JP3519490B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

Info

Publication number
JP3519490B2
JP3519490B2 JP06904095A JP6904095A JP3519490B2 JP 3519490 B2 JP3519490 B2 JP 3519490B2 JP 06904095 A JP06904095 A JP 06904095A JP 6904095 A JP6904095 A JP 6904095A JP 3519490 B2 JP3519490 B2 JP 3519490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
inclination angle
belt
cord
belt ply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06904095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08258508A (ja
Inventor
浩幸 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP06904095A priority Critical patent/JP3519490B2/ja
Publication of JPH08258508A publication Critical patent/JPH08258508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3519490B2 publication Critical patent/JP3519490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、傾斜部分を有する路
面、例えば轍等の凹凸を有する路面を走行する際に発生
する運転者が予測できない車両の複雑な動き、いわゆる
ワンダリングを抑制して直進安定性を向上させた空気入
りラジアルタイヤ、中でも軽トラック用タイヤ及び小型
トラック用タイヤ、トラック及びバス用タイヤに関する
ものである。
【0002】近年、乗用車のみならず、軽トラック、小
型トラック、トラック及びバス等の車両においてもカー
カスのコードをタイヤ赤道面に対して実質直交する向き
に配列したいわゆるラジアルタイヤが、バイアスタイヤ
に比べて耐摩耗性及び操縦安定性に優れることから多用
されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車両の高速化に伴っ
て、ラジアルタイヤの採用も増加してきたのであるが、
道路網の整備拡充により車両の高速走行が日常的に行わ
れるようになると、前記のワンダリングの発生頻度が増
してきた。このワンダリングは車両の直進安定性を損な
う危険な現象であるため、タイヤの高性能化が進む中で
大きな問題となってきている。
【0004】そこでこの発明の目的は、ワンダリングを
抑制して、轍等の傾斜路面上での直進安定性を向上させ
た空気入りラジアルタイヤを提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、1対のビー
ドコア間にトロイド状をなして跨がるカーカスのクラウ
ン部外周にベルトとトレッドを配置し、前記ベルトが少
なくとも3枚のベルトプライから構成されて、このうち
カーカスに隣接するベルトプライがタイヤ赤道面に対す
る傾斜角度が比較的大きいコードをゴム被覆したベルト
プライであり、該ベルトプライの外周にタイヤ赤道面に
対する傾斜角度が比較的小さいコードをゴム被覆したベ
ルトプライの少なくとも2枚を該コードがタイヤ赤道面
を挟んで交差するよう積層配置した空気入りラジアルタ
イヤであって、コードの傾斜角度が比較的大きい前記ベ
ルトプライとコードの傾斜角度が比較的小さい前記ベル
トプライとの間に、タイヤ赤道面を含む位置にゴム層を
配置することにより、コードの傾斜角度が比較的小さい
ベルトプライがタイヤ径方向外側に凸の幅方向断面形状
を有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤであ
る。
【0006】ここで、タイヤ赤道面に対する傾斜角度が
比較的大きい点につき、具体的にはタイヤ赤道面に対し
て45〜90°の範囲にある任意の角度で傾斜している
こと、タイヤ赤道面に対する傾斜角度が比較的小さい点
につき、具体的にはタイヤ赤道面に対して14〜30°
の範囲にある任意の角度で傾斜していること、がそれぞ
れ好ましい。
【0007】また、コードの傾斜角度が比較的大きいベ
ルトプライの外周に配置したゴム層は、最広幅ベルトプ
ライの幅をBWとしたときに0.15×BW〜0.5×
BWの範囲にある任意の幅を有し、また厚みは1〜4mm
あればよい。
【0008】さらに、前記ゴム層の端部近傍に相当する
トレッドに、実質的にタイヤ周方向に延びる溝を配置す
ることが好ましい。ここでタイヤ周方向に延びる溝と
は、連続していても分断されていてもよく、また細溝で
もよい。
【0009】
【作用】タイヤが轍の凹凸等の傾斜路面を乗り上げる向
きに進入角をもって横断しようとするとき、図3に示す
ように、タイヤには路面からの反力FR と傾斜路面との
間に発生するキャンバースラストFC による横力Fy
働く。ここでタイヤをラジアル化するとタイヤの剛性が
高くなって、バイアスタイヤと比較して前記反力FR
大きく、キャンバースラストFC が小さいため、横力F
y が大となり、このためスムーズな轍乗越しができず、
ワンダリングが発生することが判明した。したがって、
ラジアルタイヤにおけるワンダリングを抑制するには、
キャンバースラストFC を増すことにより横力Fy を減
ずることが有効である。
【0010】上記キャンバースラストFC は、タイヤが
傾斜路面に接地して撓み変形した時のトレッドのタイヤ
断面内曲げ変形により発生する。すなわち、図4に示す
ように、トレッド接地端部近傍のトレッド曲げ変形bS
により発生する横力FCSと、タイヤ赤道面近傍のトレッ
ド曲げ変形bC により発生する横力FCCの合力と考える
ことができる。そこで、キャンバースラストFC を増す
には、前記横力FCCを減ずる一方で、前記横力FCSを増
せばよい。
【0011】この発明によれば、タイヤ赤道面に対する
傾斜角度が比較的大きいコードをゴム被覆したベルトプ
ライと、タイヤ赤道面に対する傾斜角度が比較的小さい
コードをゴム被覆したベルトプライとの間に、タイヤ赤
道面を含む位置にゴム層を介在配置させている。これに
より、ベルトの剛性を適度に維持しながらも、タイヤ赤
道面近傍でのベルトプライ間の相互拘束力が弱まり、該
部分に対応するトレッドで発生する横力FCCを減ずるこ
とができる。また、前記ゴム層の外側に配置されるベル
トプライはタイヤ径方向外側に凸の幅方向断面形状を有
するため、接地に伴い平坦になろうとするトレッドの曲
げ変形bs が大きくなり、この結果、トレッド接地端部
近傍で発生する横力FCSを増すことができるのである。
【0012】ここで、上記ゴム層の端部近傍に相当する
トレッドに、実質的にタイヤ周方向に延びる溝を配置す
ることにより、トレッドの曲げ変形bS がより大きくな
り、トレッド接地端部近傍で発生する横力FCSを一層増
すことができる。
【0013】
【実施例】図1に示す構造に従う、サイズ195/85R16 11
4/112LT の小型トラック用空気入りラジアルタイヤ 1
を、溝の配置を変更して、表1の仕様のもとに試作し
た。尚、図1において、カーカス 2はポリエステルコー
ドを多数本ラジアル方向に配列したゴム被覆プライを3
枚積層して構成され、該カーカス 2の外周にベルト 3と
トレッド 4が配置されている。該ベルト 3は3枚のスチ
ールベルトから構成されて、カーカスに隣接するととも
にコードのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が比較的大き
いベルトプライ 3-1(以下、第1ベルトプライともい
う)、該ベルトプライ 3-1の外周に配置されコードのタ
イヤ赤道面に対する傾斜角度が比較的小さいベルトプラ
イ 3-2(以下、第2ベルトプライともいう)、3-3 (以
下、第3ベルトプライともいう)の2枚が該コードがタ
イヤ赤道面を挟んで交差するよう積層されてなる。ここ
で、第1ベルトプライはコード傾斜角度が52°で幅が
120mm、第2ベルトプライはコード傾斜角度が24°
で幅が135mm、第3ベルトプライはコード傾斜角度が
24°で幅が120mmであって、これら3枚のベルトプ
ライのうち、最広幅ベルトプライは第2ベルトプライで
あり、この幅をBWとする。尚、トレッドには実質的に
タイヤ周方向に連続して延びる溝 5が4本配置されてい
る。またビードコア近傍は図示を省略した。
【0014】第1ベルトプライ 3-1の外周で、タイヤ赤
道面 Mを含む位置にゴム層 6を配置することにより、第
2及び第3ベルトプライが、トレッド中央部分でタイヤ
径方向外側に凸の幅方向断面形状を有する。ここで、試
作したタイヤではゴム層 6の幅中心がタイヤ赤道面 Mに
実質上一致するよう配置された。また、ゴム層の幅は5
0mmで0.37×BWに相当し、また厚みは3mmであっ
た。また、ゴム層 6の断面形状が略長方形であったの
で、第2及び第3ベルトプライは段差をもってタイヤ径
方向外側に凸の幅方向断面形状をなしている。しかし、
これに限らず、例えばゴム層 6の断面形状を凸レンズ断
面状にしてもよい。凸レンズ断面形状のときには、特に
空車時やキャンバー角が小さい場合にワンダリング抑制
効果を期待できる。また、図1の場合には、タイヤ赤道
面側の溝 5-1は上記ゴム層 6の端部近傍に相当するトレ
ッドに配置されている例が示されているが、このような
配置であるほうがワンダリング抑制効果が大きい。
【発明の効果】
【0015】また比較として、図2に示す構造に従う、
上記サイズのタイヤを従来例として試作した。図1のタ
イヤとの相違点は、ゴム層 6がないことにより、第2及
び第3ベルトプライがカーカス 2の形状に比べてトレッ
ド中央部分でタイヤ径方向外側に凸の幅方向断面形状を
なしていないことである。
【0016】これらのタイヤに規定内圧6.0kgf/cm2を充
填後、2トン積みの小型トラック(後輪が複輪タイプ)
に装着し、該小型トラックに規定最大荷重を負荷した状
態で轍を含む舗装路をテストドライバーが走行し、直進
安定性を官能評価した。その結果を、従来例を100と
する指数評価(指数は大きいほど良好)にて、表1に併
記している。同表からこの発明に従うタイヤの直進安定
性が顕著に向上したことが明らかである。
【0017】
【表1】
【0018】すなわち、この発明によれば、空気入りラ
ジアルタイヤのワンダリングを抑制して轍路等の傾斜路
面上での直進安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う空気入りラジアルタイヤのタイ
ヤ幅方向断面図である。
【図2】従来例のタイヤ幅方向断面図である。
【図3】タイヤが傾斜路面と接地した状態を示す模式図
である。
【図4】タイヤが傾斜路面と接地した状態における変形
及び横力を示す模式図である。
【符号の説明】
1 空気入りラジアルタイヤ 2 カーカス 3 ベルト 4 トレッド 5 溝 6 ゴム層 M タイヤ赤道面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のビードコア間にトロイド状をなし
    て跨がるカーカスのクラウン部外周にベルトとトレッド
    を配置し、前記ベルトが少なくとも3枚のベルトプライ
    から構成されて、このうちカーカスに隣接するベルトプ
    ライがタイヤ赤道面に対する傾斜角度が比較的大きいコ
    ードをゴム被覆したベルトプライであり、該ベルトプラ
    イの外周にタイヤ赤道面に対する傾斜角度が比較的小さ
    いコードをゴム被覆したベルトプライの少なくとも2枚
    を該コードがタイヤ赤道面を挟んで交差するよう積層配
    置した空気入りラジアルタイヤであって、 コードの傾斜角度が比較的大きい前記ベルトプライとコ
    ードの傾斜角度が比較的小さい前記ベルトプライとの間
    に、タイヤ赤道面を含む位置にゴム層を配置することに
    より、コードの傾斜角度が比較的小さいベルトプライが
    タイヤ径方向外側に凸の幅方向断面形状を有することを
    特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 コードの傾斜角度が比較的大きいベルト
    プライとコードの傾斜角度が比較的小さいベルトプライ
    との間に配置したゴム層の端部近傍に相当するトレッド
    に、実質的にタイヤ周方向に延びる溝を配置した請求項
    1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
JP06904095A 1995-03-28 1995-03-28 空気入りラジアルタイヤ Expired - Fee Related JP3519490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06904095A JP3519490B2 (ja) 1995-03-28 1995-03-28 空気入りラジアルタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06904095A JP3519490B2 (ja) 1995-03-28 1995-03-28 空気入りラジアルタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08258508A JPH08258508A (ja) 1996-10-08
JP3519490B2 true JP3519490B2 (ja) 2004-04-12

Family

ID=13391084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06904095A Expired - Fee Related JP3519490B2 (ja) 1995-03-28 1995-03-28 空気入りラジアルタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3519490B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3057810A1 (fr) * 2016-10-21 2018-04-27 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique a couches de travail comprenant une architecture optimisee

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08258508A (ja) 1996-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5591282A (en) Tire and vehicle system utilizing asymmetric support member molded to inboard sidewall
JPH0684121B2 (ja) 高速操縦安定性に優れる乗用車用ラジアルタイヤ
EP0791486B1 (en) Pneumatic radial tire
JP3197953B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
EP0361871B1 (en) A radial tyre for motor cycle
JP3425066B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3519490B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3611915B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3606975B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3749296B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3078560B2 (ja) 高速走行用空気入りラジアルタイヤ
JPH03164305A (ja) 乗用車用ラジアルタイヤ
JP3583537B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3623554B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4063397B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4024879B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4257709B2 (ja) ラジアルタイヤ
JPH08332806A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3555782B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH0820204A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2020097260A (ja) タイヤ
JP3993250B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3467097B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH11129705A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP7000886B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040129

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100206

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100206

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110206

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees