JPH08300906A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
- Publication number
- JPH08300906A JPH08300906A JP7111007A JP11100795A JPH08300906A JP H08300906 A JPH08300906 A JP H08300906A JP 7111007 A JP7111007 A JP 7111007A JP 11100795 A JP11100795 A JP 11100795A JP H08300906 A JPH08300906 A JP H08300906A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ply
- tire
- belt layer
- belt
- carcass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ワンダリングを抑制した空気入りラジアルタ
イヤを提供する。 【構成】 トロイド状ラジアルカ−カスのクラウン部周
上に、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾斜配列したプラ
イの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層、およびト
レッドを順次備え、上記ベルト層につき、カ−カス側よ
り2 番目の第2 プライを、カ−カスに最も近接した第1
プライおよび最外側の第第3 プライより幅広く左右対称
に重ね合わせたタイヤにおいて、上記ベルト層の第2 プ
ライは、第1 プライの両端を越え、径軸方向内側に屈曲
して延びる端縁部を有する空気入りラジアルタイヤ。
イヤを提供する。 【構成】 トロイド状ラジアルカ−カスのクラウン部周
上に、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾斜配列したプラ
イの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層、およびト
レッドを順次備え、上記ベルト層につき、カ−カス側よ
り2 番目の第2 プライを、カ−カスに最も近接した第1
プライおよび最外側の第第3 プライより幅広く左右対称
に重ね合わせたタイヤにおいて、上記ベルト層の第2 プ
ライは、第1 プライの両端を越え、径軸方向内側に屈曲
して延びる端縁部を有する空気入りラジアルタイヤ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路面にできた轍などの
窪み内を走行しているとき発生する、ドライバ−が予測
し難いタイヤの挙動であるワンダリングを抑制した、空
気入りラジアルタイヤに関するものである。
窪み内を走行しているとき発生する、ドライバ−が予測
し難いタイヤの挙動であるワンダリングを抑制した、空
気入りラジアルタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特に小型トラックなど重荷重用と
して使用されるタイヤにおいても、道路事情が著しく向
上したことによって、構造の面ではカ−カスコ−ドをタ
イヤの赤道面に対し直交する向きに配列し、このカ−カ
スのクラウン部周上に、スチ−ルで代表される金属コ−
ドを傾斜配列したプライの複数枚を重ね合わせた円筒状
ベルト層を配置し強化した、いわゆるラジアル構造のタ
イヤが、バイアス構造のタイヤに比べて耐摩耗性および
操縦安定性等の面で優れているところから多用されるに
至っている。
して使用されるタイヤにおいても、道路事情が著しく向
上したことによって、構造の面ではカ−カスコ−ドをタ
イヤの赤道面に対し直交する向きに配列し、このカ−カ
スのクラウン部周上に、スチ−ルで代表される金属コ−
ドを傾斜配列したプライの複数枚を重ね合わせた円筒状
ベルト層を配置し強化した、いわゆるラジアル構造のタ
イヤが、バイアス構造のタイヤに比べて耐摩耗性および
操縦安定性等の面で優れているところから多用されるに
至っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、一般道路、高速
道路を問わず、路面の摩滅によってできた轍が、程度の
大小はあるとは云え、到る所に散見されるが、この轍内
を走行中に安定性を損なうことがしばしばである。即
ち、轍内を走行中、そこから脱出しようとしてハンドル
操作を行うとき、バイアス構造のタイヤはドライバ−の
意に沿って難なく脱出できるところ、ラジアルタイヤの
場合は、轍の底からその両側に形成された傾斜面を越え
ようと試みたとき、積荷走行時においては負荷重が大き
いため、脱出に際し発生する横力(キャンバ−スラス
ト)に対し反力が大きいことにより、轍の底に戻された
り、また無意識のうちに轍の傾斜面にタイヤが差し掛か
ったときも、同様に轍の底に戻され、その際に振らつき
が発生する。このような現象、即ちワンダリングはドラ
イバ−の意に反する挙動であり、特に、高速走行中にワ
ンダリングが発生すると、ドライバ−に不安感を与える
ばかりではなく、事故に繋がることさえある。
道路を問わず、路面の摩滅によってできた轍が、程度の
大小はあるとは云え、到る所に散見されるが、この轍内
を走行中に安定性を損なうことがしばしばである。即
ち、轍内を走行中、そこから脱出しようとしてハンドル
操作を行うとき、バイアス構造のタイヤはドライバ−の
意に沿って難なく脱出できるところ、ラジアルタイヤの
場合は、轍の底からその両側に形成された傾斜面を越え
ようと試みたとき、積荷走行時においては負荷重が大き
いため、脱出に際し発生する横力(キャンバ−スラス
ト)に対し反力が大きいことにより、轍の底に戻された
り、また無意識のうちに轍の傾斜面にタイヤが差し掛か
ったときも、同様に轍の底に戻され、その際に振らつき
が発生する。このような現象、即ちワンダリングはドラ
イバ−の意に反する挙動であり、特に、高速走行中にワ
ンダリングが発生すると、ドライバ−に不安感を与える
ばかりではなく、事故に繋がることさえある。
【0004】本発明は、路面上の轍など窪み内を走行中
に発生するワンダリングを抑制した、空気入りラジアル
タイヤを提供することを目的とする。
に発生するワンダリングを抑制した、空気入りラジアル
タイヤを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、トロイド状ラ
ジアルカ−カスのクラウン部周上に、金属コ−ドを中央
赤道面に対し傾斜配列したプライの少なくとも3 枚から
成る円筒状ベルト層、およびトレッドを順次備え、上記
ベルト層につき、カ−カス側より2 番目の第2プライ
を、カ−カスに最も近い第1 プライおよび最も離れた第
3 プライより幅広く、且つ左右対称に重ね合わせたタイ
ヤにおいて、上記ベルト層の第2 プライは、第1 プライ
の両端を越え、径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部を
有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤであ
る。
ジアルカ−カスのクラウン部周上に、金属コ−ドを中央
赤道面に対し傾斜配列したプライの少なくとも3 枚から
成る円筒状ベルト層、およびトレッドを順次備え、上記
ベルト層につき、カ−カス側より2 番目の第2プライ
を、カ−カスに最も近い第1 プライおよび最も離れた第
3 プライより幅広く、且つ左右対称に重ね合わせたタイ
ヤにおいて、上記ベルト層の第2 プライは、第1 プライ
の両端を越え、径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部を
有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤであ
る。
【0006】上記ベルト層の第3 プライは第1 プライ対
比幅を広くし、この第3 プライの第1 プライ両端を越え
て広がる端部と第2 プライの端縁部との間に介在し、上
記端縁部に沿って延びる硬質のゴム層を設けることが好
ましく、またこのゴム層は、少なくとも70°のJIS 高度
A を有することが更に好ましい。
比幅を広くし、この第3 プライの第1 プライ両端を越え
て広がる端部と第2 プライの端縁部との間に介在し、上
記端縁部に沿って延びる硬質のゴム層を設けることが好
ましく、またこのゴム層は、少なくとも70°のJIS 高度
A を有することが更に好ましい。
【0007】一方上記ベルト層第1 プライのコ−ドは中
央赤道面に対し45〜90°、同様に第2 および第3 プライ
のコ−ドは14〜45°の範囲で夫々傾斜すると共に、各プ
ライ間でこれらコ−ドが異方向に交差し、且つ第2 プラ
イのコ−ド角度は第3 プライのコ−ド角度より小さいこ
とが好ましい。
央赤道面に対し45〜90°、同様に第2 および第3 プライ
のコ−ドは14〜45°の範囲で夫々傾斜すると共に、各プ
ライ間でこれらコ−ドが異方向に交差し、且つ第2 プラ
イのコ−ド角度は第3 プライのコ−ド角度より小さいこ
とが好ましい。
【0008】
【作用】本発明は、ラジアルカ−カスとトレッドの間に
配置するベルト層が、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾
斜配列したプライの少なくとも3 枚から成り、このベル
ト層につき、カ−カス側より2 番目の第2 プライを、カ
−カスに最も近い第1 プライおよび最も離れた第3 プラ
イより幅広く、且つ左右対称に重ね合わせたタイヤにお
いて、上記ベルト層の第2 プライは、第1 プライの両端
を越え、径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部を有する
ことを構造上の特徴とする。
配置するベルト層が、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾
斜配列したプライの少なくとも3 枚から成り、このベル
ト層につき、カ−カス側より2 番目の第2 プライを、カ
−カスに最も近い第1 プライおよび最も離れた第3 プラ
イより幅広く、且つ左右対称に重ね合わせたタイヤにお
いて、上記ベルト層の第2 プライは、第1 プライの両端
を越え、径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部を有する
ことを構造上の特徴とする。
【0009】発明者がワンダリングの発生原因を種々調
べたところによると、図3に示すように、轍内を走行
中、タイヤ1 が轍の傾斜面G を乗り上げる向きに侵入角
をもって横断しようとすると、タイヤには傾斜面G から
の反力FRと、傾斜面G との間に発生するキャンバ−スラ
ストFCによる横力FYが働く。ここで、ラジアルタイヤは
バイアス構造のタイヤと比較し、ベ−ス部をベルト層に
よって強化されトレッドの剛性が高いことに起因して反
力FRが大きく、キャンバ−スラストFCが小さいため、横
力FYが大となり、その結果、轍の底に押し戻されてスム
−ズな轍脱出ができず、ワンダリングが発生することが
判明した。従って、ラジアルタイヤにおけるワンダリン
グ現象を抑制するには、キャンバ−スラストFCを増すこ
とによりFYを減ずることが有効である。
べたところによると、図3に示すように、轍内を走行
中、タイヤ1 が轍の傾斜面G を乗り上げる向きに侵入角
をもって横断しようとすると、タイヤには傾斜面G から
の反力FRと、傾斜面G との間に発生するキャンバ−スラ
ストFCによる横力FYが働く。ここで、ラジアルタイヤは
バイアス構造のタイヤと比較し、ベ−ス部をベルト層に
よって強化されトレッドの剛性が高いことに起因して反
力FRが大きく、キャンバ−スラストFCが小さいため、横
力FYが大となり、その結果、轍の底に押し戻されてスム
−ズな轍脱出ができず、ワンダリングが発生することが
判明した。従って、ラジアルタイヤにおけるワンダリン
グ現象を抑制するには、キャンバ−スラストFCを増すこ
とによりFYを減ずることが有効である。
【0010】タイヤが轍の傾斜面G に差し掛かったとき
のキャンバ−スラストFCは、平坦な路面上では接地しな
い、通常の接地端ETからはみ出たバットレス部寄りの部
分2が、トレッド端部の曲げ変形を受け接地することに
よって発生する。そのため傾斜面G 上において、トレッ
ド端部の曲げ変形を容易にし、この曲げ変形によって、
キャンバ−スラストFC方向の、傾斜面G に発生する反力
をできるだけ大くけする訳である。
のキャンバ−スラストFCは、平坦な路面上では接地しな
い、通常の接地端ETからはみ出たバットレス部寄りの部
分2が、トレッド端部の曲げ変形を受け接地することに
よって発生する。そのため傾斜面G 上において、トレッ
ド端部の曲げ変形を容易にし、この曲げ変形によって、
キャンバ−スラストFC方向の、傾斜面G に発生する反力
をできるだけ大くけする訳である。
【0011】本発明に成るタイヤは、ベルト層における
第1 および第3 プライより広い第2プライが、第1 プラ
イの両端を越え、径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部
を形成しているため、この端縁部をベ−ス部に具えるト
レッド端部は、柔軟性が増すことによって曲げ変形容易
となり、この部分は実質上傾斜面G 上でのみ接地する。
その結果、トレッド端部が傾斜面G に接地したとき、上
記曲げ変形に基づく反力が増し、それによるキャンバ−
スラストが増大するのである。
第1 および第3 プライより広い第2プライが、第1 プラ
イの両端を越え、径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部
を形成しているため、この端縁部をベ−ス部に具えるト
レッド端部は、柔軟性が増すことによって曲げ変形容易
となり、この部分は実質上傾斜面G 上でのみ接地する。
その結果、トレッド端部が傾斜面G に接地したとき、上
記曲げ変形に基づく反力が増し、それによるキャンバ−
スラストが増大するのである。
【0012】上記ベルト層の第3 プライを第1 プライ対
比広めにし、且つ第3 プライの第1プライ両端を越えて
広がる端部と第2 プライの端縁部との間に介在し、上記
端縁部に沿って延びる硬質のゴム層、取り分けJIS 硬度
A が70°以上のゴム層を設けることによって、第2 プラ
イの端縁部の必要な屈曲形状を確実に形成すると共に、
上記屈曲端縁部をベルト層端部に設けることによって懸
念されるタイヤの操縦性、特に操舵応答性の低下を有利
に防止することができる。
比広めにし、且つ第3 プライの第1プライ両端を越えて
広がる端部と第2 プライの端縁部との間に介在し、上記
端縁部に沿って延びる硬質のゴム層、取り分けJIS 硬度
A が70°以上のゴム層を設けることによって、第2 プラ
イの端縁部の必要な屈曲形状を確実に形成すると共に、
上記屈曲端縁部をベルト層端部に設けることによって懸
念されるタイヤの操縦性、特に操舵応答性の低下を有利
に防止することができる。
【0013】また第1 プライコ−ドの中央赤道面に対す
る傾斜角を45〜90°、同様に第2 および第3 プライコ−
ドの傾斜角を14〜45°とし、各プライ間でコ−ドが異方
向に交差し、且つ第2 プライのコ−ド角度を第3 プライ
のコ−ド角度より上記角度範囲内において小さく設定し
た場合、第2 プライ端縁部の第1 プライ端を基点とする
曲げ変形が容易となり、本発明の目的に照らし効果的で
ある。
る傾斜角を45〜90°、同様に第2 および第3 プライコ−
ドの傾斜角を14〜45°とし、各プライ間でコ−ドが異方
向に交差し、且つ第2 プライのコ−ド角度を第3 プライ
のコ−ド角度より上記角度範囲内において小さく設定し
た場合、第2 プライ端縁部の第1 プライ端を基点とする
曲げ変形が容易となり、本発明の目的に照らし効果的で
ある。
【0014】
【実施例】以下図面に基づき説明する。図1は本発明の
一実施例を示すタイヤの断面図、図2は同断面における
ベルト層の部分拡大図である。本発明におけるタイヤ1
は、トロイド状ラジアルカ−カス3 のクラウン部3 上
に、金属コ−ドを中央赤道面O に対し傾斜配列したプラ
イの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層5 、および
トレッド6 を順次備え、上記ベルト層5 につき、カ−カ
ス3 側より2 番目の第2 プライ52を、カ−カスに最も近
い第1 プライ51および最も離れた第3 プライ53より幅が
広く、且つ左右対称に重ね合わせ、そしてこの場合、ベ
ルト層第2 プライ52は、第1 プライ51の両端E1を越え、
径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部7 を有するものと
する。本発明においてカ−カス3 は、ナイロン、ポリエ
ステルで代表される繊維コ−ドラジアルプライの少なく
とも1 枚(通常2 枚、または3 枚)、或はスチ−ルコ−
ドラジアルプライの1 枚に成る、公知の補強構造を適用
することができる。
一実施例を示すタイヤの断面図、図2は同断面における
ベルト層の部分拡大図である。本発明におけるタイヤ1
は、トロイド状ラジアルカ−カス3 のクラウン部3 上
に、金属コ−ドを中央赤道面O に対し傾斜配列したプラ
イの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層5 、および
トレッド6 を順次備え、上記ベルト層5 につき、カ−カ
ス3 側より2 番目の第2 プライ52を、カ−カスに最も近
い第1 プライ51および最も離れた第3 プライ53より幅が
広く、且つ左右対称に重ね合わせ、そしてこの場合、ベ
ルト層第2 プライ52は、第1 プライ51の両端E1を越え、
径軸方向内側に屈曲して延びる端縁部7 を有するものと
する。本発明においてカ−カス3 は、ナイロン、ポリエ
ステルで代表される繊維コ−ドラジアルプライの少なく
とも1 枚(通常2 枚、または3 枚)、或はスチ−ルコ−
ドラジアルプライの1 枚に成る、公知の補強構造を適用
することができる。
【0015】図1に示す実施例は、195/85R16 サイズの
小型トラック用タイヤの例で、この場合カ−カス3 につ
き、1500d/2 ポリエステルコ−ドを赤道面O と直交する
方向に配列したプライの3 枚とする一方、ベルト層5
は、撚り構造1 ×5 のスチ−ルコ−ドを用いて第1 プラ
イ51は赤道面O に対し52°、同様に第2 プライ52は16
°、そして第3 プライは40°の角度で傾斜配列し、これ
らプライ間でコ−ドが交差するように重ね合わせて成
る。
小型トラック用タイヤの例で、この場合カ−カス3 につ
き、1500d/2 ポリエステルコ−ドを赤道面O と直交する
方向に配列したプライの3 枚とする一方、ベルト層5
は、撚り構造1 ×5 のスチ−ルコ−ドを用いて第1 プラ
イ51は赤道面O に対し52°、同様に第2 プライ52は16
°、そして第3 プライは40°の角度で傾斜配列し、これ
らプライ間でコ−ドが交差するように重ね合わせて成
る。
【0016】この実施例においてベルトプライの幅は、
最も狭い第1 プライ51より、第3 、第2 プライ53、52の
順に広く、第2 プライ52は第1 プライ端E1の位置で径方
向内側に屈曲し、この屈曲部8 より軸方向外側の部分
が、ほぼ第1 プライの延長線上に沿って延びる端縁部7
を形成している。そしてこの端縁部7 と第3 プライの拡
大した空所の部分より軸方向外側にかけて、端縁部7 上
に、トレッドゴムより硬質のゴム層9 を設けている。こ
のゴム層9 は、JIS 硬度A および厚みが夫々72°(100%
伸長モジュラスは36.7Kgf/Cm2 )および3 mmである。ゴ
ム層9 のJIS 硬度A は70°以上、また100%伸長モジュラ
スは35Kgf/Cm2 以上のものを好適に適用することができ
る。なお、第2 プライの端縁部7 は、図に示す形状の
他、屈曲部8 の位置から、カ−カス3 向かって漸近する
形状に設けることができる。その場合端縁部7 上に配置
されるゴム層9 は、屈曲部8 に近接する位置から軸方向
外側に向かって厚みが漸増する、楔状に形成することが
できる。
最も狭い第1 プライ51より、第3 、第2 プライ53、52の
順に広く、第2 プライ52は第1 プライ端E1の位置で径方
向内側に屈曲し、この屈曲部8 より軸方向外側の部分
が、ほぼ第1 プライの延長線上に沿って延びる端縁部7
を形成している。そしてこの端縁部7 と第3 プライの拡
大した空所の部分より軸方向外側にかけて、端縁部7 上
に、トレッドゴムより硬質のゴム層9 を設けている。こ
のゴム層9 は、JIS 硬度A および厚みが夫々72°(100%
伸長モジュラスは36.7Kgf/Cm2 )および3 mmである。ゴ
ム層9 のJIS 硬度A は70°以上、また100%伸長モジュラ
スは35Kgf/Cm2 以上のものを好適に適用することができ
る。なお、第2 プライの端縁部7 は、図に示す形状の
他、屈曲部8 の位置から、カ−カス3 向かって漸近する
形状に設けることができる。その場合端縁部7 上に配置
されるゴム層9 は、屈曲部8 に近接する位置から軸方向
外側に向かって厚みが漸増する、楔状に形成することが
できる。
【0017】この実施例において赤道面O よりベルト層
の各プライ端E1、E3、E2までの半幅は、夫々55mm、60mm
および67.5mmである。従って第1 プライの端E1より第2
プライ端E2の延び、即ち端縁部7 の幅は、12.5mmであ
る。この端縁部7 の幅は、小形トラック用タイヤの場
合、10mm前後が好ましい。また、第3 プライ端E3より軸
方向外側への端縁部7 の延びも、10〜25mmの範囲が好ま
しい。なお、第1 プライ51の幅を著しく狭く、例えば第
2 プライ52の幅の約半分まで狭くすることも、第2 プラ
イの断面内曲げ変形が容易な領域が拡大するため、本発
明の目的に照らし効果的である。
の各プライ端E1、E3、E2までの半幅は、夫々55mm、60mm
および67.5mmである。従って第1 プライの端E1より第2
プライ端E2の延び、即ち端縁部7 の幅は、12.5mmであ
る。この端縁部7 の幅は、小形トラック用タイヤの場
合、10mm前後が好ましい。また、第3 プライ端E3より軸
方向外側への端縁部7 の延びも、10〜25mmの範囲が好ま
しい。なお、第1 プライ51の幅を著しく狭く、例えば第
2 プライ52の幅の約半分まで狭くすることも、第2 プラ
イの断面内曲げ変形が容易な領域が拡大するため、本発
明の目的に照らし効果的である。
【0018】
【効果】このようにして成る本発明のタイヤの効果を確
かめるため、 195/85R16 サイズの小型トラック用につき
図1、2に基づき述べた実施例のタイヤと、ベルト層第
2 プライの端縁部が径方向内側に屈曲せず、第2 プライ
主部の形状に沿って延び、従ってゴム層9 を具えない点
においてのみ異なる比較例のタイヤとの間で、深さ約10
mmの轍を設けたアスファルト舗装の特設コ−ス上におい
て、実車(2tonトラックの積車条件)によるワンダリン
グ性を評価した。
かめるため、 195/85R16 サイズの小型トラック用につき
図1、2に基づき述べた実施例のタイヤと、ベルト層第
2 プライの端縁部が径方向内側に屈曲せず、第2 プライ
主部の形状に沿って延び、従ってゴム層9 を具えない点
においてのみ異なる比較例のタイヤとの間で、深さ約10
mmの轍を設けたアスファルト舗装の特設コ−ス上におい
て、実車(2tonトラックの積車条件)によるワンダリン
グ性を評価した。
【0019】テストに当たり、タイヤを16×5 1/2Kリム
に組み、6.0Kgf/Cm2の内圧を充填し、約100 Km/Hの速度
で走行し、ドライバ−のフィ−リングにより評価した。
その結果、比較例のタイヤを100 とすると、実施例のタ
イヤは117 と云う優れた評価を得た。
に組み、6.0Kgf/Cm2の内圧を充填し、約100 Km/Hの速度
で走行し、ドライバ−のフィ−リングにより評価した。
その結果、比較例のタイヤを100 とすると、実施例のタ
イヤは117 と云う優れた評価を得た。
【0020】このように、ラジアルカ−カスのクラウン
部周上に、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾斜配列した
プライの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層、およ
びトレッドを順次備え、上記ベルト層につき、カ−カス
側より2 番目の第2 プライを、カ−カスに最も近い第1
プライ、および最も離れた第3 プライより幅広く左右対
称に重ね合わせ、これらベルトプライのうちの第2 プラ
イは、第1 プライの両端を越え、径軸方向内側に屈曲し
て延びる端縁部を有することを特徴とする本発明のラジ
アルタイヤは、優れたワンダリング抑制効果を発揮する
のである。
部周上に、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾斜配列した
プライの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層、およ
びトレッドを順次備え、上記ベルト層につき、カ−カス
側より2 番目の第2 プライを、カ−カスに最も近い第1
プライ、および最も離れた第3 プライより幅広く左右対
称に重ね合わせ、これらベルトプライのうちの第2 プラ
イは、第1 プライの両端を越え、径軸方向内側に屈曲し
て延びる端縁部を有することを特徴とする本発明のラジ
アルタイヤは、優れたワンダリング抑制効果を発揮する
のである。
【図1】本発明における実施例のタイヤ断面図。
【図2】同断面図のベルト層部分の拡大図。
【図3】轍内走行時のタイヤ正面図。
1 タイヤ 3 カ−カス 4 クラウン部 5 ベルト層 51 ベルト層の第1 プライ 52 ベルト層の第2 プライ 53 ベルト層の第3 プライ 6 トレッド 7 ベルト層第2 プライの端縁部 O 赤道面
Claims (4)
- 【請求項1】 トロイド状ラジアルカ−カスのクラウン
部周上に、金属コ−ドを中央赤道面に対し傾斜配列した
プライの少なくとも3 枚から成る円筒状ベルト層、およ
びトレッドを順次備え、上記ベルト層につき、カ−カス
側より2 番目の第2 プライを、カ−カスに最も近い第1
プライおよび最も離れた第3 プライより幅広く、且つ左
右対称に重ね合わせたタイヤにおいて、上記ベルト層の
第2 プライは、第1 プライの両端を越え、径軸方向内側
に屈曲して延びる端縁部を有することを特徴とする空気
入りラジアルタイヤ。 - 【請求項2】 上記ベルト層の第3 プライは第1 プライ
対比幅が広く、この第3 プライの第1 プライ両端を越え
て広がる端部と第2 プライの端縁部との間に介在し、上
記端縁部に沿って延びる硬質のゴム層を具えることを特
徴とする請求項1の空気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項3】 上記ゴム層は少なくとも70°のJIS 高度
A を有することを特徴とする請求項2の空気入りラジア
ルタイヤ。 - 【請求項4】 上記ベルト層第1 プライのコ−ドは中央
赤道面に対し45〜90°、同様に第2 および第3 プライの
コ−ドは14〜45°の範囲で夫々傾斜すると共に、各プラ
イ間でこれらコ−ドが異方向に交差し、且つ第2 プライ
のコ−ド角度は第3 プライのコ−ド角度より小さいこと
を特徴とする請求項1乃至3の空気入りラジアルタイ
ヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7111007A JPH08300906A (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7111007A JPH08300906A (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08300906A true JPH08300906A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=14550045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7111007A Pending JPH08300906A (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08300906A (ja) |
-
1995
- 1995-05-10 JP JP7111007A patent/JPH08300906A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH06191243A (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2005087516A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2004002755A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
EP0791486B1 (en) | Pneumatic radial tire | |
JP3419830B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP2007022374A (ja) | 自動二輪車用空気入りラジアルタイヤ | |
JPH11222009A (ja) | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ | |
JP3021451B1 (ja) | 重荷重用ラジアルタイヤ | |
EP0465188B1 (en) | Passenger radial tyre | |
JP2853814B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH08300906A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP2001206009A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH09254608A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JPH06127211A (ja) | 空気入りラジアルタイヤの組合せ体 | |
JPH07232508A (ja) | ニューマチック型ソリッドタイヤ | |
JP2020097260A (ja) | タイヤ | |
JP3353017B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4024879B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP3311055B2 (ja) | 偏平空気入りタイヤ | |
JP3993250B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP2006076361A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3519490B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JPH0995106A (ja) | 空気入りラジアル・タイヤ | |
JPH09207510A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JPH026642B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040319 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040330 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040531 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040817 |