JPH0830598A - 学習または文書作成の支援装置 - Google Patents

学習または文書作成の支援装置

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JPH0830598A
JPH0830598A JP18414494A JP18414494A JPH0830598A JP H0830598 A JPH0830598 A JP H0830598A JP 18414494 A JP18414494 A JP 18414494A JP 18414494 A JP18414494 A JP 18414494A JP H0830598 A JPH0830598 A JP H0830598A
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JP
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error
importance
learning
unit
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JP18414494A
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English (en)
Inventor
Tadashi Nagano
正 永野
Hideko Kurita
秀子 栗田
Takao Fukushige
貴雄 福重
Masanori Takahashi
雅則 高橋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誤りの重要性を考慮して誤りを指摘すること
ができる学習または文書作成のための支援装置を提供す
る。 【構成】 入力文の綴りや文法などの誤りを検出する誤
り検出手段2と、検出された誤りに関する説明を表示す
る情報表示手段5とを具備し、学習または文書作成につ
いての支援を行なう支援装置において、誤りの重要度を
判定する重要度判定手段3を設け、情報表示手段5が誤
りに関する説明をこの重要度の大きい順に表示するよう
に構成する。誤りの重要度は、学習支援装置では、学習
の初期段階で習う事項について高く設定する。生徒が複
数の誤りを犯したとき、基本的な誤りから順に指摘され
るので、生徒は学習の流れに沿った説明を受けるので理
解し易い。文書作成支援装置では、相手に誤解を生むよ
うな誤りについての重要度を高く設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、計算機により、学習を
支援(CAIシステム)したり文書作成を支援する装置
に関し、特に、重要な間違いを優先的に正すことができ
るように構成したものである。
【0002】
【従来の技術】計算機による学習支援(CAIシステ
ム)装置は、学習者に提示する教科内容と、それを教え
るための教授法とが一体となった教材プログラムを内蔵
しており、学習者は、この装置と会話しながら自分自身
のペースで学習を進めることができる。
【0003】従来、この学習支援装置では、学習者が英
語等の文章を入力すると、その文章の誤りを検出し、誤
りを指摘するメッセージを画面に表示する語学学習用の
支援装置が開発されている。
【0004】また、同じ原理を適用して、この装置を、
ユーザが作成した英文文書等の誤りをチェックする文書
作成支援装置として用いることも行なわれている。この
文書作成支援装置は、ユーザが自ら作成した英文文章を
入力すると、その文章の誤りを検出して指摘し、ユーザ
は指摘された箇所を正すことによって、誤りの無い文書
を作成することができる。
【0005】こうした機能を持つ従来の支援装置は、そ
の多くが、入力した文章に誤りがある場合に、その誤り
の出現した順番に誤りを指摘する表示が行なわれる。こ
の表示の仕方には、全ての誤りを一括して指摘する方法
と、ユーザによる確認や修正を求めながら1つずつ誤り
を指摘する方法とがある。
【0006】また、文書作成支援装置では、指摘する誤
りの種類をon/offスイッチで設定することができ
るユーザカスタマイズ機能を備えた装置も作られてい
る。この装置を用いるユーザは、検出される誤りの種類
を、スイッチをonにした種類だけに限ることができ
る。
【0007】また、従来の学習支援装置では、生徒自身
が、教育プログラムの実行ファイル名をキーボードで打
ち込んだり、教育プログラムを表わすアイコンをマウス
クリックで選択したり、あるいは何らかのメニューから
教育プログラムを指定して、必要とする教育(CAI)
プログラムの立ち上げを行なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の装置
は、次のような課題を抱えている。
【0009】第1の課題は、誤りの指摘の仕方が網羅的
であるため、学習者の学習能力を効果的に高めることが
できないという点である。
【0010】ユーザ(学習者)に(選択式ではなく)記
述式の解答を入力させて誤りを指摘する従来の語学学習
用の学習支援装置では、文法やスペルなどの誤りが検知
された場合に、検出された全ての誤りに対してそれを指
摘するメッセージが表示される。そのため、学習者の入
力に多数の誤りがある場合には、誤りを指摘する多数の
メッセージが一度にあるいは順番に表示されることにな
る。
【0011】こうした多くの指摘が1つずつ順番に表示
される場合、誤りの出現の順序でその表示が行なわれる
ため、理解が困難なミスが指摘された後に初歩的なミス
が指摘される等、誤りの指摘の順序が適切でないことが
あり、そのために学習の流れが著しく阻害されるケース
が発生する。また、学習者が修得していない理解できな
い事項に対して誤りが指摘された場合には、そこで学習
者の知識の修得が中断してしまう。
【0012】また、誤りを指摘する多数のメッセージが
一度に一括して表示される場合には、学習者はどの誤り
から対処すれば良いかが分からずに、円滑に学習を続け
ることができなくなる。
【0013】また、このメッセージは、誤った箇所が実
際には1箇所であっても、それが多くの原因として捉え
られる場合には、多くの数のメッセージが出力されるこ
とになる。例えば、英文”This is a pe
n.”を”This issa pen.”と打ち間違
えた場合には、「issという変な単語が使われてい
る」という指摘以外に「文の中に1つはある筈の動詞が
ない」という指摘が行なわれることになる。このよう
に、一箇所の誤りに対して複数の指摘がなされた場合に
は、本質的な指摘以外の副次的な指摘が学習者を混乱さ
せることになる。
【0014】また、第2の課題は、文書作成支援装置に
おいて、文書の修正時間が僅かしか無い場合にミスの指
摘を重大な誤り箇所だけに限定するというような、機動
的なチェックができないという点である。これは、誤り
を網羅的に指摘するという第1の課題とも関連してい
る。
【0015】作成した英文の電子化テキストにおけるス
ペルミスや文法ミスは、パターンマッチング等の方法で
発見することができ、ユーザは、このチェックで指摘を
受けた間違いを修正して文書を完成させることができ
る。しかし、誤りを指摘する多くのメッセージが出力さ
れた場合には、メッセージの内容の理解に多くの時間を
費やしてしまう。また、限られた時間の中で、重要でな
い誤りを先に修正したために、重要な修正を行なう時間
的余裕が無くなるということもあり得る。例えば、ユー
ザが、時間をかけずに重大な誤りだけを修正して、文書
を発送しようとしても、重大な誤りが他の重大でない誤
りに埋もれることにより、その修正にユーザの望まない
手間が掛かったり、重要でない誤りだけを修正し、重要
な誤りを修正しないまま文書を発送してしまうような事
態が発生する。
【0016】なお、既存の文書作成支援装置の中にも、
ユーザカスタマイズ機能により、チェックする誤りの種
類をon/offスイッチで設定できるものがあり、こ
うした装置では、ある程度重要でない誤りの指摘を外す
ことができる。しかし、この場合も、誤りの種類に応じ
て一律にチェックするかしないかを決めているだけであ
り、個々の誤りの重要性に応じて誤りの指摘を選別する
ことはできない。
【0017】また、第3の課題は、学習者に対して、そ
の能力に応じた教材を最適のタイミングで提供すること
ができないという点である。
【0018】近年、多種類の語学のCAIシステムが開
発され、豊富な量の教材ソフトが用意されている。しか
し、この各CAIシステムは、それぞれ独立に計算機の
オペレーティングシステムに従った手段で起動しなけれ
ばならない。そのため、生徒に適するシステムを与える
ためには、各CAIシステムによって修得できる学習内
容を熟知した教育者が、生徒の修得レベルや弱点などを
考慮して適切なシステムを選ぶことが必要であり、そう
した教育者がいない場合には、効率的に学習効果を上げ
ることができなかった。
【0019】また、教育成果は、教材を与えるタイミン
グにも大きく依存する。例えば、英語学習において、名
詞(句)に付与する冠詞の種類を教えるのは、実際に学
習者が英文を書こうとして文中の冠詞の付け方を誤った
時点で、冠詞に関するCAIシステムを起動し、それを
修得させることが最も効果的であると考えられる。しか
し、そのためには、教育者が常に学習者の作業を監視
し、その時の状況に応じた適切なシステムを起動しなけ
ればならないが、教育者が一人一人の学習者に付き沿う
ことは、実際上困難であるため、従来の学習支援装置で
は、学習者に対して適切なタイミングで教材を与えるこ
とができなかった。
【0020】本発明は、こうした従来の課題を解決する
ものであり、誤りの重要性を考慮して誤りを指摘するこ
とができ、また、学習者に適切なタイミングで必要な教
材を与えることができる学習または文書作成のための支
援装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、入
力文の綴りや文法などの誤りを検出する誤り検出手段
と、検出された誤りに関する説明を表示する情報表示手
段とを具備し、学習または文書作成についての支援を行
なう支援装置において、誤りの重要度を判定する重要度
判定手段を設け、情報表示手段が誤りに関する説明をこ
の重要度の大きい順に表示するように構成している。
【0022】また、情報表示手段が、重要度の大きさが
一定値以上の誤りに関する説明のみを表示するように構
成している。
【0023】また、情報表示手段が、各誤りを重要度に
応じて強調表示するように構成している。
【0024】また、情報表示手段が誤りに関する説明を
一つずつ表示し、表示された誤りについてユーザが修正
したとき、誤り検出手段が修正後の入力文の誤りを検出
し、重要度判定手段が検出された誤りの重要度を判定
し、そして情報表示手段が重要度の最も高い誤りに関す
る説明を次に表示するように構成している。
【0025】さらに、誤りの種類と教育プログラムとの
対応関係を記憶する記憶手段と、検出された誤りの種類
に対応する教育プログラムを記憶手段から求める起動プ
ログラム判定手段と、起動プログラム判定手段の求めた
教育プログラムを起動するプログラム起動手段とを設け
ている。
【0026】
【作用】誤りの重要度は、学習支援装置の場合には、例
えば学習の初期の段階で習う事項について高く設定す
る。こうすると、生徒が複数の誤りを犯したとき、それ
らの中の基本的な誤りから順に指摘される。従って、生
徒は基本的な事項を修得した上で、応用的な事項を修得
する、という学習の流れに沿った説明を受けることがで
き、理解し易い。また、教育者が早く修得させたいと思
う事項について重要度を高く設定することもできる。
【0027】文書作成支援装置の場合には、相手に誤解
を生むような誤りについての重要度を高く設定する。こ
うすることにより、文書の修正に割ける時間が僅かしか
ないときでも、ユーザは、この支援装置が初めの段階で
指摘した箇所を修正することによって、誤解を生まない
文書を作成することができる。
【0028】また、指摘する誤りを重要度に基づいて絞
ることにより、学習支援装置では、生徒の関心を特定の
課題に集中させることができ、学習効果を高めることが
できる。また、文書作成支援装置では、限られた修正時
間の中で効率的な修正を可能にする。
【0029】また、重要度に応じて、誤り部分の表示の
強調の仕方を変えることにより、ユーザは、重要な誤り
とそうでない誤りとを視覚的に直ちに把握することが可
能になる。
【0030】また、一つの誤りに対して複数の観点から
誤りの指摘がされる場合でも、誤りの指摘の表示を一つ
ずつ行なうとともに、誤りを指摘した時点で、ユーザに
誤りを修正する機会を与えることにより、一つの誤りに
対する副次的な指摘がユーザの目に触れないようにする
ことができる。
【0031】さらに、学習者が誤りを犯したときに、即
座に、その誤りに関連する教育プログラムが自動的に起
動されるので、学習効果を上げることができる。
【0032】
【実施例】
(第1実施例)第1実施例の装置は、英語の語学学習を
支援する支援装置であり、図1に示すように、ユーザか
らの電子化テキストの入力を受付けるテキスト入力部1
と、入力した電子化テキストの誤りを検出し、誤りの種
類を判定する誤り検出部2と、誤りの種類と重要度との
対応関係を保持する重要度条件保持部4と、重要度条件
保持部4の関係を基に検出された誤りの重要度を判定す
る重要度判定部3と、誤りの位置、種類及びメッセージ
を表示する情報表示部5と、誤りの種類とユーザに対す
るメッセージとを対応付けて保持するメッセージ保持部
9と、ユーザが操作を行なうユーザ端末10とを備えてい
る。
【0033】この支援装置では、テキスト入力部1がユ
ーザの作成した電子化テキストの入力を受付け、ユーザ
の指定を受けて、それを誤り検出部2に送る。この電子
化テキストは、予め用意したものを入力しても、また、
ユーザがその場でユーザ端末10から入力しても良く、ユ
ーザは、そのいずれかを選択することができる。ユーザ
によるこうした指定、選択及び入力は、全てユーザ端末
10で行なわれ、それに応じてテキスト入力部1の動作が
制御される。ユーザの指定方法は、画面中の「チェッ
ク」ボタンをマウスでクリックするなどの方法が採られ
る。
【0034】テキスト入力部1は、内部にバッファを具
備し、電子化テキストを誤り検出部2に送出した後も、
そのコピーをこのバッファで保持する。また、テキスト
入力部1は簡単な編集機能を有している。
【0035】誤り検出部2は入力された電子化テキスト
に対して誤りの検出を行なう。この誤り検出には、種々
の方法を用いることができ、単純に文字列のパターンマ
ッチングによっても誤りの検出が可能である。例えば
「空白文字+”a”+空白文字+<sで終わる単語>」
というパターンをマッチングすることによって「複数形
の単語に冠詞”a”をつけた」という誤りを検出するこ
とが出来る。
【0036】この誤り検出部2は、図2に示すように、
入力テキストを受け付ける誤り検出入力部21と、入力テ
キストを文単位に切り出す文切り出し部22と、各単語に
ついての辞書データを保有する単語辞書24と、文切り出
し部22で切り出された文を単語に切り分け、各単語の品
詞や文法情報などを単語辞書24から取得する形態素解析
部23と、誤りと判定する条件を保持するチェックルール
26と、チェックルール26に照らして誤りを検出する文法
チェック部25と、入力テキストと検出された誤りの種類
や位置とを収集し外部に出力する誤り検出出力部27とを
備えている。
【0037】この誤り検出部2の誤り検出入力部21に入
力したテキストは、文切り出し部22によって1文単位に
分割される。この分割は、英語であれば、”.”、”
!”、”?”などの記号を検知することによって行なわ
れる。形態素解析部23は、分割された文を更に空白文字
の位置等によって単語に分割し、各単語についての辞書
データを単語辞書24から取得する。この結果、文法チェ
ック部25には、それぞれの単語に辞書情報が付与された
単語列の形で入力テキストが入力する。
【0038】文法チェック部25は、この単語列がチェッ
クルール26の条件を満たしているかどうかを調べる。チ
ェックルール26には、例えば前述の例でいえば、「単
語”a”の直後に複数形の名詞があれば、種類1の誤り
である」といった情報が書かれている。文法チェック部
25は、単語列の中にこの条件に適合する連続した2単語
があるかどうかを全ての隣り合った単語を調べることに
よりチェックし、もし条件を満たすものがあれば、その
位置とチェックルール内に書かれた誤りの種類(種類
A、種類B‥)とを一時記憶領域に記憶しておく。文法
チェック部25はこのチェックを全てのチェックルール26
について行ない、入力したデータと、一時記憶領域に記
憶された全ての誤りに関する情報とを誤り検出出力部27
に送る。誤り検出出力部27は、入力テキストと、辞書情
報が付加された単語列と、検出された誤りの位置及び種
類とを全て外部に出力する。
【0039】こうして誤り検出部2により生成されたデ
ータは、重要度判定部3に送られ、重要度判定部3は、
重要度条件保持部4に格納されている、誤りの種類と重
要度との関係(「種類Aの誤りの重要度は1」「種類B
の誤りの重要度は3」等)に基づいて、誤り検出部2で
検出された各誤りの重要度を決定する。
【0040】この重要度判定部3における動作は、図3
のフローチャートに従って行なわれる。
【0041】ステップ1:誤り検出部2によって入力テ
キストの中に誤りが検出されたときは、 ステップ2:誤りの1つを選択し、 ステップ3:重要度条件保持部4に格納された最初の重
要度条件を取出し、 ステップ4:選択した誤りの種類が、この重要度条件に
おける誤りの種類と一致するかどうかをチェックし、 ステップ5:一致するときは、その誤りに対して重要度
条件に規定された重要度を付与する。
【0042】ステップ6:重要度条件が他にもあるとき
は、 ステップ7:その重要度条件についてステップ4のチェ
ックを行ない、全ての重要度条件についてのチェックが
終了した場合は、 ステップ8〜ステップ9:次の誤りについてステップ3
からステップ7の手順を繰り返し、全ての誤りについて
の重要度を付与した後、動作を終了する。
【0043】なお、重要度条件保持部4に格納された重
要度条件の重要度は、教育者が、例えば学習の目標や学
習者の到達度等に応じて適宜変更できるように構成す
る。また、外部のプログラムによっても自由に重要度が
変更できるように構成する。
【0044】重要度判定部3は、こうして各誤りの重要
度を付加した入力情報を情報表示部5に送る。
【0045】情報表示部5は、送られて来た誤りを、ま
ず重要度によって順序づける。そして重要度の最も高い
誤りに関して、その誤りの種類に対応付けられたメッセ
ージをメッセージ保持部9から取り出し、入力テキスト
中の誤りの位置と取り出したメッセージとをユーザ端末
10の画面に出力する。情報表示部5は、一つの誤りにつ
いての指摘事項を表示すると、処理を中断し、学習者が
次の表示を指示した場合に、重要度が二番目に高い誤り
について、誤りの位置とメッセージとを画面に表示す
る。こうした動作を順次繰り返す。
【0046】この第1実施例の装置における動作を具体
例を挙げて説明する。いま、生徒が英語の主語と動詞と
の関係を学習しているとする。
【0047】誤り検出部2のチェックルール26には、
「動詞とその主語の人称が一致していなければ種類Aの
誤りである」というルールや「単数形の名詞に冠詞が付
加されていなければ種類Bの誤りである」等の一般的な
文法の誤りとその種類との関係を定めたルールが登録さ
れる。一方、重要度条件保持部4には、学習目標に則し
て、主語と動詞との対応関係に関する誤りの重要度が他
の誤りの重要度よりも高くなるように、「種類Aの全て
の誤りの重要度は3である」という規則や「種類Bの全
ての誤りの重要度は1である」という規則が登録され
る。
【0048】生徒が「私は、自動車を買いたい」という
日本語文を英訳する問題に対して、”I wants
to buy car.”のような文を作成したとす
る。生徒は、作成した文をテキスト入力部1より打ち込
み、画面上のボタンのクリックによってこれをチェック
にかける。
【0049】この操作で、入力されたテキストは誤り検
出部2に送られ、誤り検出部2の文切り出し部22で文単
位に切り出される。しかし、この場合、1つの文しか入
力されていないので、そのまま1つの文として形態素解
析部23に送られる。形態素解析部23は、空白文字の位置
などにより、入力文を”I”,”wants”,”t
o”,”buy”,”car”,”.”の6つの語に分
割し、それぞれの単語について単語辞書24を引き、品
詞、名詞の単数/複数、動詞の活用形などの文法属性を
単語辞書24から獲得し、それぞれの単語に付加する。例
えば”I”には「代名詞」「1人称」、”wants”
には「動詞」「3人称」「単数」「現在」、”car”
には「名詞」「単数」といった情報が付加される。
【0050】こうした情報の付加された単語列は文法チ
ェック部25に送られる。文法チェック部25は、チェック
ルール26の各ルールをこの単語列に対して適用する。”
Iwants to buy car.”という入力に
対しては、「動詞とその主語の人称が一致していなけれ
ば種類Aの誤りである」というルール、及び「単数形の
名詞に冠詞が付加されていなければ種類Bの誤りであ
る」というルールに適合することを検出する。つまり、
文内の位置から、第1の語”I”と第2の語”want
s”とが対応する主語と動詞であることを判断し、ま
た”I”が一人称であるのに対して”wants”が三
人称であり、人称が一致していないことを判断して、こ
の入力が前者のルールにおける誤り条件にマッチするこ
とを検出する。また、”car”は単数形名詞であるが
その前に冠詞がないことを見いだして、この入力が後者
のルールにおける誤り条件にマッチすることを検出す
る。
【0051】この結果「位置1の単語と位置2の単語に
おいて種類Aの誤りが発生している」ことと「位置5の
単語において種類Bの誤りが発生している」こととが文
法チェック部25によって判定される。この情報と生成さ
れた辞書情報の付加された単語列は、誤り検出部2から
重要度判定部3に出力される。
【0052】重要度判定部3は、重要度条件保持部4に
格納されている「種類Aの全ての誤りの重要度は3であ
る」という条件と「種類Bの全ての誤りの重要度は1で
ある」という条件とを取り出し、”I wants”の
部分の誤りに重要度3、また”car”の部分の誤りに
重要度1を付与する。この重要度の情報は、重要度判定
部3に入力した情報に加えられて情報表示部5に送られ
る。
【0053】情報表示部5は、重要度の高い順に誤りに
関するメッセージをユーザ端末10に出力する。メッセー
ジはメッセージ保持部9に予め登録されており、必要に
応じて入力文中の語句をメッセージの一部に組み込むこ
とができる。最初に重要度3が付与された”I wan
ts”に関する誤りの表示処理を行ない、「1人称の主
語”I”に対しては、動詞を”wants”のように3
人称単数現在形にしてはいけません」というメッセージ
を出力する。このメッセージを理解した生徒がマウスク
リックで次の表示を要求すると、情報表示部5は、表示
処理を再開し、”car”に関する誤りについて、
「“car”は単数名詞です。単数名詞には冠詞を付け
る必要があります」というメッセージを出力する。
【0054】このように、第1実施例の学習支援装置で
は、人称を学んでいるときは、必ず人称に関する誤りに
対する指摘が優先して行なわれる。もしこのとき、“w
ants”に関するメッセージが先に出力されたとする
と、生徒の注意が現在の学習項目を完全に理解しないま
まに逸れてしまい、学習項目を忘れてしまうといった問
題が発生する。しかし、この支援装置では、主語と動詞
の関係について学習しているときには、その分野に関す
る誤りが発生すれば、それを最初に指摘することがで
き、他の誤りの発生によって学習の焦点が散漫になるの
を防ぐことができる。従って、まず主語と動詞の関係に
ついてよく理解した後に、他の事項の学習に移る、とい
うように、適切な順序で学習を続けることができる。
【0055】(第2実施例)第2実施例の学習支援装置
は、情報表示部において、誤りの重要度が所定値以上の
ものだけに限って表示を行なう。この装置の構成図は、
第1実施例のブロック図(図1)と変わりがない。ま
た、その動作も、情報表示部5の動作を除き、第1実施
例の装置と同じである。
【0056】情報表示部5は、まず送られた誤りを重要
度によって順序づける。そして重要度が一定の値以上の
全ての誤りに関して、その誤りに対応づけられたメッセ
ージをメッセージ保持部9から取り出し、入力テキスト
中の誤りの位置と取り出したメッセージとをユーザ端末
10の端末画面に出力する。
【0057】次に第2実施例の装置の動作を具体例によ
って説明する。「あの少年は頭がいい」という日本語文
を英訳する問題に対して、生徒が”That boy
are wise.”という文字列を入力したとする。
この文には「単数形thatboyに対して複数形のa
reが使われている」という誤りと、「”wise”と
いう、本来『人生経験を積んだ』という意味の形容が”
boy”に対してなされている」という2つの誤りを本
質的に含んでいる。
【0058】誤り検出部2のチェックルール26には、
「動詞とその主語の単数・複数が一致していなければ種
類Cの誤りである」というルールと「”boy”に”w
ise”という形容がなされていれば種類Dの誤りであ
る」というルールとが登録されており、また、重要度条
件保持部4には「全ての種類Cの誤りの重要度は3であ
る」という条件と「全ての種類Dの誤りの重要度は1で
ある」という条件とが記述されているとする。
【0059】情報表示部5に情報が入力されるまでの動
作は第1実施例の学習支援装置と同じであり、誤り検出
部2は、入力テキストが「”that boy”と”a
re”が種類Cの誤りを含む」こと、及び「”that
boy”と”wise”が種類Dの誤りを含む」こと
を判定する。なお、後者の判定に当たって、be動詞で
接続された主語と補語は「形容される」という関係にあ
るとみなす。また、”that boy”と”wis
e”とが主語と補語との関係にあることは、従来の構文
解析技術を用いて判定することができる。
【0060】重要度判定部3は、「”that bo
y”と”are”の誤り(種類C)」に重要度3を、ま
た「”boy”と”wise”の誤り(種類D)」に重
要度1を付与する。
【0061】情報表示部5は重要度が2以上の値である
誤りのみを表示する。従って、重要度が3である「”t
hat boy”と”are”の誤り(種類C)」の部
分に関するメッセージのみが出力され、「”boy”
と”wise”の誤り(種類D)」の部分に関するメッ
セージは出力されない。
【0062】wiseの本質的意味に関する学習をする
には生徒の予備知識が不十分なときに、あるいは、これ
に関する学習用教材が用意できていないときに、こ
の「”boy”と”wise”の誤り(種類D)」に関
するメッセージを出力すると、却って生徒の学習効率を
阻害する虞れがあるが、第2実施例の支援装置では、そ
うした場合に、生徒のレベルに不相応なメッセージを除
外することができ、生徒の関心を現在学習している項目
(この場合は動詞の人称による変化)に集中させること
ができる。
【0063】(第3実施例)第3実施例の学習支援装置
は、入力テキストの誤りを重要度に応じて強調の度合い
を変えながら表示することができる。この装置の構成図
は、第1実施例のブロック図(図1)と同じであり、ま
た、その動作も、情報表示部5の動作を除き、第1実施
例の装置と同じである。
【0064】情報表示部5は、まず送られて来た誤りを
重要度によって順序づける。そして入力テキストをユー
ザ端末10の画面に表示し、表示されたテキストの中で誤
りが検出された位置に誤りの重要度に応じた色を付け
る。誤りに対するメッセージは画面上の別の場所に表示
する。
【0065】図4には、生徒が”I wants to
buy car.”を入力したときに、情報出力部5
が出力する表示画面を示している。生徒が人称変化に関
して学習していた場合、”I wants”の部分に
は”car”の部分よりも濃い色が着色される。
【0066】このように、第3実施例の学習支援装置で
は、学習者が現在最も注目すべき誤りを視覚的に強調す
ることができるため、生徒は、注目すべき誤りが直ぐに
分かり、その説明を見ることによって効率的に学習を進
めることができる。
【0067】(第4実施例)第4実施例の学習支援装置
は、1つの誤りに対して、幾つかの解釈の基に複数の誤
りメッセージが生成された場合でも、本質的でないメッ
セージをユーザに提示しないで済ませることができる。
この装置の構成図は、第1実施例のブロック図(図1)
と同じであり、また、その動作も、情報表示部5の動作
を除き、第1実施例の装置と同じである。
【0068】情報表示部5は、まず送られた誤りを重要
度によって順序づける。そして重要度の最も高い誤りに
対するメッセージをユーザ端末10に表示する。その際、
ユーザに対して、ユーザ自らが入力文を修正するかどう
かを問い合わせて、ユーザの判断を入力させる(この問
い合わせはOSのユーザによるデータ入力機能を用いて
実現できる)。
【0069】ユーザが「修正しない」場合には、次の重
要度の誤りに対するメッセージを画面に表示する。ま
た、ユーザが「修正する」場合には、情報表示部5での
処理を終了し、テキスト入力部1に制御を戻す。このと
き、前回入力された文字列のデータがテキスト入力部1
に保持されているので、ユーザは、テキスト入力部1の
備えている編集機能を用いて、入力テキストを修正する
ことができる。
【0070】その後は、前回と同様に、修正されたテキ
ストが誤り検出部2に送られて誤りが検出され、次いで
重要度判定部3において、誤りに対する新しい重要度が
付与され、さらに情報表示部5に送られる。この誤りの
集合の中には、当然、修正された部分の誤りは含まれな
い。そのため、修正された誤りに対して、いくつかの解
釈の基に複数の誤りメッセージが生成されていた場合で
も、最初に表示されたメッセージ以外は表示されないこ
とになる。
【0071】この学習支援装置の動作を具体例を挙げて
説明する。生徒が「明らかに彼はペンを持っている」と
いう日本語文を英訳する問題に対して、”Ovious
ly,he has pen.”というテキストを入力
したとする。このテキストの中には「”obvious
ly”という単語の綴りが違う」という誤りと、「pe
nの前に冠詞が抜けている」という誤りとが含まれる。
但し、2番目の誤りは「pensと複数形にすべきとこ
ろをpenと単数形にした」という誤りである可能性も
ある。
【0072】入力テキストが入力された誤り検出部2
は、これらの3つの誤りを全て検出する。重要度条件登
録部4には「冠詞の抜け」の誤りに対して重要度3、
「綴りの間違い」に対して重要度2、「複数形を単数形
にした」に対して重要度1が登録されているものとす
る。これにより、情報表示部5において「penの前に
冠詞が抜けている」という誤りがまず表示される。この
時点でユーザが「修正する」という判断を行ない、それ
を指示すると、情報表示部5の処理が中断し、制御がテ
キスト入力部1に戻る。
【0073】テキスト入力部1には”Oviousl
y,he has pen.”という文字列が保持され
ており、かつ編集機能が備わっているので、ユーザはこ
の編集機能を用いて”pen”を”a pen”に修正
する。この結果、テキスト入力部1に保持される文字列
は”Oviously,he has a pen.”
になる。この修正したテキストに対して、ユーザが再び
チェック開始を指示すると、このテキストの誤りの検出
と、検出された誤りに対する重要度の付加とが、誤り検
出部2と重要度判定部3とで行なわれる。
【0074】その結果、1回目の処理で検出された3つ
の誤りの内、「penの前に冠詞が抜けている」という
誤りと「pensと複数形にすべきところをpenと単
数形にした」という誤りとは既に解消しているの
で、「”obviously”という単語の綴りが違
う」という誤りだけがユーザに表示される。これを見
て、ユーザは最終的に正しい文、”Obviousl
y,he has a pen.”を完成することがで
きる。
【0075】この経過から明らかなように、最初の入力
文に対して検出されていた「pensと複数形にすべき
ところをpenと単数形にした」という誤りについて
は、ユーザは、それを意識すること無く作業を終了する
ことができる。このように、第4実施例の学習支援装置
では、本質的でない誤りが学習の途上でユーザに提示さ
れることを防ぐことができ、結果として学習効率を上げ
ることができる。
【0076】(第5実施例)第5実施例の学習支援装置
は、ユーザが誤った解答を入力したとき、それを契機に
適切な教育プログラムを起動することができる。この装
置は、図5に示すように、誤りと起動すべき教育プログ
ラムとの関係を保持するプログラム起動条件保持部7
と、検出された誤りに対して起動すべき教育プログラム
をプログラム起動条件保持部7の情報に基づいて特定す
る起動プログラム判定部6と、特定された教育プログラ
ムを起動するプログラム起動部8とを備えている。その
他の構成は第1実施例の装置(図1)と変わりがない。
【0077】この学習支援装置では、第1実施例の装置
と同様の手順で入力テキストの誤りを誤り検出部2が検
出する。誤り検出部2の生成したデータは、重要度判定
部3と起動プログラム判定部6とに送られ、重要度判定
部3は第1実施例の装置と同じ手順で誤りの重要度を決
定し、その結果を情報表示部5に送る。
【0078】一方、起動プログラム判定部3は、誤り検
出部2の検出した各誤りがプログラム起動条件保持部7
に設定されているプログラムの起動条件を満たすかどう
かを判定する。このプログラム起動条件保持部7には、
プログラムの識別子とそのプログラムのトリガとなる誤
りの満たすべき条件との関係が登録されており、起動プ
ログラム判定部6は、発生した各誤りが、プログラム起
動条件保持部7に保持されている起動条件のどれかと一
致するかどうかを判定し、一致した場合に、誤りのID
とそれに対応する起動すべきプログラムのIDとをプロ
グラム起動部8に送る。
【0079】この起動プログラム判定部6における動作
は、図6のフローチャートに従って行なわれる。
【0080】ステップ11:誤り検出部2によって入力
テキストの中に誤りが検出されたときは、 ステップ12:誤りの1つを選択し、 ステップ13:プログラム起動条件保持部7に格納され
た最初のプログラム起動条件を取出し、 ステップ14:選択した誤りの種類が、このプログラム
起動条件の誤りの種類と一致するかどうかをチェック
し、 ステップ15:一致するときは、その誤りに対して、そ
の起動条件に規定されているプログラム識別子を付与す
る。
【0081】ステップ16:プログラム起動条件が他に
もあるときは、 ステップ17:その起動条件についてステップ14のチ
ェックを行ない、全ての起動条件についてのチェックが
終了した場合は、 ステップ18〜ステップ19:次の誤りについてステッ
プ13からステップ17の手順を繰り返し、全ての誤り
についての起動すべきプログラムをチェックした後、動
作を終了する。
【0082】情報表示部5は、重要度判定部3からのデ
ータと起動プログラム判定部7からのデータとが到着す
ると、重要度に従って各誤りの位置とそれに対するメッ
セージとを表示する。このとき、起動プログラム判定部
6から「起動するプログラム」の情報が送られて来てい
る誤りに対しては、「もっと詳しく学習する」ためのボ
タンを画面に表示する。ユーザがこれをクリックする
と、起動プログラムのIDをプログラム起動部8に送
り、プログラム起動部8が、送られたIDに基づいて、
予め設定された教育プログラムを起動する。起動後は、
「もっと詳しく学習する」ためのボタンが押される前の
状態に戻る。プログラム起動部8は、そのために必要な
環境の設定、退避、復帰などの処理を行なう。
【0083】この第5実施例の装置における動作を具体
例を挙げて説明する。いま生徒から”I wants
to buy car.”という入力がなされたとす
る。このとき、テキスト入力部1、誤り検出部2、重要
度判定部3及び重要度条件保持部4は、第1実施例の場
合と同じ動作を実行する。また、起動プログラム条件保
持部7には、「種類Aの誤りに対してはID1のプログ
ラムを起動する」という情報が保持されており、また、
プログラム起動部8には、ID1が入力したとき、「3
人称単数現在形」について初歩から分かり易く学習でき
る教育プログラムを起動する設定がされている。
【0084】誤り検出部2で検出される誤りは、第1実
施例の場合と同様に、「位置1(I)の単語と位置2の
単語(wants)において種類Aの誤りが発生してい
る」と「位置5(car)の単語において種類Bの誤り
が発生している」の2つである。起動プログラム判定部
6は、このうち前者の誤りが、「種類Aの誤りに対して
はID1のプログラムを起動する」という情報の条件に
一致していることを検出し、前者の誤りに「ID1のプ
ログラム」という情報を付加して情報表示部5に出力す
る。
【0085】情報表示部5は、第1実施例の場合と同様
に、「carは単数名詞です。単数名詞には冠詞を付け
る必要があります」というメッセージと、「1人称の主
語”I”に対しては、動詞を”wants”のように3
人称単数現在形にしてはいけません」というメッセージ
とを順番に出力する。この最初のメッセージを出力する
ときは、同時に、生徒に対して「もっと詳しく学習す
る」ためのボタンを提示する。
【0086】生徒がこのボタンを押下しなければ第1実
施例と同じ動作になる。このボタンを押下したときは、
「ID1」という情報がプログラム起動部8へ送られ、
プログラム起動部8は、予めID1と関連づけられてい
た実行ファイルを読み込み、プログラムの実行を行な
う。
【0087】このように、第5実施例の学習支援装置で
は、ユーザが誤った入力をしたことをきっかけとして適
切な教育プログラムの起動を行なうことができ、適切な
タイミングでのCAI教育が実現できる。
【0088】(第6実施例)第6実施例の支援装置は、
文書作成を支援する装置であり、その構成は第1実施例
の装置(図1)と同じである。ただ、メッセージ保持部
9に保持されている誤り指摘メッセージは、誤りの原因
を「学習」させるためのものではなく、誤りをユーザに
認識させることを目的としている点で第1実施例の装置
と異なり、また、重要度条件保持部4に保持されている
重要度条件も、学習の項目とは無関係に、相手に誤解を
生じさせる惧れがあるかどうかに重きを置いて重要度が
設定されている点で第1実施例の装置と異なっている。
【0089】この文書作成支援装置の動作を具体例を挙
げて説明する。ユーザが作成した文書中に、”I wa
nts to buy car.”という文が入ってい
たと仮定する。誤り検出部2の文切り出し部22は、この
文を周辺の他の文から切り離す。誤り検出部2内でのそ
の後の処理は第1実施例の装置と同じであり、「位置1
(I)の単語と位置2の単語(wants)において種
類Aの誤りが発生している」と「位置5(car)の単
語において種類Bの誤りが発生している」の2つの誤り
が検出される。
【0090】重要度条件保持部4には、第1実施例の装
置とは逆に、「種類Aの全ての誤りの重要度は1であ
る」という規則と「種類Bの全ての誤りの重要度は3で
ある」という規則とが登録される。この結果、「Iとw
antsに関する誤り(種類A)」には重要度1が、
「carに関する誤り(種類B)」には重要度3がそれ
ぞれ付与される。従って、ユーザ端末10の画面には、種
類Aの誤りに対応する、「carの単数/複数がはっき
りしません」というメッセージが先に表示され、そこで
表示処理が中断される。ユーザの続行指示に従って、次
に種類Bの誤りに関する、「wantsが3人称単数現
在形になっています」というメッセージが表示される。
【0091】このように、この文書作成支援装置では、
相手に「自動車を1台買うのか複数台買うのか」という
誤解を生じさせる虞れがある誤りを先に指摘し、特に誤
解の余地のないwantsの指摘を後にしている。ユー
ザがこの順番に従って修正作業を行なうことにより、
「重要な修正が後回しになる」という事態を防ぐことが
できる。
【0092】(第7実施例)第7実施例の文書作成支援
装置は、作成された文書の誤りの内、重要度が一定値以
上の誤りだけをユーザ端末10の画面に表示する。この装
置の構成図は、第6実施例のブロック図(図1)と変わ
りがない。また、その動作も、情報表示部5の動作を除
き、第6実施例の装置と同じである。
【0093】情報表示部5は、誤りを重要度の順に表示
するが、重要度が一定値より小さい誤りについては画面
表示を行なわない。
【0094】この文書作成支援装置の動作を具体例を挙
げて説明する。ユーザが作成した文書中に、”I wa
nts to buy car.”という文が入ってい
るとする。ユーザはこの文書を別の人に提出する予定だ
が、時間がなく、誤解だけは避けたいが、最小限の修正
で済ませたいと思っている。この装置の誤り検出部2及
び重要度判定部3の動作、並びに重要度条件保持部4に
格納された情報は、第6実施例の装置と同じであり、ま
た、情報表示部5に誤りと重要度の情報とが入力するま
での動作も第6実施例の装置と同じである。
【0095】情報表示部5は重要度が2以上の誤りのみ
を表示する。そのため、重要度1が付与されている「I
とwantsに関する誤り(種類A)」のメッセージは
出力されず、重要度3の付与されている、「carに関
する誤り(種類B)」のメッセージ「carの単数/複
数がはっきりしません」のみが表示される。
【0096】このように、第7実施例の文書作成支援装
置は、最小限の修正作業で、尚且つ相手には確実に意志
を伝えたいという場合に適する文書チェックを実行す
る。
【0097】(第8実施例)第8実施例の文書作成支援
装置は、文書の誤りをその重要度に応じた色分けにより
表示画面上に表示することができる。この装置の構成図
は、第6実施例のブロック図(図1)と同じであり、ま
た、その動作も、情報表示部5の動作を除き、第6実施
例の装置と同じである。
【0098】情報表示部5は、まず送られて来た誤りを
重要度によって順序づける。そして入力テキストを表示
し、表示されたテキストの中で誤りが検出された位置
に、誤りの重要度に応じた色を付ける。誤りに対するメ
ッセージは画面上の別の場所に表示する。図7には、”
I wants to buy car.”を入力した
ときの表示出力を示しており、”car”の部分には”
I wants”の部分よりも濃い色が着色される。
【0099】この文書作成支援装置では、このように重
大な誤解を生む虞れがある誤りについては視覚的にすぐ
に分かるように表示されるため、効率的に修正を行なう
ことができる。
【0100】(第9実施例)第9実施例の文書作成支援
装置は、1つの誤りに対して、幾つかの解釈の基に複数
の誤りメッセージが生成された場合でも、本質的でない
メッセージをユーザに提示しないで済ませることができ
る。この装置の構成図は、第6実施例のブロック図(図
1)と同じであり、また、その動作も、情報表示部5の
動作を除き、第6実施例の装置と同じである。
【0101】この情報表示部5は、第4実施例の装置に
おける情報表示部と同じ動作を行なう。即ち、まず送ら
れた誤りを重要度によって順序付け、次いで、重要度の
最も高い誤りに対するメッセージをユーザ端末10に表示
する。その際、ユーザに対して、ユーザが入力文を修正
するかどうかを問い合わせて、ユーザの判断を入力させ
る(この問い合わせはOSのユーザによるデータ入力機
能を用いて実現できる)。
【0102】ユーザが「修正しない」場合には、次の重
要度の誤りに対するメッセージを画面に表示する。ま
た、ユーザが「修正する」場合には、情報表示部5での
処理を終了し、テキスト入力部1に制御を戻す。このと
き、前回入力された文字列のデータがテキスト入力部1
に保持されているので、ユーザは、テキスト入力部1の
備えている編集機能を用いて、入力テキストを修正する
ことができる。
【0103】その後、修正されたテキストについて、誤
りの検出とその誤りに対する新しい重要度の付与とが誤
り検出部2と重要度判定部3とで行なわれるが、この誤
りの集合の中には、当然、修正された部分の誤りは含ま
れないため、修正された誤りに対して、幾つかの解釈の
基に複数の誤りメッセージが生成されていた場合でも、
最初に表示されたメッセージ以外は表示されないことに
なる。
【0104】この装置の具体的動作は、第4実施例の装
置と同じである。
【0105】このように、1つの誤りに対して幾つかの
解釈がなされ、複数の誤りメッセージが生成された場合
でも、ユーザにはその中で最も重要度の高い誤り以外は
提示されないので、ユーザが意識しなければならない誤
りを減らすことができ、ユーザの修正に要する手間を軽
減することができる。
【0106】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の学習支援装置は、生徒の記述式解答に対し
て、学習の流れや生徒の学習度に沿った形で、誤りを指
摘したり、教材プログラムを起動したりすることができ
る。そのため、とかく画一的になりがちであった従来の
CAIと比較して、生徒の個性及び生徒の行なっている
作業の流れを最大限に生かした教育を行なうことがで
き、学習効果を高めることができる。
【0107】また、本発明の文書作成支援装置は、文書
中の重要な誤りを優先して指摘することができるため、
ユーザが文書の修正に多くの時間を割くことができない
場合でも、相手が誤解しないような文書に仕上げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における支援装置の構成を示す
ブロック図、
【図2】前記支援装置の誤り検出部の内部構成を示すブ
ロック図、
【図3】前記支援装置の重要度判定部の動作を示すフロ
ーチャート、
【図4】本発明の第3実施例の支援装置における表示画
面を示す図、
【図5】本発明の第5実施例における支援装置の構成を
示すブロック図、
【図6】前記支援装置の起動プログラム判定部の動作を
示すフローチャート、
【図7】本発明の第8実施例の支援装置における表示画
面を示す図である。
【符号の説明】
1 テキスト入力部 2 誤り検出部 3 重要度判定部 4 重要度条件保持部 5 情報表示部 6 起動プログラム判定部 7 プログラム起動条件保持部 8 プログラム起動部 9 メッセージ保持部 10 ユーザ端末 21 誤り検出入力部 22 文切り出し部 23 形態素解析部 24 単語辞書 25 文法チェック部 26 チェックルール 27 誤り検出出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09B 5/00 9288−5L G06F 15/20 550 A 9288−5L 592 F (72)発明者 高橋 雅則 府門真市大字門真1006番地 松下電器産業 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力文の綴りや文法などの誤りを検出す
    る誤り検出手段と、検出された前記誤りに関する説明を
    表示する情報表示手段とを具備し、学習または文書作成
    についての支援を行なう支援装置において、 前記誤りの重要度を判定する重要度判定手段を設け、 前記情報表示手段が前記誤りに関する説明を前記重要度
    の大きい順に表示することを特徴とする支援装置。
  2. 【請求項2】 前記情報表示手段が、前記重要度の大き
    さが一定値以上の誤りに関する説明のみを表示すること
    を特徴とする請求項1に記載の支援装置。
  3. 【請求項3】 前記情報表示手段が、各誤りを前記重要
    度に応じて強調表示することを特徴とする請求項1に記
    載の支援装置。
  4. 【請求項4】 前記情報表示手段が、前記誤りに関する
    説明を一つずつ表示し、表示された誤りについてユーザ
    が修正したとき、前記誤り検出手段が、修正後の入力文
    の誤りを検出し、前記重要度判定手段が、検出された前
    記誤りの重要度を判定し、前記情報表示手段が、前記重
    要度の最も高い誤りに関する説明を次に表示することを
    特徴とする請求項1に記載の支援装置。
  5. 【請求項5】 前記誤りの種類と教育プログラムとの対
    応関係を記憶する記憶手段と、検出された前記誤りの種
    類に対応する教育プログラムを前記記憶手段から求める
    起動プログラム判定手段と、前記起動プログラム判定手
    段の求めた教育プログラムを起動するプログラム起動手
    段とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の支援装
    置。
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