JPH08300237A - プレス用空圧式アンローダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で、アンローディングの際工作物
の重量及び嵩が大きい場合においても工作物の垂直移動
の終了時点にアンローダのアームにかかる衝撃を最小化
できるプレス用アンローダを提供する。 【解決手段】 水平移送用ガイドレールと垂直移送用ガ
イドブロックを持つフレーム２；プレスにフレーム２を
締結するベース８；フレームの垂直方向位置を調節する
垂直運動空圧クランピングシリンダ１；金型内の工作物
を垂直に持ち上げながら水平に移送するリンク４；リン
クの運動を調節する回転運動空圧シリンダ１０；金型内
部において工作物を分離するアーム６；リンク４とアー
ム６を締結するアームブラケット５とリンク４と回転運
動空圧シリンダ１０を締結するリンクブラケット３；水
平移送用ガイドレールに沿ってリンクブラケット３を水
平運動させる水平運動ロッドレス空圧シリンダ１０を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はプレス用空圧式アン
ローダに係り、より詳しくは、本発明は工作物のアンロ
ーディングの際、空圧サーボ式制御により、軸に負荷さ
れる過度な衝撃量を減少させることができる空圧式プレ
ス用アンローダ (unloader) に関する。

【０００２】

【従来の技術】プレスは金型に工作物を入れ工作物を加
圧して一定の形状に成形する装置であって、プレスを用
いた製品の成形は製品の量産が容易で多様な分野におい
て広く活用されている。かかるプレスを用いた工作物の
成形過程は、大きく、プレスの金型内に工作物をローデ
ィングさせ工作物を加圧して成形する過程と、成形が済
んだ工作物を金型から分離してコンベヤなどの移送手段
に移動させるアンローディング過程とに分けられる。

【０００３】前述したアンローディング過程は通常アン
ローダという装置を用いて行なわれるが、前記アンロー
ダは工作物を金型から垂直方向に持ち上げた後、工作物
が金型と干渉が起こらない特定の垂直位置に至ったな
ら、金型の外部に水平運動により工作物のアンローディ
ングを行なうことになる。すなわち、アンローダは前記
のように２次元的な平面運動により金型から工作物を分
離することになる。

【０００４】かかるアンローダに係る従来の技術とし
て、米合衆国特許第 5,017,083 号においては前述した
二次元的な平面運動により金型から工作物をアンローデ
ィングするアンローダについて開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来技術を含む従来に一般的に用いられたプレス用ア
ンローダは、カムを用いた機械式アンローダであるか電
気サーボモータを用いた電気式アンローダであって、そ
の構造が非常に複雑で故障が頻繁に発生し、故障の発生
時に修理が難しくかつ高価の装備であるという問題点が
あった。特に、５００トン以上の大型プレスでアンロー
ディング作業の際、装置の構造上、工作物の垂直運動が
済んだ後水平運動を開始するので、垂直運動が終了する
瞬間工作物の重量によりアンローダのアームに大きい衝
撃量が伝達されてアームに震え現象が発生し、長期間の
アンローディング時にはアームが破損される危惧もあ
る。このため、従来のアンローダは大型の工作物のアン
ローディングには不都合であるという問題点があった。

【０００６】従って、本発明は前述した従来技術の問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気圧シ
リンダを用いて構造が簡単でかつアンローディングの
際、工作物の重量及び嵩が大きい場合においても工作物
の垂直移動の終了時点にアンローダのアームにかかる衝
撃を最小化できるプレス用アンローダを提供することに
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明のプレス用空圧式アンローダは、水平移送用ガ
イドレールと垂直移送用ガイドブロックが装着されたフ
レーム；プレスにフレームを締結するためのベース；内
部にクランパが装着されフレームの垂直方向位置を調節
するための垂直運動空圧クランピングシリンダ；金型内
の工作物を垂直に持ち上げながら水平に移送するための
バーで構成されたリンク；リンクの運動を調節するため
の回転運動空圧シリンダ；工作物の表面を吸着するため
の真空吸着板が装着されて金型の内部において工作物を
分離するためのアーム；リンクとアームを締結するため
のアームブラケットとリンクと回転運動空圧シリンダを
締結するためのリンクブラケット；及びフレームの水平
移送用ガイドレールに沿ってリンクブラケットを水平運
動させるための水平運動ロッドレス空圧シリンダ (Pneu
matic rodless cylinder) を含む。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例を
添付図面に基づいて詳細に説明する。図１に示す本発明
に従うプレス用空圧式アンローダは、プレスに締結され
て金型から工作物のアンローディングを行なう装置であ
って、水平移送用ガイドレールと垂直移送用ガイドブロ
ックが装着されたフレーム２、プレスに前記フレーム２
を締結するためのベース８、内部にクランパが装着され
て構成され前記フレーム２の垂直方向位置を調節するた
めの垂直運動空圧クランピングシリンダ１、四つの水平
バーで構成され、金型内の工作物を垂直に持ち上げなが
ら水平に移送するためのリンク４、前記リンク４の運動
を調節するための回転運動空圧シリンダ１０、金型の内
部で工作物を分離するためのアーム６、工作物の表面を
吸着するための真空吸着板７、リンク４と前記アーム６
を連結させるためのアームブラケット５とリンク４と前
記回転運動空圧シリンダ１０を締結するためのリンクブ
ラケット３、及び前記フレーム２の水平移送用ガイドレ
ールに沿ってリンクブラケット３を水平に運動させるた
めの水平運動ロッドレス空圧シリンダ９を含む。すなわ
ち、本発明の空圧式プレス用アンローダは、水平移送用
ガイドレールと垂直移送用ガイドブロックが装着されて
構成されたフレーム２がベース８と締結され、フレーム
２が上下に動けるようにするためフレーム２の垂直移送
用ガイドブロックと垂直運動空圧クランピングシリンダ
１が構成され、垂直運動空圧クランピングシリンダ１の
内部にはクランパが装着される。フレーム２の水平移送
用ガイドレール上にリンクブラケット３が置かれ、リン
クブラケット３と水平運動ロッドレス空圧シリンダ９が
締結される。また、リンクブラケット３はリンク４と締
結されかつリンクブラケット３は回転運動空圧シリンダ
１０と締結される。

【０００９】言い換えると、リンクブラケット３はフレ
ーム２の水平移送用ガイドレール上において水平運動ロ
ッドレス空圧シリンダ９により水平運動するように構成
され、リンク４と回転運動空圧シリンダ１０が締結され
得るように構成される。さらに、リンク４は四つのバー
で構成され、リンク４とアーム６はアームブラケット５
により連結され、アーム６の端部には真空吸着板７が形
成される。

【００１０】以下、本発明に従うプレス用空圧式アンロ
ーダの作用効果を添付図面を参照してより具体的に説明
する。図２（Ａ）及び（Ｂ）は本発明に従う空圧式プレ
ス用アンローダの垂直方向運動を示す概略図であって、
本発明のアンローダにおいては垂直運動空圧クランピン
グシリンダ１によりフレーム２が垂直方向に移動されて
金型の高さに従いフレーム２の垂直位置が制御される。
このとき、金型の高さに従い適正垂直位置にフレーム２
が移動すると、垂直運動空圧クランピングシリンダ１の
内部に装着されたクランパが作動されてフレーム２の垂
直位置が固定される。

【００１１】図３（Ａ）ないし（Ｃ）は本発明に従う空
圧式プレス用アンローダの水平方向運動を示す概略図で
あって、図３（Ａ）のように、前述した過程によりフレ
ーム２の垂直位置が固定されると、水平運動ロッドレス
空圧シリンダ９によりフレーム２に装着された水平移送
用ガイドレールに沿ってリンクブラケット３が水平方向
に移送される。リンクブラケット３が水平方向に移送さ
れると、アーム６はリンクブラケット３と同時に移送さ
れて金型の内部に進入される。図３（Ｂ）のように、ア
ームが金型内部の目標位置に到達されると、水平運動ロ
ッドレス空圧シリンダ９の作動が中止されてリンクブラ
ケット３が停止するようになり、回転運動空圧シリンダ
１０が作動してアーム６に締結された真空吸着板７が工
作物と接触される。このとき、回転運動空圧シリンダ１
０と締結されたリンク４によりアーム６が円周形の軌道
を描きながら図３（Ｃ）のように下降する。アーム６が
完全に下降すると、真空吸着板７が工作物の表面を吸着
してアーム６に工作物が付着される。

【００１２】前記過程により工作物が吸着された後には
前記過程とは逆に、アンローダが作動して工作物が金型
から分離されるようになる。すなわち、回転運動空圧シ
リンダ１０により円周形の軌道を描きながら金型から分
離された工作物は水平運動ロッドレス空圧シリンダ９に
より水平方向に移送され、水平方向への移送が済むと真
空吸着板７から工作物が分離されてコンベヤなどの移送
手段（図示省略）で工作物が供給される。結局、前述し
た過程によりプレスから工作物のアンローディング作業
が完了される。

【００１３】図４（Ａ）及び（Ｂ）はそれぞれ従来のプ
レス用アンローダと本発明に従うプレス用空圧式アンロ
ーダに対する工作物のアンローディング経路を示す概略
図である。図４（Ａ）のように、従来のプレス用アンロ
ーダを用いて工作物を金型から分離する場合には工作物
が直線形態の軌道を描きながら移送される反面、本発明
によるプレス用空圧式アンローダにおいては円周形態を
描きながら工作物が金型から分離される。従って、本発
明のアンローダはアンローディングの際工作物の重量及
び嵩が大きい場合においても工作物の垂直移動が済む時
点でアンローダのアームにかかる衝撃を最小化すること
ができる。

【００１４】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
るプレス用空圧式アンローダは回転運動空圧シリンダと
リンクの作用により工作物が円周形の軌道を描きながら
金型から分離されて垂直運動の終了時にアンローダのア
ームにかかる過度な衝撃を減少させることができるの
で、プレスのアンローディング時にアームに発生される
振動を防止でき、アームの安定性及び耐久性を増大させ
ることができる。さらに、本発明のプレス用空圧式アン
ローダは従来のカムを用いる機械式や電気サーボモータ
を用いる電気式アンローダに比べてその構造が簡単であ
るため、経済的でかつ効率よく製造及び保持補修をする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に従うプレス用空圧式アンローダの一実
施例を示す立面図である。

【図２】本発明に従う空圧式プレス用アンローダの垂直
方向運動を説明する概略図であって、（Ａ）及び（Ｂ）
は共に側面図である。

【図３】本発明に従う空圧式プレス用アンローダの水平
方向運動を説明する概略図であって、（Ａ），（Ｂ），
（Ｃ）は共に側面図である。

【図４】従来のプレス用アンローダと本発明に従うプレ
ス用空圧式アンローダに対する工作物のアンローディン
グ経路を示す概略図であって、（Ａ），（Ｂ）は共に斜
視図である。

【符号の説明】

１ 垂直移動（垂直運動）空圧クランピングシリンダ ２ フレーム ３ リンクブラケ
ット ４ リンク ５ アームブラケ
ット ６ アーム ７ 真空吸着板 ８ ベース ９ 水平運動ロッ
ドレス空圧シリンダ １０ 回転運動空圧シリンダ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平移送用ガイドレールと垂直移送用ガ
   イドブロックが装着されたフレーム；プレスにフレーム
   を締結するためのベース；内部にクランパが装着されフ
   レームの垂直方向位置を調節するための垂直運動空圧ク
   ランピングシリンダ；金型内の工作物を垂直に持ち上げ
   ながら水平に移送するためのバーで構成されたリンク；
   リンクの運動を調節するための回転運動空圧シリンダ；
   工作物の表面を吸着するための真空吸着板が装着されて
   金型の内部において工作物を分離するためのアーム；リ
   ンクとアームを締結するためのアームブラケットとリン
   クと回転運動空圧シリンダを締結するためのリンクブラ
   ケット；及びフレームの水平移送用ガイドレールに沿っ
   てリンクブラケットを水平運動させるための水平運動ロ
   ッドレス空圧シリンダを含むプレス用空圧式アンロー
   ダ。