JPH08302007A - ポリフェノール類またはポリアニリン類の製造方法 - Google Patents

ポリフェノール類またはポリアニリン類の製造方法

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JPH08302007A
JPH08302007A JP10538195A JP10538195A JPH08302007A JP H08302007 A JPH08302007 A JP H08302007A JP 10538195 A JP10538195 A JP 10538195A JP 10538195 A JP10538195 A JP 10538195A JP H08302007 A JPH08302007 A JP H08302007A
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enzyme
organic solvent
carbon atoms
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JP10538195A
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Shiro Kobayashi
四郎 小林
Hiroshi Uyama
浩 宇山
Sunao Maeda
直 前田
Shinichirou Tawaki
新一郎 田脇
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 水−有機溶媒中において酸化重合触媒として
のペルオキシダーゼと過酸化物発生酵素としてのオキシ
ダーゼを併用してフェノール類あるいはアニリン類を酸
化重合させ、効率よく重合体を得る方法である。 【効果】 反応溶液中の基質濃度を高くすることができ
高分子合成に適している。従来の滴下反応と違い、一括
挿入が可能となるので反応操作が簡便である。過酸化水
素を使用しないので酵素の失活が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素による重合反応を
水−有機溶媒もしくは有機溶媒中において行い、メチレ
ン類を含まないポリフェノール類またはポリアニリン類
を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来より
フェノールを水−有機溶媒もしくは有機溶媒中において
ペルオキシダーゼ活性を有する酵素の存在下に過酸化物
を添加することによってフェノール性樹脂を得る方法が
知られていた(BIOTECHNOLOGY AND
BIOENGINEERING.Vol.26、599
〜603(1984)、特表昭63−502079)。
この重合反応を進める際に用いられている過酸化物は一
般には過酸化水素である。しかしながら、過酸化物の添
加速度や添加濃度によって反応液中に過剰な過酸化水素
が存在した場合には、反応が抑制されたり酵素の活性が
失われてしまうと言うような現象が見られ、収率の著し
い減少を引き起こしていた。更に、反応系中に滴下して
加えた瞬間の濃度等において過剰な過酸化物が存在する
場合は、副反応により構造不明な過酸化物等を生じ、精
製が必要となる。
【0003】二つの酵素を併用する方法としては特開昭
59−213494が知られている。この方法は、排水
からのフェノール或いはアミン類の除去を目的とした方
法である。反応は、水溶液中での反応に限られているの
で、0.1g/l程度と基質濃度は極めて低く、樹脂の
製造方法として工業的に用いられるものではない。更
に、基質に対する酵素量は、重量比で基質の約1/5〜
1/10程度となっており、コスト面で工業的に用いる
ことは出来ない。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来の高分子合成反応に
おいて、酸化重合触媒として用いている酵素は、ペルオ
キシターゼのみである。本発明者らは反応系中の酵素に
よって過酸化物を発生させる二つの酵素系の製造プロセ
スについて鋭意検討した結果、反応時の過酸化物の供給
量を一定にする事により、酵素由来の過酸化物が反応の
抑制や酵素の失活および構造不明な過酸化物の副生成を
抑えることを見出して本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明は酵素の存在下に、水−
有機溶媒もしくは有機溶媒中でフェノール類またはアニ
リン類を酸化重合させてそれぞれの重合体を製造する方
法において、酵素としてペルオキシダーザとオキシダー
ゼを併用することを特徴とするポリフェノール類または
ポリアニリン類の製造方法である。
【0006】本発明の製造方法の採用により、反応に用
いる原料が一括仕込みとなり反応操作が簡便になり、更
に有機溶媒を用いることにより基質濃度をあげることが
できるのでコスト面における問題も同時に解決した。
【0007】本発明について以下に、詳しく説明する。
【0008】本発明の方法は、フェノール類あるいはア
ニリン類、酸化重合触媒としての酵素、過酸化物発生用
としての酵素を反応時に順次添加するのではなく、これ
らを同時に仕込むことによるポリフェノール類あるいは
ポリアニリン類の製造方法を提供するものであり、反応
中の過酸化物の滴下等の操作の無い、より簡便な製造方
法である。なお、連続的に反応を進める場合、原料のフ
ェノール類あるいはアニリン類は、反応中に追加して添
加しても良い。
【0009】本発明の対象となるフェノール類として
は、式(I)で示されるものである。
【0010】
【化4】 式(I)においてYとZは、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリール基、フ
ェニルアルキル基、−COOR基(Rは水素原子または
炭素原子数が1〜5である低級アルキル基)および−N
12 基(R 1 、R2 は水素原子、炭素原子数1〜5
である低級アルキル基、アリール基、またはフェニルア
ルキル基のいずれかである)のいずれかであり、Zは隣
接するメタ位置の水素をフェノールと共有する縮合ベン
セン環であっても良いが、Yがオルト位置またはパラ位
置にある時はYおよびZのどちらか一方が水素原子であ
る。
【0011】YまたはZで表されるアルキル基は、10
個以下の炭素原子を含むことが好ましく、t−ブチル、
n−ブチル、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。Y
またはZがアルコキシ基である場合その炭素原子数は1
〜10であることが好ましい。YまたはZがアリール基
である場合、その代表例としては、フェニル基、または
例えばハロゲン、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜5で
ある低級アルキル基等の置換フェニル基である。ハロゲ
ン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素子で
ある。
【0012】本発明の対象とするビスフェノール類とし
ては、式(II)で示されるものである。
【0013】
【化5】 式(II)においてXは、−CO−、−(R1 )C(R
2 )−、−S−、−O−、−SO−、−SO2 −、−O
3 −、−R4 O−、−R5 −、または−C(R 6 )−
を表す。R1 、R2 は、水素原子あるいは直鎖もしくは
枝分かれしても良い炭素原子数1〜5のアルキル基を表
す。R3 、R4 は、直鎖もしくは枝分かれしても良い炭
素原子数1〜5のアルキレン基を表す。R5 は、直鎖も
しくは枝分かれしても良い炭素原子数1〜8のアルキレ
ン基を表す。R6 は、炭素原子数2〜5の飽和脂肪族環
を表す。
【0014】中でも、芳香環上の水酸基が共に4位に位
置し、Xが−CH2 −またはXが−(CH3 )C(CH
3 )−で表されるビスフェノールFまたはビスフェノー
ルAが最も好ましい。
【0015】本発明において用いられる好ましいアニリ
ン類としては式(III)で示されるものである。
【0016】
【化6】 式(III)においてYとZは、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリール
基、フェニルアルキル基、−COOR基(Rは水素原子
または炭素原子数が1〜5である低級アルキル基)およ
び−NR12 基(R1 、R2 は水素原子、炭素原子数
が1〜5である低級アルキル基、アリール基、またはフ
ェニルアルキル基のいずれかである)のいずれかであ
り、Zは隣接するメタ位置の水素をフェノールと共有す
る縮合ベンセン環であっても良いが、Yがオルト位置ま
たはパラ位置にあるときはYおよびZのどちらか一方が
水素原子である。
【0017】YまたはZで表されるアルキル基は、10
個以下の炭素原子を含むことが好ましくt−ブチル、n
−ブチル、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。Yま
たはZがアルコキシ基である場合その炭素原子数は1〜
10であることが好ましい。YまたはZがアリール基で
ある場合、その代表例としては、フェニル基、または例
えば、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜5で
ある低級アルキル基等の置換フェニル基である。ハロゲ
ン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であ
る。
【0018】本発明の反応は、水−有機溶媒中もしくは
有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、水と相溶す
る溶剤が好ましいが、水と相溶しない溶剤でもよい。水
と相溶する有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、N,
N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)、アセトニトリル、アセトン等が挙
げられる。水と相溶しない溶媒としては、ヘキサン、ク
ロロホルム、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ブタノ
ール、トルエン等が挙げられるが、これらに限られるも
のではない。
【0019】水は蒸留水でも良いが緩衝溶液でも良い。
緩衝溶液を用いる場合はpH4〜12の範囲で、リン酸
緩衝溶液、酢酸緩衝溶液、琥珀酸緩衝溶液等が好ましい
が、これらに限られるものではない。
【0020】水と有機溶媒の混合比は、水:有機溶媒が
1:9〜9:1が好ましいがこれらに限られるものでは
ない。
【0021】本発明の製造方法においては、二種の酵素
が同時に用いられ、一つは酸化重合触媒として、もう一
つは脱水素のための一般的には過酸化水素等の過酸化物
を発生させるための、酵素として用いられる。酸化重合
触媒としての酵素はペルオキシターゼ活性を有する酵素
である。その最も好ましいペルオキシターゼとしては、
西洋わさびペルオキシターゼもしくは大豆ペルオキシタ
ーゼが挙げられるが、クロロペルオキシターゼ、ラクト
ペルオキシターゼ等でも良い。また、過酸化物発生用と
しての酵素はオキシターゼ活性を有する酵素である。オ
キシターゼのうち好ましいのは、グルコースオキシター
ゼであるが、アルコールオキシターゼ、コレステロール
オキシターゼ、Acyl−CoAオキシターゼ、コリン
オキシターゼ、サルコシンオキシターゼ等でも良い。
【0022】本発明の方法において分散安定剤を併用す
ることもできる。
【0023】分散安定剤は、非イオン性界面活性剤であ
り、非イオン性界面活性剤としては、アルキルエーテル
型、アルキルアリールエーテル型、アルキルエステル
型、ポリオキシエチレンアルキルアミン型、ポリオキシ
エチレンアルキルアマイド型、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレン型、ソルビタンアルキルエステル型、
脂肪酸エタノールアミド型、サッカロースエステル型等
であるが、これらに限られるものではない。分散安定剤
として特に好ましくは、ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)、ポリ(N−ビニル−2ピロリドン)、ポリ(オキ
シエチレン)、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリ
ン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アクリルアミ
ド)、ヒドロキシエチルセルロース、可溶性デンプン等
が挙げられる。用いられる分散安定剤の量としては、原
料のフェノール100重量部に対して1〜100重量部
の範囲であるが、好ましくは10〜50重量部である。
また、この分散安定剤を用いる量により生成するポリフ
ェノール類粒子の粒径が決まる。用いる分散安定剤が多
い場合は粒径は小さくなり、少ない場合は粒径が大きく
なる。
【0024】一般的な反応方法としては、有機溶媒、も
しくは有機溶媒と水を混合した溶液を調整し、これにフ
ェノール類あるいはアニリン類、酸化重合触媒酵素と過
酸化物発生用酵素と酵素が過酸化物発生に必要とする原
料としての基質を溶解させて撹拌する方法が採用され
る。また、フェノール類またはアニリン類を有機溶媒に
溶解し酸化重合触媒酵素と過酸化物発生用酵素と酵素が
過酸化物発生に必要とする原料となる基質を水に溶解
し、これらの両溶液を混合し撹拌することにより反応を
開始させる方法も一般的に採用される。反応は0〜45
℃の範囲、一般的には室温にて行う。なお、反応中に原
料のフェノール類あるいはアニリン類を追加して添加す
る事もできる。
【0025】反応系における過酸化物濃度は、例えばフ
ェノール類1モル当り0.1〜2.0モルの範囲であ
り、基質濃度は溶媒1リットル当り1〜1000gの範
囲である。
【0026】反応終了後、単に反応液を濾過することに
よりポリフェノール類あるいはポリアニリン類を得るこ
とが、また、反応溶媒の極性によって生成したポリフェ
ノールあるいはポリアニリン樹脂が溶媒に溶解している
場合は、有機溶媒を減圧下において除去するか、もしく
は、水を加える事により容易にポリフェノール類あるい
はポリアニリン類を析出させ濾取することができる。
【0027】本発明の製造方法によって得られる例えば
ポリフェノール類は、一般には、TGA分析による結果
では約350℃まで分解しない。また、窒素下、TGA
分析による結果では1000℃で約40%残存する。更
に、空気下、TGA分析の結果では約500℃で完全に
分解する。DSC分析の結果ではポリマーの融点は認め
られない。
【0028】ポリマーの溶解性:汎用有機溶媒に不溶。
【0029】本発明の製造方法によりポリフェノール類
を粒子化する場合は、溶液系で用いる場合と比較して、
ポリマーエマルジョンの低粘度性(作業性の効率化)が
挙げられ、一般に用いられるポリマーエマルジョンと同
様に塗料分野等に用いられる。具体的にはフェノール性
水酸基を利用したHPLC用充填剤、均一空間用スペー
サ等が挙げられる。また、窒素下で焼成する事により、
グラファイト粒子は吸着剤、軽量粒子などに応用される
グラファイトビーズの製造が期待される。
【0030】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に説明する。
【0031】実施例1 50ml容量の反応器中で、10mlの琥珀酸緩衝溶液
(pH5.5、0.1M)と1,4−ジオキサン15m
lの混合溶液を調整し、これに0.47g(5.0mm
ol)のフェノール、0.90g(5.0mmol)の
グルコース、10mgの西洋わさびペルオキシターゼ、
10mgのグルコースオキシターゼを加えた。約20℃
の室温、酵素雰囲気下で24時間撹拌した。反応終了
後、反応液を減圧留去し、残渣を水、メタノールで洗浄
し、真空乾燥する事によりポリマー0.37g(収率7
8%)を得た。
【0032】実施例2 50mlの反応器中で、10mlのリン酸緩衝溶液(p
H7.0、0.5M)と1,4−ジオキサン15mlの
混合溶液を調整し、これに0.47g(5.0mmo
l)のフェノール、0.90g(5.0mmol)のグ
ルコース、10mgの西洋わさびペルオキシターゼ、1
0mgのグルコースオキシターゼを加えた。約20℃の
室温、酸素雰囲気下で24時間撹拌した。反応終了後、
反応液を減圧留去し、残渣を水、メタノールで洗浄し、
真空乾燥する事によりポリマー0.31g(収率66
%)を得た。
【0033】実施例3 50mlの反応器中で、10mlのリン酸緩衝溶液(p
H7.0、0.5M)とアセトン15mlの混合溶液を
調整し、これに1.14g(5.0mmol)のビスフ
ェノールA、0.90g(5.0mmol)のグルコー
ス、10mgの西洋わさびペルオキシターゼ、10mg
のグルコースオキシターゼを加えた。約20℃の室温、
酸素雰囲気下で24時間撹拌した。反応終了後、反応液
を減圧留去し、残渣を水、メタノールで洗浄し、真空乾
燥する事によりポリマー0.93g(収率82%)を得
た。
【0034】実施例4 50mlの反応器中で、10mlのリン酸緩衝溶液(p
H5.5、0.1M)と1,4−ジオキサン15mlの
混合溶液を調整し、これに0.46g(4.9mmo
l)のアニリン、0.90g(5.0mmol)のグル
コース、10mgの西洋わさびペルオキシターゼ、10
mgのグルコースオキシターゼを加えた。約20℃の室
温、酸素雰囲気下で24時間撹拌した。反応終了後、反
応液を減圧留去し、残渣を水、メタノールで洗浄し、真
空乾燥する事によりポリマー0.33g(収率72%)
を得た。
【0035】比較例1 50ml容量の反応器中で10mlの琥珀酸緩衝液溶
(pH5.5、0.1M)と1,4−ジオキサン15m
lの混合溶液を調製し、これに0.47g(5.0mm
ol)のフェノール、10mgの西洋ワサビぺルオキシ
ダーゼを加えた。室温約20℃の酸素雰囲気下で24時
間攪拌したが生成物は得られなかった。
【0036】比較例2 50ml容量の反応器中で10mlの琥珀酸緩衝液溶
(pH5.5、0.1M)と1,4−ジオキサン15m
lの混合溶液を調製し、これに0.47g(5.0mm
ol)のフェノール、0.90g(5.0mmol)の
グルコース、10mgのグルコースオキシダーゼを加え
た。室温約20℃の酸素雰囲気下で24時間攪拌したが
生成物は得られなかった。
【0037】実施例5 50ml容量の反応器中で10mlの琥珀酸緩衝液溶
(pH5.5、0.1M)と1,4−ジオキサン15m
lの混合溶液を調製し、これに0.55g(5.0mm
ol)のp−アミノフェノール、0.90g(5.0m
mol)のグルコース、10mgの西洋ワサビぺルオキ
シダーゼ、10mgのグルコースオキシダーゼを加え
た。室温約20℃で酸素雰囲気下で24時間攪拌した。
反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣を水、メタノー
ルで洗浄し、真空乾燥することによりポリマー0.42
g(収率76%)を得た。
【0038】実施例6 50ml容量の反応器中で10mlの琥珀酸緩衝液溶
(pH5.5、0.1M)と1,4−ジオキサン15m
lの混合溶液を調製し、これに0.55g(5.0mm
ol)のp−n−ブチルフェノール、0.75g(5.
0mmol)のグルコース、10mgの西洋ワサビぺル
オキシダーゼ、10mgのグルコースオキシダーゼを加
えた。室温約20℃の酸素雰囲気下で24時間攪拌し
た。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣を水、メタ
ノールで洗浄し、真空乾燥することによりポリマー0.
65g(収率87%)を得た。
【0039】
【発明の効果】反応溶液中の基質濃度を高くすることが
でき高分子合成に適している。従来の滴下反応と違い、
一括挿入が可能となるので反応操作が簡便である。過酸
化水素を使用しないので酸素の失活が抑えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 直 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 田脇 新一郎 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素の存在下に、水−有機溶媒もしくは
    有機溶媒中でフェノール類またはアニリン類を酸化重合
    させてそれぞれの重合体を製造する方法において、酵素
    としてペルオキシダーゼとオキシダーゼを併用すること
    を特徴とするポリフェノール類またはポリアニリン類の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 フェノール類が式(I) 【化1】 (但し式(I)においてYとZは、水素原子、ハロゲン
    原子、アルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリール
    基、フェニルアルキル基、−COOR基(Rは水素原子
    または炭素原子数が1〜5である低級アルキル基)およ
    び−NR12 基(R1 、R2 は水素原子、炭素原子数
    1〜5である低級アルキル基、またはフェニルアルキル
    基のいずれかである)のいずれかであり、Zは隣接する
    メタ位置の水素をフェノールと共有する縮合ベンセン環
    であっても良いが、Yがオルト位置またはパラ位置にあ
    るときはYおよびZのどちらか一方が水素原子である)
    で表されることを特徴とする請求項1に記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 フェノール類が式(II) 【化2】 (式(II)においてXは、−CO−、−(R1 )C
    (R2 )−、−S−、−O−、−SO−、−SO2 −、
    −OR3 −、−R4 O−、−R5 −、または−C(R
    6 )−を表す。R1 、R2 は、水素原子あるいは直鎖も
    しくは枝分かれしても良い炭素原子数1〜5のアルキル
    基を表す。R3 、R4 は、直鎖もしくは枝分かれしても
    よい炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。R5 は、
    直鎖もしくは枝分かれしても良い炭素原子数1〜8のア
    ルキレン基を表す。R6 は、炭素原子数2〜5の飽和脂
    肪族環を表す)で表されることを特徴とする請求項1に
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 式(II)において、芳香環上の水酸基
    が共に4位に位置し、Xが−CH2 −(ビスフェノール
    F)または−(CH3 )C(CH3 )−(ビスフェノー
    ルA)であることを特徴とする請求項3に記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 アニリン類が式(III) 【化3】 (但し式(III)においてYとZは、水素原子、ハロ
    ゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリ
    ール基、フェニルアルキル基、−COOR基(Rは水素
    原子または炭素原子数が1〜5である低級アルキル基)
    および−NR1 2 基(R1 、R2 は水素原子、炭素原
    子数が1〜5である低級アルキル基、アリール基、また
    はフェニルアルキル基のいずれかである)のいずれかで
    あり、Zは隣接するメタ位置の水素をフェノールと共有
    する縮合ベンセン環であっても良いが、Yがオルト位置
    またはパラ位置にあるときはYおよびZのどちらか一方
    が水素原子である。)で表されることを特徴とする請求
    項1に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 有機溶媒が水と相溶する有機溶媒であ
    り、水と有機溶媒の比率が1:9〜9:1であることを
    特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機溶媒が炭素原子数1〜5の低級アル
    コール、アセトン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロ
    フランのいずれかであることを特徴とする請求項1に記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 水が蒸留水であることを特徴とする請求
    項1に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 水がpH4〜12の範囲の緩衝溶液であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 緩衝溶液がリン酸緩衝溶液、酢酸緩衝
    溶液、琥珀酸緩衝溶液のいずれかであることを特徴とす
    る請求項1に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 ペルオキシターゼ活性を有する酵素が
    西洋わさびペルオキシターゼまたは大豆ペルオキシダー
    ゼであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 オキシターゼ活性を有する酵素がアル
    コールオキシダーゼまたはグルコースオキシターゼであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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