JPH08304555A - 振動の種類の弁別方法および装置 - Google Patents

振動の種類の弁別方法および装置

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JPH08304555A
JPH08304555A JP10887495A JP10887495A JPH08304555A JP H08304555 A JPH08304555 A JP H08304555A JP 10887495 A JP10887495 A JP 10887495A JP 10887495 A JP10887495 A JP 10887495A JP H08304555 A JPH08304555 A JP H08304555A
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JP
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acceleration
level
output
discriminating
discrimination
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Application number
JP10887495A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kairiku
力 海陸
Masahiro Yasui
昌広 安井
Hiroyuki Saito
博幸 斉藤
Tadashi Yanai
忠司 谷内
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SENSOR GIJUTSU KENKYUSHO KK
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
SENSOR GIJUTSU KENKYUSHO KK
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地震による振動であるかどうかを正確に弁別
すること。 【構成】 たとえば導電性単結晶シリコンを用いた振り
子を有する加速度センサを用い、その加速度センサの出
力を、遮断周波数が約10Hzであるローパスフィルタ
を経て、絶対値回路で上下の波形を加えた絶対値を得、
その絶対値信号を、加速度レベル弁別手段でレベル弁別
し、さらにその出力を積分手段で積分し、積分出力を積
分レベル弁別手段でレベル弁別し、こうして積分手段が
積分弁別レベル以上であってかつ加速度センサの出力が
加速度弁別レベル以上であるタイマによる予め定める時
間毎の出力を、排他的論理和ゲートに与えて、そのゲー
トの出力値をカウンタによって計数する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地震および地震以外の
衝撃などによって生じる振動の種類を弁別するための方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、たとえば都市ガス
を計量するいわゆるマイコンメータなどと呼ばれるガス
メータに搭載された感震器であり、この感震器が予め定
める一定の震度の地震が発生したことを検出したとき、
ガスの供給を遮断する。
【0003】従来の感震器では、凹所に鋼球が載置され
ており、地震の振動によって、鋼球が前記凹所から変位
し、これによってスイッチのスイッチング状態が変化し
て地震が発生したことが検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来からの
感震器は、加速度200gal(ただし1gal=0.
001g、gは重力加速度)を中心として、その検出す
る地震の加速度が150〜250galの範囲にわたっ
てばらつきを生じる。したがって希望する正確な加速度
を検出することができないという問題がある。
【0005】またこの先行技術では、構成が明らかに大
形であり、また感度が小さい。さらに凹所に鋼球が正確
に存在するようにガスメータを設置しなければならず、
さもなければ誤動作を生じるという問題がある。
【0006】さらにこの先行技術の大きな問題は、地震
の発生時における振動によってだけでなく、人および物
体が衝突したときに振動によってもまた、地震が発生し
たものとして誤検出してガスの供給が遮断される。一
旦、ガスの供給が遮断されたガスメータを復旧するため
にサービスマンなどの作業者が出動するとすれば、大き
な労力と費用を必要とし、特にガスメータは、きわめて
多数個所で使用されており、したがって人および物体な
どの振動によるガスの誤作動による遮断を確実に防ぐこ
とが要望されている。
【0007】本発明の目的は、地震の振動と、それ以外
のたとえば人および物体などの衝突などによる振動とを
正確に区別して弁別することができるようにした振動の
種類の弁別方法および装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、振動の加速度
の大きさに対して連続的に変化する出力信号を出力する
加速度センサを用いる振動の種類の弁別方法において、
加速度センサの出力信号を予め定める加速度弁別レベル
でレベル弁別し、断続的に前記加速度弁別レベル以上の
出力が予め定める時間以上にわたって得られるとき、地
震による振動であると弁別することを特徴とする振動の
種類の弁別方法である。また本発明は、予め定める時間
は、約1sec以上であることを特徴とする。また本発
明は、加速度センサの出力を予め定める周波数未満で濾
波してレベル弁別することを特徴とする。また本発明
は、前記周波数は、約3〜15Hz未満の値に選ばれる
ことを特徴とする。また本発明は、振動の加速度の大き
さに対して連続的に変化する出力信号を出力する加速度
センサと、加速度センサの出力信号を予め定める加速度
弁別レベルでレベル弁別する加速度レベル弁別手段と、
加速度レベル弁別手段の出力に応答し、前記加速度弁別
レベル以上である加速度センサの出力信号が予め定める
時間以上にわたって継続することを検出する継続時間検
出手段とを含むことを特徴とする振動の種類の弁別装置
である。また本発明は、図1に示されるように継続時間
検出手段は、前記加速度レベル弁別手段の出力を積分す
る積分手段と、積分手段の積分出力を予め定める積分弁
別レベルでレベル弁別する積分レベル弁別手段と、加速
度レベル弁別手段の出力に応答し、前記予め定める時間
毎の計時をするタイマと、積分レベル弁別手段とタイマ
との出力に応答し、積分出力が積分弁別レベル以上であ
ってかつタイマの出力が得られることを検出する論理回
路とを含むことを特徴とする。また本発明は、論理回路
の出力を計数し、その計数値が予め定める値以上である
とき、地震による振動であることを表す信号を出力する
カウンタを含むことを特徴とする。また本発明は、加速
度センサと加速度レベル弁別手段との間に遮断周波数が
約3〜15Hzであるローパスフィルタが介在されるこ
とを特徴とする。また本発明は、ローパスフィルタと加
速度レベル弁別手段との間に、ローパスフィルタの出力
の上下の波形の絶対値を求めて導出する絶対値回路が介
在されることを特徴とする。また本発明は、図13に示
されるように、相互に直交する第1〜第3軸毎の振動の
加速度の大きさに対して連続的に変化する出力信号をそ
れぞれ出力する第1〜第3加速度センサと、第1〜第3
加速度センサの出力を予め定める加速度弁別レベルでそ
れぞれレベル弁別する第1〜第3加速度レベル弁別手段
と、第1〜第3加速度レベル弁別手段の出力をそれぞれ
積分する第1〜第3積分手段と、第1〜第3積分手段の
各積分出力を予め定める積分弁別レベルでレベル弁別す
る第1〜第3積分レベル弁別手段と、第1〜第3加速度
レベル弁別手段の各出力の論理和を演算する第1のOR
ゲートと、第1のORゲートの出力に応答し、予め定め
る時間毎の計時をするタイマと、第1積分レベル弁別手
段とタイマとの出力に応答し、第1積分手段の積分出力
が第1積分レベル弁別手段の積分弁別レベル以上であっ
てかつタイマの出力が得られることを検出する第1論理
回路と、第2積分レベル弁別手段とタイマとの出力に応
答し、第2積分手段の積分出力が第2積分レベル弁別手
段の積分弁別レベル以上であってかつタイマの出力が得
られることを検出する第2論理回路と、第3積分レベル
弁別手段とタイマとの出力に応答し、第3積分手段の積
分出力が第3積分レベル弁別手段の積分弁別レベル以上
であってかつタイマの出力が得られることを検出する第
3論理回路と、第1および第2論理回路の出力の論理積
を演算するANDゲートと、第3論理回路とANDゲー
トとの論理和を演算する第2のORゲートとを含むこと
を特徴とする振動の種類の弁別装置である。また本発明
は、図14に示されるように、相互に直交する第1〜第
3軸毎の振動の加速度の大きさに対して連続的に変化す
る出力信号をそれぞれ出力する第1〜第3加速度センサ
と、第1および第2の加速度センサの出力を加算する加
算回路と、加算回路の出力の約1/√2を演算する演算
回路と、第3加速度センサおよび演算回路の各出力を予
め定める加速度弁別レベルでそれぞれレベル弁別する第
1および第2加速度レベル弁別手段と、第1および第2
加速度レベル弁別手段の各出力をそれぞれ積分する第1
および第2積分手段と、第1および第2積分手段の各積
分出力を予め定める積分弁別レベルでそれぞれレベル弁
別する第1および第2積分レベル弁別手段と、第1およ
び第2加速度レベル弁別手段の各出力の論理和を演算す
る第1のORゲートと、第1のORゲートの出力に応答
し、予め定める時間毎の計時をするタイマと、第1積分
レベル弁別手段とタイマとの出力に応答し、第1積分手
段の積分出力が第1積分レベル弁別手段の積分弁別レベ
ル以上であってかつタイマの出力が得られることを検出
する第1論理回路と、第2積分レベル弁別手段とタイマ
との出力に応答し、第2積分手段の積分出力が第2積分
レベル弁別手段の積分弁別レベル以上であってかつタイ
マの出力が得られることを検出する第2論理回路と、第
1および第2論理回路の出力の論理和を演算する第2の
ORゲートとを含むことを特徴とする振動の種類の弁別
装置である。また本発明は、図16に示されるように、
相互に直交する第1および第2軸毎の振動の加速度の大
きさに対応して連続的に変化する出力信号をそれぞれ出
力する第1および第2加速度センサと、第1および第2
加速度センサの出力を加算する加算回路と、加算回路の
出力の約1/√2を演算する演算回路と、第1および第
2加速度センサならびに演算回路の各出力を予め定める
加速度弁別レベルでそれぞれレベル弁別する第1、第2
および第3加速度レベル弁別手段と、第1、第2および
第3加速度レベル弁別手段の各出力に応答し、予め定め
る時間毎の計時をする第1〜第3タイマと、第1、第2
および第3タイマの出力の論理和を演算するORゲート
とを含むことを特徴とする振動の種類の弁別装置であ
る。また本発明は、第1および第2加速度センサは、水
平面の加速度を検出することを特徴とする。また本発明
は、図13および図14に示されるように第2のORゲ
ート113,117の出力を計数し、その計数値が予め
定める値以上であるとき地震による振動であることを表
す信号を出力するカウンタを含むことを特徴とする。ま
た本発明は、図14に示されるように鉛直方向の振動の
加速度の大きさに対して連続的に変化する出力信号を出
力する加速度センサ53と、加速度センサの出力を予め
定める加速度弁別レベルでレベル弁別する加速度レベル
弁別手段74cと、加速度レベル弁別手段の出力を積分
する積分手段91cと、積分手段の積分出力を予め定め
る積分弁別レベルでレベル弁別する積分レベル弁別手段
94cと、積分レベル弁別手段の出力に応答し、予め定
める時間の計時をするタイマ120と、タイマの出力に
応答し、積分出力が積分弁別レベル以上である時間がタ
イマの前記予め定める時間以上であることを判断する手
段121とを含むことを特徴とする振動の種類の弁別装
置である。また本発明は、各加速度センサと各加速度レ
ベル弁別手段との間に、遮断周波数が約3〜15Hzで
あるローパスフィルタが介在されることを特徴とする。
また本発明は、各ローパスフィルタと加速度レベル弁別
手段との間に、ローパスフィルタの出力の上下の波形の
絶対値を求めて導出する絶対値回路が介在されることを
特徴とする。
【0009】
【作用】本発明に従えば、加速度センサから振動の加速
度の大きさに依存して連続的に変化する出力信号を得、
その出力信号を予め定める加速度弁別レベルでレベル弁
別して比較し、その加速度センサの出力信号が前記加速
度弁別レベル以上であることを表す出力が断続的に得ら
れる時間が、予め定める時間以上であるとき、地震によ
る振動であるものと弁別する。
【0010】本件発明者の実験によれば、加速度センサ
から加速度弁別レベル以上である出力信号が断続的に得
られる時間は、たとえば少なくとも0.5sec以上で
あり、したがって前記予め定める時間は、たとえば少な
くとも0.5sec以上の値に定め、好ましくは1se
c以上に定め、さらに好ましくは3sec以上に定め、
さらに10sec以上の値に定めれば、地震の振動を正
確に弁別することができる。人および物体がガスメータ
などに衝突したときに生じる衝撃波の振動は、一般には
0.3〜0.5sec未満で終了することが多く、した
がって前記予め定める時間以上にわたって、加速度セン
サの出力信号が加速度弁別レベル以上であれば、地震に
よる振動であるものと弁別することが正確に可能であ
る。
【0011】前記予め定める時間は、たとえば約0.5
〜10sec,好ましくは約0.5〜3sec、さらに
好ましくは約0.3〜2secの範囲に定められてもよ
い。
【0012】加速度センサによって得られる出力信号を
ローパスフィルタに与えて濾波し、その遮断周波数は約
3〜15Hz未満の値とすることによって、地震による
振動を正確に弁別することができ、さらに好ましくは約
3〜10Hzの範囲に定められ、もっと好ましくは約4
〜8Hzの範囲に定められる。一般的に、たとえばガス
メータに人および物体が衝突したときにおける衝撃波の
周波数は、約15Hz以上の範囲にあり、少なくとも約
10Hz以上の範囲である。したがって本発明では、こ
の加速度センサの出力信号を加速度弁別レベルでレベル
弁別して得た出力が上述のように予め定める時間以上に
わたって断続的に得られるとともに、しかもその出力信
号は、前記周波数範囲内に存在するものだけを上述のよ
うにレベル弁別することによって、地震による振動であ
ることを正確に弁別することができるようになる。
【0013】本発明に従えば、加速度センサの出力信号
を加速度レベル弁別手段において予め定める加速度弁別
レベルでレベル弁別して比較し、その加速度レベル弁別
手段の出力を積分手段で積分し、その積分値を積分レベ
ル弁別手段でレベル弁別し、こうしてたとえば100〜
200gal以上の加速度の振動が発生しているものと
積分レベル弁別手段で得られたときであって、しかも加
速度センサの出力信号が加速度弁別レベル以上である時
間が、たとえば単安定回路などによって実現されるタイ
マの予め定める時間毎に計時されることによって、たと
えば排他的論理和ゲートなどによって実現される論理回
路から、地震による振動であることを表す信号が得られ
る。
【0014】論理回路の出力をカウンタで計数し、その
計数値が予め定める値、たとえば少なくとも1または3
などの値以上であれば、地震による振動であるものと弁
別し、これによって地震による振動をもっと正確に弁別
することができる。
【0015】さらに本発明に従えば、図13に示される
ように、加速度センサは、直交3軸の各軸毎に設けら
れ、そのうち第1および第2加速度センサは水平面内で
のたとえば南北方向および東西方向などの加速度を検出
するように配置され、残りの第3加速度センサは鉛直方
向の加速度を検出するように配置され、第1および第2
加速度センサの出力に関連する第1および第2論理回路
の出力を、ANDゲートに与えることによって、地震の
振動の水平面内での第1および第2の軸方向の方向性に
依存した検出のみを行い、その水平面内でのいずれの方
向の振動であっても、地震によるものか、それ以外のも
のであるかの弁別を確実に行うことを可能にする。
【0016】さらに本発明に従えば、第1〜第3加速度
レベル弁別手段の出力を、第1のORゲート112に与
えて、共通のタイマを用いて計時することによって、構
成の簡略化を図ることができる。
【0017】さらに本発明に従えば、ANDゲートの出
力と鉛直方向の加速度センサに対応する第3論理回路の
出力とを、第2のORゲート113に与え、これによっ
て地震のときに発生する水平面内での振動および鉛直方
向の振動の各成分が、振動によるものであるか否かを正
確に弁別することができる。
【0018】本発明に従えば、図14に示されるよう
に、第1および第2の加速度センサの出力を加算回路1
14で加算し、その加算した値の約1/√2(≒0.7
071)倍、たとえば0.75(=3/4)倍を掛算し
て演算回路115で演算し、これによって第1および第
2軸を含むたとえば水平面内でのベクトル合成した加速
度を大略的に求めることができる。したがって構成の簡
略化を図ることができ、しかもその後続の第1および第
2加速度レベル弁別手段74a,74cにおける加速度
弁別レベルをたとえば同一の値としてその加速度弁別レ
ベルの設定を容易に行うことができるようになる。
【0019】さらに本発明に従えば、この約1/√2倍
の演算を行う演算回路の出力が与えられる第2加速度レ
ベル弁別手段の出力と、第3加速度センサに対応する第
3加速度レベル弁別手段の出力とを、第1のORゲート
116を介してタイマ92に与え、こうして第1〜第3
軸の各加速度の時間に関するレベル弁別を行うことがで
き、構成の簡略化を図ることができる。
【0020】さらに本発明に従えば、図16に示される
ように、たとえば水平面内の第1および第2の軸の加速
度センサによって加速度を検出し、それらを加算して前
述のように1/√2倍して予め定める加速度弁別レベル
でレベル弁別し、さらに第1〜第3のタイマの出力のO
R出力を得ることによって、第1および第2軸を含む一
平面内における一方の軸の方向の加速度成分が大きい場
合であっても、地震の振動を正確に検出することが可能
になる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の全体の構成を示
すブロック図である。都市ガスの流量を計量するガスメ
ータなどでは、地震による振動が生じたときに遮断弁を
遮断するために、本発明が実施される。加速度センサS
1は、振動の加速度を検出し、その加速度に対応したレ
ベルを有する信号を導出して増幅回路71に与える。増
幅回路71の出力は、ローパスフィルタ72に与えら
れ、さらにその濾波出力は絶対値増幅回路73に与えら
れて上下の波形が足し合わされ加算され、加速度レベル
弁別手段74において、加速度弁別レベル設定回路75
で設定されたたとえば50galの加速度弁別レベルで
レベル弁別され、さらに継続時間検出手段76に与えら
れ、振動の断続的な継続時間の検出が行われ、こうして
ローパスフィルタ72による周波数の分析と継続時間検
出手段76による振動の継続時間の確認とが行われて、
地震による振動であるかどうかを正確に弁別することが
できる。
【0022】図2は、図1に示される実施例の動作を示
すフローチャートである。図1の具体的な回路構成によ
って実現される動作および図2に示される動作は、マイ
クロコンピュータなどによって実現されるようにしても
よい。図2のステップa1からステップa2に移り、ガ
スメータなどの振動が発生したときには、その振動の加
速度弁別レベル以上の値が断続的に得られる継続時間の
測定を開始し、ステップa3では、継続時間検出手段7
6において継続時間Tが予め定める時間T0以上である
かどうかを判断し、未満であれば、ステップa4に移
り、地震による振動でないものと判断し、その継続時間
が前記予め定める時間T0以上であれば、地震による振
動であるとほぼ推定されるので、次にステップa5にお
いてローパスフィルタ72による周波数の分析を行い、
振動による加速度の周波数fが、予め定める値f0以上
であれば、ステップa6に移り、地震による振動ではな
いものと判断し、検出された加速度周波数fが予め定め
る周波数f0未満であれば、ステップa7において地震
による振動であることを表す遮断信号が発生され、この
ステップa7において発生される遮断信号によって、ガ
スメータの遮断弁52(後述の図21参照)を遮断し、
ガスの供給を遮断する。こうしてステップa8において
一連の動作を終了する。
【0023】前記予め定める時間T0は、たとえば約
0.5秒以上であり、1秒以上であればさらに地震によ
る振動の弁別が正確になり、さらに3秒以上であっても
よく、あるいはさらに10秒以上であってもよく、たと
えば0.5〜10秒、好ましくは0.5〜3sec、さ
らに好ましくは約0.3〜2secの範囲で定められる
値である。一般的に言えば、地震による振動は、約10
秒以上継続する。前記予め定める時間T0は、たとえば
約0.5〜1secの範囲で定められてもよい。
【0024】前記予め定める周波数f0は、たとえば約
15Hz未満の値であり、好ましくは約10Hz未満の
値であり、さらに好ましくは約3〜10Hzの範囲であ
り、特に好ましくは約4〜8Hzの範囲に定められる。
【0025】図3は、本件発明者の実験結果を示す実際
の地震による振動の加速度センサS1の出力波形の時間
経過を示すグラフである。水平面内の予め定めるx軸方
向である東西方向の振動加速度は、鋭い髭状のパルス
が、約27sec間もの長時間にわたって発生されるこ
とが判る。この図3は、アメリカ合衆国インペリアルバ
レーで発生された実測値を示している。
【0026】図4は、図5および図6に関連して述べる
ガスメータ50に、人または動物が衝突し、あるいはま
た掃除中の箒(ほうき)または遊んでいるときのボール
などが衝突して衝撃による振動が生じたときの衝撃波加
速度の時間経過を示すグラフである。このような地震の
振動以外の衝撃波による振動の継続時間は、一般的に
0.3〜0.5sec未満であって、どんなに長くても
約2sec未満であり、しかもその衝撃波加速度の周波
数は、その主成分が約15Hz以上であり、せいぜい約
10Hz以上である。したがって本発明では、このよう
な地震による振動の継続時間と周波数の特徴を正確に捉
えて、地震による振動であるか、またはそれ以外の振動
であるかを正確に弁別することを可能にしている。
【0027】図4の本件発明者の実験結果は、図5に示
される構成において得られたものである。ガスメータ5
0は、地上高さHに設置され、呼び径25mmφの鋼管
77,78の端部に入口51と出口54とで接続されて
おり、また管継手79,80が用いられている。鋼管7
7,78は、地面81に立設される。
【0028】図5に正面が示されるガスメータ50の側
方から見た断面は、図6に示されるとおりである。図6
(1)に示されるようにガスメータ50は、壁などによ
って支持されることなく、設けられ、また図6(2)で
も同様にして壁などの支持なしで設けられ、さらにまた
図6(3)に示されるようにガスメータ50に固定され
ている鋼管77,78の上部が取付け片81を用いて家
屋などの壁82に固定され、さらにその鋼管77,78
の上下方向のほぼ中央位置付近で取付け片83を介して
壁82に固定される。前述の図4に示される実験結果
は、図6(1)の状態での波形であり、図6(2)およ
び図6(3)の状態においても、図4と同様な実験結果
が得られたことが確認された。なお、ガスメータ50の
図6(1)に示される高さHは800mmであり、図6
(2)では高さHは500mmであり、図6(3)では
高さHは1,000mmである。
【0029】図1に示されるローパスフィルタ72の周
波数特性は、図7に示されている。遮断周波数f0は、
前述のようにして地震による振動加速度を選択的に濾波
して通過するように選ばれる。他の実施例としてローパ
スフィルタ72に代えて、その地震による振動の加速度
の周波数帯域たとえば約3〜10Hz、好ましくは約4
〜8Hzだけを通過するバンドパスフィルタであっても
よい。
【0030】絶対値増幅回路73の具体的な電気的構成
は、図8に示されている。この絶対値増幅回路73は、
2つの演算増幅器84,85と、抵抗86〜89とを備
え、抵抗86,87,88は同一の抵抗値R1を有し、
抵抗89の抵抗値R2はR1/2に選ばれる。さらにこ
の絶対値増幅回路73は、一対のダイオード90,91
を含み、これらのダイオード90,91の順方向電圧降
下による悪影響を生じることなく、いわば全波整流の態
様で、ローパスフィルタ72の出力波形の下半分の波形
を上に反転して足し合わせて加算した波形に変換して導
出する。
【0031】継続時間検出手段76は、加速度レベル弁
別手段74の出力を積分する積分手段91と、加速度レ
ベル弁別手段の出力に応答して、予め定める時間毎の計
時をするタイマ92と、積分手段91の積分出力を積分
レベル設定回路93で設定した積分弁別レベルでレベル
弁別する積分レベル弁別手段94とを含む。さらにこの
継続時間検出手段76は、積分レベル弁別手段94とタ
イマ92との出力に応答し、積分出力が積分弁別レベル
以上であるときにライン95から得られるハイレベルの
信号と、タイマ92において予め定める前記時間T0が
経過したことを表すライン96からのローレベルの信号
とが与えられるパルス幅比較のための排他的論理和ゲー
ト97を備える。排他的論理和ゲート97の出力は、カ
ウンタ98に与えられて計数される。カウンタ98は、
計数値設定回路99で設定された予め定める計数値、た
とえば3などの値以上の計数値が得られたとき、ライン
100にハイレベルの信号を導出して地震による振動で
あることを表す信号を出力する。カウンタ98の計数値
が1回以上であるとき、ライン100に地震による振動
であることを表す信号を導出する実施例では、カウンタ
98および計数値設定回路99は省略されてもよい。
【0032】図9は、継続時間検出手段76における積
分手段91の具体的な構成を示す電気回路図である。加
速度レベル弁別手段74からの出力は、抵抗101を介
して電界効果トランジスタ102のゲートに与えられ
る。このトランジスタ102のソースは、電源の正極に
接続され、ドレンは抵抗103を介して電源の負極に接
続されて接地される。この抵抗103には並列にコンデ
ンサ104が接続される。コンデンサ104によって、
積分動作が行われる。このコンデンサ104の出力は、
積分レベル弁別手段94に与えられる。
【0033】タイマ92の動作は、図10に示されてい
る。このタイマ92は、単安定回路によって実現される
ものであって、加速度レベル弁別手段74からたとえば
図10(1)に示されるパルスが断続的に導出されると
き、このタイマ92は、ライン96に図10(2)で示
されるパルス波形出力を導出する。タイマ92は、入力
されるパルスの立上り波形によって立上り、予め定める
時間T0経過後に出力がローレベルに戻る。タイマ92
の出力がハイレベルである期間T0において新たな入力
パルスが与えられても、最初の入力パルスからの時間T
0後にローレベルとなる特性を有し、その時間T0の途
中における入力パルスに応答して動作が行われることは
ない。
【0034】図11は、地震による振動が生じたときに
おける図1に示される実施例の動作を説明するための波
形図である。センサS1から振動加速度に対応した電圧
を有する図11(1)に示される波形が導出されたと
き、ローパスフィルタ72は図11(2)に示されるよ
うにその低周波帯域を濾波する。絶対値増幅回路73
は、図11(3)で示されるように、図11(2)の中
性電位の下半分の波形を上に反転していわば全波整流し
た波形を導出する。加速度レベル弁別手段74は、加速
度弁別レベル設定回路75で設定された加速度弁別レベ
ル105以上の期間において、図11(4)に示される
ハイレベルのパルス波形を導出する。この加速度レベル
弁別手段74の出力は、積分手段91において積分さ
れ、その積分出力は図11(5)の出力波形となって得
られる。積分レベル弁別手段94は、図11(5)の参
照符106で示される積分弁別レベルでレベル弁別し、
積分出力がその弁別レベル106以上である期間中、図
11(6)で示されるハイレベルの振動をライン95に
導出して排他的論理和ゲート97に与える。
【0035】加速度レベル弁別手段74の出力はまたタ
イマ92に与えられ、これによってタイマ92はライン
96に図11(7)に示される波形を有する出力を導出
する。排他的論理和ゲート97は、図11(8)に示さ
れるように、積分レベル弁別手段94の出力がハイレベ
ルであって、かつタイマ92からライン96に導出され
る信号がローレベルであるとき、ハイレベルの信号を導
出してカウンタ98に与える。こうして排他的論理和ゲ
ート97のハイレベルの出力パルスがカウンタ98にお
いて計数され、予め定める計数値以上になったとき、前
述のようにライン100がハイレベルとなって地震の振
動が生じたことを表す信号が導出される。このような構
成によって、加速度センサS1が地震以外の衝撃などに
よる振動加速度を検出し、その振動加速度のレベルが比
較的小さいときにおいても、地震による振動であるかど
うかの弁別を正確に行うことができる。
【0036】図12は、加速度センサS1が地震以外の
衝撃波などによる振動加速度を検出したときの図11に
示される実施例の動作を説明するための波形図である。
図12(1)〜図12(8)の各波形は、図11(1)
〜図11(8)の各波形にそれぞれ対応している。加速
度センサS1は、時間的に間隔をあけた衝撃波107,
108を検出し、図12(5)のように積分手段91の
出力波形が得られ、これによって積分レベル弁別手段9
4の出力は図12(6)で示されるとおりとなり、ロー
レベルの波形107が、タイマ92のハイレベルの期間
T0において生じ、これによって排他的論理和ゲート9
7の出力は図12(8)に示されるようにローレベルの
ままである。こうして衝撃による振動が生じたときに
は、排他的論理和ゲート97の出力はローレベルのまま
であって、地震による振動として弁別されることはな
い。図1の構成は、たとえば直交3軸の各軸線毎の加速
度を検出するために、合計3組、設けられてもよい。
【0037】図13は、本発明の他の実施例の電気的構
成を示すブロック図である。この実施例は、前述の実施
例に類似し、対応する部分には同一の数字に添え字a,
b,cを付す。注目すべきはこの実施例では、相互に直
交する第1〜第3軸毎の振動の加速度を検出する第1〜
第3加速度センサS1〜S3が設けられており、第1お
よび第2加速度センサS1,S2は水平面内でx軸およ
びy軸の方向の振動の加速度を検出し、また第3加速度
センサS3は鉛直方向の振動の加速度を検出する。x軸
は、たとえば東西方向であり、y軸は南北方向であり、
第3加速度センサS3によって検出される鉛直方向はz
軸である。
【0038】第1〜第3加速度センサS1〜S3毎に、
増幅回路71a〜71cが設けられ、またローパスフィ
ルタ72a〜72c、絶対値増幅回路73a〜73c、
第1〜第3加速度レベル弁別手段74a〜74cが設け
られ、さらに第1〜第3積分手段91a〜91c、第1
〜第3積分レベル弁別手段94a〜94cがそれぞれ設
けられ、さらに排他的論理和ゲート97a〜97cがそ
れぞれ設けられる。
【0039】水平面内での振動の加速度を検出する加速
度センサS1,S2に対応して、排他的論理和ゲート9
7a,97bの出力は、ANDゲート111に与えられ
る。これによってANDゲート111の出力は、水平面
内でのx軸およびy軸の方向性にかかわらず、その水平
面内での振動の加速度を検出した出力を得ることができ
る。第1〜第3加速度レベル弁別手段74a〜74cに
共通に加速度レベル設定回路75からの設定された加速
度レベルがレベル弁別のために与えられる。また第1〜
第3積分レベル弁別手段94a〜94cには共通に、積
分弁別レベル設定回路93で設定された弁別レベルが共
通に与えられる。第1〜第3加速度レベル弁別手段74
a〜74cの出力は、ORゲート112からタイマ92
に与えられる。タイマ92からライン96に導出される
出力は、第1〜第3排他的論理和ゲート97a〜97c
にそれぞれ与えられる。
【0040】もう1つのORゲート112には、AND
ゲート111の出力が与えられるとともに、z軸の加速
度センサS3に対応する排他的論理和ゲート97cの出
力が与えられる。このORゲート112の出力は、カウ
ンタ98によって計数される。そのほかの構成は、前述
の実施例と同様である。こうして地震による振動の加速
度のx軸、y軸およびz軸の全ての方向の成分の少なく
ともいずれかに基づいて、地震による振動を検出するこ
とができる。
【0041】図14は、本発明のさらに他の実施例の具
体的な構成を示す電気回路図である。この実施例もま
た、前述の実施例に一部分類似し、対応する部分には同
一の参照符を用い、さらに添え字a,b,cを付して示
す。注目すべきはこの実施例では、水平面内のx軸およ
びy軸に対応する第1および第2加速度センサS1,S
2に対応する絶対値増幅回路73a,73bの出力α
x,αyは、ベクトル合成演算を行うために、加算回路
114で加算され、その加算値(=αx+αy)は、演
算回路115において約1/√2倍される。
【0042】図15を参照して、x軸方向の加速度をα
xとし、y軸方向の加速度をαyとするとき、その合成
ベクトル加速度α1はピタゴラスの定理によって演算し
て求めることができるけれども、本発明の考え方に従え
ば、そのような2乗および平方根を求める複雑な演算を
行うことなく、構成を簡略化し、またその複雑な演算に
よる誤差の増大を防ぐために、上述のように加算回路1
14と演算回路115とだけを用いている。合成成分α
1は、本発明の考え方に従えば、x軸およびy軸に対し
て角度θが45度であるものと想定し、さらに両軸x,
yの加速度αx,αyが等しいものと想定するとき、合
成された加速度α1は、 α1=√2(αx+αy) …(1) となる。したがって加算回路114によって加算された
値(αx+αy)の1/√2倍は、上述のように合成さ
れた加速度成分α1に等しい。
【0043】本件実施例では、1/√2を、大略的に等
しい0.75に代え、すなわち3/4の値に選び、これ
によって演算処理を簡便に行うことができるようにし、
構成の簡略化を図っている。
【0044】第1および第2加速度レベル弁別手段74
a,74cには、加速度弁別レベル設定手段75におい
て設定された加速度弁別レベルが共通に与えられてレベ
ル弁別される。
【0045】第1および第2加速度レベル弁別手段74
a,74cは、ORゲート116に与えられてタイマ9
2に与えられる。第1積分レベル弁別手段94aとタイ
マ92との出力は、排他的論理和ゲート97aに与えら
れてもう1つのORゲート117に与えられる。また加
速度センサS3に対応する第2積分レベル弁別手段94
cの出力とタイマ92の出力とは、もう1つの排他的論
理和ゲート97cに与えられてその出力がORゲート1
17に与えられる。ORゲート117の出力はカウンタ
98に与えられる。そのほかの構成は、前述の実施例と
同様である。
【0046】図14に示される実施例ではまた、z軸に
関する第2積分レベル弁別手段94cの出力は、パルス
幅検出手段119を構成するタイマ120と排他的論理
和ゲート121とに与えられる。タイマ120は、積分
レベル弁別手段94cの出力に応答し、予め定める時間
の計時を行い、このタイマ120は、前述のタイマ92
と同様な構成を有する。こうして鉛直方向のz軸の加速
度センサS3によって検出された加速度によって、地震
による振動の弁別を行うことが可能である。一般的に言
えば、鉛直方向の振動は、地震のみによって発生し、人
および物体の衝突による振動によっては生じないことが
多く、したがってこのような加速度センサS3、増幅回
路71c、ローパスフィルタ72c、絶対値増幅回路7
3c、加速度レベル弁別手段74c、積分手段91c、
積分レベル弁別手段94c、タイマ120および排他的
論理和ゲート121のみの構成によってもまた、地震の
振動の弁別を行うことができる。
【0047】図16は、本発明のさらに他の実施例の電
気的構成を示すブロック図である。この実施例は前述の
実施例に類似し、対応する部分には同一の参照符および
添え字a,bを付して示す。注目すべきはこの実施例で
は、水平面内でx軸およびy軸の振動の加速度を検出す
る加速度センサS1,S2を用い、増幅回路71a,7
1bで増幅し、ローパスフィルタ72a,72bで濾波
し、絶対値増幅回路73a,73bで絶対値を求めて加
算回路114でこの得られた加速度αx,αyを加算し
て加算値(αx+αy)を、演算回路115で約1/√
2(この実施例では前述のようにたとえば0.75)を
掛算し、この後、加速度レベル弁別手段74bでレベル
弁別する。加速度レベル弁別手段74a,74bと前述
の加速度レベル弁別手段74bとには、加速度弁別レベ
ル設定回路75からの設定された加速度弁別レベルが共
通に与えられる。タイマ92a,92b,92dは、前
述のタイマ92と同様な構成を有する。これらのタイマ
92a,92b,92dの各出力は、ORゲート112
に与えられ、これによって地震による振動を表すハイレ
ベルの信号が導出される。こうしてx軸およびy軸だけ
でなく、それらのベクトル合成された方向において、振
動の加速度を検出して、地震による振動を正確に検出す
ることができる。
【0048】図16の実施例の動作を述べると、加速度
センサS1から図17(1)の出力波形が得られ、加速
度センサS2からは図17(2)の出力波形が得られた
とき、加算回路114からは、図17(3)の出力波形
が得られる。加速度レベル弁別回路74a,74b,7
4dからは、図17(4)、図17(5)および図17
(6)の各出力波形が得られ、タイマ92a,92b,
92dは、図17(7)、図17(8)および図17
(9)の各出力波形を導出し、これによってORゲート
122からは、図17(10)に示される波形が得られ
る。こうして地震による振動の弁別が行われる。
【0049】図18は、加速度センサS1〜S3を備え
た感震器10を示す斜視図である。感震器10は、直方
体や立方体などの剛性のブロック体11と、ブロック体
11の相互に直交する3つの取付面12,13,14に
それぞれ固定される加速度センサS1,S2,S3とを
備える。ブロック体11は、鉄やアルミニウムなどの金
属製や合成樹脂製などの剛体である。また、図18
(b)に示すように、感震用センサS1,S2,S3自
体を接合して立方体状の感震器10を構成しても構わな
い。センサS1,S2,S3は同一の構成を有し、参照
符Sで総称することがある。
【0050】図19(1)は加速度センサS1の断面図
であり、図19(2)はその加速度センサS1を切り欠
いて示す斜視図である。センサS1は、片持ち支持され
る振り子15と、振り子15の往復運動する方向(図1
9(1)の上下方向)に振り子15の両側で配置される
一対の電極16,17とを有する。振り子15は、振り
子本体18と、片持ち支持部分19とから成り、片持ち
支持部分19は取付け部20に連なる。振り子15と取
付け部20とは、導電性単結晶シリコンから成る。振り
子本体18に対向してスペーサ21が配置される。電極
16,17は扁平なガラス板22,23に形成されてお
り、これらの電極16,17はアルミニウム製薄膜であ
り、たとえば蒸着などの手法で形成される。ガラス板2
2,23は、導電性単結晶シリコンから成る基板24,
25にそれぞれ固定されており、電極16,17はガラ
ス板22,23に形成された連結孔26,27を介して
基板24,25に電気的に接続される。こうしてセンサ
S1は、図19(1)の対称面28に関して対称に構成
される。
【0051】片持ち支持部分19は、完全弾性体である
ため、ヒステリシス、脆性およびクリープが生じない。
取付け部20とガラス板22,23と基板24,25
は、二酸化シリコンを介して完全に融合し、またスペー
サ21も同様であり、こうして内部空間29は気密状態
であり、真空となっている。振り子本体18と電極1
6,17との間の間隔d1,d2は、自然状態、すなわ
ち加速度が作用していない状態では,2〜5μm程度で
あり、この実施例ではd1=d2である。スペーサ21
は、振り子15および取付け部20と同一材料から成
る。こうしてセンサS1は、たとえば縦2×横2×厚さ
3mmであって、微小な形状に構成される。振り子15
の厚さ方向(図19(1)の上下方向)をx方向とする
とき、センサS1は図1のブロック体11の取付面12
にx方向が一致するように接着剤などによって固定され
る。残余の加速度センサS2,S3もまた同様に構成さ
れる。
【0052】このような加速度センサS1は、長期間に
わたって特性が安定しており、また−40〜+125℃
の広い温度範囲で高精度で加速度を検出することができ
る。センサS1は、面28に関して対称であり、したが
って熱膨張によっても、全体が均一に膨張するので、振
り子本体18と各電極16,17との容量の合成値は変
わらない。またセンサS1は、たとえば4000g(g
は重力加速度)程度の過衝撃、すなわち過加速度による
振り子本体18の振れを、サンドイッチ状の電極16,
17、すなわちガラス板22,23で制限するので、振
り子本体18を支持する片持ち支持部分19に過度のた
わみ力が作用せず、したがって片持ち支持部分19の破
損を防止できる。さらに本実施例の構成によれば、感度
方向の選択性に優れている。すなわち振り子15を含め
てセンサS1が図19(1)の上下方向に積層構造を形
成しているので、図19(1)の上下方向には感度が優
れており、図19(1)の紙面垂直方向の感度は極めて
低くなる。
【0053】さらに、振り子15および取付け部20
は、半導体エッチング技術によって微細な加工が容易で
あり、センサS1の自動化による大幅な製造工数の削減
によって、品質を安定化し、量産効果による低価格化を
実現できる。またシリコンウエハ技術でセンサS1を製
造することができ、また温度係数が非常に低いので、室
温で調整して出荷することができ、これによって製造工
数を大幅に削減できる。またマイクロエッチング技術を
採用することができ、小型化が可能である。残余のセン
サS2,S3もまたセンサS1と同様な構成を有する。
【0054】図20は、本発明に係る感震器10および
ガスメータ50の電気回路を示すブロック図である。3
つの加速度センサS1,S2,S3の振り子15および
各電極16,17は、取付け部20および基板24,2
5を介してライン31,32,33にそれぞれ接続され
る。振り子15と各電極16,17との間の容量をC
1,C2とするとき、加速度が存在しない自然状態で
は、C1=C2であり、加速度が発生すると、慣性の法
則によって、間隔d1,d2(図19(1)参照)が相
互に異なり、これによってC1<C2またはC1>C2
となる。増幅回路71aの変換回路34は、ライン3
1,32,33に接続され、ライン35,36に,1つ
のセンサS1の容量C1,C2に対応する電圧V1、V
2をそれぞれ出力する。
【0055】
【数1】
【0056】ここでV0は、温度補償回路37が変換回
路34にライン38を介して与える電圧であって、オフ
セット回路39とともに、オフセット調整を行う。差動
増幅回路40は、ライン35,36の出力にそれぞれ応
答し、ライン41に両電圧V1、V2の差の出力V3を
導出する。
【0057】
【数2】
【0058】ここで合成値(C1−C2)/(C1+C
2)は、センサS1のx方向の加速度に比例する。
【0059】上述の説明は、主として加速度センサS1
にのみに関して行われたが、センサS1の振り子15
は、残余のセンサS2,S3の振り子とともに共通にラ
イン31に接続され、また各電極16,17は残余の加
速度センサS2,S3の対応する各電極は、同様な増幅
回路71b,71cに接続される。
【0060】各増幅回路71a〜71cの出力は、前述
の実施例におけるローパスフィルタ72,72a〜72
c以降の構成要素を備えた振動弁別回路124に与えら
れる。この振動弁別回路124の具体的な構成は、前述
の図1、図13〜図17にそれぞれ関連して述べた実施
例と同一であり、地震による振動が発生されたときに得
られるハイレベルの出力によって、駆動回路75を介し
て警報用の表示ランプ62を点灯させたり、駆動回路7
6を介して遮断弁52を閉じる。
【0061】図21は本発明の一実施例であるガスメー
タ50の一部切欠斜視図であり、図22はガスメータ5
0のガス流路および電気ブロックを示す系統図である。
ガスメータ50の入口51からガスが供給されると、遮
断弁52から通路60を通って膜式ガスメータなどのガ
スメータ本体53にガスが流れてガス流量の計量が行わ
れる。計量を終えたガスは通路61を通って出口54か
らガス消費機器に分配される。
【0062】ガスメータ50には回路基板55が搭載さ
れ、この電源としてたとえばリチウム電池など長期間使
用可能な電池56が使用される。感震器10は、回路基
板55上に取付けられ、さらに図20に示される残余の
電気回路も回路基板55に取付けられる。振動弁別手段
124によって地震による振動が弁別されると、表示ラ
ンプ62が点灯し、使用者に地震発生を告知することが
できる。また、地震レベルによっては遮断弁52を閉じ
ることになる。こうしてガスメータ本体53およびガス
出口54にガスが供給されることが防がれ、ガスメータ
50の下流側での燃料ガス漏洩事故を未然に防止でき
る。遮断弁52は復帰ボタンを操作すると元に復帰し、
ガス供給が再開する。
【0063】ガスメータ本体53において検出されたガ
ス量は、流量センサ57によって電気信号に変換され、
回路基板55に搭載されたマイクロコンピュータなどの
処理回路72に入力される。また、ガス消費機器の近辺
に設置されたガス漏洩警報器や不完全燃焼警報器などか
ら外部信号59を回路基板55を介して処理回路72に
入力することが可能であり、外部信号59に基づいて表
示ランプ62や遮断弁52を動作させても構わない。ガ
スメータ50は、マイコンメータなどと呼ばれる。
【0064】本発明はガスメータに関連して実施される
だけでなく、その他たとえば、エレベータの籠の地震発
生時における停止およびエレベータの地震発生時の制振
のためにもまた実施することができ、さらにまたビル内
のボイラおよび空気調和のための設備において、地震発
生時にそれらの動作を停止させるためにもまた関連して
実施することができ、その他の用途においても、本発明
を実施することができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、地震またはそのほかの
衝撃による振動の加速度を加速度センサによって検出
し、その加速度センサの出力振動を加速度弁別レベルで
レベル弁別して比較し、加速度センサの出力信号が加速
度弁別レベル以上であることを表す出力が断続的に予め
定める時間以上にわたって得られるとき、地震による振
動であると弁別するようにしたので、希望する加速度の
大きさを正確に設定することができ、また誤検出を防ぐ
ことができる。
【0066】さらに本発明によれば、この加速度弁別レ
ベルでレベル弁別して得た出力の継続時間は、約1se
c以上に選び、これによって地震の検出を確実にする。
【0067】さらに本発明によれば、加速度センサの出
力を約3〜15Hz未満の遮断周波数を有するローパス
フィルタで濾波し、これによって地震による振動によっ
て生じた加速度だけを抽出し、このことによってもまた
地震による振動を正確に弁別することができる。
【0068】さらに本発明によれば、継続時間検出手段
を用いて加速度レベル弁別手段の出力を積分して、その
積分出力を積分弁別レベルでレベル弁別し、積分出力が
積分弁別レベル以上であって、しかも加速度が加速度弁
別レベル以上である時間がタイマで設定された予め定め
た時間毎に検出されることによって、その論理回路の出
力をカウンタで計数するようにしたので、地震による振
動波形だけを、衝撃などに起因した振動とは正確に区別
して弁別することができる。
【0069】さらに本発明によれば、直交3軸毎に設け
られた第1〜第3加速度センサに対応して共通のタイマ
を用い、構成の簡略化を図ることができる。
【0070】また本発明によれば、たとえば水平面内の
第1および第2軸の加速度センサの出力を加算し、その
加算値を約1/√2倍することによって、第1軸または
第2軸の一方向の加速度成分として取り扱うことができ
るようになり、したがって加速度レベル弁別手段の加速
度弁別レベルを、第1および第2加速度レベル弁別手段
において、ほぼ同一の値として用いることができ、この
ことによってもまた構成が簡略化されるとともに地震に
よる振動の弁別を正確に行うことができるようになる。
【0071】さらに本発明によれば、たとえば水平面内
における第1および第2軸の加速度を加算して約1/√
2倍し、第1〜第3加速度レベル弁別手段において、ほ
ぼ同一の加速度弁別レベルでレベル弁別を行って比較を
することができ、このことによってもまた構成の簡略化
を図ることができるようになる。
【0072】さらに本発明によれば、ローパスフィルタ
の出力を絶対値回路によって上下の波形の絶対値を求
め、いわば全波整流した波形を得るようにし、これによ
って微弱な地震の振動波形であっても、正確な振動種類
の弁別を行うことが可能になる。
【0073】さらに本発明によれば、鉛直方向の加速度
を検出する加速度センサの出力を、加速度レベル弁別手
段によって比較し、その出力を積分して積分レベル弁別
手段によってレベル弁別し、その積分レベル弁別出力が
タイマによって設定したたとえば約0.5秒または1秒
以上継続するかどうかを判別し、こうして地震によって
しか上下の振動が生じない振動かどうか、すなわち振動
の種類の弁別を、簡単な構成で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成を示すブロック
図である。
【図2】図1に示される実施例の基本的な考え方を説明
するためのフローチャートである。
【図3】本件発明者の実験結果による加速度センサS1
の地震発生時における出力波形を示す図である。
【図4】本件発明者の実験結果による加速度センサS1
の衝撃による振動発生時における波形を示す図である。
【図5】図3および図4の実験を行ったときにおける構
成を示す簡略化した正面図である。
【図6】図3および図4の実験が行われたときにおける
図5の構成の側方から見た断面図である。
【図7】ローパスフィルタ72の動作を説明するための
図である。
【図8】絶対値増幅回路73の具体的な構成を示す電気
回路図である。
【図9】積分手段91の具体的な構成を示す電気的回路
図である。
【図10】タイマ92の動作を説明するための波形図で
ある。
【図11】図1に示される実施例の地震発生時における
動作を説明するための波形図である。
【図12】図1に示される実施例の地震以外の衝撃によ
る振動が生じるときにおける動作を説明するための波形
図である。
【図13】本発明の他の実施例の全体の構成を示すブロ
ック図である。
【図14】本発明の他の実施例の全体の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】図14に示される加算回路114および演算
回路115の働きを説明するための図である。
【図16】本発明のさらに他の実施例の全体の構成を示
すブロック図である。
【図17】図16に示される実施例の動作を説明するた
めの波形図である。
【図18】感震器10の構成を示す斜視図である。
【図19】速度センサS1の構成を示す図である。
【図20】ガスメータに関連する電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図21】ガスメータ50の全体の構成を示す一部を切
欠いた斜視図である。
【図22】ガスメータ50のガスの通路を簡略化して示
す図である。
【符号の説明】
71,71a〜71c 増幅回路 72,72a〜72c ローパスフィルタ 73,73a〜73c 絶対値増幅回路 74,74a〜74c 加速度レベル弁別手段 75 加速度弁別レベル設定回路 76 継続時間検出手段 91,91a〜91c 積分手段 92,92a〜92c タイマ 93 積分弁別レベル設定回路 94,94a〜94d 積分レベル弁別手段 97,97c,121 排他的論理和ゲート 98 カウンタ 111 ANDゲート 113,116,117,122 ORゲート S1,S3 加速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 博幸 大阪府大阪市淀川区木川東3丁目4番9号 株式会社センサー技術研究所内 (72)発明者 谷内 忠司 大阪府大阪市淀川区木川東3丁目4番9号 株式会社センサー技術研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動の加速度の大きさに対して連続的に
    変化する出力信号を出力する加速度センサを用いる振動
    の種類の弁別方法において、 加速度センサの出力信号を予め定める加速度弁別レベル
    でレベル弁別し、断続的に前記加速度弁別レベル以上の
    出力が予め定める時間以上にわたって得られるとき、地
    震による振動であると弁別することを特徴とする振動の
    種類の弁別方法。
  2. 【請求項2】 予め定める時間は、約1sec以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の振動の種類の弁別方
    法。
  3. 【請求項3】 加速度センサの出力を予め定める周波数
    未満で濾波してレベル弁別することを特徴とする請求項
    1記載の振動の種類の弁別方法。
  4. 【請求項4】 前記周波数は、約3〜15Hz未満の値
    に選ばれることを特徴とする請求項3記載の振動の種類
    の弁別方法。
  5. 【請求項5】 振動の加速度の大きさに対して連続的に
    変化する出力信号を出力する加速度センサと、 加速度センサの出力信号を予め定める加速度弁別レベル
    でレベル弁別する加速度レベル弁別手段と、 加速度レベル弁別手段の出力に応答し、前記加速度弁別
    レベル以上である加速度センサの出力信号が予め定める
    時間以上にわたって継続することを検出する継続時間検
    出手段とを含むことを特徴とする振動の種類の弁別装
    置。
  6. 【請求項6】 継続時間検出手段は、 前記加速度レベル弁別手段の出力を積分する積分手段
    と、 積分手段の積分出力を予め定める積分弁別レベルでレベ
    ル弁別する積分レベル弁別手段と、 加速度レベル弁別手段の出力に応答し、前記予め定める
    時間毎の計時をするタイマと、 積分レベル弁別手段とタイマとの出力に応答し、積分出
    力が積分弁別レベル以上であってかつタイマの出力が得
    られることを検出する論理回路とを含むことを特徴とす
    る請求項5記載の振動の種類の弁別装置。
  7. 【請求項7】 論理回路の出力を計数し、その計数値が
    予め定める値以上であるとき、地震による振動であるこ
    とを表す信号を出力するカウンタを含むことを特徴とす
    る請求項6記載の振動の種類の弁別装置。
  8. 【請求項8】 加速度センサと加速度レベル弁別手段と
    の間に、遮断周波数が約3〜15Hzであるローパスフ
    ィルタが介在されることを特徴とする請求項5〜7のう
    ちの1つに記載の振動の種類の弁別装置。
  9. 【請求項9】 ローパスフィルタと加速度レベル弁別手
    段との間に、ローパスフィルタの出力の上下の波形の絶
    対値を求めて導出する絶対値回路が介在されることを特
    徴とする請求項8記載の振動の種類の弁別装置。
  10. 【請求項10】 相互に直交する第1〜第3軸毎の振動
    の加速度の大きさに対して連続的に変化する出力信号を
    それぞれ出力する第1〜第3加速度センサと、第1〜第
    3加速度センサの出力を予め定める加速度弁別レベルで
    それぞれレベル弁別する第1〜第3加速度レベル弁別手
    段と、 第1〜第3加速度レベル弁別手段の出力をそれぞれ積分
    する第1〜第3積分手段と、 第1〜第3積分手段の各積分出力を予め定める積分弁別
    レベルでレベル弁別する第1〜第3積分レベル弁別手段
    と、 第1〜第3加速度レベル弁別手段の各出力の論理和を演
    算する第1のORゲートと、 第1のORゲートの出力に応答し、予め定める時間毎の
    計時をするタイマと、第1積分レベル弁別手段とタイマ
    との出力に応答し、第1積分手段の積分出力が第1積分
    レベル弁別手段の積分弁別レベル以上であってかつタイ
    マの出力が得られることを検出する第1論理回路と、 第2積分レベル弁別手段とタイマとの出力に応答し、第
    2積分手段の積分出力が第2積分レベル弁別手段の積分
    弁別レベル以上であってかつタイマの出力が得られるこ
    とを検出する第2論理回路と、 第3積分レベル弁別手段とタイマとの出力に応答し、第
    3積分手段の積分出力が第3積分レベル弁別手段の積分
    弁別レベル以上であってかつタイマの出力が得られるこ
    とを検出する第3論理回路と、 第1および第2論理回路の出力の論理積を演算するAN
    Dゲートと、 第3論理回路とANDゲートとの論理和を演算する第2
    のORゲートとを含むことを特徴とする振動の種類の弁
    別装置。
  11. 【請求項11】 相互に直交する第1〜第3軸毎の振動
    の加速度の大きさに対して連続的に変化する出力信号を
    それぞれ出力する第1〜第3加速度センサと、第1およ
    び第2の加速度センサの出力を加算する加算回路と、 加算回路の出力の約1/√2を演算する演算回路と、 第3加速度センサおよび演算回路の各出力を予め定める
    加速度弁別レベルでそれぞれレベル弁別する第1および
    第2加速度レベル弁別手段と、 第1および第2加速度レベル弁別手段の各出力をそれぞ
    れ積分する第1および第2積分手段と、 第1および第2積分手段の各積分出力を予め定める積分
    弁別レベルでそれぞれレベル弁別する第1および第2積
    分レベル弁別手段と、 第1および第2加速度レベル弁別手段の各出力の論理和
    を演算する第1のORゲートと、 第1のORゲートの出力に応答し、予め定める時間毎の
    計時をするタイマと、第1積分レベル弁別手段とタイマ
    との出力に応答し、第1積分手段の積分出力が第1積分
    レベル弁別手段の積分弁別レベル以上であってかつタイ
    マの出力が得られることを検出する第1論理回路と、 第2積分レベル弁別手段とタイマとの出力に応答し、第
    2積分手段の積分出力が第2積分レベル弁別手段の積分
    弁別レベル以上であってかつタイマの出力が得られるこ
    とを検出する第2論理回路と、 第1および第2論理回路の出力の論理和を演算する第2
    のORゲートとを含むことを特徴とする振動の種類の弁
    別装置。
  12. 【請求項12】 相互に直交する第1および第2軸毎の
    振動の加速度の大きさに対応して連続的に変化する出力
    信号をそれぞれ出力する第1および第2加速度センサ
    と、 第1および第2加速度センサの出力を加算する加算回路
    と、 加算回路の出力の約1/√2を演算する演算回路と、 第1および第2加速度センサならびに演算回路の各出力
    を予め定める加速度弁別レベルでそれぞれレベル弁別す
    る第1、および第3加速度レベル弁別手段と、第1、第
    2および第3加速度レベル弁別手段の各出力に応答し、
    予め定める時間毎の計時をする第1〜第3タイマと、 第1、第2および第3タイマの出力の論理和を演算する
    ORゲートとを含むことを特徴とする振動の種類の弁別
    装置。
  13. 【請求項13】 第1および第2加速度センサは、水平
    面の加速度を検出することを特徴とする請求項10〜1
    2のうちの1つに記載の振動の種類の弁別装置。
  14. 【請求項14】 第2のORゲート113,117の出
    力を計数し、その計数値が予め定める値以上であるとき
    地震による振動であることを表す信号を出力するカウン
    タを含むことを特徴とする請求項10または12に記載
    の振動の種類の弁別装置。
  15. 【請求項15】 鉛直方向の振動の加速度の大きさに対
    して連続的に変化する出力信号を出力する加速度センサ
    と、 加速度センサの出力を予め定める加速度弁別レベルでレ
    ベル弁別する加速度レベル弁別手段と、 加速度レベル弁別手段の出力を積分する積分手段と、 積分手段の積分出力を予め定める積分弁別レベルでレベ
    ル弁別する積分レベル弁別手段と、 積分レベル弁別手段の出力に応答し、予め定める時間の
    計時をするタイマと、タイマの出力に応答し、積分出力
    が積分弁別レベル以上である時間がタイマの前記予め定
    める時間以上であることを判断する手段とを含むことを
    特徴とする振動の種類の弁別装置。
  16. 【請求項16】 各加速度センサと各加速度レベル弁別
    手段との間に、遮断周波数が約3〜15Hzであるロー
    パスフィルタが介在されることを特徴とする請求項10
    〜15のうちの1つに記載の振動の種類の弁別装置。
  17. 【請求項17】 各ローパスフィルタと加速度レベル弁
    別手段との間に、ローパスフィルタの出力の上下の波形
    の絶対値を求めて導出する絶対値回路が介在されること
    を特徴とする請求項16記載の振動の種類の弁別装置。
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