JPH08301435A - 物品の整列供給装置 - Google Patents

物品の整列供給装置

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JPH08301435A
JPH08301435A JP10535695A JP10535695A JPH08301435A JP H08301435 A JPH08301435 A JP H08301435A JP 10535695 A JP10535695 A JP 10535695A JP 10535695 A JP10535695 A JP 10535695A JP H08301435 A JPH08301435 A JP H08301435A
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JP
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belts
belt
articles
horizontal
fruits
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Application number
JP10535695A
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English (en)
Inventor
Ko Kitajima
皐 北島
Masayoshi Tsujimura
正義 辻村
Hiromu Masuko
煕 増子
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Maki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Maki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重なりを含む概ね一列状の果実を、確実に一
列状に列化できる整列供給装置を提供する。 【構成】 ランダム搬送される球塊状果実を一列にする
整列供給装置10であって、果実を略一列に載せる程度
の幅を有しかつ上流側に受け入れた果実を下流側に移送
する水平ベルト120と、この水平ベルトに沿って両側
に設けられた一対の傾斜ベルト121とにより、該水平
ベルト121を底辺としてた断面逆台形状の移送路空間
を形成し、該一対の傾斜ベルト及び上記水平ベルトの三
者はそれぞれ異なる速度に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物品、特には球塊状の
青果物を1列に列化させる整列供給装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】以下本発明を、球塊状の青果物を対象とし
た装置を例にして説明する。
【0003】選別コンベア等から構成される選果機等で
処理するのに適した状態で青果物を供給するために、そ
の選果機等の前段には、拡散供給コンベア上を幅広くラ
ンダムに流れてくる多数の青果物を一列(通常は複数併
設された各列)に列化し、かつ前後の青果物の間隔を広
げた状態として該選果機に供給するための装置として一
般に整列供給装置が配置されることが多い。
【0004】従来のこの整列供給装置としては、例え
ば、広幅な受入れ側から移送方向の先方(下流)に向か
って細くなる形状の振動トラフをもつバイブレートフイ
ーダを設けて、供給コンベアから供給される多数の青果
物を一列に列化させながら、列化されずに横にハミ出し
た青果物はこのトラフに設けた切欠きから落として供給
コンベア側に戻し、またバイブレートフイーダの先方に
円周上に凹部を有するスターホイルを設けて該列化され
た青果物を前後方向に離間させるようにした整列供給装
置(実公昭61−27856号公報参照)や、あるい
は、供給コンベアと選別コンベアの間に、複数の水平ベ
ルトとその両側に沿った案内ベルトで構成した列化機構
と、これの後段に配置されて、列化された青果物を1個
だけ載せる程度の幅を有することで中央部に載った青果
物はそのまま移送するが、側部に偏って載った青果物は
側方に落下させる1個並びコンベアとを設け、列化機構
の複数の水平ベルトや1個並びコンベアの移送速度を移
送下流側のものほど速くして左右,上下に重合した青果
物を1個並びに列化させるようにした整列供給装置(実
公平5−2496号公報参照)などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の整列供給装置のうち前者の振動トラフを用いる方式の
ものは、振動搬送のために、青果物の重量や形状、硬度
等によって搬送スピードが一定しないという問題があ
り、また、整列されないハミ出し青果物をトラフから落
下させて供給コンベア側に戻すため、落下する青果物が
傷むという問題や次工程への供給不足を招く虞れがあ
る。
【0006】また上記後者の装置は、整列していないハ
ミ出し青果物を1個並びコンベアから側方に落下させて
供給コンベア側に戻すため、落下青果物が傷むという問
題や次工程への供給不足を招く虞れがある。
【0007】本発明は、上記のような問題を解消し、新
規なベルト搬送方式を採用することによって、供給され
る果実などの青果物等の物品を確実に列化することがで
きる整列供給装置を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0008】また本発明の別の目的は、青果物などを確
実に列化させることによりハミ出し青果物を生ずること
がなく、これによってハミ出し青果物の搬送路外への落
下排出をなくし、次工程への効率のよい供給と、青果物
の落下による損傷を招くことのない整列供給装置を提供
するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を実
現する本発明の物品の整列供給装置の特徴は上記特許請
求の範囲の各請求項に記載した通りにある。
【0010】本願の請求項1に記載の発明の特徴は、上
流側の供給コンベア上をランダムに搬送される多数の球
塊状物品を下流側の物品処理装置に一列に列化して供給
する整列供給装置であって、物品を略一列に載せる程度
の幅を有し、かつ上流側の受入れ部で上記供給コンベア
から概ね一列状に集束した状態で物品を受け入れて下流
側に物品を移送するように回動される水平ベルトと、こ
の水平ベルトの両側に沿って設けられることで該水平ベ
ルトを底辺とした断面逆等脚台形状の移送路空間を形成
する両側一対の傾斜ベルトとを備え、該一対の傾斜ベル
ト及び上記水平ベルトの三者は、これら三者のベルトの
少なくとも二つに接触する重なり状態の物品群に列化に
有効な回転を与えることができるようにそれぞれ異なる
速度に設定されている構成としたところにあり、例え
ば、球塊状の青果物を対象として、後段の選果機等にこ
の青果物を列化して供給する装置として好ましく用いら
れる。
【0011】上記において、「三者のベルトの少なくと
も二つに接触する重なり状態の物品群」というのは、底
辺が狭い上記移送路空間に物品を集束して乗せるため
に、一部が斜め上側にハミ出してしまい、これによって
重なりの下側の物品は水平ベルトに接触しまた上側の物
品は傾斜ベルトに接触する状態や傾斜ベルト間にまたが
って載せられる状態、さらにこれらの組合せの状態とな
る二つ以上の物品の郡をいう。
【0012】また、「物品群に回転を与える」というの
は、重なり状態の物品群が接触する二つ以上のベルトが
速度差をもつために該重なり状態の各物品に回転が生ず
ることをいう。
【0013】また本願の請求項2に記載の発明の特徴
は、上記水平ベルトと傾斜ベルトを予め異なる回動速度
に固定的に設定することに代えて、水平ベルト及び傾斜
ベルトの三者のうちの少なくとも二つのベルトの回動速
度を可変制御するベルト速度制御手段と、上記移送路の
途中に配置されて移送される物品の重なりを検出する重
なり検出手段とを備え、上記ベルト速度制御手段は検出
手段の重なり検出により上記一対の傾斜ベルト及び上記
水平ベルトの三者の相対速度を上記重なり前とは異なら
せるように構成したところにある。異ならせる組合せ,
程度は、重なり状態の物品群に上述した回転を与えるこ
とができるものであればよいが、代表的には水平ベルト
及び傾斜ベルトを等速度で、あるいは異なる速度で回動
させている状態から、上記重なり検出時に傾斜ベルトだ
けその速度を変化させる方式を挙げることができる。こ
の場合には上記ベルト速度制御手段は傾斜ベルト速度制
御手段となる。
【0014】本発明の装置が球塊状物品を対象とするの
は、重なりあった物品を一列状に列化させるために該物
品の回転(転動)を利用するからであり、したがって球
状、塊状など転動容易な形状のものであればその種類は
限定されない。なお、以下においては、これが代表的に
適用される果実などの青果物の整列供給装置を例にして
説明する。
【0015】上記供給コンベアは、一般に複数併設され
た整列列化のための各移送路に均等に青果物を分配供給
するための例えば上記実公昭61−27856号公報な
どに記載の拡散供給コンベアを採用することができる
が、これに限定されるものではなく一列あるいは併設さ
れた複数の列それぞれに均等に概ね一列状に青果物を集
束して供給できる構成を有するものであればよい。この
ような拡散供給コンベアにより概ね一列状に集束された
球塊状の青果物は、広い通路から狭い通路に集束される
ことに伴ってしばしば上下や斜め上に重なった状態で整
列供給装置の受入れ部に供給される。
【0016】本発明における断面逆台形状の移送路空間
は、上述のようにその底辺をなす水平ベルト及びその両
側の一対の傾斜ベルトの三つのベルトの組から形成され
るものであり、この組は、移送方向に沿って青果物の乗
り移りができるように複数連設することができる。上記
の断面逆台形状というのは移送方向に垂直な面で断面し
たときに現れる形状をいい、傾斜ベルトの水平面に対す
る傾斜角度があまり小さいと、重なった青果物を一列状
に列化させることが難しく、反対にあまり垂直に近い傾
斜角度であると青果物が上下に重なりあってしまうため
以下に述べる青果物の接触転動による前後青果物間への
入り込み効果が十分に得られないので好ましくない。こ
のため重なりあった青果物が側面ないしその近傍で接触
することで垂直軸ないしこれに近い傾斜軸を中心に接触
青果物が容易に転動し、かつこの転動に伴って上ないし
斜め上に重なった青果物が前後青果物の間に入り込み易
い程度の傾斜となるように該傾斜ベルトの傾斜角度が設
定される。一般的には35°〜50°、好ましくは40
°〜45°程度とすることがよい。なお傾斜ベルトの角
度や左右の間隔を、対象青果物の大きさ等に応じて調整
できるように可変可能に設けておくことも好ましい。
【0017】本発明においては、上記のように移送路を
構成するベルトのうちの一対の傾斜ベルトは、常時、水
平ベルトと異なる速度に設定しておくこともできるし、
あるいは通常は水平ベルトと同じ速度で回動し、青果物
重なりの検出時に相対速度差をもつように制御する構成
とすることもでき、更にこれらを併用することもでき
る。これらによって重なり状態で傾斜ベルトに接触して
いる青果物に垂直軸ないしこれに近い傾斜軸を中心とし
た転動力が与えられる。重なり状態を検出した時に速度
差を与える方法としては、例えば一方を増速し、他方を
減速する方法を代表的に挙げることができるがこれに限
定されるものではなく、重なりが検出された側の傾斜ベ
ルトのみを変化させるものであってもよく、要するに重
なっている青果物に上記した転動作用をもたらすことが
できるものであればよい。傾斜ベルトに速度差を与える
制御は、重なり検出から一定時間の間速度差を与えると
か、検出器(検出手段)を複数設けて次の検出器で重な
りが検出されなくなるまで速度差を与えるとか、あるい
は水平ベルト及びその両側の一対の傾斜ベルトで構成さ
れる組を移送方向に沿って複数連設する場合には、各組
の始端部に重なり検出器を設けて重なり青果物がこの組
のベルトを通過するまで速度差を与えるなどの種々の方
式を採用することができる。
【0018】なおこのようにベルトの組を移送方向に複
数連設する構成にあっては、本願の請求項5の発明のよ
うに、移送下流側の組のベルトが順次高速度となるよう
に各々の回動速度を設定することが好ましい。これによ
り、例えば前後の青果物の間に載る形で重なっている青
果物は、これら前後の青果物の間隔が乗り移り時の速度
差によって広がることに応じて間に容易に入り込むこと
ができ、一列の列化がより有効に行われるからである。
【0019】青果物の重なりを検出する検出手段には、
例えば傾斜ベルトに対して検出光を照射−受光する検出
器を用い受光量の変化で青果物の存在を検出する方式、
あるいは撮像手段を検出器として用いる方式など適宜の
ものを採用できる。検出手段は一般的には移送路の始端
側に配置されるが、一つに限定されることはなく移送路
に沿って複数設けることもできる。
【0020】本願の請求項6に記載した発明は、水平ベ
ルト及び両側一対の傾斜ベルトの組を移送方向に複数連
設した場合において、隣接する各組の水平ベルトを実質
的に隙間なく連なって設けるが、隣接する各組の傾斜ベ
ルトは一定長離間して設けると共に、この離間隙間に傾
斜ベルトと略面一(同じ傾斜角度の面)のスライド板を
架設したという構成を有することを特徴とする。
【0021】このような構成によれば、固定のスライド
板は、水平ベルト上を移送される青果物に重なっている
青果物に対してはブレーキ作用を与えることになり、後
続する青果物の前に入り込み易くなる。特にこの固定ス
ライド板を設けた接続部において移送方向下流側の水平
ベルトを高速に設定した構成にあっては、先行する青果
物が後続の青果物から速やかに離れるので列内により容
易に入り込むことができる。このスライド板はステンレ
ス等の金属製板材、プラスチック板材などを用いて構成
でき、その架設長さは限定されるものではないが、例え
ば30〜50mm程度とすることができる。
【0022】本願の請求項7の発明は、水平ベルト及び
両側一対の傾斜ベルトの組を移送方向に複数連設した場
合において、隣接する各組の水平ベルトを、移送下流側
が低くなる段差をもつように設けたことを特徴とし、こ
の構成によっても乗り移り時に青果物が転がり易くなっ
て列化が促進される。段差の程度は青果物の大きさなど
により一律的ではないが、通常は15m程度が適当であ
る場合が多い。
【0023】本発明の整列供給装置は、以上のような水
平ベルト、両側一対の傾斜ベルトの組で断面逆等脚台形
状の移送路空間を形成することで、物品の重なりを解消
し列化を与える列化用搬送部に加えて、請求項8の発明
のように、この移送路空間の下流に1又は複数の搬送ベ
ルトを設けると共に、移送下流側のベルト回動速度を順
次高速度に設定することで、前後の青果物の間隔を広げ
る離隔用搬送部を付加する構成も有効である。
【0024】
【実施例】以下本発明を、球塊状青果物の選果機の前段
に配置される整列供給装置として適用した図面に示す実
施例に基づいて説明する。
【0025】実施例1 本例は図1〜図4に示され、このうち図1及び図2は、
3条の選別用搬送コンベア200を備えた球塊状青果物
の選果機の前段に配置された整列供給装置の全体構成の
概要を示したものであり、図1はその縦断平面図、図2
はその正面図である。
【0026】これらの図において、1は拡散供給コンベ
アであり、上流側の供給部2から供給される選果前の種
々の大きさの青果物を、ランダムに矢印方向に搬送しな
がら搬送の幅(図1の上下方向)を広げて、整列供給装
置の3条の移送路に均等に青果物を供給できるように設
けられている。
【0027】3はこの拡散供給コンベア1の下流端に設
けられた集束部であり、拡散供給コンベア1上を幅方向
について概ね均等に搬送される多数の青果物を、本例で
は3条の移送路をもつ後段の整列供給装置10の各受入
れ部11に概ね一列状にして供給するように設けられて
いる。具体的には、拡散供給コンベア1上を搬送される
青果物を三つの区画に分けるように案内する図1に逆く
の字形で示したガイド31、及びこのガイド及び拡散供
給コンベア1の両外側端とで各集束部毎に対をなすよう
に配置された案内ローラ32とによって、先端先細り形
の集束部シュート板33の先端部において青果物が概ね
一列状となるように供給する構成とされている。なお本
例の集束部シュート板33は、図2に示すように前方下
向きに傾斜して設けられて青果物が自重で整列供給装置
10の受入れ部11に滑り落ち供給されるようになって
いる。また、拡散供給コンベア1,集束部シュート板3
3には、図示しないが青果物が側方に外れ落ちないよう
にする側壁などが必要に応じて適宜設けられる。
【0028】次に本例の整列供給装置10について説明
すると、本例の装置は、水平ベルト及びこの両側に一対
に設けられた傾斜ベルトから形成される三者のベルトで
成立する組の2組(以下上流側の組のベルトにaを付記
し、下流側のベルトの組にbを付記する)を連設し、こ
れらによって、移送方向(図1の矢印方向:図の左向き
の方向)に垂直な断面において、図3で明瞭に示した逆
等脚台形状をなす移送路空間を形成している列化用搬送
部12と、この列化用搬送部12に続いて、水平な搬送
ベルト131c,131dを2基連設配置して構成され
た離隔用搬送部13とを備えるように設けられている。
【0029】上記の列化用搬送部12は、具体的には図
1〜図4、特に図3に示され、駆動ローラ122、従動
ローラ123等により図2に示す軌道で回動される水平
ベルト120a(120b)は、移送する青果物の略幅
寸法に一致する幅に設けられたベルトであり、図示しな
い駆動手段によりそれぞれ一定速度で回動される。なお
本例においては上流側の水平ベルト120aが例えば2
0m/分の速度で回動されるのに対し、下流側の水平ベ
ルト120bは25m/分の速度で回動されるように、
下流側のベルトの移送速度を高く設定し、これにより、
乗り移り(乗り継ぎ)時に前後の青果物の間隔を広げる
ようになっている。
【0030】また、水平ベルト120a(120b)の
両側に沿って配置された傾斜ベルト121a(121
b)は、図3に示す如く、駆動ローラ122、従動ロー
ラ123等により水平ベルト120a(120b)に対
して本例では略45°傾斜した姿勢で一対に線対称的に
配置されていると共に、各傾斜ベルトを、駆動ローラ、
従動ローラ等を一つの枠体124に支持させることでユ
ニット化した構成に設けている。125は駆動ローラ1
22を駆動ベルト126を介して駆動回転させるモータ
であり、これも上記枠体124に固定支持されている。
そしてこのように各傾斜ベルトをその駆動手段を含めて
各々ユニット化すると共に、枠体124を機枠127に
ヒンジ128で揺動可能に支持しかつ揺動先端側に連結
した調整杆129を該機枠127に対して上下方向に位
置調整可能とすることにより、傾斜ベルトの傾斜角度は
調整可能に設けられている。
【0031】なお、上記のモータ125には、後述する
ように速度制御手段(図示せず)により各傾斜ベルト1
21a(121b)の回動速度を個々独立に可変制御で
きるようにするために可変制御型のモータが用いられて
いる。
【0032】なお本例においては、上記列化用搬送部1
2の連設した各組の水平ベルト120a,120bは実
質的に隙間がなくかつ15mm程下流側が低い段差を有
する状態で連設され(図2参照)、また、隣接する傾斜
ベルト121aと121bの間は例えば50mmの隙間
をもつように離間して設けられると共に、この離間隙間
に、これらの傾斜ベルトと面一となるようにプラスチッ
ク製のスライド板4が架設されている。
【0033】また、5は重なり検出器であり、本例にお
いては図3に示すように、傾斜ベルト121a又は12
1bの上に青果物50が載っている(接触している)か
否かを、例えば検出光を照射−受光してその受光量の変
化で検出する検出器を用いて構成されている。この検出
器5は、本例では連設する上記各組の移送路の上方に、
一対の傾斜ベルト毎に若干位置をずらせてそれぞれ配置
されている。
【0034】以上により本例の整列供給装置10の列化
用搬送部12が構成されるが、本例においては、その動
作で以下説明するように、重なり検出器5により移送さ
れる青果物の重なりが検出された場合には、その重なり
が検出された部分の傾斜ベルト121a(121b)の
回動速度を、例えば上流側の傾斜ベルト121aで検出
された場合には、回動されている各ベルトの速度を、図
示しない傾斜ベルト速度制御装置によりこの一対の傾斜
ベルト121aの一方を27m/分→35m/分に増速
しかつ他方を23→25m/分に増速して三者のベルト
の相対速度を検出前と異なるせるように構成されてい
る。但し水平ベルト120aは20m/分の定速度を保
つ。
【0035】また以上の列化用搬送部12に続き設けら
れる本例の離隔用搬送部13は、水平な搬送ベルト13
1c,131dを2基連設して構成され、本例において
これらの搬送ベルト131c,131dは、上述したの
と同様に15mm程下流側が低い段差を有する状態(図
2参照)で連設されていると共に、図2に示す如く上流
の水平ベルト120bからその回動速度が順次高速(例
えば131cを27.5m/分、131dを30m/
分)となるように設定されている。なお、水平ベルト1
21a,121b、搬送ベルト131c,131dの設
定速度が下流側の方が順次高速度となるように設定され
ている状態を、図2においては矢印の長さを下流側のも
のほど長くすることで模式的に示した。これにより、こ
の離隔用搬送部13においては、列化用搬送部12で一
列に列化された青果物の前後間隔を更に広げて、後段の
選別用搬送コンベア200における処理に適した供給状
態をより一層効果的に与えることができるように構成し
ている。なお、搬送ベルト131dよりも選別用搬送コ
ンベア200の移送速度をより高速(例えば60m/
分)に設定しておけば、一列状に搬送される青果物の間
隔をより一層更に広げることができて有益である。
【0036】次に、以上の構成を有する整列供給装置に
より行われる青果物の列化の動作につき説明する。
【0037】いま拡散供給コンベア1の集束部3から、
整列供給装置10の受入れ部11に概ね一列状に集束し
て青果物50が図3に示すように重なりあった状態で供
給されるとすると、重なって横にハミ出した青果物は傾
斜ベルト121aに接触し、検出器5により検出され
る。
【0038】かかる場合に本例の装置にあっては、図4
に示す如く、それまで27m/分で回動していた図の上
側の傾斜ベルト121a、20m/分で等速回動してい
た水平ベルト120a、及び23m/分で回動していた
図の下側の傾斜ベルト121aのうち、図の上側の傾斜
ベルトを35m/分に増速させ、図の下側の傾斜ベルト
は25m/分に増速させる速度可変制御が行われる。こ
れにより、三者のベルトの相対速度が検出前と異なるこ
とになる。したがって本例では、重なり状態にある青果
物50(斜め上側にハミ出している青果物)に対して速
度差による転動力がより大きく作用して、重なり状態の
該青果物50のそれぞれには、図4の矢印で示す時計回
り方向や反時計回り方向の転動が生じ、これにより重な
り状態のハミ出し青果物が水平ベルト120aの上に落
ち込む(青果物の間に入り込む)列化の作用がはたらく
ことになる。
【0039】また本例の列化用搬送部12にあっては、
2組のベルト構成部分の連設部においてより一層の列化
作用が発揮される。すなわち、この連設部の離間した傾
斜ベルト121a,121bの間に設けられたスライド
板4は、水平ベルト120上で移送される青果物と比べ
て該スライド板4に接触する青果物に対し移送に抵抗す
るブレーキ力を作用することになる。したがってこれが
図4の矢印で示す転動力となって列化を促進する。また
本例では下流側の水平ベルト121bが上流側よりも回
動速度が高速に設定されているので前方の青果物50は
速やかに前方に離隔することになるから、これによって
広がった隙間に、上記の重なった青果物の入り込みが更
に促進される。また更に、本例においてはこの連設部に
おいて水平ベルト121bが上流側の水平ベルト121
aよりも低い段差をもつように設けられているので、こ
れが青果物に転がり作用を与えて更に入り込みを促進
し、列化が効果的に達成される。
【0040】なお、本例では検出前の三者のベルトの速
度をそれぞれ異なるように設定しているが、常時はこれ
ら三者のベルト回動速度を同じ(例えば20m/分)に
設定しておくことも当然できる。
【0041】実施例2 図5及び図6に示した本例は、上記実施例1と異なり、
水平ベルト120a,120b及び一対の傾斜ベルト1
21a,121bを、予め所定の異なる速度で回動させ
るように設定することで、重なり状態にある青果物の検
出を特に行うことなしに自動的に該重なりが解消できる
ようにした例を示している。
【0042】したがって、本例においては検出器5及び
図示しない速度制御装置が不要である他は、実施例1と
同じ構成の装置を用いることができ、図5及び図6では
共通の部品装置等について同じ符号を付して示し説明は
省略した。
【0043】本例における三者のベルトに設定する速度
は、実施例1で説明した重なり検出前の定常時の各速度
でもよいが、好ましくは水平ベルトと傾斜ベルトとはよ
り大きな速度差を有するように設定しておくことが望ま
しい。
【0044】
【発明の効果】本願の請求項1、2、3の発明によれ
ば、水平ベルトと両側一対の傾斜ベルトの組合わせによ
り断面逆台形状の移送路空間を形成した列化用搬送部に
よって、その上流側の受入れ部に重なり状態を含んで供
給される青果物等の球塊状物品を確実に一列に列化する
ことができるという効果が得られる。
【0045】また、青果物などの球塊状物品を確実に列
化させる際に列横にハミ出す青果物等を生ずることがな
いので、ハミ出し青果物等を搬送路外に落下排出させる
必要がなく、次工程への効率のよい供給と、青果物等の
物品の落下による損傷を招くこともないという効果も得
られる。
【0046】更に、底辺をなす水平ベルト及びその両側
の一対の傾斜ベルトの組から形成され列化用搬送部を、
該組を複数移送路方向に沿って青果物の乗り移りできる
ように連設すると共に下流側のベルト回動速度を高速に
設定した請求項5の構成にあっては、乗り移り時に前後
の青果物等の物品の間隔が広がるので、列化がより一層
確実に得られるという効果がある。
【0047】本願の請求項6の発明にあっては、隣接す
る水平ベルトは実質的に隙間なく連なっていて、かつ傾
斜ベルトは離間してこの離間部にスライド板を架設する
ことにより、このスライド板に接触する青果物等の物品
(重なっている青果物等の物品)にブレーキを与えるの
で、列化を一層促進できるという効果がある。
【0048】本願の請求項7の発明にあっては、隣接す
る水平ベルトに段差をつけることによって、乗り移り時
に青果物等の物品が転がり易くなって列化が促進される
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用した球塊状青果物の選果
機の前段に配置される整列供給装置の実施例1の全体構
成の概要一例を示した平面図。
【図2】図2は、図1の縦断正面図。
【図3】図3は、図1の装置の列化搬送部の縦断側面
図。
【図4】図4は、図1の装置の水平ベルト及び傾斜ベル
トの組が連設された部分を含む一部平面図。
【図5】図5は、本発明を適用した球塊状青果物の選果
機の前段に配置される整列供給装置の実施例2の全体構
成の概要一例を示した平面図。
【図6】図6は、図5の縦断正面図。
【符号の説明】
1・・・拡散供給コンベア、3・・・集束部、4・・・
スライド板、5・・・検出器(重なり検出器)、10・
・・整列供給装置、11・・・受入れ部、12・・・列
化用搬送部、13・・・離隔用搬送部、50・・・青果
物、120・・・水平ベルト、121・・・傾斜ベル
ト、122・・・駆動ローラ、123・・・従動ロー
ラ、124・・・枠体、125・・・モータ、126・
・・駆動ベルト、127・・・機枠、128・・・ヒン
ジ、129・・・調整杆、131・・・搬送ベルト、2
00・・・選別用搬送コンベア。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流側の供給コンベア上をランダムに搬
    送される多数の球塊状物品を下流側の物品処理装置に一
    列に列化して供給する整列供給装置であって、 物品を略一列に載せる程度の幅を有し、かつ上流側で上
    記供給コンベアから概ね一列状に集束した状態で物品を
    受け入れて下流側に移送するように回動される水平ベル
    トと、この水平ベルトの両側に沿って設けられることで
    該水平ベルトを底辺とした断面逆台形状の移送路空間を
    形成する両側一対の傾斜ベルトとを備え、該一対の傾斜
    ベルト及び上記水平ベルトの三者は、これら三者のベル
    トの少なくとも二つに接触する重なり状態の物品群に回
    転を与えることができるそれぞれ異なる回動速度に設定
    したことを特徴とする物品の整列供給装置。
  2. 【請求項2】 上流側の供給コンベア上をランダムに搬
    送される多数の球塊状物品を下流側の物品処理装置に一
    列に列化して供給する整列供給装置であって、 物品を略一列に載せる程度の幅を有し、かつ上流側で上
    記供給コンベアから概ね一列状に集束した状態で物品を
    受け入れて下流側に移送するように回動される水平ベル
    トと、この水平ベルトの両側に沿って設けられることで
    該水平ベルトを底辺とした断面逆台形状の移送路空間を
    形成する両側一対の傾斜ベルトと、これら三者のベルト
    のうち少なくとも二つのベルトの回動速度を可変制御す
    るベルト速度制御手段と、上記移送路の途中に配置され
    て移送される物品の重なりを検出する重なり検出手段と
    を備え、上記ベルト速度制御手段は検出手段の重なり検
    出により上記一対の傾斜ベルト及び上記水平ベルトの三
    者の相対速度を上記重なり検出前とは異ならせるもので
    あることを特徴とする物品の整列供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、ベルト速度制御手段
    は、常時一定速度で回動する水平ベルトに対して傾斜ベ
    ルトの回動速度を変化させるものであることを特徴とす
    る物品の整列供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    移送路空間を形成する水平ベルトと両側一対の傾斜ベル
    トの組が、移送方向に沿って物品の乗り移りが可能に複
    数連設されていることを特徴とする物品の整列供給装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、移送方向に沿って複
    数連設された水平ベルトと両側一対の傾斜ベルトの各組
    は、移送下流側の組のベルト回動速度が順次高速度に設
    定されていることを特徴とする物品の整列供給装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、複数連設さ
    れた水平ベルトと両側一対の傾斜ベルトの各組は、隣接
    する各組の水平ベルトは実質的に隙間なく連なると共
    に、隣接する各組の傾斜ベルトは一定長離間して設けら
    れ、かつこの傾斜ベルトの離間隙間に傾斜ベルトと略面
    一のスライド板を架設したことを特徴とする物品の整列
    供給装置。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれかにおいて、
    隣接する各組の水平ベルトは、移送下流側が低い段差を
    もつように設けられていることを特徴とする物品の整列
    供給装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    水平ベルトと両側一対の傾斜ベルトにより形成された移
    送路の下流に、移送下流側のベルト回動速度が順次高速
    度に設定された物品離隔用の1又は複数の物品搬送ベル
    トを設けたことを特徴とする物品の整列供給装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    移送する物品が球塊状の青果物であることを特徴とする
    物品の整列供給装置。
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