JPH08300341A - 凝固成形品用材料の成形方法 - Google Patents
凝固成形品用材料の成形方法Info
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- JPH08300341A JPH08300341A JP12887195A JP12887195A JPH08300341A JP H08300341 A JPH08300341 A JP H08300341A JP 12887195 A JP12887195 A JP 12887195A JP 12887195 A JP12887195 A JP 12887195A JP H08300341 A JPH08300341 A JP H08300341A
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- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 凝固成形品の強度を向上を図ることができる
凝固成形品の成形方法及び凝固成形物を提供する。 【構成】 密閉可能な材料投入口、密閉可能な混練物排
出口及び真空ポンプに接続する排気口を備え、内部に攪
拌手段を有する密閉混合機の料投入口から水と反応して
硬化する粉末凝固剤、骨材及び水から少なくともなる凝
固成形品用材料を投入して材料投入口を密閉し、排気口
を真空ポンプに接続して作動させ、所定時間攪拌して上
記材料をスラリーにした後、真空ポンプの作動を停止し
て排気口を大気圧に解放し、混練物排出口を開いて混練
物スラリーを排出する。
凝固成形品の成形方法及び凝固成形物を提供する。 【構成】 密閉可能な材料投入口、密閉可能な混練物排
出口及び真空ポンプに接続する排気口を備え、内部に攪
拌手段を有する密閉混合機の料投入口から水と反応して
硬化する粉末凝固剤、骨材及び水から少なくともなる凝
固成形品用材料を投入して材料投入口を密閉し、排気口
を真空ポンプに接続して作動させ、所定時間攪拌して上
記材料をスラリーにした後、真空ポンプの作動を停止し
て排気口を大気圧に解放し、混練物排出口を開いて混練
物スラリーを排出する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、セメントの様な凝固
剤を含む凝固成形品用材料の成形方法及び凝固成形物に
関する。さらに詳細には、セメントのような水と反応し
て硬化する粉末凝固剤、骨材及び水からなる凝固成形品
中に散在する気泡を少なくして、コンクリートブロック
等の凝固成形品の強度を大きくする成形方法に関する。
剤を含む凝固成形品用材料の成形方法及び凝固成形物に
関する。さらに詳細には、セメントのような水と反応し
て硬化する粉末凝固剤、骨材及び水からなる凝固成形品
中に散在する気泡を少なくして、コンクリートブロック
等の凝固成形品の強度を大きくする成形方法に関する。
【０００２】
【従来技術】ポルトランドセメント、スラグセメント、
アルミナセメント、石膏等の水と反応して硬化する粉末
等の凝固剤に反応に必要な量の水を加えた混練物は、特
に砂、砂利、シリカ粉末等の骨材が用いられた場合、流
動性を殆ど示さないので、通常これら材料を型に注入し
て成形品を製造するときには、注型可能な粘度になるま
で加える水の量を増している。
アルミナセメント、石膏等の水と反応して硬化する粉末
等の凝固剤に反応に必要な量の水を加えた混練物は、特
に砂、砂利、シリカ粉末等の骨材が用いられた場合、流
動性を殆ど示さないので、通常これら材料を型に注入し
て成形品を製造するときには、注型可能な粘度になるま
で加える水の量を増している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】水と硬化反応させて形
成した凝固成形品中の反応に預からなかった余剰水は、
水泡となって残り、成形品中に多数の空隙を形成する。
成形品中に空隙が多いと成形品の強度が低くなるので、
加える水の量を少なくして空隙を少なくするのが好まし
く、流動性を維持しながら添加水量を少なくするために
ポリアリルスルフオン酸塩系界面活性剤、メラミンホル
マリン樹脂スルフオン酸塩系界面活性剤、芳香族多環縮
合化合物のスルフオン酸塩系界面活性剤等を減水剤と称
して凝固剤量の０．３〜５％用いて、水の配合量を１０
〜４０％減量している。しかし、従来のこれらの方法で
は凝固成形品の強度は必ずしも十分ではない。この発明
の目的は、凝固成形品の強度を向上を図ることができる
凝固成形品の成形方法、特にその混練方法を提供する点
にある。
成した凝固成形品中の反応に預からなかった余剰水は、
水泡となって残り、成形品中に多数の空隙を形成する。
成形品中に空隙が多いと成形品の強度が低くなるので、
加える水の量を少なくして空隙を少なくするのが好まし
く、流動性を維持しながら添加水量を少なくするために
ポリアリルスルフオン酸塩系界面活性剤、メラミンホル
マリン樹脂スルフオン酸塩系界面活性剤、芳香族多環縮
合化合物のスルフオン酸塩系界面活性剤等を減水剤と称
して凝固剤量の０．３〜５％用いて、水の配合量を１０
〜４０％減量している。しかし、従来のこれらの方法で
は凝固成形品の強度は必ずしも十分ではない。この発明
の目的は、凝固成形品の強度を向上を図ることができる
凝固成形品の成形方法、特にその混練方法を提供する点
にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】セメントペーストの凝固
物の強度は、ペースト中の水量だけではなく、空気量が
多いほど低くなると考えられる。従来、セメントペース
トに骨材を混合したものである生コンクリートの水の減
量については減水剤の使用等によってある程度の効果が
得られているが、この点、空気の減量については殆ど試
みがなされていない。
物の強度は、ペースト中の水量だけではなく、空気量が
多いほど低くなると考えられる。従来、セメントペース
トに骨材を混合したものである生コンクリートの水の減
量については減水剤の使用等によってある程度の効果が
得られているが、この点、空気の減量については殆ど試
みがなされていない。
【０００５】粉末にされた凝固剤の粒子間に空気が存在
し、通常見掛け比重が真比重の１／２以下であることか
ら見て、その量は凝固剤の真の容積と同容積以上である
ことは明らかである。粉末状凝固剤、例えばセメントは
粒子が凝縮して塊を形成しており、これに水と骨材を加
えた場合、塊の表面にある水と接触したセメント粒子は
ペースト状になって未接触のセメント部分を包み込み、
時間の経過とともに未接触のセメント粒子間に水が浸入
してペースト状になるが、このとき粒子間に存在してい
た空気の一部は大きな気泡を形成して浮き上がり系外に
に出るが、大部分は浮き上がる力が弱い小さい気泡とな
ってペースト状混合物所謂スラリー内に残り、さらに骨
材が気泡の上昇を妨害する結果凝固して形成した成形品
中に多数の気泡が生じる。
し、通常見掛け比重が真比重の１／２以下であることか
ら見て、その量は凝固剤の真の容積と同容積以上である
ことは明らかである。粉末状凝固剤、例えばセメントは
粒子が凝縮して塊を形成しており、これに水と骨材を加
えた場合、塊の表面にある水と接触したセメント粒子は
ペースト状になって未接触のセメント部分を包み込み、
時間の経過とともに未接触のセメント粒子間に水が浸入
してペースト状になるが、このとき粒子間に存在してい
た空気の一部は大きな気泡を形成して浮き上がり系外に
に出るが、大部分は浮き上がる力が弱い小さい気泡とな
ってペースト状混合物所謂スラリー内に残り、さらに骨
材が気泡の上昇を妨害する結果凝固して形成した成形品
中に多数の気泡が生じる。
【０００６】上記の点に鑑み、この発明は、凝固成形品
用材料、特に例えば粉末凝固剤を含む凝固成形品用材料
を真空雰囲気下で脱気して成形する凝固成形品用材料の
成形方法を採用した。またこの発明は、凝固成形品用材
料を真空雰囲気下で脱気して成形された凝固成形品用材
料の凝固成形物である。またこの発明は、少なくとも粉
末凝固剤、骨材及び水を含む凝固成形品用材料を、真空
雰囲気下で脱気して成形することを特徴とする凝固成形
品用材料の成形方法である。特に、凝固剤、骨材及び水
を少なくとも含む凝固成形品材料の混練物が流動性を示
している状態のときに脱気して、凝固成形品中に包含さ
れる気泡を少なくして強度を大きくする成形方法乃至混
練方法を採用した。
用材料、特に例えば粉末凝固剤を含む凝固成形品用材料
を真空雰囲気下で脱気して成形する凝固成形品用材料の
成形方法を採用した。またこの発明は、凝固成形品用材
料を真空雰囲気下で脱気して成形された凝固成形品用材
料の凝固成形物である。またこの発明は、少なくとも粉
末凝固剤、骨材及び水を含む凝固成形品用材料を、真空
雰囲気下で脱気して成形することを特徴とする凝固成形
品用材料の成形方法である。特に、凝固剤、骨材及び水
を少なくとも含む凝固成形品材料の混練物が流動性を示
している状態のときに脱気して、凝固成形品中に包含さ
れる気泡を少なくして強度を大きくする成形方法乃至混
練方法を採用した。
【０００７】またこの発明は、密閉可能な材料投入口、
密閉可能な混練物排出口及び真空ポンプに接続する排気
口を備え、内部に攪拌手段を有する密閉混合機を用い
て、水と反応して硬化するポルトランドセメント、スラ
グセメント、アルミナセメント、石膏等の粉末凝固剤、
骨材及び水から少なくともなる凝固成形品用材料を混練
し、型に注型して凝固させる工程において、密閉混合機
に密閉可能な材料投入口から、粉末凝固剤、骨材及び水
を投入して材料投入口を密閉し、排気口を真空ポンプに
接続して作動させ、所定時間攪拌して上記材料をスラリ
ーにした後、真空ポンプの作動を停止して排気口を大気
圧に解放し、混練物排出口を開いて混練物スラリーを排
出する一連の工程を含む凝固成形品用材料の混練方法で
ある。
密閉可能な混練物排出口及び真空ポンプに接続する排気
口を備え、内部に攪拌手段を有する密閉混合機を用い
て、水と反応して硬化するポルトランドセメント、スラ
グセメント、アルミナセメント、石膏等の粉末凝固剤、
骨材及び水から少なくともなる凝固成形品用材料を混練
し、型に注型して凝固させる工程において、密閉混合機
に密閉可能な材料投入口から、粉末凝固剤、骨材及び水
を投入して材料投入口を密閉し、排気口を真空ポンプに
接続して作動させ、所定時間攪拌して上記材料をスラリ
ーにした後、真空ポンプの作動を停止して排気口を大気
圧に解放し、混練物排出口を開いて混練物スラリーを排
出する一連の工程を含む凝固成形品用材料の混練方法で
ある。
【０００８】粉末凝固剤の全量と、所要量の骨材及び水
のそれぞれを分けて、上記の混練工程を、まず所要量の
１／１０〜１／３量の骨材と、所要量の１／３〜２／３
量の水及び減水剤の全量を投入して所定時間攪拌して凝
固剤を粘土状にする工程と、凝固剤が粘土状になった
後、残りの骨材と水を投入して投入口を閉じ、排気口に
真空ポンプを接続して作動させ、所定時間攪拌して上記
材料をスラリーにした後、真空ポンプの作動を停止して
排気口を大気圧に解放し、混練物排出口を開いてスラリ
ーを排出する工程の２つで構成する方法が好ましい。さ
らに、混練物が注型された型を台に載せて１０〜１００
Hzの振動数で振動する工程を組み合わせるのが好まし
い。
のそれぞれを分けて、上記の混練工程を、まず所要量の
１／１０〜１／３量の骨材と、所要量の１／３〜２／３
量の水及び減水剤の全量を投入して所定時間攪拌して凝
固剤を粘土状にする工程と、凝固剤が粘土状になった
後、残りの骨材と水を投入して投入口を閉じ、排気口に
真空ポンプを接続して作動させ、所定時間攪拌して上記
材料をスラリーにした後、真空ポンプの作動を停止して
排気口を大気圧に解放し、混練物排出口を開いてスラリ
ーを排出する工程の２つで構成する方法が好ましい。さ
らに、混練物が注型された型を台に載せて１０〜１００
Hzの振動数で振動する工程を組み合わせるのが好まし
い。
【０００９】この発明に用いる混合機は、混練容器が気
密性になっておれば構造は限定されず、攪拌羽根を回転
する形式の攪拌式混合機、或いは混練容器の壁の内側に
攪拌用の突起を具え、混練容器自体が回転する回転式混
合機のいずれであってもよい。また広く用いられている
ミキサー車に搭載されている回転式混合機に気密性の蓋
を付設して改造したものであってもよい。混練中の混合
機の混練容器内の気圧は低い方が望ましいが、真空に近
付けた極端に低い圧力にするには大容量の真空ポンプを
備える必要があり、その割りに脱気作用が大きくならな
いので実用上は１０〜１００Torrが適用される。
密性になっておれば構造は限定されず、攪拌羽根を回転
する形式の攪拌式混合機、或いは混練容器の壁の内側に
攪拌用の突起を具え、混練容器自体が回転する回転式混
合機のいずれであってもよい。また広く用いられている
ミキサー車に搭載されている回転式混合機に気密性の蓋
を付設して改造したものであってもよい。混練中の混合
機の混練容器内の気圧は低い方が望ましいが、真空に近
付けた極端に低い圧力にするには大容量の真空ポンプを
備える必要があり、その割りに脱気作用が大きくならな
いので実用上は１０〜１００Torrが適用される。
【００１０】なお、この発明でいう凝固成形品用材料
は、凝固過程を通じて成形する材料であれば特に限定さ
れないが、粉末凝固剤を少なくとも含む凝固成形品用材
料、特に、セメントの様な、粉末凝固剤、骨材及び水か
ら少なくともなる凝固成形品用材料が好適に適用され
る。
は、凝固過程を通じて成形する材料であれば特に限定さ
れないが、粉末凝固剤を少なくとも含む凝固成形品用材
料、特に、セメントの様な、粉末凝固剤、骨材及び水か
ら少なくともなる凝固成形品用材料が好適に適用され
る。
【００１１】
【作用】この発明は、凝固成形品用材料を真空雰囲気下
で脱気して成形する凝固成形品用材料の成形方法、特
に、少なくとも粉末凝固剤、骨材及び水を含む凝固成形
品用材料を、真空雰囲気下で脱気して成形することを特
徴とする凝固成形品用材料の成形方法乃至混練方法であ
るので、コンクリートブロック等の凝固成形品中の空気
が減量されているため、凝固製品である凝固成形用材料
の成形物の強度は顕著に向上する。すなわち、混練容器
内の空気が少ないので、混合中に混練物に練り込まれる
空気が少なくなるとともに、次に述べる作用によって成
形品中の気泡が少なくなる。
で脱気して成形する凝固成形品用材料の成形方法、特
に、少なくとも粉末凝固剤、骨材及び水を含む凝固成形
品用材料を、真空雰囲気下で脱気して成形することを特
徴とする凝固成形品用材料の成形方法乃至混練方法であ
るので、コンクリートブロック等の凝固成形品中の空気
が減量されているため、凝固製品である凝固成形用材料
の成形物の強度は顕著に向上する。すなわち、混練容器
内の空気が少ないので、混合中に混練物に練り込まれる
空気が少なくなるとともに、次に述べる作用によって成
形品中の気泡が少なくなる。
【００１２】すなわち、凝固剤粉末の塊に水が加えられ
て塊表面がペースト状になって、空気の流通が悪くなっ
たときの凝固剤粉末の塊の内部に含まれる空気の圧力
は、大気圧を保っているが、塊の内部まで水が浸入して
塊が崩れ、凝固剤は粒子の状態になって水中に分散する
スラリーになり、凝固剤粉末中の空気はスラリー中に気
泡となって分散する。大きい気泡はスラリー上に浮き上
がって破泡して系外に散逸するが、小さい気泡は浮き上
がらずスラリー中に分散する。このときスラリーの圧力
が大気圧より小さくなれば、気泡は膨脹して破泡し、周
囲にある気泡と一緒になって大きい気泡を形成してスラ
リー上に浮き上がって破泡し散逸する。
て塊表面がペースト状になって、空気の流通が悪くなっ
たときの凝固剤粉末の塊の内部に含まれる空気の圧力
は、大気圧を保っているが、塊の内部まで水が浸入して
塊が崩れ、凝固剤は粒子の状態になって水中に分散する
スラリーになり、凝固剤粉末中の空気はスラリー中に気
泡となって分散する。大きい気泡はスラリー上に浮き上
がって破泡して系外に散逸するが、小さい気泡は浮き上
がらずスラリー中に分散する。このときスラリーの圧力
が大気圧より小さくなれば、気泡は膨脹して破泡し、周
囲にある気泡と一緒になって大きい気泡を形成してスラ
リー上に浮き上がって破泡し散逸する。
【００１３】また、セメント等の凝固成形用材料を用い
て成形した場合、化学反応によって発熱することがある
が、本発明の方法を採用した場合には、この発熱を真空
雰囲気下での脱気により押さえることができるので、発
熱に基づく最終成形物の亀裂に起因する強度低下を防止
することがてきる。
て成形した場合、化学反応によって発熱することがある
が、本発明の方法を採用した場合には、この発熱を真空
雰囲気下での脱気により押さえることができるので、発
熱に基づく最終成形物の亀裂に起因する強度低下を防止
することがてきる。
【００１４】凝固剤の全量と少量の水と骨材を予め混練
しながら、残りの水と骨材を加えて減圧下で混練する工
程を採用した場合には、予備工程では凝固剤にペースト
状にならない程度の少量の水が加えられて攪拌されるの
で、被攪拌中の混練物の粘度が大きいために攪拌の剪断
力が大きく減衰されずに混練物に作用し、凝固剤の塊は
破壊され、その中に存在する空気は混練物の外へ押し出
され、混練物中に散在する気泡は破壊されて中の空気は
押し出され、残りの水が加えられてペースト状になった
とき混練物に包含される空気量が少なくなっていて、減
圧下で混練される脱気作用とで空気除去効果が一層よく
なる。しかも、骨材があたかもボールミルのボールのよ
うに作用して凝固剤の塊を砕いて、塊に内蔵されていた
空気を系外に散逸させやすくなる。
しながら、残りの水と骨材を加えて減圧下で混練する工
程を採用した場合には、予備工程では凝固剤にペースト
状にならない程度の少量の水が加えられて攪拌されるの
で、被攪拌中の混練物の粘度が大きいために攪拌の剪断
力が大きく減衰されずに混練物に作用し、凝固剤の塊は
破壊され、その中に存在する空気は混練物の外へ押し出
され、混練物中に散在する気泡は破壊されて中の空気は
押し出され、残りの水が加えられてペースト状になった
とき混練物に包含される空気量が少なくなっていて、減
圧下で混練される脱気作用とで空気除去効果が一層よく
なる。しかも、骨材があたかもボールミルのボールのよ
うに作用して凝固剤の塊を砕いて、塊に内蔵されていた
空気を系外に散逸させやすくなる。
【００１５】
【実施例】この発明に用いる密閉混合機の一例の断面の
概略を図１に示す。図１において、混合機１の混練容器
２は、上方に気密構造の上蓋４を持つ材料投入口３と真
空ポンプ（図示せず）に接続する排気口５を備え、下方
に気密構造の下蓋７を持つ混練物排出口６を備え、中心
部には気密を保ちながら容器の上壁を貫通して下端が軸
受け１１で支えられ、複数の転羽根９が付設されている
回転軸８を備え、側壁内面には複数の固定羽根１０を突
設している。回転軸８の上端は減速機１２を介してモー
ター１３に連結している。
概略を図１に示す。図１において、混合機１の混練容器
２は、上方に気密構造の上蓋４を持つ材料投入口３と真
空ポンプ（図示せず）に接続する排気口５を備え、下方
に気密構造の下蓋７を持つ混練物排出口６を備え、中心
部には気密を保ちながら容器の上壁を貫通して下端が軸
受け１１で支えられ、複数の転羽根９が付設されている
回転軸８を備え、側壁内面には複数の固定羽根１０を突
設している。回転軸８の上端は減速機１２を介してモー
ター１３に連結している。
【００１６】実施例１ 材料投入口３からセメント１０重量部（以下重量部を単
に部と言う）、砂２０部、砂利３０部、水７部、減水剤
（ナフタリンスルフオン酸ホルムフルデヒド系高分子ア
ニオン界面活性剤、竹本油脂社製、商品名ホールファイ
ン510AN）０.１部を投入して材料投入口３を密閉し、排
気口５に接続する真空ポンプを作動するとともに回転軸
８を回転し、混練容器２内の圧力を６８０Torrに保持し
て１０分間攪拌した後、接続する真空ポンプの作動を停
止して排気口５を大気圧に解放し、下蓋７を開いて混練
物排出口６から混練物スラリーを排出した。その一部を
円筒形の型に注型して凝固させた後密度と強度を測定
し、その結果を表１に示す。
に部と言う）、砂２０部、砂利３０部、水７部、減水剤
（ナフタリンスルフオン酸ホルムフルデヒド系高分子ア
ニオン界面活性剤、竹本油脂社製、商品名ホールファイ
ン510AN）０.１部を投入して材料投入口３を密閉し、排
気口５に接続する真空ポンプを作動するとともに回転軸
８を回転し、混練容器２内の圧力を６８０Torrに保持し
て１０分間攪拌した後、接続する真空ポンプの作動を停
止して排気口５を大気圧に解放し、下蓋７を開いて混練
物排出口６から混練物スラリーを排出した。その一部を
円筒形の型に注型して凝固させた後密度と強度を測定
し、その結果を表１に示す。
【００１７】実施例２ 材料投入口３からセメント１０部、砂２０部、水４部、
減水剤０．１部を投入して５分間混練した後、水３部と
砂利３０部を追加して材料投入口３を密閉し、排気口５
に接続する真空ポンプを作動して混練容器２内の圧力を
６８０Torrに保持して６分間攪拌した後、接続する真空
ポンプの作動を停止して排気口５を大気圧に解放し、下
蓋７を開いて混練り物排出口６から混練物スラリーを排
出した。その一部を円筒形の型に注型し、この混練物が
入っている型を載せている台を振動数５０Hzで５分間振
動させた後静置して凝固させ、凝固成形物の密度と強度
を測定した。その結果を表１に示す。
減水剤０．１部を投入して５分間混練した後、水３部と
砂利３０部を追加して材料投入口３を密閉し、排気口５
に接続する真空ポンプを作動して混練容器２内の圧力を
６８０Torrに保持して６分間攪拌した後、接続する真空
ポンプの作動を停止して排気口５を大気圧に解放し、下
蓋７を開いて混練り物排出口６から混練物スラリーを排
出した。その一部を円筒形の型に注型し、この混練物が
入っている型を載せている台を振動数５０Hzで５分間振
動させた後静置して凝固させ、凝固成形物の密度と強度
を測定した。その結果を表１に示す。
【００１８】比較例 混練容器内を減圧しない以外は実施例１と同条件にして
成形品用材料を混練し、その一部を円筒形の型に注型し
て凝固させた後密度と強度を測定し、その結果を表１に
示す。
成形品用材料を混練し、その一部を円筒形の型に注型し
て凝固させた後密度と強度を測定し、その結果を表１に
示す。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、凝固
剤、骨材、水及び減水剤の混練を減圧下で行うことによ
って混練中に練り込まれる空気が少なくなるとともに、
凝固剤の粒子間に含まれる空気の除去が行われ、これら
の成形品材料を混練したスラリーを注型、凝固して得ら
れた成形品は内部に散在する気泡が少なくなり、その結
果成形品は強度が高くなり、品質がさらに向上するとい
う効果をもたらす。
剤、骨材、水及び減水剤の混練を減圧下で行うことによ
って混練中に練り込まれる空気が少なくなるとともに、
凝固剤の粒子間に含まれる空気の除去が行われ、これら
の成形品材料を混練したスラリーを注型、凝固して得ら
れた成形品は内部に散在する気泡が少なくなり、その結
果成形品は強度が高くなり、品質がさらに向上するとい
う効果をもたらす。
【図１】この発明に使用する混合機の一例の断面概略図
である。
である。
１ 混合機 ２ 混練容器 ３ 材料投入口 ５ 排気口 ６ 混練物排出口 ８ 回転軸 ９ 回転羽根 １０ 固定羽根
Claims (5)
- 【請求項１】 凝固成形品用材料を真空雰囲気下で脱気
して成形された凝固成形品用材料の凝固成形物。 - 【請求項２】 凝固成形品用材料を真空雰囲気下で脱気
して成形することを特徴とする凝固成形品用材料の成形
方法。 - 【請求項３】 粉末凝固剤、骨材及び水から少なくとも
なる凝固成形品用材料を真空雰囲気下で脱気して成形す
る請求項２記載の凝固成形品用材料の成形方法。 - 【請求項４】 密閉可能な材料投入口、密閉可能な混練
物排出口及び真空ポンプに接続する排気口を備え、内部
に攪拌手段を有する密閉混合機を用いて、粉末凝固剤、
骨材及び水から少なくともなる凝固成形品用材料を混練
する方法において、密閉混合機に、密閉可能な材料投入
口を開いて水と反応して硬化する粉末凝固剤、骨材及び
水を投入して材料投入口を密閉し、排気口を真空ポンプ
に接続して作動させ、所定時間攪拌して上記材料をスラ
リーにした後、真空ポンプの作動を停止して排気口を大
気圧に解放し、混練物排出口を開いてスラリーを排出す
る一連の工程を含むことを特徴とする凝固成形品用材料
の混練方法。 - 【請求項５】 密閉混合機に、密閉可能な材料投入口を
開いて水と反応して硬化する粉末凝固剤の全量、所要量
の１／１０〜１／３量の骨材、所要量の１／３〜２／３
量の水及び減水剤の全量を投入して所定時間攪拌した
後、残りの骨材と残りの水を投入して投入口を閉じ、排
気口を真空ポンプに接続して作動させ、所定時間攪拌し
て上記材料をスラリーにした後、真空ポンプの作動を停
止して排気口を大気圧に解放し、混練物排出口を開いて
スラリーを排出する一連の工程を含む請求項４記載の凝
固成形品用材料の混練方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12887195A JPH08300341A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 凝固成形品用材料の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12887195A JPH08300341A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 凝固成形品用材料の成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08300341A true JPH08300341A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=14995430
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12887195A Pending JPH08300341A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 凝固成形品用材料の成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08300341A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004338309A (ja) * | 2003-05-16 | 2004-12-02 | Japan Progress Kk | コンクリート製品の低騒音型製造ライン |
| JP2009006541A (ja) * | 2007-06-27 | 2009-01-15 | Taiheiyo Cement Corp | セメント質硬化体の製造方法 |
| CN102729331A (zh) * | 2012-06-19 | 2012-10-17 | 无锡市优耐特石化装备有限公司 | 砂浆搅拌装置 |
| CN111906932A (zh) * | 2019-05-07 | 2020-11-10 | 徐州市贾汪区金牛彩砖有限公司 | 一种混凝土砌块的生产加工装置 |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP12887195A patent/JPH08300341A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004338309A (ja) * | 2003-05-16 | 2004-12-02 | Japan Progress Kk | コンクリート製品の低騒音型製造ライン |
| JP4508551B2 (ja) * | 2003-05-16 | 2010-07-21 | ジャパンプログレス株式会社 | コンクリート製品の低騒音型製造ライン |
| JP2009006541A (ja) * | 2007-06-27 | 2009-01-15 | Taiheiyo Cement Corp | セメント質硬化体の製造方法 |
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