膜質の制御が重要であることが
近年指摘されている。CF系ポリマの堆積は下地材料層
との選択比向上のために寄与するものである。しかし、
このCF系ポリマ中にF原子が多量に取り込まれると、
CF系ポリマ中のF原子と下地のSi原子とは、単なる
吸着あるいは付着にとどまらず、イオンの入射にアシス
トされて化学反応および反応生成物の脱離過程と進む。
この一連の過程は正しくエッチングであり、対下地材料
層の選択比が得られない結果となる。このような観点か
ら、フッ化炭素系ガスにCOを添加し、プラズマ中の過
剰なF*(Fラジカル)をCOFx 等の形で捕捉してC
/F比を制御しカーボンリッチなポリマ堆積を得る試み
が、例えば第41回応用物理学関係連合講演会(199
4年春季年会)講演予稿集p535、講演番号29a−
ZF−5および29a−ZF−6に報告されている。プ
ラズマ中の過剰のF原子を消費する他の方法として、H
2 等のH系ガスを添加しHFの形でエッチング反応系外
に除去する試みもある。
【0008】さらに近年においてはエッチングレートの
向上や均一性の観点から、例えば特開平5−20607
2号公報に開示されている誘導結合プラズマを初めとす
る、高密度プラズマ発生源を有するプラズマ処理装置が
導入されつつある。かかる高密度プラズマ処理装置で酸
化シリコン系材料層をエッチングする場合には、上述し
たエッチングガス組成であるCF系ガス/CO混合ガス
系、あるいはCF系ガス/H系ガス混合ガスを採用して
も下地材料層であるシリコン拡散層との選択比を得るこ
とが困難であることが判明した。これは、1×1011
cm3 〜1×1012/cm3 オーダの高密度プラズマ中
でエッチングする場合には、本来エッチング反応外に速
やかに除去されるべきCOFやHF等の反応生成物が高
密度プラズマにより再解離して再びF* を発生するので
過剰なF原子を除去できず、このためカーボンリッチな
ポリマを堆積できないためと考えられる。
【0009】以上の説明はプラズマエッチングを例示し
たが、プラズマCVDの場合にも、ソースガスの過剰解
離によりCVD膜の膜質が問題となる場合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑み、高密度プラズマ処理装置である誘
導結合プラズマ処理装置におけるプラズマ密度を、簡便
な手法により制御しうる誘導結合プラズマ処理装置を提
供することをその課題とする。
【0011】本発明の他の課題は、プラズマエッチング
の分野においてはエッチングレートとエッチングの選択
比をともに向上できる誘導結合プラズマ処理方法を提供
することである。またプラズマCVDの分野において
は、堆積速度と堆積する膜質を制御しうる誘導結合プラ
ズマ処理方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の誘導結合プラズ
マ処理装置は、上記課題を達成するために提案するもの
であり、被処理基板を載置した基板ステージを内部に配
設するとともに、略円筒形状の誘電体材料からなるプラ
ズマ処理室の外周に、コイル状の誘導結合アンテナを巻
回した構造を有する誘導結合プラズマ処理装置であっ
て、この誘導結合アンテナを、プラズマ処理室の軸方向
に移動自在に配設したことを特徴とするものである。
【0013】また本発明の誘導結合プラズマ処理装置
は、被処理基板を載置した基板ステージを内部に配設す
るとともに、略円筒形状の誘電体材料からなるプラズマ
処理室の外周に、コイル状の誘導結合アンテナを巻回し
た構造を有する誘導結合プラズマ処理装置であって、こ
の誘導結合アンテナは、前記プラズマ処理室の軸方向に
離間する複数のアンテナを有し、個々のアンテナに対し
て、選択的に誘導結合アンテナ電源を接続可能に配設し
たことを特徴とするものである。
【0014】本発明の誘導結合プラズマ処理方法にあっ
ては、被処理基板を載置した基板ステージを内部に配設
するとともに、略円筒形状の誘電体材料からなるプラズ
マ処理室の外周に、コイル状の誘導結合アンテナを巻回
した構造を有する誘導結合プラズマ処理装置を用いた誘
導結合プラズマ処理方法であって、被処理基板近傍にこ
の誘導結合アンテナを位置させて施す第1のプラズマ処
理工程と、被処理基板上にこの誘導結合アンテナを離間
させて施す第2のプラズマ処理工程とを有することを特
徴とするものである。なお本明細書中で用いるプラズマ
処理室の外周形状を表す略円筒状という表現は、円筒軸
方向の各部分の半径が等しい完全な円筒状の他に、やや
テーパ形状である円錐台形状や、半球状に近い円筒形状
をも含むものとする。
【0015】
【作用】本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、誘導結
合アンテナ近傍では高密度プラズマが得られ、誘導結合
アンテナから離間した位置ではプラズマ密度が低下する
誘導結合プラズマ処理装置の特性に着眼し、誘導結合ア
ンテナをプラズマ処理室の軸方法に可動に配設すること
により、被処理基板に対し高密度プラズマ処理と中・低
密度プラズマ処理とを同一プラズマ処理室内で連続して
施すことを可能としたものである。
【0016】また本発明の別の誘導結合プラズマ処理装
置は、プラズマ処理室の軸方法に離間して複数のアンテ
ナを配設し、個々のアンテナに選択的に誘導結合プラズ
マ電源を接続可能に配設することにより、被処理基板に
対し高密度プラズマ処理と中・低密度プラズマ処理とを
同一プラズマ処理室内で連続して施すことを可能にし
た。
【0017】さらに本発明の誘導結合プラズマ処理方法
にあっては、被処理基板近傍に誘導結合アンテナを位置
させ、高密度プラズマにより処理することにより、高速
の誘導結合プラズマ処理が可能となる。続けて、被処理
基板上の離間した位置に誘導結合アンテナを位置させ
て、中・低密度プラズマ処理を施すことにより、エッチ
ングの分野においてはエッチングガスの解離度を制御
し、選択比に優れた誘導結合プラズマエッチングが可能
となる。またプラズマCVDの分野においては、ソース
ガスの解離度を制御しCVD膜の膜質を制御することが
可能となる。これら一連のプラズマ処理を、同一のプラ
ズマ処理装置内で連続的に施すことが可能である。
【0018】なお本明細書においては、1×1011/c
3 以上1×1012/cm3 オーダのプラズマ密度を高
密度プラズマ、1×108 /cm3 以上1×1010/c
3オーダのプラズマ密度を中・低密度プラズマと定義
することとする。
【0019】
【実施例】以下、本発明の誘導結合プラズマ処理装置、
および本発明の誘導結合プラズマ処理方法を一例として
コンタクトホール加工に適用した具体的実施例につき、
添付図面を参照して説明する。
【0020】実施例1 本実施例は本願の請求項1を適用し、誘導結合アンテナ
をプラズマ処理室の軸方向、すなわち被処理基板に対し
て垂直方向に移動自在に配設した誘導結合プラズマ処理
装置について、図1(a)〜(b)および図2(a)〜
(b)を参照して説明する。
【0021】図1(a)〜(b)は、本実施例の誘導結
合プラズマ処理装置の概略断面図である。石英等の誘導
体材料からなる略円筒状のプラズマ処理室3の外周に
は、マルチターンコイル状の誘導結合アンテナ4が巻回
し、この誘導結合アンテナ4には誘導結合アンテナ電源
を接続する。この誘導結合アンテナは本装置の特徴部分
であり、そのコイル幅はプラズマ処理室の軸長よりは短
く、例えば1/2程度であり、プラズマ処理室3の円筒
軸方向に不図示の駆動手段により移動することが可能で
ある。被処理基板1は、ブロッキングコンデンサ7を介
して基板バイアス電源8を接続した基板ステージ2上に
載置する。本装置では誘導結合アンテナ電源5は13.
56MHz、基板バイアス電源8は800KHzの高周
波を出力し、2系統の高周波電源の干渉を防止してい
る。プラズマ処理室3の天板を兼用する接地電極6は被
処理基板1に対して基板バイアスの基準電位を与えるも
のである。以上が誘導結合プラズマ処理装置の主要構成
部分であるが、エッチングガス導入ノズル、真空ポンプ
系、被処理基板1の搬出入手段あるいは基板ステージ2
の温度制御手段や被処理基板の保持手段等の細部は図示
を省略する。
【0022】図1(a)は誘導結合アンテナ4をプラズ
マ処理室3の下部、すなわち被処理基板1近傍に位置さ
せ、誘導結合アンテナ4によりプラズマ処理室3内に生
成する高密度プラズマ9が被処理基板1近傍で生成した
状態を示す。この状態では、被処理基板1に対し高密度
プラズマ処理を施すことが可能である。また図1(b)
は誘導結合アンテナ4をプラズマ処理室3の上部、すな
わち被処理基板1から離間した場所に位置させ、誘導結
合アンテナ4によりプラズマ処理室3内に生成する高密
度プラズマ9が被処理基板1から上方に離間した位置で
生成した状態を示す。この状態では、被処理基板1に対
し中・低密度プラズマ処理を施すことが可能である。さ
らに図2(a)〜(b)は誘導結合プラズマ処理装置の
外観を示す概略斜視図であり、それぞれは図1(a)〜
(b)に対応して誘導結合アンテナを移動した状態を概
念的に示すものである。本装置によれば誘導結合アンテ
ナ4の移動により、高密度プラズマ処理と中・低密度プ
ラズマ処理とを同一装置内で連続的に施すことが可能で
ある。
【0023】実施例2 本実施例は図1(a)〜(b)および図2(a)〜
(b)に示した誘導結合プラズマ処理装置により、シリ
コンからなる半導体基板上の層間絶縁膜に接続孔を開口
するプラズマエッチングにつき、図5(a)〜(c)に
示す概略断面図を参照して説明する。
【0024】図5(a)は本実施例で採用した被処理基
板であり、不純物拡散層(図示せず)を形成した8イン
チ径のシリコン等の半導体基板11上にSiO2 からな
る層間絶縁膜12を形成し、さらにフォトレジストをス
ピンコート、露光、現像して複数の接続孔開口用のレジ
ストマスク13を形成したものである。層間絶縁膜12
の厚さは、例えば0.5μmであり減圧CVDにより形
成した。レジストマスク13の開口径は0.2μmであ
る。
【0025】この被処理基板1を図1(a)に示す状態
で誘導結合プラズマ処理装置の基板ステージ2上にセッ
ティングし、一例として下記に示すプラズマエッチング
条件で第1のプラズマ処理工程を施した。 C4 8 70 sccm CO 100 sccm ガス圧力 4.0 Pa 誘導結合アンテナ電源パワー 3 KW(13.56MHz) 基板バイアス電源パワー 700 W (800KHz) 被エッチング基板温度 −20 ℃ このとき、マルチターンの誘導結合アンテナ4は、その
軸方向すなわち幅方向の中央部が被処理基板1面とほぼ
同じ位置となるように配置した。
【0026】本エッチング工程においては、C4 8
ら生成する多量のF* が、同じくC4 8 から生成する
x y + のイオン入射にアシストされる形で異方性加
工が進む。また混合ガス中のCOは一部解離してCおよ
びCO2 を生成する。このうちCはSiO2 からなる層
間絶縁膜12中のイオン入射面からOを引き抜いて再び
CO2 を生成し、エッチングの進行に寄与する。また混
合ガス中のCOの一部は、プラズマ中のF* をCOFの
形で捕捉するが、COFは高密度プラズマ中で再解離し
て再びF* を生成するので、エッチングレートを低下さ
せるには至らない。本エッチング工程では、エッチング
レートは多量のF* の寄与により500nm/分以上の
値が得られる。しかしながら、本エッチング条件では下
地材料層である半導体基板11との選択比が充分にとれ
ない。そこで、この第1のプラズマ処理工程は、被処理
基板1上いずれの個所の接続孔部分においても下地の半
導体基板11表面が露出する直前で停止し、第2のプラ
ズマ処理工程に切り替える。この状態を図5(b)に示
す。
【0027】第2のプラズマ処理工程を施しつつある誘
導結合プラズマ処理装置の概略断面図が図1(b)であ
る。このとき、マルチターンの誘導結合アンテナ4は、
その軸方向の中央部が被処理基板1上に離間させること
により、被処理基板1面上では中・低密度のプラズマ処
理を施すことができる。本実施例では、誘導結合アンテ
ナ4の軸方向の中央部と被処理基板1面との距離を10
cmに設定した。この状態で、一例として下記条件によ
り第2のプラズマ処理を施す。 C4 8 70 sccm CO 100 sccm ガス圧力 4.0 Pa 誘導結合アンテナ電源パワー 2 KW(13.56MHz) 基板バイアス電源パワー 700 W (800KHz) 被エッチング基板温度 −20 ℃ 本第2のプラズマ処理工程はオーバーエッチングに相当
する工程であり、プラズマ中の過剰のF* はCOFの形
で捕捉され、これは中・低密度プラズマ中では再解離せ
ずそのままプラズマ処理室外に排気除去される。このた
め、エッチングレートは300nm/分と小さくなった
ものの、下地層であるシリコンからなる半導体基板11
との選択比は35、レジストマスク13との選択比は1
0が得られ、接続孔14が開口される。半導体基板11
との高選択比は、COの解離によるCを主成分とするカ
ーボンリッチなポリマが、露出した半導体基板上に堆積
物14として残留し、実質的なエッチングストッパとし
ての機能を果たすためと考えられる。この状態を図5
(c)に示す。
【0028】この後レジストマスク13と堆積物15と
をアッシング除去し、接続孔14を完成する。本実施例
によれば、誘導結合アンテナと被処理基板との距離を可
変とすることにより、高密度プラズマと中・低密度プラ
ズマ処理とを連続的に施すことにより、エッチングレー
ト、異方性形状および選択比とを両立したプラズマエッ
チングを施すことが可能となる。
【0029】実施例3 本実施例は本願の請求項2を適用し、誘導結合アンテナ
をプラズマ処理装置の軸方向、すなわち被処理基板に対
して垂直方向に離間した複数のアンテナにより構成し、
個々のアンテナに対して選択的に誘導結合アンテナ電源
を接続可能に配設したものである。この誘導結合プラズ
マ処理装置について図3(a)〜(b)および図4
(a)〜(b)を参照して説明する。
【0030】図3(a)〜(b)は、本実施例の誘導結
合プラズマ処理装置の概略断面図であり基本的な構成は
実施例1の装置と同一であるので、本装置の特徴部分の
みを説明し、重複する説明を省略する。本装置の特徴部
分は、石英等の誘導体材料からなる略円筒状のプラズマ
処理室3の外周に巻回したコイル状の複数のアンテナ4
a、4bから構成される誘導結合アンテナ4である。こ
のうち、アンテナ4aは被処理基板1の近傍に位置し、
その軸方向の中央部は被処理基板1面とほぼ一致してい
る。アンテナ4bは被処理基板上面から離間した場所に
位置し、その軸方向の中央部と被処理基板1面との距離
は一例として10cmである。個々のアンテナ4a、4
bには、誘導結合アンテナ電源5を選択的に接続するこ
とが可能である。
【0031】図3(a)は、被処理基板1近傍のアンテ
ナ4aに誘導結合アンテナ電源5を接続し、プラズマ処
理室3内に生成する高密度プラズマ9が被処理基板1近
傍で生成した状態を示す。この状態では、被処理基板1
に対し高密度プラズマ処理を施すことが可能である。ま
た図3(b)は被処理基板1上面から離間したアンテナ
4bに誘導結合アンテナ電源5を接続し、プラズマ処理
室3内に生成する高密度プラズマ9が被処理基板1上方
に離間した位置で生成した状態を示す。この状態では、
被処理基板1に対し中・低密度プラズマ処理を施すこと
が可能である。さらに図4(a)〜(b)は本実施例の
誘導結合プラズマ処理装置の外観を示す概略斜視図であ
り、それぞれは図3(a)〜(b)に対応して誘導結合
アンテナを移動した状態を概念的に示すものである。本
装置によれば、コイル状の複数のアンテナに選択的に誘
導結合アンテナ電源を接続することにより、高密度プラ
ズマ処理と中・低密度プラズマ処理とを同一装置内で連
続的に施すことが可能である。
【0032】実施例4 本実施例は図3(a)〜(b)および図4(a)〜
(b)に示した誘導結合プラズマ処理装置により、実施
例2と同じくシリコンからなる半導体基板上の層間絶縁
膜に接続孔を開口するプラズマエッチングにつき、再び
図5(a)〜(c)に示す概略断面図を参照して説明す
る。
【0033】先に実施例2で説明した被処理基板1を図
3(a)に示す状態で誘導結合プラズマ処理装置の基板
ステージ2上にセッティングし、一例として下記に示す
プラズマエッチング条件で第1のプラズマ処理工程を施
した。 C4 8 70 sccm CO 100 sccm ガス圧力 4.0 Pa 誘導結合アンテナ電源パワー 3 KW(13.56MHz) 基板バイアス電源パワー 700 W (800KHz) 被エッチング基板温度 −20 ℃ このとき、誘導結合アンテナ4は、被処理基板1に近い
側のアンテナ4aに誘導結合アンテナ電源を接続した。
【0034】本エッチング工程においては、被処理基板
1近傍の高密度プラズマ9により、先の実施例2の第1
のプラズマ処理工程に準拠する機構でエッチング反応が
進行し、500nm/分のエッチングレートで異方性加
工が進行する。しかしながら、本エッチング条件では下
地材料層である半導体基板11との選択比が充分にとれ
ない。そこで、この第1のプラズマ処理工程は、被処理
基板1上いずれの個所の接続孔開口予定部分においても
下地の半導体基板11表面が露出する直前で停止し、第
2のプラズマ処理工程に切り替える。この状態を図5
(b)に示す。
【0035】第2のプラズマ処理工程を施しつつある誘
導結合プラズマ処理装置の概略断面図を図3(b)に示
す。このとき、誘導結合アンテナ4は、被処理基板1か
ら離間した位置にあるアンテナ4bに誘導結合アンテナ
電源を接続する。この状態で、一例として下記条件によ
り第2のプラズマ処理を施す。 C4 8 70 sccm CO 100 sccm ガス圧力 4.0 Pa 誘導結合アンテナ電源パワー 2 KW(13.56MHz) 基板バイアス電源パワー 700 W (800KHz) 被エッチング基板温度 −20 ℃ 本第2のプラズマ処理工程はオーバーエッチングに相当
する工程であり、エッチングの機構は前実施例2の第2
のプラズマ処理工程に準拠するものである。すなわち、
エッチングレートは300nm/分と小さくなったもの
の、下地層であるシリコンからなる半導体基板11との
選択比は35、レジストマスク13との選択比は10が
得られ、接続孔14が開口される。半導体基板11との
高選択比が得られた理由は、COの解離によるCを主成
分とするカーボンリッチなポリマが、露出した半導体基
板上に堆積物14として残留し、実質的なエッチングス
トッパとしての機能を果たすためと考えられる。この状
態を図5(c)に示す。
【0036】この後レジストマスク13と堆積物15と
をアッシング除去し、接続孔14を完成する。本実施例
によれば、誘導結合アンテナを複数のアンテナにより構
成し、個々のアンテナに選択的に誘導結合アンテナ電源
を接続することにより、高密度プラズマと中・低密度プ
ラズマ処理とを連続的に施すことができ、エッチングレ
ート、異方性形状および選択比とを両立したプラズマエ
ッチングを施すことが可能となる。
【0037】以上、本発明を4つの実施例により説明し
たが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0038】例えば、誘導結合アンテナの移動は上下2
水準に設定したが、3水準以上に設定してもよい。他の
実施例では誘導結合アンテナを2つのコイル状アンテナ
により構成したが、3つ以上のアンテナで構成し、個々
のアンテナに誘導結合アンテナ電源を選択的に接続して
もよい。これらの装置構成により、より精密なプラズマ
密度の制御が可能となる。
【0039】また、実施例はいずれもシリコン等の半導
体基板に形成された不純物拡散層に臨む接続孔開口のプ
ラズマエッチングを例示したが、下層配線層の臨むヴァ
イアホールの開口や、あるいは高速性と選択性、形状制
御性等の諸要求を同時に満たす各種プラズマエッチング
に適用することが可能である。また、実施例では触れな
かったが、デポジションレートと膜質の制御性が要求さ
れる各種プラズマCVDにも適用可能である。さらに、
半導体基板等への不純物ドーピング等のプロセスに採用
してもよく、ドーピングプロファイルの制御が可能とな
る。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の誘導結合プラズマ処理装置によれば、誘導結合アンテ
ナを移動自在、または複数のコイル状アンテナに選択的
に誘導結合アンテナ電源を接続する構成を採用すること
により、被処理基板上での実質的なプラズマ密度を制御
できる。すなわち、同一のプラズマ処理室内で、高密度
プラズマ処理と中・低密度プラズマ処理とを連続的に施
すことが簡単な装置構成で可能となり、プラズマ処理に
おけるプロセスファクタ選択の自由度やスループットが
増大する。
【0041】同様の効果は、基板ステージを移動自在に
配設し、誘導結合アンテナとの相対的間隔を制御するこ
とによっても得られる可能性はある。しかしこの場合は
基板ステージ等の可動部分をプラズマ処理室内に設ける
必要があることから、反応生成物等の剥離による発塵の
虞れが大きい。すなわち、本装置構成はパーティクル汚
染低減の観点から極めて有利である。
【0042】さらに本発明の誘導結合プラズマ処理方法
によれば、高密度プラズマ処理と中・低密度プラズマ処
理とを連続的に施すことにより、例えばプラズマエッチ
ングの分野では従来困難であったエッチングレートと選
択性、形状制御性等の諸要求を並立させた加工が可能で
ある。またプラズマCVDの領域においても、デポジシ
ョンレートと膜質の制御等の諸要求を同時に満たす成膜
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を適用した誘導結合プラズマ
処理装置の概略断面図であり、(a)は高密度プラズマ
処理を施している状態、(b)は中・低密度プラズマ処
理を施している状態である。
【図2】本発明の実施例1を適用した誘導結合プラズマ
処理装置の概略斜視図であり、(a)は高密度プラズマ
処理を施している状態、(b)は中・低密度プラズマ処
理を施している状態である。
【図3】本発明の実施例3を適用した誘導結合プラズマ
処理装置の概略断面図であり、(a)は高密度プラズマ
処理を施している状態、(b)は中・低密度プラズマ処
理を施している状態である。
【図4】本発明の実施例3を適用した誘導結合プラズマ
処理装置の概略斜視図であり、(a)は高密度プラズマ
処理を施している状態、(b)は中・低密度プラズマ処
理を施している状態である。
【図5】本発明の実施例2および4を適用した誘導結合
プラズマ処理方法を示す概略断面図であり、(a)は半
導体基板上の層間絶縁膜に接続孔開口用のレジストマス
クを形成した状態、(b)は第1のプラズマ処理により
層間絶縁膜をパターニングした状態、(c)は第2のプ
ラズマ処理により層間絶縁膜の残部をパターニングして
接続孔を完成した状態である。
【符号の説明】
1 被処理基板 2 基板ステージ 3 プラズマ処理室 4 誘導結合アンテナ 5 誘導結合アンテナ電源 6 接地電極 7 ブロッキングコンデンサ 8 基板バイアス電源 9 高密度プラズマ 11 半導体基板 12 層間絶縁膜 13 レジストマスク 14 接続孔 15 堆積物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理基板を載置した基板ステージを内
    部に配設するとともに、略円筒形状の誘電体材料からな
    るプラズマ処理室の外周に、コイル状の誘導結合アンテ
    ナを巻回した構造を有する誘導結合プラズマ処理装置で
    あって、 該誘導結合アンテナを、前記プラズマ処理室の軸方向に
    移動自在に配設したことを特徴とする、誘導結合プラズ
    マ処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理基板を載置した基板ステージを内
    部に配設するとともに、略円筒形状の誘電体材料からな
    るプラズマ処理室の外周に、コイル状の誘導結合アンテ
    ナを巻回した構造を有する誘導結合プラズマ処理装置で
    あって、 該誘導結合アンテナは、前記プラズマ処理室の軸方向に
    離間する複数のアンテナを有し、個々のアンテナに対し
    て、選択的に誘導結合アンテナ電源を接続可能に配設し
    たことを特徴とする、誘導結合プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 被処理基板を載置した基板ステージを内
    部に配設するとともに、略円筒形状の誘電体材料からな
    るプラズマ処理室の外周に、コイル状の誘導結合アンテ
    ナを巻回した構造を有する誘導結合プラズマ処理装置を
    用いた誘導結合プラズマ処理方法であって、 前記被処理基板近傍に該誘導結合アンテナを位置させて
    施す第1のプラズマ処理工程と、 前記被処理基板上に該誘導結合アンテナを離間させて施
    す第2のプラズマ処理工程とを有することを特徴とす
    る、誘導結合プラズマ処理方法。
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