JP2006147736A - Cvd方法及びcvd装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性化手段から印加されたエネルギーによる基板表面の損傷を抑制でき且つ速い速度で薄膜を形成することのできるCVD方法及び装置を提供する。
【解決手段】薄膜の形成対象とする基板Kを反応室2内の基板保持手段6に保持する基板保持ステップと、反応室を真空圧力まで減圧する減圧ステップと、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを反応室に導入するガス導入ステップと、活性化手段により原料ガスにエネルギーを印加して基板Kに薄膜を形成する膜形成ステップとを備えるCVD方法において、膜形成ステップは、活性化手段から基板に印加されるエネルギーが基板の表面に損傷を与えない第1エネルギーとなるようにして第1層目の薄膜を形成する第1膜形成ステップと、活性化手段から基板に印加されるエネルギーが第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなるようにして第2層目の薄膜を形成する第2膜形成ステップとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】薄膜の形成対象とする基板Kを反応室2内の基板保持手段6に保持する基板保持ステップと、反応室を真空圧力まで減圧する減圧ステップと、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを反応室に導入するガス導入ステップと、活性化手段により原料ガスにエネルギーを印加して基板Kに薄膜を形成する膜形成ステップとを備えるCVD方法において、膜形成ステップは、活性化手段から基板に印加されるエネルギーが基板の表面に損傷を与えない第1エネルギーとなるようにして第1層目の薄膜を形成する第1膜形成ステップと、活性化手段から基板に印加されるエネルギーが第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなるようにして第2層目の薄膜を形成する第2膜形成ステップとを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板の表面に半導体や絶縁体の薄膜を形成するCVD(化学気相成長)方法及びCVD装置に関する。
半導体デバイスや液晶デバイスの製造に代表される微細加工技術には、プラズマや熱触媒を用いた薄膜形成が必須の技術となっている。この薄膜形成の方法としてCVD法が広く採用されている。CVD法は、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを基板の置かれた反応室に供給し、プラズマ発生装置や触媒フィラメント等の活性化手段による原料ガス分子の励起及び分解を通して、気相及び基板表面での化学反応で薄膜を形成する方法である。
このような方法を実現する従来のCVD装置では、基板が活性化手段から生じるプラズマや高熱に直接曝されるため、基板表面が損傷を受けるという問題があった。基板表面が損傷すると、その部分での界面特性が悪くなり、形成される薄膜の質が低下してしまう。そこで、例えば特許第2692326号公報のように、触媒フィラメントと基板保持台との間に原料ガスの通過可能な開口部を有する輻射遮断部材を設けるという発明が提案されている。
上記公報に開示された装置によると、輻射遮断部材を設けることにより、基板がプラズマや高温に直接曝されなくなるため、基板表面の損傷が抑制され、質の良い薄膜を形成することができる。しかしその反面、基板に到達する活性化した原料ガスの分子の絶対量が少なくなるため、成膜速度が遅くなり生産性に劣るという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、活性化手段から印加されたエネルギーにより引き起こされる基板表面の損傷を抑制することができると共に、速い速度で薄膜を形成することのできるCVD方法及びCVD装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、請求項1のCVD方法は、薄膜の形成対象とする基板Kを反応室2内の基板保持手段6に保持する基板保持ステップと、前記反応室2を真空圧力まで減圧する減圧ステップと、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを前記反応室2に導入するガス導入ステップと、活性化手段4により前記原料ガスにエネルギーを印加して前記基板Kに薄膜を形成する膜形成ステップとを備えるCVD方法において、前記膜形成ステップは、活性化手段4から前記基板Kに印加されるエネルギーが前記基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーとなるようにして第1層目の薄膜M1を形成する第1膜形成ステップと、活性化手段4から前記基板Kに印加されるエネルギーが前記第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなるようにして第2層目の薄膜M2を形成する第2膜形成ステップとを備える。
請求項2のCVD方法では、図1によく示されるように、前記第1膜形成ステップは、前記基板Kに対して遠隔位置に設けられる第1活性化手段41に電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜M1を形成し、前記第2膜形成ステップは、前記基板Kに対して近接位置に設けられる第2活性化手段42に電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜M2を形成してなる。
請求項3のCVD方法では、図2によく示されるように、前記第1膜形成ステップは、前記活性化手段41に小電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜M1を形成し、前記第2膜形成ステップは、前記活性化手段41に大電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜M2を形成してなる。
請求項4のCVD方法では、図3によく示されるように、前記第1膜形成ステップは、前記基板保持手段6及び前記活性化手段41の両方またはどちらか一方を駆動することにより前記基板Kと前記活性化手段41との相対距離を遠距離とした状態で前記活性化手段41に電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜M1を形成し、前記第2膜形成ステップは、前記基板保持手段6及び前記活性化手段41の両方またはどちらか一方を駆動することにより前記基板Kと前記活性化手段41との相対距離を近距離とした状態で前記活性化手段41に電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜M2を形成してなる。
請求項5のCVD方法では、図4によく示されるように、前記第1膜形成ステップは、前記活性化手段41と前記基板保持手段6との間に水平方向にスライド可能に設けられ前記活性化した原料ガスを通過可能とする複数の貫通口を有する遮蔽板52を、水平方向に駆動することにより遮蔽位置に配設した状態で前記活性化手段41に電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜M1を形成し、前記第2膜形成ステップは、該遮蔽板52を水平方向に駆動することにより退避位置に配設した状態で前記活性化手段41に電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜M2を形成してなる。
請求項6のCVD方法では、前記ガス導入ステップは、前記反応室にヘキサメチルジシラザンガスを導入するHMDS導入ステップを含んでなる。
請求項7のCVD装置は、反応室2内に設けられ薄膜の形成対象とする基板Kを保持するための基板保持手段6と、前記反応室2を真空圧力まで減圧する減圧手段7と、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを前記反応室2に導入するガス導入手段3と、前記原料ガスにエネルギーを印加して前記基板に薄膜を形成する活性化手段4とを備えるCVD装置1において、前記活性化手段4から前記基板Kに印加されるエネルギーを、前記基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーと、前記第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとに切替可能とする切替手段Sを備える。
請求項8のCVD装置1Aでは、図1によく示されるように、前記活性化手段4は、前記基板Kに対して遠隔位置に設けられる第1活性化手段41と、前記基板Kに対して近接位置に設けられる第2活性化手段42とを備え、前記切替手段S1は、電力を前記第1活性化手段41と前記第2活性化手段42とのいずれかに選択的に供給可能とされてなる。
請求項9のCVD装置1Bでは、図2によく示されるように、前記切替手段S2は、大小異なる2つの電力を選択的に前記活性化手段41に供給可能とされてなる。
請求項10のCVD装置1Cでは、図3によく示されるように、前記切替手段S3は、前記基板保持手段6及び前記活性化手段41の両方またはどちらか一方を駆動することにより前記基板Kと前記活性化手段41との相対距離を可変とされてなる。
請求項11のCVD装置1Dでは、図4によく示されるように、前記切替手段S4は、前記活性化手段41と前記基板保持手段6との間に水平方向にスライド可能に設けられ前記活性化した原料ガスを通過可能とする複数の貫通口を有する遮蔽板52を、水平方向に駆動することにより遮蔽位置と退避位置とに選択的に配設可能とされてなる。
請求項12のCVD装置では、前記ガス導入手段3は、前記反応室にヘキサメチルジシラザンガスを導入するHMDS導入手段8を含んでなる。
本発明によると、例えば図1,7によく示されるように、活性化手段4により原料ガスにエネルギーを印加して基板K上に薄膜を形成するにあたり、まず、第1膜形成ステップにおいて、活性化手段41により基板K上に第1層目の薄膜M1を形成する。このとき活性化手段41から基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーであるため、基板Kの表面が損傷を受けることが抑制される。
次に、第2膜形成ステップにおいて、活性化手段42により基板K上に第2層目の薄膜M2を形成する。このとき活性化手段42から基板Kに印加されるエネルギーは、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーであるため、第2層目の薄膜M2は、第1層目の薄膜M1に比べて速く形成することができる。したがって全体としての成膜速度が速くなる。ここで、基板K上には、第1層目の薄膜M1が既に形成されており、この第1層目の薄膜M1が基板Kの表面を保護するので、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーが印加されても、基板Kの表面が損傷を受けることがなく、質の良い薄膜の形成が可能となる。また、本発明のHMDS導入ステップでは、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)ガスを反応室2に導入する。ヘキサメチルジシラザンガスは、形成すべき薄膜が窒素やシリコンを構成元素として含む場合、例えばシリコン窒化膜である場合の原料ガスとして次の点で優れる。すなわち、ヘキサメチルジシラザンは、従来使用していたシランガス等の原料ガスと違って爆発性及び腐食性がないため、反応室をそれらに耐え得るものとする必要がなく装置コストが大幅に低減できる。更に、ヘキサメチルジシラザンは低温での薄膜形成を可能とするため、熱による薄膜及び基板Kのダメージが少ない。これにより、SiNX,SiCN,SiON,SiO2薄膜の形成も容易となる。
以上に述べた本発明の優位性により、デバイスの特性の向上が期待できる。例えば、形成する薄膜が太陽電池の反射防止膜である場合には、界面特性の向上、及び膜特性の制御により、発電効率が向上する。また、形成する薄膜が有機EL(エレクトロルミネッセンス)の保護膜である場合においても有効である。すなわち、上述のように、気化させたヘキサメチルジシラザンを用いており、これは基板や遮蔽板に吸着されやすいため、パーティクルの発生がほとんど無く、また、第1膜形成ステップと第2膜形成ステップとの2段階に亘って成膜を行うため、亀裂を防ぐ工夫も容易である。
本発明によると、活性化手段から印加されたエネルギーにより引き起こされる基板表面の損傷を抑制することができると共に、速い速度で薄膜を形成することのできるCVD方法及びCVD装置が提供される。
[第1実施形態]
図1及び図7を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態である触媒CVD装置1Aの構造を示す概略図、図7は本発明のCVD方法による薄膜形成過程を説明するための図である。
図1及び図7を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態である触媒CVD装置1Aの構造を示す概略図、図7は本発明のCVD方法による薄膜形成過程を説明するための図である。
図1に示すように、触媒CVD装置1Aは、反応室2、ガス導入部3、活性化手段4、切替部S1、遮蔽板5、基板保持台6、真空排気部7、HMDS導入部8及び図示しない制御装置を備える。
反応室2は、開閉可能とされたステンレス製の金属製密閉容器であり(開閉部について図示せず)、遮蔽板5を境にして上室21と下室22とが形成される。遮蔽板5は、厚さ0.1〜20mm程度の金属、合成樹脂または硝子などからなる平板であり、その肉厚方向には上室21と下室22とを連通させる複数の貫通口51が穿設されている。
ガス導入部3は、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを導入するノズル31、流量調整バルブ32、及びこれらに配管を介して接続される原料ガスタンク33からなる。原料ガスとして、窒素ガスが使用される。なお、形成目的とする薄膜の種類に応じて、アルゴンガスやヒドラジンガス(NH2NH2)などを使用してもよい。
活性化手段4は、触媒用フィラメント41,42からなる。触媒用フィラメント41は、基板Kに対して遠隔位置となるように上室21に設けられ、触媒用フィラメント42は、基板Kに対して近接位置となるように下室22に設けられる。これら2つの触媒用フィラメント41,42は、ともに通電により高温に加熱可能なコイル状のタングステンワイヤであり、その平面視の形状が例えば直線状、鋸波状、方形波状または螺旋状を呈するように固定配設される。
切替部S1は、電源E0からの電力を触媒用フィラメント41と触媒用フィラメント42とのいずれかに選択的に供給可能である。触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーとなる。また、触媒用フィラメント42に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント42から基板Kに印加されるエネルギーは、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなる。
基板保持台6は、下室22に設けられ、基板Kを載置して保持可能ないわゆるサセプタであり、その内部に基板加熱用のヒータ61が組み込まれている。
真空排気部7は、下室22の底部に設けられた排気口71、流量調整バルブ72、及び配管を介してこれらに接続される真空ポンプ73からなる。
HMDS導入部8は、下室22の側部に設けられたノズル81、流量調整バルブ82、及び配管介してこれらに接続されるHMDSタンク83からなる。
制御装置は、流量調整バルブ32,72,82の開閉、切換部S1の切換え、ヒータ61への通電など触媒CVD装置1Aの成膜プロセスで必要となる制御を、予め組み込まれたプログラムにより行う。
次に、以上のように構成された触媒CVD装置1Aによる成膜プロセスについて説明する。この成膜プロセスは、基板保持ステップ、減圧ステップ、ガス導入ステップ、HMDS導入ステップ、第1膜形成ステップ、第2膜形成ステップ及び終了ステップからなる。
基板保持ステップにおいて、反応室2を開け、基板保持台6上に基板Kを載置する。続いて、反応室2を閉め、ヒータ61に通電して基板保持台6を加熱することにより基板Kを加熱する。
減圧ステップにおいて、真空ポンプ73を用いて反応室2内を真空排気し、0.1torr以下の圧力まで減圧する。
ガス導入ステップにおいて、ガス導入部3により目的とする薄膜の原料ガスである窒素ガスを上室21内に導入する。
HMDS導入ステップにおいて、HMDS導入部8によりヘキサメチルジシラザンガスを下室22内に導入する。
第1膜形成ステップにおいて、切換部S1の接点をX1側とし触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電して、この触媒用フィラメント41を1500°C程度の高温に保持する。これにより、導入された窒素ガスは、触媒用フィラメント41の周囲を通過する際に触媒作用を受ける。この触媒作用により活性化した窒素ガスの分子は、遮蔽板5における複数の貫通口51を通って下室に到達し、導入されたヘキサメチルジシラザンガスとの反応により、図7のように、基板K上に第1層目のシリコン窒化膜M1を形成する。このとき触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーであるため、基板Kの表面が損傷を受けることが抑制される。
第2膜形成ステップにおいて、切換部S1の接点をX2側とし触媒用フィラメント42に所定時間だけ通電して、この触媒用フィラメント42を1500°C程度の高温に保持する。これにより、基板K上に第2層目のシリコン窒化膜M2を形成する。このとき触媒用フィラメント42から基板Kに印加されるエネルギーは、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーであるため、第2層目のシリコン窒化膜M2は、第1層目のシリコン窒化膜M1に比べて速く形成することができる。したがって全体としての成膜速度が速くなる。ここで、基板K上には、第1層目のシリコン窒化膜M1が既に形成されており、この第1層目のシリコン窒化膜M1が基板Kの表面を保護するので、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーが印加されても、基板Kの表面が損傷を受けることがなく、質の良い薄膜の形成が可能となる。
終了ステップにおいて、まず、窒素ガス及びヘキサメチルジシラザンの導入を止める。次に真空ポンプ73を作動させることにより、下室22のガスを内圧が約0.1Pa以下になるまで排気する。最後に、ヒータ61の通電を切ることにより基板Kの温度を低下させる。そして、内圧を大気圧に戻し、反応室2を開け基板Kを取り出す。
[第2実施形態]
図2を参照して本発明の第2実施形態について説明する。図2は本発明の第2実施形態である触媒CVD装置1Bの構造を示す概略図である。
[第2実施形態]
図2を参照して本発明の第2実施形態について説明する。図2は本発明の第2実施形態である触媒CVD装置1Bの構造を示す概略図である。
触媒CVD装置1Bは、CVD装置1Aとほぼ共通する構成を有するが、CVD装置1Aにおける切替部S1に代えて切替部S2を備える点、及び上室21に触媒用フィラメント41を備えるだけで下室には触媒用フィラメント42を備えないという点が異なる。共通する構成については、それらの説明を省略する。
触媒用フィラメント41は、第1実施形態のものと構造も配置も同じである。切替部S2は、電源E1,E2からのそれぞれ大小異なる2つの電力を選択的に触媒用フィラメント41に供給可能とする。
電源E2から触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーとなる。また、電源E1から触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーは、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなる。
触媒CVD装置1Bの成膜プロセスは、第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップを除いては、触媒CVD装置1Aの成膜プロセスと同様である。触媒CVD装置1Bにおける第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップについて説明する。
第1膜形成ステップにおいて、切換部S2の接点をX3側とし触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電し、基板K上に第1層目のシリコン窒化膜M1を形成する。このとき基板Kに印加されるエネルギーは、第1実施形態の場合と同様に、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーであるため、基板Kの表面が損傷を受けることが抑制される。
第2膜形成ステップにおいて、切換部S2の接点をX4側とし触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電して、基板K上に第2層目のシリコン窒化膜M2を形成する。第1実施形態の場合と同様に、このとき触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーは、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーであるため、第2層目のシリコン窒化膜M2は高速に形成できる。そして、基板K上には、第1層目のシリコン窒化膜M1が既に形成されており、この第1層目のシリコン窒化膜M1が基板Kの表面を保護するので、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーが印加されても、基板Kの表面が損傷を受けることがない。
[第3実施形態]
図3を参照して本発明の第3実施形態について説明する。図3は本発明の第3実施形態である触媒CVD装置1Cの構造を示す概略図である。図3に示すように、触媒CVD装置1Cは、触媒CVD装置1Bにおける切替部S2に代えて切替部S3を備える。それ以外の構成は触媒CVD装置1Aとほぼ同様である。
図3を参照して本発明の第3実施形態について説明する。図3は本発明の第3実施形態である触媒CVD装置1Cの構造を示す概略図である。図3に示すように、触媒CVD装置1Cは、触媒CVD装置1Bにおける切替部S2に代えて切替部S3を備える。それ以外の構成は触媒CVD装置1Aとほぼ同様である。
切替部S3は、例えば空気圧シリンダで構成され基板保持台6を鉛直方向に伸縮駆動させることにより次に示す第1成膜位置と第2成膜位置とに配設可能とする。
第1成膜位置とは、図中実線で示されるように、触媒用フィラメント41と基板Kとが遠隔配設され、電源E4から触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーが、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーとなる位置である。また、第2成膜位置とは、図中点線で示されるように、触媒用フィラメント41と基板Kとが近接配設され、電源E4から触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーが、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなる位置である。
触媒CVD装置1Cの成膜プロセスは、第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップを除いては、触媒CVD装置1Bの成膜プロセスと同様である。触媒CVD装置1Cにおける第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップについて説明する。
第1膜形成ステップにおいて、切替部S3の駆動により基板保持台6を第1成膜位置(図中実線)に配設し、触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電して、基板K上に第1層目のシリコン窒化膜M1を形成する。第2膜形成ステップにおいて、切替部S3の駆動により基板保持台6を第2成膜位置(図中点線)に配設し、触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電して、基板K上に第2層目のシリコン窒化膜M2を形成する。この場合も第2実施形態の場合と同じ理由で、基板Kの表面が損傷を受けることなく、高速に薄膜の形成を行うことができる。
[第4実施形態]
図4を参照して本発明の第4実施形態について説明する。図4は本発明の第4実施形態である触媒CVD装置1Dの構造を示す概略図である。図4に示すように、触媒CVD装置1Dは、触媒CVD装置1Cにおける遮蔽板5及び切替部S3に代えて、それぞれ遮蔽板52及び切替部S4を備える。
図4を参照して本発明の第4実施形態について説明する。図4は本発明の第4実施形態である触媒CVD装置1Dの構造を示す概略図である。図4に示すように、触媒CVD装置1Dは、触媒CVD装置1Cにおける遮蔽板5及び切替部S3に代えて、それぞれ遮蔽板52及び切替部S4を備える。
遮蔽板52は、第1実施形態から第3実施形態における遮蔽板5と同様に、活性化した原料ガスを通過可能とする複数の貫通口を有する。この遮蔽板52は、触媒用フィラメント41と基板保持台6との間に水平方向にスライド可能に設けられる。
切替部S4は、遮蔽板52を水平方向に駆動して次に示す遮蔽位置と退避位置とに配設可能とする。遮蔽位置とは、図中実線で示されるように、遮蔽板52が触媒用フィラメント41と基板Kとの間に配設され、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーの一部を遮蔽する位置であり、電源E5から触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーが、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーとなる位置である。
また、退避位置とは、図中点線で示されるように、遮蔽板52が反応室2の外側に水平移動し、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーを全く遮蔽しない位置であり、電源E5から触媒用フィラメント41に電力が供給されたとき、触媒用フィラメント41から基板Kに印加されるエネルギーが、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなる位置である。
このような2つの位置に切り替えて配設可能な遮蔽板52は、例えば空気圧シリンダにより駆動される公知のゲート弁においてその可動板に複数の貫通口を形成したもので構成することができる。この場合、空気圧シリンダが切替部S4となる。
触媒CVD装置1Dの成膜プロセスは、第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップを除いては、触媒CVD装置1Cの成膜プロセスと同様である。触媒CVD装置1Dにおける第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップについて説明する。
第1膜形成ステップにおいて、切替部S4の駆動により遮蔽板52を遮蔽位置に配設し(図中実線)、触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電して、基板K上に第1層目のシリコン窒化膜M1を形成する。第2膜形成ステップにおいて、切替部S4の駆動により遮蔽板52を退避位置に配設し(図中点線)、触媒用フィラメント41に所定時間だけ通電して、基板K上に第2層目のシリコン窒化膜M2を形成する。この場合も第3実施形態の場合と同じ理由で、基板Kの表面が損傷を受けることなく、高速に薄膜の形成を行うことができる。
[第5実施形態]
図5を参照して本発明の第5実施形態について説明する。図5は本発明の第5実施形態であるプラズマCVD装置1Eの構造を示す概略図である。
図5を参照して本発明の第5実施形態について説明する。図5は本発明の第5実施形態であるプラズマCVD装置1Eの構造を示す概略図である。
図5に示すように、プラズマCVD装置1Eは、触媒CVD装置1Aにおける反応室2、触媒用フィラメント41,42及び切替部S1に代えて、それぞれ反応室23、誘導コイル43,44及び切替部S5を備える。反応室23は硝子等の絶縁体で構成される。2本の誘導コイル43,44は、それぞれ反応室23の上室21及び下室22の周りに捲回される。切換部S5は、高周波電源E6からの電力を誘導コイル43と誘導コイル44とのいずれかに選択的に供給可能である。誘導コイル43に電力が供給されたとき、誘導コイル43から基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーとなる。また、誘導コイル44に電力が供給されたとき、誘導コイル44から基板Kに印加されるエネルギーは、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなる。
プラズマCVD装置1Eの成膜プロセスは、第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップを除いては、触媒CVD装置1Aの成膜プロセスと同様である。プラズマCVD装置1Eにおける第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップについて説明する。
第1膜形成ステップにおいて、切換部S5の接点をX5側とし誘導コイル43に所定時間だけ通電し、上室21にプラズマを発生させる。これにより、導入された窒素ガスは活性化する。活性化した窒素ガスの分子は、遮蔽板5における複数の貫通口51を通って下室22に到達し、導入されたヘキサメチルジシラザンガスとの反応により、基板K上に第1層目のシリコン窒化膜M1を形成する。このとき基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーであるため、基板Kの表面が損傷を受けることが抑制される。
第2膜形成ステップにおいて、切換部S5の接点をX6側とし誘導コイル44に所定時間だけ通電して、下室22にプラズマを発生させる。これにより、導入された窒素ガスは、更に活性化する。そして、基板K上に第2層目のシリコン窒化膜M2を形成する。このとき誘導コイル44から基板Kに印加されるエネルギーは第1エネルギーよりも強い第2エネルギーであるため、第2層目のシリコン窒化膜M2は、第1層目のシリコン窒化膜M1に比べて速く形成することができる。したがって全体としての成膜速度が速くなる。ここで、基板K上には、第1層目のシリコン窒化膜M1が既に形成されており、この第1層目のシリコン窒化膜M1が基板Kの表面を保護するので、第1エネルギーよりも強い第2エネルギーが印加されても、基板Kの表面が損傷を受けることがなく、質の良い薄膜の形成が可能となる。
[第6実施形態]
図6を参照して本発明の第6実施形態について説明する。図6は本発明の第6実施形態であるプラズマCVD装置1Fの構造を示す概略図である。触媒CVD装置1Eが活性化手段4として誘導コイル43,44を備える誘導結合型のプラズマCVD装置であるのに対して、プラズマCVD装置1Fは、活性化手段4として高周波電解を発生させる対向する電極板、すなわち、第1電極45、第2電極46及び第3電極47を備える容量結合型のプラズマCVD装置である。
図6を参照して本発明の第6実施形態について説明する。図6は本発明の第6実施形態であるプラズマCVD装置1Fの構造を示す概略図である。触媒CVD装置1Eが活性化手段4として誘導コイル43,44を備える誘導結合型のプラズマCVD装置であるのに対して、プラズマCVD装置1Fは、活性化手段4として高周波電解を発生させる対向する電極板、すなわち、第1電極45、第2電極46及び第3電極47を備える容量結合型のプラズマCVD装置である。
図6において、反応室24はステンレスを材質とし、絶縁体25を介して取り付けられた第2電極46により上室21と下室22とに仕切られる。
第1電極45は、上室21に設けられ高周波電源E7の電力を供給されて第1の陽極として機能する。第2電極46は、上記各実施形態における遮蔽板5がこれを併用し、高周波電源E7の電力を供給されて第2の陽極として、またはグランドに接続されて陰極として機能する。第3電極47は、上記各実施形態における基板保持台6がこれを併用し、グランド側に接続され陰極として機能する。なお、第3電極47は絶縁体26を介して反応室24の底部に取り付けられる。
切換部S6は、第1電極45と第2電極46とのいずれかに高周波電源E7からの電力を選択的に供給可能であり、それぞれ第1電極45と第2電極46との間、及び第2電極46と第3電極47との間に高周波電解を発生させる。
プラズマCVD装置1Fの成膜プロセスは、第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップを除いては、触媒CVD装置1Eの成膜プロセスと同様である。プラズマCVD装置1Eにおける第1膜形成ステップ及び第2膜形成ステップについて説明する。
第1膜形成ステップにおいて、切換部S6の接点をX7側とし第1電極45と第2電極46との間に所定時間だけ通電し、上室21にプラズマを発生させる。これにより、導入された窒素ガスは活性化する。活性化した窒素ガスの分子は、第2電極(遮蔽板)46における複数の貫通口を通って下室22に到達し、導入されたヘキサメチルジシラザンガスとの反応により、基板K上に第1層目のシリコン窒化膜M1を形成する。このとき基板Kに印加されるエネルギーは、基板Kの表面に損傷を与えない第1エネルギーであるため、基板Kの表面が損傷を受けることが抑制される。
第2膜形成ステップにおいて、切換部S6の接点をX8側とし第2電極46と第3電極47との間に所定時間だけ通電して、下室22にプラズマを発生させる。これにより、導入された窒素ガスは更に活性化する。そして、基板K上に第2層目のシリコン窒化膜M2を形成する。この場合も第5実施形態の場合と同じ理由で、基板Kの表面が損傷を受けることなく、高速に薄膜の形成を行うことができる。
上述の触媒CVD装置1A〜1D及びプラズマCVD装置1E,1Fにおいて、排気口71及びノズル81は下室22に備えられているため、反応室2内のガスは貫通口51を通って上室21から下室22の方向に流れ、この反対方向には流れない。したがって、ヘキサメチルジシラザンガスは下室22から上室21に流れ込むことがなく、ヘキサメチルジシラザンガスが上室21で分解されることがない。これにより、ヘキサメチルジシラザンガスの分解によって生じる炭素が不純物として混入した薄膜が形成されることが防止でき、絶縁性及び緻密性に優れた質の良いシリコン窒化膜が形成できる。更に、触媒CVD装置1B〜1Dでは、遮蔽板5の作用により触媒用フィラメントがヘキサメチルジシラザンガスに曝されないため、触媒用フィラメント41の劣化も防止することができる。そして、ヘキサメチルジシラザンガスは、爆発性がないので耐爆設備を別途設ける必要がないため、装置コストが低くて済む。
上の第3実施形態の触媒CVD装置1Cにおいて、基板保持台6を鉛直方向に伸縮駆動させる構成としたが、触媒用フィラメント41を鉛直方向に駆動するような構成としてもよい。または、触媒用フィラメント41と基板保持台6との両方をそれぞれ互いに異なる鉛直方向に駆動するような構成として、本発明の作用効果を達成することも可能である。
第5実施形態のプラズマCVD装置1Eにおいて、活性化手段4を反応室2の上下部に捲回された誘導コイル43,44としたが、上部に捲回された誘導コイル43だけとし、切替手段として周波数の異なる2つの電源を選択的に誘導コイル43に供給するような構成としてもよい。
上述の触媒CVD装置1A〜1Dにおける本発明に係る主構成要素と、プラズマCVD装置1E,1Fにおける本発明に係る主構成要素とを組み合わせた構成として、本発明の作用効果を達成することも可能である。例えば、第5実施形態において、上室に誘導コイル43に代えて触媒用フィラメント41を設け、切替手段は触媒用フィラメント41と誘導コイル44とに選択的にそれぞれ対応する電力を供給可能とする構成としてもよい。
その他、触媒CVD装置1A〜1D及びプラズマCVD装置1E,1Fの全体または各部の構成、構造、形状、材質、導入するガスの種類、温度及び各種圧力値などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。
1A〜1D 触媒CVD装置(CVD装置)
1E〜1F プラズマCVD装置(CVD装置)
2 反応室
3 ガス導入部(ガス導入手段、HMDS導入手段)
4 活性化手段
6 基板保持台(基板保持手段)
7 減圧部(減圧手段)
8 HMDS導入部(HMDS導入手段)
23 反応室
24 反応室
41 触媒用フィラメント(第1活性化手段)
42 触媒用フィラメント(第2活性化手段)
43 誘導コイル(第1活性化手段)
44 誘導コイル(第2活性化手段)
45 第1電極(第1活性化手段)
46 第2電極(第2活性化手段)
52 遮蔽板
K 基板
M1 第1層目のシリコン窒化膜(第1層目の薄膜)
M2 第2層目のシリコン窒化膜(第2層目の薄膜)
S1〜S6 切替部(切替手段)
1E〜1F プラズマCVD装置(CVD装置)
2 反応室
3 ガス導入部(ガス導入手段、HMDS導入手段)
4 活性化手段
6 基板保持台(基板保持手段)
7 減圧部(減圧手段)
8 HMDS導入部(HMDS導入手段)
23 反応室
24 反応室
41 触媒用フィラメント(第1活性化手段)
42 触媒用フィラメント(第2活性化手段)
43 誘導コイル(第1活性化手段)
44 誘導コイル(第2活性化手段)
45 第1電極(第1活性化手段)
46 第2電極(第2活性化手段)
52 遮蔽板
K 基板
M1 第1層目のシリコン窒化膜(第1層目の薄膜)
M2 第2層目のシリコン窒化膜(第2層目の薄膜)
S1〜S6 切替部(切替手段)
Claims (12)
- 薄膜の形成対象とする基板を反応室内の基板保持手段に保持する基板保持ステップと、前記反応室を真空圧力まで減圧する減圧ステップと、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを前記反応室に導入するガス導入ステップと、活性化手段により前記原料ガスにエネルギーを印加して前記基板に薄膜を形成する膜形成ステップとを備えるCVD方法において、前記膜形成ステップは、活性化手段から前記基板に印加されるエネルギーが前記基板の表面に損傷を与えない第1エネルギーとなるようにして第1層目の薄膜を形成する第1膜形成ステップと、活性化手段から前記基板に印加されるエネルギーが前記第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとなるようにして第2層目の薄膜を形成する第2膜形成ステップとを備えることを特徴とするCVD方法。
- 前記第1膜形成ステップは、前記基板に対して遠隔位置に設けられる第1活性化手段に電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜を形成し、前記第2膜形成ステップは、前記基板に対して近接位置に設けられる第2活性化手段に電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜を形成してなる請求項1記載のCVD方法。
- 前記第1膜形成ステップは、前記活性化手段に小電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜を形成し、前記第2膜形成ステップは、前記活性化手段に大電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜を形成してなる請求項1記載のCVD方法。
- 前記第1膜形成ステップは、前記基板保持手段及び前記活性化手段の両方またはどちらか一方を駆動することにより前記基板と前記活性化手段との相対距離を遠距離とした状態で前記活性化手段に電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜を形成し、前記第2膜形成ステップは、前記基板保持手段及び前記活性化手段の両方またはどちらか一方を駆動することにより前記基板と前記活性化手段との相対距離を近距離とした状態で前記活性化手段に電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜を形成してなる請求項1記載のCVD方法。
- 前記第1膜形成ステップは、前記活性化手段と前記基板保持手段との間に水平方向にスライド可能に設けられ前記活性化した原料ガスを通過可能とする複数の貫通口を有する遮蔽板を、水平方向に駆動することにより遮蔽位置に配設した状態で前記活性化手段に電力を所定時間だけ供給することにより前記第1エネルギーを発生させて前記第1層目の薄膜を形成し、前記第2膜形成ステップは、該遮蔽板を水平方向に駆動することにより退避位置に配設した状態で前記活性化手段に電力を所定時間だけ供給することにより前記第2エネルギーを発生させて前記第2層目の薄膜を形成してなる請求項1記載のCVD方法。
- 前記ガス導入ステップは、前記反応室にヘキサメチルジシラザンガスを導入するステップを含んでなる請求項1から5のいずれかに記載のCVD方法。
- 反応室内に設けられ薄膜の形成対象とする基板を保持するための基板保持手段と、前記反応室を真空圧力まで減圧する減圧手段と、目的とする薄膜の構成原子を含む原料ガスを前記反応室に導入するガス導入手段と、前記原料ガスにエネルギーを印加して前記基板に薄膜を形成する活性化手段とを備えるCVD装置において、前記活性化手段から前記基板に印加されるエネルギーを、前記基板の表面に損傷を与えない第1エネルギーと、前記第1エネルギーよりも強い第2エネルギーとに切替可能とする切替手段を備えることを特徴とするCVD装置。
- 前記活性化手段は、前記基板に対して遠隔位置に設けられる第1活性化手段と、前記基板に対して近接位置に設けられる第2活性化手段とを備え、前記切替手段は、電力を前記第1活性化手段と前記第2活性化手段とのいずれかに選択的に供給可能とされてなる請求項7記載のCVD装置。
- 前記切替手段は、大小異なる2つの電力を選択的に前記活性化手段に供給可能とされてなる請求項7記載のCVD装置。
- 前記切替手段は、前記基板保持手段及び前記活性化手段の両方またはどちらか一方を駆動することにより前記基板と前記活性化手段との相対距離を可変とされてなる請求項7記載のCVD装置。
- 前記切替手段は、前記活性化手段と前記基板保持手段との間に水平方向にスライド可能に設けられ前記活性化した原料ガスを通過可能とする複数の貫通口を有する遮蔽板を、水平方向に駆動することにより遮蔽位置と退避位置とに選択的に配設可能とされてなる請求項7記載のCVD装置。
- 前記ガス導入手段は、前記反応室にヘキサメチルジシラザンガスを導入するHMDS導入手段を含んでなる請求項7から11のいずれかに記載のCVD装置。
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- 2004-11-18 JP JP2004333885A patent/JP2006147736A/ja active Pending
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