JPH0830280A - 電子消音装置 - Google Patents

電子消音装置

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Publication number
JPH0830280A
JPH0830280A JP6168015A JP16801594A JPH0830280A JP H0830280 A JPH0830280 A JP H0830280A JP 6168015 A JP6168015 A JP 6168015A JP 16801594 A JP16801594 A JP 16801594A JP H0830280 A JPH0830280 A JP H0830280A
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JP
Japan
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noise
adaptive filter
coefficient
filter
signal
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Application number
JP6168015A
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Inventor
Masahiro Yoshida
昌弘 吉田
Makoto Yamanaka
誠 山中
Satoshi Kawano
聖史 川野
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Duct Arrangements (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】騒音の中の発音体の再生できない周波数帯域の
騒音に対する対策、及び特定の周波数帯域に特化した騒
音に対する対策の講じられた電子消音装置を提供する。 【構成】騒音を検出する騒音検出手段1、騒音を打ち消
す音を発生する発音体3、前記発音体3によって低減さ
れた騒音の残差を検出するエラー検出手段4、検出され
た騒音に基づいて前記発音体3にその駆動信号を供給す
る可変係数適応フィルタ2、前記残差をゼロにするよう
に前記適応フィルタ2の係数を更新する第1の係数更新
手段9、前記騒音検出手段1と第1係数更新手段9との
間及び前記エラー検出手段4と第1係数更新手段9との
間に設けられ前記適応フィルタ2による所望の複数の制
御周波数帯域以外の信号を除去するフィルタ処理部1
2、13とより構成する。そして望ましくは前記所望の
制御周波数帯域以外の信号を取り出す逆特性フィルタ
7、8を前記騒音検出手段1の出力及び適応フィルタ2
の出力に接続し、これら逆特性フィルタ7、8の出力に
よって前記適応フィルタ2の係数を更新する第2の係数
更新手段10を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機等の送風ダク
トに用いられて、該ダクトの騒音をアクティブに消音す
る電子消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題の一つとして大型空気調
和機の騒音、工場の機械騒音等の静音化が挙げられてい
る。
【0003】騒音の静音化には、大きく分けて2つの取
り組み方があり、一つは吸音材の使用により騒音を吸収
する方法(消極的消音)と、騒音を打ち消す音の発生に
より騒音を打ち消す方法(積極的消音:アクティブ消
音)である。
【0004】ところでアクティブ消音の場合、従来の装
置は例えば図13に示すように騒音を検出する第1マイ
クロフォン119、低域フィルタ115、可変係数適応
フィルタ112、発音体(スピーカ)121、エラー検
出用第2マイクロフォン120、前記第2マイクロフォ
ン120の出力がゼロになるように前記低域フィルタ1
15の出力を空間特性114で補正した信号との間で最
小2乗平均(LMS:Least Mean Square )法による演
算を行い前記適応フィルタの係数の更新を行う係数更新
手段113とよりなる。
【0005】なお、アクティブ消音の基本構成は図13
の構成のうちのフィルタ115を取り除いたものであ
り、図3の構成は斯かる基本構成の消音装置に対して、
高い周波数帯域でのみアクティブ消音を行うためにフィ
ルタ115を夫々第1マイクロフォン119、第2マイ
クロフォン120の出力に設けたものとなっている。
【0006】斯かる構成において前記第1マイクロフォ
ン119や第2マイクロフォン120の出力は希望する
帯域の低域フィルタ115によってフィルタリングさ
れ、係数更新手段の入力となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところでアクティブ消
音を用いて騒音の低減化を図ろうとしたとき、前記発音
体121では再生できない周波数帯域においては、発音
体にいくら駆動信号を送っても、発音体121では再生
できないため、駆動信号上では無限に大きな信号を作っ
て発音体に送り込もうとする状態が生じる。
【0008】この結果、前記図13のフィルタ115が
存在しない基本的構成回路の制御系が発散し、回路の不
安定化をもたらす問題点が生じる。またアクティブ消音
では、騒音を全帯域に亙って均一に低減することは、必
ずしも快適な音空間を得ることにはならず、このため騒
音の制御帯域の限定が必要となる場合もある。
【0009】前記図13に示した従来例では、フィルタ
115を適応フィルタ112と直列に用いて、騒音のう
ち希望制御帯域のみを強調して制御した場合を示してお
り、このようにすると強調処理にかかる分、信号の遅延
量が増し、第1マイクロフォン119と発音体121と
の間隔を大きく取る必要が生じる。従って回路を構成す
る各構成要素の設置場所によっては、ダクト自身の大き
さが拡大し、問題となる。
【0010】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みなされたものであり、騒音の中の発音体の再生できな
い周波数帯域の騒音に対する対策、及び特定の周波数帯
域に特化した騒音に対する対策の講じられた電子消音装
置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、騒音を
検出する騒音検出手段、騒音を打ち消す音を発生する発
音体、前記発音体によって低減された騒音の残差を検出
するエラー検出手段、検出された騒音に基づいて前記発
音体にその駆動信号を供給する可変係数適応フィルタ、
前記残差をゼロにするように前記適応フィルタの係数を
更新する第1の係数更新手段、前記騒音検出手段と第1
係数更新手段との間及び前記エラー検出手段と第1係数
更新手段との間に設けられ前記適応フィルタによる所望
の複数の制御周波数帯域以外の信号を除去するフィルタ
処理部とより構成する。
【0012】そして望ましくは前記所望の制御周波数帯
域以外の信号を取り出す逆特性フィルタを前記騒音検出
手段の出力及び適応フィルタの出力に接続し、これら逆
特性フィルタの出力によって前記適応フィルタの係数を
更新する第2の係数更新手段を設ける。
【0013】
【作用】上記構成により、発音体として低域まで出力で
きないような小型のスピーカを用いたとしても安定な電
子消音装置を構成することができる。
【0014】また騒音のうち希望する複数の周波数帯域
のみを制御できる。しかも信号処理上の各部の遅延時間
を変える必要がないので、回路を構成する各構成要素の
設置場所による制御対象物の大きさの拡大を防止でき
る。
【0015】
【実施例】図1は回路の構成を示すブロック図である。
同図において1は騒音検出用の第1マイクロフォン、2
は可変係数適応フィルタ、3は発音体(スピーカ)、4
はエラー検出用第2マイクロフォン、5は発音体3と第
2マイクロフォン4との間の空間伝達特性フィルタ、6
は発音体3と第2マイクロフォン4との間の空間伝達特
性、7及び8は前記発音体3の再生周波数特性に鑑みて
その制御周波数帯域以外の信号を取り出す逆特性フィル
タ群、9は前記第1マイクロフォン1及び第2マイクロ
フォン4の出力に基づき前記可変係数適応フィルタ2の
係数をLMS法により更新する騒音低減用の係数更新手
段、10は前記逆特性フィルタ群7、8の出力に基づき
前記可変係数適応フィルタ2の係数をLMS法により更
新する係数更新手段群、11は前記係数更新手段及び係
数更新手段群10を切り換えるスイッチ、12、13は
前記第1マイクロフォン1と係数更新手段9及び第2マ
イクロフォン4と係数更新手段9との間に介挿され希望
の周波数帯域以外の信号を除去する処理部である。
【0016】前記逆特性フィルタ群7、8は複数個の直
列及び並列に接続されたフィルタ7a〜7n、7A〜7
N、8a〜8n、8A〜8Nによって構成されることに
より、複数個の制御帯域に対応できるようにされてい
る。
【0017】そして、実際には図2に示すようにダクト
Dの入口に第1マイクロフォン1を設置し、出口側に第
2マイクロフォン4を設置し、これら両マイクロフォン
1、4の間に発音体3が設置される。
【0018】尚、前記逆特性フィルタ群7と8の出力
は、周波数特性が同じで位相のずれたものとなる。また
上記構成における前記発音体3はその再生周波数帯域に
制限はなく、低域の周波数帯域に対して再生不能な小型
のスピーカ(100Hz以上)であっても良い。
【0019】さらに前記処理部12、13は図3に示す
ように複数個の直列及び並列に接続されたフィルタのブ
ロックから構成され、この処理部12、13によって第
1マイクロフォン1と第2マイクロフォン4で検出した
信号の相関性がなくなる。
【0020】ところで制御の高速化を図るためには、希
望制御周波数帯域以外の制御信号の増加速度を抑え、騒
音を低減するための制御ループ以外のループに切り替わ
る回数を減らす必要がある。この意味で前記処理部1
2、13は、希望周波数帯域以外の制御信号の増加速度
を抑え、騒音を低減するための係数更新制御ループ以外
の他の制御ループに切り替わる回数を大幅に減らすこと
に貢献し、制御系の収束時間の短縮につながる働きをす
るものである。
【0021】次に上記構成を有する電子消音装置の動作
について説明する。 (発音体3の再生能力がない周波数帯域の対策)例えば
従来、発音体3として小型のスピーカを用い、前記図2
に示すようなダクトDを用いてファン騒音の低減にアク
ティブ消音を適用した場合、低周波数帯域において適応
フィルタ2が発音体3に駆動信号を送っても、該発音体
3がそれを再生できないため、適応フィルタ2が出力す
る駆動信号がどんどん大きくなり、回路の適応フィルタ
2の制御系が発散し、回路が不安定になっていた。
【0022】これに対し本実施例によれば、用いた発音
体3の再生能力が100Hz以上でしかないので、10
0Hz以下の帯域の信号を駆動信号として発音体3に送
ることは好ましくない。
【0023】そこで図1に示すようにフィルタ群7とし
て発音体3の再生周波数特性と逆の特性を有するフィル
タを用いて、適応フィルタ2の出力をこのフィルタ群7
に通し、通った出力を駆動信号の残差信号として係数更
新手段10に入力する。
【0024】また、前記フィルタ群7と同じ特性のフィ
ルタ群8を通った騒音信号を係数更新手段10に入力し
て、双方の信号から最小2乗平均法により演算する。演
算の結果は斯かる係数更新手段10から適応フィルタ2
の係数の更新のデータとして出力され、スイッチ11の
切り換えにより、このデータが適応フィルタ2に送られ
て、該フィルタ2の係数を駆動信号の残差信号がゼロに
近づくように更新される。
【0025】この時同時に第2マイクロフォン4の検出
信号が騒音の残差信号として係数更新手段9に入力され
る。さらに騒音は空間伝達特性フィルタ5及び処理部1
2を通って当該係数更新手段9へと入力され、双方の信
号から最小2乗平均法により演算される。
【0026】演算の結果は、斯かる係数更新手段9から
適応フィルタ2の係数の更新データとして出力され、ス
イッチ11の切り換えにより、このデータが適応フィル
タ2に送られて、該フィルタ2の係数を騒音の残差信号
がゼロに近づくように更新される。
【0027】ところで図1の実施例の場合、各フィルタ
群7及び8は複数のフィルタ7a〜7n、7A〜7N、
8a〜8n、8A〜8Nを直列及び並列につなぎ、制御
したくない周波数帯域の信号を夫々分割して取り出すよ
うに構成している。そして分割して取り出した各帯域の
信号に対し、夫々の帯域に対応した係数更新手段群10
のLMS処理部による制御ループを組んでいる。
【0028】この複数の制御ループ及び騒音を低減する
ための係数更新手段9による基本制御ループを随時切り
替えることにより、制御希望周波数帯域の信号のみを制
御する適応フィルタ2が構成される。
【0029】また制御の高速化を図るためには、希望制
御周波数帯域以外の制御信号の増加速度を抑え、前記係
数更新手段群10による制御ループに切り替わる回数を
減らす必要がある。このため本実施例では、第2マイク
ロフォン4の検出信号のみ図3の制御ブロックを用いて
フィルタ処理を行い希望制御周波数帯域以外の信号をカ
ットする。こうすることにより、第1マイクロフォン1
で検出した制御周波数帯域以外の信号と第2マイクロフ
ォンで検出した信号の相関性をなくす。
【0030】この結果希望周波数帯域以外の制御信号の
増加速度を抑え、前記係数更新手段群10による制御ル
ープに切り替わる回数を大幅に減らすことができ、制御
系の収束時間の短縮につながる。
【0031】なお、前記フィルタ群7、8の制御したく
ない周波数帯域の信号を取り出すフィルタに、夫々重み
付けをして、比重を付けることにより、更に制御の効率
化が期待でき、制御系の収束時間の短縮につながる。
【0032】ところで、前記第1マイクロフォン1と発
音体3との間隔は信号処理の処理時間と音速との関係か
ら決定される。このため第1マイクロフォン1と発音体
3との間隔を短くし、システム(ダクト)の小型化を図
るためには、信号処理の処理時間を短縮する必要があ
る。
【0033】信号処理の大半を占めているのはA/D、
D/A変換であり、その処理時間はカットオフ周波数に
左右され、夫々図4に示すような遅延時間を有する。こ
こでカットオフ周波数を大きくすれば、遅延時間も小さ
くなる。しかしこれにともないサンプリング周波数も上
げなければいわゆるサンプリング定理を満たさず、折り
返し成分が生じ、制御系の発散につながる。
【0034】従来は、演算処理量等の関係からサンプリ
ング周波数を3kHzとし、カットオフ周波数を1kH
zとしていたが、本実施例ではA/D、D/A変換部分
で生じる遅延時間を短縮するために、カットオフ周波数
1.5kHzとした。この時の遅延時間は図4から明ら
かなように夫々0.7msec短縮できる。
【0035】次に前述のようにカットオフ周波数を1.
5kHzとすると、この周波数近辺で折り返し成分が生
じ、制御系が発散する惧れがある。しかしながら折り返
し成分が生じる周波数帯域は1.0kHz以上であり、
この周波数帯域の制御は前記ダクトDの形状により物理
的に再生してもANC効果が得られない周波数帯域であ
る。
【0036】そこで適応フィルタ2の出力信号をフィル
タ群7による1kHzのハイパスフィルタ機能を用いて
フィルタリングし、このフィルタリングされた信号を誤
差信号として適応フィルタ2を更新する図5のフローチ
ャートのような制御ループに切り替えることにより、1
kHz以上の信号を適応フィルタ2が出力しないように
できる。
【0037】上記構成の電子消音装置による動作を説明
する。説明は次の3つの動作状態に分けて行い、夫々の
消音効果を検証した。一つの動作状態は前記図5に示す
ように騒音の1kHz以上の周波数帯域とそれ以外の帯
域とに分けて別々の回路ブロックにて適応フィルタ2の
係数の更新を行う状態である。
【0038】この場合は、まずステップS1で適応フィ
ルタ2の出力信号のうちの1kHz以上の周波数成分を
モニタする。次にモニタされた1kHz以上の周波数成
分の出力信号が予め設定しておいた値を越えるか越えな
いかを判定し、越えない場合はステップS2にて通常の
騒音を消音するための回路ブロック(空間伝達特性フィ
ルタ5と処理部12と係数更新手段9)にて適応フィル
タ2の係数の更新を行う。
【0039】判定の結果、予め設定しておいた値をより
もモニタされた出力信号が大きい場合は、ステップS3
にて適応フィルタ2の出力信号のうち1kHz以上の周
波数成分をキャンセルするブロック(フィルタ群7、係
数更新手段群10)に切り替え適応フィルタ2の更新を
行う。
【0040】この結果、図6に示すように適応フィルタ
2の1kHz以上の出力信号を抑えることができる。ま
た、図7に示すように制御希望周波数帯域におけるAN
C効果は本方法によらないものと殆ど変わらない。そし
て、A/D、D/A変換部で生じる遅延時間を夫々0.
7msec短縮することができ、合わせて1.4mse
c分、距離に換算すると約48cm程度第1マイクロフ
ォン1と発音体3との間隔を短縮することができた。
【0041】2つ目の状態は、図8に示すようにフィル
タ7a〜7n(ここではローパスフィルタとして機能す
る)、8a〜8n、及び係数更新手段群10を構成する
一つのLMS処理部からなるブロックと、7A〜7N
(ここではハイパスフィルタとして機能する)、8A〜
8N及び係数更新手段群10を構成する他の一つのLM
S処理部からなるブロックと、を分けてこれに空間伝達
特性フィルタ5と処理部12と係数更新手段9とからな
るブロックとを組み合わせて切り替え制御する状態であ
る。
【0042】即ちステップS4にてまず適応フィルタ出
力信号のうち100Hzのローパスフィルタを通過して
きた信号レベルをモニタする。次にモニタされた100
Hz以上の信号が予め設定しておいた値を越えるか越え
ないかを判定し、越えない場合はステップS5にて適応
フィルタ2のうち1kHzのハイパスフィルタを通過し
てきた信号のレベルをモニタする。
【0043】また設定した値を越える場合はステップS
6にて適応フィルタ2の出力信号のうちローパスフィル
タより取り出す制御希望周波数帯域以外の出力成分をキ
ャンセルする回路ブロックに切り替え、適応フィルタ2
の更新を行う。
【0044】そしてステップS5にてモニタされた1k
Hz以上の信号が予め設定しておいた値を越えるか越え
ないかを判定し、越えない場合はステップS7にて通常
の騒音をキャンセルするための回路ブロックで適応フィ
ルタ2の更新を継続する。
【0045】また設定した値を越える場合はステップS
8にて適応フィルタS8の出力信号のうちハイパスフィ
ルタより取り出す制御希望周波数帯域外の出力成分をキ
ャンセルする回路ブロックに切り替え、適応フィルタ2
の更新を行う。
【0046】このようにして適応フィルタ2は100〜
1kHzの周波数帯域のみの制御信号を出力するように
なる。なお、この場合前記第2マイクロフォン4の出力
から希望周波数制御帯域以外の信号を除去する除去処理
部13は制御系の収束時間を短縮するために図9に示す
ように100Hzのローパスフィルタ131と1kHz
のローパスフィルタ132とを直列接続したものを用い
る。
【0047】さらに3つ目の状態として、何か他の要因
により例えば100Hz〜1kHz及び1.5〜2kH
zの2つの周波数帯域の騒音のみを制御したい場合、そ
の帯域以外の周波数成分を取り出すため、複数のフィル
タを直列につないだだけでは構成が困難である。
【0048】そこで図10のブロック回路図に示すよう
にフィルタ群7、8を構成するフィルタを直列と並列の
両方で接続し、夫々に対応した係数更新手段群10のL
MS処理部2〜3を設けて、個々の回路ブロックによる
制御ループを図11のフローチャートに基づいて切り替
えることにより希望する2つの帯域の騒音のみ低減する
ことのできる適応フィルタ2が得られる。
【0049】即ちステップS9で前記図8と同様にま
ず、適応フィルタ2の出力信号のうち100Hzのロー
パスフィルタを通過してきた信号レベルをモニタする。
次にモニタされた100Hz以上の信号が予め設定して
おいた値を越えるか越えないかを判定し、越えない場合
はステップS10にて適応フィルタ2のうち1kHzの
ハイパスフィルタ及び1.5kHzのローパスフィルタ
を通過してきた信号のレベルをモニタする。
【0050】また設定した値を越える場合はステップS
11にて適応フィルタ2の出力信号のうちローパスフィ
ルタより取り出す100kHz以下の帯域の出力成分を
キャンセルする回路ブロックに切り替え、適応フィルタ
2の更新を行う。
【0051】そしてステップS10にてモニタされた1
kHz以上1.5kHz以下の信号が予め設定しておい
た値を越えるか越えないかを判定し、越えない場合はス
テップS12にて適応フィルタ2の出力のうち2kHz
のハイパスフィルタを通過してきた信号のレベルをモニ
タする。
【0052】また設定した値を越える場合はステップS
13にて適応フィルタ2の出力信号のうち1〜1.5k
Hzの帯域の出力成分をキャンセルする回路ブロックに
切り替え、適応フィルタ2の更新を行う。
【0053】さらにステップS12においてモニタされ
た2kHz以上の周波数帯域の出力信号が予め設定され
た値を越えるか越えないかを判定し、越えない場合はス
テップS14にて通常の騒音をキャンセルするための回
路ブロックで適応フィルタ2の更新を継続する。
【0054】また設定した値を越える場合はステップS
15にて適応フィルタ2の出力信号のうち2kHz以上
の周波数帯域の出力成分をキャンセルする回路ブロック
に切り替え、適応フィルタ2の更新を行う。
【0055】このようにして適応フィルタ2は100〜
1kHz及び1.5〜2kHzの周波数帯域のみの制御
信号を出力するようになる。なお、この場合前記第2マ
イクロフォン4の出力から希望周波数制御帯域以外の信
号除去処理部13は制御系の収束時間を短縮するために
図9に示すように100Hzのハイパスフィルタ133
と1kHzのローパスフィルタ134と及び1.5kH
zのローパスフィルタ135と2kHzのローパスフィ
ルタとを直列接続し、両ブロックを並列接続したものを
用いる。
【0056】
【発明の効果】本発明は以上の説明の如く構成したの
で、 1)第1マイクロフォン1と発音体3との間の間隔を短
くすることが可能となり、システムの小型化が実現す
る。 2)発音体3の再生能力不足による制御系の発散を第1
マイクロフォンと制御スピーカとの間隔を長くせずに抑
えることにより、安定な制御が可能になり、発音体3の
大きさに制約を受けないようになる。このことからもシ
ステムの小型化が実現する。 3)複数の制御周波数帯域のみを制御することが可能と
なり、複雑に制御周波数帯域が限定された場合でもAN
C制御を行える。従って聴感上特殊な効果も期待でき
る。 4)制御系の収束速度は早くなる。 等のさまざまな効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電子消音装置の一実施例を示す回路ブロ
ック図である。
【図2】図1を構成する発音体及び第1、第2マイクロ
フォンの設置例を示す図である。
【図3】図1の希望周波数帯域以外の信号除去処理部の
構成を示す回路ブロック図である。
【図4】カットオフ周波数と遅延時間との関係を示す特
性図である。
【図5】第1の動作状態を説明するフローチャートであ
る。
【図6】本発明使用時と不使用時の適応フィルタの出力
比較特性図である。
【図7】本発明使用時と不使用時のANC効果比較特性
図である。
【図8】第2の動作状態を説明するフローチャートであ
る。
【図9】図3の信号除去処理部の別の構成を示す回路ブ
ロック図である。
【図10】本発明の図1とは別の実施例を示す回路ブロ
ック図である。
【図11】第3の動作状態を説明するフローチャートで
ある。
【図12】図3及び図9とは別の信号除去処理部の構成
を示す回路ブロック図である。
【図13】従来の電子消音装置の構成を示す回路ブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1、4 マイクロフォン 2 適応フィルタ 3 発音体 7、8 フィルタ群 9、10 係数更新手段 11 切り替えスイッチ 12、13 希望周波数帯域外信号除去処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音を検出する騒音検出手段、騒音を打
    ち消す音を発生する発音体、前記発音体によって低減さ
    れた騒音の残差を検出するエラー検出手段、検出された
    騒音に基づいて前記発音体にその駆動信号を供給する可
    変係数適応フィルタ、前記残差をゼロにするように前記
    適応フィルタの係数を更新する第1の係数更新手段、前
    記騒音検出手段と第1係数更新手段との間及び前記エラ
    ー検出手段と第1係数更新手段との間に設けられ前記適
    応フィルタによる所望の複数の制御周波数帯域以外の信
    号を除去するフィルタ処理部とよりなる電子消音装置。
  2. 【請求項2】 前記所望の制御周波数帯域以外の信号を
    取り出す逆特性フィルタを前記騒音検出手段の出力及び
    適応フィルタの出力に接続し、これら逆特性フィルタの
    出力によって前記適応フィルタの係数を更新する第2の
    係数更新手段を設けてなる請求項1記載の電子消音装
    置。
JP6168015A 1994-07-20 1994-07-20 電子消音装置 Pending JPH0830280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6168015A JPH0830280A (ja) 1994-07-20 1994-07-20 電子消音装置

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