JPH08302293A - 熱収縮型表面保護シート - Google Patents

熱収縮型表面保護シート

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JPH08302293A
JPH08302293A JP11209495A JP11209495A JPH08302293A JP H08302293 A JPH08302293 A JP H08302293A JP 11209495 A JP11209495 A JP 11209495A JP 11209495 A JP11209495 A JP 11209495A JP H08302293 A JPH08302293 A JP H08302293A
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JP
Japan
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heat
shrinkable
sheet
water
film
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JP11209495A
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Katsuhisa Taguchi
口 克 久 田
Kazuhiro Takahashi
橋 和 弘 高
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Lintec Corp
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に係る熱収縮型表面保護シートは、熱
収縮性基材と、該熱収縮性基材の一方の面上に形成され
た粘着剤層とからなり、該熱収縮性基材が、酸素または
水と接触して発熱する発熱剤を含有してなることを特徴
としている。 【効果】 本発明に係る熱収縮型表面保護シートによれ
ば、シートの粘着剤層を劣化あるいは過大に流動化する
ことなく熱収縮型表面保護シートの剥離が行なわれるた
め、被着体表面に粘着剤を残すことなく、該熱収縮型表
面保護シートを除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、熱収縮型表面保護シート
に関する。さらに詳しくは、各種被着体の表面を保護す
るために使用される、熱収縮性基材と粘着剤層とからな
る熱収縮型表面保護シートであって、粘着剤を残すこと
なく被着体表面から剥離できる熱収縮型表面保護シート
に関する。このような本発明に係る熱収縮型表面保護シ
ートは、半導体チップ、光学部品等の精密機器の製造に
際して特に有用である。
【0002】
【発明の技術的背景】半導体チップあるいは、レンズ、
ダイオード、波長変換素子等の光学部品には極めて高い
精度が要求されている。このような精密部品は、加工中
あるいは搬送中に僅かでも傷が付くと、その信頼性が著
しく低下してしまう。このため、上記のような精密部品
の加工あるいは搬送に際しては、表面保護シートと呼ば
れる粘着シートを保護するべき箇所に貼付して、傷つき
を防止し、所要の加工あるいは搬送の後にこのシートを
除去している。
【0003】半導体チップの製造を例にとりより詳細に
説明する。半導体チップは、シリコン、ガリウムヒ素な
どの半導体ウエハの表面に、所定の回路パターンを形成
した後、これを回路毎に素子小片(チップ)にダイシン
グすることにより製造されている。
【0004】回路パターン形成後には、ウエハの厚みを
均一にするため、あるいは回路形成時に生成した酸化被
膜を除去するために、通常は、ウエハ裏面の研摩が行な
われ、この際、研摩屑が発生する。また、ウエハを素子
小片にダイシングする際には、切削屑が発生する。この
ような加工中に発生した研摩屑あるいは切削屑が、回路
パターンに接触すると、パターンを破壊してしまうこと
がある。
【0005】このため、回路パターンの損壊を防止する
ために、上記の裏面研摩あるいはダイシングに先立ち、
ウエハ表面に表面保護シートを貼付することが広く行な
われている。しかしながら、表面保護シートとして、汎
用の粘着シートを用いると、ダイシングの後に、チップ
表面から表面保護シートの除去が極めて困難になる。こ
れは、半導体チップが非常に小さいため、チップ毎に表
面保護シートを除去することが煩雑であり、また除去に
際して使用するピンセット等により回路パターンを破壊
することがあるためである。さらに、チップ表面に多量
の粘着剤が付着残存してしまうこともある。
【0006】したがって、上記のような精密部品、特に
微小精密部品の表面保護においては、所要の加工中には
充分な接着力で貼付し、加工後には、容易に剥離できる
ような表面保護シートが要求されている。
【0007】このような易剥離性表面保護シートとし
て、熱収縮性基材と粘着剤層とからなる熱収縮型表面保
護シートが提案されている(たとえば、特開昭60−4
579号公報、特開昭64−61208号公報、実開平
3−65249号公報、特願平5−338626号明細
書等)。このような表面保護シートを加熱すると、熱収
縮性基材が粘着剤層を同伴して収縮・湾曲するため、接
着面積が激減し、容易に剥離できるようになる。
【0008】しかしながら、上記のような表面保護シー
トを用いても、被着体表面に粘着剤が残存する(糊残
り)ことがある。本発明者らは、このような糊残りを防
止すべく、精密機器用表面保護シートについて様々な角
度から分析、検討を行なったところ、表面保護シートの
加熱方法に改善の余地があることを見出した。
【0009】従来は、被着体と表面保護シートとの積層
体を、恒温槽中に入れたり、あるいはホットプレート上
に載置する等して、積層体全体を加熱していた。このた
め、熱収縮性基材とともに、粘着剤層も加熱される。こ
の結果、粘着剤層が劣化または過大に流動化して、被着
体に転移する温度以上に加熱され、熱収縮性基材に同伴
しなくなり、一部が被着体表面に残存してしまう。
【0010】
【発明の目的】本発明は、各種被着体の表面を保護する
ために使用される、熱収縮性基材と粘着剤層とからなる
熱収縮型表面保護シートにおいて、粘着剤を残すことな
く被着体表面から剥離できるような改善を提案するもの
である。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る熱収縮型表面保護シート
は、熱収縮性基材と、該熱収縮性基材の一方の面上に形
成された粘着剤層とからなり、該熱収縮性基材が、酸素
または水と接触して発熱する発熱剤を含有してなること
を特徴としている。
【0012】また、本発明においては、前記熱収縮性基
材の他方の面上に、酸素または水を遮断しうるフィルム
を形成することが好ましい。
【0013】
【発明の具体的説明】以下本発明に係る熱収縮型表面保
護シートについて、具体的に説明する。本発明において
用いられる熱収縮型表面保護シート1は、その断面図が
図1に示されるように、熱収縮性基材2と、該基材2の
一方の面上に塗着された粘着剤層3とからなっており、
該基材2には、酸素または水と接触して発熱する発熱剤
4が含まれてなる。本発明の熱収縮型表面保護シート1
を大気中で使用する場合には、酸素または水と接触して
発熱する発熱剤4を、所要の加工あるい搬送の間、酸素
または水から遮断するために、酸素または水を遮断しう
るフィルム5(酸素バリヤー性フィルムまたは水(水蒸
気)バリヤー性フィルム)を基材2の他方の面上に形成
しておくことが好ましい(図2)。また、本発明の熱収
縮型表面保護シート1の使用前には、粘着剤層3を保護
するため、粘着剤層3の上面に剥離性シート(図示せ
ず)を仮接着しておくことが好ましい。
【0014】熱収縮型表面保護シート1は、テープ状、
ラベル状などあらゆる形状をとりうる。熱収縮性基材2
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン等のポリオレフィン、あるいはポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリスチレン等の透明で十分に延伸
加工を行ったフィルムが好ましい。なお、後述する粘着
剤層3を紫外線硬化型粘着剤から形成する場合には、熱
収縮性基材2としては透明フィルムを使用する。
【0015】熱収縮性基材2の熱収縮温度は、好ましく
は40〜200℃、特に好ましくは70〜130℃程度
である。この熱収縮性基材2の加熱収縮率(%)は、フ
ィルムの縦方向または横方向の何れか一方で、好ましく
は5%以上、さらに好ましくは10%以上、特に好まし
くは20%以上である。なお、加熱収縮率(%)は、以
下のようにして決定される。 (1)試験片:幅約20mm、長さ約150mmの試験片を
縦方向および横方向から各々5枚とり、それぞれの中央
部に約100mmの距離をおいて標点を付ける。 (2)操作:温度100±3℃の保持された恒温箱中に
試験片を垂直につるし、15分加熱した後、取り出し、
室温に30分放置してから標点間距離を測定して、次の
式より算出し、その平均値を求める。
【0016】
【数1】
【0017】上式中、L1 は加熱前の標点間距離(mm)
を示し、L2 は加熱後の標点間距離(mm)を示す。熱収
縮性基材2は、上記のようなフィルムの積層体であって
もよい。特に、加熱収縮率の大きなフィルムと、加熱収
縮率の小さなフィルムとが積層してなり、加熱収縮率の
小さなフィルム側に後記粘着剤層3が設けられているこ
とが好ましい。
【0018】熱収縮性基材2の膜厚は、その材質にもよ
るが、通常は15〜300μm程度であり、好ましくは
30〜100μm程度である。本発明において用いられ
る熱収縮型表面保護シート1では、上記のような熱収縮
性基材2の片面上に、粘着剤層3が設けられている。
【0019】粘着剤層3は、従来より公知の種々の感圧
性粘着剤により形成され得る。このような粘着剤として
は、何ら限定されるものではないが、たとえばゴム系、
アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘
着剤が用いられる。また、光硬化型、紫外線硬化型、電
子線硬化型の粘着剤も用いることができる。
【0020】粘着剤層3の厚さは、その材質にもよる
が、通常は5〜50μm程度であり、好ましくは10〜
30μm程度である。また、基材の加熱収縮に伴い、粘
着剤が被着体に残存せずに基材に同伴し、かつ基材の収
縮を阻害しないようにする為、粘着力(放射線硬化型接
着剤の場合は、放射線硬化後の粘着力)は、通常は40
0g/25mm以下、好ましく100g/25mm以下、特
に好ましくは50g/25mm以下である。
【0021】放射線(光硬化、紫外線硬化、電子線硬
化)型粘着剤としては、特開平1−61208号公報、
特開平5−32946号公報等に記載のものが好ましく
使用されるが、これらに限定されることはない。
【0022】前述した熱収縮性基材2には、酸素または
水と接触して発熱する発熱剤4が含有されている。酸素
と接触して発熱する発熱剤としては、たとえば空気中の
酸素と容易に反応して熱を発生する物質が使用される。
このような発熱剤は、使い捨てカイロ、キャンプ等で使
用する携帯用発熱体として使用されている。より具体的
には、鉄粉と適当な反応助剤(アルミニウム粉、黒鉛粉
末、塩化銅、過マンガン酸カリウム、珪素鉄粉、四三酸
化鉛等)とからなる発熱剤が挙げられる。このような発
熱剤の詳細は、たとえば特開昭50−40477号公
報、特開昭50−105562号公報、特開昭52−1
08383号公報、特開昭52−113383号公報、
特開昭57−94080号公報、特開昭63−5149
1号公報、特開平4−130176号公報、実公昭58
−24119号公報等に記載されている。
【0023】水と接触して発熱する発熱剤としては、た
とえば水和によって多量の発熱を起こす化合物が挙げら
れ、具体的には、生石灰等が用いられる。上記のような
発熱剤4を基材2に含有させるためには、基材2上に発
熱剤固定層としてアクリル系、ゴム系等の粘着剤を5〜
30μm程度の厚さで塗膜し、粉末状の発熱剤を散布す
るか、あるいは粉末状の発熱剤を有機溶媒に分散させ、
分散液を基材2上に塗布し、乾燥すればよい。また、基
材2を構成する樹脂に発熱剤4を混練し、この混練物か
ら基材2を形成することもできる。ただし、この場合に
は、少なくとも発熱剤4の一部が基材2表面に露出し、
発熱剤4が酸素または水と接触しうるようにすることが
必要である。これらの操作は、乾燥した不活性ガス中で
行なわれる。
【0024】酸素または水を遮断しうるフィルム5は、
熱収縮型表面保護シート1を保管している間、または熱
収縮型表面保護シート1を被着体6に貼付し、被着体の
加工・搬送を行なっている間に発熱剤4が発熱するのを
防止するために、基材2の他方の面上(粘着剤層3が形
成された面の反対側)に形成される。したがって、熱収
縮型表面保護シート1の保管および被着体に貼付後の加
工・搬送を乾燥した不活性ガス中で行なう場合には、フ
ィルム5は不要となる。
【0025】このような酸素または水を遮断しうるフィ
ルム5は、一般的には、酸素バリヤー性フィルムまたは
水(水蒸気)バリヤー性フィルムとして知られている。
酸素バリヤー性フィルムは、ポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリウレタン、ポリアクリレート等のプラスチッ
ク、あるいは天然ゴム、合成ゴム等のゴムからなり、そ
の酸素透過係数(ASTM−D−1434)は、通常は
200cc/m2・24hr・atm以下であり、好ましくは5
0cc/m2・24hr・atm以下であり、特に好ましくは2
0cc/m2・24hr・atm以下である。
【0026】水(水蒸気)バリヤー性フィルムは、酸素
バリヤー性フィルムと同様のフィルムからなり、その透
湿度(JIS Z−0208)は、通常は10g/m2
・24hr以下であり、好ましくは5g/m2・24hr以
下である。
【0027】なお、当然のことながら、前記発熱剤4と
して、酸素と接触して発熱する物質を用いた場合には、
フィルム5として酸素バリヤー性フィルムが用いられ、
発熱剤4として、水(水蒸気)として接触して発熱する
物質を用いた場合には、フィルム5として水(水蒸気)
バリヤー性フィルムが用いられる。
【0028】このような酸素または水を遮断しうるフィ
ルム5は、通常は弱粘着剤を介して熱収縮性基材2上に
貼付される。次に本発明に係る熱収縮型表面保護シート
1の使用方法について説明する。
【0029】まず図3に示すように、熱収縮型表面保護
シート1を、保護を必要とする被着体6表面に貼付す
る。保護対象である被着体6としては、たとえば、表面
に回路パターンが形成された半導体ウエハをはじめと
し、レンズ、ダイオード、波長変換素子等の光学素子が
挙げられるが、これらに限定はされない。
【0030】熱収縮型表面保護シート1を被着体6に貼
付した後、被着体6に所要の加工を施したり、あるいは
被着体6の搬送を行なう等する。たとえば、半導体ウエ
ハの場合には、ウエハ裏面の研摩、ダイシング等を行な
う。なお、これらの操作を乾燥した不活性ガス中で行な
う場合には、酸素または水を遮断しうるフィルム5は不
要である。
【0031】次いで、酸素または水を遮断しうるフィル
ム5が形成されている場合はこれを除去し、発熱剤4を
露出させ、発熱剤を酸素または水と接触させる。酸素と
接触させるためには、大気中に放置すれば充分であり、
水と接触させるために水分を噴霧すればよい。この結
果、発熱剤の酸化または水和により、熱が発生する。発
生する熱量は、熱収縮性基材2をその熱収縮温度以上に
加熱するには充分であるが、粘着剤層3が過大に流動化
し、被着体に残存しないように設定される。
【0032】このようにして粘着剤層3を流動化するこ
となく、熱収縮性表面保護シート1を収縮・湾曲するこ
とができる(図4参照)。この結果、粘着剤層3は、熱
収縮性基材2に同伴して被着体6表面から剥離し、接着
面積が激減する。したがって、極めて簡単に、たとえば
送風等の手段により、熱収縮性表面保護シート1を被着
体6表面から除去することができる。
【0033】このような本発明に係る熱収縮型表面保護
シートは、半導体チップ等の微小精密部品の製造におい
て特に有用である。図5〜図9は、それぞれ本発明に係
る熱収縮型表面保護シートを半導体チップの製造に適用
した場合の各工程の一例を示す断面図である。
【0034】図5に示すように、まず、素子小片状に切
断する前のウエハ6aの表面(パターン形成面)に、前
述の熱収縮型表面保護シート1を貼付するとともに、通
常はウエハ6aの裏面にウエハ貼着用粘着シート7を貼
付し、ウエハ6aを固定する。この状態でウエハ6a
は、ウエハ貼着用粘着シート7に保持されて各工程に移
送される。
【0035】ウエハ貼着用粘着シート7としては、伸縮
性のある基材8上に、放射線(紫外線を含む)硬化型粘
着剤層9が形成されている粘着シートが、現在その使用
が拡大しつつあるが、このような粘着シートに限らず種
々のものが用いられる。このようなウエハ貼着用粘着シ
ート7としては、たとえば本願出願人らが、特開昭62
−205179号公報、特開昭63−205383号公
報、特開昭63−17980号公報、特開昭63−19
3981号公報、特開昭63−299246号公報、特
開平2−269171号公報、特開平4−233249
号公報、特開平5−156214号公報で提案した粘着
シート類が挙げられる。
【0036】次に、ウエハ貼着用粘着シート7に固定さ
れたウエハ6aは熱収縮型表面保護シート1とともに、
ダイシング用ブレード10等によって、素子小片11に
切断される(図6および図7参照)。ウエハ6aの切断
時には大量の切断屑が発生するが、ウエハ6aの表面に
は熱収縮型表面保護シート1が貼着されているため、回
路パターンが破壊されることはない。
【0037】ダイシングが終了した後、素子小片11か
ら熱収縮型表面保護シート1を剥離する。熱収縮型表面
保護シート1の剥離は、既に述べたように、該保護シー
ト1上のフィルム5を除去し、発熱剤4を酸素または水
と接触させ発熱させて、熱収縮性基材2を熱収縮するこ
とにより行われる。またウエハ貼着用粘着シート7に素
子小片11を貼着した状態でフィルム5を除去してもよ
く(図8参照)、あるいは図9に示すように、素子小片
10を接着剤によって基板にマウントした後にフィルム
5を除去してもよい。
【0038】この結果、熱収縮型表面保護シート1は、
素子小片11の表面から簡単に除去される。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る熱収縮型表面保護シートに
よれば、シートの粘着剤層を劣化あるいは過大に流動化
することなく熱収縮型表面保護シートの剥離が行なわれ
るため、被着体表面に粘着剤を残すことなく、該熱収縮
型表面保護シートを除去することができる。
【0040】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0041】
【実施例1】(1)シートの作成 片面にコロナ放電処理を施した40μm厚の熱収縮性
ポリエチレンシートの処理面側に紫外線硬化型粘着剤を
20μm厚にて塗布した。なお、上記シートの粘着力は
シリコンウエハ鏡面に対し、UV照射後で5g/25mm
になる。
【0042】上記シートの非処理面側にアクリル系粘
着剤を20μm厚にて塗布した。なお、アクリル系粘着
剤塗布側の粘着力は、シリコンウエハ鏡面に対し、50
g/25mmになる。
【0043】のアクリル系粘着剤上に1g/m2
なるように、粒径10〜50μmの鉄粉は噴霧する。但
し、ダイシングライン上に鉄粉が存在しないように、ダ
イシングライン上を片面剥離処理したポリエステルフィ
ルムにて、ダイシングラインをマスクして噴霧を行っ
た。またこの作業は窒素(乾燥)雰囲気下で行った。次
にマスクしていた剥離フィルムを除去後、16μm厚の
ポリエステルフィルム(酸素透過性15cc/m2・24h
r・atm、透湿度4g/m2・24hr)を貼り付けた。(2)評価 上記シートの紫外線硬化型粘着層側をシリコンウエハ
に貼付し、所定のサイズにダイシング・マシン(ダイサ
ー)を用いてウエハをダイシング後、ダイシング時に付
着した水滴を常温で乾燥する。その後、ウエハシート面
にUV照射(高圧水銀灯80w/cm、照射距離10cm、
照射時間5秒)を行った。
【0044】表面のポリエステル層をセロテープ
TM(ニチバン製)により、剥離すると鉄粉と酸素が接触
し、2分後にはシートが湾曲したため、ピンセットにて
シートを取り除いた。
【0045】シート除去後、ウエハ表面を金属顕微鏡
(×400)にて観察したが糊残りはなかった。
【0046】
【実施例2】(1)シートの作成 実施例1の「シートの作成」と同様の操作を行った。た
だし、(1)−において鉄粉の代わりに、生石灰1g
/m2を用いた。(2)評価 実施例1の「評価(2)−」と同様の操作を行っ
た。
【0047】表面のポリエステル層を剥離後、水滴を
噴霧することによりシートが湾曲したため、ピンセット
にてシートを取り除いた。 シート除去後、ウエハ表面を金属顕微鏡(×400)
にて観察したが糊残りはなかった。
【0048】
【比較例1】(1)シートの作成 実施例の「シートの作成(1)−」のみを行った。(2)評価 実施例1の「評価(2)−」と同様の操作を行っ
た。
【0049】100℃のオーブン中にダイシング後の
(シート付)チップを2分間投入すると、実施例1、2
同様シートが湾曲し、ピンセットにてシートを除去した
が、湾曲したシートがウエハと接触している部分に目視
でも粘着剤の残存物が確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る熱収縮型表面保護シー
トの断面図である。
【図2】 図2は、本発明に係る熱収縮型表面保護シー
トの断面図である。
【図3】 図3は、被着体表面に熱収縮型表面保護シー
トを貼付した状態を示す。
【図4】 図4は、熱収縮型表面保護シートが収縮・湾
曲した状態を示す。
【図5】 図5は、本願熱収縮型表面保護シートを半導
体チップの製造に適用した場合の一工程を示す。
【図6】 図6は、本願熱収縮型表面保護シートを半導
体チップの製造に適用した場合の一工程を示す。
【図7】 図7は、本願熱収縮型表面保護シートを半導
体チップの製造に適用した場合の一工程を示す。
【図8】 図8は、本願熱収縮型表面保護シートを半導
体チップの製造に適用した場合の一工程を示す。
【図9】 図9は、本願熱収縮型表面保護シートを半導
体チップの製造に適用した場合の一工程を示す。
【符号の説明】
1…熱収縮型表面保護シート 2…熱収縮性基材 3…粘着剤層 4…酸素または水と接触して発熱する発熱剤 5…酸素または水を遮断しうるフィルム 6…被着体 6a…ウエハ 7…ウエハ貼着用粘着シート 8…ウエハ貼着用粘着シートの基材 9…ウエハ貼着用粘着シートの粘着剤層 10…ダイシング用ブレード 11…チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/301 H01L 21/78 M

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮性基材と、該熱収縮性基材の一方
    の面上に形成された粘着剤層とからなる熱収縮型表面保
    護シートにおいて、 該熱収縮性基材が、酸素または水と接触して発熱する発
    熱剤を含有してなることを特徴とする熱収縮型表面保護
    シート。
  2. 【請求項2】 前記熱収縮性基材の他方の面上に、酸素
    または水を遮断しうるフィルムが形成されてなることを
    特徴とする請求項1に記載の熱収縮型表面保護シート。
JP11209495A 1995-05-10 1995-05-10 熱収縮型表面保護シート Pending JPH08302293A (ja)

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Cited By (7)

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