JPH08303773A - ガスボンベ組込型ガス器具における安全装置 - Google Patents

ガスボンベ組込型ガス器具における安全装置

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JPH08303773A
JPH08303773A JP11421895A JP11421895A JPH08303773A JP H08303773 A JPH08303773 A JP H08303773A JP 11421895 A JP11421895 A JP 11421895A JP 11421895 A JP11421895 A JP 11421895A JP H08303773 A JPH08303773 A JP H08303773A
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JP
Japan
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gas
valve
safety valve
stem
gas cylinder
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JP11421895A
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English (en)
Inventor
Hideo Mifune
英雄 三舩
Nobuyuki Serizawa
宜之 芹澤
Yasuaki Nakamura
保昭 中村
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Tokai Corp
Original Assignee
Tokai Corp
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Publication date
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  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボンベ接続口を開閉する弁に安全弁としての
機能を持たせるようにして構造を簡素化するとともにガ
ス圧異常上昇時のガスの供給を確実に停止するとともに
リセットできるように設ける。 【構成】 ボンベ接続口12を備えたケース10に、ステム
2の先端に当接しボンベ接続口12を開閉するとともにガ
ス圧の上昇に応じて後退移動する安全弁17を設け、この
安全弁17をステム2の弁バネ4より弱い付勢力で閉弁方
向に付勢するバネ部材18を設置し、係止ピン21と摺動溝
22との係合により安全弁17の軸方向の移動に対応して回
動を規制するとともに係止ピン21との係止摺動に傾斜面
との当接による抗力を与える傾斜溝部22b を有し、ガス
圧が設定値以上に上昇するのに伴ってステム2の伸長移
動で閉止弁3が閉止する位置まで後退した安全弁17を保
持する保持機構と、保持状態を外部から解除し得る解除
機構とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスボンベ組込型ガス
器具における安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カセット式のガスボンベを交換可能に組
み込むようにしたコンロ等の燃焼用ガス器具は、簡易に
移動し調理・暖房が行えるなどの特徴を有しているが、
組み込まれたガスボンベとバーナー部が隣接しているた
め、誤使用その他の使用条件により組み込まれたガスボ
ンベが燃焼熱によって加熱されて温度が高くなった場合
には、内部圧力が異常に上昇して爆発する恐れがある。
【0003】このため、このようなガス器具の規格とし
て、圧力安全装置の設置が要求されている。この圧力安
全装置は、ガスボンベ中のガス圧が異常上昇したことに
相当する規格圧力範囲で安全装置が作動してガスの供給
を遮断し、ガス燃焼を停止してそれ以上のガスボンベの
温度が上昇しないようにして内圧の上昇を抑制するもの
である。また、この圧力安全装置は作動した後、自動的
に復帰せずリセット操作によって復帰する機構に設ける
ものである。
【0004】一方、前記ガスボンベには、ガス流出部に
閉止弁が内蔵されたステムが設けられ、このステムを没
入作動すると該ステムからガスが噴出するものであり、
ガス器具への組み付け時には上記ステムを没入作動させ
てガスを噴出させるとともに、ガスボンベが外された際
にはガス器具内のガスが接続部から流出しないように閉
塞する接続部開閉弁が一般に設置されている。
【0005】上記のような圧力安全装置の一例として
は、実公昭56−32732号、実公昭56−2842
9号等に開示されている。
【0006】前者の安全装置は、前記接続部開閉弁とは
別にガス圧が所定値以上に高くなった際に後退移動する
安全弁を備え、該安全弁は前記接続部開閉弁の移動量を
規制するものである。通常の規制では、接続部開閉弁は
ステムによって後退移動する量は小さく、ガスボンベの
組み込み時にはそのステムの挿入に対して、接続部開閉
弁は所定量後退した位置での規制により停止し、その停
止に応じてステムを没入作動させてガスボンベの閉止弁
を開作動させているが、ガス圧の異常上昇時には安全弁
の後退移動によって接続部開閉弁の位置規制を解除し、
この接続部開閉弁をさらに後退移動させることによりス
テムを伸長させてガスボンベの閉止弁を閉作動させ、こ
れによってガスの供給を停止するように構成されてい
る。
【0007】一方、後者の安全装置は、前記接続部開閉
弁とは別にガス圧に応じて移動する安全弁を設け、この
安全弁はバーナへのガス通路の途中に介装され、通常は
ガス通路を開いてガスの供給を行い、ガス圧の異常上昇
時には安全弁が移動してその弁部がガス通路を閉じてバ
ーナへのガスの供給を停止するように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかして前述のような
従来の安全装置では、ガス圧の上昇を検知して作動する
感圧安全弁は接続部開閉弁とは別途に形成されており、
部品点数が多くなるとともにガス通路が複雑となり、製
造コストの低減化を図る際の障害となる。
【0009】また、従来の装置では、その安全弁の作動
ガス圧の変更は不能であり、弁体の形状、重量、弁バネ
の特性、摺動抵抗等の誤差によって作動ガス圧が変動
し、作動の安定した製品を高精度に得るための品質管理
が煩雑となって、製造コストの上昇を招く原因となる。
さらに、安全弁によってガスの供給が停止された状態を
維持するとともに、その状態を解除操作できるように設
ける構造も付設しなければならず、これらの機構を含め
て安全機構を簡易な構造に設けることが困難である。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、接続部開閉弁に安全弁としての機能を持たせるよ
うにして構造の簡素化を図るとともに確実な作動によっ
てガス圧異常上昇時のガスの供給を確実に閉止できるよ
うにして高い信頼性が得られるガスボンベ組込型ガス器
具における安全装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の安全装置は、ガス流出部のステムの出没動に応じて
内蔵した閉止弁が開閉するガスボンベにおける前記ステ
ムを挿入するボンベ接続口を備えたケースと、該ケース
内に摺動自在に配設され前記ステムの先端に当接してス
テムの挿入方向と平行に移動し先端部が前記ボンベ接続
口を開閉するとともに、ガスボンベのガス圧を受けてガ
ス圧の上昇に応じて後退移動する安全弁と、該安全弁の
背部に縮装され安全弁を前記ステムの弁バネより弱い付
勢力で閉弁方向に付勢するバネ部材と、前記安全弁にそ
の移動方向と直交する方向に設けられた係止ピンと、上
記係止ピンが係止し安全弁が閉弁状態にあるときに係止
ピンが位置する一端部からほぼ軸方向に延びる縦溝部お
よび該縦溝部から軸方向に対して傾斜する傾斜溝部を有
する摺動溝と、ガス圧が設定値以上に上昇するのに伴っ
てガスボンベ閉止弁が閉止する位置まで後退した安全弁
を保持する保持機構と、上記保持機構による保持状態を
ケース外部から解除し得る解除機構とを備えたことを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明の他の安全装置は、ガス流出
部のステムの出没動に応じて内蔵した閉止弁が開閉する
ガスボンベにおける前記ステムを挿入するボンベ接続口
を備えたケースと、該ケース内に摺動自在に配設され前
記ステムの先端に当接してステムの挿入方向と平行に移
動し先端部が前記ボンベ接続口を開閉するとともに、ガ
スボンベのガス圧を受けてガス圧の上昇に応じて後退移
動する安全弁と、該安全弁の背部に縮装され安全弁を前
記ステムの弁バネより弱い付勢力で閉弁方向に付勢する
バネ部材と、前記ケース側に安全弁の移動方向と直交す
る方向に設けられた係止ピンと、前記安全弁に設けられ
上記係止ピンが係止し安全弁が閉弁状態にあるときに係
止ピンが位置する一端部からほぼ軸方向に延びる縦溝部
および該縦溝部から軸方向に対して傾斜する傾斜溝部を
有する摺動溝と、ガス圧が設定値以上に上昇するのに伴
ってガスボンベ閉止弁が閉止する位置まで後退した安全
弁を保持する保持機構と、上記保持機構による保持状態
をケース外部から解除し得る解除機構とを備えたことを
特徴とするものである。
【0013】前記バネ部材は、安全弁を閉弁方向に付勢
するとともに回動方向に付勢するねじり圧縮バネまたは
通常の圧縮バネで構成してもよい。また、バネ部材のセ
ット荷重を外部から調整可能に設けるのが好適である。
【0014】具体的には、バネ部材にねじり圧縮バネを
使用するときには、その一端をねじり方向に固定するバ
ネ受け台を、安全弁の軸方向に移動可能にかつ回動不能
に設けるとともに、該バネ受け台の移動位置を調整する
調整ネジを外部から調整可能に設けるのが好適である。
【0015】また、前記保持機構は、バネ部材がねじり
圧縮バネのときには、摺動溝の傾斜溝部の端部に凹状に
形成され係止ピンが係止する係止溝部で構成可能であ
る。同様に、前記保持機構は、安全弁に設けた係合孔
と、外部から上記係合孔に係合可能に設けた係合ピンと
で構成可能である。
【0016】一方、前記解除機構は、前記係止ピンのケ
ース外部に突出した端部を操作することにより保持状態
を解除するように構成可能である。また、前記解除機構
は、外部から設置され安全弁を回動させるリセットピン
で構成可能である。さらに、前記係止ピンを摺動自在に
設け、引き抜くことで保持状態を解除するように設けて
もよい。
【0017】
【作用】前記のようなガスボンベ組込型ガス器具におけ
る安全装置によれば、ガスボンベの組み付け前の状態で
は安全弁はバネ部材により先端部がボンベ接続口を閉じ
ている。ガスボンベの組み込みは、まずステムの先端が
安全弁の先端部に当接すると、バネ部材のバネ力よりス
テムの弁バネのバネ力が大きいことから、安全弁はステ
ムで押されて後退移動し安全弁がボンベ接続口を開く。
係止ピンが摺動溝の縦溝部を移動して傾斜溝部の始点に
位置すると、それ以上の係止ピンの傾斜溝部に沿って移
動するにはバネの圧縮力に加えて傾斜面から受ける効力
にも抗した押圧力を必要とし、この力はステムの弁バネ
のバネ力より大きく安全弁の後退移動は停止し、ステム
が没入しその閉止弁が開いてガスを流出し、ガス器具で
の燃焼が開始される。
【0018】上記のような燃焼使用状態において、その
燃焼熱によってガスボンベが加熱されてその内圧が異常
上昇した場合には、そのガス圧は安全弁に作用し、該安
全弁を後退方向に付勢する。ガス圧の上昇にともない係
止ピンが摺動溝の傾斜溝部を斜面に沿って移動する。ガ
ス圧が所定値以上に高くなると、安全弁の後退移動に追
従して、該安全弁の先端に当接しているガスボンベのス
テムは伸長して閉止弁が閉作動する。これによりガスボ
ンベからのガスの供給が停止し、ガス器具が消火してガ
スボンベのそれ以上の加熱が停止されて、ガスボンベの
内圧上昇が抑制される。
【0019】上記安全弁の後退位置は保持機構によって
保持され、ガスボンベの閉止弁を押し戻すことはなく、
ガスの供給を遮断した状態に保たれる。異常状態解決
後、ガス器具を再度使用する場合は、解除機構の操作に
より上記保持機構の保持状態を解除し、安全弁は解放さ
れてバネ部材にて元の位置に復帰する。
【0020】また、異常ガス圧に対する閉止弁の閉作動
点の調整は、外部からのバネ部材のセット荷重の調整に
よって行い、ねじり圧縮バネの場合には調整ネジにより
バネ受け台を軸方向に移動させるものであり、この調整
においてねじり圧縮バネのねじり角度を一定として圧縮
量のみ調整するのが微調整が可能である。
【0021】そして、上記のようにガス圧の上昇に対応
して安全弁そのものが移動してステムの閉止弁を閉じる
ことでガスボンベからのガスの流出を停止してそれ以上
の圧力上昇を抑制するようにしたことで、別途に安全弁
を設置することなくガス圧の上限規制が行え、機構の簡
素化が可能となる。
【0022】また、バネ部材の使用と傾斜溝部を有する
摺動溝を係止ピンが移動するようにしたことで、ガスボ
ンベの組込時のボンベ接続口の開放作動と、ステムの後
退移動により閉止弁の開作動とを安全弁の移動に対応し
て順に行うことができ、この機能に加えて上記のような
ガス圧の上限安全機能が同じ安全弁を使用して行えるも
のである。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って説明す
る。
【0024】<実施例1>図1は本発明の一実施例に係
る安全装置を備えたガスボンベ組込型ガス器具における
ガバナ装置の断面正面図、図2は安全装置部分の断面平
面図、図3は分解斜視図である。
【0025】ガス器具に組み込むカッセト式ガスボンベ
1には、ガス流出部1aの先端部分に軸方向に出没可能に
ステム2が設けられ、該ステム2には中心部分にガス流
出路が設けられ、ガス流出路の基部開口が弾性体による
閉止弁3で閉じられるとともに、ステム2は弁バネ4に
よって突出方向に付勢されている。ステム2が弁バネ4
によって突出した伸長状態にある場合には、閉止弁3は
基部開口を閉じた閉弁状態にあり、このステム2が外力
によって弁バネ4に抗して押し込まれると閉止弁3が変
形して基部開口を開き、ガスボンベ中よりのガスが基部
開口からステム2内のガス流出路を通って先端部よりが
流出する。外圧を除きステム2を初期位置に戻すと閉止
弁3は閉止されガスの流出は止まる。
【0026】安全装置を内蔵するガバナ装置は、ケース
10(ガバナケース)が本体部10a とボンベ接続体10b と
コック設置部10c とで構成されている。本体部10a は前
後方向に貫通する弁設置部分を有し、この弁設置部分内
に筒状体11が外周にガスシール部材13を介して嵌入され
るとともに、この筒状体11の前端開口部にはボンベ接続
口12を有する前記ボンベ接続体10b が設置され、本体部
10a の側方には前記コック設置部10c が設けられ、それ
ぞれの接続部にはガスシール部材13が介装されている。
【0027】ボンベ接続体10b は、ガスボンベ1のガス
流出部1aの形状に対応する内径形状に設けられ、ガス流
出部1aおよびステム2の外周に当接するシールリング14
が装着されるとともに、中心のボンベ接続口12はステム
2が進入可能な内径を有し、その内周面がテーパ形状の
弁座に設けられている。上記ボンベ接続口12は前記筒状
体11の内部に連通するとともに、該筒状体11の先端部に
形成された切欠き部11a を通して後述の調圧室30に連通
するガス通路15に接続される。
【0028】前記筒状体11の先端部側の内部には、該筒
状体11の軸方向に摺動自在に安全弁17が挿入されてい
る。この安全弁17の背部には、該安全弁17をボンベ接続
体10bの方向に付勢するねじり圧縮バネによるバネ部材1
8が縮装されている。該バネ部材18の一端は安全弁17の
背面の係止孔17a に挿入されねじり方向に固定され、他
端部はバネ受け台25に固定されている。上記バネ部材18
の圧縮に対応するバネ力は、前記ガスボンベ1のステム
2を付勢する弁バネ4のバネ力より弱く設けられてい
る。
【0029】バネ受け台25は、胴部が角柱状に形成され
前面にはフォーク状の係止部25a が設けられ、バネ部材
18の他端部を係止部25a に係止してねじり方向に固定し
て保持する。バネ受け台25は、筒状体11の内側に形成さ
れた隔壁状態の固定部11b の四角形の開口に挿入され、
軸方向に移動自在であるが回動方向には固定された状態
で保持されている。さらに、上記バネ受け台25の背部に
は調整ネジ26が設置されてバネ受け台25の軸方向位置が
変更可能であり、安全弁17に対するバネ部材18のセット
荷重が調整される。上記調整ネジ26は外周のネジ部が筒
状体11の後端部内周の雌ネジ部に螺合されている。
【0030】前記安全弁17は先端部にボンベ接続口12を
閉塞する弁部17b を有し、この先端弁部17b は円錐台状
でボンベ接続口12に挿入され、バネ部材18の付勢力によ
って首部に装着されたシールリング19がボンベ接続口12
の弁座に圧接して閉口するものである。また、ボンベ接
続口12に臨む先端中心部にはガスボンベ1のステム2先
端が当接し、安全弁17の頭部にはガス圧が作用するもの
であり、胴部外周の前部側にはシール材20が装着され筒
状体11との間のシールが行われる。
【0031】さらに、前記安全弁17にはその摺動方向と
直交する方向に延びる係止ピン21が突設され、この係止
ピン21は両側の筒状体11に形成された摺動溝22に係合さ
れ、一端部はさらに延びてケース10の外部に突出してリ
セット操作部21a に設けられる。上記摺動溝22の詳細構
造については後述する。
【0032】前記ケース10においてボンベ接続口12に連
通するガス通路15は、調圧室30に連通され、この連通開
口部分が調圧弁座31に形成されている。この調圧弁座31
を開閉する調圧弁体32は、枢支ピン33で調圧室30内に揺
動可能に枢支された弁開閉レバー34の先端に設けられて
いる。この弁開閉レバー34の他端部は、上記調圧室30の
外部開口を密封するダイヤフラム35の中心に固定したス
ライドボルト36の先端部に揺動可能に係合されている。
【0033】上記ダイヤフラム35は周縁がカバー37に固
定され、このカバー37内の大気室内に縮装された圧力設
定バネ38によってダイヤフラム35が調圧室30を縮小する
方向に付勢されている。調圧室30のガス圧が上昇すると
ダイヤフラム35が圧力設定バネ38に抗して外側に偏位
し、スライドボルト36が弁開閉レバー34の基部を持ち上
げるように操作し、先端の調圧弁体32が調圧弁座31を閉
じるように作動して、調圧室30内の圧力上昇を抑制する
ように働き、調圧室30の底部に開口したガス通路15から
送り出されるガスの圧力を所定値に保つものである。
【0034】上記調圧室30からのガス通路15はコック設
置部10c に形成されたガス通路15に連通し、このガス通
路15の途中には、ガスの供給の開閉と供給量の調整を行
うコック40が介装され、このコック40には図示しない調
整つまみが取り付けられてその回動操作が行われる。コ
ック40を経たガス通路15は、図示しないバーナに接続さ
れる。
【0035】前記摺動溝22の形状は図4に示すように、
安全弁17が最前進位置(閉弁位置)にあるときに係止ピ
ン21が位置するA点の前端部から、ほぼ安全弁17の軸方
向(X方向)に延びる短い縦溝部22a が設けられ、この
縦溝部22a に続いて軸方向に対して傾斜している傾斜溝
部22b が設けられている。この傾斜溝部22b の傾斜方向
は、該傾斜溝部22b に沿って係止ピン21が摺動するのに
応じて安全弁17が回動する方向(Y方向)が、バネ部材
18をそのねじり力に抗して回動させる方向である。
【0036】さらに、前記傾斜溝部22b の端部には、凹
状に形成された係止溝部22c が設けられ、この係止溝部
22c は傾斜溝部22b を越えた係止ピン21が係止し、この
係止状態を保持する保持機構を構成している。この保持
機構は、安全弁17の頭部に作用するガス圧が設定値以上
に上昇し、安全弁17が後退するのに応じてガスボンベ1
のステム2が伸長し、閉止弁3が閉止する位置まで移動
した安全弁17を保持するものである。
【0037】また、上記保持機構による安全弁17の保持
状態を外部から解除操作する解除機構が設けられ、この
解除機構は前記係止ピン21の一端のリセット操作部21a
がケース10の外部に突設され、このリセット操作部21a
を回動操作して係止ピン21を摺動溝22の係止溝部22c か
ら外すことによって行われる。
【0038】前記摺動溝22の形状によって係止ピン21の
移動に必要な力(安全弁17の頭部に作用するガス圧力の
大きさ)が変化するものであり、そのX方向成分の関係
を図5に示し、その説明は作用の説明と同時に行う。
【0039】上記のような構造の安全装置の作動を図6
(A)〜(F)に沿って説明すれば、前記図1および図
2はガスボンベ組み付け前の状態を示し、安全弁17は先
端部がボンベ接続口12の弁座にバネ部材18の圧縮付勢力
によりに押しつけられており、また、安全弁17に取り付
けられた係止ピン21はバネ部材18のねじり力によりピン
摺動溝22の一端部における一側辺(上辺)に押しつけら
れた図4のA点に位置している。
【0040】次にガスボンベ1のガス流出部1aを図6
(A)のようにボンベ接続体10b に押し込み、ステム2
の先端が安全弁17の先端部に当接すると、バネ部材18の
バネ力よりステム2の弁バネ4のバネ力が大きいことか
ら、安全弁17は図6(B)のようにステム2で押されて
後退移動し、該安全弁17と一体に移動する係止ピン21が
摺動溝22の縦溝部22a を軸方向に移動する。この移動に
よって安全弁17がボンベ接続口12の弁座から離れてボン
ベ接続口12が開かれる。
【0041】係止ピン21が摺動溝22をB点に移動して傾
斜溝部22b の始点に位置すると、該係止ピン21が始点を
越えて傾斜溝部22b に沿って移動するにはバネ部材18の
圧縮力に加えて傾斜溝部22b の傾斜面から受ける抗力、
および、バネ部材18のねじり力にも抗した押圧力を必要
とし、この力はステム2の弁バネ4のバネ力より大きく
安全弁17の後退移動は停止し、ガスボンベ1の更なる挿
入に応じてステム2が没入しその閉止弁3が変形して図
6(C)に示すようにガス流出路を開いてステム2の先
端からガス通路15に対してガスを流出し、係止ピン21は
C点に位置する。
【0042】上記のようなガスボンベ1の組み付け状態
においては、ガスボンベ1中のガスはケース10のガス通
路15を経て調圧室30に流入し、ここで一定の圧力に調圧
されたガスがコック40を開けることによりガス通路15を
通ってバーナーへ供給され、燃焼される。
【0043】上記のような燃焼使用状態において、バー
ナーの燃焼熱によってガスボンベ1が加熱されてその内
圧が異常上昇した場合には、調圧作用によってガバナ装
置の調圧弁体32が閉じる方向に作動する。ボンベ接続口
12のガス圧はガスボンベ1の内圧と同様に上昇し、その
ガス圧は安全弁17の頭部に作用し、該安全弁17を後退方
向に付勢する。ガス圧の上昇にともない安全弁17は図6
(D)に示すように後退し、係止ピン21が摺動溝22の傾
斜溝部22b を斜面に沿ってD点に移動する。
【0044】ガス圧が所定値以上に高くなると、図6
(E)のように安全弁17はさらに後退し、係止ピン21は
E点から傾斜溝部22b の頂部を越えるものであり、該係
止ピン21はバネ部材18によりねじり力が加わっているこ
とで、図6(F)のように傾斜溝部22b に続く係止溝部
22c に落ち込んだF点に移動し保持機構によってこの位
置に保持される。
【0045】前記安全弁17の後退移動に追従して、該安
全弁17の先端に当接しているガスボンベ1のステム2は
伸長し、前記係止ピン21が傾斜溝部22b の頂部から係止
溝部22c に移動する間のステム2の伸長によってその閉
止弁3が閉止状態となるものである。これによりガスボ
ンベ1からのガスの供給が停止し、ガス器具が消火して
ガスボンベ1のそれ以上の加熱が停止されて、ガスボン
ベ1の内圧上昇が抑制される。
【0046】この際、前記安全弁17は上記係止ピン21の
係止溝部22c への係合が保持されて押し込まれた位置に
係止され、バーナーでの燃焼が停止した後でもガスボン
ベ1の閉止弁3を押し戻すことはなく、ガスの供給を遮
断した状態に保たれる。
【0047】異常状態解消後、ガス器具を再度使用する
場合は、安全弁17の係止ピン21を外部より係止溝部22c
から手動で外して摺動溝22を前方に移動可能とすること
により、安全弁17は解放されてバネ部材18にて元の位置
に復帰する。
【0048】前述のように、安全弁17を付勢するねじり
圧縮バネによるバネ部材18は、両端を安全弁17およびバ
ネ受け台25へ圧縮と同時にねじり状態に取り付けられ、
安全弁17に取り付けた係止ピン21は常にその摺動溝22に
一側辺にねじり力により押しつけられる。このねじり力
により係止ピン21は異常圧発生による作動時に係止溝部
22c に落ち込むようになっている。
【0049】安全弁17のX方向(軸方向)の変位と移動
に必要な力すなわち安全弁17に作用する圧力との関係は
図5(a)〜(e)に示し、X方向の変位はA点にある
係止ピン21の中心位置を基準としてそれぞれのピン位置
の中心で示している。係止ピン21(安全弁17)の変位に
要する力は、図5(a)に示すバネ部材18の圧縮復元力
に抗する力と、図5(b)に示すバネ部材18のねじり復
元力(X成分)に抗する力に加えて、図5(c)に示す
係止ピン21が傾斜溝部22b のテーパ面に当接する傾斜溝
抗力に抗する力があり、さらに、図5(d)に示すステ
ム2の弁バネ4の圧縮復元力に抗する力があり、これら
が合成された合力を図5(e)に示し、これが弁移動に
必要な力であり、この力に相当するガス圧力が安全弁17
に作用したときに軸方向に移動するものである。
【0050】まず、X方向変位が0の閉弁状態(A点)
においては、バネ部材18の圧縮方向の付勢力(復元力)
により着座している。B点までの縦溝部22a の移動によ
る軸方向のみの圧縮には、その圧縮復元力に抗する力
(a)が緩やかに上昇し、B点からバネ部材18のねじり
復元力に抗する力(b)および傾斜溝抗力に抗する力
(c)が必要で、安全弁17は停止してステム2が没入し
C点に移行する。
【0051】C点を越えるとから傾斜溝抗力に抗する力
(c)が急激に増大し、傾斜溝部22b の頂部に達するE
点で頂点となり、この点での弁移動に必要な圧力は作動
規格圧力を越える。この傾斜溝部22b の頂部Eを越える
と、(b)のX方向ねじり復元力および(c)の傾斜溝
抗力に抗する力がなくなって急激に合力(e)が低下
し、バネ部材18のねじり付勢力(図示しないY方向成
分)により係止ピン21が係止溝部22c に係止するF点に
いたるものであり、その途中の移動位置Hでステム2の
伸長に応じて閉止弁3が閉じる。
【0052】異常ガス圧に対する閉弁作動点すなわち閉
止弁3の閉作動点Hでの作動圧力の調整は、前記調整ネ
ジ26によりバネ受け台25を軸方向に移動させ、バネ部材
18の初期圧縮点を変更することによって行う。この調整
においては、バネ部材18のねじり力を同時に調整するこ
とは変動量が大きく、調整困難となることでねじり角度
を一定としてバネ部材18の圧縮量のみ調整できる構造と
している。
【0053】上記のような本実施例によれば、ガス圧の
上昇に対応して安全弁17そのものが移動してステム2の
閉止弁3を閉じることでガスボンベ1からのガスの流出
を停止してそれ以上の圧力上昇を抑制するものであり、
別途に安全弁を設置することなくガス圧の上限規制が行
え、機構が簡素化できる。
【0054】すなわち、傾斜溝部22b を有する摺動溝22
を係止ピン21が移動して傾斜面から受ける抗力で合力を
得るようにし、安全弁17を回動させるようにしたこと
で、ガスボンベ1の組込時のボンベ接続口12の開放作動
と、ステム2の後退移動により閉止弁3の開作動とを安
全弁17の移動に対応して順に行うことができ、この機能
に加えて上記のようなガス圧の上限安全機能が同じ安全
弁17を使用して行えるものである。
【0055】さらに、ガス圧異常上昇時の安全弁17の作
動状態を係止ピン21と係止溝部22cの係止によって保持
し、外部からの係止ピン21の操作によってリセットも行
えて繰り返しの使用が可能であり、また、作動点の調整
も外部から容易に行えるものであり、製造時の品質管理
のみによらずに設定圧力が規定範囲に調整でき品質の安
定化、製造の簡素化、コストの低減が図れる。
【0056】<実施例2>本例は図7ないし図9に示
し、基本的構造および機能は前例と同じであるが、安全
弁17に摺動溝51,52を設置し、ケース10側に係止ピン5
3,54を設置した点が前例とは相違するものである。
【0057】安全弁17は前例と同様にケース10に嵌挿さ
れた筒状体11の内部に挿入され、該安全弁17は背部に縮
装されたねじり圧縮バネによるバネ部材18により閉弁方
向に付勢されるとともに回動方向に付勢される。
【0058】そして、この安全弁17の側面には2カ所に
摺動溝51,52が形成される一方、前記筒状体11には上記
摺動溝51,52に係止する2つの係止ピン53,54が設けら
れている。第1の係止ピン53はケース10に摺動自在に配
設されるとともに、スプリング55によって先端部が第1
の摺動溝51と係止する方向に付勢され、その頭部はケー
ス10から外部に突出して引っ張り操作を行う操作部53a
に設けられている。この第1の係止ピン53が係止する第
1の摺動溝51は図9(A)に示すように、前例の図4に
示した摺動溝22と同様に、縦溝部51a と傾斜溝部51b と
係止溝部51c とを有する溝形状に設けられている。
【0059】一方、上記第1の係止ピン53と反対側に設
けられた第2の係止ピン54は、筒状体11に固定されてお
り、この第2の係止ピン54が係止する第2の摺動溝52は
図9(B)に示すように、縦溝部52a と傾斜溝部52b と
を有する一方、第1の摺動溝51の係止溝部51c に相当す
る部分は縦溝部52c に設けられて第2の係止ピン54を係
止保持しない構造となっている。
【0060】前記摺動溝51,52と係止ピン53,54との係
止によるガス圧の上昇に伴う安全弁17の移動は前例と同
様の特性に設けられている。また、安全弁17の移動位置
を保持する保持機構は、第1の係止ピン53と第1の摺動
溝51の端部の係止溝部51c とによって構成されている。
また、この保持機構による保持状態を解除する解除機構
は、前記第1の係止ピン53の頭部操作部53a をケース10
の外部から引っ張って移動させて先端部を第1の摺動溝
51から外す機構によって構成されている。
【0061】その他の構造は前例と同様に設けられ、同
一構造には同一符号を付してその説明を省略する。
【0062】本例の作用を説明すれば、ガスボンベ1の
組み付けに伴う安全弁17の移動によるボンベ接続口12の
開口およびステム2の没入に伴う閉止弁3の開作動は前
例と同様である。そして、ガス圧が設定値以上に上昇し
た際には、これに応じて安全弁17が後退し第1の係止ピ
ン53が第1の摺動溝51の端部の係止溝部51c に係止する
位置まで移動するのに応じて、ガスボンベ1のステム2
が伸長して閉止弁3が閉止し、ガスボンベ1からのガス
の流出が停止しバーナーでの燃焼停止でそれ以上のガス
ボンベ1の圧力上昇が抑制される。
【0063】この安全弁17の移動は第1の係止ピン53が
第1の摺動溝51の係止溝部51c に落ち込み係止されるこ
とによって保持され、ガスボンベ1の温度上昇要因が解
除された後のリセット操作は、前述のように第1の係止
ピン53の操作部53a を引っ張って先端を後退させて第1
の摺動溝51の係止溝部51c との係止を解除することによ
って行われる。
【0064】<実施例3>本例は図10および図11に
示し、基本的構造および機能は前例と同じであるが、保
持状態の解除機構が前記実施例とは相違するものであ
る。
【0065】本例では、安全弁17の側面に摺動溝51が2
つ形成され、筒状体11にこの摺動溝51に係止する2つの
係止ピン54が設けられている。この係止ピン54は両方と
も筒状体11に固定されている。また、両側の摺動溝51
は、図9(A)に示した摺動溝51(同一符号を付してい
る)と同一であり、縦溝部51a と傾斜溝部51b と係止溝
部51c とを有し、係止ピン54と係止溝部51c との係止に
より安全弁17の後退位置を保持する保持機構が構成され
る。
【0066】一方、前記保持機構の保持状態を解除する
解除機構は、別途にリセットピン57を設置することで構
成されている。このリセットピン57は図11に示すよう
に安全弁17に対してその偏心した位置に進退移動可能に
設けられ、その先端部は安全弁17の周面に形成された凹
部59に係止可能に設けられている。上記凹部59は、安全
弁17が後退し係止ピン54が係止溝部51c に係止している
状態で、前記リセットピン57が当接可能な位置に設けら
れ、該リセットピン57をスプリング58に抗して押し込む
ことで安全弁17を回動させる構造に設けられている。
【0067】その他の構造は前例と同様に設けられ、同
一構造には同一符号を付してその説明を省略する。
【0068】本例の作用を説明すれば、ガス圧が設定値
以上に上昇した際には、これに応じて安全弁17が後退
し、ガスボンベ1のステム2が伸長して閉止弁3が閉止
するとともに、係止ピン54が摺動溝51の端部の係止溝部
51c に係止し、その状態が保持される。そのリセット操
作は、前記リセットピン57を押し込んで安全弁17を係止
ピン54の先端と摺動溝51の係止溝部51c との係止が外れ
る方向に回動し、係止が解除された安全弁17はバネ部材
18の付勢力により前進移動し、初期のガスボンベ1の組
み込みが可能な状態に復帰する。
【0069】なお、本例においては、実施例2と同様に
安全弁17に摺動溝51を筒状体11側に係止ピン54を設ける
ようにしているが、これと逆に実施例1と同様に安全弁
17に係止ピンを筒状体11側に摺動溝を設けるようにして
もよい。その際、係止ピンの端部は実施例1のようにケ
ース10の外部に突出させずに、単に摺動溝の係止溝部に
係止させればよいものである。
【0070】<実施例4>本例は図12および図13に
示し、基本的構造および機能は前例と同じであるが、保
持機構および解除機構が前記実施例とは相違するもので
ある。
【0071】本例では、安全弁17の側面に摺動溝52が2
つ形成され、筒状体11にこの摺動溝52に係止する2つの
係止ピン54が固定されている。また、両側の摺動溝52
は、図9(B)に示した摺動溝52(同一符号を付してい
る)と同様に係止溝部を有しない構造、すなわち、係止
ピン54と係止しない構造に設けられている。
【0072】一方、安全弁17の後端移動状態を保持する
保持機構およびその保持を解除する解除機構は、別個に
設けた係合ピン61と係合孔63によって構成されている。
係合ピン61はケース10に摺動可能に設けられ、安全弁17
に係合孔63が穿設され、該係合孔63は安全弁17が後退し
ガスボンベ1の閉止弁3が閉じた状態で、係合ピン61が
係合可能な位置に設けられ、該係合ピン61がスプリング
62の付勢力によって先端部が係合孔63に挿入されるよう
に設けられている。係合ピン61の頭部61a を引っ張って
後退させると係合孔63との係合が外れる。
【0073】その他の構造は前例と同様に設けられ、同
一構造には同一符号を付してその説明を省略する。
【0074】本例の作用を説明すれば、ガス圧が設定値
以上に上昇した際には、これに応じて安全弁17が後退
し、ガスボンベ1のステム2が伸長して閉止弁3が閉止
するとともに、安全弁17の後退および回動に応じてその
係合孔63が係合ピン61の位置に移動し、係合ピン61の先
端が係合孔63に没入し、安全弁17の位置が保持される。
そのリセット操作は、前記係合ピン61の頭部61a を引っ
張って係合孔63との係合を外し、係合が解除された安全
弁17はバネ部材18の付勢力により前進移動し、初期のガ
スボンベ1の組み込みが可能な状態に復帰する。
【0075】なお、本例においては、実施例2と同様に
安全弁17に摺動溝52を筒状体11側に係止ピン54を設ける
ようにしているが、これと逆に実施例1と同様に安全弁
17に係止ピンを筒状体11側に摺動溝を設けるようにして
もよい。その際、係止ピンの端部は実施例1のようにケ
ース10の外部に突出させずに、摺動溝は係止溝部を有し
ない構造に設ける。
【0076】また、前記各実施例における、ねじり圧縮
バネによるバネ部材18の両端固定構造は実施例の構造に
限定されることなく公知の固定構造が採用可能である。
同様に、バネ荷重調整構造についても、バネ受け台25の
回動固定構造、軸方向位置調整機構等についても適宜公
知の構造に設計変更可能である。
【0077】<実施例5>本例は図14に示し、基本的
構造および機能は前例と同じであるが、バネ部材および
そのセット荷重の調整機構が前例とは相違する。
【0078】本例では、安全弁17の側面に摺動溝52が、
筒状体11にこの摺動溝52に係止する係止ピン54が固定さ
れ、両側の摺動溝52は前例と同様に係止溝部を有しない
構造に設けられている。そして、前例同様に別個に設け
た係合ピン61と係合孔63によって安全弁17の後端移動状
態を保持する保持機構およびその保持を解除する解除機
構が構成されている。
【0079】安全弁17を付勢するバネ部材68は、ねじり
付勢力は有しない通常の圧縮バネで構成され、この安全
弁17を単に軸方向のみに付勢するものであり、そのセッ
ト荷重を調整する機構も、調整ネジ69の内端にバネ部材
68の端部が当接し、その螺合位置調整でセット荷重の調
整を行うもので、前例のバネ受け台25の設置は不要とな
っている。
【0080】その他の構造は前例と同様に設けられ、同
一構造には同一符号を付してその説明を省略する。
【0081】本例の作用を説明すれば、ガス圧が設定値
以上に上昇した際には、これに応じて安全弁17が後退す
るについて、バネ部材68は軸方向にのみ付勢することか
ら、前記実施例の図5におけるねじり付勢力S2は作用
せず、斜面に沿った抗力によってE点に至る合力を得る
ようにしている。この抗力を大きくするには、傾斜溝部
22b の傾斜角を大きくすればよく、これによって設定ガ
ス圧で作動する合力は十分に得られる。
【0082】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
ボンベ接続口を備えたケースに、ステムの先端に当接し
てボンベ接続口を開閉するとともにガス圧の上昇に応じ
て後退移動する安全弁を設け、この安全弁をステムの弁
バネより弱い付勢力で閉弁方向に付勢するバネ部材を設
置し、係止ピンと摺動溝との係合により安全弁の軸方向
の移動に対応して回動を規制し、摺動溝が係止ピンとの
係止に傾斜面との当接による抗力を与える傾斜溝部を有
し、ガス圧が設定値以上に上昇するのに伴ってステムの
伸長移動で閉止弁が閉止する位置まで後退した安全弁を
保持する保持機構と、保持状態を外部から解除操作する
解除機構とを備えたことにより、ガス圧異常上昇時の感
圧部はボンベ接続口を開閉する弁で構成し、別途に安全
弁を設置しないことで構造を簡易なものとすることがで
きる。
【0083】また、異常時のガス通路が閉止された場
合、この状態が維持され、その後手動により解除でき、
リセットできる構造としたことで、異常状態が確実に解
消できて信頼性が高められる。さらに、ガスボンベを取
り外したとき、安全弁はガスボンベ接続部の開口を閉塞
することで、ガス器具中の閉止コックとガスボンベ接続
部との間に充満している残留ガスが外部に流出しない逆
止弁の働きを兼ね備えている。
【0084】一方、異常時のガス圧作動点の調整が外部
より行えるように設けると、部品を組み立てた後にその
調整によって設定作動点に調整でき、製造管理が容易で
不良品の発生も防止でき、製造コストの低減化が図れ
る。
【0085】上記のように作動が確実な安全装置を提供
することにより、さらにガスボンベ利用のガス器具の展
開が望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る安全装置を備えた
ガスボンベ組込型ガス器具のガバナ装置を示す断面正面
【図2】図1の安全装置部分の概略断面平面図
【図3】図1の安全装置部分の要部分解斜視図
【図4】摺動溝の形状を係止ピンの位置の変化とともに
示す展開図
【図5】係止ピンの軸方向変位とその移動に要する各力
と関係を示す説明図
【図6】図1の安全装置の作動を順に示す部分断面図
【図7】本発明の第2の実施例に係る安全装置を備えた
ガスボンベ組込型ガス器具のガバナ装置を示す断面正面
【図8】図7の安全装置部分の横断面図
【図9】図7の安全弁の正面図および背面図
【図10】本発明の第3の実施例に係る安全装置を備え
たガスボンベ組込型ガス器具のガバナ装置を示す断面正
面図
【図11】図10の安全装置部分の横断面図
【図12】本発明の第4の実施例に係る安全装置を備え
たガスボンベ組込型ガス器具のガバナ装置を示す断面正
面図
【図13】図12の安全装置部分の横断面図
【図14】本発明の第5の実施例に係る安全装置を備え
たガスボンベ組込型ガス器具のガバナ装置を示す断面正
面図
【符号の説明】
1 ガスボンベ 1a ガス流出部 2 ステム 3 閉止弁 4 弁バネ 10 ケース 11 筒状体 12 ボンベ接続口 15 ガス通路 17 安全弁 17b 先端弁部 18,68 バネ部材 21,53,54 係止ピン 22,51,52 摺動溝 22a 縦溝部 22b 傾斜溝部 22c 係止溝部 57 リセットピン 61 係合ピン 63 係合孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流出部のステムの出没動に応じて内
    蔵した閉止弁が開閉するガスボンベにおける前記ステム
    を挿入するボンベ接続口を備えたケースと、 該ケース内に摺動自在に配設され、前記ステムの先端に
    当接してステムの挿入方向と平行に移動し先端部が前記
    ボンベ接続口を開閉するとともに、ガスボンベのガス圧
    を受けてガス圧の上昇に応じて後退移動する安全弁と、 該安全弁の背部に縮装され、安全弁を前記ステムの弁バ
    ネより弱い付勢力で閉弁方向に付勢するバネ部材と、 前記安全弁にその移動方向と直交する方向に設けられた
    係止ピンと、 上記係止ピンが係止し、安全弁が閉弁状態にあるときに
    係止ピンが位置する一端部からほぼ軸方向に延びる縦溝
    部および該縦溝部から軸方向に対して傾斜する傾斜溝部
    を有する摺動溝と、 ガス圧が設定値以上に上昇するのに伴ってガスボンベ閉
    止弁が閉止する位置まで後退した安全弁を保持する保持
    機構と、 上記保持機構による保持状態をケース外部から解除し得
    る解除機構とを備えたことを特徴とするガスボンベ組込
    型ガス器具における安全装置。
  2. 【請求項2】 ガス流出部のステムの出没動に応じて内
    蔵した閉止弁が開閉するガスボンベにおける前記ステム
    を挿入するボンベ接続口を備えたケースと、 該ケース内に摺動自在に配設され前記ステムの先端に当
    接してステムの挿入方向と平行に移動し先端部が前記ボ
    ンベ接続口を開閉するとともに、ガスボンベのガス圧を
    受けてガス圧の上昇に応じて後退移動する安全弁と、 該安全弁の背部に縮装され、安全弁を前記ステムの弁バ
    ネより弱い付勢力で閉弁方向に付勢するバネ部材と、 前記ケース側に安全弁の移動方向と直交する方向に設け
    られた係止ピンと、 前記安全弁に設けられ上記係止ピンが係止し、安全弁が
    閉弁状態にあるときに係止ピンが位置する一端部からほ
    ぼ軸方向に延びる縦溝部および該縦溝部から軸方向に対
    して傾斜する傾斜溝部を有する摺動溝と、 ガス圧が設定値以上に上昇するのに伴ってガスボンベ閉
    止弁が閉止する位置まで後退した安全弁を保持する保持
    機構と、 上記保持機構による保持状態をケース外部から解除し得
    る解除機構とを備えたことを特徴とするガスボンベ組込
    型ガス器具における安全装置。
  3. 【請求項3】 前記バネ部材が、安全弁を閉弁方向に付
    勢するとともに回動方向に付勢するねじり圧縮バネで構
    成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のガ
    スボンベ組込型ガス器具における安全装置。
  4. 【請求項4】 前記バネ部材のセット荷重を外部から調
    整可能に設けたことを特徴とする請求項1または2に記
    載のガスボンベ組込型ガス器具における安全装置。
  5. 【請求項5】 前記ねじり圧縮バネの一端をねじり方向
    に固定するバネ受け台を、安全弁の軸方向に移動可能に
    かつ回動不能に設けるとともに、該バネ受け台の移動位
    置を調整する調整ネジを外部から調整可能に設けたこと
    を特徴とする請求項3に記載のガスボンベ組込型ガス器
    具における安全装置。
  6. 【請求項6】 前記保持機構は、摺動溝の傾斜溝部の端
    部に凹状に形成され係止ピンが係止する係止溝部で構成
    されたことを特徴とする請求項3に記載のガスボンベ組
    込型ガス器具における安全装置。
  7. 【請求項7】 前記保持機構は、安全弁に設けられた係
    合孔と、外部から上記係合孔に係合可能に設けられた係
    合ピンとで構成されたことを特徴とする請求項1または
    2に記載のガスボンベ組込型ガス器具における安全装
    置。
  8. 【請求項8】 前記解除機構は、前記係止ピンのケース
    外部に突出した端部を操作することにより保持状態を解
    除するように構成されていることを特徴とする請求項1
    または2に記載のガスボンベ組込型ガス器具における安
    全装置。
  9. 【請求項9】 前記解除機構は、外部から設置され安全
    弁を回動させるリセットピンで構成されたことを特徴と
    する請求項1または2に記載のガスボンベ組込型ガス器
    具における安全装置。
  10. 【請求項10】 前記安全弁に係止ピンを一体成形で設
    けたことを特徴とする請求項1記載のガスボンベ組込型
    ガス器具における安全装置。
  11. 【請求項11】 前記係止ピンを摺動自在に設け、引き
    抜くことで保持状態を解除することを特徴とする請求項
    2に記載のガスボンベ組込型ガス器具における安全装
    置。
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Cited By (3)

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US7165575B2 (en) 2003-03-03 2007-01-23 Yasuaki Nakamura Pressure regulator
DE202006020912U1 (de) 2005-07-25 2010-11-04 Tokai Corp. Druckregler
JP2013194782A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Osaka Gas Co Ltd ガス栓

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