JP2000131220A - 多孔質部材の気孔率評価方法および装置 - Google Patents

多孔質部材の気孔率評価方法および装置

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JP2000131220A
JP2000131220A JP30553898A JP30553898A JP2000131220A JP 2000131220 A JP2000131220 A JP 2000131220A JP 30553898 A JP30553898 A JP 30553898A JP 30553898 A JP30553898 A JP 30553898A JP 2000131220 A JP2000131220 A JP 2000131220A
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Mineo Nomoto
峰生 野本
Yukio Uto
幸雄 宇都
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質部材の気孔率を、非接触で高速かつ高
感度に測定し、評価する装置を提供すること。 【解決手段】 多孔質部材に赤外線を照射して、赤外線
が多孔質部材を透過する方向から赤外線透過光を検出
し、これにより赤外線透過率を計測し、また、多孔質部
材の板厚を計測し、気孔率と板厚が既知の材料から予め
求めた気孔率と板厚と赤外線透過率との関係を用いて、
多孔質部材の気孔率を高精度に測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスなど
の多孔質部材の気孔率の評価方法および評価装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の多孔質部材の気孔率検査方法とし
ては、特開平9−89750号公報、特開平8−189
923号公報、特開平7−260750号公報、特開平
8−145653号公報に開示されている技術が挙げら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した先
願公報に開示された技術について考察してみると、ま
ず、前記特開平9−89750号公報に開示された技術
は、導電性多孔質部材に好適な評価方法であるが、セラ
ミックスなどの絶縁部材には適用が困難である。
【0004】また、前記特開平8−189923号公報
に開示された技術は、固体材料の超音波の単位伝搬時間
を計測するものであるが、計測対象物に送受信用の超音
波センサを接触させることが不可欠であるので、超音波
センサの被検体への接触により、被検体が損傷したり、
被検体が柔らかい物では変形したりする虞がある上、計
測時間の増大を招くという問題がある。
【0005】また、前記特開平7−260750号公報
に開示された技術は、被検体を水などの超音波伝達媒体
に浸漬させる必要があり、吸湿を嫌う材料に用いると破
壊検査となり、例えばセラミックスのグリーンシートな
どには適用が困難である。
【0006】また、特開平8−145653号公報に開
示された技術は、円筒物を長手方向に切断して気孔率を
計測するため破壊検査となり、被検物が高価である場合
や硬度が大きい材料では評価方法が高価になる。
【0007】さらにまた、これらの従来技術では、気孔
率の計測を非接触、非破壊で、かつ、インラインで高速
に実現することは困難である。
【0008】本発明の第1の目的は、セラミックス等の
多孔質の絶縁部材の気孔率を、被検体に変形や損傷を与
えることなく、非接触で計測する方法および装置を提供
することにある。本発明の第2の目的は、シート状のセ
ラミックス多孔質の気孔率を、被検体に変形や損傷を与
えることなく、非接触で高速にインライン計測する方法
および装置を提供するにある。
【0009】本発明の第3の目的は、円筒部を有してい
る管状のセラミックス多孔質の気孔率を、被検体に変形
や損傷を与えることなく、非接触で高速に計測する方法
および装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した第1の目的は、
多孔質部材に例えば波長2〜10μmの赤外線を照射し
て、照射された赤外線が多孔質部材を透過する方向から
赤外線透過光を検出し、また、多孔質部材の厚みを計測
して、気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた
気孔率と板厚と赤外線透過率との関係を用いて、計測し
た赤外線透過光強度および厚みから、被検体の多孔質部
材の気孔率を推定することで達成され、また、前記第2
の目的は、連続送りまたは間欠送りされるシート状多孔
質部材に赤外線を照射し、照射された赤外線がシート状
多孔質部材を透過する方向から赤外線透過光を検出し、
また、シート状多孔質部材の板厚を計測して、気孔率と
板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率と板厚と
赤外線透過率との関係を用いて、計測した赤外線透過光
強度および板厚から、被検体のシート状多孔質部材の気
孔率を、シート状多孔質部材が連続送りまたは間欠送り
される状態で推定することで達成され、また、前記第3
の目的は、管状多孔質部材と赤外線照射・検出系とを相
対回転させながら赤外線を照射し、照射された赤外線が
管状多孔質部材を透過する方向から赤外線透過光を検出
し、また、管状多孔質部材の厚みを計測して、気孔率と
板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率と板厚と
赤外線透過率との関係を用いて、計測した赤外線透過光
強度および厚みから、被検体の管状多孔質部材の気孔率
を推定することで、達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図10を用いて説明する。図1は、本発明の第1実
施形態に係る多孔質部材の気孔率評価装置の概要を示す
図である。なお、本実施形態および以降の各実施形態に
おいては、被検体たる多孔質部材としてセラミックスを
例に挙げるが、本発明の対象となる多孔質部材(多孔質
材料)はこれに限定されるものではない。
【0012】図1において、1は被検体としてのセラミ
ックス、2はセラミックス1を透過照明する赤外線光
源、3は、セラミックス1を透過した透過光を検出し、
検出した検出光量を電圧に光電変換する赤外線検出部、
4は、赤外線検出部3の出力信号を適宜に変換処理する
センサ出力処理部、5はマイクロコンピュータ、6はデ
ィスク記憶媒体や半導体メモリ等の記憶手段、7はプリ
ンタである。
【0013】また、マイクロコンピュータ5内におい
て、5aは、センサ出力処理部4の出力から赤外線の透
過率を算出し、これを赤外線照射位置(透過光検出位
置)の座標データと対応付けて格納する実測透過率算出
・格納部、5bは、計測したセラミックス(被検体)1
の板厚データを座標データと対応付けて格納する実測板
厚値格納部、5cは、セラミック種別毎にケーススタデ
ィして予め求めた赤外線透過率と板厚と気孔率との関係
データを格納した赤外線透過率/板厚/気孔率変換テー
ブル、5dは、各計測位置毎の実測透過率算出・格納部
5aの実測透過率と実測板厚値格納部5bの実測板厚値
とに基づき、赤外線透過率/板厚/気孔率変換テーブル
5cの内容を参照して、気孔率を算出して推定する気孔
率算出部である。ここで、赤外線透過率/板厚/気孔率
変換テーブル5cには、気孔率と板厚が既知の多孔質材
料(ここではセラミックス)について、予め赤外線透過
率の計測を行った結果に基づいて作成したデータ(板厚
と赤外線透過率の相関関係データおよび赤外線透過率と
気孔率の相関関係データ)が格納されており、被検体た
るセラミックス1の赤外線透過率と板厚とが判明すれ
ば、この赤外線透過率/板厚/気孔率変換テーブル5c
を参照することにより、被検体たるセラミックス1の気
孔率が推定できるようになっている。
【0014】図1に示す構成において、セラミックス1
と、赤外線光源2および赤外線検出部3とは、相対的に
移動可能なようになっており、セラミックス1上の赤外
線照射位置を順次変えることによって得た、赤外線検出
部3からのセラミックス1上の走査位置に応じた電圧変
化は、センサ出力処理部4によって適宜に変換処理さ
れ、デジタル信号の形でマイクロコンピュータ5に入力
される。マイクロコンピュータ5の実測透過率算出・格
納部5aでは、センサ出力処理部4から入力されたデー
タに基づいて赤外線透過率を算出し、これを赤外線照射
位置(透過光検出位置)の座標データと関連付けて所定
の記憶エリアに格納する。気孔率算出部5dは、実測透
過率算出・格納部5aおよび実測板厚値格納部5bか
ら、各計測位置毎の実測透過率と実測板厚値とを取り出
し、この取り出したデータに基づき、赤外線透過率/板
厚/気孔率変換テーブル5cの内容を参照して、気孔率
を算出して推定する。そして、求められた気孔率は、記
憶手段6やプリンタ7に出力される。
【0015】なお、本実施形態では、セラミックス(被
検体)1の板厚を、別途予め計測して実測板厚値格納部
5bに取り込むようにしているが、赤外線の照射・透過
光検出と並行して、セラミックス(被検体)1の板厚計
測を行うことも可能である。
【0016】ここで、セラミックスについてその性状の
概略について述べる。図1に示すように、セラミックス
1は、アルミナ等のガラス結晶粒1aと、気孔1bと、
バインダ1cと呼ばれる有機結合物と、析出物等とで構
成されている。セラミックス1に入射した光は、表面で
の反射やガラスの結晶粒界1dや結晶粒壁面1e等での
反射、屈折(複屈折)を繰り返して、セラミックス内部
に光線束が拡散していくため、光の透過率は、気孔率や
セラミックス材料固有の結晶粒界に依存する。すなわ
ち、気孔率を0にして、粒界物質をなくすことで、透明
な結晶が得られる。また、一部の光は、セラミックスを
構成している原子や不純物、結晶構造に起因して特定波
長の光が吸収されるため、セラミックスを構成する物質
に応じて透過波長光の強度は異なる。
【0017】図2は、代表的なガラスの石英(Si
2 )と、熱線吸収ガラスと、アルミナ(Al2O3)
とにおける、波長と透過率との関係を示したものであ
り、特にアルミナ(Al2O3)の場合は、気孔率が0
であっても赤外線波長領域に透過率が大きくなってい
る。しかし、セラミックスの場合には、光学的な透過特
性や反射特性が異なる物質が混在しているため、図2の
ような透過率特性にはならない。
【0018】図3は、発明者らが実験で見出したセラミ
ックスの透過率特性である。実験に用いた被検体は、ア
ルミナ(Al2O3)、リチュームアルミネート(Li
AlO2 )、バインダーで構成された、気孔率が48%
のセラミックスである。図4は、図3と同様の組成のセ
ラミックスで、気孔率が58%の透過率特性を示す。な
お、図3、図4のいずれのセラミックスも、板厚は0.
28mmである。
【0019】図3、図4に示すように、いずれも波長
5.3 mの赤外線領域で最大透過率を示し、気孔率4
8%のセラミックスでは最大透過率が2.5%、気孔率
が58%のセラミックスでは最大透過率が0.3%であ
った。すなわち、厚みが同じで気孔率が異なる図3、図
4のセラミックスでは光透過率が異なり、光透過率から
気孔率を推定することができる。
【0020】発明者らの実験では、セラミックスを構成
する材料により異なるが、セラミックスでは赤外線領域
に透過率が大きくなる波長が存在することを見出してお
り、赤外線での透過特性を評価することで、気孔率を推
定することができる。また、セラミックスに光を照射す
る場合、セラミックス表面(図1のA面)に斜方から照
射すると、結晶粒界1dや結晶粒壁面1eの反射や屈折
の影響が大きく、また、見かけ上の厚みも増加するた
め、光透過率が低下する。このため透過光量を確保する
ためには、セラミックス表面(図1のA面)に90°±
15°以内の入射角で光(赤外線)を照射することが望
ましい。
【0021】ここで、赤外線光源2のレーザとしては、
COレーザやCO2 レーザ、あるいはマルチモード出力
の波長可変レーザーを用いると、高輝度の照明が可能に
なる。また、赤外線検出部3としては、InAs(イン
ジューム・ヒ素)光起電力素子、InSb(インジュー
ム・アンチモン)光起電力素子を用いた赤外線検出部と
すると、赤外線領域での検出感度が高く、透過光量が少
なくても検出可能となる。
【0022】図5は、セラミックスの厚みと光透過率と
の関係を示している。同図は、それぞれ組成の異なるセ
ラミックス3種について気孔率が一定の場合の、セラミ
ックスの板厚と赤外線透過率との関係を示したもので、
気孔率が48%のセラミックスA、気孔率が45%のセ
ラミックスB、気孔率が42%のセラミックスCのそれ
ぞれの板厚に対する赤外線透過率を示した。図5に示す
とおり、いずれの気孔率であっても、板厚が薄くなると
透過率が大きくなり、板厚が厚くなると透過率は小さく
なる。これは、当然のことであるが、板厚が厚くなる
と、結晶粒界や結晶粒壁面等での反射、屈折(複屈折)
の回数が増加し、光エネルギーの減衰量が増加するた
め、透過率が小さくなるからである。
【0023】図6は、図5のセラミックスA,B,Cの
板厚がそれぞれtA ,tB ,tC で、波長がそれぞれλ
A ,λB ,λC の場合の、気孔率に対する赤外線透過率
を示したものである。図6に示すように、気孔率が小さ
くなると赤外線透過率が大きくなり、気孔率が大きくな
ると赤外線透過率は小さくなる。これは、気孔率が小さ
くなると粒界物質が少なくなり、結晶粒界や結晶粒壁面
等での反射、屈折(複屈折)の回数が減少して透光性が
増加するため、透過率が増大するためと考えられる。
【0024】以上、図5、図6の特性から明らかなよう
に、セラミックスの板厚と赤外線透過率との関係、およ
び、赤外線透過率と気孔率との関係が既知であれば、実
測板厚値と実測透過率とから気孔率が推定できることが
分かる(なおここで、セラミックス種別に応じて、測定
波長はそれぞれ適正な波長に設定されている)。
【0025】上述した図5の板厚−赤外線透過率の特性
線データおよび図6の気孔率−赤外線透過率の特性線デ
ータは、前記赤外線透過率/板厚/気孔率変換テーブル
5cに格納されている。
【0026】図7は、本発明の第2実施形態に係る気孔
率評価装置の概要を示す図であり、同図において、先の
実施形態と同一の均等な構成要素には同一符号を付し、
その説明は重複を避けるため割愛する(これは、以下の
各実施形態においても同様である)。ここで、本実施形
態は、ドクターブレード法などで製造され、連続送りま
たは間欠送りされるシート状セラミックスのグリーンシ
ート状態での、気孔率評価への適用例である。
【0027】図7において、11は、連続送りまたは間
欠送りされる被検体としての帯状のセラミックスグリー
ンシート(以下、シートと称す)、12は、シート11
を図示Y方向に搬送するため、適宜駆動源によって回転
駆動されるローラ、13は、ローラ12によって移送さ
れるシート11の送り量を検出する送り測長手段、14
は、送り測長手段13の出力を適宜に変換処理して、シ
ート11のY方向移動量に基づくY方向位置座標データ
を出力する座標測長部、15は、シート11を透過照明
するライン型の赤外線光源、16は、シート11を透過
した光を赤外線検出部に導く検出レンズ、17は、検出
した検出光量を電圧に変換するライン型の赤外線検出部
(以下、ラインセンサと称す)、18は、ラインセンサ
17の出力信号を適宜に変換処理するセンサ出力処理
部、19は、シート11の厚さ方向変位を計測する厚さ
変位検出センサ(以下、変位センサと称す)、20は、
変位センサ19の出力を適宜に変換処理して実測板厚信
号として出力するセンサ出力処理部、21は、シート1
1上の透過赤外線の検出位置座標データを生成し出力す
る光検出位置座標生成部、22は、変位センサ19によ
る板厚検出位置座標データを生成し出力する板厚検出位
置座標生成部である。
【0028】図7に示す構成において、被検体であるシ
ート11は、回転するローラ12によってY方向に連続
送り(または間欠送り)され、ローラ12の外周または
シート11表面に接するように設けられた送り測長手段
13により、シート11の送り量が測定される。座標測
長部14は、シート11のY方向移動量に基づくY方向
位置座標データを生成し、これを光検出位置座標生成部
21および板厚検出位置座標生成部22に出力する。
【0029】シート11は、ローラ12と接触している
面側から赤外線光源15により透過照明され、シート1
1を透過した光は、検出レンズ16を介してラインセン
サ17に導かれ、ラインセンサ17によって、透過光が
シート11上の走査位置に応じた電圧変化として検出さ
れる。ラインセンサ17の出力は、センサ出力処理部1
8によって適宜に変換処理され、デジタル信号の形でマ
イクロコンピュータ5の実測透過率算出・格納部5aに
入力される。この際、シート11上の走査位置に応じた
透過光検出出力は、走査位置の座標データと対応付け
て、実測透過率算出・格納部5aに入力される。すなわ
ち、光検出位置座標生成部21では、座標測長部14よ
り到来するY方向位置座標データと所定のY方向基準座
標データとにより、現在検出中のY方向座標データを作
成すると共に、ラインセンサ17による透過光量検出の
走査クロックタイミングに基づくラインセンサX方向走
査位置信号により、現在検出中のX方向座標データを作
成して、実測透過率算出・格納部5aに出力し、上記の
透過光検出出力と座標データとの対応付けがとられるよ
うにする。
【0030】また、変位センサ19は、ローラ12によ
り移送されるシート11表面の変位を計測し、この変位
センサ19の出力は、センサ出力処理部20によって適
宜に変換処理され、デジタル信号の形で実測板厚データ
がマイクロコンピュータ5の実測板厚値格納部5bに入
力される。変位センサ19としては、検出素子にPSD
などを用いた、例えば特開平5−29420号公報で開
示されている三角測量方式のものを採用すればよく、こ
の場合、シート11の厚みは、ローラ12の偏心量や機
械的な加工誤差による高さ変動を予め計測しておき、ロ
ーラ12表面の変位量とシート11表面の変位量との差
から、シート11の厚みを精度よく計測することができ
る。また、変位センサ19を矢印X方向に移動すれば
(その移動手段は図示せず)、シート11の送り速度が
遅い場合には、XY平面の2次元領域のシート厚みが測
定できる(なお、変位センサ19の光走査をX方向に行
うようにしてもよい)。そして、センサ出力処理部20
からの実測板厚データも、その計測位置の座標データと
対応付けて、実測板厚値格納部5bに入力される。すな
わち、板厚検出位置座標生成部22では、座標測長部1
4より到来するY方向位置座標データと所定のY方向基
準座標データとにより、現在厚み計測中のY方向座標デ
ータを作成すると共に、変位センサ19による走査が矢
印X方向に行われる場合には、変位センサX方向走査信
号により、現在厚み計測中のX方向座標データを作成し
て、実測板厚値格納部5bに出力し、上記の実測板厚デ
ータと座標データとの対応がとられるようにする。
【0031】なお、光検出位置座標生成部21の機能を
センサ出力処理部18に具備させ、板厚検出位置座標生
成部22の機能をセンサ出力処理部20に具備させても
よく、あるいは、光検出位置座標生成部21の機能およ
び板厚検出位置座標生成部22の機能を、マイクロコン
ピュータ5にもたせるようにしてもよい。
【0032】なおまた、変位センサとして複数の検出部
をライン状に並べたライン型の変位センサを用いるよう
にしてもよい。
【0033】マイクロコンピュータ5の実測透過率算出
・格納部5aは、センサ出力処理部8から入力されたデ
ータに基づいて赤外線透過率を算出し、これを光検出位
置の座標データと関連付けて所定の記憶エリアに格納す
る。また、実測板厚値格納部5bは、センサ出力処理部
20から入力された実測板厚データを、厚さ検出位置の
座標データと関連付けて所定の記憶エリアに格納する。
気孔率算出部5dは、実測透過率算出・格納部5aおよ
び実測板厚値格納部5bから、各計測位置毎の実測透過
率と実測板厚値とを取り出し、この取り出したデータに
基づき、赤外線透過率/板厚/気孔率変換テーブル5c
の内容を参照して、気孔率を算出して推定する。かよう
に本実施形態においては、シート11を連続送りまたは
間欠送りしている状態で、リアルタイムに気孔率の算出
が行われる。そして、求められた気孔率は、直ちに、記
憶手段6やプリンタ7に出力される。
【0034】本実施形態においては、このようにシート
(セラミックスグリーンシート)11を連続送りまたは
間欠送りしている状態で、シート11の全面の気孔率を
リアルタイムにかつインラインで高精度に推定すること
ができる。よって、連続的に生産されるシート状の多孔
質部材の気孔率をインラインで評価できるので、例え
ば、電子回路基板用セラミックスのグリーンシートや燃
料電池の電解質板に用いられるセラミックス板用グリー
ンシートの気孔率を、連続生産中に推定して品質を評価
できるため、セラミックス基板として均一な気孔率の部
分を選択的に使用したり、気孔率にばらつきのある部分
を製品となる前に排除できる。
【0035】図8は、本発明の第3実施形態に係る気孔
率評価装置の概要を示す図である。本実施形態も、第2
実施形態と同様に、連続送りまたは間欠送りされる帯状
のセラミックスグリーンシート(シート11)を被検体
とする場合の適用例である。
【0036】図8において、31は、赤外線を図示X方
向(シート11の移送方向と直交する水平方向)に照射
する赤外線光源、32は、赤外線光源31から水平に照
射された光を上方に反射させ、シート11を下面から透
過照明するためのミラー、33は、シート11を透過し
た光を赤外線検出部に導く集光レンズ、34は、集光レ
ンズ33を介して検出した検出光の光量を電圧に変換す
る赤外線検出部、35は、ミラー32を図示X方向に移
送するための、ネジ/ナット回転−直線運動変換メカニ
ズムよりなる送り機構、36は、集光レンズ33および
赤外線検出部34をX方向に移送するための、ネジ/ナ
ット回転−直線運動変換メカニズムよりなる送り機構、
37は、送り機構35および36を同期駆動するための
連結ベルト、38は、ミラー32、集光レンズ33、赤
外線検出部34を、X方向に駆動するためのモータであ
る。また、39は、赤外線検出部34の出力信号を適宜
に変換処理するセンサ出力処理部、40は、シート11
上の透過赤外線の検出位置座標を生成し出力する光検出
位置座標生成部である。
【0037】図8に示す構成において、シート11は回
転するローラ12によってY方向に連続送りまたは間欠
送りされ、送り測長手段13によりシート11の送り量
が測定される。座標測長部14は、シート11のY方向
移動量に基づくY方向位置座標データを生成し、これを
光検出位置座標生成部21および板厚検出位置座標生成
部22に出力する。
【0038】シート11は、赤外線光源31から照射さ
れた光によりミラー32を介して透過照明され、シート
11を透過した光は、集光レンズ33を介して赤外線検
出部34に導かれ、赤外線検出部34によって、透過光
がシート11上の走査位置に応じた電圧変化として検出
される。赤外線検出部34の出力は、センサ出力処理部
39によって適宜に変換処理され、デジタル信号の形で
マイクロコンピュータ5の実測透過率算出・格納部5a
に入力される。この際、シート11上の走査位置に応じ
た透過光検出出力は、走査位置の座標データと対応付け
て、実測透過率算出・格納部5aに入力される。すなわ
ち、光検出位置座標生成部21では、座標測長部14よ
り到来するY方向位置座標データと、所定のY方向基準
座標データとにより、現在検出中のY方向座標データを
作成すると共に、送り機構35、36用の図示せぬ駆動
回路からの送り制御信号に基づく赤外線検出部X方向送
り信号により、現在検出中のX方向座標データを作成し
て、実測透過率算出・格納部5aに出力し、上記の透過
光検出出力と座標データとの対応付けがとられるように
する。
【0039】また、変位センサ19の出力は、センサ出
力処理部20によって適宜に変換処理され、デジタル信
号の形で実測板厚データがマイクロコンピュータ5の実
測板厚値格納部5bに入力される。そして、センサ出力
処理部20からの実測板厚データも、その計測位置の座
標データと対応付けて、実測板厚値格納部5bに入力さ
れる。すなわち、板厚検出位置座標生成部22では、座
標測長部14より到来するY方向位置座標データと所定
のY方向基準座標データとにより、現在厚み計測中のY
方向座標データを作成すると共に、変位センサ19によ
る走査が矢印X方向に行われる場合には、変位センサX
方向走査信号により、現在厚み計測中のX方向座標デー
タを作成して、実測板厚値格納部5bに出力し、上記の
実測板厚データと座標データとの対応がとられるように
する。
【0040】ここで、本実施形態では、赤外線光源31
に光エネルギーの大きい赤外線レーザを用い、また、赤
外線検出部34に高感度な赤外線検出器を用いるように
しており、赤外線光源31のレーザーに、波長5.2〜
6mのCOレーザーを用い、赤外線検出器部34に、波
長5〜5.5 mにピーク感度を持つInSb(インジ
ューム・アンチモン)光起電力素子を用いて、高輝度か
つ高感度の赤外線検出系を実現している。このように構
成することで、赤外線透過率の小さい多孔質部材につい
ても、高感度に赤外線を検出することができて、高精度
な気孔率測定を実現できる。
【0041】本実施形態においても、前記第2実施形態
と同様に、連続的に生産されるシート状の多孔質部材の
気孔率をインラインで評価できるので、例えば、電子回
路基板用セラミックスのグリーンシートや燃料電池の電
解質板に用いられるセラミックス板用グリーンシートの
気孔率を、連続生産中に推定して品質を評価できるた
め、セラミックス基板として均一な気孔率の部分を選択
的に使用したり、気孔率にばらつきのある部分を製品と
なる前に排除できる。
【0042】図9は、本発明の第4実施形態に係る気孔
率評価装置の概要を示す図であり、本実施形態は、円筒
状のセラミックス管を被検体とした場合の適用例であ
る。
【0043】図9において、51は被検体としての円筒
状のセラミックス管、52は、中心開口を有し、セラミ
ックス管51を保持する回転可能な被検体ホルダー、5
3は、プーリ54、ベルト55を介して、被検体ホルダ
ー52を回転駆動するモータ、56は、セラミックス管
51を透過照明するための光源となる赤外線光源、57
は、被検体ホルダー52の中心開口を通してセラミック
ス管51の内部に挿入された、図示上下に移動可能な中
空のミラーホルダー、58は、赤外線光源56から図示
上方に照射された光を水平方向に反射させ、セラミック
ス管51を内部から透過照明するためのミラー、59
は、セラミックス管51を透過した光を赤外線検出部に
導く集光レンズ、60は、集光レンズ59を介して検出
した検出光の光量を電圧に変換する赤外線検出部、62
は、集光レンズ59、赤外線検出部60、ミラーホルダ
ー57を搭載し、セラミックス管51の軸心と平行な方
向に移動可能な検出系ホルダー、63は、検出系ホルダ
ー62を駆動するモータ、64および65は、モータ6
3の回転運動を直線運動に変換して検出系ホルダー62
に伝達するためのネジおよびナット、66は、赤外線検
出部60の出力信号を適宜に変換処理するセンサ出力処
理部、67は、セラミックス管51上の透過赤外線の検
出位置座標を生成し出力する光検出位置座標生成部であ
る。
【0044】本実施形態においては、赤外線透過検査に
先立ち、適宜の厚み計測手法によってセラミックス管5
1の少なくとも円筒部全面の厚み(板厚)が計測され、
実測板厚値格納部5bには、計測した板厚データが座標
データと共に予め格納されているものとする。
【0045】図9に示す構成において、赤外線透過検査
に際しては、モータ53によって被検体ホルダー52を
回転駆動してセラミックス管51を回転させ、また、モ
ータ63によって検出系ホルダー62をステップ送りし
て、ミラーホルダー57に取り付けたミラー58、集光
レンズ59、赤外線検出部60を1ステップづつ直線方
向に移送する。そして、赤外線光源56から照射された
光をミラー58によって反射させて、セラミックス管5
1を内面側から照射し、セラミックス管51を透過した
光を集光レンズ59を介して赤外線検出部60で検出す
る。赤外線検出部60の出力は、センサ出力処理部66
によって適宜に変換処理され、デジタル信号の形でマイ
クロコンピュータ5の実測透過率算出・格納部5aに入
力される。この際、セラミックス管51上の走査位置に
応じた透過光検出出力は、走査位置の座標データと対応
付けて、実測透過率算出・格納部5aに入力される。す
なわち、光検出位置座標生成部67では、モータ53の
駆動制御系から到来するセラミックス管51の回転位置
信号と、モータ63の回転制御系から到来する赤外線検
出部60の送り信号とにより、セラミックス管51上の
位置座標データを作成して、これを実測透過率算出・格
納部5aに出力し、上記の透過光検出出力と座標データ
との対応付けがとられるようにする。
【0046】マイクロコンピュータ5の実測透過率算出
・格納部5aは、センサ出力処理部66から入力された
データに基づいて赤外線透過率を算出し、これを光検出
位置の座標データと関連付けて所定の記憶エリアに格納
する。気孔率算出部5dは、実測透過率算出・格納部5
aおよび実測板厚値格納部5bから、各計測位置毎の実
測透過率と実測板厚値とを取り出し、この取り出したデ
ータに基づき、赤外線透過率/板厚/気孔率変換テーブ
ル5cの内容を参照して、気孔率を算出して推定する。
そして、求められた気孔率は、直ちに、記憶手段6やプ
リンタ7に出力される。このように、本実施形態におい
ても、赤外線透過光の検出と略同時に気孔率の推定が行
われる。
【0047】本実施形態においては、このようにセラミ
ックス管51の円筒部全面の気孔率を、非接触で高速に
検出できる。本実施形態が適用される多孔質管状部材と
しては、例えば、ナトリウム−硫黄電池のβアルミナ管
や燃料電池などの電解質板があり、かような被検体の気
孔率の変動や不均一による、クラックの発生や電池品質
の低下などを、部品レベルの上流工程で推定・把握で
き、以って、品質の向上を図ることができる。
【0048】なお、本実施形態においては、赤外線照射
・検出系に対してセラミックス管51を回転させるよう
にしているが、セラミックス管51に対して赤外線照射
・検出系の方を回転させるようにしても差し支えない。
なおまた、本実施形態においては、セラミックス管51
に対して赤外線照射・検出系をセラミックス管51の軸
心と平行な方向に移送するようにしているが、赤外線照
射・検出系に対してセラミックス管51の方を移送する
ようにしても差し支えない。なおまた、透過光の検出と
並行して、厚みの測定を行うようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、セラミッ
クス等の多孔質部材の気孔率を非接触で自動計測できる
ので、安定した確実な気孔率評価を行うことができる。
すなわち、本発明においては、赤外線透過光による光透
過率から気孔率を推定するため、シート状に連続送りさ
れるセラミックス用グリーンシートや、円筒状セラミッ
クス管の気孔率を高速かつ高精度に計測することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る多孔質部材の気孔
率評価装置の概要を示す説明図である。
【図2】ガラス材料における透過光の波長と光透過率と
の関係を示す説明図である。
【図3】実験による気孔率48%のセラミックスにおけ
る透過光の波長と光透過率との関係を示す説明図であ
る。
【図4】実験による気孔率58%のセラミックスにおけ
る透過光の波長と光透過率との関係を示す説明図であ
る。
【図5】セラミックスの板厚と赤外線透過率との関係を
示す説明図である。
【図6】セラミックスの気孔率と赤外線透過率との関係
を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る多孔質部材の気孔
率評価装置の概要を示す説明図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る多孔質部材の気孔
率評価装置の概要を示す説明図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る多孔質部材の気孔
率評価装置の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 被検体としてのセラミックス 2 赤外線光源 3 赤外線検出部 4 センサ出力処理部 5 マイクロコンピュータ 5a 実測透過率算出・格納部 5b 実測板厚値格納部 5c 赤外線透過率/板厚/気孔率変換テーブル 5d 気孔率算出部 6 記憶手段 7 プリンタ 11 被検体としてのセラミックスグリーンシート 12 ローラ 13 送り測長手段 14 座標測長部 15 ライン型の赤外線光源 16 検出レンズ 17 ライン型の赤外線検出部 18 センサ出力処理部 19 厚さ変位検出センサ 20 センサ出力処理部 21 光検出位置座標生成部 22 板厚検出位置座標生成部 31 赤外線光源 32 ミラー 33 集光レンズ 34 赤外線検出部 35 送り機構 36 送り機構 37 連結ベルト 38 モータ 39 センサ出力処理部 40 光検出位置座標生成部 51 被検体としての円筒状のセラミックス管 52 被検体ホルダー 53 モータ 54 プーリ 55 ベルト 56 赤外線光源 57 ミラーホルダー 58 ミラー 59 集光レンズ 60 赤外線検出部 62 検出系ホルダー 63 モータ 64 ネジ 65 ナット 66 センサ出力処理部 67 光検出位置座標生成部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質部材に赤外線を照射し、該照射さ
    れた赤外線が上記多孔質部材を透過する方向から赤外線
    透過光を検出し、 また、上記多孔質部材の厚みを計測して、 気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係を用いて、 上記多孔質部材の気孔率を推定することを特徴とする多
    孔質部材の気孔率評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記多孔質部材の赤外線透過光の検出と、前記多孔質部
    材の厚みの計測とを、並行して行うことを特徴とする多
    孔質部材の気孔率評価方法。
  3. 【請求項3】 連続送りまたは間欠送りされるシート状
    多孔質部材に赤外線を照射し、該照射された赤外線が上
    記シート状多孔質部材を透過する方向から赤外線透過光
    を検出し、 また、上記シート状多孔質部材の板厚を計測して、 気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係を用いて、 上記シート状多孔質部材の気孔率を、上記シート状多孔
    質部材が連続送りまたは間欠送りされる状態で、推定す
    ることを特徴とする多孔質部材の気孔率評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載において、 前記シート状多孔質部材の送り方向を横切る方向にライ
    ン状に赤外線を照射し、赤外線透過光をライン状の赤外
    線検出手段によって検出することを特徴とする多孔質部
    材の気孔率評価方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載において、 前記シート状多孔質部材の送り方向を横切る方向に、赤
    外線照射・検出系を移送することを特徴とする多孔質部
    材の気孔率評価方法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載において、 前記シート状多孔質部材の赤外線透過光の検出と、前記
    シート状多孔質部材の厚みの計測とを、並行して行うこ
    とを特徴とする多孔質部材の気孔率評価方法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載において、 前記シート状多孔質部材の送り方向を横切る方向に、前
    記シート状多孔質部材の厚み計測手段による厚み計測走
    査を行わせることを特徴とする多孔質部材の気孔率評価
    方法。
  8. 【請求項8】 管状多孔質部材と赤外線照射・検出系と
    を上記管状多孔質部材の軸心回りに相対回転させなが
    ら、上記管状多孔質部材に赤外線を照射し、上記照射さ
    れた赤外線が上記管状多孔質部材を透過する方向から赤
    外線透過光を検出し、 また、上記管状多孔質部材の厚みを計測して、 気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係を用いて、 上記管状多孔質部材の気孔率を推定することを特徴とす
    る多孔質部材の気孔率評価方法。
  9. 【請求項9】 管状多孔質部材をその軸心回りに回転さ
    せながら、上記管状多孔質部材の曲率半径の小さい管内
    側から赤外線を照射し、該照射された赤外線が上記管状
    多孔質部材を透過する方向(上記管状多孔質部材の曲率
    半径の大きい管外側)から赤外線透過光を検出し、 また、上記管状多孔質部材の厚みを計測し、 気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係を用いて、 上記管状多孔質部材の気孔率を推定することを特徴とす
    る多孔質部材の気孔率評価方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載において、 前記管状多孔質部材と赤外線照射・検出系とを、前記管
    状多孔質部材の軸心と平行な方向に相対的に移送するこ
    とを特徴とする多孔質部材の気孔率評価方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載において、 前記管状多孔質部材と赤外線照射・検出系とが、前記管
    状多孔質部材の軸心と平行な方向に相対的に移送される
    状態で、気孔率を推定することを特徴とする多孔質部材
    の気孔率評価方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11の何れか1つに記載
    において、 前記多孔質部材に照射する赤外線の波長が1μm〜10
    μmであることを特徴とする多孔質部材の気孔率評価方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12の何れか1つに記載
    において、 前記多孔質部材に赤外線を照射する入射角は、多孔質部
    材の表面に対して90°±15°以内であることを特徴
    とする多孔質部材の気孔率評価方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13の何れか1つに記載
    において、 前記多孔質部材には、波長5.2〜6μmの炭酸ガスレ
    ーザにより赤外線を照射し、赤外線検出には、InAs
    (インジューム・ヒ素)あるいはInSb(インジュー
    ム・アンチモン)光起電力素子を用いることを特徴とす
    る多孔質部材の気孔率評価方法。
  15. 【請求項15】 多孔質部材に赤外線を照射する赤外線
    照射手段と、 該赤外線照射手段により照射された赤外線が上記多孔質
    部材を透過する方向から赤外線透過光を検出する赤外線
    検出手段と、 上記多孔質部材の厚みを計測する厚み計測手段と、 検出した赤外線の光透過率と計測した厚みとに基づき、
    気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係から、上記多孔質部材の
    気孔率を自動演算する演算手段と、を具備したことを特
    徴とする多孔質部材の気孔率評価装置。
  16. 【請求項16】 連続送りまたは間欠送りされるシート
    状多孔質部材に赤外線を照射する赤外線照射手段と、 該赤外線照射手段により照射された赤外線が上記シート
    状多孔質部材を透過する方向から赤外線透過光を検出す
    る赤外線検出手段と、 上記シート状多孔質部材の板厚を計測する板厚計測手段
    と、 検出した赤外線の光透過率と計測した厚みとに基づき、
    気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係から、上記シート状多孔
    質部材の気孔率を自動演算する演算手段と、を具備した
    ことを特徴とする多孔質部材の気孔率評価装置。
  17. 【請求項17】 管状多孔質部材に赤外線を照射する赤
    外線照射手段と、 上記赤外線照射手段により照射された赤外線が上記管状
    多孔質部材を透過する方向から赤外線透過光を検出する
    赤外線検出手段と、 上記管状多孔質部材と赤外線照射・検出系とを、上記管
    状多孔質部材の軸心回りに相対回転させる手段と、 上記管状多孔質部材の厚みを計測する厚み計測手段と、 検出した赤外線の光透過率と計測した厚みとに基づき、
    気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係から、上記管状多孔質部
    材の気孔率を自動演算する演算手段と、を具備したこと
    を特徴とする多孔質部材の気孔率評価装置。
  18. 【請求項18】 管状多孔質部材をその軸心回りに回転
    させる手段と、 上記管状多孔質部材の曲率半径の小さい管内側から赤外
    線を照射する赤外線照射手段と、 該赤外線照射手段により照射された赤外線が上記管状多
    孔質部材を透過する方向(上記管状多孔質部材の曲率半
    径の大きい管外側)から赤外線透過光を検出する赤外線
    検出手段と、 上記管状多孔質部材の厚みを計測する厚み計測手段と、 検出した赤外線の光透過率と計測した厚みとに基づき、
    気孔率と板厚が既知の多孔質材料から予め求めた気孔率
    と板厚と赤外線透過率との関係から、上記管状多孔質部
    材の気孔率を自動演算する演算手段と、を具備したこと
    を特徴とする多孔質部材の気孔率評価装置。
  19. 【請求項19】 請求項17または18記載において、 前記管状多孔質部材と赤外線照射・検出系とを、前記管
    状多孔質部材の軸心と平行な方向に相対的に移送する手
    段を、具備したことを多孔質部材の気孔率評価装置。
  20. 【請求項20】 請求項15乃至19の何れか1つに記
    載において、 前記赤外線照射手段は、前記多孔質部材に波長5.2〜
    6μmの炭酸ガスレーザ赤外線を照射する手段であり、
    前記赤外線検出手段は、赤外線をInAs(インジュー
    ム・ヒ素)あるいはInSb(インジューム・アンチモ
    ン)光起電力素子を用いて検出する手段であることを特
    徴とする多孔質部材の気孔率評価装置。
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