JPH08303341A - 斜板式2速液圧モータ - Google Patents

斜板式2速液圧モータ

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JPH08303341A
JPH08303341A JP7110588A JP11058895A JPH08303341A JP H08303341 A JPH08303341 A JP H08303341A JP 7110588 A JP7110588 A JP 7110588A JP 11058895 A JP11058895 A JP 11058895A JP H08303341 A JPH08303341 A JP H08303341A
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swash plate
casing
wall surface
seating
axis
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JP7110588A
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Atsushi Yamada
淳 山田
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Nabtesco Corp
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Teijin Seiki Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B11/00Servomotor systems without provision for follow-up action; Circuits therefor
    • F15B11/02Systems essentially incorporating special features for controlling the speed or actuating force of an output member
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B11/00Servomotor systems without provision for follow-up action; Circuits therefor
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    • F15B11/04Systems essentially incorporating special features for controlling the speed or actuating force of an output member for controlling the speed

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 斜板背面部をケーシング内壁面に面接触状態
で着座させる一方、傾転時には斜板の着座面交差線とケ
ーシング内壁面とを接触させないようにして、安定した
行程容積を保ち得る斜板式2速液圧モータを提供する。 【構成】 位置決め部材31は、斜板22の背面側凹部22b
と摺動する半径一定の摺動面31aの中心でケーシング10
の内壁面下に位置する傾転中心軸線Oを構成しており、
一方、斜板背面側の第1と第2の着座面22c,22dは、
互いに傾転角度αをなしてケーシング内壁面12aに選択
的に面接触するようにしており、第1の着座面22cがケ
ーシングの内壁面に着座した状態において、第2の着座
面22dは、傾転中心軸線Oを原点とした、出力回転軸と
平行なX軸とその直交線のY軸とによるX−Y座標系
の、Y軸とケーシングの内壁面との距離をX1としたと
きの該座標の変数x,yが、y=−x/tanα−X1
/sinαで表される面であるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板式2速液圧モータ
に係り、特に斜板を異なる2つの位置に傾転させて2速
の速度切換え(すなわち2段変速)を可能にしたもの
で、建設用クローラ車両等の走行駆動モータに好適な斜
板式2速液圧モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パワーショベル等の建設用クロー
ラ車両においては、クローラを走行回転させるためにそ
のスプロケットホイールを駆動する一対の走行駆動モー
タが装備されており、その走行駆動モータとして減速機
付の斜板式液圧モータが多用されている。また、このよ
うな走行駆動モータでは、ショベル作業等の他の作業を
しながら走行する場合には低速大トルクのモータ出力が
要求され、単に移動するために走行する場合には高速の
モータ出力が要求される。そこで、斜板のピストン側傾
斜面の傾斜角を異なる角度に切換えて低速と高速の2速
に切換え可能にしたものがある。
【0003】この種の液圧モータとしては、例えば特公
平4−42550号公報に記載されたものがある。この
モータでは、斜板の背面に所定角度で交差する第1およ
び第2のシート面を形成するとともに、両シート面の交
差部に係合する一対の鋼球を介して斜板の背面凹部をケ
ーシングの内壁部に位置決めするようになっており、前
記一対の鋼球により出力回転軸線に対し直交する傾転中
心軸線回りに斜板を傾転させることで、前記第1および
第2のシート面のうち何れか一方をケーシングの内壁に
着座させるようになっている。また、前記第1および第
2のシート面の交差線と前記傾転中心軸線が共にケーシ
ングの内壁面(両シート面が着座する面)上に位置して
いる。
【0004】また、実開平4−29430号公報(若し
くは実願平2−70675号の明細書及び図面)には、
斜板の背面凹部に係合する一対の鋼球によって、斜板の
背面の交差線(前記第1、第2シート面の交差線部分に
相当する)とケーシング内壁面との間に所定の隙間を形
成し、斜板傾転時における前記交差線部とケーシング内
壁との摩耗を抑えるようにしたものが記載されている。
【0005】さらに、実開平4−75162号公報(若
しくは実願平2−119199号の明細書及び図面)に
は、シリンダブロックを取り囲んで出力回転軸線方向に
移動するアクチュエータを採用するとともに、斜板の背
面凹部に係合する一対の鋼球がケーシングの内壁面より
わずかに沈み込むようにしたものが記載されている。こ
のモータでは、前記鋼球を位置決めのみに使用し、斜板
の傾転中心軸線をケーシングの内壁面上に位置させてい
る点で、特公平4−42550号公報に記載のものと同
様のものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
4−42550号公報や実開平4−75162号公報に
記載された従来の斜板式2速液圧モータにあっては、斜
板の傾転中心軸線をケーシングの内壁面上に位置させる
構成であり、かつ鋼球を位置決め機能にのみ用いている
ため、鋼球とそれを収納する斜板の凹球面部との間に隙
間が生じていた。そして、そのような隙間が生じた状態
では、斜板背面の交差線部がケーシング内壁面に常時接
触し、斜板の傾転時にはその面圧が著しく大きくなるた
め、ケーシングの内壁部が摩耗することにより、設定さ
れた傾転中心軸線とは異なる位置を支点として斜板が傾
転してしまい、行程容積の変化による回転速度変化が生
じてしまうという問題があった。
【0007】また、実開平4−29430号公報に記載
された従来の斜板式2速液圧モータにあっては、斜板の
背面とケーシングの内壁面との間に隙間が設定されてい
るため、上述のような摩耗による傾転支点の変化とそれ
に伴う行程容積変化は抑えられるが、傾転支点を構成す
る鋼球と斜板の係合部分、あるいは斜板とケーシング内
壁面の当接部分における面圧が常時高く、その部分で摩
耗が生じ易い。また、斜板背面がケーシング内壁面に面
接触状態で着座しないため、着座状態が不安定で振動が
生じ易いという問題がある。
【0008】本発明は、かかる従来の斜板式2速液圧モ
ータにおける課題に鑑みてなされたもので、斜板の背面
部をケーシングの内壁面に面接触状態で着座させる一
方、傾転時には斜板の着座面の交差線部とケーシング内
壁面とを接触させないようにして、安定した行程容積を
保つことのできる振動の少ない斜板式2速液圧モータを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、ケーシング内で出力回転軸と一体回転するシリ
ンダブロックに複数のピストンを収納し、該ピストンに
対向する斜板にピストン推力を加えて前記出力回転軸お
よびシリンダブロックを回転させる斜板式の液圧モータ
であって、前記ケーシング内に、前記斜板の背面側に設
けた凹部を前記出力回転軸と直交する傾転中心軸線回り
に傾転可能に位置決めする位置決め部材と、該位置決め
部材から所定距離を隔てて前記斜板に係合し該斜板を傾
転させる傾転駆動手段とを設け、前記斜板の背面部に、
前記傾転中心軸線の両側に位置し前記ケーシングの内壁
面に何れか一方が選択的に着座する第1および第2の着
座部を設けて、前記斜板の傾斜角を変更することにより
2速の変速を可能にした斜板式2速液圧モータにおい
て、前記位置決め部材が、前記斜板の背面側に設けた凹
部と摺動する半径一定の湾曲した摺動面を有し、該摺動
面の中心が前記ケーシングの内壁面下で前記傾転中心軸
線を構成するよう前記ケーシングに取り付けられてお
り、前記第1および第2の着座部が、互いに傾転角度α
をなして前記ケーシングの内壁面に選択的に面接触状態
で着座する第1および第2の着座面を形成してなり、前
記第1の着座面が前記ケーシングの内壁面に着座した状
態における前記第2の着座面は、前記傾転中心軸線を原
点とした前記出力回転軸と平行な方向線をX軸としその
直交方向線をY軸としたX−Y座標系においてY軸と前
記内壁面との距離をX1としたときのX−Y座標の変数
x,yが式、y=−x/tanα−X1/sinαで表
される面であることを特徴とするものである。
【0010】なお、斜板の安定した着座状態を得るため
に、第1および第2の着座面相互の交差線がX軸線より
も着座した一方の着座面側に偏倚するときの、前記ケー
シングの内壁面上における前記一方側への偏倚量は、前
記斜板の傾斜角度αおよび該内壁面から前記傾転中心軸
線までの距離X1により一義的に決まる。また、位置決
め部材は前記傾転中心軸線を構成するよう所定距離を隔
てた複数の鋼球,略半球状の部材、あるいは所定の軸長
を有する円柱部材とすることができる。
【0011】
【作用】本発明では、位置決め部材の半径一定の摺動面
の中心で、ケーシングの内壁面下に位置する傾転中心軸
線が構成され、斜板の背面側に設けた凹部と位置決め部
材の前記摺動面とが摺動する状態で前記斜板が傾転する
と、第1および第2の着座面のうち何れか一方がケーシ
ングの内壁面に選択的に面接触状態で着座する。また、
斜板の傾転中には両着座面の交差線がケーシングの内壁
面上からシリンダブロック側に外れ、両着座面のうち何
れか一方がケーシングの内壁面に着座したときには交差
線が傾転中心軸線よりも着座した一方の着座面側に偏倚
してケーシングの内壁面上に位置する。従って、斜板の
背面部がケーシングの内壁面に面接触状態で着座すると
ともに、傾転時には斜板の着座面の交差線部とケーシン
グ内壁面とが接触しないことになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図1〜図5は本発明に係る斜板式2速液
圧モータの一実施例を示す図であり、図1にはその要部
構成のみを断面で図示している。まず、その構成を説明
すると、図1において、10はケーシングであり、このケ
ーシング10は底壁部12を有する有底筒状のケーシング部
材11と、ケーシング部材11の開口端部を閉止する図示し
ないカバープレート(ポートブロック)とからなる。ケ
ーシング10内には複数の平行なシリンダ14(図1には1
つのシリンダのみ図示している)を有するシリンダブロ
ック15が収納されており、シリンダブロック15は出力回
転軸16にスプライン結合し、この出力回転軸16により軸
受17,18を介してケーシング10内に回転自在に支持され
ている。出力回転軸16には図示しない減速機を介してス
プロケットホイールが係合されており、このスプロケッ
トホイールはクローラ車両のクローラを走行回転させ
る。シリンダブロック15の複数のシリンダ14には複数の
ピストン19がそれぞれ摺動自在に収納されており、これ
らピストン19の先端側にはシュープレート21が取り付け
られている。シュープレート21は複数のシュー21aおよ
びそれらのリテーナ21bからなり、複数のシュー21aを
斜板22の略円形の斜面部22aに摺接するようになってお
り、複数のピストン19がこのシュープレート21を介し斜
板22に対向しつつ摺接することで、シリンダブロック15
および出力回転軸16が回転するようになっている。そし
て、複数のピストン19を順次ストロークさせるために、
ケーシング10のカバープレートとシリンダブロック15と
の間にはタイミングプレート23が設けられており、この
タイミングプレート23は、シリンダブロック15の回転時
に前記カバープレートに形成された一対の圧油給排通路
(後述する)のうち一方から所定回転区間のシリンダ14
に圧油を供給させるとともに、他の所定区間のシリンダ
14から他方の圧油給排通路に油を排出させる。
【0013】一方、図2に示すように、斜板22の背面側
(図1では右側、図2,図3では下側)には、出力回転
軸16と直交(図2,図3の紙面と直交)する方向に所定
間隔を隔てる一対の凹球面部22b(凹部)と、斜面部22
aに対し異なる角度をなすとともに底壁部12の表面12a
(内壁面)上で互いに交差する第1および第2の着座面
22c,22dとが形成されている。斜板22の凹球面部22b
は一対の鋼球31(位置決め部材)の半径一定の球面状に
湾曲した外周面31a(摺動面)に摺動自在に係合してお
り、一対の鋼球31はケーシング10の内壁面下でそれぞれ
の外周面31aの中心を通って出力回転軸16と直交する傾
転中心軸線Oを構成するとともに、斜板22をその傾転中
心軸線回りに傾転可能に位置決めしている。さらに、第
1および第2の着座面22c,22dは、前記傾転中心軸線
Oの両側(図2中の左右両側)に位置し、底壁部12の表
面12a(内壁面)に何れか一方が選択的に着座する第1
および第2の着座部を構成している。また、斜板22は、
一対の鋼球31から所定距離を隔てて設けられたアクチュ
エータ35(傾転駆動手段)によって傾転駆動されるよう
になっており、このアクチュエータ35は、斜板22の第1
の着座面22cに摺動自在に係合するシュー36と、シュー
36に任意の方向に回動自在に係合するプランジャ37と、
ケーシング10の底壁部12に形成されたアクチュエータシ
リンダ38と、シリンダ38に速度切換え圧を供給する切換
え圧通路39とを有している。プランジャ37は、アクチュ
エータシリンダ38内に所定の液圧が供給されるとき、斜
板22の第1の着座面22cが底壁部12から離隔するよう斜
板22を押し上げ、斜板22の斜面部22aの傾斜角を変更
し、それに伴うピストン行程容積を変化(容量変化)さ
せることによって変速を可能ならしめる。
【0014】ここで、傾転中心軸線Oと底壁部12の内壁
面12aと各着座面22c,22d等の相互の位置関係を説明
するために、傾転中心軸線Oを原点として、出力回転軸
16と平行な方向線をX軸とし、これと直交する方向線を
Y軸としたX−Y座標系を用いる。そして図2において
X軸は傾転中心軸線Oより下側の変数xを正、Y軸は右
側の変数yを正とする。
【0015】図2に示すように以下、第1の着座面22c
が底壁部12の内壁面12aに面接触状態で着座していると
きの第2の着座面22dの位置関係を、X−Y座標径を用
いて求める。第2の着座面22dと鋼球31の摺動面31aと
の交点をA、底壁部12の内壁面12aと鋼球31の摺動面31
aとの交点をA’とする。今、∠AOA’は傾転角αで
あり、底壁部12の内壁面12aを、原点Oを中心として反
時計回りに傾転角αだけ回転させた面上に第2の着座面
22dを存在させれば、第2の着座面22dが原点Oを中心
として傾転角αだけ時計回りの方向に回転した場合、底
壁部12の内壁面12aに面接触状態で着座する。従って、
第2の着座面22dは底壁部12の内壁面12aを一次変換す
ることにより求めることができる。
【0016】今、Y軸と底壁部12の内壁面12aとの距離
をX1とおくと、内壁面12a上の点は(−X1,P)で表
される(但し、Pは任意の数)。従って、第2の着座面
22d上の点を(x’,y’)とすると行列を用いた次式
の関係が成立する。
【0017】
【数1】 即ち、 x’=−X1・cosα−P・sinα…… y’=−X1・sinα+P・cosα…… となる。
【0018】上記の,式より、x’,y’の関係を
求めると、 y’=−x’/tanα−X1/sinα となる。ここで、x’,y’をx,yに置き換えて、 y=−x/tanα−X1/sinα…… 従って、第2の着座面22dは上記の式で表されること
になる。尚、式の傾きは、 −1/tanα(=tan(α−π/2)) であり、Y軸と第2の着座面22dとのなす角度(Y軸と
底壁部12の内壁面12aは平行であるから底壁部12の内壁
面12aと第2の着座面22dとのなす角度)は“α”とな
り、前述の傾転角度に一致する。
【0019】次に第1の着座面22cとの第2の着座面22
dとの交差線部について述べる。第1の着座面22cと第
2の着座面22dとの交差線をKとし、第1の着座面22c
が底壁部12の内壁面12aに面接触した状態のときの該交
差線Kの座標(図5にK1で表す)は上記式に、x=
−X1を代入すれば求められ、(−X1,−X1・tan
(α/2))となり、前記K1と傾転中心軸線Oとを結
ぶ線OK1と,X軸とのなす角度はα/2である。又、第
2の着座面22dが底壁部12の内壁面12aに面接触した状
態(斜板が傾転中心軸線Oを中心として傾転角度αだけ
傾転した状態)の該交差線Kの座標(図5にK2で表
す)は(−X1,X1・tan(α/2))となる。従っ
て、第1の着座面22cまたは第2の着座面22dが底壁部
12の内壁面12aに着座し、交差線Kが内壁面12a上に位
置しているとき、第1および第2の着座面22c,22dの
交差線座標K1,K2から傾転中心軸線Oまでの距離OK
1,OK2は、ケーシング内壁面である底壁部12の表面12
aから傾転中心軸線Oまでの距離X1より大きくなって
いる。該距離OK1,OK2は、X1/cos(α/2)
で表され、距離X1により一義的に決まる。図3(a)〜
(c)に示すように、斜板22が一対の鋼球31を支点として
傾転するときには、図4(a)〜(c)に示すように、斜板
22の凹球面部22bが一対の鋼球31の外周面31a上を摺動
するとともに、第1および第2の着座面22c,22dの交
差線Kが鋼球31の外周面31aと相似の移動軌跡(図5に
破線で示すK1からK2までの移動軌跡)すなわち、前記
のX−Y座標系において軌跡、X1 2+Y1 2={X1/c
os(α/2)}2を描いてケーシング10の内壁面12a
上からシリンダブロック15側に外れ(その移動距離をδ
で示す)、両着座面22c,22dのうち何れか一方22c又
は22dがケーシング10の内壁面12aに着座したときには
交差線Kが傾転中心軸線Oよりも着座した一方の着座面
22c又は22d側にY1だけ偏倚してケーシング10の内壁
面12a上に位置するようになっている。また、該偏倚量
1は、前述の座標K1(又はK2)からX軸までの距離
であり、Y1=X1tan(α/2)で表される。第1お
よび第2の着座面22c,22dの交差線Kが傾転中心軸線
Oよりも着座した一方の着座面22c又は22d側に偏倚す
るときの、前記ケーシング10の内壁面12a上における前
記一方側への偏倚量Y1は、ケーシング10の内壁面12a
から傾転中心軸線Oまでの距離X1より小さくなる。図
5において、∠OAK=∠OA’Kである。線分OAと
内壁面12aとの交点をCとすると、△CKAと△CO
A’において、∠CAK=∠CA’O,∠ACK=∠
A’COより、△CKA∽△COA’である。第2の着
座面22dを延長してなる直線yとY軸との交点をPとす
ると、∠APO=∠AK1A’=傾転角αである。
【0020】なお、図2において、12bは、一対の鋼球
31をケーシング10に取り付けるために底壁部12に形成さ
れた一対の凹球面部である。また、図1において、41
は、シリンダブロック15内に縮設されたスプリングであ
る。スプリング41は、スプリングシート42およびプッシ
ュロッド43を介して調心部材44を図1中の右側に付勢す
るもので、調心部材44によってシュープレート21を出力
回転軸16の軸線上に位置させるようになっている。ま
た、前記カバープレートには一対の圧油給排通路が形成
されており、これら一対の給排通路はそれぞれ図外の制
御弁、例えば操作入力に応動する3位置切換え弁に接続
されている。そして、その3位置切換え弁の中立位置に
あっては油圧ポンプおよびタンク(共に図示していな
い)と両給排通路とが互いに連通し、他の切換位置にあ
っては、一方の給排通路を油圧ポンプに、他方の給排通
路をタンクに連通させるようになっている。
【0021】次に、作用を説明する。上記構成を有する
本実施例においては、前記3位置切換え弁が所定の切換
え位置、例えば1速の位置に切換えられていると、アク
チュエータ35には速度切換え圧が供給されず、プランジ
ャ37はアクチュエータシリンダ38内に入り込んだ位置で
静止し、斜板22の第1の着座面22cが底壁部12に面接触
状態でぴったりと着座している。このとき、斜板22の傾
斜部22aが図1に示す傾斜角最大位置に位置すること
で、ピストン14の行程容積が最大になる。従って、前記
油圧ポンプから液圧給排通路に供給される所定流量の圧
油に対し、シリンダブロック15および出力回転軸16の回
転による出力は、低速で出力トルクの大きい1速回転と
なる。この状態では、例えばクローラ車両によるショベ
ル作業等の作業とそれに対応する走行がなされる。
【0022】一方、前記3位置切換え弁が所定の切換え
位置、例えば2速の位置に切換えられていると、アクチ
ュエータ35に前記速度切換え圧が供給される。このと
き、プランジャ37がケーシング10の底壁部12から突出す
る方向に移動して斜板22の第1の着座面22cが底壁部12
から離隔するよう押し上げられ、斜板22が図3に示すよ
うに回動して傾斜部22aの傾斜角を減少させ、同図(c)
に示すように第2の着座面22dが底壁部12の表面12a上
に着座したときにはピストン14の行程容積が傾転角α分
だけ減少し、最少になる。従って、前記油圧ポンプから
液圧給排通路に供給される所定流量の圧油に対し、シリ
ンダブック15および出力回転軸16の回転による出力は、
高速で1速よりは出力トルクの小さい2速回転となる。
この状態では、例えばクローラ車両の移動のための走行
がなされる。
【0023】ここで、斜板22の傾転時の動きについて考
察する。本実施例では、一対の鋼球31の半径一定の摺動
面31aの中心(2つの中心点)によってケーシング10の
内壁面下に位置する傾転中心軸線Oが構成されている。
斜板22の傾転時には、図4、図5に示すように、斜板22
の背面側に設けた凹球面部22bと一対の鋼球31の摺動面
31aとが摺動する状態で、第1および第2の着座面22
c,22dの交差線Kが一旦は底壁部12の表面12a上から
シリンダブロック15側に外れ、その後、第1および第2
の着座面22c,22dのうち何れか一方が底壁部12の表面
12aに選択的に面接触状態で着座するときには、前記交
差線Kが傾転中心軸線Oよりも着座した一方の着座面22
c又は22d側に偏倚して底壁部12の表面12a上に停止す
る。従って、斜板22の背面部がケーシング内壁面である
表面12aに面接触状態で着座するとともに、斜板22の傾
転時には斜板22の着座面22c,22dの交差線Kとケーシ
ング10の底壁部12とが接触しないことになる。
【0024】このように、本実施例においては、斜板22
の背面部をケーシング10の底壁部12の内壁面12aに選択
的に面接触状態で着座させるため、斜板22の着座姿勢が
安定したものとなり、振動が少なくなる一方、斜板22の
傾転時には斜板22の着座面22c,22dの交差線Kと底壁
部12の表面(ケーシング内壁面)12aとを接触させない
ようにしたことにより、斜板22の着座面22c,22dの交
差線部Kとケーシング10の底壁部12との間の摩耗を防ぐ
ことができる。その結果、底壁部12にくぼみが生ずるこ
となく、よって斜板22の傾転支点が変化し所望のモータ
の行程容積が得られないといった不具合が解消される。
従って、モータの行程容積を1速、2速のそれぞれに対
応する一定の値に保つことができる。しかも、斜板22の
背面部をケーシング10の底壁部12の表面12aに面接触状
態でしっかりと着座させるので、斜板22の着座姿勢が安
定したものとなり、振動の少ない斜板式2速液圧モータ
となる。
【0025】なお、本実施例では、位置決め部材を一対
の鋼球31としたが硬い略半球状の部材、あるいは傾転中
心軸線と同軸の円柱状の部材とすることができ、その数
は1つ以上の幾つでもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、斜板の背面部をケーシ
ングの内壁面に面接触状態で着座させる一方、傾転時に
は斜板の着座面の交差線部とケーシング内壁面とを接触
させないようにしているので、傾転時の摩耗減少と通常
運転時の斜板支持部分の面圧低下とを両立させることが
でき、安定した行程容積を保つことのできる斜板式2速
液圧モータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る斜板式2速液圧モータの一実施例
を示すその要部断面図である。
【図2】一実施例の斜板の着座面の交差部を示す部分拡
大図である。
【図3】一実施例の1速時の斜板の停止状態を示す作用
説明図である。
【図4】一実施例の1,2速間の切換え途中の斜板の状
態を示す作用説明図である。
【図5】一実施例の2速時の斜板の停止状態を示す作用
説明図である。
【符号の説明】 10 ケーシング 11 ケーシング部材 12 底壁部 12a 底壁面(内壁面) 14 シリンダ 15 シリンダブロック 16 出力回転軸 19 ピストン 21 シュープレート 22 斜板 22a 斜面部 22b 一対の凹球面部22b(凹部) 22c 第1の着座面(第1の着座部) 22d 第2の着座面(第2の着座部) 23 タイミングプレート 31 一対の鋼球(位置決め部材) 31a 外周面(摺動面) 35 アクチュエータ(傾転駆動手段) K 交差線(第1および第2の着座面の交差線) O 傾転中心軸線 X1 ケーシング内壁面から傾転中心軸線までの距離 Y1 ケーシング内壁面上における一方側への偏倚量 α 傾転角度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング内で出力回転軸と一体回転する
    シリンダブロックに複数のピストンを収納し、該ピスト
    ンに対向する斜板にピストン推力を加えて前記出力回転
    軸およびシリンダブロックを回転させる斜板式の液圧モ
    ータであって、 前記ケーシング内に、前記斜板の背面側に設けた凹部を
    前記出力回転軸と直交する傾転中心軸線回りに傾転可能
    に位置決めする位置決め部材と、該位置決め部材から所
    定距離を隔てて前記斜板に係合し該斜板を傾転させる傾
    転駆動手段とを設け、前記斜板の背面部に、前記傾転中
    心軸線の両側に位置し前記ケーシングの内壁面に何れか
    一方が選択的に着座する第1および第2の着座部を設け
    て、前記斜板の傾斜角を変更することにより2速の変速
    を可能にした斜板式2速液圧モータにおいて、 前記位置決め部材が、前記斜板の背面側に設けた凹部と
    摺動する半径一定の湾曲した摺動面を有し、該摺動面の
    中心が前記ケーシングの内壁面下で前記傾転中心軸線を
    構成するよう前記ケーシングに取り付けられており、 前記第1および第2の着座部が、互いに傾転角度αをな
    して前記ケーシングの内壁面に選択的に面接触状態で着
    座する第1および第2の着座面を形成してなり、 前記第1の着座面が前記ケーシングの内壁面に着座した
    状態における前記第2の着座面は、前記傾転中心軸線を
    原点とした前記出力回転軸と平行な方向線をX軸としそ
    の直交方向線をY軸としたX−Y座標系においてY軸と
    前記内壁面との距離をX1としたときのX−Y座標の変
    数x,yが式、y=−x/tanα−X1/sinαで
    表される面であることを特徴とする斜板式2速液圧モー
    タ。
JP7110588A 1995-05-09 1995-05-09 斜板式2速液圧モータ Pending JPH08303341A (ja)

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