JPH08304034A - 発泡シートの厚み測定方法,及び測定装置 - Google Patents

発泡シートの厚み測定方法,及び測定装置

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JPH08304034A
JPH08304034A JP7106590A JP10659095A JPH08304034A JP H08304034 A JPH08304034 A JP H08304034A JP 7106590 A JP7106590 A JP 7106590A JP 10659095 A JP10659095 A JP 10659095A JP H08304034 A JPH08304034 A JP H08304034A
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JP
Japan
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sheet
thickness
measurement
measured
measuring
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JP7106590A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Takemi
和彦 竹見
Yoshikazu Daito
義和 大東
Yukitoshi Toyoda
幸俊 豊田
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 発泡シートの厚みを測定する作業を、発泡シ
ートのシート幅方向,及びシート長手方向にそれぞれ等
間隔に順次ずらした各点によりなる所定の測定範囲で、
連続的に行い、該連続的に測定した所定個数の測定値を
平均化した値をその測定結果のシート厚とする測定方
法,及び測定装置。 【効果】 発泡シートの気泡等による厚み測定値のばら
つきを低減することができ、製品を損傷することなく、
短時間に正確なシート幅方向,及びシート長手方向の厚
み測定ができ、高精度な製品管理を行うことができる効
果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、発泡シートの厚み測
定方法,及び測定装置に関し、特に、発泡シート等の光
散乱体の厚みを光学的に測定し、そのシートの厚み分布
を知るための発泡シートの厚み測定方法,及び測定装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、押出成形機によって連続的にシ
ート状の製品を製造する場合においては、該シートの長
手方向,及び幅方向のシートの厚み分布を測定すること
は品質管理上大変重要である。従来は、シートの厚み測
定方法として、測定するシートの測定部分を、シックネ
スゲージ等の測定器具で挟み、この挟まれた部分の厚み
を測定する方法が用いられていた。この方法において、
発泡性材料等よりなる柔らかい試料の厚みを測定する場
合には、接触部分での試料の凹みによる測定誤差を低減
するために、測定試料とシックネスゲージとの接触部分
に直径10mm程度の平板をあてて測定を行っていた。
また、この測定方法によりシート幅方向の厚み分布を調
べる場合は、測定する位置でシートをシート幅方向に切
断し、該切断されたシート断面部分の所定位置で上記測
定を行い、シート幅方向の厚み分布を求めていた。
【0003】また、光学的にシートの厚みを測定する方
法として、レーザ光を試料に照射し、その反射光を検出
してシートの厚みを測定する厚み測定装置を用い、シー
トの厚みを、非接触で、かつ高速に測定する方法が用い
られており、例えば、特開平1−291107号公報に
は、透明ないし半透明のシートの厚みを光学的に測定す
る方法として、シート表面に対し所要の入射角で光を照
射し、そのシートの表,裏面での各反射光間に生じる空
間的間隔からシートの厚みを測定する方法が示されてい
る。さらに、特開平5−203413号公報には、測定
体の一部に形成した光散乱体の光散乱による非接触変位
測定値の誤差を、測定体の他の一部に形成した、光反射
体の変位の関数で補正することにより、光散乱体であっ
ても、正確な変位,及び厚みの測定値を得る方法,及び
装置について示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図7(a),(b) は、上述
の光学的厚み測定方法で、光散乱体試料である、発泡ポ
リスチレンシートの厚みを測定する場合の光の反射状態
をそれぞれ示す模式図である。図において、1は発泡ポ
リスチレンシート、10はレーザ光、11は発泡ポリス
チレンシートに含まれる気泡で、長さ0.3〜0.5m
m、深さ0.15〜0.20mm、幅0.2〜0.5m
m程度のものを示しており、12はシートの表面を示し
ている。
【0005】図7(a) は、レーザ光10を斜めから発泡
ポリスチレンシートに照射した場合に、その反射光の角
度がばらつく様子を示しており、図7(b) はレーザ光を
発泡ポリスチレンシートに対し垂直に照射した場合にレ
ーザ光の反射面の位置が測定位置により異なる様子を示
している。どちらの場合も、発泡シート等の試料に含ま
れる気泡,及び微小な表面の突起等に比べて、レーザ光
による測定スポットの範囲が、直径約0.1mmと小さ
いことに起因した、シート内部への光の透過や光の拡散
が起こり、正確な測定値が得られない。
【0006】例えば、図7(b) に示す、気泡の大きさ
が、長さ0.3〜0.5mm、深さ0.15〜0.20
mm程度である発泡ポリスチレンシート1の場合、発泡
ポリスチレンシート1の表面を拡大鏡で観察すると、実
際の凹凸は0.05mm〜0.08mmであるが、上述
した、光学的測定方法を用いて厚みを測定すると、その
測定誤差は、気泡の大きさに起因する誤差を含む大きさ
となり、最大0.42mmの誤差を生じる。このような
誤差のために、実際のシートの厚み変化よりも測定され
たシートの厚み変化の方が大きく観察され、所定の範囲
内の厚さ調整を行う発泡ポリスチレンシート等の製造時
の厚み測定方法としては、これらの光学的測定方法を用
いることができないという問題があった。
【0007】また、上述したシックネスゲージ等の器具
を用いて、各点のシート厚を測定する方法では、光学的
厚み測定方法において発生したような、発泡シートの気
泡,及び微小な表面の突起による誤差は発生しないが、
シート幅方向の厚み分布を測定しようとする場合、測定
する部分の製品を切断しなければならず、製品を損傷せ
ずにシート幅方向の厚み分布を知ることができず、ま
た、常時連続的に測定できないという問題があった。
【0008】この発明は、上記のような問題を解消する
ためになされたもので、製品を損傷することなく、高速
で連続的に測定を行えるとともに、被測定物が光散乱体
であっても正確なシートの厚みを測定することができる
測定方法,及びこの測定を行う装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
かかる発泡シートの厚み測定方法は、発泡シートの厚み
を光学的に測定する方法において、レーザ光を発泡シー
ト表面に照射し、該照射したレーザ光の反射光を検出し
て、該発泡シートの厚みの測定を、上記発泡シート上の
異なる複数点において行い、該測定した所定個数の測定
値を平均化した値をその測定箇所のシート厚とするもの
である。
【0010】またこの発明(請求項2)は、上記発泡シ
ートの厚み測定方法(請求項1)において、上記異なる
複数点よりなる測定範囲は、その該測定範囲に複数の気
泡を含むものである。
【0011】またこの発明(請求項3)にかかる発泡シ
ートの測定装置は、発泡シートの厚みを光学的に測定す
る装置において、移動する上記発泡シートの長手方向に
対して直角のシート幅方向に往復運動可能に設けられ、
レーザ光を発泡シート表面に照射し、その反射光を検出
する測定器と、上記測定器により検出した反射光より上
記発泡シートの厚みの測定を、上記発泡シート上の異な
る複数点において行い、該測定した所定個数の測定値を
平均化した値をその測定箇所のシート厚として出力する
測定値出力手段とを備えたものである。
【0012】またこの発明(請求項4)は、上記発泡シ
ートの厚み測定装置(請求項3)において、上記異なる
複数点よりなる測定範囲は、該測定範囲に5個以上の気
泡を含むものである。
【0013】
【作用】この発明(請求項1)にかかる発泡シートの厚
み測定方法においては、発泡シートの厚みを光学的に測
定する方法において、レーザ光を発泡シート表面に照射
し、該照射したレーザ光の反射光を検出して、該発泡シ
ートの厚みの測定を、上記発泡シート上の異なる複数点
において行い、該測定した所定個数の測定値を平均化し
た値をその測定箇所のシート厚とするので、発泡シート
におけるシート厚の測定値のばらつきを低減することが
できる。
【0014】またこの発明(請求項2)においては、上
記異なる複数点よりなる測定範囲は、その該測定範囲に
複数の気泡を含むものとしたので、シックネスゲージで
測定したものと同等の精度で、シートの厚みを測定する
ことができる。
【0015】この発明(請求項3)にかかる発泡シート
の厚み測定装置においては、発泡シートの厚みを光学的
に測定する装置において、移動する上記発泡シートの長
手方向に対して直角のシート幅方向に往復運動可能に設
けられ、レーザ光を発泡シート表面に照射し、その反射
光を検出する測定器と、上記測定器により検出した反射
光より上記発泡シートの厚みの測定を、上記発泡シート
上の異なる複数点において行い、該測定した所定個数の
測定値を平均化した値をその測定箇所のシート厚として
出力する測定値出力手段とを備えたので、発泡シートに
おけるシート厚の測定値のばらつきを低減することがで
きる。
【0016】またこの発明(請求項4)においては、上
記発泡シートの厚み測定装置(請求項3)において、上
記異なる複数点よりなる測定範囲は、該測定範囲に5個
以上の気泡を含むものであるので、シックネスゲージで
測定したものと同等の精度で、シートの厚みを測定する
ことができる。
【0017】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。本発明の一実施例による発泡シートの厚み測定方
法は、レーザ光を発泡シート表面に照射し、該照射した
レーザ光の反射波を検出して、該発泡シートの厚みの測
定を、上記発泡シート上の異なる複数点において行い、
該測定した所定個数の測定値を平均化した値をその測定
箇所のシート厚とするものであり、より詳しくは、上記
異なる複数点よりなる測定範囲を、その上記複数点を、
上記発泡シートのシート幅方向,及びシート長手方向に
それぞれ所定間隔をもって順次ずらした各点の所定個数
よりなる測定範囲とし、該測定範囲の上記各点を、それ
ぞれシートの幅方向,及びシート長手方向に順次ずらし
てなる各測定範囲の、各複数の点での測定値を平均化し
た上記各測定範囲の各シート厚を、順次得るようにした
ものである。
【0018】図2は本実施例1における被測定物である
発泡ポリスチレンシート1の断面模式図を示しており、
本実施例では、気泡の大きさが、長さ0.3〜0.5m
m、深さ0.15〜0.20mm、幅0.2〜0.5m
m程度である発泡ポリスチレンシートを用いる。また、
図7(b) と同一符号は同一または相当する部分を示す。
【0019】従来の光学的測定方法は、発泡シートの厚
みを測定する場合に、発泡シートの気泡11等による表
面の凹凸に比べて、レーザ光による測定スポットの範囲
が、直径約0.1mmと小さいことに起因する、シート
内部への光の透過や光の拡散が起こり、最大0.42m
mの誤差を生じるため、製造時に厚さ調整を行う発泡ポ
リスチレンシート等の厚み測定方法としては適用するこ
とができなかった。そこで、本実施例では、発泡シート
上の異なる複数点において連続的に測定を行い、この複
数の点での測定値を平均化した値を、上記複数の点より
なる測定範囲のシート厚として得るものである。
【0020】図1(a),(b) は本発明の第1の実施例によ
る発泡シートの厚み測定装置の模式図をそれぞれ示して
いる。図において、1は被測定物である発泡ポリスチレ
ンシート、2は長手方向(図中矢印A方向)に移動する
発泡ポリスチレンシート1を支持するロール、3はロー
ル上のシート幅方向に設けられたトラバースレール、4
はトラバースレール3に取り付けられた直線運動部、5
は直線運動部4に取り付けられた測定器、6は測定器5
に接続された測定値出力手段、7は計測したデータを取
り込み記憶する記憶用コンピュータ、8は記憶されたデ
ータを読み出し、読み出されたデータから所望部分のシ
ートの厚みを算出するデータ処理用のコンピュータ、9
はデータ記憶用コンピュータ7とデータ処理用コンピュ
ータ8とをつなぐLAN(Local Area Network)用のケ
ーブル、10はレーザ光を示している。上記測定器5
は、光散乱体である発泡ポリスチレンシート1の表面に
対し垂直にレーザ光10が照射するように配置した光源
(図示せず)と、発泡ポリスチレンシート1の表面で反
射した反射光を受光する受光部(図示せず)とを備えた
ものである。
【0021】また、図1(a) に示す測定装置の構成を全
体に上下逆にした構成、即ち発泡ポリスチレンシート1
を支持するロール3の下にトラバースレール3を設けた
構成の測定装置も同様に用いることができる。また、シ
ートをロールにて支持せずに、シートの上下に測定器を
設置し、各測定器を同時に移動させて測定を行う測定装
置も同様に用いることができるが、説明の簡易化のため
に省略する。
【0022】次に、本実施例1の発泡シートの厚さ測定
装置の動作について説明する。本実施例では、発泡ポリ
スチレンシート1がロール2上を移動するように配置
し、そのシート移動方向に対し直角方向,即ちシート幅
方向に配置したトラバースレール3上において、その直
線運動部4に取り付けた測定器5を、図中矢印Bの方向
に往復運動させつつ、発泡ポリスチレンシート1の厚さ
を測定する。この厚さの測定は、ロール2の表面を測定
基準面とし、ロール2上に配置した発泡ポリスチレンシ
ート1の表面にレーザ光10を照射し、このレーザ光1
0の反射光を検出して発泡ポリスチレンシート1の表面
の位置を検出し、この位置と上記測定基準面との距離に
より厚みを求めるものであり、この様にして得られた測
定値からシート厚を算出し、シートの厚みを観察する。
【0023】そして、本実施例1においては、発泡ポリ
スチレンシート1を長手方向Aに移動させ、かつ、測定
器5を発泡ポリスチレンシート1のシート幅方向Bに移
動させながら、25μsec間隔でシート上の所定個数
(本実施例の場合8192個)の点での測定を行うとと
もに、その所定個数の点での平均値を求める測定を順次
行い、その測定結果を測定値出力手段6より出力する。
【0024】以下に、本実施例1の発泡シートの厚み測
定の際の、所定個数の測定点よりなる測定範囲について
説明する。
【0025】A. 所定個数の上記測定点よりなる測定
範囲 この測定範囲は、上記複数の各点を、上記発泡シートの
シート幅方向,及びシート長手方向にそれぞれ所定間隔
をもって順次ずらした各点の所定個数よりなる測定範囲
となり、測定を行う各点は、図3に点線で示した軌跡を
描いて移動してゆくこととなる。
【0026】A1. シート長手方向の測定範囲 以下に、シート長手方向について、1つのシート厚の測
定値を得るためにサンプリングを行う点の測定範囲につ
いて考察する。一般に、発泡ポリスチレンシートの製造
装置における,シート長手方向にシートが移動する速度
は、該製造装置の条件設定により決まり、10〜20m
/分の速度で移動している。ここで、本実施例1におい
て適正な上記測定範囲を決定するために、図1の厚み測
定装置の測定器5を固定し、上記発泡ポリスチレンシー
ト1上の,シート幅方向におけるある位置での、シート
の厚みを、シートを移動させて測定(シート長手方向に
それぞれ所定間隔をもって順次ずらした各点の所定個数
よりなる測定範囲の,各複数の点での測定値を平均化し
た値を算出)し、シート長手方向の厚み分布を得る。そ
して、上記平均化回数、即ち、平均化するサンプリング
点の個数を、2のべき乗で変化させ、この測定により得
られた厚み分布図と、従来のシックネスゲージにより測
定した厚み分布図とを比較する。このサンプリングを行
う点の範囲は、上記平均化回数がふえる程、またシート
移動速度が早くなる程広くなる。
【0027】図4は、シート移動速度を15.3m/
分、平均化回数を8192=213、として上記測定を行
ったとき、即ち、上記測定範囲が52.3mmである場
合の,シート長手方向の厚み分布図であり、図5は、シ
ックネスゲージにより測定されたシート長手方向の厚み
分布図である。この図4は、シックネスゲージにより測
定されたシート長手方向の厚み分布図(図5)と良く対
応しており、上記条件で、シックネスゲージと同等の精
度で厚み測定を行えることを示すものである。なお、図
4は発泡シートに対するレーザ測定精度(0.02mm
以内)と、ロール偏心精度(0.05mm以内)とを含
んだ総合精度(0.05mm以内)を含んだものであ
る。
【0028】更に、光学的測定方法では、レーザ光が発
泡シートの気泡の底部で反射することに起因する測定誤
差分のために、全体としてシート厚が小さめに測定され
る。そこで、この測定誤差分を加算する補正を行うこと
で、より一層シックネスゲージにより測定された測定値
の精度に近づけることができる。
【0029】そして、さらなる実験の結果、複数の気泡
を含む上記測定範囲が、17mm(シート移動速度10
m/分、平均化回数4096)ないし68mm(シート
移動速度20m/分、平均化回数8192)の範囲であ
る場合、上記シックネスゲージにより測定されたシート
長手方向の厚み分布図(図5)と同等の精度で対応する
ことが判明した。ここで、上記測定範囲に含まれる気泡
の数は、30個以上がより好ましい。
【0030】A2. シート幅方向の測定範囲 次に、シート幅方向についての,1つの測定値を得るた
めにサンプリングを行う点の測定範囲は、従来のシック
ネスゲージによるシート幅方向の厚み分布の測定におい
て、従来の測定方法では、シックネスゲージと発泡ポリ
スチレンシート1との間に、その上下に直径10mm程
度の平板を挟み、厚み測定を行っていたことを考慮し、
そのサンプリングを行う点をカバーする上記測定範囲
を、上記平板の直径である10mm程度として測定を行
う。
【0031】上記シート幅方向の測定範囲を実現するた
めの条件は、上記シート長手方向の測定範囲を決定した
際に、平均化回数が決まっているので、シート幅方向B
への測定器5の移動速度により調整することとなる。本
実施例1の場合平均化回数が8192なので、シート幅
方向への測定器5の移動速度を3.0m/分とすること
でシート幅方向に10mmの範囲の点につきサンプリン
グを行うことができる。これにより、従来のシックネス
ゲージによる測定と同等の範囲で厚み測定を行うことが
できる。
【0032】そして、本実施例では、発泡ポリスチレン
シート1の移動速度が20m/分、平均化回数819
2、測定器5のシート幅方向移動速度を3m/分として
測定を行う。また、この際、理想的には、上記範囲に含
まれる測定点の個数は無限個であるのが望ましいが、隣
り合う測定点の測定スポットの範囲が互いに重なる程度
の測定点数であれば実用上十分である。本実施例の場
合、測定スポットの範囲は直径約0.1mmの範囲であ
り、例えば、シート上の長さ68mmの範囲では、68
0点以上の測定を行うことで隣り合う測定スポットの範
囲が重なり合い、未測定部分がなくなる。今回採用して
いる測定点の数は8192,または4096なのでこれ
を十分に満たしており、未測定部分なく測定を行うこと
ができる。次に、本実施例1の発泡シートの厚さ測定装
置のデータ処理方法について説明する。
【0033】B. 測定データの処理方法 B1. 測定値出力手段でのデータ処理 上記のように測定した各測定点での測定値は、それぞれ
に、レーザ光の測定スポットの範囲が発泡ポリスチレン
シート1の気泡11より小さいことに起因するばらつき
を含んでいる。図6(a) は、サンプリングを行う点を説
明するための図であり、図中に示した各点は測定点の位
置(測定スポットの中心)を示しており、T1,〜T4,・・
・ は順次、シート厚を得るための測定点をカバーする測
定範囲を示し、上記各測定範囲(T1,T2,T3,T4,・・・
)に含まれる各点での測定値を平均化して得られるシ
ート厚のデータをそれぞれD1,D2,D3,D4,・・・ とす
る。
【0034】本実施例では、上記測定範囲は、その上記
複数点を、上記発泡ポリスチレンシート1のシート幅方
向,及びシート長手方向にそれぞれ所定間隔をもって順
次ずらした8192個の点よりなる測定範囲であり、該
測定範囲の上記各点を、それぞれシートの幅方向に順次
ずらしてなる各測定範囲(T1,T2,T3,T4,・・・ )の、
8192個の点での測定値を平均化した上記各測定範囲
の各シート厚(D1,D2,D3,D4,・・・ )を、順次得る。
即ち、図6(a) において、1つ目の測定値から8192
個目までの測定範囲T1 での測定値の平均を第1のシー
ト厚D1 、2つ目の測定値から8193個目までの測定
範囲T2 での測定値の平均を第2のシート厚D2 とし、
以下同様に8192点の測定値の平均をシート厚とし
て、順次測定値出力手段6から出力する。
【0035】これにより、上述した測定範囲でのシート
厚を順次得ることができ、従来のシックネスゲージで測
定するのと同等の精度で、発泡ポリスチレンシートのシ
ート厚を短時間に測定することができる。
【0036】B2. データ記憶用コンピュータでのデ
ータ処理 このようにして順次、測定値出力手段6から出力された
各シート厚(D1,D2,D3,D4,・・・ )のうち、上記発泡
ポリスチレンシート1上の所定個おきの複数の相互に重
なり合う部分をもつ上記測定範囲のシート厚を順次デー
タ記憶用コンピュータ7に取り込み、記憶する。図6
(b) において、D1,Dn+1,D2n+1,・・・はデータ記憶用コ
ンピュータ7に取り込む各測定範囲でのデータがn個お
きの場合に取り込む各データを示している。ここでのn
の値は、平均化回数である8192以下の数とすること
で、取り込んだ隣接するデータの測定範囲(例えば、T
1 とTn+1 )が相互に重なりをもつものとなる。
【0037】本実施例では、データ記憶用コンピュータ
7に上記データを20msecの間隔で取り込むことに
より、n=800個おきのデータを取り込むことができ
る。この取り込み間隔でデータの取り込みを行うことに
より、隣り合う各データの測定範囲(例えば、T1 とT
n+1 )は、それぞれシート幅方向に9mm程度重なり合
い、データ記憶用コンピュータ7に取り込むデータ数
は、シート幅方向の長さ(約1040mm)に対し、1
200個となる。
【0038】このように、データ記憶用コンピュータ7
に取り込まれた、隣接する各データの測定範囲(例え
ば、T1 とTn+1 )が相互に重なりを持つことで、取り
込まれたデータが、測定を行った全ての点の測定値を、
未取り込み点なく含むものとすることができる。
【0039】以上のように本実施例では、レーザ光を発
泡シート表面に照射し、該照射したレーザ光の反射光を
検出して、該発泡シートの厚みの測定を、上記発泡シー
ト上の、複数の気泡を含む測定範囲の異なる複数点にお
いて行い、該測定した所定個数の測定値を平均化した値
をその測定範囲のシート厚としたので、シート厚の測定
値のばらつきを低減することができ、発泡シートを損傷
することなく、短時間に正確な厚み測定を行うことがで
きる効果がある。
【0040】また、シート上の上記測定範囲の長手方向
成分が17mmないし68mmとし、シート幅方向成分
が10mmとしたので、従来のシックネスゲージで測定
したものと同等の精度で、より短時間にシート幅方向の
シートの厚みを測定することができる。
【0041】なお、本実施例では、シート長手方向にシ
ートを移動しつつ,シート幅方向に測定器5を移動して
測定を行う例について説明したが、この変形例として、
シートの移動を行わず、測定器5をシート幅方向にのみ
移動して測定を行う場合や、測定器5のシート幅方向へ
の移動を行わず、シートのみを長手方向に移動して測定
を行う場合にも、適正な測定範囲を設定することで、本
実施例1の測定を適用することができ、この場合には、
それぞれ幅方向,またはシート長方向のみの厚み変化を
測定することができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明(請求項1)に
かかる発泡シートの厚み測定方法によれば、発泡シート
の厚みを光学的に測定する方法において、レーザ光を発
泡シート表面に照射し、該照射したレーザ光の反射光を
検出して、該発泡シートの厚みの測定を、上記発泡シー
ト上の異なる複数点において行い、該測定した所定個数
の測定値を平均化した値をその測定箇所のシート厚とす
るので、発泡シートにおけるシート厚の測定値のばらつ
きを低減することができ、発泡シートを損傷することな
く、短時間に正確な厚み測定ができる効果がある。
【0043】またこの発明(請求項2)によれば、上記
発泡シートの厚み測定方法(請求項1)において、上記
異なる複数点よりなる測定範囲は、その該測定範囲に複
数の気泡を含むものとしたので、シックネスゲージで測
定したものと同等の精度で、シートの厚みを測定するこ
とができる。
【0044】この発明(請求項3)にかかる発泡シート
の厚み測定装置によれば、発泡シートの厚みを光学的に
測定する装置において、移動する上記発泡シートの長手
方向に対して直角のシート幅方向に往復運動可能に設け
られ、レーザ光を発泡シート表面に照射し、その反射光
を検出する測定器と、上記測定器により検出した反射光
より上記発泡シートの厚みの測定を、上記発泡シート上
の異なる複数点において行い、該測定した所定個数の測
定値を平均化した値をその測定箇所のシート厚として出
力する測定値出力手段とを備えたので、発泡シートにお
けるシート厚の測定値のばらつきを低減することがで
き、製品を損傷することなく、短時間に正確な厚み測定
ができる効果がある。
【0045】またこの発明(請求項4)によれば、上記
発泡シートの厚み測定装置(請求項3)において、上記
異なる複数点よりなる測定範囲は、該測定範囲に5個以
上の気泡を含むものであるので、シックネスゲージで測
定したものと同等の精度で、シートの厚みを測定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例による発泡シートの厚み測
定装置を示す模式図((a),(b) )である。
【図2】 この発明の実施例による発泡ポリスチレンシ
ートの断面を示す模式図である。
【図3】 この発明の実施例による発泡シートの厚み測
定装置で測定を行う際の測定点の軌跡を示す図である。
【図4】 この発明の実施例によるシート長手方向の厚
み分布を示す図である。
【図5】 シックネスゲージにより測定されたシート長
手方向の厚み分布を示す図である。
【図6】 この発明の実施例による測定を行う測定点を
カバーする測定範囲((a) ),及び取り込みを行う測定
点をカバーする測定範囲((b) )を示す図である。
【図7】 従来の光学的測定手段により発泡シートの厚
みを測定する際の反射光の状態を示す断面図((a) ),
及び従来の光学的測定手段により発泡シートの厚みを測
定する際の光の反射位置を示す断面図((b) )である。
【符号の説明】
1 発泡ポリスチレンシート、2 ロール、3 トラバ
ースレール、4 直線運動部、5 測定器、6 測定値
出力手段、7 データ記憶用コンピュータ、8データ処
理用コンピュータ、9 ケーブル、10 レーザ光、1
1 気泡、12 シート表面、T1,〜T7,・・・,T2n+1,・
・・ 所定個数の測定点よりなる測定範囲、D1,D2,D3,
・・・ 測定値出力手段から出力されるデータ、D1,Dn+
1,D2n+1,・・・ データ記憶用コンピュータに取り込まれ
るデータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡シートの厚みを光学的に測定する方
    法において、 レーザ光を発泡シート表面に照射し、該照射したレーザ
    光の反射光を検出して、該発泡シートの厚みの測定を、
    上記発泡シート上の異なる複数点において行い、該測定
    した所定個数の測定値を平均化した値をその測定箇所の
    シート厚とすることを特徴とする発泡シートの厚み測定
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発泡シートの厚み測定
    方法において、 上記異なる複数点よりなる測定範囲は、その該測定範囲
    に複数の気泡を含むことを特徴とする発泡シートの厚み
    測定方法。
  3. 【請求項3】 発泡シートの厚みを光学的に測定する装
    置において、 移動する上記発泡シートの長手方向に対して直角のシー
    ト幅方向に往復運動可能に設けられ、レーザ光を発泡シ
    ート表面に照射し、その反射光を検出する測定器と、 上記測定器により検出した反射光より上記発泡シートの
    厚みの測定を、上記発泡シート上の異なる複数点におい
    て行い、該測定した所定個数の測定値を平均化した値を
    その測定箇所のシート厚として出力する測定値出力手段
    とを備えたことを特徴とする発泡シートの厚み測定装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発泡シートの厚み測定
    装置において、 上記異なる複数点よりなる測定範囲は、該測定範囲に5
    個以上の気泡を含むことを特徴とする発泡シートの厚み
    測定装置。
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