JP4012650B2 - 物品の供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンベア上で前後に間隔不定で搬送されている容器等の物品を、搬送途中で一定の搬送間隔で送り出すようにする供給装置に係わり、詳しくはピッチ付用スクリュー(「タイミングスクリュー」と称する)を用いた物品の供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
物品の搬送では、コンベア上でランダムな間隔で運ばれる物品を、受け取る側に一定の間隔で送り込むことが求められる場合があり、このための供給装置が、例えば壜の充填機などに関連して従来から用いられている。
【0003】
この様な物品の供給装置の従来の例としては、回転するスクリューに対してタイミングを計って壜等の物品を供給し、このスクリューの螺旋溝のピッチに従って物品を送り出す装置(特開昭48−49165号公報)や、タイミングスクリューの螺旋溝に壜を側方から寄せて送りピッチを一定にする装置(実公昭61−6177号公報)等が知られている。
【0004】
また、タイミングスクリューの螺旋溝に物品等を送り込んで一定ピッチの送りタイミングや間隔を保つ際に、螺旋溝を形成する螺旋歯に物品がぶつかる(「噛み込み」という)と、この物品が弾き飛ばされたり、物品が物を載せるトレイなどでは載置物が振動で落ちてしまうという不具合を招くことから、タイミングスクリューとは反対側の側壁をバネ等で逃げられるように設けて衝撃を和らげ、噛み込み防止を図るように工夫したものも提案されている。
【0005】
また噛み込み防止の別の方法として、タイミングスクリューの螺旋溝の手前の位置に、物品と機械的,間欠的に係合することでその進行を遅らせて、タイミングスクリューの螺旋溝への送り込みのタイミングを調節する装置も提案されている(実開平5−32324号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したスクリュー螺旋溝への物品の送り込みタイミングを調整する必要性は、物品が重いとか壜等の物品の種類により螺旋歯と物品が係合してもその物品が自律的に溝に入り込む傾向があるものではあまり問題とならない場合が多いが、比較的軽量の物品や、農産物選果場で農産物を載せてコンベア上を搬送する農産物選別機用のトレイ等では、上記タイミング調整を行なう必要性が高い。
【0007】
そして、上述した実開平5−32342号公報で提案されている容器と間欠的に機械的係合をするストッパ装置を設けた方式は、容器の噛み込みを防止でき、装置の停止を招く虞れを解消できるので優れている。
【0008】
しかし、本発明がもっとも代表的に適用される農産物選別設備のフリートレイの搬送装置では、近時、トレイの搬送速度がますます高速化(毎秒3〜7個程度)する傾向にあり、このため、トレイと機械的に係合する間欠係合手段を設けてその係合時に一次停止させる上記方式は、高速化につれて次第に適用が難しくなる。
【0009】
そこで本発明においては、上記機械的係合方式によらずにスクリュー螺旋溝への物品の送り込みタイミングの調整を行なうことができる全く新規な方式の本発明を開発するに到ったものである。
【0010】
すなわち本発明は、上記タイミングスクリュー(ピッチ付用スクリュー)の螺旋歯の山の間に物品が入り込む場合は問題ないが、螺旋歯の山に物品が噛み込まれると異常な挙動が現れるので、これを不適正として防止することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、上記の特許請求の範囲の各請求項に記載した発明により達成される。
【0012】
本願の請求項1の物品の供給装置の発明は、回転する螺旋溝の1ピッチ毎に物品を受け入れて、ランダムなピッチで搬送される物品間に一定の搬送ピッチを与えるピッチ付用スクリューと、このピッチ付用スクリューの搬送始端側の上流に配置されて一列の物品を速度調整用コンベアにより該ピッチ付用スクリューに送り込む送込コンベア装置と、前記ピッチ付用スクリューの搬送終端側の下流に配置されて該ピッチ付用スクリューで与えられた搬送ピッチで物品を送り出す送出コンベア装置と、前記ピッチ付用スクリューの径方向外方の所定の検出位置でピッチ付用スクリューの螺旋歯の移動を検出手段で検出した時点から前記速度調整用コンベアの所定の検出位置で物品の搬送が検出されるまでの時間が所定範囲内であるか否かを条件に、物品送り込みタイミングの適否を判定するタイミング判定手段このタイミング判定手段の判定結果に基づいて前記速度調節用コンベアの搬送速度を可変制御するコンベア速度可変制御手段と、を備えことを特徴とする。
【0013】
上記の構成において、ピッチ付用スクリューには、一般にタイミングスクリューと呼ばれるものが用いられる。このスクリューは、それ自体が物品に搬送力を与える方式のものである場合、あるいは搬送力は側面係合あるいは底面係合するコンベアで与え、スクリューは間隔設定(タイミング設定)のみに用いられる方式のものである場合のいずれであってもよい。
【0014】
送込コンベア装置は、上述のように速度調節用コンベアを有しており、この速度調節用コンベアは、物品をランダムな間隔で搬送する搬送コンベア上から上記ピッチ付用スクリューに物品を送り込む際に、その搬送速度を調節して螺旋歯の山の間に該物品を入れ込む適切なタイミングを与えるように機能するものであり、サーボモータ等の可変速型駆動モータなどにより駆動される。
【0015】
送出コンベア装置は、一般的には、ピッチ付用スクリューから所定の間隔で送り出される物品を受けてそのまま下流に搬送するコンベアにより構成されるが、これに限定されるものではなく、例えば、送出コンベア装置自体が何らかの処理を行なう装置の一部を構成するものであってもよい。
【0016】
タイミング判定手段は、例えば、回転するピッチ付用スクリューの螺旋歯や、あるいは周方向の一部に凸部や凹部を設けて、これを光学的あるいは磁気的等の検出手段で計測して該スクリューの回転角度を検出する計測手段と、該スクリュー始端側の上流のいずれかの位置に、搬送される物品が通過することを光学的あるいは磁気的等の検出手段で検出する計測手段とを設けて、これらの検出時間のずれなどから送り込みタイミングの適正不適正を判定する。計測情報に基づく上記判定は、一般的にはMPU(マイクロプロセッサユニット)を用いた電子回路技術を用いて行なうことができる。
【0017】
コンベア速度可変制御手段は、上記の判定結果に基づいて、上記速度調節用コンベアを減速あるいは増速させて物品の送り込みが適正なタイミングとなるように用いられる。減速,増速の程度は、一律とすることもできるが、タイミングのズレ程度によって可変させることもでき、可変させる場合には、減速,増速の変化率を変える方式、減速,増速の時間を変える方式など種々の方式を選択して採用することができる。
【0018】
この発明によれば、例えば、螺旋歯の1ピッチが約200mmで毎秒3〜4回転するピッチ付用スクリューに対して、その螺旋歯の進行速度よりも高速で送り込む物品の搬送速度をごく微少な時間(百分の数秒)変化させるだけで、送りを数十mm遅速させることができるので、螺旋歯に噛み込まれるようなタイミングにある物品を、その噛み込みが生じないタイミングに容易にかつ精度よく調節できる。
【0019】
また、物品を機械的な係合で間欠的に停止させるものではないので、物品の形状に影響されることなく適用することができ、物品の損層,変形の虞れもなく、更に低騒音で実施できる。
【0020】
この発明が搬送する対象としては、平面でみて円形,矩形,多角形等々の種々の形状の物品を挙げることができ、その物品の性質も、容器,壜,缶等適宜のものを対象とできる。そして特には、選果場等において農産物を選別仕分するのにフリートレイを用いる農産物選別装置の該フリートレイを搬送する系に好適に用いられ、毎秒3〜7個というような高速でフリートレイを搬送するタイプの農産物選別装置に好適に用いることができる。
【0021】
請求項2の発明は、上記発明における速度調節用コンベアが、搬送される物品が同時に二つ以上載らない搬送長さに設けられていることを特徴とする。
【0022】
ここで「同時に二つ以上載らない」というのは、速度調節用コンベアの搬送力に支配される状態の物品が同時に二つ以上存在しないことをいい、一つが載っている状態で、他の一つがその速度調節用コンベアに乗り移りかけているような場合を排除するものではない。
【0023】
この発明によれば、連続的に搬送される物品の送り込みタイミングを一つづつ精度よく調節することができる。
【0024】
請求項3の発明は、上記の発明において、速度調節用コンベアを少なくとも二つ以上連設し、かつこれらの速度調節用コンベアは前記コンベア速度可変制御手段によりそれぞれ独立して搬送速度が可変制御可能に設けられていることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、段階的に搬送速度を変化させたり、タイミングが合うように調節した後で、もう一度そのタイミングの状態を確認することでより確実にかつ精度よくタイミング合せを行なうことができる。
【0026】
請求項4の発明は、上記発明において、速度調節用コンベアとその搬送上流に位置する物品搬送コンベアとの間に、該搬送コンベア上で一列状に搬送される物品の間隔を広げる離隔手段を設けたことを特徴とする。
【0027】
上記の離隔手段は、一般的にはコンベアを用いて構成することができ、例えば上流の搬送コンベアに比べて搬送速度を高速に設定した離隔コンベアにより構成できる。離隔の程度は、上流の搬送コンベア上での物品の搬送状態、ピッチ付用スクリューのピッチ長、搬送速度等々により設計的に決めることができる。
【0028】
この発明によれば、離隔手段でピッチ付用スクリューに送り込むのに適するように間隔を広げた状態で、送り込みタイミングを調節することができる。
【0029】
請求項5の発明は、上記発明において、前記タイミング判定手段は、所定の検出位置でピッチ付用スクリューの移動を検出した時点から所定の検出位置で物品の搬送が検出されるまでの時間が所定範囲内であると物品送り込みタイミングが不適正と判定することを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、搬送される物品がピッチ付用スクリューの螺旋歯に噛み込まれる虞れのあるタイミングの範囲(以下「危険ゾーン」という)に位置していることが確実に検出できる。
【0031】
請求項6の発明は、上記請求項5の発明におけるタイミング判定手段が、物品送り込みタイミングを不適正と判定すると、前記コンベア速度可変制御手段は、速度調節用コンベアを減速制御するものであることを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、危険ゾーンのタイミング範囲から外れるように物品の搬送速度を減速制御すればよいので、制御が極めて簡単にできる。
【0033】
請求項7の発明は、上記物品が、コンベアに機械的に連結されていない容器の上に農産物を載せて搬送して農産物を選別仕分する農産物選別装置に用いられる該容器であることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、例えば平面で見て円形な受皿(フリートレイ)の上に農産物を載せて搬送しながら、その農産物の階級(大きさ,重さ等)や等級(色,傷の有無等の表面品質や、糖度,熟度等の内部品質)を計測して、等級・階級区分別に仕分ける一般的な農産物選別装置において、受皿の搬送速度を僅かに変化させるだけでピッチ付用スクリューへの送り込みを噛み込みの虞れなく確実に行なえるので、該受皿上に載せている農産物が回転したり損傷したりすることがないという利点が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を農産物選別装置のフリートレイ(物品)の搬送系に適用した場合の実施形態に基づいて説明する。なお図中においてフリートレイの詳細な構造及びこれに載せられる農産物のついては、図示を省略した。
【0036】
なお、以下で説明する実施形態1は、本発明の物品の供給装置よりも上流側の搬送経路で略密着ないしそれに近い状態でランダムに搬送されているフリートレイを、供給装置の下流側では一定の間隔を空けて搬送するようにした場合の例を説明するものであり、したがって、上記供給装置の上流側のフリートレイの搬送速度に比べて、下流側のフリートレイの搬送速度は相対的に高速に設定されているものである。ただし本発明がこのような実施形態のものに限定されるものではない。
【0037】
実施形態1
図1は本実施形態1のフリートレイ供給装置の平面図、図2はピッチ付用スクリューの回転角度、及びフリートレイの搬送位置が、速度調節を行なう関係にある場合とない場合とを説明するための図、図3はフリートレイが危険ゾーンのタイミング関係でそのまま搬送された場合の螺旋歯による噛み込みが発生した場合を示した図、図4は速度調節用コンベアにおいて行なう速度調節の制御状態を示した図である。
【0038】
これらの図において、1はピッチ付用スクリューであり、本例では3ピッチの長さの螺旋歯101を有していて、無端回動するピッチ付用コンベア2の上を搬送されるフリートレイ3の送りを、図の矢印方向に回転する螺旋歯101で規制することで、前後のフリートレイ3間の間隔がそのピッチ長さとなるように、ピッチ付用コンベア2の片側側方に沿って配置されている。4はサイドベルトであり、ピッチ付用コンベア2を挟んでピッチ付用スクリュー1と対をなす位置においてプーリ401,402に張架されて、図の矢印方向に回転することでフリートレイ3をピッチ付用スクリューの螺旋溝102内に保持させて搬送するように機能する。なお上記プーリ401,402の一方は駆動プーリ、他方は従動プーリである。
【0039】
また上記したピッチ付用スクリュー1,ピッチ付用コンベア2及びサイドベルト4のそれぞれの速度は、ピッチ付用スクリュー1とサイドベルト4が同速度に設定され、ピッチ付用コンベア2はこれらよりも高速度に設定されており、これらの関係によって、フリートレイ3はその前半分側の部分で螺旋歯101に係合してピッチ付用コンベア2上でスリップしながら、該螺旋歯101の進行速度に規制された一定の速度で搬送されることになる。
【0040】
5,6は、ピッチ付用スクリュー1の始端側よりも上流に連設して配置された速度調節用コンベアであり、更にその上流には離隔コンベア7が配置され、フリートレイ3をランダムに搬送する搬送コンベア8から、離隔コンベア7→第1の速度調節用コンベア6→第2の速度調節用コンベア5の順に乗り移ったフリートレイ3を、ピッチ付用スクリュー1を側方に配置したピッチ付用コンベア2に乗り移すようになっている。
【0041】
なお離隔コンベア7は搬送コンベア8に比べて高速度に設定されていて、例えば、概ね密着ないし接近した状態で搬送コンベア8上を搬送されているフリートレイ3を、その速度差で前後のフリートレイ3間の間隔を広げられるようにしている。これは、速度調節用コンベア5,6でのタイミング合わせのための搬送速度制御を減速によって行わせることを可能とするためである。
【0042】
9はピッチ付用スクリュー1でピッチ付けされたフリートレイ3が送り出される送出コンベアであり、図1のピッチ付用スクリュー1で与えられた定ピッチを保ってフリートレイ3を下流側に搬送する。
【0043】
以上の本例供給装置における各部分での搬送速度の関係を簡単に説明すると、搬送速度を律速する要素の関係は、次の通りに設定される。
【0044】
すなわち、搬送速度をVとし、かつ各要素について付された符号を添字で示すと、搬送コンベア8の速度(V8 )<離隔コンベア7の速度(V7 )とし、速度を可変制御するための速度調節用コンベア5,6は、減速制御しないときの基本速度をV5 ,V6 とすれば、離隔コンベア7の速度(V7 )と同等程度(V7 ≒V5 ,V6 )、特には、より高速(V7 <V5 ,V6 )とするのが好ましい。また、ピッチ付用コンベア2の搬送速度(V2 )は速度調節用コンベア5,6の基本速度V5 ,V6 に近似した速度(V2 ≒V5 ,V6 )であることが好ましい。ピッチ付用スクリュー1の螺旋歯101の進行速度(V1 )は、ピッチ付用コンベア2の搬送速度(V2 )よりも若干遅く設定される。
【0045】
次にタイミング合せのための機構について説明する。
【0046】
本例におけるこのタイミング合せのための機構は、第1の速度調節用コンベア6及び第2の速度調節用コンベア5のそれぞれについて各独立に設けられており、これらの各構成は同じである。すなわち、ピッチ付用スクリュー1の螺旋歯101の回転を検出するための角度検出センサ111,112が、ピッチ付用スクリュー1の径方向外方の所定位置に設けられていて、スクリューの回転に伴ってその位置を螺旋歯101が通過する毎(つまり1回転毎)に検出される。なおセンサ111,112は例えば光学的センサや磁気センサを用いることができる。検出された螺旋歯101の通過の情報は、制御回路121,122に入力される。
【0047】
一方、速度調節用コンベア5,6の所定位置には、コンベアを水平横方向に挟んで投光素子131,132及び受光素子141,142が対をなすように配置されて、投光素子からの光線が受光素子に常時入力されるように設けられていると共に、搬送されるフリートレイ3がこの光線を遮ることができるようになっている。そして、受光素子141,142で検出された情報は、上記制御回路121,122に入力される。なお、上記投光素子,受光素子によるフリートレイの検出位置は、フリートレイ3が速度調節用コンベア5又は6に乗り移って搬送されるようになる最も初期の位置とすることが好ましい。
【0048】
上記の二つの情報が入力された制御回路は、搬送されるフリートレイ3が螺旋歯101に噛み込まれる虞れのある危険ゾーンのタイミングにあると判定した場合は、速度変更指令を、図示しないコンベア速度可変制御手段を有する速度調節用コンベア5,6の駆動モータ(図示せず)に出力し、該コンベアの速度を減速制御する。なお本例の速度可変制御は減速だけとしたが、これに制限されるものではないく、増速制御してもよいし、減速制御と増速制御を併用してもよい。制御回路において危険ゾーンのタイミングにないと判定された場合には、上記速度変更指令は出力されない。
【0049】
なお、上記の危険ゾーンのタイミングというのは、図3に示したように、ピッチ付用コンベア2に乗り移ったフリートレイ3が、螺旋溝102にスムースに入り込まずに、螺旋歯101に噛み込まれるようなタイミング関係にあることをいい、このような状態が生ずるとフリートレイ3に衝撃や振動が与えられたり、極端な場合にはフリートレイ3が傾いたり転倒するような不具合を招く虞れがあることは上述した通りである。
【0050】
以上の関係を図2により更に説明すると、図中の(a),(b),(c)は角度検出センサ111及び受光素子141からの検出信号によって行われる制御系の信号状態を示し、(d),(e),(f)は角度検出センサ112及び受光素子142からの検出信号によって行われる制御系の信号状態を示している。
【0051】
これらの図中において、角度検出センサ111又は112で検出された螺旋歯101の回転検出信号は(a)あるいは(d)のパルスとして制御回路121あるいは122に入力される。そしてこのパルス信号の入力により、該制御回路121あるいは122では、タイマー回路により(b)あるいは(e)に示した所定の時間長さの信号を設定する。このタイマー回路で設定された信号の時間長さが、危険ゾーンのタイミングの範囲を示すものであり、この時間長さは計算により、あるいは試験を繰り返して定めることができる。
【0052】
これに対して、受光素子141あるいは142で検出されたフリートレイ3の搬送状態を示す信号は(c)あるいは(f)に示される。
【0053】
そして、上記タイマー回路で与えられた信号の出力中にフリートレイ3の搬送が受光素子141あるいは142で検出された場合(図2で言えば、(c)の信号の1番目及び4番目、(f)の信号の2番目のものがこれに該当する)には、螺旋歯101による図3のようなフリートレイ3の噛み込みの虞れがあるので、速度変更指令が制御回路121あるいは122から駆動モータ側のコンベア速度可変制御手段に出力される。
【0054】
図4は、本例において速度変更指令の出力があったときに行なわれるコンベア速度の減速制御の状態を示しており、一つのフリートレイ3が速度調節用コンベア5又は6に載っている時間を、減速制御しない場合をT、減速制御する場合をT´とし、また上記した基本速度(一定)をVとしたときの減速制御している時間をt、その減速した下限速度をvとして、一定の減速率、加速率、減速制御時間t、下限速度vを一律に与える減速制御が行なわれる。搬送距離は、減速制御しない場合はT×Vの面積S1 で与えられ、減速制御した場合はT´×Vから白抜き台形部分を引いた面積S2 で与えられ、これらの面積S1 とS2 は同じである。したがって、速度調節用コンベア5又は6で減速制御されたときのフリートレイ3は(T´−T)の時間だけ搬送遅れを生ずることになり、この(T´−T)が上記タイマー回路で設定される危険ゾーンの時間長さ以上(通常は危険ゾーンの時間長さと同じか、僅かに長いことがよい)であるようにすれば、ピッチ付用スクリュー1にフリートレイ3を送り込むタイミングを危険ゾーンから確実に外すことができる。
【0055】
実際には、農産物選別装置で毎秒3から7個程度の速さでフリートレイ3を搬送させるようにした場合、フリートレイ3の直径や速度調節用コンベアの長さ、ピッチ付用スクリューの螺旋歯のピッチ長さなどにもよるが、一つのフリートレイ3がこの速度調節用コンベア5又は6に乗っている時間は1秒以下、減速制御時間は10分の1,2秒程度という極めて短い時間である。
【0056】
なお、本例において第1の速度調節用コンベア6と第2の速度調節用コンベア5を二つ連設しているのは、2段の減速制御によってより確実なタイミングの調節を行なうためであり、比較的低速な装置や簡易な装置では、一つの速度調節用コンベアのみとすることもできる。
【0057】
本例の供給装置によれば、フリートレイがピッチ付用スクリューの螺旋歯に対して危険ゾーンにあるタイミング関係で搬送されている場合に、一様,一定の減速制御のみで、タイミングをその危険ゾーンから確実に外すことができるので、制御も容易であり、しかもフリートレイに衝撃を与えることもなく減速制御による遅れ時間を与えることができるので、フリートレイ上の農産物を傷めたり、回転させたりすることがないという利点が得られる。
【0058】
そして、近時きわめて高速で搬送することが多くなっている農産物選別装置の搬送経路途中において、安定・確実な減速制御を行なうことができるという効果が奏される。
【0059】
なお、本例においては一様,一定の減速制御のみを行なうようにしているが、このような減速を行なうと、フリートレイの後半部が次の危険ゾーンにかかることがある点を考慮しなければならない場合のものでは、減速の程度(減速時間や減速度の大きさ等)を変化させるようにしてもよい。また、一つの危険ゾーンを過ぎてかなり遅れてフリートレイが検出されるような場合には、所定の増速制御あるいは減速制御を行なって、危険ゾーンとの重なりを外すようにすることもできる。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば以下の効果が奏される。
【0061】
即ち、請求項1の発明によれば、回転するピッチ付用スクリューに対して送り込む物品の搬送速度を、ごく微少な時間だけ変化させて遅速させることにより、螺旋歯に噛み込まれるようなタイミングで搬送されている物品を、その噛み込みが生じないタイミングに容易にかつ精度よく調節できるという効果が奏される。
【0062】
また、物品を機械的な係合で間欠的に停止させるものではないので、物品の形状に影響されることなく適用でき、物品の損層,変形の虞れもなく、更に低騒音で実施できる。
【0063】
請求項2の発明によれば、連続的に搬送される各物品の送り込みタイミングを一つづつ精度よく調節できるという効果が奏される。
【0064】
請求項3の発明によれば、段階的に搬送速度を変化させる調節を行なうこともできるし、また、タイミングが合うように調節した後で、もう一度そのタイミングの同期を確認して、より確実にかつ精度よくタイミング合せを行なうことができるという効果が奏される。
【0065】
請求項4の発明によれば、離隔手段で間隔を広げた状態で物品の送り込みタイミングを調節できるので、調節操作に余裕が得られる。
【0066】
請求項5の発明によれば、搬送される物品が危険ゾーンに位置していることが確実に検出できる。
【0067】
請求項6の発明によれば、物品が危険ゾーンのタイミングにあることを検出すると、この危険ゾーンのタイミング範囲から外れるように物品の搬送速度を減速制御すればよいので、制御を簡単にすることができる。
【0068】
請求項7の発明によれば、農産物選別装置においてフリートレイの上に農産物を載せて搬送しながら等級・階級区分別に仕分ける際に、受皿の搬送速度を僅かに変化させるだけでピッチ付用スクリューへの送り込みを噛み込みの虞れなく確実に行なえるので、該受皿上に載せている農産物が回転したり損傷したりすることがないという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態1のフリートレイ供給装置の平面図。
【図2】ピッチ付用スクリューの回転角度、及びフリートレイの搬送位置が、速度調節を行なう関係にある場合とない場合とを説明するための図。
【図3】フリートレイが危険ゾーンのタイミング関係でそのまま搬送された場合の螺旋歯による噛み込みが発生した場合を示した図。
【図4】速度調節用コンベアにおいて行なう速度調節の制御状態を示した図。
【符号の説明】
1・・・ピッチ付用スクリュー
101・・・螺旋歯
102・・・螺旋溝
2・・・ピッチ付用コンベア
3・・・フリートレイ
4・・・サイドベルト
401,402・・・プーリ
5・・・第2の速度調整用コンベア
6・・・第1の速度調整用コンベア
7・・・離隔コンベア
8・・・搬送コンベア
9・・・送出コンベア
111,112・・・角度検出センサ
121,122・・・制御回路
131,132・・・投光素子
141,142・・・受光素子

Claims (7)

  1. 回転する螺旋溝の1ピッチ毎に物品を受け入れて、ランダムなピッチで搬送される物品間に一定の搬送ピッチを与えるピッチ付用スクリューと、このピッチ付用スクリューの搬送始端側の上流に配置されて一列の物品を速度調整用コンベアにより該ピッチ付用スクリューに送り込む送込コンベア装置と、前記ピッチ付用スクリューの搬送終端側の下流に配置されて該ピッチ付用スクリューで与えられた搬送ピッチで物品を送り出す送出コンベア装置と、
    前記ピッチ付用スクリューの径方向外方の所定の検出位置でピッチ付用スクリューの螺旋歯の移動を検出手段で検出した時点から前記速度調整用コンベアの所定の検出位置で物品の搬送が検出されるまでの時間が所定範囲内であるか否かを条件に、物品送り込みタイミングの適否を判定するタイミング判定手段
    このタイミング判定手段の判定結果に基づいて前記速度調節用コンベアの搬送速度を可変制御するコンベア速度可変制御手段と、
    を備えことを特徴とする物品の供給装置。
  2. 前記速度調節用コンベアは、搬送される物品が同時に二つ以上載らない搬送長さに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の物品の供給装置。
  3. 前記速度調節用コンベアを少なくとも二つ以上連設し、かつこれらの速度調節用コンベアは前記コンベア速度可変制御手段によりそれぞれ独立して搬送速度が可変制御可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の物品の供給装置。
  4. 前記速度調節用コンベアと、その搬送上流に位置する物品搬送コンベアとの間に、該搬送コンベア上で一列状に搬送される物品の間隔を広げる離隔手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の物品の供給装置。
  5. 前記タイミング判定手段は、所定の検出位置でピッチ付用スクリューの移動を検出した時点から所定の検出位置で物品の搬送が検出されるまでの時間が所定範囲内であると物品送り込みタイミングが不適正と判定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の物品の供給装置。
  6. 前記タイミング判定手段物品送り込みタイミング不適と判定すると前記コンベア速度可変制御手段は、速度調節用コンベアを減速制御するものであることを特徴とする請求項5に記載の物品の供給装置。
  7. 前記物品が、コンベアに機械的に連結されていない容器の上に農産物を載せて搬送して農産物を選別仕分する農産物選別装置に用いられる該容器であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の物品の供給装置。
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