JPH08300557A - 意匠性フィルム及び該フィルムをラミネートした意匠性金属板並びにその製造方法 - Google Patents

意匠性フィルム及び該フィルムをラミネートした意匠性金属板並びにその製造方法

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JPH08300557A
JPH08300557A JP11196995A JP11196995A JPH08300557A JP H08300557 A JPH08300557 A JP H08300557A JP 11196995 A JP11196995 A JP 11196995A JP 11196995 A JP11196995 A JP 11196995A JP H08300557 A JPH08300557 A JP H08300557A
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Masaya Kusumoto
雅也 楠本
Makoto Kaga
眞 加賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属板にラミネートして鮮映性及び耐熱性に
優れた意匠性金属板を与えることができる意匠性フィル
ムを得る。 【構成】 PETフィルムなどのベースフィルム層1の
柄印刷層3が設けられる側に、柄印刷層3の凹凸を吸収
するイソシアネート硬化型などの硬化性樹脂からなる硬
化型樹脂層2,4が設けられていることを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家電製品、器物、内装
建材などに用いられる化粧鋼板等において、金属板とラ
ミネートして用いられる意匠性フィルムに関するもので
あり、さらには該フィルムをラミネートした化粧鋼板な
どの意匠性金属板並びにその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】家電製品、器物、内装建材等に用いられ
る化粧鋼板としては、柄印刷を施した樹脂フィルムを鋼
板にラミネートしたものが用いられている。このような
柄印刷を施した樹脂フィルムは、透明PETフィルムや
透明PVCフィルムなどのようなベースフィルムを用
い、柄印刷を施すことにより作製されている。このよう
な意匠性ラミネートフィルムの代表的なものとしては、
以下のような積層構造のものが知られている。
【0003】(1)塩化ビニル(PVC)フィルムに柄
印刷を施し、その上に接着剤層を介して、着色した塩化
ビニルフィルムをラミネートしたもの。透明PVCフィ
ルム/柄印刷層/接着剤層/着色PVCフィルム層 (2)ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
に柄印刷を施し、接着剤層を介して塩化ビニルフィルム
などの熱可塑性樹脂フィルムをラミネートしたもの(例
えば、特開平6−305075号公報)。透明PETフ
ィルム/柄印刷層/接着剤層/熱可塑性樹脂フィルム層 (3)ポリエチレンテレフタレートフィルムに柄印刷を
施したもの。透明PETフィルム/柄印刷層/ベタ印刷
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラミネ
ートフィルムに塩化ビニルフィルムを用いた従来の意匠
性フィルムでは、廃棄焼却する際に、塩化水素などの有
害ガスが発生したり、焼成炉内が高温となり炉を損傷さ
せたり、またダイオキシン等の極めて有害な物質を生成
させたりといった問題があった。また塩化ビニルフィル
ムなどの熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした意匠性
フィルムにおいては、耐熱性が劣り、高温で使用される
と外観不良等を生じるという問題があった。
【0005】また、上記(3)のようにPETフィルム
層に直接柄印刷を施し、塩化ビニルフィルム等をラミネ
ートせずに金属板に積層させた化粧鋼板においては、柄
印刷層の凹凸がフィルム表面に表れ、鮮映性の良好な化
粧鋼板とすることができないという問題があった。
【0006】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、金属板にラミネートして鮮映性及び耐熱性に
優れた意匠性金属板を与えることができる意匠性フィル
ム、及び該意匠性フィルムをラミネートした意匠性金属
板並びにその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の意匠性フィルム
は、ベースフィルム層と、該ベースフィルム層の少なく
とも一方側に設けられる柄印刷層と、ベースフィルム層
に対し柄印刷層と同一側に設けられ、柄印刷層の凹凸を
吸収する硬化性樹脂からなる硬化型樹脂層とを備えてい
る。
【0008】本発明において用いるベースフィルム層と
しては、2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィル
ムが好ましい。ベースフィルム層の厚みは、使用される
用途等により適宜設定されるが、一般には12〜50μ
mが好ましい。ベースフィルム層の厚みが薄すぎると、
金属板にラミネートした場合に耐傷付き性が不十分とな
り、ベースフィルム層の厚みが厚すぎると、ラミネート
時の温度によるフィルム収縮力が大きくなり、応力が残
存し、ラミネート系としての接着性が低下する傾向があ
る。
【0009】ベースフィルム層の柄印刷層及び硬化型樹
脂層を形成する側の面には、コロナ放電処理を施すこと
が好ましい。さらには、易接着処理として、ポリエステ
ル、ウレタン、アクリルなどの樹脂をアンカーコートし
てもよい。
【0010】本発明において硬化型樹脂層を形成する硬
化性樹脂は特に限定されるものではないが、イソシアネ
ート硬化型の硬化性樹脂が可撓性が高く好ましい。例え
ば、イソシアネート硬化型のポリエステル系、アクリル
系、ポリウレタン系、フッ素系樹脂などのベース樹脂
に、顔料、及び種々の添加剤等を配合したものを用いる
ことができる。硬化型樹脂層の厚みとしては、1〜20
μmであることが好ましく、さらに好ましくは5〜10
μmである。硬化型樹脂層の厚みが薄すぎると、柄印刷
層の凹凸を吸収する効果が少なくなり、硬化型樹脂層の
厚みが厚すぎると、凝集力が低下し、フィルム全体とし
ての接着性が低下する傾向がある。
【0011】本発明における柄印刷層は、従来から一般
に柄印刷用のインキとして用いられているものを用いる
ことができ、例えばポリエステル系、アクリル系、ポリ
ウレタン系、フッ素系樹脂などのベース樹脂に顔料、及
び種々の添加剤等を配合したものを用いることができ
る。好ましくは、硬化型樹脂層と同様の樹脂成分が用い
られる。柄印刷層は、柄によって1色で仕上げても良
く、また、高い意匠性を出すため数種を印刷しても良
い。さらに、柄の鮮やかさや淡さを表現するためのイン
ク色相と版深により膜厚はコントロールされる。柄印刷
層の厚みは、硬化型樹脂層の厚み、後述するように第1
の硬化型樹脂層と第2の硬化型樹脂層に分割して設ける
場合には、その合計の厚みよりも薄くなければならな
い。
【0012】柄印刷層の印刷は、特に限定されるもので
はないが、例えばグラビア印刷により行うことができ
る。またスクリーン印刷、フレキソ印刷、平板印刷など
で印刷することもできる。抽象的柄を表現する場合は、
柄のシャープさを出すためのグラビア印刷が良い。
【0013】本発明における柄印刷層は、特定の領域の
みに印刷を施すことにより柄が形成された層であり、こ
の柄印刷層の印刷により凹凸が形成される。本発明にお
いては、このような柄印刷層の凹凸を硬化型樹脂層によ
って吸収し平坦化している。
【0014】また本発明において硬化型樹脂層は、樹脂
液を塗布をすることにより形成することができる。この
ような塗布方法としては、柄印刷層と同様に、グラビア
印刷を採用することができ、その他のスクリーン印刷、
フレキソ印刷、平板印刷などにより硬化型樹脂層を形成
してもよい。またロールコータ、ナイフコータ、ディッ
プコータなどの塗工機を用いて塗布し形成してもよい。
【0015】本発明に従う第1の実施態様においては、
硬化型樹脂層が第1の硬化型樹脂層と第2の硬化型樹脂
層に分割して設けられており、第1の硬化型樹脂層と第
2の硬化型樹脂層の間に柄印刷層が設けられている。
【0016】本発明に従う第2の実施態様においては、
ベースフィルム層上に硬化型樹脂層が設けられ、該硬化
型樹脂層の上に柄印刷層が形成される。本発明に従う第
3の実施態様では、ベースフィルム層上に柄印刷層が形
成され、該柄印刷層の上に硬化型樹脂層が設けられる。
【0017】本発明の意匠性フィルムにおいては、ベー
スフィルム層と反対側の最外側層に、必要に応じてベタ
印刷層が設けられる。ここで、ベタ印刷層とは、全面に
印刷を施した層を意味している。
【0018】本発明の意匠性金属板は、本発明の意匠性
フィルムを金属板上にラミネートすることにより形成す
ることができる。金属板としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば鉄板、ステンレス鋼板、または冷延
鋼板に亜鉛もしくはニッケルメッキを施した鋼板を用い
ることができる。また、これらの鋼板に、クロメート処
理またはリン酸亜鉛処理を施した鋼板を用いることもで
きる。
【0019】金属板上に意匠性フィルムをラミネートす
るには、通常金属板上に接着剤を塗布し接着剤層を形成
する。接着剤層の厚みは、1〜20μm程度が好まし
い。接着剤は、1液型、2液型、3液型などの接着剤を
用いることができ、例えば、アクリル系、ポリエステル
系、ポリウレタン系、エポキシ系接着剤などを用いるこ
とができる。この接着剤には、必要に応じて、防錆顔
料、着色顔料、体質顔料などを配合してもよい。このよ
うな接着剤層を塗布し、例えば、140℃以上に焼き付
けた後、意匠性フィルムを直ちに加圧して接着させる。
【0020】金属板上には、接着剤層を形成する前に、
密着性及び耐食性を高めるためにプライマー層を形成し
てもよい。このようなプライマー層には、必要に応じ
て、防錆顔料、着色顔料、体質顔料などを配合すること
ができる。このようなプライマー層の色相を、積層する
意匠性フィルムと同系色にすることによりベースコート
としての機能をもたせることもできる。このようなプラ
イマー層の厚みは、1〜20μm程度が好ましい。
【0021】
【発明の作用効果】本発明の意匠性フィルムにおいて
は、柄印刷層が設けられるベースフィルム層の一方側
に、柄印刷層の凹凸を吸収する硬化性樹脂からなる硬化
型樹脂層が設けられている。柄印刷層の凹凸がこの硬化
型樹脂層により吸収されるため、本発明の意匠性フィル
ムを金属板とラミネートとしても、ベースフィルム層の
表面に柄印刷層の凹凸が表れない。このため、鮮映性の
良好な意匠性金属板とすることができる。
【0022】特に、金属板上に接着剤層を塗布し、焼き
付けた後、意匠性フィルムをラミネートする際に硬化型
樹脂層が加熱及び加圧され、柄印刷層の凹凸に沿って硬
化型樹脂層が変形し、柄印刷層の凹凸が硬化型樹脂層に
よって吸収されるものと思われる。
【0023】また、本発明に従えば、硬化性樹脂からな
る硬化型樹脂層が使用されるので、従来のように塩化ビ
ニルフィルム等が使用されず、塩化ビニル樹脂に起因す
る諸問題が発生しない。また硬化性樹脂からなる硬化型
樹脂層であるため、従来の下層に熱可塑性の樹脂層を設
けた意匠性フィルムのように高温下においてしわなどを
発生することがなく、耐熱性において優れている。
【0024】
【実施例】
〔ラミネートフィルムの作製〕実施例1 図1に示すような意匠性フィルムを作製した。ベースフ
ィルムであるPETフィルム1の上に第1の硬化型樹脂
層2を塗布して形成し、この第1の硬化型樹脂層2の上
に柄印刷層3を印刷して形成した。柄印刷層3の上に第
2の硬化型樹脂層4を塗布して形成し、この上にベタ印
刷層5を形成してラミネートフィルム6とした。具体的
には以下のようにして各層を形成した。
【0025】・PETフィルム 2軸延伸ポリエステルフィルム(商品名「東洋紡エステ
ルフィルムE5100」;東洋紡績社製、厚み25μ
m、片面コロナ放電処理品)を用い、コロナ放電処理面
の上に以下の各層を形成した。
【0026】・第1の硬化型樹脂層 ウレタン樹脂系グラビアインキ(着色顔料を含有してい
ないインキ;商品名「パラミック21メジウム」;大日
精化社製)100重量部に、イソシアネート系硬化剤
(商品名「ラミックBハドナー」;大日精化社製)5重
量部を混合したものを、総刷用グラビアスクリーンロー
ルを用いてPETフィルムのコロナ放電処理面上に総刷
り印刷した。塗布後80℃で30秒間乾燥し、この塗布
及び乾燥を3回繰り返し、乾燥膜厚で3μmとした。
【0027】・柄印刷層 柄印刷用インキとして、ウレタン樹脂系グラビアインキ
(商品名「パラミック21 701白」;大日精化社
製)90重量部に、ウレタン樹脂系グラビアインキ(商
品名「パラミック21 911紅」;大日精化社製)5
重量部、ウレタン樹脂系グラビアインキ(商品名「パラ
ミック21 922黄」;大日精化社製)3重量部、ウ
レタン樹脂系グラビアインキ(商品名「パラミック21
994墨」;大日精化社製)2重量部を混合攪拌し、
これにイソシアネート系硬化剤(商品名「ラミックBハ
ードナー」;大日精化社製)5重量部を配合したものを
用いた。このようにして調製したインキを用いて、第1
の硬化型樹脂層の上にグラビア印刷で抽象柄を印刷し、
80℃で30秒間乾燥した。柄印刷層の印刷部分の厚み
は1μmであった。
【0028】・第2の硬化型樹脂層 第1の硬化型樹脂層と同じウレタン樹脂系グラビアイン
キ及びイソシアネート系硬化剤を用いた。総刷用グラビ
アスクリーンロールを用いて塗布し、塗布後80℃で3
0秒間乾燥した。この塗布及び乾燥を3回繰り返して、
乾燥膜厚で3μmとなるように第2の硬化型樹脂層を形
成した。
【0029】・ベタ印刷層 ウレタン樹脂系グラビアインキ(商品名「パラミック2
1 701白」;大日精化社製)100重量部に、イソ
シアネート系硬化剤(商品名「ラミックBハードナ
ー」;大日精化社製)5重量部を混合したものを、総刷
用グラビアスクリーンロールを用いて第2の硬化型樹脂
層上に塗布した。塗布後80℃で30秒間乾燥した。こ
の塗布及び乾燥を2回繰り返して、乾燥膜厚で5μmの
ベタ印刷層を形成した。以上のようにして得られたラミ
ネートフィルムを40℃で24時間エージングした。
【0030】〔ラミネート鋼板の製造〕得られたラミネ
ートフィルムを、板厚0.3mmの電気亜鉛メッキ鋼板
の上にラミネートした。電気亜鉛メッキ鋼板としては、
塗布型クロメート処理を施したものを用いた。図2に示
すように、電気メッキ亜鉛鋼板7のクロメート処理を施
した面の上にプライマー層8を形成した。プライマー層
8は、フェノキシ樹脂系下塗塗料(PWC54%、酸化
チタン配合白系色、メラミン架橋)を乾燥膜厚で5μm
となるように塗布し、最高到達温度が215℃となるよ
うに乾燥した。このプライマー層8の上に、2液型ウレ
タン樹脂系接着剤(商品名「パワータイトC−10
0」;日本ペイント社製)を乾燥膜厚で5μmとなるよ
うに塗布し、接着剤層9を形成した。最高到達温度が1
60℃となるように焼き付けた後、直ちにラミネートフ
ィルム6を接着剤層9の上に載せ、シリコンゴムロール
を用いて圧着した。これにより、図2に示すような積層
構造を有するラミネート化粧鋼板が得られた。
【0031】実施例2〜4 第1の硬化型樹脂層及び第2の硬化型樹脂層の膜厚を、
乾燥膜厚で、それぞれ9μm(実施例2)、20μm
(実施例3)、50μm(実施例4)とする以外は、上
記実施例1と同様にしてラミネートフィルムを製造し、
これを用いてラミネート化粧鋼板を作製した。第1の硬
化型樹脂層及び第2の硬化型樹脂層の膜厚は、塗布回数
を変えることにより調整した。すなわち実施例2におい
ては9回、実施例3においては20回、実施例4におい
ては50回塗布を行った。
【0032】比較例1 図7に示すように、PETフィルム1の上に直接柄印刷
層3を形成し、この上にベタ印刷層5を塗布した。PE
Tフィルム1、柄印刷層3及びベタ印刷層5はいずれも
実施例1と同様の材料を用い、同様の膜厚とした。
【0033】比較例2 図8に示すように、PETフィルム1の上に直接柄印刷
層3を形成し、この上にPVCフィルム10(膜厚20
0μm)を接着剤(イソシアネート硬化のポリエステル
系接着剤;厚み5μm)を介してラミネートとした。
【0034】以上のようにして得れた実施例1〜4及び
比較例1及び2のラミネート化粧鋼板について表面状
態、耐熱性及び接着性を以下のようにして評価した。 ・表面状態 ラミネート化粧鋼板の表面の凹凸状態について、以下の
基準で評価した。 1:……凹凸が明らかに認められ、凸部に角のあるも
の。 2:……凹凸が明らかに認められ、凸部の角がとれてい
るもの。 3:……凹凸は認められるが、凸部の角が丸くなってい
るもの。 4:……凸部の段差がかろうじて認められ、凸部の角が
滑らかなもの。 5:……凹凸の認められないもの。
【0035】・耐熱性 ラミネート化粧鋼板を150℃で24時間加熱した後、
外観状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。 ×:しわなどの外観異常が認められた。 ○:外観異常が認められなかった。
【0036】・接着性 ラミネート化粧鋼板のフィルム部分を鋼板に対して18
0°はく離接着強さ試験(JIS−S−6040)を行
い、その接着程度を評価を以下の基準で評価した。 1:……1kg/2.5cm以下 2:……2kg/2.5cm以下 3:……3kg/2.5cm以下 4:……4kg/2.5cm以下 5:……フィルム破壊または4kg/2.5cm以上 以上のようにして評価した評価結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果から明らかなように、本発明に
従う実施例1〜4のラミネート化粧鋼板は、いずれも比
較例1及び2の従来のラミネート化粧鋼板に比べ、表面
において観察される凹凸が少なく、表面状態が良好であ
る。また、耐熱性も、PVCフィルムを用いた比較例2
に比べ、良好であることがわかる。
【0039】実施例5 図3に示すように、PETフィルム1の上に直接柄印刷
層3を形成し、この上に硬化型樹脂層4及びベタ印刷層
5を形成した。硬化型樹脂層4の膜厚は9μmとし、ベ
タ印刷層5の膜厚は5μmとした。
【0040】実施例6 図4に示すように、PETフィルム1の上に硬化型樹脂
層2を形成し、この上に柄印刷層3を形成した後、この
上に直接ベタ印刷層5を形成した。硬化型樹脂層2及び
ベタ印刷層5の膜厚は、それぞれ9μm及び5μmとし
た。
【0041】実施例7 図5に示すように、PETフィルム1の上に直接柄印刷
層3を形成し、この上にベタ印刷層5を形成した。ベタ
印刷層5の上に硬化型樹脂層2を形成した。ベタ印刷層
5及び硬化型樹脂層2の膜厚は、それぞれ5μm及び9
μmとした。
【0042】実施例8 図6に示すように、図1に示す第2の硬化型樹脂層4の
上のベタ印刷層5を形成しない以外は、図1に示す実施
例1と同様にしてラミネートフィルムを形成した。
【0043】以上の実施例5〜8のラミネートフィルム
を、上記実施例と同様にして鋼板とラミネートし、得ら
れたラミネート化粧鋼板の表面状態について同様に評価
した。評価結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2から明らかなように、硬化型樹脂層が
柄印刷層の少なくとも一方に設けられることにより、柄
印刷層の凹凸が吸収され良好な表面状態を呈している。
【0046】実施例9〜11 実施例9〜11においては、硬化型樹脂層として着色し
た樹脂層を用いた。実施例9ではウレタン樹脂系グラビ
アインキ(商品名「パラミック21メジウム」)99.
5重量部に、紅色に着色したウレタン樹脂系グラビアイ
ンキ(商品名「パラミック21 911紅」)0.5重
量部を混合したものを用い、これに商品名「ラミックB
ハードナー」5重量部を配合した薄紅色に調整したイン
キを用いた。
【0047】実施例10では着色した硬化型樹脂層とし
て、商品名「パラミック21メジウム」99.5重量部
に、商品名「パラミック21 922黄」0.5重量部
を混合した薄黄色に調整したインキを用い、これに商品
名「ラミックBハードナー」5重量部を配合したものを
用いた。
【0048】実施例11においては、実施例9で使用し
た紅色着色の硬化型樹脂層を第1の硬化型樹脂層とし、
実施例10で使用した黄色の硬化型樹脂層を第2の硬化
型樹脂層として用いてラミネートした。
【0049】得られたラミネートフィルムを鋼板とラミ
ネートしてラミネート化粧鋼板とし、その表面状態につ
いて評価した。評価結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】実施例12及び比較例3 ベースフィルムとして、フッ素樹脂フィルム(電気化学
工業社製、商品名「デンカDXフィルムDX−14S0
23a」、厚み30μm)を用い、その他は実施例2と
同様にしてラミネートフィルムを作製し、ラミネート化
粧鋼板を作製した。また比較として、フッ素樹脂フィル
ムを用い、比較例1と同様に硬化型樹脂層を設けずに直
接フッ素樹脂フィルム上に柄印刷を施しその上にベタ印
刷を施したラミネートフィルムを作製し、これを用いて
ラミネート化粧鋼板を作製した。以上のようにして得ら
れた実施例12及び比較例3のラミネート化粧鋼板の表
面状態について上記と同様にして評価し、評価結果を表
4に示した。
【0052】
【表4】
【0053】表4から明らかなように、PETフィルム
に変えてフッ素樹脂フィルムを用いた場合にも、硬化型
樹脂層により柄印刷層の凹凸を吸収することができ、良
好な表面状態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う一実施例の意匠性フィルムを示す
断面図。
【図2】図1に示す意匠性フィルムをラミネートした意
匠性金属板を示す断面図。
【図3】本発明に従う他の実施例の意匠性フィルムを示
す断面図。
【図4】本発明に従うさらに他の実施例の意匠性フィル
ムを示す断面図。
【図5】本発明に従うさらに他の実施例の意匠性フィル
ムを示す断面図。
【図6】本発明に従うさらに他の実施例の意匠性フィル
ムを示す断面図。
【図7】比較例の意匠性フィルムを示す断面図。
【図8】比較例の意匠性フィルムを示す断面図。
【符号の説明】
1…PETフィルム(ベースフィルム) 2…第1の硬化型樹脂層 3…柄印刷層 4…第2の硬化型樹脂層 5…ベタ印刷層 6…ラミネートフィルム 7…金属板 8…プライマー層 9…接着剤層 10…PVCフィルム層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルム層と、該ベースフィルム
    層の少なくとも一方側に設けられる柄印刷層と、前記ベ
    ースフィルム層に対し前記柄印刷層と同一側に設けら
    れ、かつ前記柄印刷層の凹凸を吸収する硬化性樹脂から
    なる硬化型樹脂層とを備える意匠性フィルム。
  2. 【請求項2】 前記硬化型樹脂層が、第1の硬化型樹脂
    層と第2の硬化型樹脂層に分割して設けられており、第
    1の硬化型樹脂層と第2の硬化型樹脂層の間に前記柄印
    刷層が設けられている請求項1に記載の意匠性フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 前記ベースフィルム層上に前記硬化型樹
    脂層が設けられ、該硬化型樹脂層の上に柄印刷層が形成
    されている請求項1に記載の意匠性フィルム。
  4. 【請求項4】 前記ベースフィルム層上に前記柄印刷層
    が形成され、前記柄印刷層の上に前記硬化型樹脂層が設
    けられている請求項1に記載の意匠性フィルム。
  5. 【請求項5】 前記ベースフィルム層と反対側の最外側
    層としてベタ印刷層が設けられている請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の意匠性フィルム。
  6. 【請求項6】 前記ベースフィルム層がPETフィルム
    層である請求項1〜5のいずれか1項に記載の意匠性フ
    ィルム。
  7. 【請求項7】 前記硬化型樹脂層がイソシアネート硬化
    型樹脂から形成されている請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の意匠性フィルム。
  8. 【請求項8】 前記柄印刷層がイソシアネート硬化型樹
    脂から形成されている請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の意匠性フィルム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の意
    匠性フィルムを金属板上にラミネートしたフィルム積層
    意匠性金属板。
  10. 【請求項10】 金属板上に接着剤を塗布し、焼き付け
    た後、請求項1〜8のいずれか1項に記載の意匠性フィ
    ルムを直ちに加圧して接着するフィルム積層意匠性金属
    板の製造方法。
  11. 【請求項11】 金属板上にプライマー層を形成した
    後、該プライマー層の上に前記接着剤を塗布する請求項
    10に記載のフィルム積層意匠性金属板の製造方法。
JP11196995A 1995-05-10 1995-05-10 意匠性フィルム及び該フィルムをラミネートした意匠性金属板並びにその製造方法 Pending JPH08300557A (ja)

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JP11196995A JPH08300557A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 意匠性フィルム及び該フィルムをラミネートした意匠性金属板並びにその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000068009A1 (en) * 1999-04-22 2000-11-16 Tekniseri Oy Method for manufacturing a surface laminated panel and a surface laminated panel

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000068009A1 (en) * 1999-04-22 2000-11-16 Tekniseri Oy Method for manufacturing a surface laminated panel and a surface laminated panel

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